−−バーチャル・リアリティーとリアリティーの狭間で−−
por 斎藤祐司
過去の、断腸亭日常日記。 −−バーチャル・リアリティーとリアリティーの狭間で−−
太い斜字で書いてある所は99年、2000年、2001年、2002年、2003年、2004年のスペイン滞在日記です。
12月7日(火)
シネスイッチ銀座にて、『市川雷蔵祭』 の、『手討』(田中徳三監督)、『花の兄弟』(池広一夫監督) を観る。『手討』 は岡本綺堂の番長皿屋敷が原作で、旗本と腰元の悲恋を描くが、脚本がどうも納得できない。そそうで皿を割ったのでなくワザと割った。揺れる女心の浅はかさをそういう風に書くのは如何かと思う。あの女心にはついていけない。とっても苦痛だ。こういうのを観ていると自分が悪いんだから手討ちになれと思ってしまう。それでもラストで女たちのすすり泣く声が聞こえた。あーあくだらないなぁと思った。
女心が解らないと言えば、日曜日の2歳牝馬チャンピオン決定戦、阪神ジュベナイルフィリーズGTの結果は何なんだ。2戦2勝で圧倒的1番人気のラインクラフトが直線で舌をダランと出して伸びずに僅差の3着に沈み、牡馬相手に奮闘してきたサンデーサイレンス産駒ショウナンパントルがハナ差で優勝。2着は3ヶ月ぶりのアンプロワーズで関東馬のワンツーだった。絶対的1番人気の惜敗は、2歳馬の不安定さなのか、それとも乙女心の気まぐれか皆目見当がつかない結果だった。このレースは関西馬が強いレースで、関東馬のワンツーなんて想像もしなかった。しかも、2頭しか出ていないサンデーサイレンス産駒の内の1頭が優勝するなんて血統はやっぱり馬鹿に出来ないなぁ。
『花の兄弟』 は橋幸夫競演のやくざもの。しっかりエンターテイメントに仕上げていて楽しめる映画。雷蔵は何をやっても似合うが、やくざものは楽しい作品が多い。映画としてこういう物がなかったら大衆娯楽にはならないのだ。まあ橋幸夫も悪くないなぁ。
30日の結果。 キト(エクアドル)。セサル・リンコン、耳なし。ウセダ・レアル、耳1枚。ミゲル・アンヘル・ペレラ、耳なし。
2日の結果。 キト(エクアドル)。ハビエル・コンデ、場内1周。カルロス・ジャネス、アビソ3回。マティアス・テヘラ、耳なし。
3日の結果。 キト(エクアドル)。フリ、耳1枚が2回。クルス・オルドニェス、耳1枚。カステージャ、耳1枚、耳2枚。
4日の結果。 キト(エクアドル)。ミックス闘牛。騎馬闘牛士、ベントゥラ、耳1枚。闘牛士、ファン・ディエゴ、ディエゴ・リベラ、耳なし。 texcoco(メキシコ)。アルミジータ、耳1枚が2回。ソトルコ、ポンセ、耳2枚。
5日の結果。 メキシコ。ミックス闘牛。騎馬闘牛士、ロドリゴ・サントス、耳なし。闘牛士、ニーニョ・デ・ラ・カペア、アルミジータ、カペア、耳なし。 リマ(ペルー)。マティアス・テヘラ、ミゲル・アンヘル・ペレラ、耳なし。ファン・カルロス・クバス、耳2枚。
6日の結果。 キト(エクアドル)。フリ、耳1枚。ギジェルモ・アルバン、耳1枚、場内1周。エル・シド、場内1周。
12月8日(水)
『Gallop 臨時増刊号 有馬記念全史』 を買ってきた。付録のDVDは第29回有馬記念から48回の去年まで映像と実況中継はラジオ短波の放送(NHKも入っているようだ)で構成されている。これがフジTVだったら凄いことなのに付録じゃ仕様がないな。懐かしの名作では山口瞳や寺山修司の「一騎打ち」は、あの伝説の第22回有馬記念のテンポイントとトウショウボーイのスタートからゴールまでのマッチレースを記述した物。特別寄稿は高橋源一郎、吉川良。特別座談会は、石川喬司、井崎脩五郎、鈴木淑子、水戸正晴など。各回ごとに出走馬の全着順と勝ち馬の全成績が載っていて、そのレースのまとめが書いてある。後ろの方には有馬のデータが載っている。
引退を飾ったオグリキャップ、1年ぶりの復活劇のトウカイテイオー、圧倒的強かったナリタブランアン、その年8戦全勝で決めたテイエムオペラオー、9馬身差のぶっちぎりで連覇を決めた去年のシンボリクリスエスなどの記事も読み応えある。トウカイテイオーの松元省一調教師の心情を読んでそういうことだったのかと印象に残った。
DVDを観ていて思ったが昔は個性的な馬が色々いた。今はどうもこぢんまりとまとまった馬が多くなって面白くないなぁ。GTに絡むトライアルの体系が確立したためにこうなったのか、厩舎の考え方が近代化した為なのか解らないが・・・。
12月10日(金)
昨日の朝、『市川雷蔵祭』 の、『若き日の信長』 を観てきた。森一生監督の白黒映画。これは大佛次郎原作の現代歌舞伎からのもので、信長の狂気を描く物ではなく、周りに理解されない“うつけの殿様”の苦痛を描いている。白黒でも良い雰囲気の映画だった。
DVDを作っていたが、データ破損があってそれを探して確認してと余計な作業が面倒くさい。どうしてデータ破損が起こるのか原因不明。こういうのがDVDの訳が分からないところだ。
政府はイラク派兵の1年間の延長を決めた。
12月12日(日)
昨日は、DVD-Rを作っていて時間がなくなり、急いで銀座に行って、『市川雷蔵祭』 の 『斬る』 を立ち見で観る。着いたのがギリギリで入場できないと言うのを、何とか入れて貰い暗闇に目が慣れてきたら通路にまで二重に座っている人がいるのを知る。土曜日の昼で人気の剣三部作ということでこの混みようだった。昔観た時の感想よりも、面白いと思った。天狗党が暴れる水戸藩に沈静化を目指して乗り込む老中とその用心棒という筋立て。天狗党の事件と史実とは違う脚本になっている。こういう手法は大映の当時のやり方で映画の面白さを追求した結果として出てきたもののようだ。
映画1本立ち見で疲れたがそれからWINSへ行って馬券を買って闘牛の会へ。『ユリイカ』 ダリ特集があり、蜷川幸雄が書いた、文章が面白かったが手伝いがあったので最後まで読めなかった。上にあがったら荻内先生が生ハムを切っていた。スペインで作り方を習ってきた日本人が作った物で美味しい。
時間がなくなったので続きは明日。鈴鹿のHamaさんが言っていたが土曜日の朝で、あと40で10万アクセスになるという。今頃は多分行っているのだろう。僕のPCからはカウントが観れないので判らないが・・・。
12月13日(月)
「やさお富、久しぶりだなぁ」 ♪死んだはずだよお富さん♪ と歌にもなった歌舞伎の名狂言 『与話情浮世名横櫛』(よわなさけうきよなよこぐし)を題材にした、『切られ与三郎』 「しがねえ恋の情けが仇
(あだ)命の網の切れたのを、どうとり留めてか木更津から・・・」 と歌舞伎の名台詞がちゃんと入っているが、脚本は監督もやった伊藤大輔。カメラが宮川一夫、美術が西岡喜信と、『弁天小僧』 と同じ監督とスタッフが揃ってつまらないわけがない。この脚本は、歌舞伎とは違う筋立てのようだが、面白く上手く仕上げてある。
伊藤大輔が送る、『弁天小僧』 に続く名作の1つだろう。伊藤大輔は、御用提灯が印象に残る。木更津の宿で出会う場面は新内の三味線弾き(雷蔵)と宿屋の女将(淡路恵子)。「あれはこの辺じゃ聴けない本筋だよ」と宿に招き・・・。「あっ、ちょっと。そのまま動くんじゃないよ」 3m離れて座っていた女将が懐から懐紙取り出して2,3枚観ずにめくって残りの懐紙を口にくわえ、それから取り出した物をまとめて雷蔵の顔を見る。口に懐紙をくわえているので息がかからない。そして頬に留まった蚊をつぶす。丸めた懐紙がつぶされた蚊が吸った血で染まる。女ぽっさの撮り方が上手い。それから、今度は女将の頬に蚊が留まり・・・となると、これを平手でつぶす。こういうところの撮り方が面白い。妹のお金役が富士真奈美。美しいが思いっきり下手。その下手さは悪くはないが。
『市川雷蔵祭』 他には、『浮かれ三度笠』 を観る。これは娯楽物で楽しめる作品。また時間がなくなったので闘牛の会のことは後日。
11日の結果。 ブカラマンガ(コロンビア)。セサル・リンコン、耳1枚、耳2枚。パキート・ペルラサ、耳1枚。カステージャ、耳2枚。
12日の結果。 メキシコ。アルミジータ、口笛、耳1枚。ソトルコ、耳2枚。ポンセ、耳なし。 ブカラマンガ(コロンビア)。セバスティアン・バルガス、耳1枚。フェレーラ、耳2枚、耳1枚。アベジャン、耳2枚。
12月14日(火)
日曜日に中山であった2歳チャンピオンを決める朝日杯・ヒューチュリティ・ステークスはストーミーカフェのハイペースの逃げで1000m通過が57.2秒。それを早仕掛けで直線入り口で並びかけ2馬身突き放して1.33.4のレコードで勝ったのはマイネルレコルト。後藤が天を仰いで勝利の雄叫びをあげた。2着が逃げたストーミーカフェ。またも関東馬のワンツーだった。来年のクラシックは関東馬が中心に動くだろう。シンボリルドルフ以降こっちは関東馬が弱くなって15年以上経ったが美浦にも坂路が出来てから徐々に巻き返しが叫ばれて久しかったがようやく関東馬が迎撃体勢が整ったようだ。
TAKEさんから借りた、『幕末残酷物語』 を観た。個人的な感想を言えば、浅間山荘事件に絡む集団リンチ事件を思わせる物だった。1964年制作だから勿論それ以前に作られているがそれを想起させる。暴力が意味もなく荒れ狂えば同じ状態になるのだろう。
12月15日(水)
『市川雷蔵祭』 で、『ひとり狼』(池広一夫監督) 『眠狂四郎炎情剣』(三隅研次監督) を観る。『ひとり狼』 は傑作と呼ばれている作品。最後の、「いいか、観るんだぞ。これは人間のやる事じゃねぇ。クズのやることだ。」と、実の息子に言って取り囲まれた武士に向かって行く。場内からすすり泣く声が聞こえる。極道の無宿者が頼れるものは、おのれひとり。人間の生き様を飾ることなくそのままに観ろと、血を流しながら子供に教える親。その姿が観客に訴えるのだ。「ああまた、新しい卒塔婆の夢を見なければならないのか」という気障な台詞も雷蔵なら許せる。
天皇杯サッカーで横浜マリノスが、退場者2人を出して9人のJFLザスパ草津に1−2で負けた。Jリーグ年間チャンピオンの岡田マリノスは油断からか負けた。その負け方もチャンピオンにあるまじき惨めさだ。おごる平家は久しからず!
12月16日(木)
15日ラス・ベンタス闘牛場で興行権をめぐっての計画書を8グループが提出した。金額も提出されて、それにポイント(25点満点)がつけられ、どうやら5グループに絞られた模様だ。その有力5グループのプログラムをさらっと観たが、サン・イシドロは、闘牛20回、見習い闘牛3回、騎馬闘牛2回、コリーダ・デ・プレンサ1回でほぼ統一されている。開催時期は、書かれていない物もあるが早い物で5月8日、遅い物で5月11日となっている。
12月17日(金)
DVD-R、DVD-RW、DVD−RAMを買ってきてHDDに入っている物やその他の物を整理した。DVD-RW10枚はすべて使い切った。また買ってこなければならない。91年6月6日以外はHDDからすべて削除した。綺麗になったHDDに再びメディアからダビングを始めた。ホセ・トマスまでダビングしたら長いこと中断していたサン・イシドロの録画を始めようと思う。注文を出していたザ・バンドの、『ラスト・ワルツ 完全盤』 は1ヶ月以上たってからどこからも納入できないと言って一方的にキャンセルしてきた。どう言うことなんだ。輸入盤ならあるが日本盤が欲しいので他を当たっている。
12月18日(土)
ドン・キホーテの火災は、ほぼ放火で間違いなさそうだ。揮発性の発火物をまいてから火を点けたようだ。最近電車の中でも変な人が多い。他者の存在そのものを我慢できないイライラが蔓延しているような気がする。単にストレスと言うには、非道い状況だと思う。身勝手とか、自己中心的とか昔から言われているけど、池田小学校事件の宅間的な部分が、一般的な庶民の中に定着していると言えるのかもと、思うとゾッとする。
12月20(月)
昨日の午前中、銀座1丁目で降りてまずWINSへ行って6R、7Rの馬券を買って、『市川雷蔵祭』 の、『好色一代男』 を観た。もちろん井原西鶴原作の物。御店のボンボンがお金にものを言わせて女を徹底的に喜ばせる話。その色男ぶりもまた良い。太夫として出てくる若尾文子の足が外反母趾なのには驚いた。美人には似合わないよなぁ。
運試しで買った7Rは1点買いで的中。映画が終わったらあとは競馬。10R、メインは中山と阪神を買って12レースもまた岡部。映画が立ち見だったので疲れて新宿へ行った。WINSで10Rと中山のメインが当たっている事を知った。12Rを観た。直線岡部のブラックカフェが楽に抜け出してやったと思っていたら外から物凄い脚で2頭が突っ込んできて1着2着。縦目が来て最終は外したが、儲けた。その金に色を付けてダウンジャケットを買ってきた。これで寒い中山へ行ける。来週は有馬記念。1年の総決算だ。
12月21日(火)
タイで日本茶ブーム。仕掛けたのは日本料理店の経営者。無料で配ったりして健康ブームに乗って爆発的に売れているそうだ。TVCMを作ったディレクターは言う。日本の物はタイ人にとって世界最高の物というイメージがあり、格好良さもある。タイで生産された日本茶をタイで売る。日本というイメージは、日本人が思っている物とは違い憧れの対象なのだ。日本に住んでいる日本人にはあまりにもギャップがあるような気がするが、他の国から見ればそう思うのかも知れない。アメリカに憧れる人もいれば、スペインに憧れる人もいる。
ザ・バンドの、『ラスト・ワルツ 完全盤』 が配送されたと連絡が来た。やったー!それと、22日の発売のダイアナ・クラールのライブDVDを注文した。
12月22日(水)
9時過ぎに家を出てギリギリ間に合って、『市川雷蔵祭』 で、『蛇姫様』 を観る。次が、『お嬢吉三』 で、どちらも歌舞伎が基の話。朝から盛況の入り。面白いんだから入って当然。若い女もいるし外人もいる。勿論老人が多いのはそういう世代の人が若い頃に観たからだ。長かった、『市川雷蔵祭』 も明日、『新選組始末記』 を観て最後になる。
ザ・バンドの、『ラスト・ワルツ 完全盤』 が届いた。「50年代を“理由なき反抗”の時代だとするならば、60年代と70年代は理由のある反抗の時代だった。しかし「ラスト・ワルツ」が世に出た時、革命は終わった。「ラスト・ワルツ」は役目を遂行して、人々は前進していった。」 ライナー・ノートの序文にロビー・ロバートソンはこう書いている。アナログの音が好きだと言う彼が、テクノロジーの進歩によってLPでは出来なかった、『ラスト・ワルツ 完全盤』 をCDとして発売してなおかつDVD特別版の作業をも同時にやった。その仕事がこうやって残り後世に伝えられる。
合併新球団入団拒否をしていた岩隈の処遇は新球団楽天へのトレードすることで決着がついた。選手会の影響が大きいのと本人の意思が通ったことになった。
18日の結果。 カリ(コロンビア)。ディナスティア、ラミロ・カデナ耳なし。騎馬闘牛士、フェルナンド・ロペス、耳1枚。 ブカラマンガ(コロンビア)。フェスティバル闘牛。セサル・リンコン、耳なし。セバスティアン・バルガス、強い耳要求。フェレーラ、耳2枚。アベジャン、耳1枚。パコ・ペルラサ、耳なし。カステージャ、耳2枚。
19日の結果。 メキシコ。パディージャ、エル・サパタ、フェルミン・スピノラ、耳なし。 イバゲ(コロンビア)。エル・カリ、耳1枚。セサル・リンコン、ルイス・ボリバル、耳2枚。 セラジャ(メキシコ)。ミックス闘牛。騎馬闘牛士、メンドーサ、耳1枚、耳2枚。闘牛士、マノロ・メヒア、耳1枚、耳2枚と尻尾要求。ソトルコ、耳なし。 カンペチェ(メキシコ)。エロイ・カバソス、耳2枚、アレハンドロ・アマジャ、耳1枚が2回。ルベン・オルテガ、耳1枚。
12月23日(木)
新潟中越地震から2ヶ月が過ぎた。NHKでは朝から被災地から中継などを交えて放送した。全部観たわけではないが印象に残ったのは、被災地の子供たちだった。小千谷南中学女子駅伝チームは被災後の県大会で優勝して全国大会出場した。被災から3日後には練習を始めたという。田麦山小学校創立130年を記念して生徒たちが去年作った歌 『はるかなる ふるさと 田麦山』 。子供たちは地震直後からこの歌を口ずさんだという。
♪大地が息吹き 命あふれ どもまで続く 青い空
田麦のブナは 風に光り 君の心を ゆらす
アスファルトに ひびく足音 今年も燃える ロードレース
大地の恵み 人のやさしさ あふれる あふれる あふれてる
大切なもの 全てが 故郷(ここ)にある 清らかなれ ふるさと
わき立つ雲と 蝉時雨 豊かな水の 畦のほとり
田麦の蛍は 闇に舞い 君のほほを照らす
ターザンごっこに 川遊び みんなでわっしょい お祭りだ
大地の恵み 人のやさしさ あふれる あふれる あふれてる
大切なもの 全てが 故郷(ここ)にある 爽やかなれ ふるさと
色づく山は 茜色 黄金(こがね)の田んぼ 走りぬけ
田麦の稲穂は 深々と 君の瞳に映る
ヨイショ よいしょと お餅をつけば 父さん 母さん ほほ笑んだ
大地の恵み 人のやさしさ あふれる あふれる あふれてる
大切なもの 全てが 故郷(ここ)にある 温かなれ ふるさと
真綿のような 白銀は 全てのものを 包みこみ
田麦の冬は 凍てつくも 君の心は 温かく
滑ろう滑ろう 沖田んぼ 火ぼたるのあかり きらめいて
大地の恵み 人のやさしさ あふれる あふれる あふれてる
大切なもの 全てが 故郷(ここ)にある
大地の恵み 人のやさしさ あふれる あふれる あふれてる
大切なもの 全てが 故郷(ここ)にある 遥かなれ ふるさと 遥かなれ ふるさと ♪
この歌を聴いた大人たちは、涙を流した。「また明日から頑張ろうという気持ちのさせられて、子供がやっぱり自分たちの生活の糧ですし、子供がいるから頑張れるというのが殆どですんで」 「とても子供に励まされました。元気な歌声で、私らも元気貰いました」 「あらためてやっぱり、子供たちの成長というか、そういうことを実感したというか。ホントに子供たちの明るさホントに助けになったのでホントに嬉しいです」 と、言っていた。田麦山の人たちを勇気づける応援歌になっているそうだ。
正月のTV番組が載っている雑誌を買ってきてDVDで予約をした。殆どがNHKだった。バラエティーとかは殆ど観ない。ディレクターの制作費を詐取したとして詐欺事件をから発したゴタゴタで、視聴者の受信料不払いが急増している中で、「海老沢勝二会長(70)は19日、総合テレビで午後9時から生放送された特別番組「NHKに言いたい」の中で、一連の不祥事などの経営責任について「最高責任者として責任を痛感している」とした上で、「職を投げ出す前に、抜本的改革に道筋をつけたい。軌道に乗せた時点で、身の処し方については考える」と語り、現時点での辞任を否定した。」ーー毎日新聞よりーー
11月末までの視聴者の受信料支払い拒否・保留が約11万3000件、金額にして約10億円に拡大した。今後どうなるのか判らないが、NHKが1番面白く為になる番組をやっているのは間違いない。32番組予約できるが、有馬記念などスポーツ番組以外はすべてNHKだった。海老沢会長の危機感のなさは情けないほどで、これじゃ受信料不払いは当然といわれても仕方がないことだ。でも、こうやって良い番組を放送しているのだ。
12月24日(金)
『市川雷蔵祭』 の最後は、『新選組始末記』 を観た。男は武士として目標を持って行きようとし、女は医師をして男と2人で暮らす事を夢見る。男と女は一緒にいてもまったく違うところを観て暮らしている。剣で正義を極めようとする男。医師として人の命を救おうとする女。幕末の混乱する京都を舞台に、三隅研次が悲しくも美しく描く。こういう映画を観ると、今年のNHK大河ドラマ、『新選組』 の脚本を書いた三谷幸喜は素晴らしい仕事をしたと改めて思った。
昨日の夕方、有馬記念の枠順が決まった。1番人気が予想されるゼンノロブロイは1枠1番に入った。過去神戸新聞杯で2枠に入って優勝している。ただし、去年の有馬では2枠で3着になっている。おそらく大丈夫だと思う。この1週間は有馬記念の為にあった。データを色々検討した。データからは3頭しか残らない。前出のゼンノロブロイ、コスモバルク、デルタブルース。穴として考えていたのは、ヒシミラクルだがどうやら未だ本調子にないらしい。タップダンスシチーも後2週間欲しいと調教師が言っているくらいだから切り。調教が良いというハイヤーゲームも右回りが不安。何とか穴を捜せば、ツルマルボーイかな?後は、パドックで馬を観て馬券を買えばいい。パドックでは馬がサインを出してくれる。それを見逃さないように馬を観よう。それがこの1週間の、いや、1年の総決算になるのだから。
12月26日(日)
中山の夕暮れは綺麗だった。さっきまでの大歓声は、レース後のそれぞれの思いと感想を口にするざわめきに変わっている。今年の有馬記念は良いレースだった。中山競馬場に着いたのは、7レースのパドックに馬がいるときだった。8レースからパドックに行き場所を取った。8レース前に有馬の馬体重が電光掲示板に出た。ゼンノロブロイはまた6キロ増えていた。コスモバルクも同じく+6キロ。デルタブルースが、+18キロ。これは太りすぎ。その他で10キロ以上の変動があるのは、シルクフェイマスの+14キロ。
周回する馬を観察した。ゼンノロブロイは踏み込みも深いし落ち着いている。尻尾にも元気がある。まず負けないだろう。ピサノクウカイは後ろっぱねをしている。明らかに興奮している。コスモバルクは、うるさい。チャカついて発汗している。JCの時に比べれば明らかに調整を間違えた。痩せて、太って、搾るために前日追いまでやったから馬がおかしくなったようだ。ハーツクライ。要らない。シルクフェイマスは太めで発汗して腹から汗がポタポタ落ちている。ダイタクバートラムは踏み込みは深いが、尻尾が寝ている。後ろから見ると飛節が揺れる。タップダンスシチーはうるさい。踏み込みが浅い。デルタブルースは明らかに太い。下痢気味。ヒシミラクルは、チャカつき気味で踏み込みは深い。ツルマルボーイは尻尾を振っているが落ち着いて踏み込みも深い。アドマイヤドンは良い馬だ。踏み込みの深さは芝の馬。決してダート馬の歩様じゃない。
パドックで確信できたのは、ゼンノロブロイが勝だろうということ。だから馬券は、ゼンノロブロイの単勝で勝負することにした。ゼンノからの馬単も買ったがそれは余計だった。何故なら、2着に来る馬が判らなかったからだ。だから買わなければいいのに・・・。それは自分で反省しなければならないことだ。
レースは、予想通りタップの逃げで始まった。でも2番手にヒシとゼンノが行くとは思ってもいないことだった。決して無理して行ったわけではない。デルタも良い位置取り。ビックリしたのはバルクが抑えて中段に着けたことだった。ゼンノマークは明らか。しかしこれで勝てる位置取りかは疑問。レースは1000m60秒で通過した。向正面でタップが5馬身離したが、3コーナーでは馬群がつまりヒシが後退してゼンノがタップの後ろに着けてその後ろにデルタで直線へ。
逃げるタップを、右鞭を振ってゼンノのペリエが追い出し並びかける。その後をデルタが外から追うが、伸びない。並びかけたゼンノがタップを半馬身振り切った所がゴールだった。3着は何とシルクフェイマス。4着がダイタク、5着がデルタだった。バルクは見せ場のない11着。しかし、オーナーの岡田氏との約束通り五十嵐冬樹騎手はゼンノマークの競馬をした。これが来年に繋がるか・・・。
優勝タイムは、2.29.5秒のレコード・タイム。淀みのない厳しい流れで後続の脚を使わせることなくタップの刻んだラップは、ゼンノにとっては目標を1頭に絞ることが出来た。そして、ちょっと苦労したけど、きっちり差してレコード勝ち。天皇賞もJCも早い時計で優勝。最後の有馬でレコードを出して秋の3冠制覇したのだからこの馬の強さは物凄い。来年も間違いなく、ゼンノロブロイを中心に動いていくだろう。勿論、藤沢調教師は海外遠征をするだろう。
ともあれ、ゼンノロブロイの秋3冠。オリビエ・ペリエ騎手、藤沢和雄調教師の有馬記念3連覇を達成した。そして、秋3冠でボーナスが2億円。俺も馬券を当てて財布が立った。
「有馬記念には子供の頃からずっと変わらないイメージがあるんだ。お客さんが吐くタバコの煙。モクモクと上がってやがて消えちゃうんだけど“あの中にいろいろなものが詰まってんだろうな”ってね。人それぞれ、良かったり悪かったりの1年間の出来事がさ」ーーツルマルボーイに騎乗した蛯名正義の言葉ーー
1年の総決算有馬記念は終わった。そして、美しく感動的なレースと中山の綺麗な夕暮れを瞼に刻んで。夜、酒を飲んで吐くタバコの煙がモクモクと上がってやがて消えていく。レースに酔って、酒に酔って、ペリエじゃないけど「チョー、気持ち良い」
12月27日(月)
「インドネシアのスマトラ島沖で26日、マグニチュード(M)8・9の巨大地震が発生、最大で高さ10メートル級の津波がスリランカなどインド洋沿岸の少なくとも8カ国を襲い、死者総数は1万1000人を超えた。AP通信などによると、スリランカ、インド、インドネシアやタイでも被害が拡大。インド洋沿岸全体で数百万人が避難するなど影響を受けた。
タイ南部の不明者は約2800人。各地で外国人を含む多数が行方不明になっており、死者数はさらに増える恐れがある。津波の被害としては、1976年にフィリピンで推定8000人が死亡したのを上回り、過去100年間で最悪の規模となった。
スリランカでは東岸沿い、インドでは南部タミルナド州など3州に被害が集中。ロイター通信によると、インドネシアではアチェ州などで2400人以上が死亡した。
プーケットを含むタイ南部では270人以上が死亡、約5000人が負傷。マレーシアでもリゾートのペナンなどで約40人が死亡した。フランス公共ラジオによると、タイ南部では外国人ダイバーら多数が一時行方不明になり、マレーシア人2人が死亡、約80人が無事救出された。モルディブでは首都マレで3分の2が冠水。空港が閉鎖され、政府は非常事態を宣言した。
米地質調査所によると、M8・9の地震はスマトラ島西方で26日午前8時(日本時間午前10時)ごろ観測。震源の深さは約10キロ。その後も同島北方のインド洋アンダマン諸島などを震源とするM5−7級の地震が続発した。M8・9は1900年以降で5番目の強さ。最大は60年チリ地震のM9・5。」ーーサンスポよりーー
大変な事態になっている模様で、津波はアフリカにも達した模様だ。
有馬の反省は、全額単勝で勝負しなかった事。女みたいな馬券になってしまったことを悔やむ。目標は、伝説の、『盲目の馬券師』。あんな風になれたら人生本望だ。
12月28日(火)
横浜では、初雪が降った。明日東京では初雪が降るという。インドネシアなどから帰国した人たちがビデオや写真を撮っていてこれを公表した。津波の凄さを感じた。日本人も死んだが、被害にあったのが観光地が多く外国人の被害者も多い。今判っているだけでも2万5千人以上の死者が出ている模様だ。津波は防波堤のない所を襲い海岸から1キロも波が到達したところがあるという。
12月29日(水)
年末年始のTV予約を入れて安心していたら、NHKは放送時間帯を変更した模様で予約を入れていたのに見たい番組が、時間がずれて録画されていなかった。今日以降の分を、NHKのHPから調べて変更を入れたのでこれで大丈夫だろう。こんな事はやめて欲しい。頭に来る。
目が痛い。瞬きすると目の奥の方が痛いのだ。そんなことを離していたら、眼性疲労ではないかという。何しろTVは室内アンテナなので映りが非常に悪い。その話をしたら原因はそれではないかという。やっぱり有線にしてちゃんとした画面で観ないと目が非道いことになるようだ。スマトラ島沖地震の津波での死者は、5万人以上になったがこれからも増えるようだ。外国人2100人が死亡・不明になっている模様。
25日の結果。 ケレタロ(メキシコ)。エロイ・カバソス、耳1枚、耳2枚。ホルヘ・グティエレス、耳1枚。アレハンドロ・アマジャ、耳2枚。
26日の結果。 メキシコ。レオナルド・ベニテス、耳なし。ウンベルト・フロレス、耳1枚が2回。エル・クアテ、耳1枚。 カリ(コロンビア)。ディエゴ・ゴンサレス、耳なし。アントン・コルテス、場内1周。ファン・カルロス・クバス、耳1枚。 エル・レティーロ(コロンビア)。アントニオ・マヌエル・プンタ、ディナスティア、耳2枚。騎馬闘牛士、ダイロ・チィカ、耳なし。 ラミリキ(コロンビア)。セサル・カマチョ、耳1枚。クリストバル・パルド、シンボルとして耳2枚と尻尾1つ(牛、インドゥルト)。
27日の結果。 カリ(コロンビア)。ディエゴ・ゴンサレス、耳なし。パコ・ペルラサ、耳1枚。ルイス・ボリバル、耳なし。
12月30日(木)
届いたダイアナ・クラールのDVD、『ライヴ・アット・ザ・モントリオール・ジャズ・フェスティヴァル』 を聴いた。3月に発売された、『ザ・ガール・イン・ジ・アザー・ルーム』 からの曲が多かった。演奏は非常に良いが、歌の方は、『ライブ・イン・パリ』 の方が良い。それにしても2万1千人収容のアイス・アリーナは満員で彼女の人気の凄さが判る。
28日、カリ(コロンビア)でセサル・リンコンは物凄いファエナをした。「トレロ・コール」が歓呼され、セサルのクアドリージャに肩車されてプエルタ・グランデした。
28日の結果。 カリ(コロンビア)。セサル・リンコン、耳1枚、耳2枚。セラフィン・マリン、場内1周、耳1枚。マティアス・テヘラ、口笛。
29日の結果。 カリ(コロンビア)。アベジャン、耳1枚。パコ・ペルラサ、耳なし。セルヒオ・マルティネス、耳1枚。
12月31日(金)
注目のマドリード、ラス・ベンタス闘牛場の新しい興行主は、タウロデルタに決定した。シモン・カサスは、次点になった。これで今年の予定が判った。3月13日開幕し、10月23日までで、フェリア・デ・コムニダは、5月1,2日。サン・イシドロは、5月11日から6月3日まで。いつもより少な目になっている。最近は満員にならないことが多かったので丁度良いのかも知れない。
今日はまた、雪模様になる。暮れゆく年の大晦日。色々あった年を思い出して来年を迎えようとしている。
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