断腸亭日常日記 2004年 その2

−−バーチャル・リアリティーとリアリティーの狭間で−−

por 斎藤祐司


過去の、断腸亭日常日記。  −−バーチャル・リアリティーとリアリティーの狭間で−−

太い斜字で書いてある所は99年、2000年、2001年、2002年、2003年のスペイン滞在日記です。

99年1月13日〜2月16日 2月19日〜4月14日 4月15日〜5月11日 5月12日〜6月4日
6月7日〜6月10日 6月13日〜7月9日 7月11日〜8月8日 8月9日〜9月9日
9月12日〜10月7日 10月10日〜11月10日 11月14日〜11月28日 12月12日〜12月31日
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 2月4日(水)

 闘牛のニュースも毎日上がってきて全部は書けないし、必要がない物は、はぶいている。今日もニュースも一杯あるがアップするので手一杯。あっぷあっぷだ。アルル(フランス)のオフィシャル・カルテル、サラゴサの春のカルテルが発表になったが時間がない。明日アップしよう。セビージャのカルテル情報も上がっているがこれも明日。そんなに俺の人生には時間がない。

 1月に入ってコンピューター・ウィルスがまた流行っているそうだ。ウィルス対策ソフトは、入れているが添付ファイル付きのメールは削除している。そうじゃないと、ソフトだけでは対応できないからだ。


 2月5日(木)

 向井亜紀、高田のように代理出産してまで子供を欲しがる夫婦がいるかと思えば、実の子どもに食事を何ヶ月も与えず義理の母と共に児童虐待して、「死んでも良いと思った」という夫婦もいる。世の中は極端から極端へと2極分化していくような状況になっている。何が人間の幸せなのか、今生きている人間自身がさっぱり判っていない。金にだけ追われる生活だけでは不満足だが、こういう風に生活ばかりに追われていた昔の日本には家族を思いやる気持ちが一杯あったような気がする。

 お金や物質が人間を幸福にするではない。

 ホセ・トマスの記事がネットに載っているが、何を意味しているいるのか判らない。あのスペイン語じゃ俺にはちっとも判らないのだ。ホセ・トマスは今、何を考えているのだろう。彼もまた自信の幸福を考えていることだろう。

 セビージャのカルテル情報がドンドン入ってくる。他の情報も凄い数入っている。フェリア・デ・アブリルのカルテルは週が明けたら発表されるだろう。4月からの休暇の件は話した。快く承諾を得た。後は有給休暇届と飛行機のチケットを頼んで計画を立てればいいだけだ。


 2月6日(金)

 セサル・リンコンのバンデリジェーロのマノロ・ベルメスが止めることになった。彼は、クーロ・バスケス、クーロ・ロメロ、オルテガ・カノ、エル・フリに付いていた。去年セサルが復帰して、フリのクアドリージャが総入れ替えになったのに伴いセサルの所に戻っていた。代わりに彼が来るのか?今年ホセリートが闘牛をしないことになったので、ホセリートの所にいるピリが戻ってくるのかもしれない。

 そう考えてみるとはたと思った。ホセ・トマスはクアドリージャがいないが、ホセリートの所にいる人間を集めれば彼のチームは組めることになる。おい、やるなら今のうちだぞ、ホセ・トマス。って無理だよな。


 2月7日(土)

 昨日のNHKの歌番組に森山良子とさだまさしが出た。韓国の国民的な歌手、楊姫銀(ヤン・ヒウン)の歌は最高だった。『人生の贈り物』 の歌詞は楊姫銀が書き、訳と作曲は、さだまさし担当した。

♪季節の花がこれほど美しいことに
 歳を取るまで少しも気づかなかった
 美しく老いてゆくことがどれ程に
 難しいかということさえ気づかなかった
 もしももう一度だけ若さをくれると言われても
 おそらく 私はそっと断るだろう
 若き日のときめきや迷いをもう一度
 繰り返すなんてそれはもう望むものではない
 それが人生の秘密 それが人生の贈り物

 季節の花がこれほど美しいことに
 歳を取るまで少しも気づかなかった
 私の人生の花が 散ってしまう頃
 やっと花は 私の心に咲いた
 並んで座って なにも言わずとも
 互いの心がわかる友がいれば
 並んで座って 沈む夕日を一緒に眺めてくれる
 友が居れば 他に なにも望むものはない
 それが人生の秘密 それが人生の贈り物♪

 何というか感動した。枯れた味だ。日本語と朝鮮語が絡んでしかも、楊姫銀の声と表情が素晴らしかった。歌手とは、歌とその声とそして表情によってたった3,4分の間に聞いている人間に強烈なインパクトを与えることを改めて感じた。堂々とした歌い方でその人生から滲み出てくる重みさえ感じる楊姫銀の歌。良い人生を送ってきた人だけが出せる深さと味わいが歌の中に溢れている。

 久々に一馬からメールが来た。お願いというタイトルのメールには、桜花賞を一緒に阪神競馬場で観ましょうと書かれてあった。1人で行くつもりだったが、一緒に行こうとメールを打った。お互いに考えていることは一緒だ。岡部幸雄の競馬人生もそろそろ終わりが近づいている。最後の花かも知れない。見事に咲いて欲しい願いは、一馬も同じ。

 
♪さくら さくら 今、咲き誇る
 刹那に散りゆく運命(さだめ)と知って
 さらば友よ 旅立ちの刻(とき)

 さくら さくら いざ舞い上がれ
 永遠(とわ)にさんざめく光を浴びて
 さらば友よ またこの場所で会おう さくら舞い散る道の上で♪

 ああもう俺の中では、阪神競馬場で、「岡部」コールと喝采の中で森山直太朗の、『さくら』 が流れている。順調に・・・。兎に角、順調に行って欲しい!お願いだから。


 2月8日(日)

 ジーコ・ジャパンの今年の初戦は4−0の楽勝だった。でも、少し物足りない。相手ゴールキーパーはざる。展開から得点が出来たことが良かった。日本組の中心は、小笠原。今日はまあまあだけど、ちょっとお粗末なところもあった。

 マリアノ・ヒメネスがホセ・イグナシオ・ラモスのアポデラードになった。驚いた。どうでも良いことだけど、エル・コルドベスがバレンシア(ベネズエラ)で2度目の結婚をした。


 2月9日(月)

 昨日の共同通信杯は、ナリタブランアンが持つレース・レコードを0.1秒更新するスピード決着。ただし、ブライアンの時は前日降雪のためレースが順延になっていたので馬場はそんなに良くなかったはずだ。マイネルデュプレが上がり3F、33.3秒の抜群の切れ味で初重賞制覇。クラシックへの乗った。1番人気のアポインデッドデイは、好位でレースを進め上がり34.1秒だったが2着に敗れた。井崎修五郎は距離が長いと指摘していたがどうなんだろう。いずれにしろ、朝日杯3着馬に先着したマイネルデュプレは、関東の大将格になった。

 今年はマイネル軍団の調子が良い。そして、牡馬も牝馬もレベルは相当高い。牝馬の方は大体有力馬が見えてきたが、牡馬の方はトライアル終了まで判らない混戦状態。来週は京都のきさらぎ賞(GV)に、関西の期待馬ブラックタイドが出走する。ここ10年以上関西馬が主力を形成してきたが今年は関東馬も対等に戦える体勢が整ってきた。

 土曜日は、ダメだったが、日曜日は岡部は良かった。春菜賞では好スタートからまんまと逃げ切りを決めた。これにはビックリした。大本命マイネピュールは最速の33.5秒で上がってきたがスローの流れで6着と完敗した。先週の『Gallop』 『競馬ブック』 には復帰した岡部幸雄の特集が組まれてあった。『競馬ブック』 のインタビュー(聞き手、平松さとし)は、詳しく書き込んであった。復帰初戦のパドックのファンの反応や復活の1勝目になったダンスインザムードのレースのことなど読むと涙が出てくる。こんな騎手はこれから出てこないだろう。「世界遺産だ!岡部」の垂れ幕があったと言うがまさに宝物。


 2月10日(火)

 モランテがセビージャのカノレアとの物別れかをして失望しているかと思いきや、ラス・ベンタスでソリタリオをしたいという願望をロサノが聞き入れて、ドミンゴ・デ・レスレクシオンに闘牛する事になった。あー観たいなぁこの闘牛。でも、4月11日は、阪神で桜花賞。未だスペインに行く分けには行かないのだ。ニーム(フランス)の興行主のシモン・カサスは、市役所との興行主契約を2004年までだった物を2005年まで1年間延長することになった。

 DVD−RAMが足りなくなりそう。また買ってこないといけないだろう。

 8日ビスタレグレ(マドリード)で行われた闘牛学校生徒による仔牛の闘牛で、アルバロ・フストが場内1周。ペドロ・カレロが耳1枚を取った。これはフンダシオン・ホセリート主催の“未来のマドリードの闘牛士を探す”大会で活躍した2人の生徒によるマノ・ア・マノだった。観客は約半分入ったそうだ。

 5日の結果。 メキシコ。騎馬闘牛士、メンドーサ、耳なし。闘牛士、ソトルコ、耳なし。ポンセ、ラファエル・オルテガ、耳2枚、耳1枚。

 7日の結果。 メデジン(コロンビア)。セサル・リンコン、耳1枚、場内1周。フィニート、カバジェーロ、耳1枚。

 8日の結果。 メキシコ。騎馬闘牛士、オクタビオ・サンチェス、耳なし。闘牛士、ヘロニモ、耳なし。フェルミン・スピノラ、耳1枚。イグナシオ・ガリバイ、耳なし。 ボゴタ(コロンビア)。カステージャ、ウセダ・レアル、クリスティアン・レストレポ、耳なし。 グアダラハラ(メキシコ)。ソトルコ、耳1枚、耳2枚=ソリタリオ。 バルデモリージョ(マドリード)。ファン・ディエゴ、耳1枚。ロブレニョ耳1枚、耳2枚。フリオ・ペドロ・サアベドラ、耳なし。


 2月16日(月)

 土曜日が闘牛の会。日曜日が森山直太朗のチケット取りで、全然HPを更新しなかった。この間、闘牛のニュースは特に新しい物がなかった。昨日は結局チケットが取れず、そのショックでボーとして競馬へも行かずTVで観ていた。関西期待のブラックタイドはマイネルブルックに首差、差されて完敗。クラシックは期待薄。マイネルブルック(藤田伸二騎乗)は1.48.0秒で重賞初制覇。関東馬が1頭だけ関西に遠征して優勝する。関東馬も強くなったもんだ。それにしてもまたまたマイネル軍団。今年の3歳牡馬はマイネルが独占するのか?そんな勢いを感じてしまうなぁ。

 15日ビスタレグレのフェスティバル闘牛で、モランテが馬に乗ってピカを刺したようだ。耳2枚取った。今年のモランテにはやる気を感じる。セビージャで振られても、マドリードがある。ここ何年かの感覚で言うと、セビージャで活躍した闘牛士はその年のサン・イシドロでは活躍しない。2001年セビージャでプエルタ・デル・プリンシペを2回とプエルタ・デ・エンフェルメリア(耳1枚取ったが怪我をした)したホセ・トマスは、サン・イシドロでは良いところなく、3アビソまで浴びてマドリードのアフィショナードから激怒と罵声を浴びた。他の年もそう。モランテがプエルタ・デル・プリンシペやった97年か98年はサン・イシドロでは全然ダメだった。セビージャで良くなかった時の方が、サン・イシドロで耳を取ったり活躍している。

 15日、リーガ・エスパニョーラは重要な試合があった。首位のレアル・マドリードと2位のバレンシア。4位のバルセロナと6位のアトレティコ・マドリード。前回バレンシアのホームで惨敗したレアル。そして今回は、レアルのホームで終了間際にフィーゴのゴールで1−1追いついてようやく引き分け。どうもダメだ。今年のバレンシアは去年とはちょっと違う。そして、ロナウジーニョが加入してから急に強くなったバルサはアトレティコに3−1で完勝。3位のデポルティーボが勝ったために1位から3位までが勝ち点4差に縮まった。


 2月18日(水)

 今日のワールド・カップ予選には失望した。ロス・タイムでようやく1点を入れて勝ったが選手はガチガチになっていた。中田のリーダー・シップがなかったらやばかった。選手交代を的確にやり選手を信頼し続けたジーコは指導者として適任者であることを見せ付けた。交代した選手が最後のゴールを演出したのはその結果だが、残り1分までノー・ゴール。俊輔のペナルティーは、あそこに蹴っちゃダメ。大チョンボ!前半が終わった後、中田が俊輔を慰めていたそうだがそういうところが次への意欲を掻き立てる。

 ジーコは試合後の会見で、選手は最後まで諦めずに戦った。と、苦しい戦いを振り返った。チームは未だ完全に機能していないがこれからに繋がる試合ではあった。このチームは練習でではなく試合をこなすごとに連係や創造性が豊になっていくのだろう。今は1番下の方にあるがそのうち良くなるだろう。こんなに選手が硬いのに選手を信じ切った監督ジーコは偉い!大人。トルシエとは全然違う。

 日曜日10時からTELをかけまくったが全然繋がらない。30分後ようやく繋がったと思ったら切符は売りきれ。キャンセル待ちならということで登録したが、こっちは携帯も持っていなければ、TELも留守電ではない。無理だろう。だからネット手に入れた。16日に入金して17日には切符が届いた。20日所沢で森山直太朗が観れる。


 2月20日(金)

 夕方、西武新宿線に乗って航空公園で降りる。所沢市民文化センター、ミューズにあらかじめTELをして訊いていたので行き方は判っていた。東口を出るとバス停の前に20代の女の子が、「森山直太朗のチケット1枚譲って下さい」という紙を持ってたっていた。TELかけたってチケットなんて取れないものその気持ちは良く判る。ハイライトに火を点けた。目の前の大きな道路の右側を歩いていくと航空公園の中に飛行機が見える。航空機発祥の地?とか書いてあったが、戦後アメリカから許可が出て初めて作った旅客機、YS11プロペラ機があった。歩道を渡ると郵便局。隣が警察署。その次が所沢市民文化センターがある。丁度タバコ1本分の距離。ミューズの担当の女がTELで歩いて10分といったので、お婆さんが歩いて10分ですか?と訊いたら、若い女性が歩いて10分くらいですと言っていたとおりだった。

 ミューズの入り口の前の階段にはもう何十人も並んでいた。未だ18時前。会場は18時半。文化センターの中を歩いたり、ベンチでタバコを吸って時間を潰した。人が大勢増えてきた。8割以上が女。アベックもいるが若い女の子のグループが多い。おばさんのグループもいるし、家族出来ている人もいる。男同士もいる。勿論1人で来ている人もいる。みんな着飾っている。はしゃいでいる人もいるが、1番大きな声ではしゃいでいるのはおばさんのグループ。外は寒かったので何度かトイレに行った。タバコも何本吸ったか。

 開場は予定より遅れて18時37分。列がなかなか進まず、それを待っていたら入り口に辿り着いたのが55分だった。トイレに行って3階席に着いたのが19時を回っていた。当然未だ始まってはいない。開始直前に1階席で子供のような悲鳴響いて場内が一瞬シーンとなった。外で待っているとき、前に立っていた着飾った女だった。何故判ったかというと特徴があるスカートをはいていたからだ。どうやら倒れ込んでいるようで係員が来て様子を訊いて、何人かで抱きかかえて連れて行かれた。コンサート見に来ているのにあれじゃ観れないじゃない。何だか変な気分。舞台中央にはジュータンが敷いてありその左側のベンチには白い大きな熊のぬいぐるみが置いてある。12分になって場内が真っ暗になった。僕は、『さくら』から歌うのだとばかり思っていたが違った。

 真っ暗な中で直太朗の歌声が聞こえ出す。演奏は自分が弾くギターだけ。緑のTシャツに赤のズボン、白のスニーカー。♪・・・僕は君が思っているような人間じゃない・・・僕は人間じゃない もはや人間じゃない♪ オープニングは何処かで聴いたような歌だったが、新曲、『生きとし生ける物へ』 直太朗らしい。このコンサートのタイトルは、森山直太朗1st コアライブツアー「笑えない冗談」。去年全国を 『さくら』 のキャンペーンで廻って多くの女の子たちが生歌を聴いて涙を流していたが、そのイメージをあえて裏切るような、「僕は君が思っているような人間じゃない」 という詩が入っている歌から始めた。

 曲が終わって右側から女性が歩いてきて上からライトを浴びてからピアノの前に座った。直太朗は立っている。♪あなたが眠る場所へ・・・♪ 透明な 『声』 が心地よい。CDのような声だ。でもライブだからそれ以上の声の響きが素晴らしい。♪今 私の胸の内に息衝くのは 確かな誇り♪こんな声を当たり前に出せることが驚きだ。後半最後の部分だけピアノが入った。曲が終わると左側からかぶり物をかぶった男が歩いてきて止まり上からライトを浴びてから席についてギターを持った。『トニー マイ・フレンド』 曲が終わると左側からディズニーのアニメに出てくるような帽子をかぶった女が歩いてきて止まり上からライトを浴びて上を向いてから席についた。パーカッション。『いつかさらばさ』 ♪もしも君が心なき言葉に傷ついたとしても 僕にできることといえばそれを茶化してやれる程度 特に気の利いたセリフの持ち合わせてないけど 時間が許す限り君の横でおちゃらけていたいよ♪

 4曲目が終わってようやく話を始めた。始めまして、そうじゃない人はあらためまして、森山直太朗です。去年が「夕暮れの代弁者」今年は「起き抜けの革命家」・・・。ここでおちゃらけの笑えない冗談を熊のぬいぐるみ、ファンボルンフォルストとの会話形式でする。「観たよ」 「何を」 「 『半落ち』 さ」 とか、「作れよ。作れよ。」 「何を」 「ファンクラブさ」 こう言うのは笑えた。千本ノックといってテニスボールをバットで打とうとして空振りを繰り返す演技も面白かった。が、多少疲れる。結局ボールを投げて取った人には後でサイン・ボールと交換していた。こんなおちゃらけをわざわざやるのは直太朗の照れなのだと思う。おっとそろそろ時間。続きは明日。


 2月21日(土)

 昨日の続き。おちゃらけの中で絶対出てくると思っていたセリフが、「笑えない冗談」。直太朗がいなくなり、「笑えない冗談」バンドの演奏。3分後くらいに再登場。1階席の後ろから紺の上下のスーツに白いYシャツ姿で通路で歌う。女性ファンは立ち上がって大喜び。触られていた。インディーズ時代の、『ポロシャツ』。♪くだらないジョークを飛ばして またとないチャンスに逃げられて 笑ってる・・・飾らない裸のまんまで 華のないちんけな生き様を 唄ってる♪

 歌い終わったら、「おかーさん」というから森山良子のことかと思ったら、「そこのおかーさん、股間を触らないで下さい。あれっ、急いでいたらチャック閉めるの忘れてた」といって後ろを向いて白いYシャツの先が出ている金チャックを閉めた。まったくこれが演出なのか本当に忘れたのか判らない。そして、観客に手拍子の打つ練習をさせて、『ラジオ・チャリティー・ミュージックソンのテーマ』。♪戦争知らない子供たちのそのまた子供たち 身の丈を知り得る術もなし まして傷付く意味もなし 右も左も関係ない お茶を濁した愛想笑い その場凌ぎのハイテンション 意味を求めてイミテーション 生きているだけで儲け物 なんせ空が青いんだもん さあ此処いらでスイッチオン 目覚ませ怠け者 予想を超えぬその向こう やっぱ来る未来のため 100年後どうなってるの? 愛すべき人に伝えるために♪

 会場は盛り上がって観客は立ち上がった。時計を観たら20時だった。これからノリの良い曲が続いた。CD未収録の、『スキヤキ』 「笑えない冗談」バンドのメンバー紹介。パーカッションとドラムが中北裕子。エレキギターとベースが中村太知。ピアノとシンセサイザーが紺野紗衣。DVD、『永遠はオルゴールの中に』の主要メンバーだった。8曲目は、4枚目のシングル『太陽』。曲が終わって話。盛り上がって立っていた観客に、「立ち話も何なんでお座り下さい」といった。それから後はバラードだった。

 『夏の終わり』 のイントロで、パーカッションの中北裕子が壺を叩く。この響きが実に曲にあっている。こういう発想が彼女のミュージシャンとしての輝きになっている。そして直太朗もこの歌の声も素晴らしい。CDとかでしか良い声を出せない歌手が多いけど見事。声が良いとバラードは聴き応えがある。また時間がなくなったので、続きは明日。


 2月23日(月)

 昨日は風が吹いて暑い日だった。昨日の競馬は今年第1弾のGTフェブラリー・ステークス。圧倒的1番人気のアドマイヤドンが期待に応えてゴール前で差しきった。2着にはトゥザヴィクトリーの全弟、サイレントディールが入った。直線前が詰まる不利があったが、ペリエが前が開いたときに押し出してゴール前では凄い脚を見せた。データでは来ないはずなのにこんな脚を観るとやっぱり能力というか、血というか、感心した。

 直太朗のコンサート最後の曲は、『さくら』。伴奏はピアノの紺野紗衣。プロモーションや紅白で弾いた人ではないのでどうも呼吸が微妙に合わない。ちょっと違う緊張感を感じた。呼吸が合うまでは時間がかかるのかも知れないと思った。残念だった。再びメンバー紹介をしてさがった。アンコールは、熊の人形、ファンボルンフォルストに向かってギターを持って椅子に座り、メトロノームを動かして弾き語りで、『土曜日の嘘』。これがビックリ。正確なテンポで歌われていることが判ってビックリした。こういうバラードが素晴らしい。挨拶をして一旦下がって、出てきてギターの弾き語りで椅子に座ってしっとりと、『手紙』 を歌った。コンサート会場は300人くらいの小さな劇場だった。コンサートだけが唯一のコミュニケーションと直太朗がいう。歌手、ライターとしてまた、直太朗というキャラクターを全体から感じれるファンが親近感を感じられるコンサートだった。

 終わってからCDやDVDを何度も観ている。また観たくなる直太朗だった。


 2月24日(火)

 時間がなくて色々書かなければならないこともあるが書けないでいる。闘牛の会のこととか、競馬のこともそうだし・・・。取りあえず結果を書かずにいたのでそれを記入する。

 インドゥルトが2つあった。21日メデジン(コロンビア)でアグアルナ牧場の455キロの“レブルホ”という牛をセサル・カマチョがインドゥルトした。また、22日、ハロストティトゥラン(メキシコ)で、エウラリオ・ロペスこと、ソトルコがフェルナンド・デ・モラ牧場、NO75、470キロの“アギタス”という牛をインドゥルトした。

 15日の結果。 ビスタレグレ(マドリード)。フェスティバル闘牛。クーロ・バスケス、耳なし。エスパルタコ、耳2枚。ポンセ、耳なし。オルドニェス、耳なし。モランテ、耳2枚。見習い闘牛士、アルバロ・フスト、耳2枚。 ベラ。フェスティバル闘牛。騎馬闘牛士、アルバロ・モンテス、耳2枚。闘牛士、エスプラ、耳2枚。アパリシオ、耳1枚、耳2枚。ペピン・リリア、耳2枚と尻尾1つ。セサル・ヒメネス、耳2枚。見習い闘牛士、カロ・ヒル、耳2枚。

 20日の結果。 メデジン(コロンビア)。フェスティバル闘牛。セサル・リンコン、フィニート、カバジェーロ、ビクトル・プエルト、ウセダ・レアル、耳なし。カステージャ、耳2枚。エクトル・ホセ、耳なし。

 21日の結果。 メデジン(コロンビア)。セサル・カマチョ、耳1枚、シンボルとして耳2枚(牛、インドゥルト)。フィニート、耳2枚、ウセダ・レアル、場内1周。 コルドバ。フェスティバル闘牛。エスパルタコ、ポンセ、耳1枚。ヘスリン、耳2枚。オルドニェス、モランテ、耳なし。見習い闘牛士、ホセ・ルイス・トレス、耳2枚と尻尾1つ。騎馬闘牛士、レオナルド・エルナンデス、耳2枚。

 22日の結果。 メキシコ。ウンベルト・フロレス、場内1周が2回。フェデリコ・ピサロ、イスラエル・テジェス、耳なし。 ボゴタ(コロンビア)。フィニート、耳2枚。カステージャ、耳1枚。ランセス・ルイス、耳1枚が2回。 メデジン(コロンビア)。セサル・リンコン、ペペ・マンリケ、耳なし。ビクトル・プエルト、耳1枚、耳2枚。 メリダ(ベネズエラ)。マリ・パス・ベガ、耳2枚。パキート・ペルラサ、耳1枚が2回。セサル・バネガス、耳1枚。騎馬闘牛士、ハビエル・ロドリゲス、耳なし。 アウトゥラン・デ・ラ・グラナ(メキシコ)。ホルヘ・グティエレス、耳1枚。ファンディ、アントニオ・ブリシオ、耳2枚。 ハロストティトゥラン(メキシコ)。ソトルコ、耳1枚、インドゥルト。ヘロニモ、耳1枚。イグナシオ・ガリバイ、耳2枚、耳1枚。 アンバト(エクアドル)。カルロス・ジャネス、耳なし。アベジャン、耳1枚。ギジェルモ・アルバン、耳2枚、耳1枚。

 アルル(フランス)。洪水被害の援助の為の慈善闘牛。マヌエル・ベニテス“エル・コルドベス”、マンサナレス、エミリオ・ムニョス、耳1枚。パコ・オヘダ、耳2枚。エスパルタコ、耳1枚。ファン・バエティスタ、耳2枚。闘牛の興行により20万ユーロが集まる。


 2月25日(水)

 YahooBBの個人情報460万人分を見せてソフト・バンクを脅して何億円も要求して逮捕された。警察は内部犯行ではないかと捜査している。

 新種のコンピューター・ウィルスにでも対応するソフトが開発されたそうだ。春以降HPで公開される予定。それをダウンロードすればウィルスにはかなり強いコンピューターになるようだ。


 2月27日(金)

 今年のスペインへ行く日を決めていたが、飛行機の切符を未だ頼んでいなかった。今日旅行会社にTELしまくって何処が良いのか比較検討した結果、現時点で料金が出ていて予約できる状況にあるところで1番安いところに決めて、予約を入れた。だから、3月上旬にかけて関係するところへの連絡をつけなければならない。

 TELで予約を開始した15時13分頃にTVでは、オウム真理教、麻原彰晃の判決公判で、東京地裁、小川正持裁判長は、主文を後回しにし、判決理由の朗読を午前中から延々と続けていたがていたが、求刑通り死刑判決を言い渡した。

「 「被告は一連の犯行の源であり首謀者」とし「救済の名の下に日本支配を考えた動機は、あまりにも浅ましく愚かしい限りだ。遺族らの悲嘆は深く、極刑をもって臨む以外に道はない」と厳しく指弾した。」 ーーサンスポよりーー

 判決理由を裁判長が読みあげている間、腕を組み目を瞑ってちゃんと訊いているのか寝ているのか判らなかったそうだが、遺族からすれば腹立たしい限りだろうが、江川紹子は、「これは初めから変わらないし、これからも変わらないだろう」というようなことを言っていた。公判で事件の真相について殆ど何も語らなかったし、弟子が勝手にやったこととして、自分に責任はないと無罪を主張していた。麻原は事件の真相を語ることなく、事件解明をさせることなく自己責任から逃げようとしている。

 問題は麻原が公判で表す不真面目な態度などではない。そんなことはどうでも良いことだ。真相解明を弟子たちの証言だけで済ませようとして、自分の責任を積極的に果たそうとしないこのいい加減さが頭に来る。松本サリン事件で第1通報者になった河野義行さんは、

 「警察とマスコミに1年近く、犯人として扱われ「孤立し、周りは敵。このままだと家族がつぶされると感じた。よく生き残った」と思う。こうした被害の過程を振り返ると「事件そのものの実感がない。当然、憎しみの感情もない」
 河野さんは2002年8月に会社を辞め「妻の介護が主軸」という生活に。講演会で全国を飛び回りながら、見舞いは欠かさない。「ベッドの妻に話し掛け、表情を読み取ったつもりになる」。年末年始には4日間、妻を病院から自宅に連れ帰り、県外から帰省した子供3人と世話した。
 27日も取材の合間に病院を訪れた。テレビで判決公判を中継していて、河野さんは「恐らく死刑判決が下りる」と妻に伝えた。
 「死刑判決は予想された。違和感はない」という河野さん。「判決が合っているかどうか分かるのは被告自身。判決が違っていたり、不服だったりしたら、控訴審で自分の言葉できちっとやってもらいたい」
 松本被告には元教祖として道義的責任を果たすよう求める。「彼の言葉で、教団に向かって『危険な教義を破棄しなさい』と(言うべきだ)」
 判決の意味を問われた河野さんはこう答えた。「大きな節目であることは違いない。ただ、控訴した場合、通過点になるだろう」 」ーーサンスポよりーー

 麻原の弁護団は直ぐに控訴手続きをした。裁判を遅らせ事件の真相解明に協力しなかった弁護団はこれで仕事を終え、次の弁護士に引き継がれる。「 記録を積み上げると高さはビルの4階に相当し、国選弁護人への報酬は4億円を超す−。初公判から約7年10カ月を経て第257回で判決を迎えたオウム真理教麻原彰晃被告(48)の一審は、あらゆる数字が極めて異例の刑事裁判だった。」ーーサンスポよりーー 金だけ稼いで、判決に対して、検察側の焼き増しというような批判をした。一体弁護士とはどういう信念、論拠をもってこのような裁判をすすめたのか?これは大いなる疑問だ。

 こういう弁護士は、犯罪者にとっては非常に良い弁護士というのだろう。

 昨日は、MEGUさんの所でカエルさんと、マドリードから来たアナスタシアさんを囲んで鍋パーティー。部屋のあちこちに闘牛関連の写真やグッズが飾られているいるのを観てビックリ。俺の部屋といえば自分が撮ってきた写真すら1枚も飾っていない。ビデオテープくらいがそれと判るくらいだ。考えてみると何にもないなぁ。それも俺らしいか。ビデオで初めてマヌエル・ベニテス“エル・コルドベス”の蛙跳びを観たMEGUさん。こういう物なんです。蛙跳びって。カエルさん色々説明していた。アナスタシアさんも。見せると言うことを主眼に置いた技でパセの後に飛んでいるから殆ど意味がない。リトリの膝を着いてモリネーテのような物。観客が喜ぶからそれはそれで盛り上がるけど。これを闘牛場で息子のコルドベスがやったのを観たとき笑った。親爺と同じじゃないかと。アナスタシアさんも、『さもなくば喪服を』を探しているという。今はなかなか古本市場にも出てこないのよ。やっぱり復刊しかないと思う。


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