断腸亭日常日記 2001年 その8

−−バーチャル・リアリティーとリアリティーの狭間で−−

por 斎藤祐司


過去の、断腸亭日常日記。  −−バーチャル・リアリティーとリアリティーの狭間で−−

太い斜字で書いてある所は99年、2000年、2001年、のスペイン滞在日記です。

99年1月13日〜2月16日 2月19日〜4月14日 4月15日〜5月11日 5月12日〜6月4日
6月7日〜6月10日 6月13日〜7月9日 7月11日〜8月8日 8月9日〜9月9日
9月12日〜10月7日 10月10日〜11月10日 11月14日〜11月28日 12月12日〜12月31日
2000年1月1日〜15日 1月16日〜1月31日 2月1日〜2月28日 3月2日〜3月29日
4月2日〜4月19日 4月20日〜4月29日 5月1日〜5月14日 5月15日〜5月31日
6月1日〜6月15日 6月16日〜6月29日 6月30日〜7月15日 7月17日〜7月31日
8月1日〜8月15日 8月16日〜8月31日 9月1日〜9月15日 9月16日〜9月30日
10月1日〜10月15日 10月16日〜11月20日 11月22日〜12月10日 12月11日〜12月31日
2001年1月1日〜1月13日 1月14日〜1月31日 2月3日〜2月12日 2月13日〜2月26日
2月27日〜3月10日 3月11日〜3月31日 4月1日〜4月18日 4月19日〜5月3日
5月4日〜5月17日 5月18日〜5月31日 6月1日〜6月11日 6月12日〜6月22日
6月23日〜6月30日

 7月1日(日)

 今日の朝から夕方までちょっとしたトラブルでHPが観れなかった。

 闘牛の会の準備もしている。ビデオの編集をして話すことをまとめに入っている。でも、こういう内容を話しても果たして判るのだろうかとも思う。出来るだけ分かり易く、具体的に話すつもりでいるのだが。ここでちょっと予告をすれば、テルシオ毎の意味、クルサードの意味を角と目の関係で話して行くつもりだ。つまり、シタール。誘うことの重要性を話そうと思っている。

 サッカーのキリンカップは日本がパラグアイに2−0で勝った。期待の広山は出場機会が与えられなかったが小野と柳沢が良い仕事をした。試合終了近くになって中山が出てきて一生懸命のプレーを見せた。アベジャンを思い出させる。

 一方、夜のボクシングは明らかに畑山の負けだった。手数が少なすぎたのが敗因だ。左だよ、左。でも、非常に良いファイトだった。

 30日の結果。 アルヘシラス。ホセリート、ホセ・トマス、モランテ、耳なし。 ブルゴス。アルミジータ、場内1周。ポンセ、耳1枚、耳2枚。エル・コルドベス、耳なし。 シウダ・レアル。ビクトル・プエルト、耳2枚。エル・フリ、耳2枚。 アロ。ペドロ・カラ、耳2枚。エル・カリファ、耳1枚。アベジャン、耳なし。 ソリア。エル・タト、耳なし。エル・レンコ、場内1周。ヘスス・ミジャン、耳1枚。 サモラ。オルテガ・カノ、耳なし。ヘスリン、耳1枚。ハビエル・カスターニョ、耳1枚。


 7月2日(月)

 連日30度を超えて蒸し暑い日が続いている。ホセリートがここの所良いファエナを見せているようだ。昨日は自分の牛でプエルタ・グランデ。また騎馬闘牛士のパブロ・エルモソ・デ・メンドーサがサン・イシドロでの骨折から治って復帰した。昨日はバルセロナで耳1枚を取った。

 今、NHKでアバの特集番組をやっている。「パンク・ロック派から言うとアバは体制派の象徴だった。当時アバを全く無視していた。あんな偉大なポップスはないよ」とU2のボノが言っていた。確かに今聴くと良いよね。あの頃は反吐が出そうだったけど。当時の俺はこんな歌聴く奴は想像力が欠如している人間だと思っていた。当時聴いてた奴らがそんな感じの奴が多かったのは確かだから。余計俺は嫌いだった。今は聴ける。何故聴けるようになったのかは判らないが。ただし、レコードは持っていない。

 1日の結果。 マドリード。マノロ・サンチェス、ハビエル・バスケス、ホセ・イグナシオ・ラモス、耳なし。 アルヘシラス。オルテガ・カノ、耳なし。ヘスリン、耳1枚が2回。オルドニェス、場内1周。 ブルゴス。アントニェーテ、怪我。ビクトル・プエルト、耳2枚。アベジャン、耳1枚。 ソリア。ホセリート、耳2枚。フィニート、耳1枚。カバジェーロ、耳1枚が2回。 テルエル。エル・タト、耳1枚。パディージャ、場内1周。怪我。アルベルト・ラミレス、耳なし。 アルル(フランス)。ミゲル・ロドリゲス、場内1周。怪我。ホセ・マンルビア、耳1枚。アルフォンソ・ロメロ、耳1枚が2回。


 7月3日(火)

 どうでも良いことだが写真週刊誌『FOCUS』は累積赤字30億を越えて休刊を新潮社が発表した。日本のパパラッチはどうするのだろう。喜んでいる芸能人や政治家も多いだろう。今まで一度も買ったことがないが、こういうネタを楽しめない社会状況があるのかも知れない。マンガすら売れなくなってきている出版界でついに『FOCUS』が休刊。良い雑誌ではないがこういうくだらない雑誌を楽しむ余裕もなくなってきたようだ。インターネットの普及も休刊の一因になっているのかも知れない。

 小沢昭一の最後の晩餐は俳句を詠んだ後に、寿司が食べたいと言っていた。子供の頃屋台で食べたワサビの利いた寿司が美味かったと言う話は面白かった。寿司は元々は屋台から始まったのだと小沢昭一が言っていた。子供がワサビの利いた寿司を口にするのは大人になったような気がしたのだろう。本当はそれに純米酒か大吟醸があれば最高だ。

 沖縄ではまた、アメリカ兵が強姦事件を起こして警察は逮捕状を取り、アメリカに身柄を引き渡すように請求しているが未だアメリカは犯人を引き渡していない。


 7月4日(水)

 今日も全国的に暑かった。東京は35度を超えた。練馬では37度を超したそうだ。何処かでは39度を超したそうだ。暑いのと仕事の疲れで疲れている。本当はメールなどを書かなければならないがそんな気分にも、時間もない。

 キリンカップは日本がユーゴに1−0で勝って優勝した。ストイコビッチのユーゴ最後の代表の試合は負けた。日本は良い経験を積み重ねているのだろうか。これは来年のワールドカップで判るだろう。

 大リーグ、オールスターファン投票はイチローが新人で始めて最高投票で選出された。これは快挙だ。こんな事は俺がガキの頃には想像できなかったこと。野茂がオールスターで先発したときも快挙だがこっちの方はもっと凄いこと。

 ウエルバのカルテルが発表になった。闘牛は、明日からパンプローナのサン・フェルミンが始まる。7日からはTVEでエンシエロの中継をするだろう。


 7月5日(木)

 今日も暑かった。暑くなると疲れたりバテたりする。そこで、思い出して録画していたビデオを見た。アミノ酸についてだ。体力アップアミノ酸と、脂肪燃焼アミノ酸の話。

 疲労には、筋肉疲労と、脳疲労がある。その両方に効果があるアミノ酸が4つある。 バリン、ロイシン、イソロイシン、アルギニン。これらはドリンクなどで売っているようなので、食間などに取ると効果が出やすいそうだ。疲れがピークに近いときは寝る前に取っても良いそうだ。これが簡単だが体力アップアミノ酸について。

 脂肪燃焼アミノ酸は、リジン、プロリン、アラシン、アルギニンの4つ。これもドリンクなので売っている。これを取った後は、有酸素運動をすると痩せる。

 アミノ酸は、タンパク質の最小単位。普通のアミノ酸は体内で作れるのだが作れないアミノ酸を必須アミノ酸という。これは全部で8つある。バリン、ロイシン、イソロイシン、スレオニン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、トリプトファン、ヒスチジン。体力アップアミノ酸からは、バリン、ロイシン、イソロイシン、が、脂肪燃焼アミノ酸からは、リジンが入っている。ちなみに必須アミノ酸8つ全てが入っている食品は、卵だけだ。

 おいらもアミノ酸をとって元気になろう。


 7月6日(金)

 沖縄県民の怒りが頂点に達しようとしているときにようやくアメリカ政府は逮捕に同意した。田中真紀子外務大臣は涙を流しながらそれを発表した。地位協定運用によって対処したいと、今後のことを小泉首相が言ったが、地位協定を見直さなければ今後同じ事が繰り返されるだろう。

 自民党が販売する小泉グッズが売れている。政治家のアイドルかとでも言うのだろうか。こういうのには反発を感じる。ポスター、Tシャツなどが売れ自民党の資金として運用される。芸能プロダクションがやるようなことを自民党がやり、民主党もそれを真似している。これは政治ブームだ。

 老化を必要以上に進めるのが現代の社会だという。血管、内蔵、肌などが老化現象を部分的に起こす。それを防ぐのがビタミンE。1日の摂取量は日本政府の発表では男10mg、女8mg。しかし、アメリカの研究機関の調べでは1日15mg必要だという。手軽の食べれる食品としてアーモンドを取るのが良いそうだ。また、他の意味からもアーモンドは良いそうだ。

 それは、運動しなくても痩せたい人は、アーモンドを1日30g取ると(マグネシウムの含流量が多い)基礎代謝を上げる働きを助けるので痩せるのだそうだ。早速アーモンドを買ってきて30gずつ食べている。

 パンプローナの闘牛が始まった。5日の結果。テルエル。フィニート、耳1枚。コルドベス、耳なし。ビクトル・プエルト、場内1周が2回。


 7月7日(土)

 今日は七夕。仕事が終わって帰ってきたら郵便受けに郵便がはみ出して入っていた。雑誌、Seven Seas が届いた。早速読んだ。特に目に留まるようなことが書いているわけではなかった。写真はカメラマンが撮った写真だ。ムレタの写真はシャッタースピードを遅くして撮ってあるもの。多分良いポイントで撮れないのだろう。ホセ・トマスの写真と、牧場で牛が角をつき合わせている写真、牛が死んで引きずられて行く背中の血の色がちょっと変わっている。

 ともあれ、まともに闘牛を取り扱っている特集が雑誌とはいえ出たことに拍手したい。ホセ・トマスの良い写真が日本のメディアに出たことが意義がある。所でホセリートの写真は載ってなかったが俺の勘違いだろうか。特集の最後に、レコードのようにスペシャル・サンクスが書いてあった。そこには3人の知り合いの名前が載っていた。

 6日の結果。 テルエル。ポンセ、耳なし。カバジェーロ、耳1枚が2回。プエルタ・グランデ。モランテ、口笛。


 7月8日(日)

 日曜日なのに朝から仕事に行った。電車の中で久しぶりに、Nのおっさんにあった。しばらく仕事を休んでいて体重が10kg以上減った、と言っていた。腎臓が悪いから。久しぶりに今日仕事で、1ヶ月は土日だけの仕事だと言っていた。色々なストレスが溜まっていたのだろう。仕事のしすぎ、責任を背負い込みすぎ。成るようにしか成らないんだから、もう少し肩から力を抜かないと。

 参院選に絡んでTVで政治家などが出てディスカッションをしていた。最近は議論が噛み合ってきているような気がする。これも小泉首相が本気でやると言っているからだ。そうじゃなきゃ話にならない。もっと議論して良い改革が出来るようにして貰いたい。

 「人はみんな心に馬を飼っている。いつか荒野に出るために」と、高倉健が言う。JRAのCMじゃない。ビールの宣伝だ。 ♪こっちへおいでよセニョリータ 今夜は朝までコモ・エスタ あーグラグラするほど ギラギラしたい ピリピリ ♪と海岸で馬のぬいぐるみをかぶって歌うのがJRAのCMだ。何故、スペイン語なのかそれは知らない。

 正しいことは、強くあれ 経団連元会長、臨調の責任者だった土光敏夫氏の母親の言った言葉だ。異議なし。

 7日の結果。 パンプローナ。ペピン・リリア、耳なし。ビクトル・プエルト、場内1周、耳1枚。エル・カリファ、場内1周。 テルエル。ホセリート、耳なし。ポンセ、耳2枚。ヘスス・ミジャン、耳なし。 フエンテサウコ。エル・タト、耳2枚と尻尾1つ。オルドニェス、耳2枚。ハビエル・カスターニョ、耳2枚が2回。 カストロ・ウルディアレス。ミゲル・ロドリゲス、耳1枚、耳2枚。フィニート、耳1枚。アベジャン、耳2枚、耳2枚と尻尾1つ。 Ceret(フランス)。エスプラ、耳1枚。エル・レンコ、場内1周。フェルナンド・ロブレニョ、耳なし。


 7月9日(月)

 少年3人が4人を殺害したした裁判の求刑は3人に死刑だったが、判決は1人に死刑、2人に無期懲役を言い渡した。近年の凶悪犯罪の低年齢化によって少年法で保護されていた部分を踏み込んでの死刑判決のようだ。

 腰痛が再発。この状態で希望が通り仕事が変わる。体操をして痛みを取らないといけない。

 8日の結果。 マドリード。フラスクエロ、エル・マドリレニョ、ディエゴ・ウルディアレス、耳なし。 バルセロナ。ポンセ、フィニート、耳1枚。エル・フリ、耳1枚が2回。 エル・プエルト・デ・サンタ・マリア。エル・コルドベス、耳なし。バレラ、耳要求で場内1周。エル・カリファ、耳なし。 パンプローナ。エスプラ、エンカボ、フランシスコ・マルコ、耳なし。ピカドール、アンデルソン・ムリージョが喝采を浴びる。 アスレポナ。オルテガ・カノ、耳1枚、アビソ3回。オルドニェス、耳1枚が2回。ミゲル・アンヘル、耳1枚。

 Ceret(フランス)。ボテ、耳1枚。ミゲル・ロドリゲス、場内1周。イガレス、耳なし。 Eauze(フランス)。ファン・バウティスタ、耳なし。ビクトル・プエルト、耳1枚。ハビエル・カスターニョ、耳なし。 Le Grau du Roi (フランス)。エル・コルドベス、場内1周、耳2枚。リシャール・ミリオン、耳4枚。セバスティアン・カステージャ、耳2枚と尻尾1つ。


 7月12日(木)

 ♪アイスクリーム、アイスクリーム アイスクリーム私の恋人よ あんまり長くほうっておくと お行儀が悪くなる♪ 確か詩は、ラングストン・ヒューズだったと思う。恋人への思いや関係をアイスクリームに例えて書いてある。どうお行儀が悪くなるかは、アイスクリームを見れば判るだろう。

 暑いなぁ。夏だから当たり前だ。だからといって冷たい飲み物をがぶ飲みしたり、アイスクリームを10個も食べたら腹を壊す。夏の下痢腹は、トイレで余計な汗をかくのがうっとうしい。

 10日朝、仕事に出かけて今日の朝に家に帰ってきた。全く仕事させる会社だ。風呂にも入ってないので体がベタベタだ。水を浴びたい気分。気持ち良いだろうなぁ。そう言うわけでHPの更新どころじゃなかった。闘牛の結果は明日にしよう。

 帰ってきてネットしたらフリーズ。このコンピューターはどうもダメなので今日はメーカーにTELして聞いた。そしたらどうやら壁紙に原因があるようだ。それをなしに設定し直して、それから、電源をオフにして、またオンにしてメーカーの名前が画面に出たときにF8キーを連打して、スタートアップ画面を出し、3番目のセーフモードを選択してENTERキーを押し、エラーチェックを完全スキャンディスクで実施し、最適化をして下さいと、言うことだった。実施時間は6時間だそうだ。ヒーェー。更新したら実施しよう。


 7月13日(金)

 昨日、井戸さんにTELして原稿の件を聞いたら土曜日の16時までに送ればいいと言うことだった。そう言われると早く送りたくなるのはどうしてなんだろう。TELで井戸さんが須美さんが帰ってきていると言っていた。土曜日に出来るだけ来るようにしますと、言うことだ。忙しい人なのでどうなるのか判らないが来たら、闘牛の話を是非して欲しい。

 腰が痛いので、机にノートを乗せて椅子に座って作業している。こっちの方が腰に負担がかからない。13日の金曜日の今日は突然腰痛が酷くならないよう気を付けよう。酷くなったら発表も出来なくなるかも知れないし。

 昨日帰ってきて2日ぶりにメールを開いたら高校生、TV製作会社の人からなど10通来ていた。色々忙しいので返事は闘牛の会が終わってから送ることにする。

 9日の結果。パンプローナ。ペピン・リリア、耳なし。パディージャ、場内1周。ヘスス・ミジャン、耳なし。

 10日の結果。パンプローナ。ビクトル・プエルト、オルドニェス、ハビエル・カスターニョ、耳なし。

 11日の結果。パンプローナ。モランテ、エウヘニオ、耳なし。エル・フリ、耳1枚、耳2枚。プエルタ・グランデ。

 12日の結果。パンプローナ。ヘスリン、フィニート、エル・カリファ、耳なし。


 7月14日(土)

 今日は闘牛の会。原稿は送ったし後は発表のビデオなどを準備して持って行くだけ。須美さんが来てくれればいいのだが。荻内先生は11日にスペインに旅立ったので今日は来ない。今日は多分時間がないので、18時開始前に6月1日のビデオを流そうと思う。これは8ミリビデオで、闘牛場で取ったもの。ホセ・トマスとアベジャンが写っている。残念ながらアビソ3回のシーンは撮ってない。何故ならそれ以前に撮る気力がなくなる闘牛だったからだ。だから、この歴史的な失態の瞬間はテープにはない。

 闘牛の会でやりたいものはいっぱいあるが時間的制約と、聞いている人への配慮で出来ない。僕1人でやっているわけではないし、みんなの闘牛の会なのだから。まぁ、少しずつで良いからいろんな人がいろんな角度で闘牛の話をして貰った方が良い。

 11日パンプローナでエウヘニオが、右手中手骨を骨折。治るのには、2〜4週間かかる模様。また、12日のパンプローナでは、エル・カリファがグラン・ファエナをして観客を沸かせたが、ピンチャソ3回デスカベジョ2回で耳を切れなかった。プエルタ・グランデできたのに残念。

 13日の結果。パンプローナ。ポンセ、耳1枚。エル・フリ、耳1枚が2回。プエルタ・グランデ。フランシスコ・マルコ、耳なし。


 7月15日(日)

 昨日闘牛の会があった。スペインに行っているはずの荻内先生が来たのでビックリした。須美さんも途中で大森さんと一緒にやってきた。その他に久々に来た人、始めてきた人も4人くらいいた。昨日は時間がなかったので始めてきた人に自己紹介をして貰う事が出来なかった。2ヶ月ぶりの闘牛の会だったが盛況、満席だった。

 初めは中田君が『さもなくば喪服を』を読んだ感想を発表した。マヌエル・ベニティス“エル・コルドベス”がラス・ベンタス闘牛場に始めてでてきたアルテルナティーバの闘牛をするところを生まれたときから、生い立ち、何故闘牛士になったか、家族の生活などを徹底取材して書き上げたものだ。中田君は、初代アポデラードのエル・ピポがエル・コルドベスを売り込んで行くところが1番面白かったと言っていた。その他には友人のファンと夜に牧場に忍び込んで月明かりで牛を相手にして闘牛をやって牛になれていった。これは明らかな法律違反だが金のない貧乏人にとって牧場に行って牛を相手にすることが1番安上がりだ。

 ラス・ベンタス闘牛場のアルテルナティーバは雨の降る悪いコンディションの中、“トンポルシボ”と言う左目の悪い牛を相手にナトゥラルを繋ぐ。信じられないほど素晴らしいパセを繋ぎ闘牛場は熱狂する。しかし、パセを繋ぎすぎて牛にやられる。留めの剣刺しをしないのに耳が病院に届けられた。

 中田君は重要なことをいくつか言っていない。エル・コルドベスは生まれたのはスペイン内戦が始まった36年である。だから、貧民は物凄い生活をしていた。この事がこの本では重要なことなのだ。姉アンヘリータがマノロが生まれたとき、庭の大きな木に抱きついて「これでまたあたしの食いぶちが減る」と泣いていた印象的なシーンなのども発表になかった。その後の、「お腹の減って食べ物がなくて、減りすぎてお腹が痛くなったことのない人には判らないかも知れないけれど・・・・」と言う告白はスペイン内戦当時の具体的な生活感として読者には分かりやすいだろう。

 また、内戦に共和国側ととして出兵した父親、フランコ側の軍食堂で働く母親と言うシティエーションなどもこの物語を盛り上げている。その辺を発表に入れていなかったことが残念だ。闘牛の会の続きは後で。 また、TV製作会社の人が闘牛の会に参加した。終わってからの飲み会にも参加して僕以外からも色々話をしていた。

 14日の結果。 パンプローナ。ソトルコ、耳1枚、耳1枚。パディージャ、剣刺しで首右側に角傷。重傷。エル・レンコ、耳なし。 タラゴナ。ポンセ、耳なし。ルギジャーノ、耳1枚が2回。プエルタ・グランデ。エル・コルドベス、耳1枚が2回。プエルタ・グランデ。 サンルカール・デ・バラメダ。エスプラ、耳1枚。フェレーラ、耳1枚、耳2枚。プエルタ・グランデ。エル・ファンディ、耳1枚が2回。プエルタ・グランデ。 バルデラグナ。騎馬闘牛士、エミリオ・ギジェン・ロメロ、耳1枚。闘牛士、ロドルフォ・ヌニェス、耳2枚と尻尾1つ。プエルタ・グランデ。カナレス・リベラ、耳2枚。プエルタ・グランデ。


http://www2u.biglobe.ne.jp/~tougyuu/以下のHPの著作権は、斎藤祐司のものです。勝手に転載、または使用することを禁止する。


ホームに戻る