断腸亭日常日記 その8

−−バーチャル・リアリティーとリアリティーの狭間で−−

por 斎藤祐司


過去の、断腸亭日常日記。  −−バーチャル・リアリティーとリアリティーの狭間で−−

太い斜字で書いてある所は99年のスペイン滞在日記です。

99年1月13日〜2月16日 2月19日〜4月14日 4月15日〜5月11日 5月12日〜6月4日
6月7日〜6月10日 6月13日〜7月9日 7月11日〜8月8日 8月9日〜9月9日
9月12日〜10月7日 10月10日〜11月10日

 11月14日(日)

 13日、土曜日の闘牛の会には、スカパーのTVクルーが来て会の様子を撮っていった。体験コーナー見たいなものでは、会長、荻内勝之さんから闘牛についてインタビュー、アントニオからのコメント、岡田さんからのコメントを撮っていた。

 初めからいたが、それが19時過ぎから30分以上かかったので予定していた事が出来なかった。カットになったのは、ホセ・トマスの特集のビデオと、カナル・トロスの特集番組でのホセリ−トとエル・フリの母親のビデオ。

 会は、99年闘牛総まとめ。僕のコメントは来月の月報に載せるのでここでは書かない。他に3人が今年の見てきた闘牛の事を話してくれた。

 マドリードで旅行ガイドをしている三木田さん。「ホセ・トマスについての斎藤さんの厳しいコメントには驚きました。エル・フリはスペインに住んでいるのに1度も見たことがないので何とも言えません。」とのこと。

 ちなみに僕がホセ・トマスに対していったのは、「ホセ・トマスは、いつもクルサードして凄い闘牛をするけども1度も感動したことがありません。セサル・リンコンやオルテガ・カノ、ホセリートの様な何かを越えたような感動がない。でも、ホセ・トマスのことは、史上最高の闘牛士だと言います。」と言うものだ。誤解がないように。

 三木田さんは、「今と言うか、毎年闘牛場で日本人観光客が3頭目が終わると帰ってしまう。その事に付いてスペイン人などに言われる。何故最後まで闘牛を観ないのか考えてみました。色々あるのですが、ツアーで行っている人には最期にアンケートをやっていてそこに、闘牛みたいなものは最後まで観なくてもいい。3頭目まで見れば充分。と、言うものがあってそれが、ガイドや添乗員のリストラの対象になっていると言うことだ。

 勿論、その日出場の闘牛士は3人なので、そう言う意味では全員見たことになる。しかし、ご存じのように闘牛とは、6頭あるので、3頭目まで耳が出なくても、4頭目、5頭目、あるいは6頭目に耳が出ることがある。だから最後まで観なければ闘牛を観たことにはならない。

 他の理由は、闘牛が嫌いなガイドに当たると3頭目にが終わったら帰る。バスの運転手(スペイン人)が早く家に帰りたいから3頭目に帰るようにガイドに言う。何故なら、最後まで観ると道路が混む。などである。でも、最後まで観てから悠然と引き上げてくるガイドもいる。そう言う人に連れていって貰えれば闘牛を楽しめるというものだ。

 岩井君は、9月始めに行って、泥棒にパスポートやTCなどを取られる。バスで偶然Aさんに会って荻内先生の家に2日泊めていただいてパスポートの発行やTCの再発行をして闘牛を見に行った。ホセ・トマスの闘牛を観て涙が出そうになった。それが何故なのか上手く説明できませんが、兎に角他の闘牛士とは全然違いました。

 林さんは、3月と9月に闘牛を4回観た。エル・フリは、観客の気持ちを引きつける何かを持っている。9月のアルルのファン・バウティスタのアルテルナティーバ。主役であるはずのファン・バウティスタはそれほど良い闘牛を出来なかったが耳1枚。最後の牛は良い牛じゃなかったので上手くできなかった。彼は牛が悪いと上手くできないようだ。

 その事は、今年のセビージャで見たとき思ったこと。何の感想もなかった。でも、サン・イシドロでのプエルタ・グランデでは彼の並々ならぬ才能を感じさせてくれた。フランス人とかそう言うのは関係ない。実力が有るのでスペインでも充分やって行けると思う。それと、去年のミゲル・アベジャンのプエルタ・グランデと比べてみれば、アベジャンは自分の全てを出し尽くしてのプエルタ・グランデ。ファン・バウティスタは彼の1部しか出していないでのプエルタ・グランデ。バウティスタの方に可能性を感じる。

 さて、セサル・リンコンの尻尾の話。これが1番聞きたかった。

 エスパルタコは、復帰しなきゃ良いのにと言うような、パセの時、牛と大分離れたパセをしてた。でも、初めの牛では、ファン・バウティスタのアルテルナティーバと言うことで気合いが入っていたのか良いパセをしていた。

 この日の主役は、セサル・リンコン。アルルの楕円形のアレナの特長充分利用したパセをした。何十メートルも離れたところから全然動かないで牛を呼び込んで何度もパセをした。アルルの闘牛場が物凄い興奮に包まれた。尻尾なんてなかなか出ないのに凄いファエナだった。

 僕が観たセサルはこんな闘牛をしていた。

 今年の闘牛は、エル・フリ旋風。ホセ・トマスの絶頂期を思わせる闘牛。この2人が主役だった。ノビジェーロではファン・バウティスタ(9月にアルテルナティーバをしたので今は正闘牛士)。それと、エル・ファンディ。バンデリージャ撃ちは見せ場中の見せ場。こんな所かな。

 終わってからは、二つに分かれて二次会。僕等は、門前仲町で飲んだ。話は、闘牛の話。


 11月15日(月)

 昨日の朝だった。TVで江川紹子さんだったと思うのだが、今問題になっている成田のホテルで見つかったミイラ化した死体が発見された事についてですが、あれは、ライフ・スペースがやったものです。と、言っていた。早速検索エンジンで調べたら、多くの情報を載せているHPを見つけた。

 それは、『弁護士 紀藤正樹のLINCへようこそ』 と言うHPだった。このHPは、オーム真理教、統一教会、ライフ・スペースなどの被害やその裁判等色々な情報を載せている。オーム関連の掲示板には、オーム事件当時よくTVに出ていた弁護士の滝本太郎さんの書き込みもあった。

 このHPは、やはり弁護士が作ったものらしく、ライフ・スペースのHPをちゃんとリンクしているところが凄い。ライフ・スペースのHPで書かれていることを読んでいると彼等が如何に現実離れした集団かが判る。科学や、医学などとは無縁の所で反現実的に生きているかが判るだろう。

 ちなみに、紀藤正樹さんは、最近ライフ・スペース関連のTVニュースによくでている人だ。

 坂本堤さん、滝本太郎さん達は神奈川県の弁護士だ。紀藤さんもそうなのだろうか?そう10年前に神奈川県警がしっかりした捜査をしていたらオーム事件はあんなに大きくならなかっただろう。何故大きくなったか。それは、今更ながらだが、神奈川県警がだらしがなかったからだ。

 今、神奈川県警不祥事の連続が表に出てきているが、10年以上前からそうだったような気がするのだ。いや、そう思われての仕方がないよな、これじゃ。しかし、不正に対して敢然と立ち向かう正義感の弁護士達が沢山いることに俺はホッとする。上記弁護士達、そして中坊さんもその1人だ。


 11月16日(火)

 先週で終わるはずだった仕事は今月いっぱいに伸びてしまった。明日からまた泊まりになりそうだ。何日泊まることになるのだろう。

 昨日書いた、HP、『弁護士 紀藤正樹のLINCへようこそ』 のリンクには、オーム真理教のHPもあった。また、オーム関連のHPを集めたリンク集まである。(制作者、新人類)その中には、あの上祐のファンクラブまである。

 そのリンク集には、はじめてご覧の方へ と言う但し書きが書かれている。

 「 このサイトでは、主要なオウム真理教に関するサイトを紹介しております。当方は、マスコミ用語を使用すれば、いわゆるオウマー(オウムグッズを集めて喜ぶ不謹慎な人間)に該当するかと思います。

ご覧の通り、このリンク集は、反オウムのサイト・オウマーのサイトだけではなく、オウム教団運営サイトやオウム信徒のページにまでリンクを貼ってあります。そのようなサイトに行き、掲示板に書かれたり、信徒と会話されるのは自由ですが、感化されたり洗脳されて人生を台無しにされても、当方は一切関知しません。洗脳されても、悪いのはあなたです。意志の弱い方は、特にご注意下さい。  」

 と、ある。その他には、河野義行、と書かれているところがある。23時過ぎたら行ってみようと思うが、河野さんが作っているHPなのだろうか?河野さんは、松本サリン事件の時に犯人扱いされた人だ。まだ病院にいる奥さんの事などが書かれているのだろうか?

 凄く楽しみなHPを見つけた。リンクして貰おうかな。でも、原則相互リンクだと書いているので、ちょっと相互リンクは・・・と、思わず引いていまいそうなHPだ。


 11月20日(土)

 仕事から帰ってきたのが、20時半過ぎ。直ぐにNHK教育TVをつけた。能についてやっていたからだ。能にはそんなに興味はない。が、脳細胞の事を取り上げていると新聞に書いてあった。脳細胞を働かせるのに必要な物質の一つに酸素がある。話は、脳と呼吸法だった。深く腹を使った呼吸法をすると浅い呼吸法で息をしているときに比べて前頭葉の裏の部分にあるセロトニン神経が活発になると言うことだ。

 セロトニン神経とは、情報を伝達する神経ではない。何をするかと言えば、情報伝達するときに調整をする神経だと言うことだ。ネズミによる動物実験によると、セロトニン神経を破壊したネズミの所に他のネズミを入れると直ぐに攻撃し、それを続ける。しかし、セロトニン神経を持ったネズミは、他のネズミが入ってくると先ず臭いを嗅いで相手を確かめておとなしくしている。決して攻撃はしない。自分の感情を抑えることが出来るのが、セロトニン神経だ。

 最近問題になっている、“キレル”というのは、どうも若者達の浅い呼吸にあるのではないかという研究結果が出ているそうだ。番組では中学生(クラブ活動で運動をやっている子)に、TVゲームをやって貰い呼吸を調べる。結果は、非常に浅い吸っているのか吸っていないのか判らないような呼吸だった。運動をやっている子でも、集中していると浅い呼吸になると言うのもだった。

 だが、大人の呼吸は深い呼吸だった。深い呼吸は気持ちを落ち着かせる。何処に問題があって浅い呼吸になるのか知らない。が、想像で言えば、一つには、昔に比べて固い食べ物を食べなくなって顎の骨が発達しなくなったこと。固いものを食べなくなったことによって、口の中に食べ物がある時間が少なくなって深い呼吸をしなくて済むようになったからではないかと思う。

 話を戻そう。では何故、能とセロトニン神経かと、言うと、能を代表とする日本古来の呼吸法(番組で取り上げられているのは、タンデン呼吸法)をする事による効能の話だ。

 タンデン呼吸法をする前とした後でどうなるか?高校生に簡単な足し算を計算して貰う。これはやればやるほど計算が出来なくなるものらしい。2回目を終えたところでタンデン呼吸法をやった。その後、もう一度計算をして貰う。結果は、一番始めより生徒全員が多くできた。中には、30問も多くできた生徒までいた。

 タンデン呼吸法とはどういうのか。簡単に言えば、5秒間息を吸い、15秒間吐く。これを繰り返すのだ。吐くときの最後の5秒は吐ききる。これがポイント。一呼吸20秒でこれを6回、つまり2分間続けるだけでも大分違うようだ。

 来週は仕事で家に帰って来れないかも知れない。あっ、深いため息が出る。これもタンデン呼吸法だってがー!

 これから競馬予想。明日は競馬場で腹から大声出して良い空気を一杯吸ってくるか。


 11月21日(日)

 午後に競馬場に行く予定が女子マラソンが面白くてなかなか家から出れなかった。優勝した選手は馬ぷりが良い、じゃないかった女ぷりが良かった。あの走る気はパドックで見る良い馬のようなものだった。後半顔をしかめて苦しそうにしてそれから、歯を食いしばって走り続ける。タイムも良いがあの走り方が素晴らしい。競馬に例えるなら、気の強い牝馬だ。見ていて、ヒヒーンって啼きたくなった。

 それに比べて、千葉は華奢な体で、弱々しいくのんびりしてるような声。でも、華奢な体は馬で言えば、本当のステイヤー。ライスシャワーと一緒だ。だが、あの瞬きは何だ。画面に映った顔は、瞬きの数の多さに非常に疲れる。千葉が先頭を切っていたら疲れるマラソン中継になっていただろう。

 マラソンを最後まで観たために競馬場に行けなくなった。仕方なしに新宿のウインズに行った。馬券を買ってレースを見ようと思っていたが凄い人の多さで汗がダラダラ出てくる。支社に行って用事を済ませてポルノ映画上映館横にあるパチンコ屋の街頭TVを見た。300人くらいの人が居た。道路を埋め尽くした人並み。車が来たがレースは始まっていた。誰も退かない。

 予想通りの結果。満足だ。18時にマドリードから来た三木田さん夫婦と会って話した。闘牛の話ばかりだった。アッという間の3時間だった。いろんな闘牛の話をしたので書ききれないし、書く時間もない。彼等は、明日成田に移動。あさってマドリードに帰る。また来年会えるかどうか?日本で当たり前に食べれる料理を三人で食べた。

 マドリードじゃ高いからな。やっぱり闘牛の話は尽きない。

 さあ、また明日から仕事だ。ハードな一週間が始まるぞ。


 11月26日(金)

 月曜日に家を出てようやく23時過ぎに帰ってきた。これも仕事と言う名のリアリティーのせいだ。

 それでも世の中は色々面白い。だってそうでしょ。 “お受験ママ” がジェラシーで2歳の子を殺した。こういう事って今の日本じゃ当たり前なのよ。いわゆる、これが日本の “定説” ってやつなわけよねぇ。こういうのを聞くと日本ってホント良い国だってつくづく思うよなぁ。みんなと同じ “普通”。これが日本のテーマなのよね。

 何処の幼稚園に行こうが、どの大学に行こうがどうでも良いじゃないと、思わないのがこの国の人々の考え方なのよね。どの大学出ようがどうでも良い。問題はその人間の生き方が大事なのだ、などと全然思わないのがこの国の人達の良いところ。これって “チョー、ステキッテ、カンジ” マジで! え、漢字じゃないって。御免、カタカナだった。

 今日は、リスペクターしてしまった。


 11月27日(土)

 明日も出てくれって言ってたけどとんでもない話だ。ジャパン・カップがあるって言うのに。なんてたって、モンジューの体が見てみたい。やはり名馬と言われる馬の体はどんな物なのかパドックでじっくり見てこようと思っている。歩様、胸前の筋肉の付き方、トモ、首、尻尾、目、ハナ・・・。

 馬はTVのモニターで見たって仕方ない。この目で確認しなきゃ善し悪しは判断できない。馬に惚れるか惚れないかは見たときの気分。そんなのはどうでも良い。重要なのは、その場で馬が歩いている姿を正確に冷静にじっくり見ることだ。それから、初めて馬券についての検討の結果が出てくるのだ。

 勿論、検討の結果が出ないレースもある。そう言うレースは買わないのが1番良い。仕事が滅茶苦茶忙しいのに競馬をやらなきゃ、やってられないよな。


 11月28日(日)

 競馬の帰り本屋回りをした。競馬必勝法を書いた本を探す為じゃない。大体必勝法なんてあるわけがない。人生を必ず成功させる本もないのと一緒。大体そんなこと考えるから変な宗教に頼りたくなる分けよね。宗教って変なもんだけど。買いたかったのは、 『秘密の花園結社 リスペクター』 松田洋子著の漫画である。

 これは 『週刊SPA!』に連載中の漫画だ。竹下元首相がやられた “誉め殺し” の手法で色々な話題を誉めちぎるのだ。本の帯には、謹んで尊敬させていただきますっ!! 裏には、尊敬には毒がある  愛には棘がある 

 “誉め殺し” をするのは、女首領(必須アイテムは、リスペクトの際に振り回す「誉」印の純金製の杖と、真っ白なスケスケドレス)と3人のギャル(2人はミニスカート、もう1人はショートパンツ)。何故か全員がボインで胸の谷間が見えるような服を着ている。

 こんなギャル達が世の中のことを好き勝手に、“誉め殺し”をする。花田一家では、結束力はないけれど今日もみんなで世間とぶつかり稽古 とか、 相撲取りの子育ての目標って「中卒の肥満児」でいいんじゃないの? 性教育はタニマチがしてくれるしね とか。

 広末涼子では、広末が、スターの私がなんで早稲田へ行こうと思ったかというとー 芸能界じゃないフツーの友人が欲しかったから と言うと、リスペクターが、フツーの友人なら早稲田じゃなくてもいいんでは? と言うと、女首領が、スター広末様の"フツー"のグレードはフツーなわけないのです 一般から皇室へ嫁がれた方々の"一般"ぶりが一般的ではないようにね  とか。

 このコンセプトがイケている。こんな事書いたって漫画じゃないからよく判らないだろうな。これから毎週本屋でSPA!を立ち読みしようかな。

 今週は、とんでもなくハードな事になりそうだ。ああ、これってスペシャルウィークってわけっ。


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