−−バーチャル・リアリティーとリアリティーの狭間で−−
por 斎藤祐司
過去の、断腸亭日常日記。 −−バーチャル・リアリティーとリアリティーの狭間で−−
太い斜字で書いてある所は99年、2000年、2001年、のスペイン滞在日記です。
2月1日(土)
♪なみを ジャブジャブジャブジャブかきわけて ジャブジャブジャブ
雲をスイスイスイスイおいぬいて スイスイスイ
ひょうたん島はどこへゆく ぼくらをのせてどこへゆく
まるい地球の水平線に なにかがきっとまっている
くるしいことも あるだろうさ かなしいことも あるだろうさ
だけど ぼくらはくじけない 泣くのはいやだ笑ちゃおう 進め
ひょっこりひょうたん島 ひょっこりひょうたん島 ひょっこりひょうたん島♪
1952年2月1日にテレビ放送が開始されてから50年がたった。NHKでは生放送で50周年を祝う放送をした。人形劇特集の中で、『ひょっこりひょうたん島』の新作を井上ひさしの書き下ろしでやっていた。ドンガバチョはやっぱり藤村有弘じゃないと。名古屋章じゃ話にならない。でも、声優の声も歳月が過ぎたことを感じる。『おかあさんといっしょ』の歌のお姉さん、お兄さんが出ていた。『ステージ101』にも出ていた田中星児が出ていた。また、番組をつなぐ50年の紹介でかぜ耕二作詞の『涙を越えて』が聴けたのは収穫。アップで観たかったメンバーの顔。
帰還予定のスペースシャトルから連絡が途切れ、NASAが緊急事態宣言をした。
2月2日(日)
朝グズグズしていたら寒気がして頭痛がしてきた。困ったもんだ。おかげで、江戸川乱歩展にも競馬にも行けなかった。競馬は東京新聞杯は予想通り1点でばっちりだったのに、馬券が買えないのだからどうしようもない。先週に続いて連闘で挑んだ藤沢厩舎のボールドブライアンが強烈な末脚で、ハイラップで逃げたローエングリンをゴール直前に捕らえて優勝した。新馬戦の驚異的な末脚で大物感を漂わせていた馬がようやく本格化してきた。これでG1戦線に名乗りを上げた。タイムも1.32.3。このタイムなら安田記念でも充分優勝できる。
岡部が復帰したら、ボールドブライアンに乗るのか、ローエングリンに乗るのか、それとも違う馬に乗るのか。京都では、京都牝馬S。ペリエが乗ったこれも藤沢厩舎のハッピーパスが差しきって優勝。4コーナーを廻ったときにバランスを崩す場面があったがしっかり差しきった。あれはあんちゃんの乗り方だ。ペリエがあれで勝てなかったらチョンボといわれても仕方がないだろう。武豊はサクラヴィクトリアに騎乗したが、引っかかって惨敗。1番人気が泣くよな武豊。スタート前の枠杁に手間取ったのが響いたのか?
スペースシャトルは爆発して墜落した模様。全員死亡したようだ。原因究明に乗り出してシャトル計画は遅れるようだ。
1月末から闘牛の情報が沢山入ってきている。1日にはマドリード近郊のアハルビルで闘牛が始まった。向こうも雪が降ったりして寒いし、東京も寒い。
1日メデジン(コロンビア)にセサル・リンコンが出場したが牛が悪くて耳は取れなかった。ビクトル・プエルトが耳1枚。
2月3日(月)
寺山修司 伝説再び と題されて新聞に寺山関連の演劇映画イベント出版の記事が書いてある。流山児★事務所の『青ひげ公の城』には、李麗仙が出る。絶対みたい!池袋・芸術劇場で2月9日まで。『寺山修司の青春時代』4月26日〜6月15日まで世田谷美術館。去年が『追悼 山田風太郎展』 で今年が寺山。俺がいないときに観たいイベントやる世田谷美術館。悲しくなる。『文芸別冊 寺山修司』河出書房新社で3月出版予定。
地方選挙があって広島市長には、現職の秋葉忠利が当選した。広島平和宣言を去年の原爆記念日にやった人だ。
フェイエノールトは4−2で勝ち、レッジーナが3−1で勝ち3連勝14位になり降格圏外へ。パルマが3−2で勝った。中田が3点目を決めた。6位になる。高原のHSVも1−0で勝つ。アトレティコがバルサに3−0で勝った。監督を代えてもバルサは簡単には立ち直れない。レアルは0−2から追いついて引き分ける。首位レアル・ソシエダは今期初めての敗戦。0−3でビルバオに負けレアルとの差は勝ち点4差に縮まる。3位4位も勝ち上位は詰まってきた。
2月4日(火)
つらつら思うに、「あの当時こういう音楽は、体制側の人間が聴く堕落した、ポップ・ミュージックだと思っていた。でも、聴き直してみるとこんなに素晴らしいポップ・ミュージックはないとつくづく思うようになった」と、言うようなことを、アバについてアイルランド出身のロック・グループU2のボノが言っていた。僕もまさにそんな気分だった。馬鹿野郎こんな音楽なんか聴いてられるか。だから、レコードを持っていない。が、よく流れていたので知っている。カーペンターズの方が好きだったしバート・バカラックを思わせるところがあったので素直に聴けた。でもやっぱりレコードは持っていない。
その後、カーペンターズが歌った歌を作った、ポール・ウィリアムス(?)のレコードを買ってライターの力量を感じたのがきっかけで、キャロル・キングとゲーリー・ゴーフィン(?)を調べたりレコードを買ったりした。ヒット曲があるということはグループや歌手にとってどれほど重要かと言うことは今は判る。去年NHKでアバやカーペンターズなどの昔売れたミュージシャンの番組をやっていたのを観てCDが欲しくなった。
同じ頃、偶然ノーム・チョムスキーを知った。やはりボノが、チョムスキーを崇拝している言葉がロックファンの中で知られていたのだそうだ。「体制側の人間が聞く堕落したポップ・ミュージック」という感覚は、当時の時代の気分だったのだろう。有事立法何て昔は右翼と結びつけて考えていたけど、今そんなことを言っても現実的に北朝鮮の脅威があるのだから有事立法反対と言う方が、おかしいんじゃないのと言われるだろう。
時代が変われば気分も変わる。今はストがない時代になったが、僕の父親やおじさんたちは毎年組合でストをやっていた。あの頃の組合は生活面からも、思想的にも意味があったのだろう。でも、今の組合は瀕死の状態だ。ほとんど存在意義すら感じられないような状況になっている。組合も良いこと色々やってきただろう。でも、今はあの頃の弊害の方が目につくようになってきた。これからどうなって行くんだろう。朝、仕事場に精神病の人からTELがあり、たまたま僕がTELを取った。始めのうちは穏やかな声だったが、段々せっぱ詰まって来て最後は泣き出した。何とかしたいけど、どうにも出来ないもの僕には。世の中にはこういう人もいるんだと思った。
2月5日(水)
雪は降っていないが寒い朝。米ちゃんからメールが来てキューバに行っているそうだ。ジャズの取材のようだ。闘牛の会に原稿を送らないといけない。
Yahooにこんな記事が載っていた。「国際パラリンピック委員会(IPC)が04年アテネ・パラリンピックで知的障害者の競技を実施しないと決めた。00年シドニー大会の男子バスケットボール知的障害クラスで優勝したスペインチームに健常者がいた事実が発覚後、出場資格を明確にするようIPCが国際知的障害者スポーツ連盟に求めていたが、その作業が期限に間に合わなかったため。アテネを目指して強化に当たってきた関係者から落胆の声が漏れるなど、IPCの決定に波紋が広がった。」
「◇組織に疑いの目 シドニー大会でスキャンダルが発覚した当時の国際知的障害者スポーツ連盟会長はスペイン人のマーチン氏。会長のおひざ元で不正が起きたことで、IPCは連盟全体に疑惑の目を向けざるを得なかった。日本パラリンピック委員会の若菜恒信事務局長は「選手の目標がなくなったことは気の毒だが、身体障害者も(出場資格を満たせず)現場で切られるケースがある」と指摘。92年バルセロナ大会からパラリンピックへの門戸が開かれた知的障害者の競技について「せっかく一緒にやれるようになったのだから」と公正な基準づくりを望んだ。(毎日新聞)」
ビートルズのプロデューサーなど有名アーティストのプロデューサーで知られるフィル・スペクターが殺人容疑で逮捕された。多重録音で厚みのある音で音楽業界に革命的なサウンドをもたらした。誰でも知っているフィル・スペクターサウンド。
2月6日(木)
何だかんだといって未だ闘牛の会ようの原稿を書いていない。闘牛情報が物凄い量あってそれをアップするのにあっぷあっぷだ。困ったもんだ。セサル・リンコンが主要なフェリアに出ないと言う情報には本当にガッカリした。
2月7日(金)
今日は暖かい日になりそうだ。ジーコ・ジャパンは来年南米選手権に出場するようだ。
2月9日(日)
昨日、闘牛の会が始める前に、「お腹が空いた」と、言うことになって井戸さんと足立さんと3人でそばを食べに行った。鴨南蛮そばが無性に食いたくなって注文した。特筆すべきものではないが本物の鴨南蛮が食えた事が満足だった。食事を取ったので10分前に到着になった。時間がないけど今月も97年に、『as』の附録でついていたテンポラーダで得点王になったFCバルセロナ時代のロナウドのゴール集を流した。そして、オープニングの音楽はパソドブレではなくてチック・コリアの『スペイン』を流してその説明をした。いつかジャスで闘牛の会を始めたかったのでこれしかないような曲を選んでかけたつもりだ。チック・コリアの説明をしているとき、NAOさんが来ているのに気づいた。引っ越ししてから始めてきた。遠いところからわざわざ。
始めはアントニオが元闘牛士がマドリード闘牛学校に生徒にムレタ技を教えているビデオを流して日本語訳して説明した。普段闘牛場で観ている技がどういうものなのか、闘牛士の説明を、アントニオが解説した。詳しくは時間があるときに書きたいがどうなるか。次が岡田春さんが大学の卒論で取り上げた、『古代ローマの円形闘技場』。そこで行われた見世物、ルーディーとムネラ。街の人口と収容人数など。円形闘技場が果たした役割など。
座席で身分や階級が判るというのはスペインの闘牛場でも今でもある程度あるが、当時はもっと厳密だった。女性は最後列と決まっていたそうだ。僕の質問でソルとソンブラの区別があったのかというのは、昼にやっていたのでないと言うことだった。もう一つ、円形闘技場というものの現存するフランスのニームとアルル古代ローマ闘技場はアレナが楕円で、闘技場の外周も楕円なのだから、古代ローマ闘技場は全てそうなのかというものがあった。しかし、片山先生が、修復したときにどうやら楕円になってその修復が下手だから楕円になったといわれているという話をした。
最後は入野田節子さんがセマナ・サンタ(聖週間)を短い時間でまとめて話した。これも時間があったら後で書こうと思う。
会が終わってから飲み会。解散後、中野で2次会。荻内、片山、林先生、足立さん、寿美さん、カエルさんと。カエルさんは『魔界転生』を読んで面白かったようで、『死言状』と『くの一忍法帖』と読んで今『柳生忍法帖』上巻を読んで下巻に入っているそうだ。凝り性で、面白いと思うとそればかり読むのだという。だから、忍法帖の話と明治もの、室町ものの話をした。彼女は寝るときこうするということを飲んでいるとき言っていたが、そういうことは書かない方が良いだろうからやめる。時間が遅かったので途中で帰っていった。
残ったメンバーで美味しいワインを飲んでいたが、僕は途中で眠くなってグロッキー気味。復活したら今度は寿美さんがグロッキー。片山、荻内先生は元気。話が面白いからだろう。駅に行ったが未だ電車が動いてなくて、林先生が帰って3次会へ。お目当ての所が開いてなくて、何とカラオケへ行った。もうこうなるとやけくそ気味。寿美さんって以外と声が良いなあと思った。6時過ぎに電車で帰ってきて寝た。
レアル・マドリードはホームで4−1で快勝。ラウル、ジタン、フィーゴ、ロナウドのゴール。
2月10日(月)
日曜日は10時半過ぎに起きて飯を食い池袋へ行った。東京芸術劇場に着いたのが13時ちょっと前。当日券はもう売っていた。1番安い席を買って近くにあった古本大学という古本屋にはいる。『歴史読本』特集、妻たちの幕末維新 を買う。開場時間が過ぎたので劇場にはいる。寺山修司作、『青ひげ公の城』。演出、流山児祥。台本補筆、山崎哲。音楽、宇崎竜童。美術、朝倉摂。協力には、寺山の元嫁さん九条今日子の名前がある。役者は、李麗仙、篠井英介、悪源太義平、観世榮夫、塩野谷正幸など。
この芝居は、寺山版 『ゴトーを待ちながら』。青ひげを待ちわびる少女の前で、『青ひげ公の城』の劇中劇が繰り広げられ遂に青ひげは登場しない。『ゴトーを待ちながら』は確か2人芝居。この芝居は20人以上登場するが、やはり寺山版 『ゴトーを待ちながら』といった方が分かり易いだろう。李麗仙は配役的に考えても、昔の輝きを感じられなかった。年を取ったと言うこともあるだろうし、やっぱり唐十郎の本の方がずっと良い。こんな事言っても仕方ないが。
篠井英介の異様ぶりもこの芝居ではあまり輝かなかった。塩野谷正幸も未だやっていたんだと思ったが昔のような訳の分からない迫力が足りない。とは言え、この芝居は寺山にしては分かり易い芝居だろう。寺山の劇団、『天井桟敷』のように異様奇天烈な役者群で寺山演出でやるわけではないのだから・・・。流山児の演出で山崎哲や李麗仙他が参加して寺山修司のプロジェクトの芝居を寺山没20年記念で今やることに意味があるのだ。でも、今演劇に昔のようなパワーを感じなくなったなあ。残念だけど。
芝居が終わって西武でやっていた、『江戸川乱歩展』 蔵の中の幻影城 を観る。今、社団法人 日本推理作家協会理事の逢坂剛が中心になって開催された。買おうと思っていた限定500部の『貼雑年譜』は売り切れていてなかった。戦中戦後の休筆中に始めた有名な『貼雑年譜』を読んでみたかったからだ。風太郎の『戦中派不戦日記』、荷風の『断腸亭日乗』 と比べてどうなのかという興味が強い。勿論これは日記ではないだろうから違うあり方で存在するのだろうが。
池袋の幻影城で乱歩は休筆中に何を考え暮らしていたのか、そういう興味がある。それが戦後の出筆活動にどういかされたのか。推理作家と撮った写真の中に風太郎もいた。例の、「ランポ、シス」の偽の電報騒ぎの記事などもあった。驚いたのは原稿の字の汚さ。俺の字のようだ。それに比べると乱歩の葬式で松本清張が読んだ弔辞の和紙に墨で書いた字の美しさは感動的だった。それと、乱歩は本当にまめな人で『貼雑年譜』も、町内会役員をやっていた頃の戦中の配給伝票の書き込みや、手紙をカーボン紙を敷いて書いてちゃんとコピーを取っていたのには驚きだった。
乱歩の撮った8ミリフィルムも流れていて丁寧にタイトルや日付を付けていて、笑ったのは、「大根の恥じらい」というタイトルがあり、何処かの海岸で白い服を着た女たちの足を撮っている所には乱歩の茶目っ気を感じた。女たちは海女だった。
7日の結果。メデジン(コロンビア)。フェスティバル闘牛。(朝)セサル・リンコン、ディナスティア、ビクトル・プエルト、フェレーラ、ファンディ、耳なし。カバジェーロ、耳1枚。牛が悪くて耳1枚だけ。 メデジン(コロンビア)。ディナスティア、耳なし。フェレーラ、耳1枚。ファンディ、耳2枚。
8日の結果。 バルデモリージョ(マドリード)。ペピン・リリア、耳なし。カリファ、耳1枚。エンカボ、耳2枚。
La otra oreja de la tarde a ido a parar a las manos de El Califa. これって放心するほど素晴らしいファエナだったって事なのだろうか?エンカボも調子が良さそうだ。
高原は移籍後の初ゴールをバイエルミューヘンのカーンからあげ1−1のドロー。パルマ、フェイエノールトもドロー。レッジーナは0−3で完敗。
2月11日(火)
今日のスポーツ新聞はデイリーを除いて1面が高原のゴールだった。ゴールを奪われたカーンは、「今日はほとんど活躍できなかった、最後の得点したのだからいい選手なんだろう」と言い、「高原はそれまで何もできなかったのに・・・」とバイエルンのヒッツフェルと監督が言った。しかし、バイエルンで25年やっている記者は、「89分間、消えても、最高の瞬間にゴールを決める。ゲルト・ミュラーのようだ」と絶賛した。また、相手DFロベルト・コバチは、「これから高原のゴールを、何度も耳にするだろう」と言った。
僕がサッカー選手で憧れたのは、ペレとミュラーだ。特にミュラーは、急降下爆撃機と綽名されて得点感覚が物凄かった。西ドイツのワールド・カップ優勝に貢献し僕の中ではいつも冷静なベッケンバウアーより感情をむき出しにいつもひたむきにゴールを狙うミュラーの方が断然好きだった。イングランドのジョージ・ベストも同じ様なゴール・ハンターだったがいつでもやる気なさそうにして、ろくでもないことばかりやって、それでもゴールするスターだった。そっちも好きだったがミュラーは鳥肌が立つようなゴールを決めて奇跡的なゴールを何度も上げた。当然ながらオランダのクライフは大嫌いだった。でも、今考えるとトータルサッカーでサッカーに革命をもたらせたのはクライフが中心だったオランダだった。彼のサッカーに対する考え方は、今では尊敬している。
高原をそのミュラーに例えるのは、ヨイショしすぎのような気がする。が、良くカーンからゴールを決めた。素晴らしいことだ。
ネットで観たら風太郎他、江戸川乱歩、角田喜久雄、高木彬光など共作というか連作した、『十三の階段』 が出版芸術社から出版されるのだろうか?
9日の結果。 サンタ・フェ・デ・ボゴタ(コロンビア)。セサル・リンコン、耳1枚、耳2枚。ペペ・マンリケ、耳1枚。ファンディ、耳なし。
2月12日(水)
フランス、ドイツ、ベルギーが査察継続を訴えて、NATOは混乱している。トルコ防衛について反対したからだ。ブッシュ大統領は失望したと言っている。が、こうした努力は必要だ。日本政府は、戦争になったときの態度を4段階から小泉首相が選択する事を決めたがその4つの選択肢の中には戦争反対の項目が含まれていなかった。日本の外交的な立場の弱さを表していることだ。ヨーロッパは賛否両論。スペインは、如何なる事があってもアメリカを支持することをアスナール首相が表明している。が、首相が演説中に有名俳優がが戦争反対を言ったり、そういう意見を持っている国民がいることを表現している。
それでも最終的に戦争という最悪の選択肢が選ばれるだろうと思っている。どうも結論が決まってしまっている事のように思えるのだ。
ゲルト・ミュラーは今に何をやっているのかと思っていたら、バイエルン・ミューヘンのサテライトのコーチをやっているのだそうだ。
ブルゴスのカルテルが発表になった。時間がないのでアップは明日になるだろう。
2月13日(木)
『田んぼdeミュージカル』と言う映画についてNHKでやっていた。地方の町の老人たちがミュージカル仕立ての映画を作る。作曲も振り付けも地元の学校の先生や幼稚園の先生が担当した。出演も町の老人たち。その中に声帯を病気でなくしたおばあちゃんが、結婚式のお祝いで『真室川(まぐろがわ)音頭』を機械を使って歌った。機械で声を出し練習をして、民謡サークルに通い付き添いのボランティアに励まされて歌った歌に何だかジーンとした。機械だから変な音なのだがおばあちゃんの気持ちが伝わってくるから感動的だった。
平凡な生活を送る人々。映画はそういう人々を戦争の帰還兵として帰ってる男を通して描いている。歌も、踊りも、演技も素人だから下手だけど何だか見に行きたくなるような映画に仕上がっているようだ。
北朝鮮問題が、国連で議題に取り上げられるようだ。イラク問題も戦争へ向けて展開している。
ネットで自殺志願者を募って心中した事件や自動車に乗って木にロープを結び首に付け発進して首が切断されている自殺体が発見されたり、嫌な渡世じゃごさんせんか。だから、平凡でまともな人たちの生活が感動的に見えるのだ。
2月14日(金)
地方時代のオグリキャップに乗っていたアンカツこと、安藤勝己が42歳の新人騎手として、JRAの騎手試験に合格した。前回不合格になったとき、競馬関係者やファンが激怒して、JRAが試験の規定を変更して今回の合格になった。腕の良い地方騎手がこれから安藤勝巳に続くだろう。調教師はアンカツに騎乗以来をするだろうし、ファンはそれを望む。合格の記者会見がTVで放送されていて、、「地方にいる時から(中央の)GIが夢だった。GIに勝つという目標は変わっていない」と語った。目標はG1制覇と言うけれど、それはいずれ出来ることだろう。中央競馬でもリーディング・ジョッキーになれるかも知れない。これほどの1流騎手がJRA所属騎手として加わることは日本の競馬も替わってくるだろう。非常に嬉しいニュースだ。おめでとう、安藤勝己。今は怪我で療養中だから3月から乗れないだろうけど、楽しみだ。所属は関西になるだろうけど、関東にも直ぐに遠征してくるだろう。
新しく覚えた言葉に、フェアトレードと言うのがある。これは、消費国と生産国では、どうしても消費国の力の方が優位で価格もそういう風に反映されてきた。その関係を対等な立場で価格を決めようと言う、イギリスで生まれた考え方だ。イギリスでは、14%(24かも知れない)がこのようなフェアトレードでコーヒーが売られているそうだ。日本でも、チョコレートの原料カカオをベネズエラとフェアトレードで価格を決めて販売しているところがあるそうだ。当然、値段は他のものに比べて高くなり、それを承知の消費者がこれを買うというシステムがなければ成り立たない。
日本の消費者のインタビューでは、どうせ買うならこういう趣旨に賛成できるものを買った方が良い。それに美味しいです。とか、寄付とかじゃなく、ものとしてこちらが受け取れるこういうものの方が良い。と、言うものだった。これからはこういうのが広まっていくのだろう。フェアトレードを日本に広めたのはイギリス出身の女性。結婚で日本に来てこの考え方を普及させようと活動しているのだそうだ。女の強さというのはこういう生活に密着した所に地味だが真面目に取り組んで行くところだと思う。
2月15日(土)
日本映画が衰退をきわめて観客動員数はピーク時の1/10以下に落ちている。そんな中で実写の映画で時代劇が2つ話題になっている。『壬生義士伝』と『たそがれ清兵衛』。どちらも真面目に正しい事をやり、家族のために生きた武士の話だ。久しぶりに日本映画を観たいと思っている。時代劇、小説は面白い。『壬生義士伝』の原作は浅田次郎。『たそがれ清兵衛』は、誰だろう。山本周五郎なのだろうか。狂ってきている世の中には、こういう人間が真面目に生きる姿が人の気持ちに響くのだろう。
『たそがれ清兵衛』は、ベルリン映画祭の出典上映されて、絶賛を浴びたという。記者の中には、「この作品こそグランプリに相応しい」と興奮して語った人がいたそうだ。日本では中高年の夫婦が見に来て涙を流して感動しているそうだ。少なくも、『寅さん』よりは面白い作品なのは想像に容易い。
今日、本屋に寄ってきたら、風太郎の『魔界転生』『伊賀忍法帖』『甲賀忍法帖』などが角川文庫から出ていることを知った。装丁が替わっているが風太郎の忍法帖風になっていた。また、ボブ・ディランの本も出ていたが今は読む気がしないので買わなかった。ビックリしたのは、NHKのBSでやっている『マンガ夜話』が雑誌になっていたこと。『あしたのジョー』や白土三平の回が欲しかったがなかった。手塚治虫、『巨人の星』、『天才バカボン』なども欲しいなあ。CDを探していたら、ラス・ケチャップの3種類のCDがあった。欲しかった、『らいおんハート』があったが買わず、『ディラン』というCDは置いていなかったが、ローリング・サンダー・レビューのライブが新しく出ていることを知った。この頃のアレンジは斬新だった。音的にもロックしていて欲しくなった。
結局、何も買わずに帰ってきた。新聞に税務署の確定申告がパソコンでも作成可能になったと書いているが、プリントアウトしての書き込みだそうだ。スペインじゃ5年以上前から確定申告用のフロッピーディスクを安く売っていてそれに数字を入れていけば自然に出来上がるもの。それを税理士の所に持っていって相談すれば必要なものを教えてくれて控除が増す。そんな風になっているのに日本は馬鹿みたいなことが改善されたと言って新聞に載る。これで本当に先進国なのだろうか。みんなが思っている構造改革というのはこんな小さな所でも実施されていないのだ。
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