断腸亭日常日記 2002年 スペイン日記

−−バーチャル・リアリティーとリアリティーの狭間で−−

por 斎藤祐司


過去の、断腸亭日常日記。  −−バーチャル・リアリティーとリアリティーの狭間で−−

太い斜字で書いてある所は99年、2000年、2001年、2002年のスペイン滞在日記です。

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 4月16日(火)

 スペインに無事到着。空港でTEL番号を書いた手帳を落としてきたようだ。荷物も忘れてきたものがある。が、大したことではない。TELは、セサルのものも含めて調べれば分かることだ。ただ、堀越さんのTELが分かるかどうか。おそらくそれだけだろう。明日のセビージャ行きの時間も決まったし切符も用意して置いて貰った。銀行に行き両替し、セビージャ用の荷造りをすれば余裕で行けるだろう。

 Kさんに向かえに来て貰い、Fさんとも会って3人で一杯飲んだ。これから寝て、起きたらセビージャだ。


 目覚ましがなる前に、目が覚めた。ウンコするにも紙がないのでVIPSに行って紙を買おうと思い外に出た。折角行ったのに開くのは9時からだという。仕方ないのでバルでカフェ・コン・レチェを飲んできた。途中、MERTO という新聞を配っていたので貰った。そこには、昨日ソルで、中東(新聞には、Oriente Medio と書いている)の平和のためのデモが行われた。Fさんが飲んだとき、今日パレスチナ難民を集めている所をイスラエルが物凄い爆弾で攻撃し跡形もなくなるほどの事やった。あれは、アウシュビッツと同じ事を自分たちがやった。と、言っていた。非道いことをするもんだ。

 Kさんがちゃんと用意していてくれたので朝、何本かTELを入れた。下山さんは昨日、ホテルでホセリートと会って話して友達になったのだそうだ。物凄く感激していて、「もう死んでも良い」 と、言っていた。闘牛の始まる前に、TVEのアナウンサー、フェルナンド・フェルナンデス・ロマンと元闘牛士で解説者のロベルト・ドミンゲスに紹介してくれるそうだ。何やら、日本語で闘牛のHPをやっているのに興味を持ったのだそうだ。今日じゃなくてもフェリア中には会えるだろう。これから銀行へ行って紙を買って、闘牛士たちのいるセビージャへ向かう。


 4月17日(水)

 セビージャには、josemiさんと、ぱらつまさんと3人でAVEでやってきた。下山さんたちと合流して昼食を取る予定だったが調子が悪くて出来なかった。今年は、パティオ・デ・クアドリージャに入ることが出来て闘牛士の写真をアップで撮ることが出来る。昨日のカバジェーロや、今日のホセ・トマス、アベジャンをそうやって取った。特に今日はいつも使っているカメラの電池も買って入れたので一眼レフで5,60枚くらい撮ったので現像が楽しみだ。アベジャンの良い表情やホセ・トマスの笑った顔が撮れたのが嬉しい。セサルのそういう写真と並んで貴重なものになるだろう。

 闘牛の結果は観戦記に書く。今は色々時間がないので書いていないがちゃんと書くつもりだ。もうセビージャ時間でも18日になっている。時差ボケもあるし、疲れもある。今日はぴょん太さんと友達と下山さんと4人で終わった後、バルでつまみながら話をした。初めて闘牛を観たぴょん太さんの友達が面白かったというのを聞いてそれは良かったと思った。もう眠くて頭が回らないので寝る。


 4月18日(木)

 今日は余裕ある。スペインに来て初めてのんびり出来る。朝、下山さんとウーゴの散歩に行き帰ってきて、まゆみさんは、仕事で出かけ、下山さんはフェンシングの練習に行った。14時事には2人とも帰ってくるのでそれから昼食を食べる。スパゲッティーがあったら僕が作るのにどうやら買いに行かないとなさそうだ。かといって今家を空けれない。ガス屋がメタンガスを持ってくるのでそれを待っているからだ。

 昨日の闘牛の後、ぴょん太さんたちと外で飲み食いをしたら、寒くて鼻水が止まらなくなった。昼は30度弱まで気温は上がるが朝夕は風が未だ冷たい。下山さんは元気が良すぎて動きすぎるから発作が起きて動けなくなる。そうすると気持ちが悪くなるので、出来るだけ早く落ち着く場所に行った方が良い。1番良いのが家。疲れているからだからの危険信号。健常者にはあまり起こらない現象だろう。この危険信号を無視するとやばいことになるだろう。タクシーは高いけど早く帰れるのでそれを利用する。でも、今はフェリア中なので直ぐ捕まえにくいことの方が多い。ポイントがあるのでそれを把握していないとダメだ。案外、ガイドや添乗員はこう言うことは知らないようだ。

 昨日は9時からマドリードからTV取材に来て下山さんにインタビューをしていた。僕が来る前には、Via Digital の闘牛番組(セビージャのフェリア・デ・アブリルの中継の中で流れた)で、フェルナンドとロベルトに会ってインタビューをされそれが放送されたのだそうだ。そんなことがあって、昨日はロベルトとフェルナンドに放送の前に会った。ロベルトはとても礼儀正しい人で、彼が闘牛士時代のやんちゃさは感じられない。ケンブリッジにも留学したインテリさを感じた。

 16日闘牛が終わって門から出ようとして下山さんと歩いていたら5mも行かない内に見えなくなった。こういうときは焦らない方が良いので周りを見渡してから他よりちょっとだけ高いところに立っていれば見つかるだろうと思ってそういうところにいたら、門内側からゆっくりと出てきた。どうしたのかと思ったら、太った男の闘牛ファンが涙を流しながら抱きついて、「あなたの生き方に感動している。がんぱって下さい」 みたいなことを言ったそうだ。TVのインタビューが流れていたのもあるのだろう。そこまでしなくてもそう言う人がセビージャにはいるのだ。闘牛とは、動物虐待の興業ではない。そこで命を懸けて体を牛の前にさらす男たちの生き様を観客に直接的に想起させる場でもあるのだ。それを感じれない人は、おかしな事を言うのだ。理屈だけでは、収まりきれない感情爆発。愛のような人間が生きるときに最も大事なものを闘牛は教えてくれるのだ。それが分からない奴は、プータでも買えばいいのだ。

 下山さんの話だと、イタリアのビルにセスナ機が激突したそうだ。これはテロではない模様。


 4月19日(金)

 朝、明日のバルセロナ行きの往復切符を買ってきた。危なく切符がないところだった。土、日の夜行を金曜日に買いに行く馬鹿はいない。それでもあったのはラッキーだった。今年は闘牛の切符を買わなくて良いのでカルテルも覚えないしボーとしている。でも、その分お金の余裕が生まれたので他のことに使える。これも下山さんのおかげだ。

 今日はフェリアに行った。そこで日本のマンガをスペイン語に訳してHPを作っているカルロスにあった。彼がマンガを訳した理由は自分の彼女の好きなマンガを彼女のために訳して上げてそれをHPにアップしているのだそうだ。つまり、恋するが故の翻訳だ。良い話だ。フェリアに行く前のトラブルはここでは書かない。大変なことになりそうだったと言うことだけを、自分が忘れないために書いておくに留める。

 今年のセビージャの闘牛はなんだんだ。良い牛なんかほとんど出てこない。これじゃなかなか耳は出ない。カリファのサロン・デ・クアドリージャで撮ったアップの写真と最後の牛のカリファの闘牛だけが救いだった。


 4月20日(土)

 これから闘牛を観て、そのままバルセロナに行く。21日はホセリート、ホセ・トマス、モランテの予定。ぴょん太さんたちと一緒に観ることになっている。どうなるか・・・。

 セビージャに帰ってきたら、フラメンコ関係の夫婦が下山さんの家に来る。5人で何日か過ごすことになるだろう。その間にどういうことになるか・・・。牧場に行って、ヘレスの馬術を観て・・・。そういうことが出来れば最高だ。

 バルセロナ行きの荷物に忘れ物がないか確認して、闘牛場に向かう。ペピン・リリア、ハビエル・カスターニョがどういう闘牛をするのか、フェルナンド・セペダがいつも通りカポーテの王様ぶりを見せてくれることに期待したい。が、牛が悪いからなぁ・・・。


 4月22日(月)

 朝、バルセロナからセビージャに戻ってきた。駅でアンダルシア風朝食を取って家に帰ってくると下山さんがいた。直ぐにコンピューターの学校に行った。帰ってきたらウーゴが喜んでいた。部屋の片づけをして下山さんはプールに行った。ウーゴとお留守番。まゆみさんからTELがあり13時半頃友人を連れて帰ってくるそうだ。

 バルセロナでは、ぴょん太さんと友人と3人で昼食と取った。サグラダ・ファミリアの誕生の門が見えるレストランでパエジャを食べた。メヒジョーネスが食べたかったがそこにはなかったので違うものを食べた。闘牛の席はソルのバレラを取れたのでぴょん太さんたちは喜んでいた。バルセロナ行きの列車はカマのない座席だったので首が痛くなって寝不足気味だったが、ぴょん太さんたちと一緒に食事したので眠気も消えて、集中して闘牛が観れた。

 ホセリート、ホセ・トマス、モランテの3人の闘牛士は内容のある闘牛をした。サン・イシドロに希望を持てる闘牛だった。詳しくは、これから観戦記を書く。

 所でセビージャの闘牛場で20日、19日の放送の中でパティオ・デ・クアドリージャの中で闘牛士の写真を撮っていたらTVカメラが僕を写し、彼は東京闘牛の会の副会長だと紹介されたのだという。知らない内にそういう風に映像で紹介されるは、後から考えると何だか変な感じがする。


 4月23日(火)

 バルセロナからセビージャの帰りはカマ付きだった。今までなら必ず会話かあるのだが他が若い3人だったから一言も彼らは言葉を発しなかった。何か日本人みたいだ。何年か前は若者同士でも会話がはずんだものだが最近は、TVゲームやコンピューターなどの影響でこうなっているのだろう。スペイン人同士でも話さない。おかしいよなぁ。スペインらしくなくなって僕は嫌いだ。

 今日はこれからヘレスに行って、馬術学校のショーを見に行く。まゆみさんの話だと、「見た人は泣くよ」 と言っていた。フラメンコを習いに来ている人や、観光できている人も最期は感動して涙を流すのだそうだ。スペインの調教術を堪能できるだろう。こう言うのは上家さんや石井さんがビデオを撮るだろうから僕は、写真を撮ることにする。だから観戦記は帰ってきてからになるだろう。


 4月24日(水)

 ヘレスの馬術学校のショーは撮影禁止だったので写真が撮れなかった。ビデオを買おうとした値段を聞いたら27ユーロだったので考えて止めた。それなら SICAB の新しいビデオを買った方が良いと思ったからだ。ヘレスの馬術ショーは純粋な意味で馬術を見せるところでサーカスではない。騎乗者のタズナ、膝の使い方、鞭の持ち方、重心移動で向きを変えたり、動かしたり、走らせたり、止めたり、サラブレッドでは考えられない馬術を見せるのでそれが面白かった。馬に興味がないと観てもつまらないかも知れない。

 ヘレスでみんなで昼食を取ってセビージャに帰ってきた。夜はTVEでチャンピオン・リーグの準決勝、レアル対バルサを観た。グッティが外しまくったがジタンが先制、ロスタイムにもう1点追加して2−0でアウエイで快勝。決勝進出を濃厚にした。

 今日は、これからプールのリハビリを見に行く。デジカメで写真を撮ってHPにアップする予定。全然更新していない、「スペインの、ある日本人闘牛士の記録」 を更新できるだろう。それには写真だけではなく文章も載せないといけないのでそれをどう書くか考えないといけないが。


 4月25日(木)

 リハビリのプールに行ってデジカメで写真を撮ったが、シャッターを押して0.何秒かして写真が撮れるので、シャッターチャンスがずれるのだ。今撮りたいタイミングでシャッターを押しても撮れないのだ。全部のデジカメがこうなのかどうかは知らないが、これじゃ使うのに慣れが必要だ。動きのない写真なら良いのだがそうじゃなければ使えない。プールでリハビリ担当のコーチをしている人はサロメという25くらいの女性で、美人で明るい人だった。50mプールを往復すると、次は、クロールで、とか、脇に浮きを挟んでばた足でとか、指示を出していた。ああいう人がコーチならやる気が出るだろう。

 昨日の夕食は羊肉をたらふく食べた。ちゃんと薪か炭で焼いたものなので良い焼き具合になっていった。ちゃんとした食材をちゃんとした調理法で提供する。こう言うことは、日本では忘れられてしまった事だ。超一流レストランや高級日本料理店に行かなければそういうのは味わえないだろう。

 下山さんが戻ったら、フェンシングの練習に行く。身障者がどういう風に練習をしているのか、普段あまり観れない、スペインを見に行くのだ。


 4月26日(金)

 もう27日になろうとしている。明日のマドリード行きの切符を買ってビデオを用意して昼食はスパゲティーを作って夕食は外に食べに行った。明日の夜はマドリードで、TVでサッカーの試合でも観よう。やっていればの話だけど。昨日フェンシングの練習に行ったことが面白かったが、観戦記も含めマドリードに行ってからにしよう。ビデオの録画もしなきゃならないし、荷物もまとめないといけない。


 4月27日(土)

 朝、下山さんに起こされて荷造りと掃除をして近くのバルに行って朝食を取って駅に行った。その間にビデオをダビングして持て来た。駅ではアフィショナードが下山さんに話しかけてきたのでそこで闘牛の話をした。その人は、今年のセビージャの闘牛はつまらなかった、と、言っていたがその通りだ。オルドニェスはもう終わっているのに未だ闘牛をやっているとか、セビージャにはアフィショナード(闘牛ファン)が少なくなったとか言っていた。あれだけ牛が悪いのに、観客が騒がないというのはそういうことなのだろう。

 まるで今年の皐月賞のようだ。役者はある程度揃っているのに、唖然とする結果だった。観客の質が落ちると闘牛自体の緊張感もなくなってくる。ましてや、モランテも出ないセビージャの闘牛はそれだけで行く気が半減する。そして、この結果。マドリードからは続々と新しい良い闘牛士が出てくるのに、アンダルシアの方からはモランテ以降1人として良い闘牛士が出てこない。夏暑いからと言うこともあるかも知れないが、若い人は闘牛士になろうとしないようだ。

 一方、マドリードのコムニダのプレシデンテは、元マドリード闘牛学校の校長をやっていた人で、コムニダの方からマドリード闘牛学校へは、資金援助が行われて、闘牛学校内で、1,2歳牛を相手にティエンタするお金は、それでまかなわれているようだ。だから、何処よりも、1番多く生徒たちがティエンタをし、生きた牛を相手にしている。だから、良い闘牛士が続々と出てくるのだ。今にマドリード出身の闘牛士だけになってしまうかも知れない。

 AVEの中ではずっと寝ていた。帰ってきて、買い出しに行ってきた。それでも足りないのでもう一度、卵、アイスクリーム、アグア・コン・ガス、玉葱などを買いに行かなければならない。


 4月28日(日)

 1ユーロが約166pts。3ユーロが500pts。6ユーロが1000pts。それは分かっているけど、どうもお金の感覚が掴めない。昨日の買い出して使ったのが約60ユーロだから、10000pts。ptsからユーロに替わって便乗値上げがあるとは聞いていたけど、バルでカフェ・ソロを頼んで、0.9ユーロと聞くと安い気がするのは何故だろう。150ptsなのに。何だか2割くらい上がっているような気がする。

 昨日の夜、Fさんの所に行ったら、アトレティコの試合が終わったばかりで3−3で引き分けて1部リーグ復帰は来週に持ち越されたと聞かされてショックだった。試合は日曜日だと思っていたからだ。26日セビージャのバルで観た新聞にはそう書いてあったからだ。それなら、マドリードに帰ってきてビセンテ・カルデロン・スタジアムに行っていれば観れたじゃないか。もうこれで今年は、アトレティコを観るのは難しくなった。サン・イシドロが始まったら見に行けないもの。

 その後2人で、レアル・マドリードとレアル・ソシエダの試合を見た。最低の試合。2部落ちするかというチームに、0−3で何で負けるわけ。チャンピオン・カップやワールド・カップを控えて怪我をしないようにプレーしているのは判るけど、覇気がない。レアル・ソシエダは2部に落ちないように必死だ。その差が試合に出た。レアルの優勝はもう絶望的。残り2試合で勝ち点4の差はでかすぎる。もう気分が悪くなる。来週のレアルの試合を見に行く予定だが、切符は安く手にはいるだろう。7日の日本との試合も見に行く予定。来週はマドリードでサッカー観戦だ。

 それにしてもこっちのサッカー中継って凄い。18時半から20時半までアトレティコ戦の中継をして、21時半からレアル戦の中継。その間1時間あるのにそれもサッカー関連の放送。日本じゃ考えられない。

 朝起きて、パンにハムを挟んで牛乳とヨーグルトを食べた。散歩に行こうとしてTVを観ていたらハーフマラソンをやっていたので、レイナ・ソフィア美術館に行くのは止めて王宮前まで行って、広場で、ガブリエル・ガルシア・マルケスの、『物語の作り方』(Co`mo se cuenta un cuento と、La bendita mani`a de contar の2冊の本を訳したもの)を読んだ。これは非常に期待していた本だったが読み始めてその期待に充分応えるもののように思った。これから朝は王宮前の広場に散歩に出かけこの本を読むことにしようと思う。

 帰りは、坂道を昇り、坂道を降りて、スペイン広場手前からグラン・ビアをカジャオ広場に向かって昇って、FNACに入りCDを観た。ボブ・ディランのおそらく1番売れなかったCDを探したが見つからず、ジャズのコーナーに行ったら安く売っている。エラ・フィッツジェラルドとデューク・エリントンの4枚組が、12ユーロちょっとで売っていた。これは、明日にでも両替したら買いに行こう。こんな安くて良いのかと思ってしまう。買ってきたのは、ジャケットがデブのおばさんと眼鏡を掛けたおじさんが椅子に座っている、エラ・フィッツジェラルドとルイ・アームストロングの、『ELLA AND LOUIS』。他に欲しかったのは、バート・バカラックの2枚組か4枚組のCD。これも11ユーロちょっと。

 日本からCDを持ってくるのは忘れたが、FNACがあるからどうということはない。ついでに忘れてきた鼻毛切りようのハサミと爪切り。セビージャに行くときぱらつまさんから、持っていた爪切りを貰ったのでそれで爪を切り、ついでに、小さいので鼻の穴に入れて鼻毛も切った。これから昼食を食べて昼寝をして、17時過ぎにはラス・ベンタス闘牛場に向かう。今日までが18時開始で5月1日から4日か5日までが18時半開始。サン・イシドロが始まる11日からは19時開始。

 これからHPのアップをするのだけれど、天皇賞はどうなったのだろう。単勝、ナリタトップロード。馬連ならトップロードから、ジャングルポケットとマンハッタンカフェへの2点。そういう予想をしたが、結果が楽しみ。とんでもない馬が来てたりして・・・。


 4月29日(月)

 朝の散歩に行こうとして、そうだ両替だと思ってTCを準備してパスポートはと探したがない。何処に行った?多分、セビージャの下山さんの所に忘れてきたのだ。今日の予定は全部パー。金がないと貧乏くさくていけない。部屋で本を読んだり、PCいじったりしよう。メールも書かなきゃいけないし・・・。

 何とかしないといけない。TELを待ってそれから対処しよう。そうすれば今週中に何とかなるだろう。馬鹿みたいな話だ。黒いバックに入れたはずだけど、部屋にないというのはそういうことだろう。もし、下山さんの所になかったら、それを紛失と言う。

 昨日、ラス・ベンタスで闘牛を久々に観た。やっぱり、ここで観る闘牛が僕には1番良い。おまけに、プエルタ・グランデだった。牛の場内1周もあった。こんな日は滅多にない。滅多にないものを観たから余計嬉しいのかも知れない。アトレティコは対象チームが負けたようで、1部復帰を決めた。2年ぶりに1部に戻ってくる。去年は、後半の追い上げもきかず勝ち点1点差で昇格できなかった。これで、Adios.segundo devicion. だ。TVでは、軍歌みたいないアトレティコの歌が流れていた。昨日の夜は、シベレスの隣の、ネプチューンにファンが集まって騒いでいたようだ。

 天皇賞は、マンハッタンカフェが優勝し、2着、ジャングルポケット、3着、ナリタトップロード。ネットの記事を読む限り、渡辺は乗り方を間違えているようだ。トップロードが中段から最後の直線の勝負をする王道の競馬をしては勝てるわけがない。3,4コーナーの辺りで先頭に出る競馬を何故しなかったのだろう。判ってないな渡辺は。

 さっきTELでパスポートがあることを確認できた。


 4月30日(火)

 昨日パスポートがないことに気づいて、バンコ・デ・エスパーニャに行って去年使い残していたptsをユーロに替えてきた。今日パスポートは届く予定だけど、銀行はしまってしまう。1,2日は休みなので3日に両替に行けばいいが、それまでのお金が心細いので円を少し両替しようとバンコ・デ・エスパーニャに行ったら、違う銀行でやってくれ、ここでは出来ないと言われた。前は円の両替が出来たはずだけど違う銀行に行って両替。現金だとパスポートが必要ないので助かる。

 帰りにグラン・ビアの横断歩道で信号待ちしていたら、僕の名前を呼びながら走ってくる人がいたので振り返ったら米ちゃんだった。折角だから部屋に呼んでアグア・コン・ガスを飲んで話をした。昼飯時になったので昨日作っていた、パエジャまがいの炊き込みご飯をレンジにかけて食べた。今日の夕食は、Fさんが来て、飯の話をしていたら、作るのがおっくうで食べないと言っていたので、僕が作るから一緒に食べましょうと言うことになった。それで作ったのがそれ。かなりの量を作ったので、米ちゃんと食べても未だ半分以上残っている。Fさんには不味いとか言わないで下さいと念を押して置いたが、食べたら、上手いと言って貰った。

 それから、僕のために録画していた闘牛のビデオを観ながらビールやジャックダニエルを飲んで酔っぱらった。帰るとき、またご飯食べさせてね。だって。米ちゃんも帰るとき同じ事を言っていた。1時間で作ったパエジャまがいの炊き込みご飯の評判は良好だった。

 寿美さんからTELでサン・イシドロのアボノはミニ・フェリアが含まれていないと言うことだった。「でも、あなたの嫌いなテンディド7出よかったら切符あるよ」と言うことなのでそれで観ることにした。パスポートが今日の夜に届くのでお金が3日以降じゃないと払えなかったので丁度良かったと言ったら笑っていた。三木田さんからTELで20時から会って夕食を取る約束をした。明日からミニ・フェリア。そして、レアル対バルサ戦。帰ってきたら観れるだろう。


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