−−バーチャル・リアリティーとリアリティーの狭間で−−
por 斎藤祐司
過去の、断腸亭日常日記。 −−バーチャル・リアリティーとリアリティーの狭間で−−
太い斜字で書いてある所は99年、2000年、2001年、2002年のスペイン滞在日記です。
9月1日(日)
残暑が残る東京。北陸では、台風通過にともないフェーン現象で36度を記録したところがある。
現実感覚が稀薄になってきている日常生活。「Dynamite!」 の放送で古館伊知郎がそんなことを言って、Dynamite!の公演の前口上を言っていた。
山田風太郎の、『戦中派不戦日記』 昭和20年9月1日には、連合軍マッカーサー司令長官が日本に到着直後の日本混乱を記している。
「 ○新聞がそろそろ軍閥を叩きはじめた。「公然たる闇の巨魁」といい、「権力を以て先制を行い、軍力を以て言論を窒息せしめた」といい「陛下を盾として神がかり信念を強要した」という。そして、−−−
「われわれ言論人はこの威圧に盲従していたことを恥じる。過去十年は、日本言論史未曾有の恥辱時代であった」
などど、ぬけぬけと言う。
この糾弾は一面、たしかに事実である。不合理な神がかり的信念に対して、僕などは幾たび懐疑し、周囲の箔々たる狂信者どもを、或いは馬鹿馬鹿しく思い、或いは不思議に思ったか知れない。そして結局みなより比較的狂信度は薄くして今日に至った。
とはいえ、実はなお僕はみなのこの信念を怖れていた。それは狂信の濁流中にあって微ずかながら真実を見ている者の心細さ。不安ではない。戦争などいう狂気じみた事態に於いては、「日本は神国なり。かるがゆえに絶対不敗なり」とか「科学を制するは精神力なり」とかいう非論理的な信仰に憑かれている方が、結局勝利の原動力になるのではあるまいか、とも考えていたためである。自分の合理的な考え方が、動物的といっていい今の人間世界では或いはまちがっているのではないか、という恐ろしい疑いのためだった。
しかし、非論理はついに非論理であり、不合理は最後まで不合理であった。
さて、この新聞論調はやがてみな日本人の戦争観、世界観を一変してしまうだろう。今まで神がかり的信念を抱いていたものほど、心情的に素質があるわけだから、この新しい波にまた溺れて夢中になるであろう。−−−敵を悪魔と思い、血みどろにこれを殺すことに狂奔していた同じ人間が、一年もたたないうちに、自分を世界の罪人と思い、平和とか文化とかを盲信しはじめるであろう!
人間の思想などというものは、何という根拠薄弱な、馬鹿馬鹿しいものであろう。もっても新聞人だって、こういうことは承知の上で、いまの運命を生きのびてゆくためにこういうことをぬけぬけと書き出したのであろう。そして国民はそれに溺れる。
それでよいのである。それが日本を救う一つの道なのである。しかし過去に於いて完全には溺れなかった自分である。将来に於いても決して溺れつくすことはあるまい。
しかし、このことは渦中にあっては、案外難しいことである。 」 ーー山田風太郎 『戦中派不戦日記』 昭和20年9月1日 よりーー
敗戦直後のショックの中でこの冷静な分析は驚異的だ。風太郎の人生観が感じられる内容だ。僕もこれを肝に銘じておかなければならない。
ロナウドのレアル・マドリードへの移籍が決まった。これでレアルは盤石だろう。でもなぁ、バルサにいたフィーゴとロナウドがレアルにいるって違和感を感じる。選手だけ観たら世界一のチームだ。
8月31日、闘牛の結果。 アルメリア。ペピン・リリア、フェレーラ、耳なし。ハビエル・カスターニョ、耳1枚。 バイヨンヌ(フランス)。フィニート、耳1枚。ホセ・トマス、罵声。フリ、耳1枚、耳2枚。 カラオラ。ポンセ、耳1枚。オルドニェス、モランテ、耳なし。 パレンシア。エル・ミジョナリオ、耳1枚。エンカボ、場内1周。フェルナンド・ロブレニョ、耳1枚。 アルマサン。コルドベス、耳2枚。ホセ・イグナシオ・ラモス、耳1枚が2回。アベジャン、耳2枚。
アルカサール・デ・サン・ファン。ウセダ・レアル、場内1周。ハイメ・カステジャノス、耳2枚。マルコス・ガラン耳なし。 サセドン。アルフレド・ゴメス、耳1枚。サンチェス・バラ、耳4枚。アントン・コルテス、耳2枚。 ベナサル。フェスティバル闘牛。セサル・リンコン、耳2枚。フリオ・アパリシオ、耳なし。ルギジャーノ、耳2枚。ハビエル・バルベルデ、耳なし。 オルベラ。フェスティバル闘牛。騎馬闘牛士、ブリト・パエス、耳なし。闘牛士、ホセ・ルイス・パラダ、耳2枚。ラファエル・カミノ、耳なし。イガレス、耳2枚。カナレス・リベラ、耳2枚と尻尾1つ。見習い闘牛士、アントニオ・カロ・ヒル、耳2枚と尻尾1つ。
9月2日(月)
女子ソフトボール日本代表チームのことをTVでやっていた。宇津木監督はそろそろ自分の引退のことを考えているようだ。自分の育てた選手たち。アメリカに勝つためには、アメリカチームのように多くの専門コーチを配して自由奔放にソフトボールをのびのびやらせないとダメだろうと言い、それは自分には出来ないからと、言った。
日本チームの中で1番始めに次回のオリンピック出場権を獲得した。日本的なチームでは金は取れないと思い出したのだ。宇津木監督は最高の監督だ。彼女が止めるのはオリンピック後だと思うけど、その後の過度期に体質改善を出来ないと日本のスポーツ界はおかしくなるだろう。選手が100%ゲームで力を発揮できるようなれるように。
田中康夫が長野県知事に大差で再選した。
1日の結果。 バルセロナ。ホセ・イグナシオ・ラモス、エンカボ、耳なし。セラフィン・マリン、耳1枚。 パレンシア。カバジェーロ、口笛。ホセ・トマス、アベジャン、耳1枚が2回。 メリダ。ファン・モラ、耳1枚。フィニート、耳2枚。フリ、耳1枚。 エヘア・デ・ロス・カバジェーロス。コルドベス、耳1枚が2回。ビクトル・プエルト、耳1枚。オルドニェス、耳1枚。 メディナ・デル・カンポ。ポンセ、耳なし。ルギジャーノ、罵声、凄い罵声。マノロ・サンチェス、耳1枚が2回。
バイヨンヌ(フランス)。午後。フェルナンデス・メカ、場内1周。エル・シド、場内1周、耳2枚と尻尾1つ。フェルナンド・ロブレニョ、耳なし。 バイヨンヌ(フランス)。昼。ファン・バウティスタ。耳1枚、耳要求で場内2周。ハビエル・バルベルデ、場内1周、耳1枚。フリエン・レスカレット、耳なし。 バルデペニャス。ハビエル・コンデ、耳1枚。フェレーラ、耳1枚、耳2枚。アルベルト・ラミレス、耳2枚、耳2枚と尻尾1つ。
9月3日(火)
暑い日が続いている。今日のプロジェクトXは、日本初のワープロ開発の話し。仮名と漢字で表現する日本文化をワープロで表現する。技術者たちの努力は今のパソコンなどの50兆円産業を支える根幹だった。この開発から後のノート型パソコンが生まれた。開発から7年後、開発チームに手紙が届いた。ワープロで打たれたその手紙に、脳性麻痺で字が書けなかった20歳の女性から自分の文章が書けるようになった嬉しさが書かれていた。リーダは言った。「社会に貢献できて良かったなぁ。技術者冥利に尽きる」と、しみじみ言っていた。
今日のプロジェクトXは良い話だった。企業が社会に貢献できなかったら、自社の利益しか追求しなくなる。どんなことをやっても売り上げを上げたり、利益を得たりしても良いなら、雪印食品や日本ハムの様な企業ばかりになってしまう。僕は彼は氷山の一角だと思っているからこれからもああいうことが沢山ばれてくると思う。東京電力の事だって同じだ。自社に都合の悪いことは隠してしまおうと、言うのは今の日本企業の習慣になってしまっているような気がする。
しかし、「社会に貢献できる企業」でなければ21世紀は生き残っていけない。
レアルは今期初戦を2−0で勝った。バレンシアが勝ち、バルサとアトレティコが引き分け、デポルティーボが負けた。レアル、ラジョのマドリードチームはホームで今期初戦をしアトレティコ、はアウエイで始まった。今年は間違いなくレアルが優勝。バルサは馬鹿監督がいるから圏外。バレンシア、デポルティーボがレアルを追うことになるだろう。1部に復帰したアトレティコがそれに加われば面白くなる。
日程を見たら、6月15日、アトレティコ対レアル(ビセンテ・カルデロン)、6月22日、レアル対ビルバオ(サンティアゴ・ベルナベウ)が観れそうだ。その他には、4月20日、レアル対バルサ(サンティアゴ・ベルナベウ)、4月27日、セビージャ対レアル(サンチェス・ピスファン)なども観れるかも知れない。闘牛次第だが。
マヌエル・チョペラが死んだ。多くの闘牛関係者がコメントを出している。アントニオ・バレラがバルセロナで手術をした。
2日の結果。 メリダ。ポンセ、ホセ・トマス、耳1枚。フェレーラ、耳2枚と尻尾1つ。 パレンシア。フィニート、耳なし。フリ、耳2枚。ハビエル・バルベルデ、耳1枚。 ダイミエル。モレノ、耳1枚が2回。アニバル・ルイス、耳1枚、耳2枚。ルイス・ミゲル・バスケス、耳2枚。
9月4日(水)
株価が一時9000円割れした今日、福田官房長官は、「株はね、下がったり上がったり、下がったり上がったりするんですよ。」と、政府は無策を堂々と公言した。とは言っても、ヨーロッパ市場も、ニューヨーク市場も株価は値下がりして世界同時株安の状態になってきている。一国の対策だけではもうどうにもならないのかも知れない。しかし、問題は聖域なき構造改革を掲げて政権奪取した小泉首相は殆ど何の成果も上げていない事だ。
株価が下がるのは悪いことではないと思っている。いっそ落ちるところまで落ちればどうにか見えるものが見えてくるような気もする。そうなれば不況は一層深刻になってくるだろうが、それはそれで良いではないかと思っている。こっちは政治家でもないし、エコノミストでもないから気楽だ。大体、日本で消費するより、スペインで消費した方が良いと思っているので、極力欲しい物も買わずに済ませようとしている。
CD1枚買うと闘牛1回分が観れなくなる。まっそこまで考えてお金を使っているわけではないけど、お金は食費と本代以外あまり使わない。そんなことはどうでも良いが、本来の考え方から行くと、「聖域なき構造改革」というのは、市場原理から行くと当然の考え方であって、今や大企業でさえも終身雇用とか、年功序列などという考え方はしなくなった。実力や成果といったものが評価されるような人事や給料体型に変わってきている。そうしないと大企業といえ倒産してしまうからだ。
今までの企業理念は古くなり、現在という時代に合わなくなった。だから、新しい企業理念で体質改善をして、再生をしようとしている。日産も外国人社長を迎えて「構造改革」に成功した。松下電器なども創設者松下幸之助の企業理念を撤廃して新たな企業理念を作りつつある。政治だけがダラダラダラダラ惰性で、私利私欲、既得権益を守ろうとし続けてきた。いわゆる、「抵抗勢力」っていうのは、どういう頭の政治家か、現在の時代、社会に背を向けて、集票と金にしか興味のない人たちではないのだろうか。
社会に貢献するとか、日本のためになることをしようとかは、蚊帳の外のこととして、身勝手に振る舞うことが日本男児とでも思っているのだろうか。真剣だとか、必死だとか言って、無責任を決め込んでいる政治家には辞めて貰った方が良いと思うのだが。
たまちゃん騒動は、こんな政治状況、社会状況を反映したもので、面白くないからあんなアザラシに名前までつけて騒いでいるのだ。動物園にすら行ったことがない人たちの、“癒し”を求め方は、自然に反した生活としての我が儘さの表れだろう。くだらない一過性の動物好きは、動物の野生をダメにするだけだ。馬鹿騒ぎは、一般大衆のそう言う心理以外ほかに何を表しているのだろう。現実逃避って事もかなりの部分を占めていそうな気もする。
台風16号は、沖縄に接近中で暴風圏に入った模様だ。このまま行けば、また朝鮮半島に上陸するのだろうか。
3日の結果。 パレンシア。ポンセ、耳1枚。オルドニェス、耳なし。フェレーラ、耳1枚。 ダイミエル。フィニート、耳1枚。ビクトル・プエルト、耳1枚ともう1枚要求、耳2枚。フリに代わり、モランテ、耳なし。 ポスエロ・デ・アラルコン。騎馬闘牛士、メンドーサ、耳1枚。闘牛士、コルドベス、耳2枚、耳1枚。アベジャン、耳2枚。
9月5日(木)
日が暮れると肌寒い。もう秋の気配だ。明日明後日と雨の予報。雨が降る度に秋の気配が増していくだろう。
NHK、「人間ドキュメント」 は、聞き書きの話だった。老人たちの話す人生をボランティアが聞き、それを文章にする。平凡なそれぞれの人生がそこには語られていた。しかし、その話は実に感動的なものだった。50年間産婆をやっていた婆さんの自慢は1度も妊婦を死なせなかったこと。悲しかったことは、取り上げた赤ん坊が黄疸になって入院を勧めたのに姑に断られて死んだこと。母親は泣き崩れていたそうだ。
40歳の娘が末期癌に侵されて4ヶ月間付き添って看病した婆さんの話。癌告知をせずに看病していた。死んだ夫には癌告知を最後までせずに看取った。夫は最後の言葉を残すことなく死んでいった。後から夫は心残りだったのではないかと。娘にはそういう思いはさせたくないと思い、癌告知をした。看病疲れで体はガタガタ。田舎に帰ることを勧められて、そうする。帰る前日、娘に誰に気兼ねすることなく、自分が逝きたいときに逝きなさいといって別れる。帰った翌日死んだ。
腹水が溜まり苦しむ姿を見続け思う存分看病した婆さん。悔いはない。娘が就職で東京に出ていく前に美容院で切ってきた三つ編みの髪の毛を婆さんに預け旅立った。「私が死んだらこの三つ編みを一緒に棺に入れて欲しい」とその時いったそうだ。婆さんは言う。「人間思っていても出来ないこともあるんです。人生良いことばっかりじゃないし、悲しいことも多い。でも、そうやってみんな生きて行くんです。」
静かで穏やかな人生だと思った。思いというものをああいう風に語り、それを、聞き書きするボランティア。そうやって聞き書きしたものが本になるのだという。人生とは、眈々と過ぎ、それを眈々と語った。
4日の結果。 パレンシア。ルギジャーノ、耳なし。ホセ・トマス、耳1枚。モランテ、罵声、耳1枚。 ポスエロ・デ・アラルコン。オルドニェス、耳2枚。フェレーラ、耳2枚、耳2枚と尻尾要求。フェルナンド・ロブレニョ、耳2枚。
9月7日(土)
雨が降って寒くなってきた。もう半袖では寒い。冷房も入らないから切って欲しい。
NHKスペシャルは、去年の9月11日アメリカ同時テロ以降アフガニスタン侵攻と他民族政権樹立までをやっていた。アメリカが言う平和とは、強大な軍事力を背景にした強引と言えるほどの外交と、手を組む国には必ず見返りを与え、圧力をかけたり、持ち上げたりして民主主義を歌い上げているが、やり方は専制的手法をもって遂行される。軍人が政治外交の表舞台で実績を上げていけばこうなるのだろう。アメリカのやり方を観ているとこれを民主主義とは言えないと思った。
アメリカは平和を乱すものはアメリカの敵だという。しかし、世界中で1番我が儘なアメリカには、疑問の声を上げるところは多いと思う。はっきり言えば世界の嫌われ者。あのやり方じゃ見返りがなくなったら終わりじゃないか。金で女を買い続ける金持ち男のようなもの。金の切れ目が縁の切れ目だ。
昨日9月6日は宇多田ヒカルの結婚した日じゃなくてセサル・リンコンの誕生日だった。
6日の結果。 アルル(フランス)。モランテ、耳なし。フリ、耳2枚と尻尾1つ。ファン・バウティスタ、耳2枚。 アンドゥハル。ポンセ、耳なし。フィニート、耳1枚。フェレーラ、耳4枚。 メリジャ。マノロ・サンチェス、耳2枚。コルドベス、耳4枚。パディージャ、耳2枚、耳2枚と尻尾1つ。 アルコルコン。エル・フンディ、耳1枚、耳2枚と尻尾1つ。エル・ハビ、耳なし。カリファ、耳1枚。 セルセディジャ。エンカボ、耳1枚。ラファエル・ゴンサレス、フェルナンド・ロブレニョ、耳なし。 グアダリックス・デ・ラ・シエラ。ロドルフォ・ヌニョス、アニバル・ルイス、耳1枚。ルイス・ビチェス、耳なし。
9月8日(日)
ブッシュ大統領とブレア首相が会談しイラクの脅威を強調し世界は一緒になって攻撃しなければならないようなことを言っている。
今度の土曜日に闘牛の会がある。原稿書かなきゃならない。準備が出来ていないので時間がかかりそうだ。
7日の結果。 ダックス(フランス)。エスプラ、耳なし。フェルナンデス・メカ、耳1枚が2回。デニス・ロレ、耳なし。 ロンダ。ゴヤ闘牛。クーロ・バスケス、口笛。オルドニェス、フリ、耳要求、耳2枚。 マディナ・デル・カンポ。ミゲル・ロドリゲス、耳1枚、耳2枚。コヒーダされ右太股に幅15cm深さ8cmの傷を負う。バレラ、耳1枚が2回。アベジャン、耳なし。 メリジャ。オルテガ・カノ、耳1枚。フィニート、耳2枚。ミゲル・アンヘル、耳1枚。 エル・アラモ。エンカボ、フェルナンド・ロブレニョ、サンチェス・バラ、耳1枚。
チントゥルエニゴ。コルドベス、耳2枚。ウセダ・レアル、耳なし。フランシスコ・マルコ、耳2枚。 エヘア・デ・ロス・カバジェーロス。ポンセ、耳なし。モランテ、耳1枚。ヘスス・ミジャン、耳1枚が2回。 イジェスカス。ペピン・リリア、耳1枚。ハビエル・コンデ、耳なし。セサル・ヒメネス、耳1枚、耳2枚。 ウティエル。カバジェーロ、耳1枚、耳2枚。マノロ・カリオン、カリファ、耳なし。 ビジャルビア。パディージャ、耳2枚。フェレーラ、耳1枚、耳2枚と尻尾1つ。アントニオ・ブリシオ、耳なし。 アルコルコン。ラファエル・カミノ、耳4枚。カナレス・リベラ、ラウル・アドラダ、耳なし。 アロ。ディナスティア、耳1枚。ホセ・アントニオ・イニエスタ、フリエン・レスカレット、耳なし。 モセホン。イガレス、耳なし。モリタ、耳1枚。セルヒオ・マルティネス、口笛。
9月9日(月)
ネットで検索したら欲しい本が古本屋で5000円で売っていた。2000円なら飛びつく。3000円でも買う。しかし、5000円になると考えてしまう。他の所では2万円で売っている。去年は2000円で出ていたけど今年はそんな値段では出ていない。
友人からTELあり。名簿を作っているという。久々に聞く声も変わりなし。1人1人それぞれの生活があり、それぞれの人生がある。良いときもあれば、悪いときもある。それらを相殺して、元気だ、という。思春期の頃を思い出す。あの頃感じていた、不安や希望は、今も実現できていないことを抱えて、存在する。
ダックスのポンセとホセ・トマスのマノ・ア・マノはポンセがトゥリウンフォしたが、6頭目の牛でホセ・トマスはグラン・ファエナをした。ピンチャソがあったため耳1枚しか取れなかった。また、アルカニスでセサル・ヒメネスが耳4枚を取った。
8日の結果。 バルセロナ。エル・シド、フェルナンド・ロブレニョ、場内1周が2回。ラファエル・デ・フリア、耳なし。 バジャドリード。パディージャ、耳1枚。バレラ、フェレーラ、耳なし。 アルル(フランス)。ソトルコ、場内1周。デニス・ロレ、マノロ・サンチェス、耳なし。 ダックス(フランス)。ポンセ、耳1枚、耳2枚。ホセ・トマス、耳1枚。 アルカニス。フィニート、耳1枚が2回。アベジャン、耳1枚。セサル・ヒメネス、耳4枚。アルカサル・デ・サン・ファン。ビクトル・プエルト、アニバル・ルイス、耳1枚が2回。フリ、耳2枚。
アロベラ。イガレス、耳4枚。カナレス・リベラ、耳1枚。ヘスス・ミジャン、耳1枚、耳2枚と尻尾1つ。 バルバストロ。エスプラ、耳1枚、耳2枚。カリファ、耳1枚。アルフォンソ・ロメロ、耳1枚、耳2枚。 オジョ・デ・マンサナレス。ボテ、耳2枚。マリアノ・ヒメネス、耳1枚。イバン・ビセンテ、耳2枚。 レルマ。ホセ・イグナシオ・ラモス、耳2枚、耳1枚。ファン・バウティスタ、耳2枚。セバスティアン・カステージャ、耳2枚、耳1枚。 パルラ。ファン・モラ、耳なし。エンカボ、耳2枚、耳2枚と尻尾1つ。ウセダ・レアル、耳1枚が2回。 サントニャ。コルドベス、耳1枚が2回。ミウラ、場内1周、耳2枚。フランシスコ・マルコ、耳1枚が2回。
9月10日(火)
曇り空が1日続いたが洗濯をした。思ったより洗濯物が乾くのようだ。TVでは去年の9月11日関連の番組やニュースが多くなってきた。
NHK、「プロジェクトX」は夕張メロン誕生の話し。炭坑の町夕張の農家は貧しさの極致だった。そんな農民たちを観て農業改良普及員、杉目直行は何とか農家の食べていける作物はないかと考えた。しかし、痩せた土地で取れるものといったら、利益のでないアスパラガスと長芋、夏野菜。一つのものに目が留まった。寒さに強く果肉が赤く香りが良いメロンだった。甘くはなかったが品種改良すれば、と思った。農民たちは全国を歩き、門外不出の種を何とか手に入れようとした。当時は、種は産地が必死に守っていたからだ。
農民のひたむきな姿を見ていた研究員が20個の種を秘密で分けてくれた。果肉が赤く香りの良いスパイシーと日本一の糖度のある静岡の品種の交配。出来上がったメロンを農協に持ち込んで喜ぶ農民の横で杉目はガッカリしていた。メロンの命、ネットがちゃんと出来ていない。甘みが足りない。これでは、市場に出したときにそっぽを向かれる。夕張メロンの品質規格を作らなければ。出来た規格が、ネット80%、糖度11%以上という厳しいものだった。
炭坑が閉鎖されて東京へ打って出ようと賭けに出る。舟でも輸送は時間がかかり、トラック、国鉄の貨物列車も試したがダメだった。輸送費が高いが1日で輸送できる飛行機の方が品質に間違いがなかった。筑地市場での評価は、「カボチャメロン」果肉が赤かったからだ。静岡産の半値以下での取引。農家は失望した。そんなときに転勤で夕張から去った杉目からTELが入る。「いくら値段が安くても、ネット80%、糖度11%以上の品質規格を守って下さい」 と、言った。品質管理は産地の命だ。夕張の農家は品質規格を厳格に守った。良いものを作っていれば必ず市場に認めて貰える。
ある時、農協の職員が札幌遠征に来る巨人戦にホームラン賞で夕張メロンを出すことを考える。するとホームランを打って貰った夕張メロンを選手たちは喜んだ。あるインタビューで選手の1人が、「札幌に来る楽しみは毛ガニと夕張メロン」と言って知名度が上がっていく。デパートのギフト商品として取引がされる。
そこでまた問題が出た。顧客から届いたメロンが腐っている。と、言うものだった。調べるとメロンはデパートに1週間置かれていたからだった。デパートの仕入れ担当者に産地直送にして欲しいと申し入れるが、OKが出ない。そこで、夕張の品質管理を見て貰うことにした。箱詰めされた7個に1個を切って糖度検査。ダメなものは箱ごと廃棄。その管理体制を観てデパートの仕入れ担当者たちは納得した。全国に産地直送の夕張メロンが届けられて今では赤い果肉の夕張メロンをブランド品になった。
そのブランドを支えたのは、「夕張の品質管理は日本一」という杉目の意志を守り続けた夕張の農民たちのメロンへのこだわりだった。寝ずにメロンハウスで温度管理して作り上げたメロンへの愛着だった。スタジオでは、中心メンバーの1人豊田佑一は言った。「人生の責任を果たし得た」、と。極貧の農家ばかりだった夕張は、だからこそメロンに全てを賭けることが出来たのだろう。思い出すのは、「新潟の米はまずい」と言われていた人たちが、コシヒカリを品種改良して作り全国的なブランドにした話だ。農民は自分の作った作物に愛着を持っている。だからこそ良い作物を作れるのだ。今日も感動の1話だった。
闘牛の会の原稿を未だ書いていない。時間が少なくなってきた。
9日の結果。 サラマンカ。ポンセ、耳なし。フリ、耳1枚。ハビエル・バルベルデ、耳2枚。 バジャドリード。エル・シド、ハビエル・カスターニョ、セサル・ヒメネス、耳なし。 カラタジュ。フィニート、耳なし。オルドニェス、耳要求、耳2枚。レアンドロ・マルコス、耳1枚。 サン・マルティン・デ・バルデイグレシアス。ファン・モラ、耳1枚。フェレーラ、耳2枚。アベジャン、耳2枚、耳1枚。 サラメア・ラ・レアル。パディージャ、耳1枚。フランシスコ・バロソ、耳1枚、場内1周。ファンディ、耳2枚、耳2枚と尻尾1つ。
バルカロタ。騎馬闘牛士、ハビエル・ブエンディア、耳1枚。闘牛士、パディージャ、耳なし。ビクトル・プエルト、耳2枚。ルイス・ビチェス、耳1枚が2回。 ラルナ・デ・ドゥエロ。ルギジャーノ、耳1枚。ペピン・リリア、耳2枚と尻尾1つ。イケル・ハビエル・ララ、耳1枚。 ベルメス。ハビエル・コンデ、耳2枚、耳1枚。アニバル・ルイス、耳2枚、耳2枚と尻尾1つ。モレノ、耳1枚が2回。 パルラ。コルドベス、耳1枚。ミウラ、フェルナンド・ロブレニョ、場内1周。 ソンセカ。ペピン・ヒメネス、耳要求。アルベルト・ラミレス、耳1枚が2回。ファン・バウティスタ、耳2枚。 カルボネロ・エル・マジョル。カナレス・リベラ、耳なし。アルフォンソ・ロメロ、耳1枚。ヘスス・ミジャン、耳2枚。 フエンテ・エル・サス。エンカボ、耳なし。ウセダ・レアル、ゴメス・エスコリアル、耳1枚が2回。 ナバルエガ。バレラ、耳なし。カリファ、耳2枚、場内1周。フリオ・ペドロ・サアベドラ、耳1枚が2回。 モノバル。騎馬闘牛士、エミリオ・ギジャン、耳2枚と尻尾1つ。闘牛士、エスプラ、耳2枚と尻尾1つ。カバジェーロ、耳1枚が2回。エル・レンコ、耳2
枚と尻尾1つが2回。
9月11日(水)
1年前世界同時テロが起こった。あれから世界は変わったような気がする。
10日の結果。 アルバセーテ。ペピン・リリア、耳2枚。パディージャ、エンカボ、耳なし。 サラマンカ。フィニート、耳なし。ホセ・トマス、罵声、口笛。フリ、耳1枚。 バジャドリード。カバジェーロ、エウヘニオ、耳なし。レアンドロ・マルコス、耳1枚。 ナバルカルネロ。コルドベス、耳2枚。フェレーラ、耳2枚、耳2枚と尻尾1つ。アベジャン、耳1枚が2回。 モイタ・デ・リバテホ(ポルトガル)。ジョアオ・モウラ、場内1周。ホセ・ルイス・ゴンサルベス、耳なし。ファンディ、場内1周。
9月12日(木)
9月11日TV各局は去年のアメリカ同時テロ事件の特集番組を放送した。日本テレビが放送した番組は非常に面白かった。人のために命懸けで助けると言うことが写されていた。唯一地上での犠牲者を出さなかったアメリカン航空93便に乗っていた乗客乗務員の勇気ある行動。世界貿易センタービルで救援活動をした消防隊員たち。みんなが上の階から降りてくる中、上に昇っていく。「何故昇って行くんだこんな時に」と、消防隊員は上から降りてきた人に言われたそうだ。
彼らはそれでも人々の命を助けるために昇っていく。何故?
見習い消防士、トニーは消防士の学校を出て世界貿易センタービル近くの消防署に配属される。「困っている人を救い出し、人のためになる仕事に就きたかった」と、言う。「お金が欲しいなら弁護士かなんかになれば良いんだ」、と。
アメリカン航空93便の乗客は飛行機が自爆テロを目的にハイジャックされたことを機内からかけた家族へのTELで知っていた。もうほぼ全員が死ぬことを覚悟していた。最後の決断で、乗客たちの話し合いでコックピットにいた犯人へ向けて突入していった。家族へのTELは繋がれたままだった。乗客たちは妻や母などへのTELで一様に、「愛しているということを言いたかった」と、ラストメッセージを伝えている。
彼らは死ぬという現実を直視し、今自分たちに出来る最良と思える方法を選択した。それは結果的に他の人たちの命を助けることになった。何故そんなことをしたのか?と言う疑問はこの場合あまりわかなかった。彼らの勇気と行動に僕は感動した。人々は絶望しても、最後の希望を持って行動した。人が最期に話したくなるのは、家族や妻、夫なのだ。「愛している」今更言わなくてもいい言葉かも知れないが、人々はそのことを口にした。
「人のために命懸けで助ける」宗教にもある博愛の考え方だ。今回のアメリカのセレモニーで感じたのは、殉死者に対して、犠牲者に対して、身を粉にして働いた人たちに対して、徹底した儀式を行う。日本人は儀式という様式がないと物事がスムーズに進まなくなったりするが、アメリカはここまで徹底的に儀式を丁寧にやり、その人たちを讃えるが、日本人はここまでやらないような気がする。この儀式こそ、人々にアメリカ国家のアメリカ人を意識させているような気がする。正義と博愛を結びつけて国家意識を国民に自然に受け入れていくように儀式を行っているのだろう。
こういう人々がいるアメリカは凄いと思う。今の日本を比べれば遙かに、正義と博愛の意識が低いのだ。だが、だからといって、イラクへの攻撃が正当化される材料にはならないと思う。
闘牛の会の原稿を送った。TELでまた長くなったことを詫びたら、怒ちゃおうかなと笑っていっていた。井戸さんも色んな苦労をしてきただろうけどそういうのを表に出さない明るい人だ。決めたことをしっかりやっていく。土曜日は、また忙しくて来れないと言うが、事務所を貸してくれたりして会の活動を表に出ないでも支えてくれているのだ。
稲本がリーグ戦初ゴールを上げ逆転のきっかけを作りゲームでのMVPを獲得した。オランダの小野も活躍している。
11日の結果。 アルバセーテ。コルドベス、耳1枚。アベジャン、耳要求。セルヒオ・マルティネス、耳なし。 サラマンカ。エスプラ、耳1枚。フェレーラ、耳2枚。ファンディ、耳1枚が2回。 バジャドリード。ポンセ、耳2枚。ルギジャーノ、耳1枚、耳要求。フリ、耳1枚が2回。 グアダラハラ。フィニート、耳なし。ビクトル・プエルト、耳1枚。セサル・ヒメネス、耳1枚ともう1枚要求、耳1枚。 トリハ。騎馬闘牛士、アキリノ・パスクアル、場内1周。闘牛士、アルベルト・ラミレス、耳なし。ラファエリジョ、耳2枚。
9月13日(金)
朝晩はもう涼しくなってきた。
本屋に行って、NHK、人間講座 「終戦日記」を読む を買ってきた。担当は、野坂昭如。当然のことだが風太郎の、『戦中派不戦日記』もある。それと頼んでいた、雑誌 『東京人』の山田風太郎特集号が届いた。
12日の結果。 ムルシア。エスプラ、耳なし。パディージャ、耳1枚が2回。ミウラ、耳なし。サラマンカ。ポンセ、口笛。カバジェーロ、セサル・ヒメネス、耳なし。 バジャドリード。フィニート、ホセ・トマス、フリ、耳なし。 バサ。ペピン・リリア、耳1枚、耳2枚と尻尾要求。プレシデンテへ罵声。ビクトル・プエルト、耳2枚、耳2枚と尻尾1つ。ファンディ、耳2枚と尻尾要求、耳2枚と尻尾1つ。 グアダラハラ。コルドベス、耳なし。エンカボ、耳要求で場内1周。フェルナンド・ロブレニョ、場内1周。
9月14日(土)
もう秋だ。栗でも食えば、ススキが似合いそうな季節だ。
宇多田ヒカルの、『First LOVE』 を何度も聴いている。シングルで感じていた、訳の分からない歌詞、という感覚はなかった。未だ子供なのに大人の恋の歌を作り歌う。声が浜崎あゆみの様な耐えられない変な声じゃなく、藤圭子の子供らしく良い声をしている。だからといって、闇のような暗さはない。現代風女子高生風でもあるがそれだけじゃない。変にすれていないし、都会的な感覚が溢れている。音的に言えばダンスミュージック。全てのおいて若い才能を感じさせるアルバムだ。
用意をして闘牛の会へ行こう。
13日の結果。 アルバセーテ。エスプラ、耳なし。フェレーラ、耳1枚、耳1枚要求で場内1周、プレシデンテへ罵声。ファンディ、耳1枚。 ムルシア。フィニート、口笛。ビクトル・プエルト、耳2枚と尻尾1つ。コヒーダ。モランテ、耳1枚。 サラマンカ。アベジャン、場内1周。ロペス・チャベス、耳1枚、耳1枚ともう1枚要求。耳1枚ともう1枚要求、耳要求。 バジャドリード。ポンセ、耳1枚が2回。ホセ・トマス、耳2枚。レアンドロ・マルコス、耳2枚。
グアダラハラ。カリファ、ウセダ・レアル、耳なし。ヘスス・ミジャン、耳要求。 ウブリケ。コルドベス、耳2枚、耳1枚。バレラ、耳2枚、耳1枚。ファン・コントゥレラス、耳2枚、耳2枚と尻尾1つ。 オルカホ・デ・サンティアゴ。オルテガ・カノ、耳1枚が2回。ペピン・リリア、耳2枚、耳1枚。アントン・コルテス、耳2枚と尻尾1つが2回。 イグエラ・デ・ラ・シエラ。クーロ・ロメロを讃えるフェスティバル闘牛。騎馬闘牛士、ハビエル・ブエンディア、耳2枚。闘牛士、ホセ・ルイス・パラダ、セサル・リンコン、エル・シド、チキリン、ミウラ、アレハンドロ・アマジャ、耳2枚と尻尾1つ。
9月15日(日)
昨日の闘牛の会が終わって飲み会。石井さん、上家さんと馬の話をして、片山先生の所に戻ってから、飲んだ。酔っぱらって帰りの電車でひっくり返りそうになってしまった。それでもひっくり返らず部屋に戻ってきてばたんきゅー。
ホセ・トマスがまたプエルタ・グランデして、エル・ファンディが復帰したのに今日明日と休むようだ。
バレンシア・デ・ドン・ファンでビセンテ・バレラがソブレロで出たマジャルデ牧場の牛を、インドゥルトした。
14日の結果。 アルバセーテ。ポンセ、耳要求。カバジェーロ、アントン・コルテス、耳なし。 サラマンカ。アンドレス・サンチェス、耳なし。ホセ・トマス、耳1枚、耳2枚。ハビエル・バルベルデ、耳なし。 ムルシア。ペピン・リリア、耳2枚、耳1枚。フリ、耳要求、耳1枚、耳2枚。 バジャドリード。フィニート、マノロ・サンチェス、オルドニェス、耳なし。 アルコリサ。エスプラ、耳なし。カリファ、耳2枚が2回。レアンドロ・マルコス、耳1枚、耳2枚。 バレンシア・デ・ドン・ファン。ルギジャーノ、耳2枚。イガレス、耳2枚が2回。バレラ、耳2枚と尻尾1つ。(牛、インドゥルト)
アルヘテ。コルドベス、耳2枚。アベジャン、耳2枚。ラファエル・デ・フリア、耳2枚。 サン・アグスティン・デ・グアダリック。クーロ・ベドジャ、耳2枚。マリアノ・ヒメネス、耳1枚、耳2枚。イバン・ビセンテ、耳1枚、耳2枚。
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