断腸亭日常日記 2003年 その5

−−バーチャル・リアリティーとリアリティーの狭間で−−

por 斎藤祐司


過去の、断腸亭日常日記。  −−バーチャル・リアリティーとリアリティーの狭間で−−

太い斜字で書いてある所は99年、2000年、2001年、2002年のスペイン滞在日記です。

99年1月13日〜2月16日 2月19日〜4月14日 4月15日〜5月11日 5月12日〜6月4日
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 3月16日(日)

 昨日の競馬が大荒れだったのに比べて今日は4桁配当だが割と人気サイドだった。それにしても、フィリーズレビューをヤマカツリリーで勝った安藤勝巳は3月にJRA所属になって3連続重賞騎乗機会勝ったことになる。物凄い。安藤買ってれば馬券が取れるって事か。今まで彼が地方所属の騎手だったことが不思議なくらいファンや厩舎関係者は昔から中央所属騎手だったように全く違和感がない。3歳牝馬クラシックの重要な関西のトライアル2つ共勝ってしまった。この調子の波ならいきなりG1桜花賞も勝ってしまいそうだ。初めてのG1がクラシックになったらこれも凄いことだ。

 不況はあらゆる産業、生活に影響を与えている。仕事を探しても正社員で雇ってくれるところは少ないし、競争率は高い。高校生の就職率が50%位だという。就職できないから大学や専門学校に行くという人が大分前から増えているらしい。

 たまちゃんをめぐる新たな騒動のくだらなさと言ったらない。この平和ボケは救いようがない。

 ダマソ・ゴンサレスがバレンシアで復帰した。写真だとやっぱり年を取った。モロン・デ・ラ・フロンテラでフィニートはプエルタ・グランデを肩車ではなく歩いて通ったという。気になるなぁ、こういうのは。

 15日の結果。 バレンシア。ダマソ・ゴンサレス、耳1枚。ホセリート、マティアス・テヘラ、耳なし。 ウブリケ。ヘスリン、耳2枚、耳2枚と尻尾1つ。オルドニェス、耳なし。モランテ、耳1枚。 モロン・デ・ラ・フロンテラ(セビージャ)。フィニート、コルドベス、ファンディ、耳2枚。 フィテロ(ナバラ)。ファン・モラ、耳1枚。ウセダ・レアル、耳2枚。フランシスコ・マルコ、耳2枚、耳1枚。


 3月17日(月)

 戦争が始まる。米英スペインの首脳が話し合って、決議案が採択されなくても17日以降にイラクへの攻撃を始める模様だ。世界が反対しても戦争は止められなかった。旅行ガイドをやっている友人たちはまた、仕事がなくなるだろう。日本人はこういう場合旅行を中止するからだ。何故なんだろう?結果として物凄いリストラが始まるだろう。

 イラクの査察団や大使館関係者はイラクから出ていくだろう。全てが戦争に向かって動き出した。戦争反対デモを世界中でやっても戦争は止められなかった。アメリカの横暴は許されて良いのか。

 16日の結果。 バレンシア。ホセリート、耳なし。フリ、耳1枚。セサル・ヒメネス、耳1枚が2回。


 3月18日(火)

 3ヶ国は新決議案を取り下げ開戦を暗に語った。イギリスのクック院内総務が閣僚を辞任し戦争に抗議した。「遺憾ながら、きょう辞任を表明した。国際社会や国内の支持のないイラク攻撃に英国をコミットする決定について、共同責任を受け入れることはできない」と語った。

 「  「フセイン大統領は48時間以内に国外に退去しなければならない。そうでなければ、武力を行使する」。開戦を示唆する米国のブッシュ大統領の演説が午前10時過ぎ、テレビで一斉に報じられた。 」ーーYahooニュースよりーー

 国連のアナン事務総長は国連職員にイランから退去するように命じた。また、国連監視検証査察委員会(UNMOVIC)のブリクス委員長も同日までに、査察官や支援スタッフ計約240人に活動停止、国外退去を命じた。アナン事務総長は、3ヶ国の交渉に失望して残念がった。国連、国際社会は基準を失った。今後は戦後処理をいかにするかという問題になるだろうと語った。

 フランスやドイツは激怒している。「フランスのシラク大統領は18日、ブッシュ米大統領の対イラク最後通告演説を受け、「この一方的な決定は国際社会の願いに反する」との声明を発表し、米国の姿勢を強く批判した。シラク大統領は声明で「国連安全保障理事会だけが武力行使を正当化できる」と指摘し、新たな国連決議なしにイラク攻撃に踏み切ろうとする米国の判断に反対した。さらにシラク大統領は米国がフセイン・イラク大統領に48時間以内の亡命を要求したことで「米国は重大な責任を負った」と語った。」ーーYahooニュースよりーー

 ロシア、中国も外交によって問題を解決すべきだと言っている。イギリスの与党労働党ではクック院内総務辞職もあり100人以上が戦争反対で、野党の賛成で国会を乗り切る見込みだそうだ。CNNとウォール・ストリート・ジャーナルなどの調査では、戦争賛成が49%、反対が50%となっている。他の調査では、69%が賛成という調査もある。国際法を無視したこのような戦争には賛成できない。日本政府は、北朝鮮の問題があるからアメリカなどの決断を支持するのだろうが、国連の軸とした外交政策というものが出来ないようだ。管直人が言うように国際法を守らなければ世界はとんでもなくなってしまうではないか。

 が、短期間でフセイン政権が崩壊したら事後承諾のように戦争は良かったという言い方がされるだろう。戦争の親玉、悪の枢軸はアメリカじゃないのか。力で全てを思い通りに出来などと言うことはない。そのことは、イスラエルがパレスチナ自治区で行っている蛮行でも判るではないか。軍事力を使えば使うほど、テロで対抗し、人々は怨念を込めて抵抗するのだ。

 「ガザ南部ラファ難民キャンプでは16日、軍の民家破壊を阻止する「人間の盾」活動をしていたパレスチナ支援団体の米国人女性活動家、レイチェル・クーリーさん(23)(米ワシントン州)が、イスラエル軍ブルドーザーにひかれて死亡した。軍当局者は「遺憾な事故」とした上で「(支援団体が)意図的に戦闘地域に入り、無責任な行動をしている」と批判した。」ーーYahooニュースよりーー

 覚悟をした人は凄い。今日の朝、レイチェルさんが生前のインタビューがBBCニュースで流れていた。「この地区はイスラエルによって物凄い破壊が繰り返されています。2つの大きな井戸はブルドーザーによって壊され飲料水は1/2使えなくなりました。他の多くの破壊で300人の生活の糧が奪われてしまいました。」そんなことを饒舌に語っていた。おそらく彼女は破壊活動をしに来たブルドーザーの前に立ちはだかってひき殺されたのだろう。

 簡単に人間の盾と言ってイラクにいる人がいるがレイチェルさんのような本当の覚悟があるかは知らないがTVで観た日本人女性を見る限りではそれは感じられなかった。何か生き方探しの延長のような感じしかしなかった。生きるためには、覚悟が必要だ。レイチェルさんのような。それでいながら何処か余裕がないとダメだ。

 「名古屋市中川区で臨月の主婦守屋美津子さん(当時27歳)が殺された事件の公訴時効(殺人罪、15年)が18日午前0時、成立した。愛知県警は、目撃された30歳くらいで小太りの男を追ったが、物証が乏しく、犯人にたどり着けなかった。

 事件は1988年3月18日午後に起きた。美津子さんはアパートの自室で首を絞められ、腹部を刃物で切り裂かれて死亡。へその緒をつけたままの男の赤ちゃんは傍らで無事だった。夫と子供は現在、海外で生活している。」 ーーYahooニュースよりーー

 この事件が起きたとき犯人は直ぐに捕まるだろうと思っていたが・・・。こういう犯人は逮捕されて正当に裁かれるべきだ。出来れば極刑で。遺族は日本が嫌になって海外に行ったのだろう。判るような気がする。犯人は人間じゃない。

 今日正式にスペイン行きの飛行機の切符を予約した。旅行会社を変更して安い方の会社にした。便は一緒。出発日、帰国日も一緒。

 17日の結果。 バレンシア。フィニート、口笛。カバジェーロ、耳1枚。バレラ、耳なし。


 3月19日(水)

 イラクは最後通告を拒否した。明日の10時にブッシュが与えた猶予期間が過ぎる。そうすれば開戦するだろう。小泉首相は日本のアメリカ支持についての理由を明確に言っていない。説明責任を果たしていない。独立国としての態度というものを示すべきなのに、まるでアメリカのプータの如きだ。しかもこっちから金まで出すプータだ。

 アメリカ政府関係者は48時間の猶予期限前に開戦を匂わせているそうだ。「血に飢えたカウボーイ野郎たち」はやる気満々だ。世界は大きな基準を失った。

 18日の結果。 エスプラ、耳なし。フェレーラ、耳1枚が2回。コヒーダで左太股に重傷。ファンディ、耳1枚。


 3月20日(木)

 19日朝日新聞の夕刊にこんな記事が載っていた。

 「ありがとう、ブッシュ大統領」 パウロ・コエーリョ。  (あくまでもイラク攻撃を行おうとしてきたアメリカの態度に対して、世界各地の文学者や芸術家から反対の声があがっている。世界的なベストセラー小説 『アルケミスト』 などで知られるブラジルのパウロ・コエーリョ氏が世界の主要メディアにメッセージを寄せた。)

 ありがとう、偉大な指導者ジョージ・W・ブッシュ。

 サダム・フセインが体現している危険をすべての人に知らせてくれて、ありがとう。私たちの多くは、彼が化学兵器を、自国民に対して、クルド人に対して、イラン人に対して使用したことがあるのを忘れてしまっていただろうから。フセインは血に飢えた独裁者である、現時点においてもっとも明白に悪を体現している人物のひとりである。

 しかし、私があなたにお礼を言いたい理由はほかにもある。2003年の最初の2ヶ月の間に、あなたはいくつも重要なことを世界に示してくれたのであり、それゆえ感謝を捧げたい。そこで、子供のころに覚えた詩を模して、あなたにありがとうと言っておきたい。

 ありがとう。トルコの国民と議会とが、たとえ260億ドルを払っても買収できないことを全世界に見せてくれてありがとう。
 ありがとう、統治者の決定と国民の願望との間に巨大な断裂があることを世界に示してくれて。ホセ・マリア・アスナールとトニー・ブレアがともに、自分を選出した国民の声にまったく重きを置かず、まったく敬意をもっていない人であることを明確にしてくれて、ありがとう。アスナールはスペイン国民の90%以上が戦争に反対であることを無視しおおせ、ブレアはこの30年間で最も大規模なデモを心にもかけない。

 ありがとう、あなたの不屈の精神のおかげで、トニー・ブレアは捏造された書類をもって英国議会に臨まざるをえなくなった。ひとりの学生によって10年も前に書かれた文書が、「英国諜報機関の収集した決定的な証拠」として提示されたのである。

 ありがとう、コリン・パウエルを物笑いの種にしてくれて。彼が国連安全保障理事会の場で提示した数枚の写真は、1週間後、イラク武装解除の責任者である査察委員長ハンス・ブリクスから公式な反論を受けることになったのである。

 ありがとう、あなたの態度のおかげで、フランスのドミニク・ドビルパン外相は、戦争に反対する演説によって、国連総会の場で満雷の拍手を受けるという名誉に浴することになったーーこれは私の知るかぎり、国連の歴史上、これまでにたった1回しかなかったことであり、それはネルソン・マンデラが演説した際だった。

 ありがとう、あなたの戦争努力のおかげで、いつもばらばらであるのが当たり前のアラブ諸国が、2月の最後の1週間カイロで開かれた会議で、初めて一致団結して侵略を非難することになった。

 ありがとう、「国連が現実的な有用性を示す最後のチャンス」を主張するあなたのレトリックのおかげで、もっとも及び腰だった国々でさえ、ついにはイラク攻撃反対の立場をとることになった。

 ありがとう、あなたの外交政策のおかげで、イギリスのジャック・ストロー外相は、21世紀のただ中で、「戦争が道徳的な正当性をもつ場合がある」と発言したーーそして、その発言によって、すべての信用を失うことになった。

 ありがとう、統合のために苦闘しているヨーロッパを分断しようと試みてくれて。それはまたとない警告として、決して忘れられずに生きてくる。

 ありがとう、今世紀、ほとんど誰にもなしえなかったことを実現してくれてーー世界のすべての大陸で、同じひとつの思いのために戦っている何百万人もの人を結びあわせてくれて。その思いというのは、あなたの思いとは正反対のものであるのだが。

 ありがとう、再び私たちに、たとえ私たちのことばが聞き届けられることがなくとも、少なくとも自分は黙ってはいなかったのだ、と感じさせてくれてーーそれは将来において私たちにより以上の力をあたえてくれることになる。
 ありがとう、私たちを無視してくれて。あなたの決断に反対する態度を明らかにしたすべての人を除け者にしてくれて。なぜなら、地球の未来は除外された者たちのものだから。
 ありがとう、なぜなら、あなたがいなければ、私たちは自分たちに人を動かし動員する力があることに気づかなかったはずだから。その力は今すぐには何の役にも立たないかもしれないが、もっと後になって必ず役立つはずだから。

 戦太鼓がもはや後戻り不能なところで鳴り響いているような今、私はかつて、ひとりのヨーロッパの王が侵略者に対して語ったことばを自ら口にしておきたい。「どうかあなたの朝が美しいものでありますように、太陽があなたの兵隊の鎧の上で輝きますようにーーなぜなら、午後には私があなたを打ち負かしますから」
 ありがとう、すでに起動してしまっている歯車を何とか止めようとして街路を練り歩く名もなき軍勢である私たちに、無力感とはどんなものかを味わわせてくれて。その無力感といかにして戦い、いかにしてそれを別のものに変えていけばいいのか、学ぶ機会をあたえてくれて。
 それゆえ、どうかあなたの朝を、そしてそれが今のところまだ、もたらしているであろう栄光を十分に味わっておいていただきたい。

 ありがとう。私たちに耳を貸さず、私たちの言うことを本気にしないでくれて、ありがとう。むろんのこと、私たちはあなたの言うことをしっかり聞いており、あなたのことばを決して忘れない。そのことを、ぜひ知っておいていただきたい。
 ありがとう、偉大な指導者ジョージ・W・ブッシュ。
 ありがとうございました。

 (原文はポルトガル語。翻訳は旦敬介氏)

 こういう形での戦争反対を言うやり方もあったことを改めて思い知らされた。肉体から出た本当の言葉は、力を持つのだ。

 世界の秩序を滅茶苦茶にした「血に飢えたカウボーイ」ジョージ・W・ブッシュ。世界はあなたのやり方に反対している。あなたの知らない素晴らしい世界がある。文学で世界を変えることも出来るのだ。褒め殺しのやり方でこんな皮肉を言われても国民の声に傾けようとしないあなたには、本当に褒められていると思うのだろうか。それはそれで幸せかも知れないが、それは個人レベルの話で指導者としては適任ではない。

 パウロ・コエーリョの本は未だ読んだことがないが、こういう力強い文章を読んでいると読みたくなるのは当然だ。

 それでも今日アメリカはバグダッドなどに爆撃を開始した。ロシアは未だ諦めずに政治的な解決を模索している。

 19日の結果。 バレンシア。ポンセ、耳1枚。バレラ、耳1枚が2回。ホセ・カルボ、耳1枚。 ベニドルム。オルテガ・カノ、耳1枚。ペピン・ヒメネス、耳1枚、場内1周。ハビエル・コンデ、耳1枚ともう1枚要求、耳2枚。


 3月21日(金)

 爆撃が再開された。石油を積み出しする港の町を米英軍が制圧した様だ。イラク軍が油田に火を点けて燃やしているらしい。またあの時と同じ様な環境破壊が始まろうとしている。地上戦も始まった。

 宇多田ヒカルがHPで、「 「ついに始まりました」というタイトルが付いた宇多田のメッセージが書き込まれたのは、開戦から約3時間40分が経過した午後3時13分。書き出しは、「正しい戦争なんて無い」。戦争に対する「NO!!」という明確な意思表示だ。

 戦場に赴いた兵士に対しては、「国を信じて戦場に出ている人達の存在を思うと、『この戦争に意味はない』とか、ちょっと言えなくなっちゃう」と思いやりを見せたが、「戦争が本当にどんなものかを考えて、心の底から、戦争に賛成している人がいるということが信じられない」と、率直な心情を綴った。

 さらに「本当にこの戦争が必要で、正義の行為だと、思ってる人達がいる(しかも、アメリカ国民に意外に多く存在する…)。それが私には信じられない。賛成する人も、無関心な人も、好きじゃないな。賛成する人も、無関心な人も、同罪」と強い反戦のメッセージで締めくくった。

 宇多田は昨年2月、ブッシュ米大統領が来日した際、首相官邸で開かれた歓迎レセプションに招かれ対面。英語で会話を交わし、大統領とガッチリ握手した。「実は私アメリカの市民でもあるんです」「おお! 同じアメリカ人か」と会話も弾み、好印象を抱いた様子だったが、大統領が熟慮の末に踏みきった「戦争」という選択肢に、「ノー」を突きつけた。」

 「 一方、藤原紀香はHPで「気に入らない相手には一方的に攻撃を仕掛けて、政権を転覆させ都合のいい政府を作ることができる。その蛮行を黙ってみているしかないのでしょうか?」と激しく米国を非難。「罪もない民衆の多くの命が失われようとしています…本当に胸が痛くて息が苦しい…STOP THE WAR!!!」と反戦を訴えた。紀香は昨夏、空爆で廃墟と化したアフガニスタンを訪れている。」 ーーサンケイスポーツよりーー

 こういう風に若者に人気がある人が戦争に反対を言うのは、良い影響を与えるだろう。


 3月22日(土)

 テロリストが思想に基づいて組織的にテロ行為を行う集団をテロ組織と言う。国家が民主主義の名を借りて、自国の国益を最優先して独立国に侵略して行く戦争行為を国家テロという。米英がイラクに仕掛けた戦争は明らかに国家テロリズムだ。こういうことを許している国連は、国際紛争解決を放棄したと言われても仕方がないだろう。

 世話好きだけど世界中で嫌われていることを全然判っていないのは、どういうことなんだろう。やっていることが自分勝手。他人の意見に耳を傾けない。常に正しいのは自分だけだと思っているその態度が嫌いだ。アメリカほど世界の多様な文化を、平板な民主主義と経済効率で無視している国はない。戦争に勝ってもそのうち双子の赤字でアメリカ国家は経済的に破綻していくことだろう。世界的な大恐慌が近い将来なる可能性が強い。


 3月23日(日)

 米英軍は、イラクにドンドン侵略していく。大量破壊兵器、アル・カイーダと関係あるという証拠を何一つ提出できなくても一方的に宣戦布告して侵略している。こういうことが堂々とまかり通っていることがアメリカがテロ国家であることを如実に表している。戦果を世界のマスコミに報告してアメリカ一国が戦争をやっているのではなく支持している国が35ヶ国いることを強調して詭弁に変えているのだ。世界中で戦争反対のデモを一般市民がやっている。ニューヨークではベトナム戦争以来の50万人以上が大規模なデモに参加した。

 サッカー、イングランド・プレミアリーグのチーム、アーセナルに所属するフランス国籍の選手6人が、米英によるイラク攻撃に反対して今後の試合への出場を拒否する方針であることが22日明らかになった。アーセナルは、今年リーグで首位を走っているだけに仏選手の反乱にファンは衝撃を受けている。(毎日新聞)

 22日の結果。 アランフェス。ペピン・ヒメネス、耳なし。ラファエル・デ・フリア、ホセ・モンテス、耳1枚。 ラ・ロダ(アルバセーテ)。ダマソ・ゴンサレス、耳1枚。セサル・リンコン、耳1枚。コヒーダ。剣刺しの時に左手をプンタッソされた。カバジェーロ、耳2枚。 ノハ(カンタブリア)。ヘスリン、耳1枚、耳1枚ともう1枚要求。オルドニェス、耳2枚。フランシスコ・マルコ、耳2枚、耳2枚と尻尾1つ。 エシハ(セビージャ)。フェスティバル闘牛。騎馬闘牛士、ホセ・ミゲル・カジェホン、耳2枚。闘牛士、ホイメ・オストス、耳1枚。オルテガ・カノ、耳2枚。バレラ、耳2枚と尻尾1つ。ファン・ムリエル、耳2枚。モランテ、耳2枚と尻尾1つ。見習い闘牛士、マンサナレス、耳2枚。ベセリスタ、ミゲル・アンヘル・デルガド、耳2枚と尻尾1つ。


 3月24日(月)

 土日の競馬。アドマイヤグルーヴはハナ差で若葉Sを勝って桜花賞へ向かう。牡馬相手に皐月賞トライアル勝った実力に桜花賞では1番人気の呼び声が出ている。フラワー・カップでは、1頭だけ次元の違う競馬をしたブライアンズタイム産駒、マイネヌーヴェルが直線で14頭を牛蒡抜きして完勝。オークスを狙っていたが稲葉調教師はレース後、オーナーと話し合って桜花賞へ行くか決める。皐月賞トライアル、スプリングSは、デ・ムーロ騎乗のネオユニバースがサクラプレジデントに競り勝った。瀬戸口厩舎はこれで、2歳チャンピオン、エイシンチャンプと共にトライアルを勝って堂々と皐月賞に乗り込む。プレジデントがユニバースに負けるって事は、対イラク戦争を競馬が批判してるって事か。

 武幸四郎は引っかかってプレジデントに思うように操れなかった。下手だって事は判っていたけどまさか負けるとは思わなかった。これで皐月賞は混沌としてきた。ネオユニバースの単勝を買ったヤツが言っていた。プレジデントは馬は良いけど騎手がダメだから。その通り。たわけた野郎だ。そうたわけた野郎武豊が阪神大賞典をダイタクバートラムで直線壁をこじ開けてコイントスを競り落とした。コイントスはどうも勝ちきれない。アンカツは、「フラフラして乗り難しかった」と言っていた。TVの解説では1頭になるとソラを使うと言っていたが、ああいうのでソラを使うって言うのかな?僕の解釈は、そういう言い方しか出来なかった難しさがコイントスにはある。

 戦争は続いている。米兵捕虜のビデオがイラクのTVに映し出されていた。バグダッドまで160キロの地点まで侵略している。

 『千と千尋の神隠し』がアカデミー賞長編アニメ部門を受賞した。

 レアルがデポルティーボに勝ち、レアル・ソシエダが引き分け。首位レアルはレアル・ソシエダに勝ち点3差をつけた。

 サン・イシドロのカルテルは、今週中に作成されるようだ。フリの問題はその時までに判るだろう。土曜日の話し合いは不調に終わったようだ。

 23日の結果。 カステジョン。ヘスリン、ハビエル・コンデ、耳1枚。オルドニェス、耳なし。 カラバカ・デ・ラ・クルス(ムルシア)。セサル・リンコン、耳1枚、耳2枚。カバジェーロ、耳2枚。ウセダ・レアル、耳2枚が2回。 ラ・パルマ(ムルシア)。騎馬闘牛士、アンディー・カルタヘナ、耳2枚、耳2枚と尻尾1つ。闘牛士、ペピン・リリア、耳2枚、耳1枚。パディージャ、耳2枚と尻尾1つ、耳2枚。 Roquefort(フランス)。ジレス・マルサル(ソリタリオ)、耳1枚が2回。 グラナダ。フェスティバル闘牛、ファン・モラ、耳1枚。ホセリート、ポンセ、耳なし。フィニート、耳2枚。ファンディ、耳2枚。見習い闘牛、アルベルト・グスマン、耳2枚。 エル・プエルト・デ・サンタ・マリア。フェスティバル闘牛。オルテガ・カノ、耳1枚。オヘダ、耳なし。バレラ、ミウラ、耳2枚。モランテ、耳1枚。エウヘニオ、耳2枚と尻尾1つ。ホセ・マヌエル・ベルシアノ、耳2枚。


 3月25日(火)

 昨日の夜から降っている雨は今日は1日降り続いた。

 ブレア首相は、「これから戦局は重大な局面を迎えるだろう」と、言った。いよいよバグダッドの市街戦になるようだ。

 「感激の涙ではなかった。オスカー像を受け取ったブロディは、プレゼンターの米女優ハル・ベリー(34)と抱き合い、喜びのスピーチを始めた。話し終わったと察したオーケストラが演奏を始めた瞬間「ちょっと待ってください」と制した。一呼吸置いた後「このような時期に受賞することに悲しみを覚えます。この作品のおかげで戦争がいかに悲しく、非人道的なものか痛感した。どんな神を信じるにせよ、平和的解決を祈っている」と涙ながらに訴えた。涙には理由があった。「僕の親友が今、クウェートで戦っている。生きて帰ってきてほしい」。ハリウッドスターたちは総立ちで拍手した。

 もっと過激に、ブッシュ批判を展開した受賞者もいた。米国の銃社会を痛烈に批判した「ボウリング・フォー・コロンバイン」で長編ドキュメンタリー賞を射止めたムーア監督だ。ジャーナリストでもある同監督は、冒頭こそ感謝を口にしたが、怒りは抑えきれなかった。「虚構の選挙で選ばれた虚構の大統領が、理由をでっちあげて戦争を始めた。戦争断固反対だ!」。最後は「ミスター・ブッシュ、シェイム・オン・ユー(恥を知れ)!」と2度続けて叫んだ。名指しの非難に、場内はブーイングと拍手が入り交じった。」 ーー日刊スポーツよりーー

 「その途端、会場から大きな拍手が起こり、続いて小規模なブーイングも。映画界では、イラク戦争反対の声がある一方で、式典を政治メッセージの場に使うことへの反発もあったようだ。

 受賞後の会見で、「作り物の理由」の意味を問われた同監督は「フセインが今晩、あなた方を殺すだろうというのが『作りごと』。原油があるからイラクを攻撃していることが『真実』なのだ」と答え、「大多数の米国人は、娘や息子が戦争で死なず、兵士が無事に帰ってくることを願っている。これらの大多数は、ブッシュ大統領には投票しなかった」と述べた。

 スーザン・サランドン、キャシー・ベイツ、ダニエル・デイ=ルイス、脚本賞を受賞したペドロ・アルモドバル監督などが、ピカソの「平和の鳩(はと)」をデザインした平和のバッジをつけて登場、反戦を訴えた。」 ーー毎日新聞よりーー

 今話題の『アホでマヌケなアメリカ白人』を出版したムーア監督。読んでみたくなる本だ。

 TVでやっていたが、23日に急性肺炎で死亡した天本英世さんは、携帯も持たず、電話も部屋に通していなかったという。毎日自宅近くのジョナサン池尻店で朝食と15時頃から遅い昼食を取りに通っていたのだそうだ。仕事の連絡は直接店に関係者が訊ねてきて話していたそうだ。長期間になくなるときは、店にいつまで何処に行ってくると伝言が渡されて連絡が取られていたのだそうだ。

 日曜日の各紙書評を読んでいて面白そうな本が3冊あった。『ゴヤ 最後のカーニヴァル』ヴィクトル・I・ストイキツァ、アンナ・マリア・コデルク著。白水社。5600円。共著で夫人はスペイン出身の美術史家。「1800年前後に起きた“カーニヴァルの死”事件を、同時代人はどう認識したのか。目撃者として登場するのがゴヤである」。 ーー讀賣新聞よりーー  2冊目は、『血と薔薇』全3号(復原) 渋沢龍彦責任編集、白順社・11000円。「三島由紀夫をはじめとする豪華な出筆陣、堀内誠一による典雅なアートディレクション。60年代日本文化が生んだ最良の頭脳と感覚がこの3冊に凝縮している」。

 3冊目が、『江戸滑稽化物尽くし』 アダム・カバット著。講談社選書メチエ・1600円。「生まれも育ちもニューヨーク。高校の時に先生からもらった「源氏物語」の英訳が、「人生を変えた」日本文学との出会いだった。「日常生活のすべてに美が意識されていることに感動した」・・・クリスマスプレゼントに「南総里見八犬伝」の英訳をねだり父を困らせた。・・・もっと読みたい。そのためには日本語で読むしかない。大学で日本語を学び・・・武蔵大学の教授でもあり、学生たちからは「妖怪博士」と親しまれている。

十返舎一九らが描くユーモラスな化け物たちに魅せられた。どうしてもストーリーを知りたくてくずし字をいう壁を独学で乗りこえた。「勉強って、やむにやまれずやるものですね」・・・大衆の娯楽小説だから笑いが重要。歌舞伎や怪談のパロディーを満載し、ちょっぴり風刺も。「庶民の風俗から、その時代の価値観や精神構造がみえる。文化とはまさにそこにあるのでは」・・・「人は誰でも社会に入り込めない部分を抱えていると思う。それを化け物になぞらえて笑うことでスッキリする」・・・「自分の価値観を押し付ける愚かさがわかります。どこかの大統領に1冊送ってあげましょうかね」  」 ーー朝日新聞よりーー

 高い本だけど買って読みたくなる3冊だ。

 24日の結果。 カステジョン。ミウラ、耳1枚。アントニオ・バレラ、耳なし。エル・シド、弱い耳要求。


 3月26日(水)

 今日は暖かい1日になりそうだ。イラクでは、砂嵐で米英軍は侵攻が停まった模様。

 古尾谷雅人が25日午後6時過ぎ、東京・文京区目白台の自宅寝室で、ひもで首を吊って死んでいるのを妻が発見。何故自殺したか不明。

 フリは、グラナダのフェリア・デ・コルプスに1回しか出場できなくなった。それはロサノのせいのようだ。

 25日カステジョンでは、見習い闘牛士マヌエル・エスクリバノが耳1枚、耳2枚切ってプエルタ・グランデした。アレハンドロ・ロドリゲスが耳1枚切った後、最後の若牛でコヒーダされ、12cmの角傷を受けた。角傷は左太股に受け、傷の軌道は2ヶ所。重傷の模様。


 3月27日(木)

 物凄い強風が吹き荒れた1日だった。想い出したように健康診断をしてきた。検尿やレントゲン撮影をして医師との問診。心臓の当たりがおかしいことを言ったら、心筋梗塞になる3つの条件をスラスラと言い、「タバコを舐めなさい」と断言した。しかし、どういう状態の時に心臓がおかしいかと言うのが判らないのに、無責任によくそういうことを言うもんだ。タバコを吸わなければこれだけ良いことがあると言うことを述べて、「私はタバコを吸いませんが」と付け加えた。それならどうして、タバコを吸っているときと、タバコを吸わないときの違いが判るのか。これは肉体を通していっている言葉ではなく、医者としての知識から言っている言葉なのだ。

 研修医を終えたばかりのような若い女医は、そう言った。レントゲン写真を観て、「腹膜が大分上の方まで来ているので、あと一骨間(確かこういう言葉だったと思う)腹膜を下げた方が良いですね」。「痩せるためには糖分とあぶらを控えた方が良いんですか」「糖分は脳を動かすのに必要だから一概に減らせばいいというものでもないんです。あぶらは減らさないと痩せません。でも1ヶ月で5キロ痩せるとかいうやり方をすると、体重が減っても体脂肪率が上がることがありますから、運動をしながら長い間かけて痩せていくのが良いです」

 と言うことで今日は、あぶらを使わずに料理して食べた。その他に女医は心連図(この漢字で良いのか)の取り方とか、体脂肪を測りそれを目安にして体重のコントロールをすればいいと言うことを教えてくれた。まっタバコのことは頑固な医者だと思ったが。

 旅行会社に行って飛行機の切符代、保険代などを支払ってきた。便の変更は4月4日に発券するのでそれまでなら可能と言うことだった。夕方風呂に行こうと思っていたらTELがかかってきた。マドリードから。Kさんがメールを発信できないからとTELしてきた。どうやら部屋は確保できそうだ。後でメールしなければならない。

 砂嵐の中で爆撃をしてイラク軍に被害を与えたが侵略は足踏み。ブッシュはフロリダの基地で演説をして都合の良いことばかり述べてほくそ笑んでいた。あの笑い顔が軽薄だ。ホワイトハウス前で反戦デモをしていた平和活動家や牧師が60人逮捕された。その中にはノーベル賞受賞者の平和活動かがいた。逮捕前に、「これが私たちの民主主義の実態です」と言ったそうだ。

 26日カステジョンは騎馬闘牛。アンディー・カルタヘナがプエルタ・グランデした。


 3月28日(金)

 「米国際開発局のナツィオス局長は26日会見し、イラク戦時補正予算に含まれる総額19億ドル(約2300億円)の戦後復興事業について、元請け先は米企業に限定する方針を明らかにした。日本や欧州などの企業の参入は、下請けに限って認めるとしている。

 局長は「米国民の税金を原資にした事業は、連邦法で元請け先を米企業のみに限るように定められている」と指摘し、「米企業による復興ビジネス独占」との批判に反論した。局長によると、国際開発局は1月初めから、大手インフラ関連企業7社と水面下で復興事業の協議を始めたという。下請けは外資に開かれていることを強調したが、ブッシュ政権に近い一部企業が、巨額の収益が見込める復興を仕切ることへの批判は強まりそうだ。 」(毎日新聞)

 ブッシュとブレアの首脳会談が行われた。戦後のことも話し合われたが、復興は国連が中心と言う考えのブレアと、あくまでアメリカが中心と言い切るブッシュの考え方の違いがはっきりした。

 ♪何でも押しちゃうプッシュ君は♪引くこと知らないからみんなの嫌われ者。♪何でも欲しがるまみちゃん♪でさえ、プッシュ君がいるとこまっちゃう、と言って嫌っている。地獄の門は、押せば扉が開くが、引いても扉は開かない。押すのが好きなプッシュ君はもう地獄の門の扉を開き地獄を歩き出しているようだ。

 「味とにおいは、もう1つ、脳の中へ向かう経路が似ている。5感のうちのほかの3つ、視覚、聴覚、触覚は、大脳の新皮質にしっかりと場所を取っているが、味覚と嗅覚は、むしろ古い脳に多く連絡してしまうのである。そこに、味覚や嗅覚がどちらかといえば、論理ではなく情動に強く関係する理由がある。オフクロの味とか、ふるさとの香りとか、味やにおいが、懐かしさを伴って感じられるのは、そのためであろう。

 さらに、視覚、聴覚、触覚は、それぞれことばを扱うことができる。視覚は文字、聴覚は音声、触覚は点字である。しかし、味とにおいでは、それはできない。ことばを扱っている、新皮質の連合野、そことは縁が遠いのである。

 地方や外国の料理を訪ねて歩く、テレビの料理番組では、要するに「うまい」としか言わない。それにはおそらく理由があって、味の感覚は言葉になりにくいのである。そのかわり、われわれの感情の奥深くに響いてくることがある。それがオフクロの味なのであろう。」 ーー『からだを読む』養老猛司 よりーー

 大脳新皮質の連合野で言語を使い論理的にものを考え判断していく現代人なのに、今アメリカでは古い脳だけを使った感情論だけで善悪を口にしているような気がする。冷静じゃない。お子様の喧嘩のような滅茶苦茶な言い掛かりのような論法がまかり通っている。変だ。異常だ。

 メンドーサの、右くるぶしの手術は成功したようだ。4月のアルルから復帰してセビージャなどの予定をこなせる模様。それとコルメナール・ビエホの興行主が変わった。

 カエルさん、カステジョンに行っているのかな。ホセリートのプエルタ・グランデとフリの良い闘牛があったんだけど。

 27日の結果。 カステジョン。ホセリート、耳1枚が2回。フリ、耳1枚ともう1枚要求。イバン・ガルシア、耳なし。


 3月30日(日)

 今日はG1高松宮杯。ショウナンカンプが勝つと思うけど馬券はどうする。新聞を読んで検討しよう。でも、前売りで1.3倍じゃ単勝というのもなぁ。かといってビリーヴが1枠1番。差し馬が最内枠じゃアンカツでも難しいだろう。他は・・・と考えてしまう。ディスタービングザピース(平和をかき乱す)って言う名前の馬がアメリカから参戦して武豊が乗る。まったく今の世界情勢にフィットした馬名で不気味だが佐藤洋一郎の記事を読んでいたら買えないと思った。

 アメリカは兵員の大幅な増員を決めた。長期化になりそうだ。

 28日の結果。 カステジョン。ポンセ、弱い耳要求。フリ、耳なし。マティアス・テヘラ、耳2枚。

 29日の結果。 カステジョン。フィニート、罵声。アルベルト・ラミレス、耳1枚。ファンディ、耳1枚、耳2枚。 レオン。フェスティバル闘牛。ファン・モラ、耳なし。ホセリート、耳1枚。ポンセ、耳2枚と尻尾1つ。モランテ、耳1枚。カスターニョ、耳2枚。セサル・ヒメネス、サンティアゴ・アンベル・ポサダ、耳1枚。 アロ(ラ・リオハ)。ダマソ、耳1枚。エスプラ、耳なし。バレラ、耳1枚。エンカボ、耳1枚。ディエゴ・ウルディアレス、耳1枚。マンサナレス、耳なし。


 3月31日(月)

 桜が咲き始めぼけの花はもう茶色く枯れ始めているものもある。今日東京は最高気温20度を記録した。いよいよ春である。

 昨日競馬を観ていてジーンとした。3月1日付けでJRAの騎手免許を取得した元地方競馬、笠松競馬場所属だったアンカツこと安藤勝己騎手が免許取得30日でG1をビリーヴに乗って優勝した。おめでとう。本当におめでとう。胸が熱くなってきた。88年笠松競馬場から中央競馬へ移籍したオグリキャップが重賞レースを連勝して有馬記念で岡部が乗って宿敵タマモクロスを破り空前の競馬ブームを作った。6歳(当時の年齢表記)の有馬記念を勝って引退したオグリキャップに地方時代主戦騎手として乗っていたのが安藤勝己だった。

 ライデンリーダーで桜花賞に1番人気で乗り込んできたときも未だ地方笠松の騎手だった。訳の分からないあんちゃんとしか思っていなかった安藤を、中央競馬ファンが思い入れを込めて見始めた時がこの時からだった。一昨年からファンは安藤をJRAの所属騎手にしたいと思い続けてきた。そして今年の3月から願いが叶った。そして、いきなり重賞3連勝して初めてG1高松宮杯。完璧な騎乗で完勝した。ガッツポーズのない勝利を観て42歳の新人騎手がいかに馬を大事にしているかを改めて思い知らされた。

 「願い続けた夢が、早くも現実のものとなった。「中央でGIを勝ちたい。もし勝てたらどんな気分なんだろう」と少年のように胸をときめかせ、公営・笠松所属から3月1日にJRAジョッキーとして生まれ変わったアンカツが、最初のトライで大願成就だ。昨秋のスプリント女王ビリーヴの闘志を引き起こし、地元・愛知の中京競馬場でファンの大声援に酔いしれた。

 「歓声が本当にすごくて…。ゴールした瞬間は胸が熱くなる感じで、気持ちよかったですね。こういう歓声のなかで乗れるだけで幸せなのに、こんなに早く勝てるとは思ってなかった。うれしいです」。夢に描いたゴールにも、ガッツポーズなどの派手なアクションはなく、「ウイニングランも頭になかった」という。ただ、突き上げてくる感動に身を任せていた。笠松時代の平成7年にライデンリーダーで挑んだ桜花賞(4着)から足かけ9年、通算24戦目。追い求めてきた瞬間は、やはり格別だった。・・・「本当にうれしい。さすがアンカツかな」と松元茂調教師も名手を称賛する。このコンビはフィリーズR勝ち馬ヤマカツリリーで挑む桜花賞でも主役を演じ、ファンの期待に応えてくれるだろう。」

 こんな記事もある。「 2カ月遅れでJRAでの騎乗を開始した安藤騎手は勝利数は8勝で東西31位ながら、GI1勝を含む重賞4勝で、入着賞金額は3億6181万8000円(騎手の取り分はその5%の1800万円余)で9位。わずか1カ月で早くもベストテン入りした。今の稼ぎは以前した所属した笠松だけでは、1年乗っても難しい額だ。」ーーサンスポ よりーー

 ちなみに松元茂調教師の兄は、トウカイテイオー、フラワーパークの松元省調教師だ。1ヶ月で重賞4勝は凄い数字だし12月まで一体いくつの重賞を勝つのだろうと想像すると恐ろしくなる。JRAに来ていきなり武豊と同じくらいの凄さを感じさせる。ボブ・サップは未知の魅力、未知の可能性を感じさせブレイクしたが、安藤勝己はミルコ・クロコップの様にしっかりしたテクニックと努力をたゆみなく続けているのだ。アンカツ!男だぜ!

 自殺者が出てから大臣辞任の大島さん。情けない人だ。

 ベンタスでは見習い闘牛。セルヒオ・アギラールは耳要求で場内1周。ルイス・ゴンサレスが耳1枚だった。また、30日雨のため中止になった2つのフェスティバル闘牛。トラルバ・デ・カラトゥラバは今度の日曜日に順延になり、タラソナ・デ・ラ・マンチャは4月12日に順延。

 30日の結果。 サン・セバスティアン。ポンセ、場内1周。フリ、口笛。セサル・ヒメネス、耳1枚。 カステジョン。パディージャ、耳なし。ウセダ・レアル、耳1枚が2回。フェルナンド・ロブレニョ、耳なし。 SAINT GILLES(フランス)。フェスティバル闘牛。フラスクエロ、パトリック・バリ、ビクトル・メンデス、耳1枚。デニス・ロレ、耳2枚。フリエン・レスカレット、フリエン・ミレト、耳1枚。


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