断腸亭日常日記 2003年 その14

−−バーチャル・リアリティーとリアリティーの狭間で−−

por 斎藤祐司


過去の、断腸亭日常日記。  −−バーチャル・リアリティーとリアリティーの狭間で−−

太い斜字で書いてある所は99年、2000年、2001年、2002年、2003年のスペイン滞在日記です。

99年1月13日〜2月16日 2月19日〜4月14日 4月15日〜5月11日 5月12日〜6月4日
6月7日〜6月10日 6月13日〜7月9日 7月11日〜8月8日 8月9日〜9月9日
9月12日〜10月7日 10月10日〜11月10日 11月14日〜11月28日 12月12日〜12月31日
2000年1月1日〜15日 1月16日〜1月31日 2月1日〜2月28日 3月2日〜3月29日
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6月1日〜6月15日 6月16日〜6月29日 6月30日〜7月15日 7月17日〜7月31日
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5月4日〜5月17日 5月18日〜5月31日 6月1日〜6月11日 6月12日〜6月22日
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7月14日〜8月9日 8月10日〜8月24日 8月25日〜9月3日 9月4日〜9月18日
9月19日〜10月10日 10月10日〜11月9日

 11月10日(月)

 小雨の降る総選挙後の東京。昨日の選挙速報で自民党は出口調査で220議席と言う最低を発表したのは日本TVだったと思う。民主党は同じ日本TVで207議席と言う出口調査の発表があった。TBSが最低で188議席。実際は自民党が237議席で民主党が177議席。これじゃ自民の思うつぼ。200行くかと思った民主党は40議席伸ばしたが政権交代には遠く及ばず。今回の選挙に対して色々言われている。政権交代のための2大政党が出来、今後は緊張感を持って政局が動いていくということだろう。政界再編も当然絡んでくるだろう。そう思っていたら、保守新党は解党して自民党へ合流した。

 日曜日京都競馬場で行われたファンタジーステークスは、角田晃一鞍上のスイープトウショウが圧勝した。2歳牝馬チャンピオン決定戦の前哨戦を制して大本命の躍り出た。渡辺栄厩舎は来年2月で定年による引退に伴い解散されるが、角田は師匠へ最後のG1をプレゼントできるか注目される。レースは出遅れて3,4コーナーを馬なりで上がっていって、直線では一気の牛蒡抜きを演じての圧勝。出遅れなどお茶目な小娘だが能力が一桁違う。完成度がなくてもこの圧倒的な能力でG1ゲット出来るだろう。

 土曜日の闘牛の会は、パコ・デ・ルシアの音楽から始めた。石原さんご夫婦が先月やった、「よみがえるドン・キホーテの大冒険」 の続きををやった。荻内先生が講演の宣伝をして、ビデオを流した。初めは96年5月2日のゴヤ闘牛。ホセリートがウニコ・エスパーダで耳6枚取ったときの1番良い闘牛だった4頭目を全部流した。後2つは、フェルナンド・ロブレニョ。今年のサン・イシドロから、ジタン、ロベルト・カルロス、ミチェル・サルガドと3人のレアル・マドリードの選手に牛を捧げたファエナ。今年のサラゴサのフェリア・デ・ピラールからビクトリーノ・マルティン牧場牛を相手に怪我をしたファエナを流した。最後は、96年SICABからギターを弾き音楽に合わせて、アンダルシアの正装をした棒を持った騎手が馬でダンスをするファンタシアを流した。初めて流すビデオ、久々に流したビデオが多かった。始めてきた人も2人いた。


 11月12日(水)

 何気なくTVのチャンネルを変えていたら、教育TVに、 鳥飼玖美子さんが出ていた。何故か最近鳥飼さんは今何をやっているのだろうなどと考えていたのでビックリした。やはり、語学を生かして英語の番組に出ていた。相変わらずあの声だったし、上品さは変わらなかった。婆になったが元気そう。ああいう声の人に憧れたものなぁ。いとこは、彼女の本を買って夢中で読んでいた。そのいとこは今は学校の先生。当時のことを考えると、物凄い影響力を持っていた人だったのだろう。


 11月13日(木)

 臨時収入があり、いよいよDVDを買おうかとネットで検索をしてみた。色々判らないところが多いので店舗に行って聞かなければならない。殆ど判っていないので違いを理解しないと自分が使いたい事に役立てるためには商品知識が不可欠だ。

 イラクでの、テロはアメリカ兵だけでなく、国連、イタリアなど無差別的に対象を攻撃しだした。泥沼。文化も宗教も無視して侵略しているアメリカとその他各国はフセインの残党及びイスラムの庶民にとって恨みの対象としてあるようだ。


 11月15日(土)

 新宿の量販店に行ってDVDの説明を聞いてきた。予備知識を雑誌で仕入れ質問した。帰りに紀伊国屋で最新DVD機種の比較が載っている雑誌と、『図解 RD−Style 東芝HDD&DVDレコーダー目的別ガイド』 を買ってきて読んだ。総括して言えるのは、ビデオテープをDVDに変換して編集保存するには東芝のDVDレコーダーが現時点で最良だと言うことが判った。買うのは東芝のDVDレコーダー。DVDにスペインで取ってきた闘牛のビデオをコピーすれば劣化が防げる。10年以上前のビデオや96年のビデオもかなり劣化が進んでいる。97年のビデオはハードが良かったので未だ大丈夫だがそろそろ危ない。

 来年のセビージャのフェリア・デ・アブリルのツアーをくまさんの所で計画して募集をした。人が集まるかどうか僕には判らない。

 エリザベス女王杯の枠順が確定したが未だちゃんと観ていない。3歳馬を本命にはしない。狙いは古馬。


 11月16日(日)

 WINSに行って馬券を買って新宿へ。さあいよいよDVDレコーダーを購入しようと量販店へ。昨日、雑誌、『Hi Vi』 の各メーカーDVDレコーダー比較と、DVD関連記事を色々読み、なおかつ、『図解 RD−Style 東芝HDD&DVDレコーダー目的別ガイド』 の必要な記事を読んで、店員と話をした。東芝のRD-XS31機種で具体的な操作法や活用法などを話してしたら、それなら、RD-XS41の方が性能が良いと薦められた。しかし、値段の問題があるのでそれを買えたら1番良いけど・・・と言うと、つい最近メーカーから送られてきたんですがと、新機種の簡単な説明書きに載っているRD-XS32の説明をしてくれた。それによると、RD-XS41に搭載されている新機能が採用されているという。

 その重要な部分はビデオテープをDVDのHDDまたはDVDメディアにコピーするときビデオよりも画像が少し良くなるというものだった。どの程度良くなるのかは判らないが、劣化したビデオを少しはマシにしてくれるだろう。また、ダビングも高速化されているのも嬉しい。発売予定は12月1日。値段を聞いたら、予定価格は、89,800円だという。新宿という土地柄、他の量販店の価格も比較されるのでそれより安くなる場合もあるとは言っていたが、それを聞いたら今日買うのを止めた。あと2週間待てばRD-XS31には付いてる機能のBSやネットワーク機能は付いていないが他の機能では上回る製品が手の届く値段で発売される。だから12月まで待つことにした。消費税を入れれば臨時収入より2万5千円ぐらいオーバーするけどそれはそれで仕方がない。

 それまで、違うことをやらなければ。12月になったら、ビデオDVD化計画を実施しよう。


 11月17日(月)

 高橋尚子が後半失速して自己ベストから7分以上遅れて2位でゴールした。競馬言ったら単勝1.0倍の圧倒的1番人気が負けたのに等しい。あんな事もあるんだろうか。敗因は、エネルギー不足のようだ。アテネへ行くためにはもう1回走らなければならないようだ。

 アドマイヤグルーヴがようやくG1を制覇した。スティルインラブをハナ差押さえて親子3代に渡るG1馬になった。母系で3代はおそらく史上初。良血馬に武豊。いつものパターン。

 パブロ・エルモソ・デ・メンドーサが怪我からの復帰戦を、耳4枚と尻尾1つで飾った。


 11月19日(水)

 85年ぶりに国賓としてイギリスを訪問したアメリカ大統領ジョージ・ブッシュをイギリス国民は、世界一のテロリストと言って批判してデモをしている。ありもしない大量破壊兵器を捏造してイラクに戦争を仕掛けイラク人とイスラム世界からだけでなく世界中から強烈な反感を買っているから無理はない。むしろ正常な反応と言った方が良いだろうが、日本に来たときはこういう反応はなかった。日本って世界の中で異常じゃないかと思うときがあるが、これもその例の1つ。田中真紀子が民主党の会派に入った事なんてほんの小さな事。日曜日、小沢一郎がTVで民主党は政権を奪取できなかったのだから負けたと、言った感覚は正しい。政権を取るためには何をすればいいのか具体的な事をしっかり練っていかなければならない。

 今まで小沢一郎は岩手県の恥だと思っていたが、初めて彼の言葉がスーと入ってきた。が、それにしてもとことんリーダーになれない男だ。裏で策を練ったり、手を回す方が似合っている。好き嫌いがはっきり出るタイプだ。こういう男を懐に入れて使いこなすのは難しい。菅直人にそれが出来るかは未知の話。上手く使いこなせれば政権を取ることが出来るだろう。

 昨日の夜、馬場で三木田さんと会ってきた。奥さんは日本はやっぱり良いなぁと言っていた。闘牛の話を中心に色々話した。来年のセビージャの参考になる話が出来た。やっぱりガイドをやっている人の感覚は僕が初めて闘牛を観ていた頃の感覚を呼び覚ましてくれる。寿美さんに渡すビデオを託し、あとホセ・トマスのファエナを中心にしたビデオ3本はみんなで回して観るようにと渡した。テンポラーダが終了してビデオを観る時間は充分あるだろうから、仕事の合間を縫って観て欲しい。頭がおかしくなるようなビデオだ。僕が持っているホセ・トマスのファエナの殆どが入っている。

 16日の結果。 メキシコ。エル・サパタ、場内1周。アルフレド・グティエレス、耳なし。ヘロニモ、耳1枚、口笛。 モンテレイ(メキシコ)。ホルヘ・グティエレス、耳2枚と尻尾1つ。エル・クアテ、耳2枚。イグナシオ・ガリバイ、場内1周、耳1枚。 グアダラハラ(メキシコ)。ソトルコ、耳1枚、場内1周。ラファエル・オルテガ、耳なし。ホセ・マリア・ルエバノ、耳なし。怪我。 マラカイボ(メキシコ)。騎馬闘牛士、ルイス・アウグスト、耳なし。闘牛士、レオナルド・コロナド、耳1枚、耳2枚。マティアス・テヘラ、イバン・ガルシア、耳なし。 バレンシア(ベネズエラ)。騎馬闘牛士、ホセ・ルイス・ロドリゲス、耳2枚。闘牛士、コルドベス、耳2枚。ハビエル・コンデ、耳1枚が2回。ルベン・ダリオ、耳なし。

 17日の結果。 マラカイボ(メキシコ)。ホセ・アントニオ・バレンシア、口笛。イガレス、耳2枚。パキート・ペルラサ、耳1枚。


 11月20日(木)

 またやってしまった。ビデオテープを取ろうとしたら、カップに肘があったってノートPCにこぼれてしまった。慌てずに丁寧に拭いたつもりだったがキーボードの中に入ってしまったようで作動しなくなった。デスクトップのPCも何故か作動しない。仕方なしに初めに買った95のノートを出してHPの更新作業をする羽目になった。だから、メールを観れない。何故なら、ウィルス対策ソフトが入っていないからだ。

 この状態でメールを受信してウィルスに感染したら、それこそHPの更新は出来なくなってしまう。だから、なかなか大変な状況になった。よって接続はTELになった。テンポラーダも終わって闘牛のニュース自体もそんなにないから別にかまわないけど、でも痛い。もう益々掲示板への書き込みが進まなくなる。それより何より、他のことがPCでやりにくくなったのが・・・。

 しかし、新しい展開があるかも知れないから悲観ばかりしていられない。


 11月21日(金)

 家畜に対して、病気予防のため無差別に抗生物質を投与することで耐性菌が出来て食物連鎖で人間にも耐性菌が入ってくる可能性が指摘されている。近年抗生物質の効かない結核が流行って感染から早い時期に死亡する症例がいくつも指摘されているが、まさか家畜からの耐性菌が影響しているわけではないだろうけど、どうも疑いたくなる耐性菌の蔓延だ。

 テープを整理していたら99年パンプローナ、サン・フェルミンのホセ・トマスのビデオが出てきた。他にも色々あった。


 11月22日(土)

 人の顔についてどうのこうの言えた顔をしていないのでそういうことは出来るだけ言わないようにしているし、そういうことをあまり感覚として身に付けてきていないが・・・。『スリラー』の頃は良かった。ジャクソン5の1番下として可愛かった頃から脱皮して、大人になりアーティストとして意欲的な作品を出してセンセーショナルを巻き起こして一気にトップスターになっていった。作品の好き嫌いや好みはあるにせよ、新しい風を感じたのは確かだった。ビデオクリップがTVの電波に乗って世界中で大ヒットした。その頃丁度音楽がプロモーションビデオに力を入れだした頃と一致していて、音楽専門TV、MTVの放送も始まった頃と一致していたはずだ。

 逮捕され、300万ドルの保釈金を払って出所したマイケル・ジャクソンの顔は整形手術を何度も繰り返し白人の様に肌が白くなり顔の造形も醜くなっている。醜いだけでない。もっとはっきり言えば、気持ちが悪い。ビートルズの版権を買い取り、益々大金持ちになっている。風呂に入れる水は、エビアンだという。

 黒人として生まれ、黒人ミュージシャンの為に作られたモータウン・レコードからデビューして、アポロ劇場などで育ち、スターになって金持ちになり、兄弟とも上手く行かなくなり、整形手術で白人の様な白い肌を手に入れて、それでもブラック・コンテンポラリーをやって、大衆にアピールすることが出来るかは大いに疑問だ。幼児虐待をしているのはおそらく事実だろう。今年のTVインタビューで12歳の少年と寝たことを告白している。少年と寝ること自体、幼児虐待と言わないとしても、明らかな法律違反と言われても仕方がないだろう。お金持ちなっても本当の幸福を手に入れることは彼には出来ないだろう。

 新聞に、「この馬は買いたくない」 と言うのがあって、マイル(1600m)の実績のないバランスオブゲームは買いたくないと書いてあった。僕もそう思う。同じ理由で1番人気の武豊、ファインモーションも買いたくない。マイルの経験自体ない馬が、マイルチャンピオンシップを勝てるわけがないと思うからだ。このレースは1番人気が固いと言われてきたが、ここ2年、1番人気が馬券に絡まない様になってきて、今年も本命不在のレースになった。

 だから、マイル実績を重視して本命はミレニアムバイオにした。対抗はサイドワインダー。以下、3歳馬のG1馬、ウインクリューガー、エイシンチャンプと、スワンの勝ち馬、ギャラントアロー。古馬では、スプリンターズステークスの勝ち馬、デュランダル。縦目は引かずに馬券を買った。非常に予想が難しいレースなので投入金額はかなり抑えて購入した。

 21日マドリード、ビスタレグレ闘牛場で行われたオルテガ・カノの引退闘牛はウニコ・エスパーダで、耳1枚が3回で、騎馬闘牛士セルヒオ・ガラン(耳2枚)と共にプエルタ・グランデした。観客は3/4入ったので大入りに近い入りだった。偉大な闘牛士の最後のスペインの闘牛は、アルテルナティーバをしたビスタレグレ闘牛場だった。

 昔スペインで録画してきたビデオを確認していたら、97年サン・イシドロのプエルタ・グランデ関連のホセ・トマスのインタビューが2本出てきた。また、97年トレドのホセ・トマスのグラン・ファエナが出てきた。


 11月23日(日)

 ラグビーのW杯は史上初めて北半球のイングランドが接戦を制した。1トライずつ取ってあとはPGなどで14対14に追いついたオーストラリアが連覇するかに思われたが、10分ハーフの延長になり、終了1分前に今大会絶好調のイングランドのSO、ジョニー・ウィルキンソン(24)が、DGを決め20対17で優勝した。今大会彼は、10ゴール、27PG、9DGの128得点で個人の得点トップ。代表キャップ53。スパースターの大活躍で優勝。もうこれしかないというイングランドの勝ちパターン。でも、キック合戦で試合は面白かったのだろうか?個人的にはトライ合戦の方が断然面白いと思うのだが。

 イスラエルがユダヤ人入植地から他の地に移動することを発表し、アラブ人との和平交渉に新展開が観られる兆候が始まった。ヘリコプターなどのによるテロリスト一掃の攻撃も国内で批判が強まっているそうだ。中東に希望が出てきた。


 11月25日(火)

 月曜日の休みの朝は昔は、『Gallop』と『競馬ブック』の競馬情報週刊誌を買って喫茶店に行き予想をして日曜日に備えたものだ。昨日は昔のようにドトールへ行って競馬の予想をした。今週はJCウィーク。東京競馬場での公開追い切り調教も見に行けるかも知れない。今年の外国はかなり強い馬、本気の馬が来ている。BCターフ勝ち馬、ジョハー、英国アイルランド産のヨークシャー・オークスを2年連続制覇し、BCフィリー&メアターフの勝ち馬、イズリントン、近走2400mばかり走ってシャンティイ大賞、サンクール大賞典の勝ちのフランス馬、アンジュガブリエル、去年JC2着馬、サラファンなどGT馬が6頭で、14勝。迎え撃つ日本馬も史上最高と思える布陣である。天皇賞・秋を勝った去年の年度代表馬、シンボリクリスエスをはじめ強い3歳馬から皐月賞、ダービーを勝ったネオユニヴァース、菊花賞馬、ザッツザプレンティ、また武豊を鞍上にGT初制覇を目指すサクラプレジデント。古馬ではGT、2着が多いツルマルボーイ、ローテーションをしっかり合わせて狙いを定めてきた、タップダンスシチーなど。

 JCダートは日本馬が有力。去年も1番人気になった絶好調のアドマイヤドン。トゥザヴィクトリーの弟、サイレントディール、カネツフルーヴ、ビッグウルフ、ユートピアの交流GT馬と地方馬、ネームヴァリューも参戦する。これから1週間がとても楽しみだ。

 所で、マイルチャンピオンシップは後方一気でデュランダルが快勝。スプリンターズ・ステークスと合わせて短距離2冠を達成した。2着はファインモーション。俺の本命は返し馬で騎手を振り落としゲートでは枠入りをごねてレース前に終わっていた。だから前売りで馬券を買うのは嫌だ。競馬も闘牛もその場にいて観ないとダメなのだ。デュランダルの鞍上池添はゴール後、馬を指さして人指し指を立ててこの馬が1番だとガッツ・ポーズを何度もしていた。相当な喜びようだった。馬に抱きついて、「最高だよ、本当に」と言っていた。オーナーの吉田照哉は池添に、「余裕だったね」というと、「そうですね」と笑顔を見せていた。ヨーロッパの名刀デュランダルから馬名を取ったが、直線の切れ味はまさにデュランダルの切れ味だった。

 22日の結果。 Texcoco(メキシコ)。ファンディ、耳1枚。イグナシオ・ガリバイ、フェルミン・スピノラ、耳なし。

 23日Rion des Landes(フランス)で行われたフェスティバル闘牛で、マドリードの見習い闘牛士、フェルナンド・クルスが、Jalabert牧場の“リオネロ”と言う若牛をインドゥルトした。

 23日の結果。 メキシコ。ラファエル・オルテガ、耳2枚。ファンディ、場内1周、耳2枚と強い尻尾要求。ホセ・ルイス・アンヘリノ、耳1枚。 アチョ(ペルー)。セサル・ヒメネス、耳1枚、耳2枚(ウニコ・エスパーダ)。 マラカイ(ベネズエラ)。モレニート・デ・マラカイ、耳要求。エル・セサル、セバスティアン・カステージャ、耳なし。


 11月28日(金)

 ブッシュ大統領が電撃的にイラクを訪問し世界を驚かせた。感謝祭の週末には牧場で父親と過ごす予定が発表されていたので、マスコミをも騙すことが出来た。約600人の米兵は歓喜に包まれた。兵隊の指揮は一時的に上がるだろう。次期大統領選挙へのスタンド・プレー。当然のようにイラク市民は冷ややかな反応だ。同じ頃、ヒラリー・クリントン上院議員がアフガニスタンを訪問。「カブール北方のバグラム空軍基地を訪れる途上、カブールでカルザイ・アフガン大統領と会談した。同議員は記者団に、「(戦いに向けた)決意のみならず、資金と武力も投入されるだろう。そして、タリバンやテロリストには、自分たちが敗北する戦いを行っているというメッセージが伝わるだろう」と語った。アフガニスタンには、現在1万1500人の米軍が駐留している。」 ーーロイターよりーー

 スペインは激怒している。「男子テニスの国別対抗戦、デビス・カップ(デ杯)ワールドグループ決勝のオーストラリア―スペインが、28日に当地で開幕したが、開会式でスペイン国歌として別の曲が演奏されるハプニングがあった。スペイン当局はこの件について謝罪を要求しているとされる。開会式をスタンドで見ていたスペインのアントニオ・アングロ・スポーツ相は、国歌ではない曲の演奏に反発して退席。ただちに会見を開き、スペインの記者団に対し、29日に開会式をやり直したうえで、正しいスペインの国歌を演奏するよう要求する考えを表明した。記者団は、演奏された曲がスペイン国歌でないことに気づいたものの、具体的に何の曲かわからなかった、としている。」ーーロイターよりーー

 JCは枠順が確定した。土日は雨の予報も出ている。調教も終わり明日は第1戦JCダート。本番が始まる。この1週間の成果が判る。追い切りは悪かったが、意に介さないアドマイヤドンが本命。対抗はサイレントディール。これが来なかったら何が来るんだという気持ちだ。ちょっと不安があるとすればアドマイヤドンの馬具。雨の時に砂がメッシュに付いて目が見えなくなったら・・・と、思うところだけ。安藤勝己に勝たせてやりたいJCダート。重馬場で浮上してきそうなのがビックウルフ。他もあるがそれはパドックを観て決めれば良いこと。パドックで馬を見間違えないようにしないと。久々のパドックだからなぁ。


 11月29日(土)

 感情の共感が、大事だと養老孟司が言う。人間が持つ感情が他者と共感することが、脳(心)の発達を活溌にする。乳幼児でさえ外部からの情報(視覚)で脳の細胞が急激に発達していくという。今まで未熟児が保育器の中で体の成長を待つが、その間の脳の成長は無視されていた。未熟児が成長し学校に行くようになると不登校などの問題が起こるようになるのだそうだ。それは、保育器の中で脳細胞の発達が充分でなかった事に由来していると今では考えられているのだそうだ。

 サル学の本を読んだときにサルと人間の子育ての違いは、子供をあやすことだという事を学んだ。これが人間の社会生活に大きな影響を与えているのは言うまでもないことだ。養老孟司は言う、「論理だけでは結論が出ない。決断するのは感情なんです」

 今日は決断を間違えた。まさかアドマイヤドンが重賞を勝ったことすらないアメリカ馬に負けるなんて、想像すら出来ないことだった。JCダートの最後の直線でこの光景を見ながら、感情が共感できない自分に気付いた。現実が予想や想像を超えた瞬間だったからだ。パドックでは馬を見間違えたとは思わない。ワイドなら当たっていた。買う予定の馬じゃないのをパドックで見つけることが出来た。その馬が3着に来た。

 闘牛場にこだまする「オーレ」叫び声。競馬場に響く勝者を讃える馬名や騎手名のコール。これが感情の共感なのだ。だからこそ感動が体から沸き起こってくるのだ。今日のレースは最後の直線の叩き合いは見事だった。良いレースだった。見事だったが感動しなかった。何故なら感情が共感しないからだ。今日の馬券の買い方は決しておかしな買い方だとは思わない。今日は競馬が悪かったのだ。

 競馬場に行った帰り新宿でDVDを観てきた。そしたら12月1日発売予定の東芝RD-XS32がもう店頭に並んで売られていた。明日帰りに買おう。明日はJC。馬場がどうなるか重要だ。でも、優勝するのはシンボリクリスエスしかない。俺の決断は決まっている。ここだけは。単勝にするか馬単にするかそれは競馬場で決めればいいこと。明日は競馬場に感情の共感があることを信じたい。いや確認しに行きたい。


 11月30日(日)

 多少やけくそ気味に言えば、今日の競馬は「感情の共感」があった。重馬場でノー・マークで逃げたタップダンスシチーはまんまと逃げ切った。行った行ったの競馬で2着が菊花賞馬のザッツザプレンティ。3着にようやくシンボリクリスエス。頭差4着が2冠馬ネオユニヴァース。5着がアクティブバイオと上位を日本馬独占。しかし馬券は昨日に続き大ハズレ!今日は展開が全てだった。それにしても2着に9馬身もの差をつけて誰がタップダンスシチーが逃げ切れると思っただろう。JC史上最大の着差をつけての大楽勝。競馬とは、これほどまでに現実を突きつけてくれるとは・・・。

 競馬が身に染みるなぁ。

 気を取り直して帰りに新宿でDVDレコーダーを買ってきた。東芝の最新機種で、RD-XS32。今接続を終えてHDDに録画している。何よりもまず初めにやらなければならないのは1991年6月6日、マドリード、ラス・ベンタス闘牛場で行われたベネフィセンシアの闘牛。オルテガ・カノとセサル・リンコンのマノ・ア・マノだ。今日から徐々にスペインで録画してきたビデオ・テープをDVDにダビングする作業をしていくことにする。ビデオ・テープでの保存は劣化する。DVDならそれがないのが最大の強み。

 29日の結果。 キト(エクアドル)。アベジャン、場内1周。マリアノ・クルス・オルドニェス、耳なし。マンサナレス、アビソ3回で口笛。


 12月3日(水)

 DVDで録画作業をしている。なかなか良いが、ビデオテープを巻き戻してダビングしようとしていたらテープが切れた。こういう話は聞いていたがなるほどこういう風になるんだなと変に感心した。編集するためにチャプター打つ作業だけで大変だ。これから繋ぐ作業とか色々ある。取扱説明書を読まないと。

 30日の結果。 メキシコ。ホルヘ・グティエレス、罵声。カバジェーロ、耳1枚。ファビアン・バルバ、口笛。 マラカイ(ベネズエラ)。コルドベス、耳1枚。ハビエル・コンデ、耳2枚、耳1枚。エル・アマリジョ、耳1枚。 アチョ(ペルー)。バレラ、口笛。アニバル・バスケス、セサル・ヒメネス、耳なし。 モンテレイ(メキシコ)。フェスティバル闘牛。騎馬闘牛士、ガストン・サントス、耳なし。闘牛士、エロイ・カバソス、アリミジータ・チィコ、耳2枚。ソトルコ、耳2枚と尻尾1つ。ホセ・マリア・ルエバノ、耳なし。アルベルト・エスピノサ、耳2枚。アレハンドロ・アマジャ、耳なし。

 2日の結果。 キト(エクアドル)。ポンセ、耳1枚、耳2枚。ハビエル・コンデ、場内1周。ギジェルモ・アルバン、耳1枚。


 12月5日(木)

 ホセ・トマスが来年の3月にカステジョンで復帰するようだ。本当だろうか。Jリーグの選手だけで挑んだサッカー東アジア選手権は、2−0で快勝。大久保はから相変わらず空回りだったが、久保はしっかり結果を出した。小笠原も良い仕事をした。でも、あれだけじゃ未だダメだ。もっとゲームを組み立てていかないと。三都主はボールを持ちすぎ。もっと早く離してチームとしての機能を重視した方が良い。ゴール前だけじゃなくサイドチェンジを繰り返せば面白かった。

 3日の結果。 キト(エクアドル)。ファンディ、耳1枚。セサル・ヒメネス、マンサナレス、耳なし。

 4日の結果。 キト(エクアドル)。ポンセ、耳なし。耳2枚(牛場内1周)。ディエゴ・リバス、耳1枚。


 12月8日(月)

 夕飯を食っていたら、ガリッと音が鳴って口の中のものを皿の上に出したら銀色の金属が出てきた。こんなもの飯の中に入れるなよと、思った。が、良く見て考えたらそれは、歯に詰めていた金属だった。途端にやばいことになったと思ったのが金曜日。歯が痛くなったらどうしよう。そんな心配をした。昔、歯が痛くて何も食べることが出来ず、痛くて痛くてどうしようもなくて119番して救急車を要請したことがある。そしたら、119番の救急センターの人が話を聞いた後の言った言葉が忘れられない。「歯が痛くて死んだ人はいません」と、言ってガチャンとTELをきった。涙が出てきたことを想い出す。

 歯は幸い痛くならずに、無事に今日歯医者に行くことが出来た。詰め物が取れた場所は虫歯にはなっていなくて、持っていった金属を取り付けてくれた。土曜日は柔らかいものを食べ、日曜日はそばを食べていた。ようやく通常の状態に戻ったので何でも食える。歯医者の帰り本屋で、『ガクモンの壁』 『アタマとココロの正体』 『脳の冒険』 養老孟司著を買ってきた。徳間文庫の山田風太郎妖異小説コレクション<切支丹・異国小説集>『山屋敷秘図』 は先週本屋に注文した。

 日曜の競馬にはガックリした。1番人気のスイープトウショウが直線で挟まれて4着に惜敗。もし挟まっていなかったら突き抜けていただろう。でも、これが競馬の恐ろしいところ。ましてや2歳牝馬のレース。帰りにDVD−RAMとDVD-Rを買ってきた。

 DVDの録画作業は進んでいる。やっぱりHDDが付いているDVDレコーダーの方が作業が楽に出来る。その内闘牛の会もDVDで出来るだろう。

 6日の結果。 キト(エクアドル)。闘牛士、ファン・ディエゴ、場内1周が2回。ファン・パブロ・ディアス、口笛。騎馬闘牛士、アンディー・カルタヘナ、耳1枚、耳2枚。 ケレタロ(メキシコ)。ヘロニモ、耳1枚。アレハンドロ・マルティネス・ベルティス、耳なし。フェルミン・スピノラ、耳1枚が2回。 ブカラマンガ(コロンビア)。カバジェーロ、耳なし。ディナスティア、ウセダ・レアル、耳1枚。


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