−−バーチャル・リアリティーとリアリティーの狭間で−−
por 斎藤祐司
過去の、断腸亭日常日記。 −−バーチャル・リアリティーとリアリティーの狭間で−−
太い斜字で書いてある所は99年、2000年、2001年、2002年、2003年のスペイン滞在日記です。
2月28日(土)
昨日夜、TVに江川紹子、滝本弁護士が出て、一連のオウム真理教事件の被害者に対する国家補償をするように強く訴えていた。これは被害者の声と一致しているようだ。こう言うことを国は何故やってこなかったのだろうか。イラクへの自衛隊派遣、北朝鮮拉致被害者家族への対応は政治的に有効だから政府は動いているが、オウム真理教事件の被害者に対する国家補償へは殆ど手を差し延べられてはいないようだ。こういう残酷な現実は政治家の思惑とは一致しないから実現しないのだ。
不況もここまで来ると仕事に対してブツブツ言っていられない状況だが、それにして電車内で観るサラリーマンの顔の暗さは何なんだろう。明るいのは女子高生くらいだろうか。現実生活にみんな希望をなくしている状態だ。MEGUさん、カエルさん、アナスタシアさんもみんな元気だ。女たちはみんな元気だ。男たちはみんな元気がない。こんな中でしっかりした自分をもっていないと、ふわふわしてオウムにでも入ってしまう人間もいるのかも知れない状況は今でも変わらないのかも知れない。
滝本弁護士は、今こそちゃんとした宗教の復活が必要です。と、言っていた。俺は宗教は嫌いだが、滝本弁護士のいわんとしていることは判るような気がする。何かに頼りたい、何かにすがりつきたい、と思うようになる気持ちは分かるような気がする。
2月29日(日)
絶望的だ!岡部幸雄のクラシック完全制覇への夢は今年も叶わなかったと、断定的に言っても良いだろう。藤沢調教師は、ダンスインザムードは桜花賞でデザーモを鞍上に据えることを決めた。1年1ヶ月のブランクがあっても、ファンは岡部の腕を信じているし、クラシック完全制覇への夢に今年は最も近いと思っていたが・・・。
おそらく、調教師、オーナー、岡部の三者で話し合って決めたと思う。岡部は未だ自分の騎乗にしっくりしていないのだろうと思う。だけど、ファンとして言わせて貰えれば、岡部で負けたのなら仕方ないと思っているのに・・・。岡部は自分自身への妥協を許さないのだろう。良い頃のように騎乗できていないのが自分自身で1番判るのだろう。もうガッカリ!4月11日阪神競馬場へ桜花賞を観に行くつもりだったが辞めた。岡部が勝つところを是が非でも観たいと思っていたが・・・。
今日の中山記念もローエングリーンで良い騎乗だったが、あれをゴール前まで持たせられないのが岡部自身が考えている完全ではない騎乗なのだろう。人生は厳しい!それを知っている人は自分自身へも厳しいのだ!
3月1日(月)
東京は朝から小雨が降って一時みぞれになった。寒くて冬用のジャンパーを仕舞わなくて良かったと思った。今週競馬はチューリップ賞、弥生賞がある。いよいよクラシックのトライアルが始まる。特に弥生賞は重賞馬が5頭も出るGUというよりGTに近いようなメンバー構成。これを観に行かなかったら競馬ファンじゃない。と、思っていく予定を組んでいるがどうなるか。ともあれ今週は競馬が面白い。サッカーは、こうなったら良いなという結果になった。レアルが勝って、バレンシア、デポルティーボが負け、アトレティコ勝った。最高の週末だった。
闘牛はニーム(フランス)や、アンダルシアの日の記念闘牛でイベリア半島での本格的な闘牛シーズンを迎えた。セサル・リンコンはニームで耳2枚切ってプエルタ・グランデした。これでセビージャが楽しみになった。セサルは元気だ。
『スペイン何でも情報リアルタイム』 のjosemiさんが辞めて新しいマドリードでの生活を始めたようだ。今は非常に忙しい。
3月3日(水)
今日は雛祭り。姫初めじゃない。今日は、朝からふっといウンコが毎日出来たらどんなに人生が幸せになるだろうと何故か思った。毎日快便が続いたら1日中気分も良いし体調万全でやりたいことが出来るはずだからだ。忙しかったからこんな事を思ったのだろう。
アメリカ大統領予備選は、ケリー候補がスーパー・チューズデーを圧勝して民主党候補に選出された。ブッシュよりずっと世界協調路線を取っていくことを明言している。ベトナム戦争従軍時に、特殊部隊か何かの救出などの活躍をして、戦争後、一転して反戦運動家に転身して政治に参加していったようだ。退役軍人はケリー支持に動いているようだ。ブッシュを倒す為の準備をこれから始める模様だ。
京都で起きた鳥インフルエンザは各地に飛び火した模様で業者に対して批判が強まっている。事態放置もあそこまで行くと人災といわざるを得ないだろう。おかげで関西地方では大変な事態になっているようだ。鶏飼育業自体の信頼をも失わせられない状況に追い込んでいる。1飼育業者の侵した重大な対応ミスで業界は大混乱して政府の対応も刑事事件として対応する模様。
3月4日(木)
寒い朝だ。どうなってるんだこの天気。風邪を引いたりぶり返したらする人が多いんだろうなぁ、きっと。ユーロがちょっと下がった。嬉しい。
日本はレバノンに4−0で勝った。平山の高打点からのヘッドの折り返しが得点に結びついた。田中がヘッドで先取点。この後2アシストの活躍。これで波に乗ればいいが。後半平山を温存して代わりに入った高松が決定的な3点目、石川が終了間際豪快なシュートを決めて気分良く次の試合を迎えられるだろう。
3月6日(土)
オリンピック予選サッカーは、残り5分で2点を取って、2−0で勝った。この大会は田中達也が活躍している。浦和レッズでの活躍がそのまま世界へ出ても結果を出している。平山ばかりが注目を集めているが普段通りのサッカーを出来ているのが良い。本人はそれでも自分のプレーに不満を持っている。こういう姿勢がさらなる飛躍へ繋がっていく。
長嶋茂雄が脳梗塞で入院した。このニュースはあまり興味の沸かないが、廻りに人間たちの反応が面白い。プロ野球界の大スターは、今でもこんなに世間を騒がせている。何故彼がこれほど日本人に愛されるのかを、理屈で考えても結論は出ない。そういう人なのだ長嶋茂雄という人は。
さあ、いよいよクラシック・トライアルが始まる。桜花賞への重要なステップ・レース、チューリップ賞が今日、皐月賞への重要なステップ・レース、弥生賞が明日行われる。これにより今年の勢力図の半分が判る。どういう結果になるのか楽しみだ。有力各馬は回避した馬を除いて順調そうなので良いレースを期待したい。
27日の結果。 ニーム(フランス)。ポンセ、耳なし。ハビエル・コンデ、口笛。ファン・ディエゴ、耳1枚。
28日の結果。 エル・プエルト・デ・サンタ・マリア。ハビエル・コンデ、耳1枚。マティアス・テヘラ、耳なし。オクタビオ・チャコン、耳2枚、耳1枚。 レガネス(マドリード)。ラファエル・デ・フリア、イバン・ビセンテ、ハビエル・バルベルデ、耳なし。 エシハ(セビージャ)。騎馬闘牛士、フェルミン・ボオルケス、耳2枚。闘牛士、ヘスリン、耳1枚、耳2枚。コルドベス、耳2枚が2回。モランテ、耳1枚、耳2枚。 ウエスカル。ニーニョ・デ・ラ・タウリナ、耳1枚が2回。アレハンドロ・カストロ、アルカサベノ、耳1枚。 ニーム(フランス)。フィニート、オルドニェス、フリ、耳なし。 メデジン(コロンビア)。アベジャン、場内1周。カステージャ、耳1枚。マヌエル・リバルド、耳要求で場内1周。
29日の結果。 ニーム(フランス)。セサル・リンコン、耳2枚。カバジェーロ、マティアス・テヘラ、耳1枚。 ニーム(フランス)。洪水被害のための慈善フェスティバル闘牛。リトリ、耳1枚。ラファエル・カミノ、耳なし。ヘスリン、耳2枚。セサル・ヒメネス、耳2枚と尻尾1つ。フリエン・レスカレット、耳2枚。サルバドール・ベガ、耳なし。
3月7日(日)
昨日今日とクラシック・トライアルが行われ、実力馬が勝ち上がって本番への期待が高くなった。力の違いを見せ付けたチューリップ賞のスイープトウショウ。気になるのはゲート再審査とスタートが課題。それと馬体重が10キロ以上減ったことが問題。本番前にこれだけ減るのは良い傾向ではない。渡辺栄厩舎が引退で解散。鶴留厩舎への転厩して初戦。この時期の牝馬は微妙なので悪い影響が出なければ良いが。弥生賞の方は大方の予想に反して、スローで流れて行った行ったの前残りの競馬で、ラジオ短波杯の勝ち馬、北海道、道営所属のコスモバルクが鮮やかに差しきった。これで万全の状態で本番皐月賞へ向かうことが出来る。
フォーカルポイント、ハイアーゲーム、グレイトジャーニーは不発。展開が全てといえばそれまでだが、これじゃ本番への疑問だけが残った。ハイペースなら違った結果が出たかも知れないが、これだと、道営所属の馬が初めてクラシックで1番人気になるかも知れない。やっぱり、今年はマイネル(コスモ)軍団がクラシックを勝つかもしれないぞ。
時間がない。困ったことに時間がない。参ったなぁ。
3月8日(月)
寒い朝だ。早く暖かくなって欲しい。宮里藍がプロ初戦、地元沖縄で優勝した。卒業式を終えたとは言え未だ、正式には高校生。凄いことだ。いやースペインで闘牛が始まった。怪我をしている闘牛士もいるけどフィグラがスペインに帰ってきて闘牛を始めている。
6日の結果。 オリベンサ。モランテ、耳なし。フリ、耳1枚。マンサナレス、耳2枚。 タラゴナ。アルベルト・エルビラ、耳1枚が2回。セサル・ヒメネス、耳1枚、耳2枚。セラフィン・マリン、耳2枚、耳1枚。 モンテエルモソ。アパリシオ、耳1枚が2回。エル・セサル、耳なし。ハビエル・コンデ、耳4枚。 マラガ。フェスティバル闘牛。マヌエル・ベニテス“エル・コルドベス”、ヘスリン、耳1枚。フィニート、耳2枚。エル・シド、耳1枚。カステージャ耳2枚と尻尾要求。サルバドール・ベガ、耳1枚。 ヘレス。フェスティバル闘牛。エスプラ、バレラ、ウセダ・レアル、ミウラ、クーロ・ディアス、耳2枚。ファン・ディエゴ、場内1周。 バエサ。フェスティバル闘牛。オルテガ・カノ、ポンセ、耳1枚。コルドベス、耳2枚と尻尾1つ。ダビ・サレリ、耳2枚。見習い闘牛士、クーリト、耳2枚と尻尾1つ。騎馬闘牛士、ハビエル・カノ、アビソ3回。
7日の結果。 レガネス(マドリード)。アパリシオ、罵声。ハビエル・コンデ、モランテ、耳2枚。 オリベンサ。ポンセ、耳2枚。ヘスリン、耳1枚。フェレーラ、耳2枚、耳1枚。 モノバル。コルドベス、耳1枚。ファンディ、耳1枚、耳2枚。マンサナレス、耳4枚。 バルガス。アルベルト・エルビラ、耳1枚。エウヘニオ、耳1枚、耳2枚。セサル・ヒメネス、耳2枚。
3月9日(火)
8日午前中、鳥インフルエンザの通報をせずにウィルスを大量に増殖させばらまいた浅田農産の浅田肇会長と妻が鶏舎近くの空き地で首を吊って自殺しているのが発見された。自宅テーブルの上にボールペンで「迷惑をおかけしました。申しわけございません。弁護士と従業員によろしく」と遺書が書かれてあったそうだ。自殺の知らせを訊いた、息子で浅田農産の浅田秀明社長は、膝を着いて崩れ落ち泣き崩れたそうだ。真相解明はどうなるのか。生前記者会見で「警察ではっきりはなします」と言っていたのに死んでしまった。
「えっ、マジですか。自殺するなんてそれは単なる逃げじゃないですか。そういう奴の気が知れない。」と、言ったのは職場の同僚だった。自殺なんて悲惨な結果だ。首相が、「誠に痛ましい」といったそうだが、その気持ちは分かる。可哀想と言えば可哀想だ。が、これでどういう状況でウィルスが増殖し、何故それを通報しなかったのか、あるいは、本当にこういう状況を理解していなかったのかどうかが判らなくなる可能性が出てきた。最も重要な問題は、今後鳥インフルエンザへの対応をどうしたらいいのかという対策と、ウィルス拡散をくい止める方法が、この事によって大きく遅れることだ。
こういう方法で自分なりに責任を取ったつもりかも知れないが、それは大間違いではないかという風に思う。死者に対して日本人は悪く言わない風習がある。そういう気持ちは充分分かる。しかし、この問題に対してこういう風に個人的な解釈で責任を取ったつもりでも、問題は何も解決しないし、むしろ、対応を混乱させるだけだと思う。
一代で年商32億円の養鶏場を築き、成功した人間が、たった1回の大失敗で全てを失った。初めて経験した鳥インフルエンザはそれほどまでに恐ろしい人生の転落の修羅を描写した。何も浅田会長だけじゃないだろう。人間が転落する時って以外とこんなにもあっけないのかと思うほど早く簡単に訪れるようだ。
3月10日(水)
小牧、赤木騎手が地方競馬から晴れてJRA所属騎手になって迎えた第1週で2人とも結果を出した。安藤勝己が切り開いた道を後輩が通っている。横浜市は馬券に対する課税をする考えを撤回した。馬鹿な考えは国からも許可が出なかった。
あーあ、出さなきゃいけないメールを出していない。時間がなさ過ぎる。
3月12日(金)
何と言ったらいいか・・・。スペインでは国内最大のテロで、スペイン時間12日0時の時点で192人が死亡して、1427人の怪我が確認された。マドリードのアトーチャ駅は封鎖されて厳重な警戒態勢が敷かれている。スペインのマスコミは一斉にETAの犯行だという断定的な報道をしているようだ。が、「アスナール・スペイン首相は11日、記者会見で「テロの犯人は必ず法の裁きを受ける」とテロとの戦いへの決意を表明するとともに、12日にも政府が主催する被害者への追悼とテロ反対を訴える集会への参加を国民に呼びかけた。「バスク祖国と自由」の犯行説が強く流れているが、首相は犯人像への言及は避けた。」 ーー(毎日新聞)ーー
フィリッペ皇太子と婚約者は、被害者が搬送されたグレゴリオ・マラニョン病院に見舞いに行った。各地で予定されていた闘牛は次々と順延になることが発表されている。「マドリードの国鉄での爆発事件に関して、EUのプロディ欧州委員長は11日、異例の記者会見を開き、「断じて許せない犯罪行為だ」と強く批判。EU諸国が真相解明に全力を挙げるよう要請した。委員長は会見の席で犠牲者に1分間の黙とうをささげ、同日午後、ブリュッセルで行われたテロ行為への抗議デモにも参加した。」 ーー(毎日新聞)ーー
「ブッシュ米大統領は11日、同国のアスナール首相に電話し、事件を「邪悪なテロ行為」と厳しく非難、スペイン国民との連帯と犠牲者の遺族に対する哀悼の意を表明した。パウエル国務長官も声明を発表し「米国とスペインはETAなどのテロの脅威と決然と対決する」と述べた。」 ーー(毎日新聞)ーー
ETAは犯行声明を出してはいない。むしろそれを否定している。「バスク地方の分離独立を求める非合法組織「バスク祖国と自由(ETA)」の政治部門バタスナは11日、地元ラジオに対し、マドリードで発生した一連の鉄道爆破事件はETAの犯行ではない、との見方を示した。
バタスナのオテギ党首は、「仮定の話としても」ETAの犯行だとは考えられないとし、「アラブ抵抗勢力による活動」の可能性がある、との認識を示した。
スペインは、米国のイラク戦争を支持した。」 ーー(ロイター)ーー
今までETAが爆弾テロを実行するときは必ずと言っていいほど事前にTELなどで犯行予告を通知してきた。今回それがない。だから、ETAと断定できないと思う。かと言って、アラブ勢力の犯行というのもいまいち理解できない。考えたのだが、ETAの政治部門も非合法化されて選挙に立候補出来なくなったはずだ。それを期に、より過激に独立闘争を進めようとする武闘派と、やはり選挙で国政に候補者を送ろうとする穏健派が内部分裂して、その武闘派が今回犯行を実行したのではないかと想像したりもする。あくまで競馬で言う予想の域を出ない話なのだが、もしも、そういう風になったとしたら・・・。
今回の電車爆弾テロは、選挙直前に混乱させるのを目的にして実行されたものかどうかすら憶測の域を出ない。テロの対象がマドリード中心部に向かう通勤客を狙ったものと思われる。それだけが、観光客である我々にとっての救いのような気もするが、これが時間や場所をちょっと変えただけでとんでもないことになる。しかし、もしもETAの犯行ならスペイン人の怒りは97年のミゲル・アンヘル・ブランコ誘拐暗殺に伴う国民的な抗議デモを上回る物凄いデモが各地で行われるだろう。こういうデモは、与党も野党も関係ない。あの時のデモでは黙祷は5分間捧げられた。今回もそれくらいの黙祷が犠牲者に捧げられるだろう。
「事件を受けてスペインのカルロス国王は11日、テレビで演説し、「今回の痛ましい事件は、最大の非難に値する。すべての国民と共に心を痛め、怒りを感じている。」と述べた上で、「テロ行為に対してわれわれは団結し、強く、そして冷静に向かい合わなくてはならない」と呼びかけました。マドリードやバルセロナなどスペイン国内の都市では、大勢の市民が通りに出て犠牲者にろうそくを捧げ、事件に抗議するデモを繰り広げました。またスペイン政府は3日間、喪に服すことを決め、全国の学校が休校になりました。スペイン内務省では北部のバスク地方の分離独立を求める過激派グループETA・「バスク祖国と自由」が今月14日の総選挙を前に、事件をおこそうとしていた動きが見られたとして、ETAによる犯行の可能性が強いという見方を示しています。その一方で、内務省は被害にあった列車がいずれも停車する、マドリード郊外の駅の近くで盗難車が見つかり、その中から7つの起爆装置とともに、イスラム教の経典であるコーランの解説が、アラビア語で録音されたカセットテープが見つかったことを明らかにしました。このため、スペイン内務省では、ETAによる犯行の可能
性が強いという見方をしながらも、国際的なテロ組織の関与も排除できないとみて慎重に捜査を進めています。」 ーーNHKニュースよりーー
これを読んでいると、アルカイーダ系のテロリスト・グループが関与したのかも知れないとも思える。爆弾の作りが今までのETAの使用したものと同じという情報もあるので、ETAは直接関与しなくても、裏で手伝っていた可能性も否定できない様な気がする。アルカイーダ系のテロリスト・グループが犯行声明を出しているそうだが、これの信憑性は確認できていない。だがこの犯行声明によって株式市場は敏感に反応して、世界的に株価が下落している。
3月15日(月)
土曜日の闘牛の会のことについて少し書いておく。個人的な事だが忙しいので寝ないで行った。そしたら、NAKAMURAさんも朝6時まで原稿を書いていたそうだ。彼女も疲れた顔をしていた。始まる前、いつもファエナを流すがこの日は、11日マドリードのRENFEで起きた列車爆破テロがあったので、97年パンプローナのサン・フェルミン開催中に起きた新聞記者、ミゲル・アンヘル・ブランコ誘拐・暗殺事件を特集したTVEの特別番組を流した。国民の怒りが頂点に達した12日は、後頭部から2発の銃弾を浴びて発見されたミゲル・アンヘル。1発は貫通し、1発は目の上の骨の所で銃弾が止まっていた。脳死状態での発見だった。翌13日、死亡した。
号泣する人や、ETAへの抗議デモで叫ぶ人たちを映し出す。葬式の時、納められる棺に2本のスティックを妻が置く。アマチュア・バンドでドラムを担当していた夫の遺品だった。その後、スペイン中のミュージシャンが、ラス・ベンタス闘牛場で追悼コンサートを開く。フリオ・イグレシアスなど有名アーティストが次々に歌った。とりは、ミゲル・アンヘル・ブランコが所属したアマチュア・バンドが務めた。今はなき彼のドラムが録音で流され演奏された。これは、TVEで生中継された。
shouheiーmamaさんがスペインワインを持参してくれたのでみんなで飲んだ。1本は、何と、リオハのグラン・レセルバの赤。日本で買ったらいくらするのか判らない。NAKAMURAさんは、京都から初めて出席。お菓子を持参してくれてこれもみんなで戴いた。闘牛の会初めの音楽は、『QUE
VIVA ESPAN~A』 を流した。60年代に流行った曲。いまだに祭りなどで良くかかる曲である。スペイン内戦の時、フランコ側のスローガンは、Arriba,Espan~a. 共和国側は、Viva,Espan~a. だった。初め集まりが悪かったので先月の続きでクーロ・ロメロの闘牛シーンのビデオを流した。
それから、その内戦開始の年に生まれたマヌエル・ベニティス“エル・コルドベス”の事をアントニオがやった。TVEで放送された特別番組でコルドベス自身が当時のことを語っていた。アントニオが訳してくれた。予定は30分だったが約1時間やった。これが非常に面白かったのでそのままずっと続けた。コンフィルマシオンとその後のベネフィセンシアの成功の所まで。
時間がなくなったがファエナを1つ流した。98年のエウヘニオ・デ・モラの耳2枚のファエナ。膝を着いて牛を1回転半回してパセ・デ・ペチョ。ラス・ベンタス闘牛場が驚きに包まれた瞬間だった。後はもう「オーレ」の合唱が闘牛場にこだました。パセ・デ・ペチョの時、体の廻りをくるっと牛が廻る。こんなパセ・デ・ペチョは他の闘牛士は出来ない。勿論、膝を着いて牛を1回転半回すパセだって誰も出来はしないパセだ。久々に来た片山先生が、美しいと言うよりエレガントだねぇといっていた。
それから時間が少なくなっていたので、始めてきたNAKAMURAさんに闘牛士の追っかけを始めた経緯やビデオ撮りに秘技の話をしていただいた。面白い話にみんな笑って聞いていた。そうなると思っていた通りだった。他に始めてきた人に自己紹介をして貰ってエンディングは森山直太朗の、『声』 を流して閉会。
3月16日(火)
日曜日の競馬の結果、牝馬クラシックの馬がほぼ出そろった。それぞれのトライアルを勝った3頭とダイワエルシエーロが4強を形成するが、フラワー・カップに出る関東最強馬、ダンスインザムードが勝ち上がれば5強になるだろう。
高橋尚子がオリンピックの切符を得ることが出来なかった。選考は公平で判りやすかったと思う。記者会見で眈々と冷静に応えていた高橋尚子を尊敬する。日曜日、バーレーンに敗れたU-23は罵倒に値する。負けるつもりでやっているのがヒシヒシと伝わってきた。今まで面白い試合をずっとしてきたが、これほど無駄に時間を使った試合をするなら今までの活躍の意味は皆無になる。何やっているんだかねぇー。
2日間延びていたバレンシアのファジャスの闘牛が開幕した。入場直後、11日のマドリードのテロ犠牲者へ1分間の黙祷が捧げられた。また、アベジャンとカステージャが天国へ行ったと思われるテロ犠牲者へ牛を捧げた。
15日の結果。 バレンシア。アベジャン、ファン・ディエゴ、カステージャ、耳なし。
3月17日(水)
スペインでは、列車爆破テロに関わったと思われる人間が逮捕された。事件当初アスナール首相は、複数の新聞社に直接TELをして、列車爆破テロの、「犯人はETAだ」と言ったそうだ。情報操作をした嫌疑は濃厚と言うより、これは明らかな情報操作ではないか。選挙に負けて政権を失ったのは当然の結果だ。アスナールはカプーチョだった。
16日の結果。 バレンシア。ヘスリン、耳なし。バレラ、耳1枚。ファンディ、耳要求で場内1周、耳1枚ともう1枚要求。
3月18日(木)
マドリードでも列車爆破テロでスペインの政権が交代した事について、小泉首相は、「日本とスペインは事情が違う」と言ったそうだ。あらゆる意味で日本とスペインは違う。サパテロ次期首相は、イラク戦争の大義は根拠のないもので、この戦争は意味のないものだったとはっきりと言っている。現政権が国民の90%が反対した戦争への参加を決めたのに対して、サパテロは、はっきりとそれは間違いだったことを指摘して、スペイン軍撤退を明言した。
スペインでは、テロの後、国民がテロ反対のデモに全国で参加して、自分たちの意志をデモによって主張した。「日本とスペインは違う」と言うことは政府レベルにおいても、国民レベルにおいても、明確に違うことが判る。この言葉をそのまま小泉首相に問いたいが、例え言ったとしても、彼には意味が判らないだろうなぁ。まるで日本は、アメリカの妾じゃないか。これが民主国家といえるのか?
バレンシア、ファジャスの闘牛で入場直後、11日のマドリードのテロ犠牲者へ1分間の黙祷が捧げられた。また、フリが天国へ行ったと思われるテロ犠牲者へ牛を捧げた。
17日の結果。 バレンシア。モランテ、口笛。フリ、マンサナレス、耳なし。
3月19日(金)
仕事へ行ったら、おれの顔を見て、「大変なことになりました」と、言う。「えっ、どうしたの」と聞いたら、「痔になりました」だって。良く話を聞いたら“痔”じゃなくてその前段階で肛門の1部が盛り上がって痛いのだそうだ。そういう状態にはたまになる。だから、その事を話した。それから、“痔”持ちの人がその盛り上がりが切れると、“痔”になるのだそうだ。
“痔”の話の後で何だが、スペインへメールを送った。直ぐにまゆみさんから返事が帰ってきた。これで、セビージャのフェリアはゆっくり出来る。下山さんは、新たにTV契約をして闘牛放送を観るそうだ。後は、マドリードの部屋の確保は大丈夫だろうし、その他もなるようになるはず。これもスペイン人脈のたまものだ。行くぞ、スペイン!セビージャ、マドリード。
片山先生は今年もサン・イシドロが観れないのだそうだ。来年行きましょう。
アナスタシアさんは今日帰ってきたら闘牛を観ると掲示板に書いていたが、テレマドリードで放送があるからだ。実は、17日の闘牛をネットで少し観た。フリのファエナもモランテのそれも観れなかった。フリの牛が交換になってしまって、睡魔に襲われてそのまま寝た。今年はどうなんだろう。
バレンシア、ファジャスの闘牛で入場直後、11日のマドリードのテロ犠牲者へ1分間の黙祷が捧げられた。また、カリファとセサル・ヒメネスが天国へ行ったと思われるテロ犠牲者へ牛を捧げた。
18日の結果。 バレンシア。カリファ、耳1枚、耳1枚と強いもう1枚要求で場内2周。プレシデンテへ罵声。フリ、セサル・ヒメネス、耳1枚。
3月20日(土)
ジーコは、代表を発表したが、2月の強化合宿中に無断外出しキャバクラで飲酒した久保、大久保、小笠原など8人を代表から外した。ジーコは、「大幅なメンバーの変更があったが、何が起こったか、皆様にはお察しがついていると思う。私の哲学として、ピッチの内外で後ろ指をさされたことは一度もない。国の威信をかけて戦う最中にあのようなことが起こったことを非常に残念に思う」 「選手たちを100%信頼していたのに、最低限のルールを破られた。私への裏切りと感じた。国を代表する責任を選手一人ひとりが感じてほしい。私も感じている。私たちは遊んでいるわけではない」 「(無断外出した)直後に報告を受けても同じ行動をとった。今の時点では(処分は)シンガポール戦のみとは言えない。長引かせないように、お互いの信頼関係を話し合いで再構築したい。一人の人間として社会的責任を感じ、エリを正してほしい」 ーーサンスポよりーー
ジーコの決定は正しいと思う。遅いくらいだが、それはオリンピック予選で大久保、茂庭両選手が出場していたことに配慮したためだ。だから日本はオリンピックへ行けた。
ポンセは3年ぶりのバレンシアのプエルタ・グランデじゃないかな。
バレンシア、ファジャスの闘牛はポンセ、バレラと地元の闘牛士2人が出場したので当然昨日に続き切符は売り切れになった。入場行進直後、11日のマドリードのテロ犠牲者へ1分間の黙祷が捧げられた。
19日の結果。 バレンシア。ポンセ、耳2枚。バレラ、場内1周。マンサナレス、耳なし。 カステジョン。ヘスリン、耳なし。オルドニェス、耳要求。セサル・ヒメネス、耳1枚。 オントゥル(アルバセーテ)。パディージャ、耳4枚。ビクトル・プエルト、耳2枚と尻尾1つ。ホセ・ボレロ、耳1枚。
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