断腸亭日常日記 2021年 1月

−−バーチャル・リアリティーとリアリティーの狭間で−−

por 斎藤祐司


 1月1日(日) 晴 10796

 いつも行くお寺は、近隣住民からあれなのか、除夜の鐘はつかない。『ゆく年くる年』で、除夜の鐘をきく。浮かれ浮世は、コロナ禍なのに、参拝者が一杯いた。1337人の感染者が出た東京。17日連続曜日最多で、もうオバーシュートになっただろう。それでも、菅総理は、緊急事態宣言を出さない。昨日は、鴨とネギの年越しそばを食す。朝食は、納豆玉子と味噌汁。食後、携帯には、女性陣のコメントがあった。こんな中で、あけましておめでとうございますも、ないのだが、明るく振舞おうとしているのだろう。世捨て人のように暮らしているが、それには返信した。

 今日は何だか腹が減る。『孤独のグルメ』のせいだろうか? 「ここは魚だな。サケの西京焼きか、ぶりの照り焼き」。オイオイそんな台詞を聞くと、食べたくなるじゃないか。昨日のサクサクのエビフライだってそうだ。そそられる。そして、タルタルソース。「俺も生粋のタルタリスト」。その台詞、食いてぇって思わせる不思議がある。映像と音と台詞の三位一体。焼肉屋へ行って、焼肉でご飯を巻いたり、定食屋で、魚の皮でご飯を巻いて食べたり、ゴックンもの。特に家で作れない物にひかれる。それに、ご飯の上におかずを色々乗せて食べる、ねこめし風下品めし。そんなことしたら、美味しいに決まってるだろうと思う。つゆ浸みご飯は、子供なら大好きだ。大人になっても、そんなものを食べたくなる時がある。

 昼食は、牛肉の生姜焼き。卵ご飯を牛肉で巻いて食べていた。午前中と散歩へ出るまで、細雪。買物をしようと思って出たが、店は閉まっていた。明日から開く処もある。三が日は、細雪を完成させよう。明日夜、NHKで、『ライジング 若冲』を放送する。散歩中も考え事をしながら歩いていたが、途中からトイレに行きたくなって探したが、いつもの道を歩いていなかったので、戻ってきた。すいているだろう神社に行ったが、そこも人が多かったので、初詣はやめた。ほぼ毎日、お参りをしているので、今日はしないで帰った。

 世界では、8347万4千人の感染者が出、181万8千人が死亡。アメリカは、1997万4千人の感染者、34万5千人が死亡。スペインは、1928265人の感染者、50837人の死者。ここ3日は、320、247、148人の死者。東京では、ここ3日、856、944、1337人の感染者(188日連続45人以上、59日連続100人以上、24日連続300人以上、10日連続400人以上、17日連続曜日最多)が出て、昨日までの累計で、60177人。627人の死亡になった。全国では、昨日の時点で、1日過去最多4520人増え、235752人の感染者、合計3492人の死者。東京の速報は、783人の感染者が確認された。


 1月2日(土) 晴 8609

 日本海側の大雪は、三が日続くという。東京も寒い。たぶん霜とか出ているのだろう。お寺の池は、昼過ぎでも氷っている処があった。今日も人が多かったので初詣は、出来なかった。午前中は、録画していたBSスペシャル『欲望の資本主義2021 格差拡大 社会の深部に亀裂が走る』を観た。経済の沈下を防ぐために、日本、ヨーロッパ、アメリカなどがやった政府と中央銀行の経済対策で、不況感があまり感じられない状態だ。株価が高騰しているのは、金余りバブル状態で起きている。

 しかし生活に困窮している人が、非正規労働者の中で増え続けている。こども食堂だけではなく、大人食堂というものも出来て、食料品などの配っている。弱者を救うことから社会を考えていなければならない。でも、今の政治も経済もそちらを向いていない。格差は拡大していくだろう。今まであった経済理論や、理想は通用しない。先は観えないが、新しい考え方が必要だ。その新しい考え方が観えない。みんなが知恵を出して、工夫していかなければならない。

 東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県は、政府に対して、緊急事態宣言を発令を要請した模様。『欲望の資本主義』を観たあと、散歩まで、細雪。時間がかかる。これからNHKで、『ライジング 若冲』を観る。楽しみだ。

 世界では、8397万9千人の感染者が出、182万7千人が死亡。アメリカは、2013万5千人の感染者、34万7千人が死亡。スペインは、だぶん新年の為かデータ更新がない。1928265人の感染者、50837人の死者。ここ3日は、247、148人、不明の死者。東京では、ここ3日、944、1337、783人の感染者(189日連続45人以上、60日連続100人以上、25日連続300人以上、11日連続400人以上、)が出て、昨日までの累計で、60960人。631人の死亡になった。全国では、昨日の時点で、3247人増え、238999人の感染者、合計3541人の死者。東京の速報は、814人の感染者が確認された。


 1月3日(日) 晴 11775

 昨日、『ライジング 若冲』を観る。脚本、演出は、『京都人の密かな愉しみ』シリーズの源孝志。京都を撮ったら今1番の人だと思っている。伊藤若冲と大典顕常の友情と、売茶翁から若冲の名を受ける処など、テレビ的なのだと思った。若冲の名前は、定説では、大典顕常または売茶翁から貰ったとされているが、その根拠になっているが、売茶翁から大典が貰った注子に書いてあった「大盈若冲(大盈(たいえい)ハ、冲(むな)シキガ若(ゴト)キモ)。其用不窮(其(そ)ノ用(よう)ハ窮(きわ)マラズ)」(最も充満したものは空虚なように見えるが、それを用いても尽きることがない)という老子の言葉から命名されたという。

 池大雅の爪で描く指墨などの演出や、玉瀾夫人の描き方、売茶翁を背負って若冲の『動植綵絵』を観に来るシーンなど、こういう使い方をするんだと思った。円山応挙についても、テレビ的に感じがした。「洛陽の画壇に三傑有り」として、若冲、大雅、応挙を出しているが、与謝蕪村はここには出していない。それはそれでいいと思う。大典顕常、売茶翁、若冲、大雅が花見をした記録は残っているが、そこに応挙は入っていなかった。が、たぶん、一つの物語として、この三人を出合わせたのは、初めてだと思う。それだけでも素晴らしいことだ。こういう創作やフィクションは、物語に幅を広げる。

 2019年に発見された福田美術館所蔵の若冲の『蕪に双鶏図』が、若冲と大典顕常の出会いとして出てくる。それは、2020年に福田美術館で、初公開された若冲展のまさに目玉だった作品で、3月に観に行こうと思っていたが、コロナで観に行けなかった。この物語で朗読される詩は、売茶翁と、大典顕常の漢詩だと思う。そういう処を調べて、脚本の中に入れているのは素晴らしい。そういう、学力がない人間にとっては羨望だ。まあ色々疑問に思った処もある。売茶翁が出して煎茶もその一つ。茶道具もそう。大典顕常と若冲がどうやって出会ったのは知らない。記録にないからだ。でもこれでは、売茶翁からの紹介で若冲が大典顕常に会うことになっている。それはそれで良いと思うが、逆な感じがする。若冲と売茶翁の出会いは、天秤担いで市中歩いていた時に、出会っているのだろうというのが、俺の見立。その前に大典と何処か何かで出会っているように思う。別々に出会って、それから三人の関係があとから判るのではないかと思っている。

 絵の模写をするために、大典顕常が各寺に紹介状を書いたのは、たぶん事実だと思う。それがあって、画風が出来る切欠になるのだと思う。若冲は、肖像画はほとんど描いていないが、売茶翁の肖像画だけは、何枚も描いている。若冲にとって、大典顕常という臨済宗の高僧と、売茶翁という黄檗宗の高僧は、非常に重要な人物である。夜の相国寺に呼び出された大典は、若冲に会う。呼び出したのは、住持の無聞禅師。それは、『動植綵絵』を見せるための演出である。ここで流れるのが、ピアノソロ。源孝志って『京都人の密かな愉しみ』でもそうだが、こういう音楽の使い方をする。暗闇からロウソクを灯し、明るくなると絵が観える。そこに、大典の感動を描こうとしているのだろう。が、『動植綵絵』は、昼に観る絵だと思う。番組の最後の方で、「この物語は史実に基づきつつもアートの精神にのっとり遊び心のある解釈を加えたドラマです」とある。それは正しい。そう思った。

 今週の土日は、競馬のない土日だ。正月は、こうなる。『日曜美術館』もない。買物でスーパーへ行ったが、さすがに家族連れなど多く混んでいた。午後少し細雪。

 世界では、8397万9千人の感染者が出、182万7千人が死亡。アメリカは、2013万5千人の感染者、34万7千人が死亡。スペインは、だぶん新年の為かデータ更新がない。1928265人の感染者、50837人の死者。ここ3日は、148人、不明、不明の死者。東京では、ここ3日、1337、783、814人の感染者(190日連続45人以上、61日連続100人以上、26日連続300人以上、12日連続400人以上、5日連続700人以上)が出て、昨日までの累計で、61774人。631人の死亡になった。全国では、昨日の時点で、3247人増え、242056人の感染者、合計3572人の死者。東京の速報は、日曜最多816人の感染者が確認された。


 1月4日(月) 晴 9408

 最近は、目覚まし前に起きている。体をほぐして、炭酸水にタバコ。年明けの東京株式市場は、アメリカの年末の史上最高値を反映して、値上がりしたが、緊急事態宣言が出るという情報で、値下がりに転じた。菅総理の11時から年頭会見では、緊急事態宣言の検討という言葉にとどまった。当面は、新型コロナウイルス対策を最優先で行っていきたいと、いった。それにしても、対応が遅い。後手後手に対応。勝負の3週間といって、勝負に負けた。対策を打たずに勝負という言葉ばかりが先行した状態だった。緊急事態宣言をしても、4月のような内容にはならない弱いものになるようだ。

 目に見えて、感染者数が判ることですら、対策が後手なのに、弱者救済の対策など、絶望的な状態になるだろうことは、想像に容易い。菅おろしどころか、自民・公明の政権自体が危うくなるコロナ対策だ。菅総理の中には、去年の夏頃、「東京問題」といったが、この冷ややかな視線が、根底にあるような気がして、気分が悪い。俗世を捨て、世捨て人のような生活をするものでも、無茶苦茶だと思う。ちょこちょこ小出しにする対策。この感染拡大が季節的な要因があり、拡大するのが判っていたのに、覚悟を感じない政府。この期の及んでまだ、年頭会見でも、緊急事態宣言を諮問会議で結論を出してもらうという。自分で決断できない、丸投げ状態に近い。自分はリーダーではないということを、菅総理自身がいっているようなものだ。非常にガッカリする。この人に、まかせるわけにはいかないと、思う。第1波の後、特措法の改正案を出した立憲民主党と、話し合いをしていればよかったのに、それをせず、GO TO を始め感染拡大した。18日からの通常国会で、特措法改正の立法を目指すらしいが、取ってつけたような対応だ。問題になるのは、罰則規定のようだ。医療機関への、資金などの援助も、不十分どころではない。ほぼ何もやってこなかったことのつけが、ここに来て露呈している。自民党って腐っているのかもしれない。こんな事をいってもどうにもならないのだが、出るため息も虚しい。

 闘牛士のように牧場で、牛や馬にかこまれて生活出れば良いのだが、そうも行かない。牧草がある土地で、馬に乗って過ごすなんて、憧れだ。自然を感じながら、のんびり生活したい。今日東京では、月曜最多を400人以上更新した。もう止まらないかもしれない。11月くらいまで、陽性率は6%くらいだったが、12月の末には、10%を超えた。年明けは、物凄い陽性率になっているようだ。今日は、お寺で初詣が出来た。神社は、列が出来ていたのでやめた。朝食後は、細雪。

 世界では、8512万3千人の感染者が出、184万3千人が死亡。アメリカは、2063万9千人の感染者、35万1千人が死亡。スペインは、だぶん新年の為か週末の為かデータ更新がない。1928265人の感染者、50837人の死者。ここ3日は、不明、不明、不明の死者。東京では、ここ3日、783、814、816人の感染者(191日連続45人以上、62日連続100人以上、27日連続300人以上、13日連続400人以上、6日連続700人以上)が出て、昨日までの累計で、62590人。632人の死亡になった。全国では、昨日の時点で、3632人増え、245212人の感染者、合計3632人の死者。東京の速報は、月曜最多884人の感染者が確認された。


 1月5日(火) 曇 11945

 「待ったなし。八卦よい。残った、残った」相撲の行事が立会でいう台詞。とはいえ、力士は待ったする。しかしコロナは待ってくれない。年明けの今日も千人を超え、1278人の感染者が出た。後手後手で、この結果。こうなることは、判っていたのに・・・。白鳳の感染が発表されたが、日本相撲協会は初場所を予定通り開催する方針だという。地方競馬は、無観客での開催を決定し、JRAは、指定券を発売している中京は観客の入場を認め、中山競馬場は、無観客で開催することを決めた。

 火曜日なのに競馬ある今日は、中央競馬会(JRA)の元旦で、東西で重賞の金杯があった。金杯とはいえ、土日じゃないと調子が狂う。厚生労働省は、看護大学に対して、看護資格を持っている人への病院への派遣を要請した。ひっ迫する医療現場の不足を助けるためのようだ。神奈川も600人を超え622人で過去最多、千葉・埼玉も過去最多のようだ。止まらない感染者数。こんな感じだと、東京では、1・2週間の間に、二千人を超えるかもしれない。その後も増えるかもしれない。

 日本は、イギリスのように新年パーティーを千人以上で開いて騒ぐというバカげたことをしたというニュースはないけど、何処の国でも、コロナ対策は成功したといえる処は非常に少ない。政治家がやることって、人気取りばかりで止められないでいる。今まで多くの日本人は我慢してきたが、我慢できない人たちなどが旅行や会食などで感染を広げた。流石にこれだけ感染者が多くなると、そういう人たちも、事の重大さに気づくことを期待したい。そろそろ、ちゃんとやろうよ。それでも今は、誰が感染してもおかしくない状況になりつつある。ちょっとだけ、細雪。

 世界では、8568万9千人の感染者が出、185万3千人が死亡。アメリカは、2082万3千人の感染者、35万3千人が死亡。スペインは、1958844人の感染者、51078人の死者。ここ3日は、不明、不明、241人の死者。東京では、ここ3日、814、816、884人の感染者(192日連続45人以上、63日連続100人以上、28日連続300人以上、14日連続400人以上、7日連続700人以上)が出て、昨日までの累計で、63474人。634人の死亡になった。全国では、昨日の時点で、3325人増え、248534人の感染者、合計3680人の死者。東京の速報は、火曜最多1278人の感染者が確認された。


 1月6日(水) 曇 9533

 ここ2日7時前に目が覚める。朝食は、納豆玉子と味噌汁漬物。それからテレビで、コロナの番組を観る。それから午後まで、細雪。昼食は、羊肉とキノコなどを入れた、そばを作って食べた。散歩へ出た。外は、どんよりとして、雨が落ちて来そうだ。昨日から、いつものお寺と神社へ参拝できるようになった。池のあるお寺には、鳥がいた。今日は、池に氷はなかった。散歩の後、洗濯。それから、スーパーへ行った。キノコ、総菜、肉を買ってきた。人は少なかった。昨日は、自転車のカゴにトイレットペーパーを3つくらい入れた主婦が2人くらいいた。緊急事態宣言前に、買いだめをしているのかもしれない。

 イギリスなどのスーパーはロックダウンで、棚がガラガラになっているようだ。部屋には、インスタントラーメン、カップ麺、スパゲッティなど、すでに備蓄されている。米もある。缶詰もある。仮にコロナにかかっても、2週間は、余裕で食事出来だろう。問題は、肉と、野菜はその都度補充しないといけないこと。その為に、スーパーへ行っている。マスクも5月6月の頃に備蓄した物がまだ半分くらいある。あの頃買った値段に比べ、今の方が100円くらい安くなっている。薬局やスーパーなどに、マスクがあるのは良いことだ。あと3か月は、1日に1枚使ってもなくならないだろう。幸い、宣言前だがスーパーの棚には物が一杯入っている。

 東京、神奈川、埼玉、千葉の知事が政府に緊急事態宣言の検討を要請し、政府は、緊急事態宣言へ動いている。分科会の尾身会長は、緊急事態宣言の期間について、2月になっても感染者数少なくなる保証はないといっている。3月になるか、4月になるか。しかし、それでは飲食店などはつぶれる処が多いだろう。ニューヨークなどでは、ロックダウン後再開した店舗では、業態転換などしている処が多いという。テイクアウト専門やデリバリーなど、生き残りをかけて転換した処が、生き残っているという。昔、PRONTOという店が、昼はランチ、夜はパーという業態を変えて営業しているのを観て、こういうやり方もあるのかと驚いたことがある。こういう風に業態転換とか、頭を切り替えて、こういうことを考えて行かないと、物凄い数の店がつぶれるだろう。夜の営業から、朝の営業へ変えるとかしないと、と思ったりする。

 世界では、8642万3千人の感染者が出、186万9千人が死亡。アメリカは、2105万人の感染者、35万7千人が死亡。スペインは、1982544人の感染者、51430人の死者。ここ3日は、不明、241、352人の死者。東京では、ここ3日、816、884、1278人の感染者(193日連続45人以上、64日連続100人以上、29日連続300人以上、15日連続400人以上、8日連続700人以上、3日連続曜日最多)が出て、昨日までの累計で、64752人。648人の死亡になった。全国では、昨日の時点で、過去最多の4915人増えその内、東京、神奈川、埼玉、千葉の四都県で、半分以上の2530人の感染者数になって、合計253440人の感染者、1日最多76人が死亡し合計3680人の死者。東京の速報は、過去最多、水曜最多1591人の感染者が確認された。


 1月7日(木) 曇 12244

 目覚ましで起き、炭酸水にタバコ。朝食は、納豆玉子と味噌汁、漬物。テレビでコロナの番組を観て、細雪。そしたらちょっと調べ直したいと思い、『江戸の想像力』を開いた。
「 「馬鹿孤ならず、必ず隣有り。目の寄る所たまが寄る」――平賀源内は大田南畝の漢詩集『寝惚先生文集』の序で、こんな風に書いた(原文は漢文)。「徳孤ならず、必ず隣有り」徳のある者は孤立しない、必ず同じ類の有徳の者が出てこれを助ける、と『論語』に語るところのパロディだ。徳ある者もあつまるだろうが、馬鹿もまたあつまる。天明文化は、賢人ならぬ馬鹿が寄りあつまって出来た文化だ、という達見であった。」(『江戸の想像力』田中優子)

 この天明文化は、大田南畝中心に、「天明の狂歌」ブームが沸き起こる。狂歌連によって盛んになった。山の手連をひきいた南畝など三連が、幕臣及び武士で、七連が町人だった。吉原連は、大文字屋の亭主、加保茶元成とその妻、秋風の連。メンバーには、歌麿や蔦屋重三郎がいた。堺町連は、芝居小屋の集まっていた堺町の連で、花道つらね(実は五代目市川団十郎)がひきいていた。みます(三枡)連は、それこそ市川団十郎の連のようだが(三枡は団十郎の紋)、蘭学者・竹杖為軽の連で、団十郎の後援会でもあった。ここには落語の創始者・烏亭焉馬がいた。

 幕臣で、京都へ御所の普請で出張した時に、上方の咄を持ち帰った。そういうものをまとめて本として書いたのが、白鯉館卯雲。「このおじさん、咄本『鹿子餅』や『譚嚢』、狂歌集『今日歌集』を一七七二年から数年の間に集中的に世に出した。そして一七八三年、世が天明になったばかりのころ、「食えばへる 眠ればさむる世の中にちとめずらしく死ぬも慰み」と言い残し死んでいったのだった。この辞世、まさに天明狂歌的俳諧精神の極みである。無限に続いてゆくこの世の営み。食ってへって食ってへって眠って覚めて眠って覚めての繰り返し。ただただ繰り返される、この日常――この「ケ」の時間に訪れるたった一度の「死」というものは、確かに生涯一度の「ハレ」の瞬間に違いないものだ。無限に連続する倦怠の中で、一瞬、哄笑とともに極端に時空を拡げてしまう仕掛けが、大田南畝を筆頭とする狂歌の勢いのあり方だった。その意味で、すでにこのおじさん、来るべき天明狂歌のエネルギーを生きてしまっていた。この辞世では、死は生の重くるしさからの解放であり、生の退屈さの中での面白さであり、生涯にたった一回やってくる祭りなのである。江戸人は生を謳歌するというが、生を謳歌する者は死を謳歌する。ただし、それは決して死後の世界や極楽のことではなく、すべてが無となる、死の一瞬を楽しみ尽くす、ということなのだ。こういう肝のすわったおじさんがいなければ、勢いのいい若者も生まれないのだ。」(『江戸の想像力』田中優子)

 文化やそれを作る精神性は、政治的なこととは無関係ではないが、そういう圧力があって狂うことが出来るものだと思う。幕末の、「ええじゃないか」も同じく狂った。天明の時代、大飢饉が繰り返し起こり、浅間山の噴火、京都では天明の大火も起こった。大飢饉の時、京都御所へ周辺の人々が集まり、御所千度参り事件が起きる。多い日は、七万人が集まったという。そういう困難な時代に、江戸で、天明狂歌が生まれた。そこから落語も生まれた。エネルギーの放出は、そういう時に起こるものだ。そういう天明の時代に、江戸では狂歌の他に、浮世絵や蘭学が盛んになり、京都では、若冲、応挙、大雅、蕪村などがいた。

 世界では、8722万5千人の感染者が出、188万4千人が死亡。アメリカは、2130万5千人の感染者、36万1千人が死亡。スペインは、データ更新がない。1982544人の感染者、51430人の死者。ここ3日は、241、352人、不明の死者。東京では、ここ3日、884、1278、1591人の感染者(194日連続45人以上、65日連続100人以上、30日連続300人以上、16日連続400人以上、9日連続700人以上、2日連続1000人以上、4日連続曜日最多)が出て、昨日までの累計で、64752人。648人の死亡になった。全国では、昨日の時点で、過去最多の6001人増え、20の都府県で、過去最多の感染者数が出、合計259438人の感染者、合計3821人の死者。東京の速報は、2日連続過去最多、木曜最多、2447人の感染者が確認された。


 1月8日(金) 晴 11135

 目覚ましをかけずに起きた。朝食は、納豆玉子に、味噌汁、漬物。コロナの番組を観て、細雪。昼過ぎに終わり、プリントアウト。編集へ連絡してやり取りする。一昨年から3度目のやり直しだ。これで完成ではない。10日後にまたやり取りがあり、やり直しがあるだろう。それまで、再度読み直ししながら待とうと思う。いまさらだが、新年のあいさつなどして、ちょっこと打ち合わせをして、コロナの話。俗世は今、コロナの話で一杯だ。

 それから昼食のキノコスパゲッティを作って食べた。出かけたくないが、散歩へ出た。歩いていると、そういう気分も薄れる。それでも、人混みがある処へは行きたくない。散歩後、スーパーへ行ったが、人は少なかった。総菜など買ってきた。日々やることは変わらない。中心にあるのは、細雪。それから本を読みたい。アウトプットだけではなく、インプットもしないとバランスも崩れるだろう。そして、違うものも、アウトプットしていかなければならない。今月中には、他に一つ完成させたい。そうすれば、本当にやるべきことを始められるだろう。

 俗世では、大統領が国会へ行こうと煽って、議事を止め死者が出たり、東京、神奈川、埼玉、千葉の4都県に、今日から緊急事態宣言が発令された。何処の国も政治家も、無茶苦茶だ。自分で煽って、批判が出ると、暴力は反対という。全く緊張感のない、緊急事態宣言で、これじゃ感染者数が減るわけないと思った。やる気ない。都知事は、一生懸命不要不急の外出自粛や、移動制限を強調しているが、政府はそんなことはいっていない。失策の内容の緊急事態宣言。ガッカリである。下旬になっても効果が出るのか不透明。

 世界では、8806万人の感染者が出、189万8千人が死亡。アメリカは、2157万9千人の感染者、36万5千人が死亡。スペインは、2024904人の感染者、51675人の死者。ここ3日は、352人、不明、245人の死者。東京では、ここ3日、1278、1591、2447人の感染者(195日連続45人以上、66日連続100人以上、31日連続300人以上、17日連続400人以上、10日連続700人以上、3日連続1000人以上、5日連続曜日最多)が出て、昨日までの累計で、68790人。667人の死亡になった。全国では、昨日の時点で、過去最多の7570人増え、多くの都府県で、過去最多の感染者数が出、合計267004人の感染者、合計3886人の死者。東京の速報は、4日連続1000人以上、2日連続2000人以上、金曜最多、2392人の感染者が確認された。


 1月9日(土) 晴 10088

 目覚ましかけずに起き、体をほぐした。炭酸水にタバコ。PCで、ディランの『廃墟の街』を聴きながら、朝食を作って食べた。インスタント味噌ラーメン。野菜とキノコ牛肉入り。それから午前中は、細雪。昼になり、薬局へ行って歯ブラシと歯磨き粉を買って、散歩へ出た。今日は寒い。お寺と神社に参拝して、池のあるお寺へ行く。水面は氷っている。鳩が降りてきたが、氷の上に乗っていた。その後、スーパーへ行った。人が少ない。散歩でも人が少なかった。

 それから競馬。競馬があると気がまぎれる。感染者がドンドン増えている。4都県だけじゃなく、全国で増えている。完全にオーバーシュートしている。5千、1万にも増えそうな感じだ。ネットでは、今頃になって、外に出るな、ステイホームなどの書き込みが増えているという。今頃そんなこといっても、危機感のない人は、全然気にしないだろう。リモートで仕事をして、出勤しないように都などがいっているが、企業はそれに対応できるのか判らない。昨日の通勤ラッシュは凄かったようだ。大江戸線の混みようが、写真と共にニュースに載っていた。

 緊急事態宣言は、4都県に発令されたが、期間は1か月。それでおさまるとは思えない。大阪、兵庫、京都が国に緊急事態宣言に入れるように要請したという。愛知も福岡も多い。全国的に過去最多の状態になってきた。競馬が終わったので、『プラタモリ』まで、細雪をしようと思う。明日からさらに寒くなという。火曜日は雪予報になった。ますます感染拡大環境になる。日本海側と北海道、九州でドカ雪が降っているようだ。体も懐も寒い冬になりそうだ。

 世界では、8888万5千人の感染者が出、191万3千人が死亡。アメリカは、2189万2千人の感染者、36万8千人が死亡。スペインは、2050360人の感染者、51874人の死者。ここ3日は、不明、245、199人の死者。東京では、ここ3日、1591、2447、2392人の感染者(196日連続45人以上、67日連続100人以上、32日連続300人以上、18日連続400人以上、11日連続700人以上、4日連続1000人以上、6日連続曜日最多)が出て、昨日までの累計で、71182人。674人の死亡になった。全国では、昨日の時点で、過去最多の7882人増え、うち4都県で、半分以上の4181人増え、多くの府県で、過去最多の感染者数が出、合計274883人の感染者、1日最多78人の死亡し、合計3886人の死者。東京の速報は、5日連続1000人以上、3日連続2000人以上、土曜最多、2268人の感染者が確認された。


 1月10日(日) 晴 10416

 遅めに起きて、塩焼きそばんのカップ麺と納豆で朝食を取った。それから昼まで細雪。出来れば明日までに終えたいがどうなるか。昨日から羽根布団をかぶって寝ている。暖かい。軽い。寒波が来て、ドカ雪が降っている処があり、また車が立往生になっている処が複数個所出ている。東京は晴れているが、お寺の池の水は氷っていた。スーパーにも寄ったが、人出は少ない気がする。午後は、競馬。

 マドリード市内は、30cmの積雪があり、車にはチェーン規制がかけられほとんど車は通っていないという。歩行者天国のようになっているという。市バスは全面運行停止で、バラッハス空港も閉鎖されているという。近郊線の列車も全面停止。地下鉄も一部影響が出ているという。エル・コルテ・イングレスは、従業員が出勤できず閉店しているようだ。つまり♪犬は喜び庭駆け回り、猫はこたつで丸くなる♪の状態のようだ。闘牛専門サイトには、マドリードのラス・ベンタス闘牛場が雪に覆われていた。また雪のため、アトレティコ・デ・マドリード対ビルバオ戦は中止になった。

 世界では、8964万4千人の感染者が出、192万6千人が死亡。アメリカは、2213万7千人の感染者、37万2千人が死亡。スペインは、データ更新がない。2050360人の感染者、51874人の死者。ここ3日は、245、199人不明の死者。東京では、ここ3日、2447、2392、2268人の感染者(197日連続45人以上、68日連続100人以上、33日連続300人以上、19日連続400人以上、12日連続700人以上、5日連続1000人以上、3日連続2000人以上、7日連続曜日最多)が出て、昨日までの累計で、73450人。682人の死亡になった。全国では、昨日の時点で、7790人増え、うち4都県で、半分以上の4262人増え、多くの府県で、過去最多の感染者数が出、合計282673人の感染者、合計4022人の死者。東京の速報は、6日連続1000人以上、日曜最多、1494人の感染者が確認された。


 1月11日(日) 晴 10201

 遅めに起きて、朝食は、牛肉そば。キノコ、野菜、ネギ入り。それから散歩へ出た。お寺へ行き、神社へ行ったら、振袖、袴羽織の若者がいた。たぶん、成人式の人たちなのだろう。神社はやめて、池のあるお寺へ。今日も池には、氷っていた。鳥たちのさえずりが聞こえ、何やら騒がしい。池の氷の上には、白くなった氷がいくつも模様のようになっていた。公園へ行くと、そこの池も氷っていた。錦鯉が、一カ所に集まって休んでいるように動かないでいる。その上だけが氷っていなかった。

 戻って来て、手洗いうがい、顔を洗い牛乳を飲んだ。それからテレビをつけ、コロナ関連の番組を観ていたが、暗い気分になったので、ラグビーの大学選手権決勝を観る。天理が早稲田に圧勝した。準決勝の明治戦もそうだが、圧倒的な強さだった。関西の大学が勝つのは、平尾誠二がいた時の、同志社以来のようだ。関東の雄、早稲田、明治が衰退して、帝京の新興勢力が覇権を握っていた時期があったが、天理の快勝を観ると、まるでワールドカップのラグビーのようで楽しかった。サポートが素晴らしかった。最先端のラグビーをやった結果が、ここに結実したのだろう。非常に素晴らしいラグビーだった。

 マドリードはまだ、バスの運休が続いているようだ。バラッハス空港はようやく再開された。スペインもドカ雪で、大変な状態になっているようだ。日本も日本海側で、ドカ雪が続き自衛隊が救援活動をしている。東京も明日、雪が降るという。

 世界では、9027万9千人の感染者が出、193万4千人が死亡。アメリカは、2240万6千人の感染者、37万4千人が死亡。スペインは、データ更新がない。2050360人の感染者、51874人の死者。ここ3日は、199人、不明、不明の死者。東京では、ここ3日、2392、2268、1494人の感染者(198日連続45人以上、69日連続100人以上、34日連続300人以上、20日連続400人以上、13日連続700人以上、6日連続1000人以上、8日連続曜日最多)が出て、昨日までの累計で、74994人。683人の死亡になった。全国では、昨日の時点で、6081人増え、うち4都県で、約半分の3025人増え、合計288751の感染者、合計4067人の死者。東京の速報は、7日連続1000人以上、日曜最多、1219人の感染者が確認された。


 1月12日(火) 曇のち雨 9145

 まだ真っ暗な早朝というより、夜中に近い時間に目が覚めた。そのまま起きて、細雪。途中腹がすいて、納豆玉子と夕食の残りの豆腐鍋を食べた。書き直しをし、完成させ編集へ送った。電話で話した。それから、散歩へ出た。戻ってスーパーへ行き、買物。朝食が早かったので、昼過ぎには、豚肉の生姜焼きを作って食べた。メモなどを観て、書き加え読み直しをした。いつまで続くのだろう。自己満足でも良いので、もうちょっと作業を進めたい。どうせまた、注文が出るだろうから…。

 カー娘こと、日本代表のカーリング娘ですら、ストーンを1投ごとに、Aプラン、Bプラン、Cプランと少なくても3つある。Aがダメなら、B。BがダメならCと、理想から現実的なプランに変えて行く。処が菅総理は、頭が固くて対策として出したAプランに固執して、Bプランも、Cプランも次の対策を検討もしていないような印象を持つ。アメリカやヨーロッパの各国がコロナ対策で、失敗しているのに、同じような道を歩もうとしている。人の動きを止めるしかない状況なのに、それをやろうとしない。エビデンスがないとか、経済をまわすためとか、そういうことじゃなくて、科学的な根拠を基に、感染症対策をしなければ、中途半端な対策では、アメリカやヨーロッパのような対策失敗に終わるだろう。

 Google の感染者予想では、東京は2月末には1日8000人になる。1月10日〜2月6日までの東京の予測は、死者1096人、感染者90486人。全国では、死者4118人、感染者234024人。イギリスでは、日本で開発された関節リウマチ薬アクテムラが、コロナ患者に投与され中等症以上の患者に有効であるという結果が出て、イギリス政府は、医療機関に対して集中治療室へ入っている患者への投与を奨励したという。

 世界では、9090万7千人の感染者が出、194万5千人が死亡。アメリカは、2261万8千人の感染者、37万6千人が死亡。スペインは、2111782人の感染者、52275人の死者。ここ3日は、不明、不明、401人の死者。東京では、ここ3日、2268、1494、1219人の感染者(199日連続45人以上、70日連続100人以上、35日連続300人以上、21日連続400人以上、14日連続700人以上、7日連続1000人以上、9日連続曜日最多)が出て、昨日までの累計で、76163人。689人の死亡になった。全国では、昨日の時点で、4876人増え、うち4都県で、半分以上の2601人増え、合計293636の感染者、合計4115人の死者。東京の速報は、970人の感染者が確認された。


 1月13日(水) 晴 11547

 BSプレミアムで1月4日に放送した『にっぽん 微笑みの国の物語 時代を江戸に巻き戻せば』を観る。これは明治11年(1878年)に、イギリス人探検家イザベラ・バードが旅した工程を追って日光、東北の日本海側、北海道の生活が紹介されている『日本奥地紀行』(Unbeaten tracks in Japan)というイザベラ・バードが書いた本が基になっている。「人々は土を耕して、手入れをし、この国を雑草のない美しい庭園にかえました。決して浪費はせず、質素で無駄なく暮らしています。… 男たちは仕事を終えて、家路につき、食事をし、タバコを吸って子供たちの遊びを見守り、いつもの時が過ぎて行きます。どんなに貧しくても人々は暮らしを楽しんでいるのです」 異国から来た一人の女性が目にした遠い日の日本人。あふれる笑みのその訳は、西洋の常識では推し量ることの出来ないものでした。これは、微笑みの国の物語。東北に残る古い芝居小屋で、幕を開けさせて頂きましょう。と始まる。

 イザベラ・バードが来日した明治11年5月は大久保利通が暗殺された。前年には、内戦の西南戦争があった。政情不安の時期に、東北などを旅をした。東京から離れれば離れるほど、江戸時代の生活があった。本当の日本が観たいといって、東北を旅したイザベラ・バード。小泉八雲ように、良いことばかり書いているわけではない。来日当初は、日本人を、がに股、胸板が薄い猫背などボロクソ書いている。部屋がノミだらけのことを書いたり、障子の穴から覗かれていることなども書いている。それが、治安の良さや人々の優しさに触れ変わってゆく。そして、貧しいが勤勉で実直な日本人の生活の中にある、「幸福感」や「美徳」を書き記している。そういうものが、日本人の微笑みになっていると、感じたようだ。

 荷風や漱石の小説の中にも、東京に残っている江戸を感じることが出来る。特に海外へ行った人の目が、そこにある。だからだろう、日本だけにいた人の目と違っているのだと思う。が、小泉八雲が書いた物を読んでいると、より江戸を感じる。当時の日本人の姿が書かれてある。そういうものを読むと、感じるものが多い。

 スペインの寒波は凄いもので、各地でマイナス10度以下になっている。ピレネーでは、非公式で、マイナス34度を記録したという。マドリード市内は、ドカ雪で、物資の流通が止まり、スーパーなどの棚は、品薄状態になっているという。トイレットペーパーはなく、野菜などもほとんどない状態のようだ。浮浪者が4人凍死した。失業者も37万人弱増え、2020年終了時点で、389万人弱になったという。コロナ禍で、仮解雇の休職者は、75.5万人いるという。厳しい状況が続くスペイン。

 世界では、9162万5千人の感染者が出、196万2千人が死亡。アメリカは、2284万6千人の感染者、38万人が死亡。スペインは、2137220人の感染者、52638人の死者。ここ3日は、401、408、198人の死者。東京では、ここ3日、1494、1219、970人の感染者(200日連続45人以上、71日連続100人以上、36日連続300人以上、22日連続400人以上、15日連続700人以上、8日連続900人以上)が出て、昨日までの累計で、77133人。691人の死亡になった。全国では、昨日の時点で、4539人増え、うち4都県で、半分以上の2552人増え、合計298172の感染者、合計4179人の死者。東京の速報は、1433人の感染者が確認された。


 1月14日(木) 晴 11252

 また夜中に目が覚めた。寝つけないので、そのまま起き細雪。PCで、久々にディランの『運命のひとひねり』を、聴きながら良い感じで出来た。やっぱりこの曲良い曲だ。久々に聴いたからではない。良いものは、良いのだ。7時くらいには終わった。それから、昨日BSプレミアムで録画した『英雄たちの選択 ″中高年の星″伊能忠敬 知られざる前半生の決断』を観た。磯田道史の他、田中優子が出ていた。

 1番知りたかった、伊能忠敬が使った測量器ののことは情報は皆無だった。ただ造り酒屋に養子に入った。この養子というが、特に商家では優秀に人材を探して、養子を入れていたという。子供のころから神童のような人だったらしい。役人から取引やっている証拠の提示を求められ、古文書を探し出して街全体を救ったという。それから田中優子がいっていたが、隠居というは、当時は30代でも40代でもあったという。隠居時には、隠居料というものが貰える権利があり、商売やっている間に稼いだ金額が多ければ、多く貰えたという。

 高橋至時に師事し、天文学や測量を学ぶ。伊原の街の名主なる。名主は、利根川の氾濫などで、田畑が洪水でつかった処などを判別するために、土地の測量図などを作っていないと、洪水後の土地の区分を判断する材料がなかった。これが、蝦夷地(北海道)への測量へ行き、地図を作る切欠になったという。この費用が莫大だが、隠居料によって、まかなった。のちに幕府の取り立てられて、日本地図作成をするが、こうなると費用は、全額幕府が持ったという。地図作成のため、全国を廻るが、詳細な記録を残している。これも、商売をやっていた時の経験がからだった。

 朝食は早朝に取った。納豆玉子と夕食の残りのキムチ豆腐鍋。この時期になると何故か大根の漬物が食べたくなる。東京で売っている大根の漬物では不満足。やっぱり盛岡の大根の漬物が1番だ。東京で食べれる処は、湯島にある岩手屋。あそこの大根の漬物は、俺が食べたい大根だ。昼食は、牛肉と豚肉の生姜焼き。それから散歩へ出た。今日は暖かい。薄着で大丈夫だった。洗濯をしてスーパーで買物。夜はPCに向かって、打ち直しをすれば終わりのはずだが、また読み直すとやり直したい気持ちになるような気もする。

 世界では、9237万8千人の感染者が出、197万9千人が死亡。アメリカは、2307万7千人の感染者、38万4千人が死亡。スペインは、2176089人の感染者、52878人の死者。ここ3日は、401、408、198人の死者。東京では、ここ3日、1219、970、1433人の感染者(201日連続45人以上、72日連続100人以上、37日連続300人以上、23日連続400人以上、16日連続700人以上、9日連続900人以上)が出て、昨日までの累計で、78566人。704人の死亡になった。全国では、昨日の時点で、5871人増え、うち4都県で、半分以上の3014人増え、合計304040の感染者、1日過去最多97人死亡し合計4276人の死者。東京の速報は、1502人の感染者が確認された。


 1月15日(金) 曇 12286

 目覚ましかけずに起き、朝食は、納豆玉子と夕食の残りのキムチ豆腐。それから、『歴史秘話ヒストリア』の菅原道真を観る。昨日のWBSも観た。昨日株価は、30年ぶりに一時29000円近くまで行ったが、見方を変えれば、バブルの頃と同じくらいの株価になるといっていた。バブルの頃の、1ドルと、今の1ドルは、バブルの頃の方が、2・3割安かったので、ドルに換算すると、あの当時と同じ水準になるという。外国人投資家が、これでまだ買い続けるのか、売りに転じるかは判らないという。アメリカの株価が上昇にベクトルがあるので、まだ上がるだろうと思う。

 昼過ぎに散歩へ行く。先週くらいから咲き始めた蝋梅が、だいぶ咲いてきた。マスクをしていても、香水のような香りが漂う。この黄色い透き通った花は美しい。可憐がゆえに、儚い。愛でるべき花だ。近くには、梅の木があり、蕾が大きくなってきている。梅も2月になれば咲き出すだろう。池のある寺には、今年2度目のウグイスを観た。独特の鳴声はきこえていないが、春が近づいているのが判る。今日は寒い。

 スペインでは、2日連続で3万人越えで、1日過去最多35878人の感染者が出た。集中治療室使用率も上昇して、バレンシア、45%、カタルーニャ、41%、マドリード、36%になっている。医療界から政府に、全国的な外出禁止令を出すように指摘があったが、その気がないようだ。また、フランスに次いで観光客が多いが、ホテル売却の動きが加速している。アンダルシアやカタルーニャでは、売却を希望している処は、100軒を超えているが、マドリードは、19軒と低い。この違いは、マドリード市が固定資産税50%減額する支援をしているからのようだ。が、売買希望価格が、利益を出すには高いようで、値引きされる方向を向いているようだ。

 世界では、9310万5千人の感染者が出、199万4千人が死亡。アメリカは、2331万3千人の感染者、38万8千人が死亡。スペインは、2211967人の感染者、53079人の死者。ここ3日は、408、198、201人の死者。東京では、ここ3日、1219、970、1433人の感染者(202日連続45人以上、73日連続100人以上、38日連続300人以上、24日連続400人以上、17日連続700人以上、10日連続900人以上)が出て、昨日までの累計で、80068人。707人の死亡になった。全国では、昨日の時点で、6605人増え、うち4都県で、半分以上の3430人増え、合計310641の感染者、合計4340人の死者。東京の速報は、2001人の感染者が確認された。


 1月16日(土) 晴 9526

 昨日の夜、書き直しが終わった。今日は早めに目が覚めて、カレーを作った。朝食も昼食もカレー。昼前に散歩へ出かけた。4月上旬の陽気で暖かい。人も少なかった。お寺も神社も人が少なかった。池のあるお寺も穏やか感じで、昨日は鴨が2羽、池に浮かんで頭を背の方に向け寝ていた。今日は水面近くの止まり木に、1羽静かに止まっていた。今日ものんびりとした雰囲気があった。花、草木、鳥は人間世界で起こっていることには、興味がない。いつものように、過ごしている。

 今日の夜、BSプレミアムで、『ライジング 若冲 完全版』の放送がある。2日放送した物より長くなる。といっても5分だけ。何処が違うのか観てみよう。大典顕常が伊藤若冲の生き方に嫉妬しているように描いているが、事実は売茶翁の生き方に、伊藤若冲が羨望しているのだと思う。売茶翁が手本になって、大典と若冲は、自分の生き方を見直しているはずだ。漢詩を書くために、相国寺を離れた大典。隠居して絵だけを描こうとした若冲。実態はそうだと思う。ドラマだから、どう描いても良い。視聴者の興味が、沸くように撮るのは当然だ。だから、ああいう描き方になっているのだろう。大典は、相国寺の住職になったり、朝鮮との使者の対応や交易の監視をし、幕府に取り立てられて江戸へいったりした。本当は、漢詩だけを詠んで過ごしたかったのに、五山の学層として相国寺や幕府に取り立てられる。ある意味で、望まない人生だったのだろう。若冲は隠居後、絵を描いて自由に生きる。この晩年になって、大典は、若冲に嫉妬したのかもしれないが…。

 スペインはついに、1日4万人を超え、40197人の感染者が出た。医療界だけでなく、各州政府が外出禁止令を出すようにいっているが、中央政府は、各州政府で独自に適切な措置を取れという。何処かで聞いたセリフのようだ。しかし、夜間外出禁止の時間を、0時から23時に早めようとすると、それはダメという。うちは20時に早めたい、うちは18時早めたいといってもダメ出しする。これじゃ、どうすれば良いのか各州は判らなくなる。滅茶苦茶だ。党派の対立もあるのだろうが、無意味に感じる。ドイツは、1日1000人以上の死者が出ている。

 世界では、9386万9千人の感染者が出、200万9千人が死亡。アメリカは、2353万人の感染者、39万2千人が死亡。スペインは、2252164人の感染者、53214人の死者。ここ3日は、198、201、235人の死者。東京では、ここ3日、970、1433、2001人の感染者(203日連続45人以上、74日連続100人以上、39日連続300人以上、25日連続400人以上、18日連続700人以上、11日連続900人以上、3日連続1000人以上)が出て、昨日までの累計で、82069人。717人の死亡になった。全国では、昨日の時点で、7133人増え、うち4都県で、半分以上の3867人増え、合計317772の感染者、合計4420人の死者。東京の速報は、1809人の感染者が確認された。


過去の、断腸亭日常日記。  −−バーチャル・リアリティーとリアリティーの狭間で−−

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