−−バーチャル・リアリティーとリアリティーの狭間で−−
por 斎藤祐司
過去の、断腸亭日常日記。 −−バーチャル・リアリティーとリアリティーの狭間で−−
太い斜字で書いてある所は99年、2000年、2001年、2002年、2003年、2004年、2005年、2006年、2007年、2008年、2009年のスペイン滞在日記です。
5月29日(土) 曇 8620 成田のホテルにて
これからホテルから空港へ向かう。30日アランフェスに行くか、それともラス・ベンタス闘牛場で騎馬闘牛を観るか迷っている。到着後の宿は決まった。出発前の連絡をした。実家などへTELをしたりメールしたり。ペルーサが勝ったらサンスポ買ってもらうように頼んだ。
ダービーは3強の一角でNHKマイルの覇者、ダノンシャンティが、出走を取り消した。
28日の結果。 マドリード。ヘスス・ミジャン、口笛。ロブレニョ、口笛、耳1枚。フランシスコ・ハビエル・コルパス、罵声。
無事マドリードに到着。ビールとワインを飲んでこれから寝て、ダービーの馬券を買おうと思っている。
5月30日(日) 晴 7925 マドリードにて
マドリードに到着して昼にカジャオに移動。携帯が切れていることに気づく。さっき街の携帯ショップに行ったらこの番号が使えなくなっているという。新しいのにするためには9ユーロかかるという。それは良いのだが、これから闘牛。パスポートも必要だということで明日の朝になる。Kさんの所に鍵を忘れてきたりで時間がなくなったのでアランフェスにも行けず、ラス・ベンタス闘牛場で騎馬闘牛を観る。
ダービーは、期待のペルーサは負けた!ヴィクトワールピサもダメ。なんとエイシンフラッシュが優勝。3コーナーで後方2番手から徐々に押し上げていったが、それが外行きの競馬だったような気がする。直線では突き抜けては来なかった。追い出しても伸びず、脚を溜めたエイシンフラッシュが突き抜けた。2着が2歳チャンピオンのローズキングダム、3着がヴィクトワールピサ。4着ゲシュタルト、5着ルーラシップ、6着にようやくペルーサ。1着2着になった馬の上がり3Fは32秒台。上位に来ている馬は全て33秒台で走っている。これならしょうがない!競馬なんてこんなものだ。勝負に行ったが負けた。典ちゃんで負けたんだから…納得の敗戦。
3日は当初ホセ・トマスに代わりモランテ・デ・ラ・プエブラの出場する予定だったが、ミゲル・アンヘル・ペレラの出場になった。
29日の結果。 マドリード。フンディ、ラファエリジョ、バルベルデ、耳なし。 コルドバ。コルドベス、耳なし。モレノ、場内1周。ファンディ、耳1枚が2回。 カセレス。アベジャン、耳1枚、耳2枚。ペレラ、耳2枚、耳1枚。タラバンテ、耳1枚が2回。
5月31日(月) 晴 13988 マドリードにて
昨日は、騎馬闘牛を観た後に、ラス・ベンタス闘牛場から歩きたくなってブラブラアルカラ通りを歩いた。腹も減ってどこか良い店がないかと探しながら歩いていたが見あたらなくて、そうしたら日曜日でも空いているオープン・コールがあったのでそこで買い物をして部屋に戻った。そして、買ってきたガスパチョ、パン、ハム、ビールなどで食事をして観戦記を簡単に書く。途中で睡魔が襲ってきたので寝た。多分0時前。起きたのが9時頃。何度か途中で目が覚めたが、夜が明けるまで寝れた。
簡単な朝食を済ませて、携帯ショップへ行ったがまだ開いていなかった。仕方ないので雑貨を買ったり、スーパーに行って食料を買って戻ってきた。焦ってもしょうがないのでシャワーを浴びてくつろいでいる。社民党が連立を離脱したという。当然だろう。市場に行って野菜を買ってこようと思っている。スパゲッティーか、いつもの自己流スペイン風ご飯を作ろう。
30日の結果。 アランフェス。ポンセ、耳1枚。フリ、カステージャ、耳なし。
6月1日(火) 晴 12117 マドリードにて
昨日、携帯ショップへ行って手続きをした。1番安いので新しい番号と携帯代で15ユーロというのでそれにした。早速、下山さんにTELした。メールも送ったが日記を読んで事情を知っていた。今年のサン・イシドロはトゥリンファドールもメホール・ファエナもいない。25日エル・フリとセバスティアン・カステージャのファエナが良くて、剣が決まっていたらトゥリンファドールになっていただろうといっていた。30日のアランフェスは2人とも良くなったようだが…。今年は、モランテ・デ・ラ・プエブラとエル・フリが良いという。モランテは、何かを吹っ切ったようになって冴えているという。フリは、今までは牛を呼び時にガジャンド(叫んだり)していたのが、もうそんなことをやらなくなって落ち着いた闘牛をやり出したら凄く良くなったという。去年までフリなんかどうでも良かったけど、今年のフリは観る価値があると、言っていた。
楽しみなコメントだった。それと、フリオ・アパリシオのコヒーダをTV中継でやらなくても良いのにスロー再生でアップで繰り返したという。角が首に刺さるところ、角が口から出るところ、血が飛び散るところ、血が吹き出るところ、という具合に。気持ち悪かったと言っていた。下山さんは12日マドリードに闘牛を見に来る。帰国前日だ。その前にセビージャに行って会うつもりでいる。下山さんのTELの後、Y君にTEL。昼食を一緒に取り預けていた荷物を取ってきた。飯を食いながらラーメンの話をしたらY君が、そんなこと俺に言ったら、やばいですよ。というので、マドリードでもラーメン食べれるじゃないと、言うと、だって日本のスーパーで売っている生のラーメンよりまずいって言うのはどういう事かと思いますよ!と、怒っていた。確かに麺もスープもY君の言うとおりだと思う。じゃ今度来るときはそれを持って来れば良いのかというと、そしたらもう凄いですよと、言っていた。
Kさんが言うには、カジャオの近くに出来た中国人がやっている日本食レストラン「おいしい」はラーメンで10ユーロくらい取り、それが美味しくないという。新聞で取り上げられて人が入っているようだけど、高くてまずいというのは行く気がしないものだ。Kさんは、「花友」に良く行くと言っていた。Kさんは最近はダイエットでやせた。会ったときの僕の第一声が、やせましたねぇだった。顔が凄くやせた。腹は出ている。Kさん曰く、やー腹が中々引っ込まなくて、だった。
Y君の所からアナスタシアさんにTEL。5日のアベジャンの日に来るなら会おうと思っていたら、1ヶ月前に子供が生まれてそれどころじゃないという。産後は高齢出産だったからか色んな所が痛いという。最近は帝王切開は縦に切るんじゃなくて横に切るのだという。その方が繊維に沿っているので良いのだという。おまけにビキニも着れるのだという。縫い方が1ヶ所間違っていてシコリがあるという。子供は元気だが、3時間おきに起こされてクタクタ。子供が生まれると親のありがたみが判るって言うけど、ホントに親のありがたみが判ったと言っていた。驚きの事実だった。本人隠してもしょうがないからMEGUさんにもメールしたと言っていた。俺はその話訊いてないよ。
溜まっていたカルテルを徐々にアップしていこうと書いている。そうこうしているうちに、パンプローナのカルテルも発表になった。今日は、YEN
TOWN BAND の『Swallowtail Butterfly(〜あいのうた〜)』を繰り返し聴きながら日記を書いている。ディランの曲じゃないのもたまにはいい。今日のベンタスで久々にファン・モラが観れる。始めから真剣を持って闘牛をする唯一の闘牛士。大怪我をして休んでいたが、ようやくベンタスに戻ってくる。
6月2日(水) 曇 12098 マドリードにて
スペインに来て松岡正剛の本を読もうと思っていたので何冊か持ってきた。『知の編集工学』と、『17歳のための世界と日本の見方』をひもとく。こういうのを読んでいると自分がいかに不勉強な人生を送ってきたことが判る。競馬新聞を読んでいて、何やっているんですか?と訊かれると、勉強してます。人間いくつになっても勉強ですと、言うことにしている。そういうと大抵の人はクスクスと笑うのだ。それで良いのだ。日本に帰ったら、『脳と日本人』松岡正剛と茂木健一郎の対談集を買って読みたい。Amazonの読者レビューには、「松岡正剛氏と茂木健一郎氏の対談で、タイトルが
「脳と日本人」ということは、つまり、この本には、具体的なテーマがない、ということである。
しかし、だからダメだ、というわけではない。 読んで明日から何かの役に立つ、という本ではないが、二人の、非常に質の高い会話を、傍らでこっそりと
聞いているような、心地よい気分になる本である。 また、本の作りも非常にセンスがよく、カラー写真なども
入っていて、とても手の込んだ作りである。 どちらかというと、松岡氏寄りで会話は進んでいくが、
馴れ合いの対談という感じではなく、時には考え方が合わず、衝突している部分もある。また、ちょっとした会話のなかに
新しい発見もみつかる。 贅沢なひとときを得たい方にオススメ。 」 by迷亭
昨日闘牛場へ行く前にネットをやっていると、Carrefour のHPでラス・ベンタス闘牛場の3日の切符を売っていた。慌てていつも利用しているところからアクセスするとやっぱり売っている。それで、すぐに買った。Tengoentrada
だと、ホセ・トマスが出ないとはいえ高い。2日の分はそっちで買ったが、3日は、これで手に入れたのでホッとした。ホセ・トマスが不出場になったことによって、切符の払い戻しがあるので、当日並ぼうかと思っていたが、これで何時間もかけて並ばなく済む。そして、お金も安いので嬉しい。待てば良いことがあるのだ。所で、そのHPがスペイン語から英語に変わっていた。どうしてなんだろう?以前は、言語を選んでスペイン語で買えたのに、英語だと戸惑ってしまう。
ウキウキで闘牛場へ行ったのが行けなかったのか。機械にカードを通して切符が出てきて、カードをしまうのに細心の注意をしていたら、ビデオカメラ用の一脚を置き忘れてきた。気づいたときはすでに10分くらいたっていて入り口の係員に事情を説明して出して貰ったのは良いが、やっぱりなかった。こんなもんだよなぁ。自分の不注意なので仕方がないが、これから撮影どうする。手ぶれが凄いぞ。4日はフリオ・アパリシオに代わりラファエリジョが出場することになった。
一昨日、Y君と昼食を取っているときにTVで、モウリーニョがレアル・マドリードの監督になったとニュースをやっていた。インテルで一緒にやっていたエトーがレアルに移籍するという話も出ているという。あいつバルセロナで優勝したときなんと言ったか忘れたのか!まあああいうことを言うこと自体が、レアル・マドリードを熱望している証拠のようなものだけど。
最近は目覚ましをかけなくても9時に起きる。朝食を取りコーヒーを飲んでHPのアップ中に今日の切符を届けに来た。
6月1日の結果。 グラナダ。ポンセ、耳1枚。ファンディ、耳1枚が2回。タラバンテ、耳1枚。
6月3日(木) 晴 12456 マドリードにて
昨日は5,6人にTELで連絡を取った。M夫妻の所にはおみやげを持って訪ねた。去年の9月のバルセロナのDVDとお菓子。カメラマンのMさんからは使っていない一脚を借りた。ドッシリと重い太い一脚だ。左手の持つところに工夫されていてぶれにくくなっている。重さは4,5キロあるだろう。肩に担いで持つのがいい。なくした一脚は軽くて持ち運びが楽だ。それだけ存在感がないから忘れるのだ。この重量だと持っていない感覚が体にすぐ伝わるから忘れることはないだろうと思った。こういう肉体感覚が重要なんだと思う。これは理屈ではなく、体感できる存在感だ。
シャワーを浴びていなかったので、すぐに部屋に戻り、シャワーを浴びてラス・ベンタスへ行った。そうしたら鳥肌が立つ闘牛を観れた。やはり、体を清めて闘牛場へ行くという行為で、闘牛士に対しての、オメナッヘの気持ちを表した方が良い闘牛に出会えるような気がする。モランテのベロニカを真似の出来る闘牛士はいないだろう。美しいだけじゃない。大きい。パセが長い。テンプラール(ゆっくり)だ。客席は総立ち状態で喝采を送った。ラス・ベンタスの観客は何もしないと、口笛を吹いたり、罵声を浴びせたりするが、良いものに対しては非常に素直に受け入れて賞賛する。
あの「オーレ」の声の大きさは、耳2枚の時のファエナと同じ大きさだった。夢の中にいるような気分を味わった。手に握っているビデオカメラと一脚が夢と現実を繋ぐ道具だった。観客の喜びようは他者との境界線を越境する破壊力を持っている。この喜びのために闘牛を観ているような気がする。耳だけが闘牛じゃないのだ。この儚い一瞬の夢のような世界を感じたくて闘牛場へ通うのだ。ランボーの「見つかった。何が?永遠が」という詩のような世界観と同じだ。
そういうようなことを闘牛が終わった後、Yさんとコロキオで話した。Yさんは去年のモランテも観ているけど、昨日のキーテ合戦に感動したと言っていた。元々モランテは好きではないYさん。それでも、昨日のモランテには去年までのモランテに感じていたものを払拭させるものがあったといっていた。ダニエル・ルケのキーテはおまけのようなもので、1人でやると観客はとシーンとしている。ルケはまじめにやっているが、味がない。まだ21歳くらいで、ひたむきなところが良いがベロニカで沸かせることは、ラス・ベンタスでは出来ない。カジェタノ・オルドニェスのキーテは見せる。20台後半から闘牛を始めたが、兄貴よりもずっと上のレベルにいる。モランテとカジェタノはアポデラードが同じクーロ・バスケス。今年は同じカルテルでまわることが多い。
カポーテの基本であるベロニカ。今の若い闘牛士は、難しい技や派手な技をやりたがる傾向にある。しかし、基本であるベロニカだけでこれだけ観客が沸くことをラス・ベンタスの観客は知っている。誰でも出来るベロニカ。しかし、そこに大きな違いが発生する。落語でもそうだが、同じ噺でも演者によって大きな違いを感じるのが古典落語の人情話。訊いていた感動したり涙したりするのが名人芸。そうじゃないのは、下手。そういう違いが、カポーテ技の基本であるベロニカに出てくるのだ。
そして僕らは知っている。ホセリートが若い頃カポーテ技でベロニカとメディア・ベロニカしかしなかったことを。ああやって実際闘牛場でやる技はほぼその2つに限定して技を磨いたのだ。そういうシンプルな事が出来る闘牛士が今はいなくなった。かつては、ラス・ベンタスでカポーテを持つと観客がシーンとなったり熱狂させた闘牛士たちがいた。クーロ・ロメロ、オルテガ・カノ、セサル・リンコン、ホセリート、フェルナンド・セペダ、そしてモランテとホセ・トマス。
闘牛の話から鳩山・小沢辞任の話になった。Yさんは自民党が票を伸ばすと言うが、僕はこれで民主党が勝と思う。みんなの党や社民党も伸びるだろうが、数は少ないだろう。鳩山首相は何もやらずに政権を降りた。口先だけの首相といわれても仕方がないだろう。
6月4日(金) 晴 10448 マドリードにて
昨日のセバスティアン・カステージャを観て、6日にグラナダに行くことを決断した。アランフェスは良くなかったようだけど、あの闘牛を見せられたら行くしかないだろう!昨日の夜中に、RENFE
とホテルの予約を入れた。ラス・ベンタスでは、久しぶりに番長や榎本さんと会った。番長は相変わらず。今年は来るのが遅いことを問われて、仕事で休みが取れなかったことを言ったら、景気良いねぇと、言われた。そんなんじゃないんだけど。セバスティアン・カステージャは本物の闘牛士だ。闘牛場で体に刻んできたことが身になっている。ペレラとはレベルが違うことを実感した。客受けだけを気にして闘牛やっているのは全然違うのだ。ホセ・トマスがアレナにいないときはセバスティアン・カステージャを追っかけなければ嘘だ!
M夫妻も同じ意見だった。Yさんもそう。ホセ・トマスと同質の自分と牛との対峙、真剣な関係性で闘牛が始まっている。そういうところが、ペレラとの違いが明確になった。ポンセと同じとと誰かが言ったが、その通りだろう。朝、下山さんと連絡を取る。これから、榎本さんと昼食を一緒に取ることになった。民主党の代表には菅直人副総理がなった。問題山積の中でどうやっていくのか手腕に期待したい。
3日の結果。 セビージャ。パディージャ、ウセダ・レアル、耳なし。サルバドール・コルテス、耳2枚。 グラナダ。フリ、ファンディ、マンサナレス、耳2枚、耳1枚。 トレド。エウヘニオ、エル・シド、耳1枚。タラバンテ、弱い口笛、耳1枚。
6月5日(土) 晴 10126 マドリードにて
4日の観戦記を書く前に大事なことを書いておかなければならない。ホセ・トマスが今年復帰しないことが決まった。スペイン語で書くと、Jose
Tomas corta la temporada である。それともう一つ、セバスティアン・カステージャがグラナダに出場しないことになった。肩の脱臼の古傷が悪化したようで、医者にはこじらせるとまずいので、手術した方が良いと言われているようだ。今年は、ホセ・トマスを観ることが出来なくなった事がはっきりしたことと、6日のグラナダでセバスティアン・カステージャを観れなくなったのだ。非常に大きな出来事だ。観戦記を書く気になれないよな。
6月6日(日) 晴 14051 マドリードにて
昨日のファン・バウティスタがプエルタ・グランデは、開けたと言うより、観客が開けてあげたという感じのプエルタ・グランデだった。ファン・バウティスタのプエルタ・グランデっていつもそんな感じだ。オトーニョの時は見ていないけど、ノビジェーロの時もサン・イシドロでプエルタ・グランデしているけど、そんな感じだった。でも、1頭目の牛でやった体の力を抜いて楽に見えるデレチャッソの時の、「オーレ」の声はでかかったなぁ。このパセは、ホセリートがやっていたパセで、それが観れたのが最大の収穫。2頭目のファエナは、それほどでもなくそれなりのもので、あそこで剣を決めるところがアベジャンと違うところ。2回とも剣刺しが良かった。だから、批判しようにも剣がものを言ってのプエルタ・グランデだ。
アベジャンの2頭目の牛は遠くから呼べる牛で、遠くから呼んでいた。今回はカポーテは良いところを見せれなかったが、ファエナは良かった。完全な耳のファエナだった。しかし、剣が決まらない。耳要求も少なかった。でも、勝手に場内1周。普通だと口笛が鳴って批判するが、口笛が鳴らないのは、観客が合意しているからだ。テンディド7も喝采を送っていた。ファン・バウティスタの時は口笛を吹いていたけど…。
終わってから万希ちゃんとホセ・トマスのペーニャの店へ行ってビールを1杯飲んでそれからくまさんの所へ行ってどぶろくを飲んだ。そのどぶろくが効いた。酔っぱらって帰ってきたのが1時頃。観戦記に結果だけ書いて寝た。朝早く起きて安田記念。まさかショウワモダンが勝とは思わなかった。最終のユニコーンでしっかり元以上取り返して今週の競馬は終わった。今日はアニベルサリオの最終日。これから準備してラス・ベンタス闘牛場に向かう。
6月7日(月) 晴 10695 マドリードにて
来週の今日には、東京に戻っている。昨日の騎馬闘牛は、アンディー・カルタヘナもディエゴ・ベントゥラも剣が悪くプエルタ・グランデ出来なかった。元々観戦記は闘牛用の為のもので、騎馬闘牛には対応していない。それでも初めて騎馬闘牛の観戦記を書いたのはパブロ・エルモソ・デ・メンドーサがカガンチョという馬がラス・ベンタス闘牛場で引退興行をしたときだった。だから余り騎馬闘牛については書く気がない。アンディーは、キエブロとビオリンの合わせ技を見せることはなかった。それは非常に残念だ。ベントゥラは、剣だけ悪かった。
闘牛場は今、ホセ・トマス欠乏症になっている。観客も、闘牛関係者も、ダフ屋もみんなホセ・トマスがいないことを嘆いている状態だ。良い闘牛を観ればホセ・トマスの幻影に出会い、悪い闘牛を観てはホセ・トマスを思い出す。この牛ならもっとこういうファエナをやっているよなぁとか、牛の扱いが出来ていないとか、ホセ・トマスを観る視線で闘牛を観ている。その中で、ラス・ベンタス闘牛場で耳を取るのは非常に難しい。アニベルサリオで耳を取った闘牛士がフランス人2人というのは、偶然にしてもそういうことを如実に表しているような気がするのだ。フリとタラバンテはまだ観ていないけど、どういう闘牛をするかそういう意味でも楽しみだ。
エル・シドについて、下山さんが面白いことを言っていた。彼はセビージャでは観客から総スカンを食らった。大学出で受け答えが田舎臭くない。だからセビージャのファンは庶民的じゃない、闘牛士ぽくないと敬遠して目の敵状態になったという。何をやっても冷たい視線と口笛を吹かれる。そんな中でラス・ベンタス闘牛場で耳を切って場内1周。泣きながらの場内1周だったという。昔はラス・ベンタス闘牛場で、剣で耳をなくして良く泣いていた。初めてのプエルタ・グランデの時も泣いていた。そういう、セビージャでの悔しい思いがあって余計に込み上げてくるものがあったのだろう。
「東京都武蔵野市の菅直人新首相の自宅には4日朝から大勢の報道陣が詰めかけ、支援者や関係者から次々とお祝いの花や電報が届いたが、妻伸子さん(64)は姿を見せなかった。 インターホン越しにファーストレディーとなることへの感想を求められると、「大変ですから重いです。本当におめでたいのかどうか。逆にご愁傷様かもしれませんし」と淡々と答えた。さらに「初めてのことでやってみなきゃ分かりません。生活は変わりますね。自由が制約されるので嫌ですね」と正直な気持ちも吐露した。」 ーー毎日新聞よりーー
新首相になった菅直人夫人の状況が新聞に書かれている。政権交代で次期首相とささやかれていたときに、菅夫人は、首相にはなりません。私が望んでいませんからと、言っていたことを思い出す。夫人が言うように、ご愁傷様にならなければいいがと、危惧する。でも、僕的には1番首相にさせたい人だったからそういう意味では嬉しい。これからY君と会う。明日からはセビージャに3日間行って下山さんと会う。これから散歩がてら買い物をする。
5日サンルカール・デ・バラメダで、ホセ・マリア・マンサナレスがトレアルタ牧場の“チィチャリト”という名の牛(No2、509キロ)をインドゥルトした。
5日の結果。 グラナダ。コルドベス、耳1枚耳2枚。オルドニェス、耳なし。ファンディ、耳1枚耳2枚。 サンルカール・デ・バラメダ。モランテ、耳1枚。マンサナレス、シンボルとしての耳2枚と尻尾1つ(牛、インドゥルト)、耳1枚。カジェタノ・オルドニェス、耳1枚。 アロ。ミックス闘牛。闘牛士、ヘスリン、耳なし。クーロ・ディアス、耳1枚。見習い闘牛士、ラファエル・カステジャノス、耳1枚。
6日の結果。 バルセロナ。フィニート、弱い口笛。モランテ、耳なし。フリ、耳2枚が2回。 グラナダ。バウティスタ、耳2枚。ペレラ、耳2枚が2回。ダニエル・ルケ、耳なし。 トレド。ポンセ、耳1枚。マンサナレス、カジェタノ・オルドニェス、耳なし。 レデスマ。オルドニェス、耳1枚。ロペス・チャベス、耳2枚。ファンディ、耳1枚、耳2枚。
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