断腸亭日常日記 2010年 その6

−−バーチャル・リアリティーとリアリティーの狭間で−−

por 斎藤祐司


過去の、断腸亭日常日記。  −−バーチャル・リアリティーとリアリティーの狭間で−−

太い斜字で書いてある所は99年、2000年、2001年、2002年、2003年、2004年、2005年、2006年、2007年、2008年、2009年のスペイン滞在日記です。

99年4月15日〜5月11日 5月12日〜6月4日 6月7日〜6月10日 2000年4月20日〜4月29日
5月1日〜5月14日 5月15日〜5月31日 6月1日〜6月15日 6月16日〜6月29日
2001年4月19日〜5月3日 5月4日〜5月17日 5月18日〜5月31日 6月1日〜6月11日
6月12日〜6月22日 2002年4月16日から4月30日 5月1日〜5月15日 5月16〜5月31日
6月1日〜6月13日 2003年4月16日〜5月24日 5月25日〜6月10日 6月12日〜6月26日
2004年4月14日〜5月7日 5月8日〜5月31日 6月1日〜6月17日 2005年3月31日〜4月24日
4月25日〜5月22日 5月23日〜6月16日 2006年4月13日〜5月6日 5月7日〜5月29日
5月30日〜6月19日 2007年4月20日〜5月19日 5月20日〜6月16日 2008年5月13日〜6月16日
2009年5月25日〜6月6日 6月7日〜6月12日 6月13日〜6月22日 6月23日〜7月3日
7月4日〜7月21日 9月24日〜10月2日 2010年1月1日〜1月18日 1月19日〜2月3日
2月4日〜2月17日 2月18日〜2月27日 2月28日〜3月15日 3月16日〜3月30日

 3月31日(水) 曇 35510

 昨日TELで話をしていて、終わったなぁと思った。そういうことは想像していた。だから、ガッカリしたということがない。なるようになったなぁと思っただけだ。ただ、話し合いをしても、無責任な行動を取る人がいるんだなぁと思っただけ。その事について別に責める気はない。感情的になったのだろう。単純にそういう風に感情的になれることが羨ましくもある。このことに関してはそう簡単に感情的にはなれない。

 実は感情的に行動したのは、スペイン行きの切符。予約を入れた。本当にその期間行けるのかどうか判らない状態での行動だ。半分以上ヤケになって、しかし、それでも冷静なのは、最低これを観たいという日にちを選んで予約した。キャンセルしても良いように、そういう種類の切符を買ったのだ。これである意味で気分がスッキリした。あとは、どうとでもなれという心境だ。


 4月1日(木) 曇 15994

 昨日は、飛行機の切符を頼む前にのんびりと自転車で10キロ以上乗って家の廻りを走った。急いでいないのでのんびりとした物だが、うっすら汗をかいた。こうやって体を動かすことは気分の良いことだ。家にいてパソコンや本を読んでいるだけでは味わえない気分になる。そうやって自転車に乗りながら色々考えた。それで切符を頼むことにしたのだ。これは1つの賭けである。この日程で行けるかどうか判らない状況で発券して貰う。ギリギリの状況で考えた結論だ。これが間違っているかも知れないし、あっているのかも知れない。

 自分自身では納得して決定したことだ。あとはどうなるか判らないが、良い結果が出ることを祈るのみだ。つまり覚悟を決めたということだ。


 4月2日(金) 雨のち曇。朝方強風が吹く。 38702

 ユニクロで、シルキードライという肌着を買う。どういう物なのか。夏用の物だと思って買った。肌触りが良いのが特徴で、ムレを防ぐという。そのユニクロは、売り上げが前年比で16%のマイナスだという。「カジュアル衣料ブランド「ユニクロ」を展開するファーストリテイリング(9983.T: 株価, ニュース, レポート)の大苫直樹最高執行責任者(COO)は、ロイターとのインタビューで、ロシア市場で成功すれば、向こう数年でインドやブラジルといった高成長市場に参入する可能性もあると述べた。 ファーストリテイリングは2日、モスクワにユニクロ第1号店を開店させた。大苫COOは通訳を介したインタビューで、向こう3年で10店舗展開したいとの考えを示した。 大苫COOは世界的に重要性が高まると予想される国として「まず中国、次いでロシア、ブラジル、インド」を挙げた。すでに中国では47店舗を展開しているとしたうえで「あすにでもとは言わないが、数年以内にインドやブラジルにも参入したい。しかし、インドやブラジルに参入するためにはロシアで成功することが非常に大切」と述べた。」 ーーロイターよりーー

 国内での不況でも業績を伸ばしてきたユニクロは、売り上げが落ちてきた。そして、海外戦略で店舗数を増やしていくという。政治も自民党からの離党者が増えている。谷垣総裁では再生できないという思いが強いようだ。支援団体も民主党にシフトしていよいよ末期的な状況だが、民主党もパッとしない。


 4月4日(日) 曇のち雨 37947/2

 今スペインはセマナ・サンタ。聖週間。フランスのアルルでは2日から闘牛が始まっている。今日は、マドリード、セビージャ、マラガで闘牛をやる。キリスト復活の日。ドミンゴ・デ・レスレクシオンである。

 『龍馬伝』の龍馬と姉・乙女の関係を観ていると、清水邦夫の脚本群を思い出した。彼が劇団の脚本を書き、演出は蜷川幸雄。役者は石橋連司、蟹江敬三、緑魔子、松本典子。桜社時代の芝居は観ていないが、蜷川幸雄が商業演劇を始めてから観た清水邦夫の本で、やった芝居を何本か見ている。緑魔子の演技が好きだった。清水の本はシスター・コンプレックスを題材にすることが多い。乙女姉さんの心づくしに感涙して頭を下げて詫びを言う姿に、清水のシスター・コンプレックスを思い出したのだ。こういう姿は美しい。そして、シスター・コンプレックスを持つ男のパワーは凄いのだ!羨望をもって嫉妬するのだ。

 2日の結果。 アルル(フランス)。フリ、耳2枚、耳1枚。カステージャ、マルコ・レアル、耳なし。

 3日の結果。 マラガ。ハビエル・コンデ、口笛。エル・シド、ファンディ、耳なし。 アルル(フランス)。ウセダ・レアル、耳なし。バルベルデ、口笛。ルイス・ボリバル、耳1枚。 ルセナ。ヘスリン、耳1枚。コルドベス、耳1枚、耳2枚。セサル・ヒメネス、耳1枚が2回。 トラルバ・デ・カラトラバ。ミックス闘牛。アニバル・ルイス、耳1枚、耳2枚。サルバドール・コルテス、耳なし。見習い闘牛士、アレハンドロ・エンリケス、耳なし。


 4月6日(火) 晴 34823/2

 4日の日曜美術館は、ディエゴ・ベラスケス。『ラス・メニーナス』(女官たち)を中心に、40年間ベラスケスを研究してきた、早稲田大学教授の大高保二郎、画家の藪野健、映画監督の原一男が出演してベラスケスを語った。ベラスケスは、ユダヤ教からカトリックに改宗したコンベルソ converso だったという。こういう秘密を抱えながら宮廷画家をしていたのだという。コンベルソは、普通は宮廷に仕えることは出来ないのだという。

 「17世紀スペインの宮廷画家ディエゴ・ベラスケス(1599−1660)。最高傑作「ラス・メニーナス」では、画面の外にいる国王夫妻を鏡の中に描き込むことで、絵の外に広がる世界までも巧みに表現した。ベラスケスは宮廷のあらゆる人々を描いた。皇太子に仕える身体の小さな男の肖像画「セバスティアン・デ・モーラ」。人形のように座るポーズとは対照的な力強いまなざしが、男のもつ気高さを伝えている。屈指の天才画家とたたえられたベラスケスは、なぜ、すぐれた作品を生み出すことができたのか?なぜ、その人柄や胸の内までとらえるように描くことができたのか?
画家自身が残した記録はなく、長いあいだ謎とされてきたこの問いに、日本のベラスケス研究の第一人者・大保二郎さんが挑む。手がかりは、スペイン・プラド美術館による「ラス・メニーナス」のX線調査で明らかになった創作過程と、ベラスケスの出自にまつわる驚くべき新事実。浮かび上がってきたのは、絵の中でしか本当の自分をさらけだすことができなかったベラスケスの過酷な運命と、その中で葛藤(かっとう)する生々しい姿だった。人間の尊厳とは何かを絵の中で問い続けずにいられなかった、ベラスケスの心の奥に迫る。 」 ーーNHKのホームページよりーー

 原一男は映画監督らしく絵を描くときの目線の高さがいつも対象よりも低くなっている事に注目していた。こういう視点は非常に重要だと思う。目線が低いというのは、映画でいえば、カメラアングルが低いということである。彼の映画のアングルもそうだったような気がする。僕が観たのは『ゆきゆきて、神軍』(この映画は、マイケル・ムーア監督が「生涯観た映画の中でも最高のドキュメンタリーだ」と語っている。) 『全身小説家』。因みに、オシムやストイコビッチの本を書いているスポーツライターの木村元彦は原一男の疾風プロダクションを経て独立した人だ。

 4日の結果。 マドリード。ダニエル・ルケ、耳なし。 セビージャ。モランテ、マンサナレス、耳1枚。ペレラ、耳なし。 マラガ。タト、耳なし。ホセ・トマス、場内1周。カステージャ、耳1枚が2回。 アルル(フランス)。昼。フェレーラ、ホセリート・アダメ、耳なし。ロマン・ペレス、耳2枚、耳1枚。 アルル(フランス)。パディージャ、耳なし。ラファエリジョ、メディ・サバジ、場内1周。 ギフエロ。ガジョ、コヒーダされ顔に怪我を負う。ソブリサリエンテ。サルバドール・ルアノ、耳1枚が2回。怪我。チャプラ、耳なし。


 4月7日(水) 曇のち雨 19693

 パソコンのデータの移動が上手く行かず、手間がかかっていることを話したら、こういう方法があるということを教えて貰い、それを実行したら何と簡単にデータの移動が出来た。えー、こんな簡単なの?と、あっけにとられた。こうなるとあとはウィルス・ソフトとHPのソフトをパソコンに入れれば大方完成する。しかし、HPソフトが何処に行ったのか行方不明だ。困ったもんだ。そう思って探したら直ぐに出て来た。一太郎とATOKもインストールしなければ記述が出来ない。

 サン・イシドロの5月25日コリーダ・デ・プレンサの牛が決まった。もめていた、ラ・キンタ牧場でフリがやりたいという願いは、一旦拒否されたが、今回の発表では願いが叶った。エル・フリは、ビクトリアーノ・デル・リオ牧場とラ・キンタ牧場。ベストの選択といっていいだろう。ミゲル・アンヘル・ペレラは、ヌニェス・デル・クビジョ牧場とハンディージャ牧場。クビジョは良いにしても、ハンディージャは癖があるのでペレラには難しいと思う。見せ場があるだけ彼が上手くなっているか疑問だ。カジェタノ・オルドニェスは、カルメン・セゴビア牧場とドミンゴ・エルナンデス牧場。カジェタノも良い牧場を引いた印象だ。

 ホセ・トマスが4日マラガで耳を取れなかったのは、ピンチャッソを繰り返したからの様だ。そういうことがあり得るのが闘牛。だから、このフェリアのメホール・ファエナに選ばれた。昨日は夕方から自転車で出掛け夜中に帰ってきた。面白い考え方を提出した人がいる。これは収穫だった。

 5日の結果。 アルル(フランス)。フリ、耳なし。バウティスタ、マティアス・テヘラ、耳2枚。


 4月8日(木) 晴 33525

 新しいパソコンにデータを移動して、PCソフトをインストール使用をしたら、ノートンのアンチウィルスソフトが入れれない。Windows7はXPやvistaでインストール出来るように対応していたのに、ダメだった。もっとも2008だったのでしょうがないと思った。今日は一太郎とATOKに挑戦したら、すんなりインストールできた。これには驚喜した。これでお金を使わなくていいと思ったからだ。

 イチローは毎試合ヒットを打っている。松井秀喜は、彼で新天地で活躍している。しかし、サッカーの日本代表はまるでダメ!話にならない。ワールドカップでベスト4を目指すと岡田監督が言っているが、現実的にはワースト4になりそうだ。ネットのアンケートでは、ワールドカップ1次リーグで0勝というのが80%を超えている状態で、ファンはほとんどあきらめムード。当たり前だよな、あんな試合をして。本田も森本もいないFW陣でも攻め手がない。中村俊輔の精神的な弱さは、トルシエのト抱えているようでラウマを見てられない。

 日曜日の桜花賞の枠順が発表された。横山典弘に賭けようと思っている。当日馬体重を確認してから買おう。混戦の桜花賞。どうなるかは判らない。その日の運だ。


 4月9日(金) 曇 5889

 米ロの核削減条約に調印した。「米国のオバマ大統領とロシアのメドベージェフ大統領は8日、チェコの首都プラハで、第1次戦略兵器削減条約(START1、昨年12月失効)に代わる新たな核軍縮条約に調印した。配備済み戦略核弾頭の上限数をそれぞれ1550に制限するもので、過去の米露核軍縮で最低水準となる。オバマ大統領が提唱する「核兵器なき世界」の実現に向けた実質的な第一歩となった。 新条約(新START)は、大陸間弾道弾(ICBM)や潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)、重爆撃機の核運搬手段を800に抑え、実戦配備分については700に制限する。両国議会の批准を経て発効し、7年以内に戦略核などを削減する。有効期間は10年。発効すれば、02年に調印された戦略攻撃兵器削減条約(モスクワ条約)は失効する。

 オバマ大統領は調印後の会見で「核の安全保障と不拡散にとって重要な一里塚」と評価した。メドベージェフ大統領も「米露双方が勝利し、全世界の勝利でもある」と語った。 新STARTは未配備の戦略核や、より小型の戦術核の制限には触れず、ロシアが懸念する米ミサイル防衛(MD)計画を直接名指しした制限事項は盛り込まなかった。オバマ大統領は会見で、ロシアとMDに関する協議を継続することで合意したと強調。一方、ロシアは8日、米国のMDが強化されれば新条約脱退の根拠になるとの声明を発表した。」 ーー毎日新聞よりーー

 コルドバのカルテル情報が入った。ホセ・トマスは26日の出場になる。


 4月10日(土) 晴 35497

 いろいろな理由があって闘牛の会の活動を抜けることにする。詳しく書くと差し障りのあることや、人を傷つけることになるのでここには書かないことにする。このHPは闘牛の会発足当時、松田君と相談して闘牛の会用のHP作成を考えたときに、会としてはまあ早いということで、僕自身のHPを作ることにした。だから、闘牛の会を抜けることにした時点で当初の目的を達成したものとして、閉鎖するのが筋である。ただ閉鎖するにはデータとしての部分もあるので、今後闘牛をみたいと思う人のために閉鎖せずに、WEB上に残すことにする。掲示板は外し、メールアドレスも削除する。その上で更新は一切しない状態で残すこととする。

 今の心境をYoutubeに出ている2曲の歌を載せることによって、残しておきたい。なぎら健壱の『四月十日の詩』と、はじだのりひことシューベルツの『風』。『悲惨な戦い』のなぎら健壱の名曲『四月十日の詩』は、発表当時感動した。丁度今日と同じ日で心境もこの詩の中にあることと似ている。伝説のグループ、フォーククルセイダーズ はしだのりひこが解散後に作ったグループがシューベルツ。歌詞をフォーククルセイダーズの北山修。今は、精神科医をやっている彼が、書いた詩は今も響くものがある。


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