--バーチャル・リアリティーとリアリティーの狭間で--
por 斎藤祐司
5月13日(水) 晴 10965
朝食は、衣笠丼をそばにして食べる。笹かまぼこも入れた。ネギは普通のネギ。ご飯で食べるより作りやすい。流れとしては、明日、緊急事態宣言の外出自粛の緩和される方向である。でも、感染者が1番多い東京ですら人出が多くなってきた。ゆるみがこういう報道で、大きくなってきていると思う。大相撲の三段目の力士が、新型コロナウイルスで、多臓器不全のため死亡した。28歳だったという。
去年流行語にもなった、『筋肉体操』。「筋肉は裏切らない」といって室内で体操をするスタイルで、今の時期には、丁度いい。これNHKでやっているが、観ているとおかしい。「がんばるか、がんばらないではありません。がんばるか、超がんばるかの二者択一です。・・・苦しくても、自分に甘えてはいけまんせん。いよいよ最後です。あと1回しか出来ません。」逆三角形の体形で、ムキムキのマッチョが、筋肉体操をする。その時の言葉が、上記のような塩梅だ。まるで、自粛要請で、自宅にこもる人に向けていっているようにも聞こえる。
♪思いこんだら 試練の道を
行くが男の ど根性
真っ赤に燃える 王者のしるし
巨人の星を つかむまで
血の汗流せ 涙をふくな
行け行け飛雄馬 どんと行け♪ ――『巨人の星』より――
日本人のメンタリティーには、筋肉体操や『巨人の星』のような、昔の運動部のような根性論がいまだにある。そして、そんなの出来ないと素直にいう、若い世代もいる。特にサッカーなど海外の指導法を学んだ人たちなど、科学的にトレーニングをしようとする風潮が浸透してきた。しかし、こういうスポコンのような、ど根性が好まれる部分もあるし、面白がる処もある。筋肉体操は、筋肉を鍛えるためには、こういう体操をした方が効果的だという科学的なデータで行われていると思うのだが、それを実行しようとするときに、上記のような根性論で、エールを送りながらすることが、日本人のメンタリティーを刺激しているかと思うと、おかしい。
マドリードでは、無料マスクを配っているが、長蛇の列が出来たという。こんな事をするより、医療従事者へ配布した方が良いという声が上がっているようだ。国家統計局が、第1四半期GDPが、5.2%減だったと発表しているが、銀行協会が後援する社会事業団体FUNCAは、3月後半に失われた経済活動は全体の30%にあたり、1日あたり10億ユーロの損失で、3月後半だけで、GDPは170億ユーロ失ったことになるという。この3月後半の損失が、4月5月と続いていると想像するが、スペイン経済は壊滅的な状態になっているのだろう。観光業が多いはずなので、長期的な影響が出るだろう。カステジョンは、3月開催予定だったフェリア・デ・ラ・マグダレナの、10月開催を模索していたが、新型コロナウイルス感染状況を考慮して、今年の開催を断念した。これは、4月の春祭りを中止し、9月へ移動して開催を模索しているセビージャへ影響されることは、想像に容易い。
日本の大学生、大学院生、短大生などの5分の1が退学を考えているという。親の仕事や自身のアルバイトが出来ないことで、学費、生活費がないという経済的なことが理由だ。また、高3、中3など受験に対しての不安をかかえているようだ。学校閉鎖が続いているが、高3は、現役不利と感じているという。学生に対する支援を政府が考えているが、追いついていない。早大学長は、学費を値下げしないと明言したようだが、大学が学生支援のために、お金を援助するところも出て来ているようだ。厚生労働省発表の4月の自殺者は、前年同月比で、約20%減になったという。この理由を厚生労働省がHPで書いているが、意味不明な感じがある。もっと理解しやすい理由は、五木寛之が昔ある対談でいっている事だと思った。それは、年に3万人以上の自殺者がいるが、戦争直後の自殺者は驚くほど低いのは、みんなその日を生きるのに必死だったから、内面に向かって悩む暇がなかったからではないかといっていた。そういうものかもと思った記憶がある。一方、経済的に行き詰まっての自殺は、これから増えると思う。お先真っ暗に思えてしまって、気持ちが折れる人も出てくるだろうと思うからだ。
世界では、426万2千人の感染者が出、29万1千人が死亡。アメリカは、140万人の感染者、8万3千人が死亡。スペインでは、228030人の感染者、26920人の死者。ここ3日は、179、143、176人の死者が出た。東京では、ここ3日、22、12、28人の感染者(10日連続100人以下7日連続50人以下)が出て、昨日までの累計で、4987人、196人の死亡になった。全国では、昨日の時点で、81人増え、16049人の感染者、678人の死者。東京の速報は、10人の感染者が確認された。
5月14日(木) 晴 10773
昨日の夜、スーパーで買って来た半玉のキャベツを切り刻んで塩で漬ける。こうするだけで、キャベツに付いている乳酸菌が発酵して、短時間に良い具合の漬かる。それを朝食の漬物で食べる。納豆玉子とインスタントの塩焼きそば。ずーっと電車に乗っていないので、知らなかったが、中づり広告などは少なくなって電車の中は、寂しい状態だという。が、コロナ騒動前から、そういう兆候はあった。京都のメトロも中づり広告はあったが、座席の上の天井付近にある広告スペースは3分の1も埋まってなかった。渋谷駅の広告スペース、ハチコーボードは、真っ白になっているという。駅のコンコースの広告スペースも空きが目立つらしい。
広告や歌が世の中を反映しやすいが、広告業界は、仕事が激減しているだろう。経済活動がとまると、広告はもろに打撃を受ける。コロナ以前は、季節ごとに、服を買ったり、あの店によってあれが食べたいと、思って消費していたことが、今は嘘のようになっている。今まで当たり前だったことが、今は当たり前ではなくなった。喫茶店でタバコを吸って過ごすのが好きだったが、今はあの密閉空間へ行こうとは思わない。ラーメン屋とか食堂レストランも同じだ。
今日政府は、緊急事態宣言の緩和する。少しずつ経済活動を動かそうとしているが、コロナ以前のように、直ぐに経済活動が活発になることはないだろう。感染を、恐れる気持ちは大きい。医療関係者や学者が研究チームが、感染者は、発表されている10倍いるだろうということをいっている。専門家会議の尾身座長も、確認された感染者の10倍の感染者がいるだろうということをいっている。緩和するにあたって、明確な数値を出すようだが、その中の1つに10万人当たりの感染者数、0.5人ということをいっている。違う数値も出ると思うが、人口密度など全然違うので、そこも考慮出来る数値にならなければおかしいだろう。実効再生産数とか、PCR検査陽性率とか。勿論、病床の感染者の割合とか。ニュースでは39県の緊急事態宣言が解除されるようだ。
カスティージャ・イ・レオン州カスティージャ・イ・ラマンチャ州の高等裁判所は、3月4月の中央政府発表の死者数より、それぞれ107%、85%多い、3672人、4627人の約2倍になると発表した。死亡原因が、新型コロナウイルスのものと、その可能性があるものを含む人数だという。可能性が強いケースを含めないと、死亡者急増の説明がつかないという。マドリードで無料配布されているマスクは中国から物らしく、しかも、不良品をスペインに送って来て、マスク外交を行っているようだ。EUの基準をクリアしているマークが付いているが、それは全くの嘘と報道されている。中国から緊急輸入された医療備品のほとんどが、使えない物や不良品が多かったようで、中国製は評判が悪いようだ。検査キットの事も以前書いたが・・・。
世界では、434万2千人の感染者が出、29万6千人が死亡。アメリカは、142万1千人の感染者、8万4千人が死亡。スペインでは、228691人の感染者、27104人の死者。ここ3日は、143、176、184人の死者が出た。東京では、ここ3日、12、28、10人の感染者(11日連続100人以下8日連続50人以下)が出て、昨日までの累計で、4997人、203人の死亡になった。全国では、昨日の時点で、72人増え、16120人の感染者、697人の死者。東京の速報は、30人の感染者が確認された。
5月15日(金) 晴/曇 10043
今日はサン・イシドロの日だ。本当なら今頃マドリードにいて、サン・イシドロの闘牛を観に通っているはずだったが、コロナ騒動で全ての予定は、キャンセルになった。そして、仕事の方も、行っていると思って休んでいる。それが1番良い事だと思う。6時半に起き、炭酸水を飲んで散歩に出かけた。人が少ないのが良い。朝食は、他人丼風衣笠丼。油揚げネギ豚肉炒め、そばつゆで煮詰め卵でとじた。それをご飯の上にのせて食べる。やっぱり、肉が入ると腹持ちが良い。
加藤厚生労働大臣が、献血された血液から、複数の抗体検査キットで、抗体の陽性数を発表した。東京500人、東北500人、合計1000人の検体数。陽性者は、東京が、最大3人、東北が、2人。陽性率は、東京で、0.6%、東北で、0.4%だった。この抗体検査キットでは、はっきり判らないので、来月から1万人の検体数で、東京、大阪、宮城などで抗体検査キットを使わない正確な抗体検査を実施するという。
この抗体検査キットの結果を、岡田晴恵教授(感染症学)は、「これは500人ですから、即座に断言は出来ないのですが、東京都の99.4%がかかってないということです。ですから、まだ流行は来ていない」と、いった。「この理由は、様々に考えたんですけど、唾液のなかに(ウイルスが)いっぱいいるということで、日本のマスク文化、手洗いとか基本的衛生状態を励行ができる、靴も脱ぐ、まじめに対策をやっていたとかあったと思う」 「このデータをどう読むかと言えば、99パーセントかかってないことは、たぶん秋冬、低温乾燥の11月以降に非常に大きな山になる可能性が危惧される。そういうことがあることを見越して政策を立てないといけないということ」 「かかったことがない免疫がない人がたくさんいる場合には、医療確保が難しければ検査をたくさんやってそもそも医療に入る前に隔離するとかの議論を積極的にやらないと医療が持たない可能性があって心配がある」
確かに政策としては、最悪の事を考えてたてるのが正統的な考え方だろう。医療確保が出来なければ、検査数を増やして早めに隔離という政策が取れるなら素晴らしい。病床数も増やしていて欲しい。発熱外来や、ドライブスルー方式の検査所なども増やしていて欲しい。それを準備する期間だという考え方が正しいだろう。
それとは全く別の、考え方もある。そもそも日本人は、新型コロナウイルスに感染しにくいのではないか?という疑問だ。中国、イタリア、スペインなど、主にヨーロッパ諸国の人たちよりも、アメリカ人よりもずっと感染しにくいのではないか?そういう疑問だ。ニューヨーク市の感染拡大が満員の地下鉄ともいわれるが、東京の満員電車でも、感染拡大は最小限に抑えられたのかもしれない。ちなみに、ドイツの500人の検体数で、5%。ニューヨーク州の3000人の検体数で、約15%。何故こんなに違うのか、原因がはっきり判らないが、日本人ってちょっと違うのか?と、思ってしまうというか、感じてしまう。拙速な判断はそれこそ禁物だが。神戸の病院での抗体検査では、1000人の検体で、3.3%だった。こっちは、病人が多いという事もある。献血では、健康な人が多いという事もいえるだろうから。
春の選抜高校野球、高校総体(インターハイ)中止に続いて、夏の甲子園も中止の方向で検討に入ったという。野球もサッカーも、ゴルフすら、まだ始まっていない。軒並みスポーツは出来ない状態だ。水泳は、プールの使用が禁止されている。最近分かったことでは、唾液にウイルスが沢山あるという。そういうことが分かったら、なおさら、プールは使用しずらいだろう。
今週マドリード、バルセロナ、バレンシアなど準備が整っていないからレベル0のまま、緩和措置から外れていたが、それらの多くがレベル1への移行許可申請を中央政府へ出したという。が、バルセロナ県はレベル0を維持するようだ。ここ数日の感染者数は、スペイン全体の40%がバルセロナ県だという。ただ、マドリードもレベル0のままの方が良いようだ。
世界では、444万人の感染者が出、30万2千人が死亡。アメリカは、144万8千人の感染者、8万6千人が死亡。スペインでは、229540人の感染者、27321人の死者。ここ3日は、176、184、217人の死者が出た。東京では、ここ3日、28、10、30人の感染者(12日連続100人以下9日連続50人以下)が出て、昨日までの累計で、5027人、212人の死亡になった。全国では、昨日の時点で、83人増え、16203人の感染者、713人の死者。東京の速報は、9人の感染者が確認された。
5月16日(土) 雨 11983
朝炭酸水を飲んで散歩へ出かける。今日は川沿いの道。藤の花は、すっかり散って、若葉が一杯広がっていた。散歩後半に小雨が降り出した。昨日の夜BSプレミアムで、『養老先生、ときどき まる「春を思う」』をやっていた。鎌倉の自宅で、19歳になるまるという猫とのそれを撮った番組。何にも考えていないという、まるを温かい目で観ている養老孟司が何とも良いもんだと思った。
15日から緊急事態宣言から39県が解除された。それでも、感染を恐れて、街に人は溢れていることはないようだ。安倍首相は、この39県に対して、3つのお願いをした。1つ、少しずつ段階的に日常を取り戻してもらいたい。2つ、前向きな変化は、できるだけ続けて欲しい。3つ、日常のあらゆる場面で、ウイルスへの警戒を怠らないでいただきたい。ちあきなおみなら『四つのお願い』だ。この歌、3番まであって、それぞれ四つのお願いをするので、全部で12のお願いになる。恋心は、要求が多い。
抗体検査の情報を、WBSでやっていた。ニューヨーク州、1万5千人の検体数で、陽性率13%。ニューヨーク市で、陽性率19.9%。スペインは、検体数6万で、陽性率5%だという。仮に、東京都500人の検体数で、陽性率0.6%だとすると、1390万人の内、8万3400人が抗体を持っているということになる。東京都発表の感染者5千人の16.68倍になる。また、スペイン4700万人の5%だとすると、235万人が抗体を持っていることになる。感染者発表の約10倍になる。
マドリードもバルセロナも月曜日から、レベル0からレベル1になるようだ。だだし、レベル1よりも厳しく、レベル1では緩和されるものが、少なく、実質レベル0.5くらいのようだ。
世界では、453万4千人の感染者が出、30万7千人が死亡。アメリカは、147万2千人の感染者、8万8千人が死亡。スペインでは、230183人の感染者、27456人の死者。ここ3日は、184、217、138人の死者が出た。東京では、ここ3日、10、30、9人の感染者(13日連続100人以下10日連続50人以下)が出て、昨日までの累計で、5039人、219人の死亡になった。全国では、昨日の時点で、50人増え、16253人の感染者、726人の死者。東京の速報は、14人の感染者が確認された。
5月17日(日) 晴 9877
今日は遅く起きた。気づいた時は、正午を過ぎていた。外は天気。そして、炭酸水を飲んで朝食の海鮮カレーをサラダと一緒に取る。ヴィクトリアマイルは、圧倒的1番人気のアーモンドアイが、好位に付け、最後の直線も馬なりで先頭の立ち、ちょっと手綱を動かすくらいでムチも使わず持ち替えもなく、4馬身差の圧勝。タイムもレコードに、0.1秒差の、1分30秒6。強い!まるで調教を付けているようなレースだった。必死でムチを入れて追い上げた、サウンドキアラが2着、去年の優勝馬、ノームコアが3着だった。ラヴズオンリーユーもプリモシーンも不発に終わった。これで国内GⅠ、6勝。海外でもドバイターフGⅠを勝っているので、GⅠ、7勝目。ただただ王者、アーモンドアイの強さだけが際立った。次走は、何処へ行くのか?安田記念なのか、宝塚記念になるのか。
スペインでの抗体検査は、どの検査キットを使ったが不明のようだ。中国から検査キットは、信用できず、変えてもらったものもダメだったようだ。ようは、検査キットの信憑性によって、結果も変わってくるということ。ニューヨーク州で使った検査キットの信憑性はどうなのだろう?と思ってしまう。EU諸国は、経済活動を本格化させるようだ。イタリアは6月から海外旅行の受け入れも出発も受け入れOKにする。ドイツも6月半ばから始める予定だという。本当にそれでいいのか、心配になってしまう。間違いなく第2波が来るだろう。WHOは、秋には間違いなくこれまでより多くの死者が、出るだろうと予測している。
おそらく日本は、こういう風潮にはのらないだろう。政府が出した、数字にしても、大阪モデル、東京アラートもいずれも、そうならないという数字を出している。ただ経済は動かないだろう。不況のまま、経済活動は不活発のままに、蒸し暑い夏をむかえそうだ。星野リゾートの星野佳路社長が、①地元圏内、②首都圏、③海外と3つに分けて、観光業は、①から始まり③まで回復するには、1年以上時間がかかるだろうと予想している。銀行などの金融機関の貸し倒れも増えるだろう。
世界では、462万6千人の感染者が出、31万1千人が死亡。アメリカは、149万7千人の感染者、8万9千人が死亡。スペインでは、230698人の感染者、27563人の死者。ここ3日は、217、138、102人の死者が出た。東京では、ここ3日、30、9、14人の感染者(14日連続100人以下11日連続50人以下)が出て、昨日までの累計で、5050人、230人の死亡になった。全国では、昨日の時点で、57人増え、16310人の感染者、748人の死者。東京の速報は、5人の感染者が確認された。
5月18日(月) 曇のち雨 2845
目覚まし前に6時半に起き、炭酸水を飲んで散歩へ出かけた。帰って来て朝食は、納豆玉子と残り少ない海鮮カレー。朝食後は、銀行へ行ってタバコを買った。タバコ屋の婆さん、髪が伸びたといっていた。今、美容院には行きたくないのだという。もう少ししたら、ほら、5月まででしょうと。緊急事態宣言が解除されたら行くようだ。
昨夜NHK『新型コロナウイルス ビッグデータで闘う』、BS1スペシャル『パンデミックは収束するのか~世界の専門家が大激論~』を観る。NHKの方は山中伸弥、BSの方は、本庶佑と、ノーベル賞受賞者をゲストに迎えている。どちらも、非常に面白かった。4月下旬から5月上旬の頃、中立的な嫌味のないNHKの放送よりも、テレビ朝日の朝の番組、『羽鳥慎一モーニングショー』の方が、政府が時々、チャチャを入れて、新型コロナウイルスについて現実を知るには、突っ込みが多く、信頼できるという評判も多かった。そこで名を売ったのが岡田晴恵教授だ。確かのこの人凄い。共感できる部分が多いのだ。今日は元厚労相で、自民党新型コロナウイルス関連肺炎対策本部長の田村憲久が、ハキハキ応えていたのは、気持ちが良かった。特に、500人の検体数の抗体検査キットを使った、抗体陽性率の話で、これとは別に、東京大学が病院で行った、500人の検体数の抗体検査は正確なものだという事を、岡田・田村両氏がいっていた。それでも、陽性率は、0.6%という結果が出ているという。こういう分かっている人が、動かない政策も対策も立案出来ないと進まないだろう。少なくとも、現職の加藤厚生労働大臣よりも、有能な人材に思える。少しは、事業者へのお金の流れも良くなるような印象だ。
でもやっぱり凄いのは、NHK。『新型コロナウイルス ビッグデータで闘う』も『パンデミックは収束するのか~世界の専門家が大激論~』も、科学者、現場の臨床医、感染学の専門家など総合的な物の見方で、新型コロナウイルスへのアプローチを試みている。そして、日本人だけでなく、欧米の専門家や臨床医のコロナ現場の意見の発信があったりするので、とても面白い。
「会見で小池都知事は、ロードマップは以下の「5つの視点」から策定されると説明。
1.緊急事態宣言下においては、外出自粛の徹底を通じて、感染を最大限抑え込む
2.その後、適切なモニタリングなどを通じて、慎重にステップを踏み、都民生活や経済社会活動との両立を図る
3.状況の変化を的確に把握し、必要な場合に「東京アラート」を発動、外出自粛等の再要請をするなど、感染防止の徹底を図る
4.今後、発生が予想される「第2波」に対応するため、万全の医療・検査体制さを整備する
5.ウイルスとの長い戦いを見据え、暮らしや働く場での感染拡大を防止する習慣=「新しいあたりまえ」が定着した社会を構築する
「東京アラート」の基準となるモニタリング指標については「感染(疫学的)状況」として1.新規要請者数(20人/日で緩和、50人/日で再要請)、2.新規陽性者における接触歴等不明率(緩和・再要請ともに50%)、3.週単位の陽性者増加比(1=緩和、2=再陽性)を設定。また、「医療提供体制」として4.重症患者数、5.入院患者数、「モニタリング(監視体制)」として6.PCR検査の陽性率、7.受信相談窓口における相談件数を設定する見通しだとした。」(ANNニュース)
休業している企業が、役所や営業している企業へ、委託されて働いている処が出だした。居酒屋の従業員が、弁当などの宅配サービスの処で働いたりして、急場をしのいでいる。こういうのって、委託するところも、委託されるところも、両方メリットがあるようだ。給料が出るのと、今まで違う業種業態で働くと、元に戻った時にも役立つようなのだ。ニューノーマルは、こういう風に、今まで違う感覚で定着していくのかもしれない。
検察庁法案改正案は、今国会では成立を見送った。新型コロナウイルス対策に集中すべきというのと、政府が人事権を持つような改正案に対するSNSなどでの500万件以上の抗議などがあった影響が大きいようだ。
ウエスカ、8月のセマナ・グランデと呼ばれるバスクのビルバオ、サン・セバスティアン、ビクトリア、9月のムルシアのフェリアの中止が発表された。これは、スペインで9月に行われるフェリアへの影響を与えるだろう。アルバセーテ、サラマンカ、バジャドリードなど。すでにカステジョンのフェリアが、9月へ移動しようとしたが、断念したことは書いた通りだ。9月10月のマドリードも10月のサラゴサも出来る状態にはならないだろう。
世界では、471万人の感染者が出、31万5千人が死亡。アメリカは、151万6千人の感染者、8万9千人が死亡。スペインでは、231350人の感染者、27650人の死者。ここ3日は、138、102、87人の死者が出た。東京では、ここ3日、9、14、5人の感染者(15日連続100人以下12日連続50人以下)が出て、昨日までの累計で、5055人、237人の死亡になった。全国では、昨日の時点で、27人増え、16337人の感染者、756人の死者。東京の速報は、10人の感染者が確認された。
5月19日(火) 雨/曇 11720
昨日から降っている雨が昼頃まで続いた。朝食は、納豆お新香など。昼食は、スパゲッティ。雨が上がった午後に、玉子や粉チーズ野菜、タバコを買いに出かけた。肌寒いので、上着を羽織ったが、マスクをすると息苦しい。人がいないので、取ることにして歩いた。マスクをすると肺炎を起こしたようになるが、取ると凄く楽だ。スーパーではマスクをして買い物をすませ部屋に戻り、買ってきたものを冷蔵庫などへ入れて、上着を脱いで散歩へ出かけた。
「新型コロナウイルスの患者を受け入れている病院の利益率が4月、平均で10%を超える赤字に転落したことが18日、病院団体の調査で分かった。コロナ以外の患者が大きく減る事態が続けば、病院の経営危機につながる懸念がある。
日本病院会、全日本病院協会、日本医療法人協会が7~15日に加盟する全国の4332病院を対象に調べた。
有効回答があった1049病院の4月の利益率はマイナス9・0%。前年同月のプラス1%から10ポイントの悪化だった。このうち新型コロナの患者を受け入れた269の病院は、利益率がマイナス11・8%で、悪化幅もさらに大きかった。
苦境の要因は、患者数の減少だ。4月の外来の初診患者数は1年前と比べて4割減。コロナ患者を受け入れた病院では4月の病床利用率が67・1%と1年前より10ポイント以上落ち込んだ。」(朝日新聞)
こういう事もあってか、日本医師会などは、政府に7.5兆円の医療費確保を要望した。コロナ患者を受け入れれば受け入れるほど、利益が上がらない。感染する恐れのある医療現場で、精神的、肉体的、そして、経済的にも疲弊するというは、不条理だ。ドイツのように、コロナ患者用ベッドト一床65万円とか補助を出さないと第2波を乗り切れないんじゃないかと思う。
スペインの消費者協会が、スーパーの商品の表面に新型コロナウイルスが付着しているかどうか、PCR検査を実施した結果を公表した。需要が多いものを、Alcampo、Carrefour、Dia、Lidl、Supercor
などの売り場から非常事態宣言が出されてから調べた、小麦粉、板チョコレート、缶ビール、パン、計り売りのリンゴ、袋入りサラダ、トルティージャ、パック済み肉、スモークサーモン、トイレットペーパーなどを、付着後間もないもの、時間が経過したものを含め、付着したRNAの有無を調べたところ、66の商品から1つも検出されなかったという。完全に安心だとは言えないかもしれないが、1つの安心材料になるだろう。しかし、日本はこういう検査を、消費者庁や消費者センターが、何故やらないのだろう?不思議だ。
世界では、480万5千人の感染者が出、31万8千人が死亡。アメリカは、153万7千人の感染者、9万人が死亡。スペインでは、231606人の感染者、27709人の死者。ここ3日は、102、87、59人の死者が出た。東京では、ここ3日、14、5、10人の感染者(16日連続100人以下13日連続50人以下)が出て、昨日までの累計で、5065人、241人の死亡になった。全国では、昨日の時点で、31人増え、16367人の感染者、768人の死者。東京の速報は、5人の感染者が確認された。
5月20日(水) 雨/曇 11049
朝起きたら寒い。部屋にいて、膝から下が冷える感じ。10時で14度ないから当然だ。朝ドラ観ながら他人丼風衣笠丼を食べた。大きめのフライパンで作るから、どうしてもしるが多めになる。子供の頃、おばあちゃんが作る親子丼って、鍋で作るしるの多いものだった。それをお玉ですくって、ご飯にかける。玉ねぎにしるが滲みて、甘かった。だから玉ねぎは嫌いじゃなかった。自分で作った他人丼風衣笠丼を食べながら、そんなことを思い出した。金がなくても、料理は工夫で美味しくなる。それを作っていてくれたのを、今なら判るが、子供の頃は何も判らず、感謝も知らずに無邪気だった。
薬局には、徐々に必要なものが棚に並ぶようになってきている。でも、消毒用アルコールも、マスクもまだまだ足りない。マスクの転売禁止に続いて、消毒用アルコールの転売禁止を決めた。今日スーパーへ行ったら、それを売っていた。見たら61度だった。70~85度といわれる、消毒液が有効度数に足りなかったので、部屋にある40度のジンでいいやと思った。この2か月石鹸の使用量が凄い。押すと泡の石鹸が出るものは、いつも品切れ。だから、固形石鹼を使っているが、石鹼も使うが、お湯と水も手洗いで使う。水道料も今まで以上になっているようだ。日本は、水が豊富だが、水も井戸水や川から汲んで来ないとならないような、発展途上国は、感染リスクは高くなるだろう。
アメリカで、ワクチン開発が進んでいるようで、接種した人に、強い抗体が出たようだ。これを好感して一昨日ニューヨーク市場の株価が900ドル以上上がったが、詳しく物が公表されていなかったために、昨日は下落に転じた。ドイツとフランスがコロナ基金を提案。これを好感して株価が上がった。しかし、スペイン中央銀行総裁は、今年の景気は予想以上に悪くなると見ているようだ。しかし、来年回復すると見ているようだ。このコロナ騒動で、クレジットカードの未返済が増えているという。そのスペインでも、6月後半から観光客を受け入れるようだ。また、公共の場での、マスク着用の義務化するという。詳しいルールは後日発表されるようだ。
世界では、489万7千人の感染者が出、32万3千人が死亡。アメリカは、155万8千人の感染者、9万2千人が死亡。スペインでは、232037人の感染者、27778人の死者。ここ3日は、87、59、83人の死者が出た。東京では、ここ3日、5、10、5人の感染者(17日連続100人以下14日連続50人以下)が出て、昨日までの累計で、5070人、244人の死亡になった。全国では、昨日の時点で、27人増え、16394人の感染者、773人の死者。東京の速報は、5人の感染者が確認された。
5月21日(木) 曇 2265
寝るのが遅く、起きるのも遅くなった。今日これから、関西圏の緊急事態宣言を解除するようだ。ここ2日凄く寒くなった。今日の朝ドラ『エール』は、感動的だった。放送後の『あさイチ』の朝ドラ受けで、近江アナウンサーが、「胸が苦しくなっちゃいました」といった。
やはり、9月のアルバセーテのフェリアも中止になった。マドリード近郊のサン・セバスティアン・デ・ロス・レジェスのフェリアも中止になった。昨日、夏の甲子園が中止になったように、スペインでは、地方の大事なフェリアが次々と中止になっている。新型コロナウイルスが世界中に拡散して、日常が変わったように、その変化を、しっかり受け止めている。スペインは、6月7日まで、2週間緊急事態宣言を延期するようだ。
自粛期間中、黒川検事長が新聞記者と、賭けマージャンをやった記事が出て、黒川検事長がこれを認めたという。あれだけ、SNSで、検察庁法案改正案に反対する運動が盛り上がった、その張本人の黒川検事長。辞任を申し出ているというが、解任になるだろうといわれている。マージャンをやって、お金かけるのは、昔は当たり前だった。しかし今は、違法行為になる。アナログ世代のそのまんまの、当たり前は、法を守る立場の人間として不適切というのは、これも当たり前の話だ。わざとこの時期にやったのかもしれないと、勘ぐってしまうような出来事だ。
世界では、500万人の感染者が出、32万8千人が死亡。アメリカは、158万1千人の感染者、9万3千人が死亡。スペインでは、232555人の感染者、27888人の死者。ここ3日は、59、83、95人の死者が出た。東京では、ここ3日、10、5、5人の感染者(18日連続100人以下15日連続50人以下)が出て、昨日までの累計で、5075人、247人の死亡になった。全国では、昨日の時点で、39人増え、16433人の感染者、784人の死者。東京の速報は、11人の感染者が確認された。
5月22日(金) 曇 8968
夜明け頃、目が覚めた。眠い時に寝ると、こうやってスッキリ目覚められる。ディランの『廃墟の街』を聴きながら、炭酸水を飲んでタバコ。昨日、10万円の給付の書類が、区役所から送られてきたので、コンビニへ行って、保険証と預金通帳のコピーを取ってきた。それから、散歩へ出かけた。さすがに朝早いと、空気が良い。人も少ない。朝食は、昨日の作ったカレー。
黒川検事長は、訓告の処分を受け、辞表を提出し閣議で承認された。これにより、退職金6000万円を受け取るという。こういうやり方は、強い批判と不満を生むだろう。訓告という甘い処分。停職だと、退職金も出ない。告発があれば、捜査せざるを得ないだろうと、元特捜や弁護士がいっていた。昨日、弁護士など660人が、「桜を見る会」の前夜祭で、公職選挙法違反(寄付行為の禁止)違反と政治資金規正法違反(不記載)の容疑で、安倍首相と後援会幹部3人に対する告発状を東京地検に提出した。これと同じことを黒川元検事長にすれば良いのだろう。
関西圏は、緊急事態宣言が解除され、徐々に自粛で閉めていた店が開き始めた。京都の錦市場商店街130店の内、70店が店を開けたという。昨日BS1スペシャルでやった『ウイルスVS人類3 スペイン風邪 100年前の教訓』を観た。歴史学者の磯田道史(武士の家計簿の原作者)が面白いことをいっていた。
磯田「消毒という概念だと、宮沢賢治の記録が非常に参考になって、妹が病院に入院していて、非常に良く消毒したと書いてあるんですね。賢治はそれで、感染してないので、あれだけ激しいウイルスがいたと思われる病院に中入っても、だから、インフルエンザとハッキリ書いてるから、やっぱり当時、最先端の消毒をやってたら、防げたかもしれないなという印象はあります」
宮沢賢治が、東京へ出た妹のトシがスペイン風邪に罹った時、看病して消毒をしていた。トシで思い出すのは、『永訣の朝』という詩だ。
けふのうちに
とほくへ いってしまふ わたくしの いもうとよ
みぞれがふって おもては へんに あかるいのだ
(あめゆじゅ とてちて けんじゃ)
と始まる美しく、悲しく、せつない詩。
ああ とし子
死ぬといふ いまごろになって
わたくしを いっしゃう あかるく するために
こんな さっぱりした 雪のひとわんを
おまへは わたくしに たのんだのだ
ありがたう わたくしの けなげな いもうとよ
死の間際、妹のトシが最後に雪を食べたいという。まるでアイスクリームを食べるように。妹の死を、雪を取ってきて欲しいと言葉と、それを取ってくる心情を書き残した賢治。盛岡弁なら、「とってきて けろじゃ」だろう。最後に、雪が欲しいというのは、泣ける言葉だ。途中にある(Ora
Orade Shitori egumo)は、外国語ではなく、「おら おらで 一人 行く」という花巻弁だ。賢治は凄い時代に生きた人だ。3度の大きな三陸の津波があり、関東大震災、飢饉、スペイン風邪で妹が死んだのだ。そういう賢治が、父親の反対を押し切って法華宗に傾倒した。そういう宗教的なものが必要だったのだろう。賢治の童話や詩が、どこか不思議な世界を描くのは、自分ではどうしようもないそういう時代背景と、無関係ではないのだろう。
世界では、507万6千人の感染者が出、33万4千人が死亡。アメリカは、160万8千人の感染者、9万5千人が死亡。スペインでは、233037人の感染者、27940人の死者。ここ3日は、83、95、48人の死者が出た。東京では、ここ3日、5、5、11人の感染者(19日連続100人以下16日連続50人以下)が出て、昨日までの累計で、5133人(集計の修正があった。)、256人の死亡になった。全国では、昨日の時点で、48人増え、16518人の感染者、799人の死者。東京の速報は、緊急事態宣言後最小の3人の感染者が確認された。
過去の、断腸亭日常日記。 --バーチャル・リアリティーとリアリティーの狭間で--
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