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 10月31日(月) 昔、今日の料理でもあったのだ

 ブルーベリーと紹介なんと毒物だった
 (http://www.nikkansports.com/entertainment/f-et-tp0-20061028-109436.html )

 テレビ東京が27日、同日午前6時45分から放送した「おはスタ」番組中でブルーベリーと紹介した植物が、食べるとおう吐などが起きる「ヨウシュヤマゴボウ」と分かったため、注意を呼びかけた。同番組では東京・三軒茶屋小学校を紹介し、学校内の植物としてブルーベリーを取り上げた。しかし、放送後、実はこの葉や根を食べると、おう吐、下痢、まひなどの症状を起こす可能性があるヨウシュヤマゴボウと分かり、同局の夕方のニュースやホームページで食べないように呼びかけた。[2006年10月28日6時31分

 いや、昔、果実酒を扱った『今日の料理』。紹介されたのが『スズラン酒』不味いのである。いやマズいのである。だって、スズランにはコンバラトキシンが含まれているのだ。それがアルコールによって抽出されてしまうと・・・。恐ろしいことになるのである。
 一説によると、スズランの根をつけた水を飲んだ子供が亡くなるという痛ましい事故さえも起きているのである。
 しかしなあ、似た植物って結構あるのだ。
 あと、エゾスズランはまったくの別物なのだ。たしか、あれには毒はないのである。


 10月30日(日) あと、2つ!



 道の駅、道央圏の残り三つ花ロードえにわ、サーモンパーク千歳、マオイの丘を攻略する。写真はカメラを忘れたので、ケータイで撮影。うーむ、やっぱりデジカメの方が綺麗かも知れないなあ。今回のキーワードは『やっぱり迷走』


 10月29日(土)こういう老人に、私はなりたい 

 70歳男性、4人組の路上強盗を撃退、昔習った格闘技で
 (
http://cnn.co.jp/fringe/CNN200610250032.html 

 2006.10.25 Web posted at: 17:45 JST - CNN/REUTERS

 ベルリン――ドイツのビーレフェルト町の警察は24日、同町で深夜、4人組の路上強盗に遭遇した英国の「70歳男性」が、兵役時代に身に着けた「格闘技術」で見事に撃退した、と述べた。

 殊勲の男性はドイツ在住の年金生活者。調べによると、男3人が突じょ、前に現れ、現金を要求。4人目の男が背後から忍び寄り、押さえ付けようとしたが、逆に投げ飛ばして反撃していた。

 別の男が今度は、蹴(け)りつけようとしたが、男性は足をつかみ、地面に転がしたという。

 この後、犯人たちは、負傷者を抱え、逃走したという。18歳から25歳までの若者とみられている。

 男性は軽いすり傷を負っただけだった。地元署の報道担当は「彼を事態をすべてコントロールしていたようだ」と感心している。

 いや、すごいのだ。さすがジョンブル。転んでもただでは起きないというか、なんというか。うーむ、老いすら楽しむものなのだな。英国人は。しかし、ドイツ人もだらしないというか、なさけないというか。うーむ。イタリア抜きにしても勝てそうにないのであろうか。やっぱり。


 10月28日(金) 広がってるなあ

 高校必修逃れ、286校…文科省調査http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/news/20061028ur21.htm

 全国の高校で卒業に必要な必修科目が教えられていない問題で、文部科学省は28日、公立の全高校を対象に行った緊急調査の結果を公表した。

虚偽カリキュラム284校

 兵庫県を除く46都道府県15政令市の3892校のうち、必修逃れの高校は31都道県2政令市286校。このうち284校が、教育委員会に虚偽のカリキュラムを提出していた。

 調査結果では、岩手(31校)、北海道(29校)、長野(28校)、静岡(21校)、島根(19校)、愛媛(17校)、福島(15校)などが多かった。島根県は、全公立高校42校のうち半数近い19校、岩手県も79校中31校、福井県も32校中11校で必修逃れを行っていた。また、富山の公立校では、現在は解消しているものの、11校のうち3校で、卒業生に本来必要な履修単位を取得させないまま卒業させていたケースが判明した。

 一方、必修逃れが見つかった高校のうち、2校を除く全校が教育委員会に虚偽のカリキュラムを提出。それ以外の2校も、「県教委に出したカリキュラムで既に必修科目が足りなかったが、県教委が確認できず、そのまま授業が行われた」(長野県)、「正しいカリキュラムだったが、生徒が科目を選択する際、学校が指導しなかった」(岡山県)など、教育委員会や学校のミスで生徒が必修科目を受けていなかった。

 文科省は今月25日、47都道府県と15政令市の教育委員会に、全公立高校を対象に必修科目をすべて行っていたかどうか27日までに調べ、報告するよう通知していたが、兵庫県は「26、27日の2日間、全県の校長会を開催したため、校長が直接、必修逃れの有無を確認できなかった」として、回答を31日まで延期した。

 一方、読売新聞の全国調査では、必修逃れが判明した高校は、42都道府県で計408校(私立校を含む)に上っている。

補習10日、連続で6時間 卒業式直前まで210回分

 必修科目を履修させていなかった高校は、あの手この手で年度末までに補習を終わらせようとしている。

 スパルタ式の補習を予定しているのは、私立の大阪桐蔭高校。「日本史」か「地理」のどちらかの授業を70回分(1回50分)受ける必要がある3年生約70人に、60分授業を1日6回、10日連続で受けさせる。来年2月中旬以降、大学入試が一段落してから実施する方針だ。同校は「生徒はつらいと思うが、乗り切ってくれるはず」と話す。

 私立香川県大手前高校は、「保健」など計210回分の補習が必要な生徒に、卒業式の2日前まで補習を続ける。北条英明校長は「予定通り来年3月5日に卒業式はできる」と言う。

 未履修科目が4科目もあり、3年生がこれから計350回分もの補習を受けなければならない岡山県の私立明誠学院高校では、冬休み期間を使うのはもちろん、これまで余分に授業を行ってきた「英語」などの科目の時間も補習に充て、必要回数を消化する考えだ。

 世界史が未履修で70回分の補習が必要な京都市立塔南高校では、もともと週4日間、希望者向けに8、9時間目の授業を行っているが、それがない水曜日に新たに8、9時間目を設け、補習に充てる。補習は通常の45分より長い50分授業とし、3年生93人が午後5時半まで受けることになる。

 一方、最初に未履修問題が発覚した富山県立高岡南高校では、今月末から、6時間目までしかない日に1時間追加するなどして58回分の補習時間を確保。国公立大の2次試験後か冬休みのどちらかを生徒に選ばせ、残り12回を行う苦肉の策を取るという。 (2006年10月28日 読売新聞)

  どんどん、広がっていくのだ。しかし、これはきちんと処理しないととんでもないことになるような気がする。朱雀の学校のように、きちんとやっているところはこういった学校に対してハンデを背負っていることになる。これが許されてしまうと、やったもの勝ち。日本之モラルは完全に崩壊するのではないだろうか。そうなったときに、モラルを説いても、全ては遅すぎるような気がするのだが。如何なものであろうか。


 10月27日(木) 終わりの始まり?

 造反組の自民復党、「遅くとも年内」で調整http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20061025i116.htm

 自民党は郵政民営化に反対し、離党した「造反組」のうち、首相指名選挙で安倍首相に投票した現職衆院議員の復党について、沖縄県知事選(11月19日投開票)後、遅くとも年内に実現させる方向で調整に入った。

 郵政民営化を含む党の衆院選公約への支持を確認した上で、党紀委員会に諮る構えだ。ただ、「選挙目当ての数合わせと思われると、参院選に勝てない」との声も根強く、党執行部は復党の時期決定と人選を慎重に進める考えだ。

 安倍首相と中川幹事長ら党執行部が復党容認に傾いたのは、政権交代を機に郵政民営化問題で生じた党内の亀裂を修復し、造反組の支援も得た上で、「天王山」となる参院選に臨みたいとの考えからだ。

 首相はもともと、小泉前首相の「刺客」戦術には否定的とされ、造反組の窓口となっている平沼赳夫・元経済産業相とは、拉致問題や皇室典範改正問題などを通じて関係が深い。

 自民党幹部は25日、「首相、森元首相、中川氏、青木参院議員会長らは12人の年内復党で一致している」と語った。実際に決めるのは党紀委員会(笹川尭委員長)だが、事実上、結論は出ているというわけだ。中川氏は平沼氏と連絡を取り合い、時期や条件などの協議に入っている。

 与野党が激突する沖縄知事選まで水面下の調整を続け、11月20日以降、政党助成金手続きの締め切りとなる年末を期限に復党手続きを進めるとのシナリオが有力だ。片山参院幹事長は25日、福井市での記者会見で、「年内をめどに結論を出したらどうか」と述べた。

 ただ、首相も「国民の理解という観点からも検討する」と語っており、<1>所信表明への支持<2>郵政民営化を含む党公約への支持――の2項目を復党の必須条件とする考えだ。(2006年10月26日0時25分 読売新聞)

  終わりの始まりのような気がするのだ。そんなに簡単に、造反議員を戻してしまっていいのであろうか。それとも阿倍総理には、かなり長期にわたる展望が存在するのであろうか? 私たちが求めるのは清廉潔白で無能な政治家ではなく、清濁併せ呑む有能な政治家なのだが。少々不安に思えたり。まあ、やることやってくれたらいいのだが。


 10月26日(水) おめでとうハム。おめでとう新庄!

 日本ハムが移転3年目で悲願の日本一達成
 ( http://hokkaido.nikkansports.com/baseball/professional/fighters/f-hf-tp0-20061026-108918.html

 <日本シリーズ:日本ハム4−1中日>◇第5戦◇26日◇札幌ドーム

 日本ハムが北海道移転3年目で44年ぶりの日本一に輝いた。先発のダルビッシュは4回に中日に先制を許したが、粘りのピッチングで8回途中まで1失点に抑えた。日本ハムは5回裏に金子の意表を突くスクイズで同点とし、6回主砲セギノールが右翼越えに2点本塁打を放ち逆転に成功。8回には稲葉が右翼へダメ押しソロ本塁打を放ち突き放した。  ダルビッシュ、岡島、マイケルの継投で中日に反撃を許さなかった。引退を表明している新庄は、最後の打席となる8回に泣きながらフルスイングし、三振に終わった。中日は8安打を放ったが要所を締められ、名古屋に戻ることができなかった。 [2006年10月26日21時58分]

 道民としてお祝いするんだからね。
 う、うらやましくなんかないんだからね。ベイは・・・。今年も・・・。(江川騒動以来の大洋ファン)のつぶやき。(w)


 10月25日(火) え、素手で?

 素手でトイレ掃除"教育、「便器に愛着」の声がある一方で、「感染症心配」の声も
http://kyushu.yomiuri.co.jp/news/ne_06102456.htm

 一部の企業や団体が実践している「素手素足によるトイレ掃除」を、総合学習などの  授業に取り入れる学校が増えている。素手と素足になり、スポンジや布を使って便器や 床を磨く掃除法で、「心まで磨くことができる」と好評だ。一方で、感染症を心配する声もあり、専門家は掃除後の消毒の徹底を呼びかけている。

 この掃除は自動車用品販売チェーン「イエローハット」(本社・東京)創業者、鍵山秀三郎さんが提唱。感銘を受けた有志が1993年、「日本を美しくする会」を設立し、現在は全都道府県に 地方組織「掃除に学ぶ会」が発足している。

 福岡県久留米市の公立三井(みい)中央高は27日、3年生106人が総合学習の一環として行う。8月に開いた教職員向け事前研修に参加した井上富慈子教頭は「最初は抵抗があったが、だんだん楽しくなり、担当した便器に愛着さえわいた。自分を磨くいい方法」と教育効果を強調。今年度中に1、2年生も実施する方針だ。

 同県小郡市の県立小郡高は昨年5月、1年生約240人が実施。久留米市の市立南筑高も今年5月、吹奏楽部の生徒ら十数人が挑戦した。同市の江南中、佐賀県鳥栖市の田代中、同県多久市の中央中などにも広がっており、生徒からは「トイレを汚いと思わなくなった」 「こんなに楽しいとは思わなかった」といった声が多く寄せられたという。

 一方、三井中央高1年の女子生徒は「どうして素手素足なのかわからない」と戸惑った様子。同校の関係者からも「福祉施設でも手袋をしておむつを交換している。不特定多数が利用する学校でやるのは非常識」と批判的な声が出ている。 感染症に詳しい久留米大医学部の濱田信之助教授(ウイルス学)は「手足の傷や口から菌が入り込み、嘔吐(おうと)下痢症などに感染する危険性がある。良い活動だとは思うが、素手素足を強制すべきではないし、掃除後には念入りな消毒が必要」と指摘している。

 いや、軽井沢に昔、うんこソフトクリームというしろものがって。いやいや
 社員教育の一環にしても、少々、凄まじいものがあるような気がするのだが。しかし、三井中央校1年の女の子の気持ちは良く解る。
 ちなみに、私のアパートのトイレ掃除は、トイレットペーパーと素手でごしごしやってます。
 だって、どーせ、私の体内から出たものしか流してないのだから、のーぷろぶれむ。なのだ。


 10月24日(月) え、これ、大丈夫?

 高岡南高生が卒業のピンチ、全197人が履修漏れhttp://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/news/20061024ur22.htm

 富山県立高岡南高校(篠田伸雅校長、生徒数557)で、3年生の全生徒197人が、2年時に世界史など地理歴史教科の必修科目を履修していなかったことが24日、わかった。

 生徒の要望に応じ、大学受験に特化した授業を行ったためで、年度内に補習授業を行わないと卒業できない事態となっている。同校は同日、県教委に報告し、対応を検討している。

 同校によると、昨年度の授業内容を決める際、生徒から「受験に必要な科目以外は勉強したくない」との声が出たため、各教科代表の教諭でつくる会議で相談。篠田校長も了承し生徒に地理歴史教科の履修科目を選択させたところ、197人のうち165人が世界史を選択せず、残る32人は世界史A・Bのみを履修した。

 学習指導要領では、2年生の地理歴史教科は、世界史、日本史、地理各A・Bの6科目の中で2科目を選択するが、世界史はAかBのどちらかが必修で、ほかに日本史か地理を履修することになっている。

 卒業単位を取得するためには、最低でも50分授業で70回分に相当する補習が必要という。

 篠田校長は「土曜日や冬休みの時間を使って、なるべく生徒の負担にならないよう補習を行いたい」としている。 (2006年10月24日 読売新聞)

 ええと、大丈夫なのかな。朱雀のガッコ。
 「あ、うち、大丈夫。全然平気」
 なんだ、その過剰な自信は。
 「だって、これ、やってるのは旧帝大入学者が二桁三桁の超進学校レベルの話。うちはまだ、進学校になれるかな。旧帝大に毎年一人入ってくれるかな。わくわく。レベルだから、こんなこと、できもしない」
 そういうものなのか?
 「そういうものなんだよ」
 そういうものらしいのだ。


 10月23日(日) おくやみ 弓削達氏

 元フェリス女学院大学長の弓削達さん死去
 (http://www.asahi.com/obituaries/update/1017/002.html

 2006年10月18日02時22分

 弓削 達さん(ゆげ・とおる=元フェリス女学院大学学長、東大名誉教授・古代ローマ史)14日、肺炎で死去、82歳。葬儀は近親者で済ませた。喪主は長男康史(やすし)さん。自宅は公表していない。12月初旬に「お別れの会」を開くが、日時・場所は未定で、問い合わせはフェリス女学院本部事務局(045・662・4511)。

 90年4月、他のキリスト教系3大学の学長と連名で、天皇の即位儀礼である大嘗祭(だいじょうさい)に反対する声明を出し、元右翼団体幹部に自宅を銃撃された。自由や平和をめぐりその後も毅然(きぜん)とした発言を続けた。

 02年7月には、住民基本台帳ネットワークをめぐり、本人の同意なしに個人情報が市区町村以外の行政機関に提供されるようになるのは「自己情報のコントロール権の侵害だ」などとして、東京地裁に提訴した。

 「ローマ帝国とキリスト教」「歴史家と歴史学」などの著書がある。

 知らなかった14日に亡くなっておられたとは。私を大学で教えてくださった先生の師匠が弓削先生であり、私は先生の孫弟子にあたる。歴史学をやめ、教育からも離れ、まったく、不詳の孫弟子である。私の先生のお話では、非常に学生の面倒見の良い、ローマ史の大家であらせられたそうである。確かに、そのローマ史における著作は大変勉強になった。(フランス革命のあたりの概説書にはけっこう誤植? があったのだが。あれ、弓削先生書かれていたのだろうか)ただ、以下のような一面をお持ちであったことも確かである。以下は1998年の北朝鮮のテポドンミサイル発射実験時、弓削先生が朝鮮新報に書かれた記事である。

 日本人騙すため朝鮮を利用/暴力に屈せぬプライドの共有
 
(http://www1.korea-np.co.jp/sinboj/sinboj1998/sinboj98-11/sinboj981127/sinboj98112781.htm)ちょっと怖いので直リンは行いません。

 朝鮮民主主義人民共和国の「テポドンミサイル発射実験」の不確実情報を、日本政府は、当初の米国情報に固執して、その後の「人工衛星打ち上げだった」という修正情報には耳を貸さず、「ミサイル」と言い張っている。このように、「ミサイル」だと言い張る狙いは何か。それは、朝鮮半島有事を念頭に置いた新「ガイドライン」(日米防衛協力のための指針)を実行するため今国会に提出している「周辺事態法案」を何がなんでも通したいという事以外にはない。せっかく米軍が日本に都合のいい情報をくれたこの機会に日本政府は、「北朝鮮は怖い」「何をするか分からない国」というイメージを世論に浸透させた方が具合がいい。だから今更、実はミサイルではなかったとは、日本政府として絶対言えないのである。「周辺事態法案」のためには、使えるものは最大限、使おうというのが、政府の本心であろう。

 日本政府は日米安保体制の見直しや沖縄の米海兵隊の削減要求の論議のたびに、朝鮮半島を利用してきた。そして、日本人をだますのにも利用している。こうした雰囲気を徹底的に批判しないと、日本だけでなく、世界にとっても不幸なことだ。

 第1、冷静になって考えれば、共和国が日本を攻撃する意志があろうはずがない、ということは、誰でも分かるはずだ。しかし、意図的な反「朝鮮」感情をかきたて、在日朝鮮人生徒に暴行を加え、朝鮮総聯の会館に火炎瓶を投げるという卑劣な事件が、今、日本社会で次々と起こっている。こうした事件の度に、75年前の関東大震災での朝鮮人虐殺事件を想起する人もいるだろう。日清、日露戦争以降、日本軍による歴史の歪曲、隠蔽が行われ、反アジア観、朝鮮蔑視観が日本人の中に広く形成されていった。その過程で非暴力を掲げた1919年の3・1独立運動に血の弾圧を加え、その余塵が燻っていた時期に、官憲がデマを流して引き起こした極悪非道な朝鮮人虐殺事件であった。このようなことが再び起きてはならない、ということは多くの日本人が抱いている気持ちだと思う。そこに当時と今の日本社会の変化を信じている。

 私の専攻はローマ史である。2000年以上も前にローマがなぜ、あのような豊かな文化を築くことができたのか。それは、ローマが他民族に対し、排他的でなかったからである。日本の隣国である朝鮮民主主義人民共和国と戦後半世紀が過ぎても国交さえなく、相変わらず、在日朝鮮人を迫害する日本のやり方では、21世紀の日本の未来に期待することはできない。

 日本のアジア侵略戦争と敗北さえなかったら、朝鮮の分断はありえなかった。南北分断の責任を負っている日本は、今こそ明治以来の「脱亜入欧」、アジア侵略という方向に終止符を打ち、過去を清算し、朝鮮半島の人々と手を携えて、世界人類の等しい平和的共存のために微力をつくすべきである。

 私自身、天皇の問題で発言し、自宅に銃弾を撃ち込まれたりしたことがある。しかし、どんな脅迫や暴力を受けても、私自身は屈する事なく言うべき事は言わなければ、と思っている。言葉以外に私たちは何も持っていない。朝鮮学校に通う生徒のみなさんを駅などで見かけるたびに、全身からみなぎる誇りが伝わってくる。そのように感じる日本人もきっと多いはず。暴力に屈せぬプライドを持って、共に闘って生きてほしいと思う。(粉)

 ゆげ・とおる 1924年生まれ。歴史家。東京教育大(筑波大)教授、東大教授、フェリス女学院大学長を歴任した。主な著書に「ローマ帝国の国家と社会」「ローマ帝国とキリスト教」「歴史家と歴史学」など多数。

 先生、北朝鮮の核実験はどのようにお考えだったのですか? やっぱり政府が日本人を騙すための策略とお考えだったのでしょうか。


 10月22日(土) 昨日の天声人語解説

 昨日の、意味不明な天声人語。どうやらこの事件をちゃかして(としか思えない)いるようだ。

 50代の祖母が「孫」を代理出産
 (http://www.nikkansports.com/general/f-gn-tp0-20061015-104114.html

 子宮摘出で子供が持てない30代の娘夫婦の卵子と精子を使い、50代後半の女性が昨年春、代理出産していたことが15日、分かった。諏訪マタニティークリニック(長野県下諏訪町)の根津八紘院長が、東京都内で記者会見し明らかにした。

 生まれた子供は女性の子として届けられた後、娘夫婦と養子縁組した。

 日本産科婦人科学会は会告(指針)で代理出産を禁じているが、根津院長はこれまでに2例の実施を公表。この2例では実妹と義姉が代理出産しており、祖母が孫を産む形は国内初という。

[2006年10月15日20時24分]

 子供を作る。このことは凄まじいプレッシャーが存在するのだろう。40過ぎてちゃらんぽらんな私としては想像を絶するが。
 しかし、結婚しない教師は無能で不能。とされる地域は確実に存在する。
 不妊の女性が、「赤ちゃんまだ」と聞かれる度に、その夜枕をぬらしたとかいう話はよく新聞の投書などで存在するし、不妊の男性に対して、「女房買えたら、子供できるんじゃないの」という心ない発言をする人間も、いたりするのだ。
 遺伝子の箱船である人間は、そうまでして生物の使命、遺伝子を次世代に残そうとするのだろう。
 このような科学の発達は、大至急の法整備が必要だと思われる。しかし、それを、こんな文章でちゃかすこととはまったく別のことと思われるのだが。そう思う私が間違っているのだろうか。


 10月21日(金) 忘備録として

 あちこちで、話題になっている『天声人語』(10/18付)http://www.asahi.com/paper/column20061018.html)。まさか、入試問題でお世話になったあの『天声人語』が、ここまで腐っていたとは。泣くしかない。哀しいのだ。今でもノートに天声人語貼って勉強している高校生はいるのだろうか。
 最近、新聞を買っていないので、ネタが古いのは勘弁して欲しいのである。

 ここはどこだろう。まっくらだ。ワタシがだれなのかもわからない。まわりには、ワタシのようなものはいないようだ。これから、どうなるのだろうか。

 てがかりは、とおいかすかなきおくにしかない。いつかどこかで、ふたつのものがあわさってワタシというものがはじまったようなのだ。まだみてはいないが、このそとには、せかいというひろいところがあるらしい。そこには、オトコといういきものとオンナといういきものがいて、それがであってあたらしいいのちができる、ときいたきおくがある。

 ワタシは、ひにひにおおきくなってきた。せまいこのばしょではきゅうくつだ。そろそろ、せかいのほうにうつるころなのだろうか。

 「カッパ」といういきもののせかいでは、そとへのでぐちで、きかれるそうだ。アクタガワリュウノスケさんによると、チチオヤが、ハハオヤのおなかにむかっていう。「おまえは、このせかいへうまれてくるかどうか、よくかんがえたうえでへんじをしろ」。「いやだ」といえば、でなくてもいいらしい。

 あれあれっ、そとへおしだされそうだ。すごいあつりょくだ。だれも、でたいかどうかきいてくれない。きかれても、なんといえばいいのかわからないが、きかれないのもちょっとさびしい。

 ついに、そとへでた。ひかりがまぶしい。あたらしいせかいのはじまりだ。からだに、ちからがわいてくるようなきがした。ワタシをあのくらいところではぐくんでくれたオンナのひとが、ワタシのハハオヤのハハオヤだとは、まだしらなかった。

 入試問題に出す学校あるのか? この文章。


 10月20日(木) 鉄郎!

 槇原敬之に「999」盗作騒動
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061019-00000018-spn-ent

 漫画家の松本零士氏(68)が代表作「銀河鉄道999」のフレーズを盗作されたとして、歌手の槇原敬之(37)に抗議していると、19日発売の「女性セブン」が報じており、松本氏はスポニチの取材に「私の言葉を奪われた。どうしてごめんと言えないのか」と怒りが収まらない様子。槇原側も「盗作呼ばわりされて嫌な気分。法廷で争ってもいい」と不快感をあらわにし、全面対決の様相だ。

 問題となっているのは槇原の作詞作曲で人気デュオ「CHEMISTRY」が今月4日に発売した新曲「約束の場所」。スープのCMソングとしてお茶の間にも流れ、オリコンチャート4位に入るなどヒット中だ。

 松本氏が「盗作」と断じているのは、「夢は時間を裏切らない 時間も夢を決して裏切らない」――というサビの部分。これが「銀河鉄道999」(小学館刊)の第21巻に登場する「時間は夢を裏切らない 夢も時間を裏切ってはならない」というフレーズに「そっくりだ」と主張している。

 これは主人公の星野鉄郎のセリフとして使われるだけでなく、作品全体のテーマにもなっている言葉。松本氏は「私のスローガンのような言葉。これを題目に講演会などで若者にエールを送っており、ファンにはなじみ深い。彼が知らないわけがなく、勝手に使うのは盗作」として抗議した。

 両者の話し合いが持たれたのは先週末。松本氏によれば、電話で2度話したところ「当初は“知らない”と言っていたが、2度目は“どこかで聞いたものが記憶にすり込まれたのかも”とあいまいな説明に変わった」という。さらに、16日にレコード会社幹部が謝罪に訪れ「槇原本人が“記憶上のものを使用したかもしれない”と半ば認めたとの説明を受けた」と強調。「本人の口からきちんと謝ってほしい」と求めている。

 これに対し、槇原の所属事務所は「槇原が自分の言葉で作ったもの」と完全否定。「銀河…」を読んだことすらないとし「そこまで盗作呼ばわりされたら、先生の“銀河鉄道”というタイトル自体、先人が作った言葉ではないのかと言いたくなる」と不快感をあらわに。「ぜひ訴えていただいて…」とまで語り、法廷で争うことも辞さない構えだ。
(スポーツニッポン) - 10月19日12時28分更新

 さすがに、これは不味いだろう。そう思うのは、私が松本氏側の感覚だからか。いや、筋を通すべきだと思うのだ。一応、作詞家なら。
 しかし、槇原氏。999をその年でしらないということがあるのだろうか。あれだけ、熱狂的に流行ったアニメである。マクロスやエヴァンゲリオンなんて、目じゃなかったような時代がたしかにあったのだ。
 え、ヲタじゃないから知らない? そうですか。でも、言葉について敏感でなければならない、作詞家ならそのくらい知っておく必要があるのではないかと思うのだが。

 あと、某所で「松本零士だって、『銀河鉄道』を宮沢賢治からパクっている」と得々と書いていた槇原氏のファンの方々に一言。松本零士氏は『銀河鉄道』について宮沢賢治氏の遺族の方に筋を通して許可をもらっているはずである。これはあの時代に生きたヲタの常識なのだが。
 え、ヲタじゃないから知らない。
 でもね、人を攻撃するときは、知らないじゃすまされないこともあるのだよ。若いの。

 昔、黒い猫がいた。鉄郎という名の猫は、今、ご主人様と一緒に極楽は蓮の花の上で仲良く日向ぽっこしているのだろうか。今から30年近く昔の話である。ご主人様が逝ってから、もう7年になる。


 10月19日(木) 成分分析

 ここ数日、暗い話題ばかりなので、いまさらながら、某所で知った成分分析http://www.tekipaki.jp/~clock/software/index.html)なるものをやってみる。

 上杉 明の成分解析結果 :

 上杉 明の59%はやさしさで出来ています。
 上杉 明の14%は犠牲で出来ています。
 上杉 明の11%は海水で出来ています。
 上杉 明の5%はカルシウムで出来ています。
 上杉 明の3%は不思議で出来ています。
 上杉 明の3%は勇気で出来ています。
 上杉 明の3%は蛇の抜け殻で出来ています。
 上杉 明の1%は月の光で出来ています。
 上杉 明の1%は雪の結晶で出来ています。

 うーむ、4分の3近くが犠牲と優しさとは・・・。しかし3%の不思議とはなんであろうか。というわけで、武田の奴を調べてみる。

 武田 暗の成分解析結果 :

 武田 暗の91%はマイナスイオンで出来ています。
 武田 暗の7%は嘘で出来ています。
 武田 暗の2%は電力で出来ています。

 わははははははは。マイナスイオンと嘘で固められた男、武田暗! 大笑いである。
 じゃあ、朱雀。

 朱雀 龍樹の90%はやらしさで出来ています。
 朱雀 龍樹の7%は野望で出来ています。
 朱雀 龍樹の2%は波動で出来ています。
 朱雀 龍樹の1%は嘘で出来ています。

 わははははははは。やらしさ90%だと。朱雀。この、むっつりスケベが!

おまけ
 冴速 玲の成分解析結果 :
 冴速 玲の64%は大阪のおいしい水で出来ています。
 冴速 玲の36%は気の迷いで出来ています。
久部 真の成分解析結果 :
久部 真の45%は明太子で出来ています。
久部 真の36%は元気玉で出来ています。
久部 真の12%は下心で出来ています。
久部 真の6%は蛇の抜け殻で出来ています。
久部 真の1%は嘘で出来ています。

 10月18日(水) 武装錬金 2

 さて、現在唯一見ている深夜アニメ。武装錬金である。今回は2回目。 本当は昨日公開予定だったのだが、いろいろあって、今日になってしまった。どうやら26回でやってくれるようなので。一安心。のんびり見ていられる。(半年追っかけるのは大変そうだが)
 まず、前回なかったオープニング。結構格好良いではないか。なんで、こんな面白そうな漫画が打ち切りだったのか。ジャンプのアンケート主義の限界というものであろうか。ちくせう。
 しかし、ストロベるカズキ。うーむ。完結しているアニメ故、美味しいところを前半にも持って来っぱなしである。3人組が非常にいい味を出している。
 あと、女教師のトッキン。実に似合っているというか、何というか。今回一番笑えたのはあのシーンであろう。やっぱり。姉妹で先生で強敵(とも)。なんかどんどん妄想が広がっていくところが大笑い。制作スタッフ解っていらっしゃる。さすがである。

 まあ、それだけではなくて、戦闘シーンも結構力が入っている。ワシさん、カエルさんとの戦闘シーンもさすがである。
 わずかの判断ミスで、寄生されてしまったトッキンを救うため、カズキの絶望的とも言える戦いが始まるのだ。まあ、結果は分かっているが、蝶・サイコーなパピ ヨンの出現まできっとノンストップで突っ走ってくれるのだろう。次回も楽しみである。


 10月17日(火) 医療崩壊

 亡くなったお母さんのご冥福をお祈りするとともに、ご遺族の方々にはお悔やみを申し上げます。

 病院受け入れ拒否:分べん中意識不明、転送まで6時間 1週間後、女性死亡−−奈良
 (http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/wadai/news/p20061017ddm041040161000c.html

◇18病院拒否
 奈良県大淀町立大淀病院で今年8月、分べん中に意識不明に陥った妊婦に対し、受け入れを打診された18病院が拒否し、妊婦は6時間後にようやく約60キロ離れた国立循環器病センター(大阪府吹田市)に収容されたことが分かった。脳内出血と帝王切開の手術をほぼ同時に受け男児を出産したが、妊婦は約1週間後に死亡した。遺族は「意識不明になってから長時間放置され、死亡につながった」と態勢の不備や病院の対応を批判。大淀病院側は「できるだけのことはやった」としている。【林由紀子、青木絵美】

 −−−−省略−−−−(実名報道成されていますので、省略させていただきます)

 毎日新聞 2006年10月17日 東京朝刊

 2日続けて、暗いニュースである。18病院に断られた。悲劇としか言いようがない。もっと、早い治療が行われていれば、そう思う。断った医者達はいったいどういう思いで断ったのだろうか。果たして、自分の家族だったら、親戚だったら。断ったりできるのだろうか。そう思うのだ。
 そう思うが。しかし、不完全な治療が行われた場合。どういう結果になったであろうか。
 脳内出血の手術と、帝王切開の手術。これを同時に行うのにどれほどの人材が必要か。寡聞にして知らないが、しかし、不十分なスタッフで手術を強行し、成功するならともかく、失敗したら、マスコミはいかなる報道を行うか。おそらくは社会正義の名のもとに『医療ミス』と報道するだろう。
 『医療ミス』と報道された病院、そして、医師にとっては死活問題となる。そうも、思える。
 最近、確実に中小個人病院が焼失していく。我が家の周りにあった病院もいくつか廃業してしまった。結局、大病院に長い待合い時間をかけて通うことになる。
 もしくは、夜遅くまで開けてくれていた病院が5時前に閉まってしまう。人件費の問題なのかも知れないが、仕事のある人間は通えなくなってしまう。
 確実にとんでもないことになりつつある。そう思えてならないのだ。
 平均寿命80年。少なくともあと40年近く、生きていかねばならない我々にとって、未来は暗く薄ら寒い。

 まあ、かつて西丸震哉氏が唱えた『41歳寿命説』に従えば、私なんぞ、明日に死んでもおかしくないのだから、余計な心配なのかも知れないが。


 10月16日(月) それでも、死んじゃ駄目なんだ

 亡くなった生徒さんのご冥福をお祈りするとともに、ご遺族の方々にはお悔やみを申し上げます。

 いじめのきっかけは教諭言動、福岡の中2自殺で校長謝罪
 (http://kyushu.yomiuri.co.jp/news/ne_06101601.htm

 福岡県筑前町の三輪中2年の男子生徒(13)がいじめを苦に自殺した事件で、学校側は15日、1年生の時の男性担任教諭が、男子生徒の母親から受けた相談内容を同級生に暴露し、それが元で男子生徒がいじめられるようになったことを認め、両親に謝罪した。

 合谷智(ごうや・さとし)校長は「教諭によるいじめと受け取られても仕方がない。これが自殺につながったと認識しており、申し訳ない」と話したが、16日未明に会見し、「教諭の言動がいじめの誘因になったが、自殺と結びつけるのは危険。(私が)冷静さを欠いていた」と発言の一部を撤回した。

 両親や学校側によると、1年の1学期、男子生徒が早退を繰り返し、自宅でインターネットのサイトを閲覧していたため、母親が教諭に相談。教諭は同級生の前で、相談内容を明かしたうえで男子生徒に注意したことから、同級生から不名誉なあだ名を付けられた。

 両親は「これをきっかけに、同級生から、からかわれるようになった」と指摘。男子生徒は母親に「先生にインターネットのことを話しただろう」と怒り、「学校へ行きたくない」「死にたい」と漏らすようになった。

 同級生らによると、今年9月には、授業で騎馬戦の練習をし、転落して腕を痛めた。大事を取ってギプスを巻いたが、骨折などの異常がなかったためすぐに外したところ、教諭は同級生の前で「やっぱりうそだったんだな」という趣旨のことを言ったという。教諭は今年度、2年生の学年主任をしている。

 教諭は「偽善者」などと言って男子生徒をからかうこともあった。

 合谷校長と教諭らは14日に続き、15日も両親と面会。教諭は両親に「(男子生徒は)からかいやすかった」と述べ、報道陣に対し「一生をかけて償っていきたい」と話した。

 男子生徒が残した遺書は計4通あり、「生まれかわったらディープインパクトの子供で最強になりたい」と書いたものもあった。

 大変、痛ましいニュースである。なんとも言い難い。ここまで日本の教育の質が低下しているのだろうか。
 少なくとも、私が中学、高校時代はこんな先生はいなかったような気がするのだが。
 「気がするだけな」
 なんだ、朱雀。
 「こういう先生は昔からいた。肯定する気はまったくないが、最近のことではないよ」
 えっと、中學時代、机の上に花瓶を飾られたことは知っていたが、なんかあったのか? その頃。
 「ああ、その花瓶で、親が相談に行ったら、その担任、HRでクラスメート全員に『朱雀の親がうるさいから、しばらくやめろや』と言ってくださった」
 ・・・。
 「で、親にチクった卑怯者になって、更なるいじめの海に放り込まれたんだな。これが」
 どんな。
 「まあ、色々。中学の自分のクラスには、いい思い出はは一つもないね。
 ともかく、昔からそういう担任はいたよ」
 良く、生きてたな。
 「まあ、高校に行けば、きっと状況は変わる。そう思っていたからな」
 そこか。
 「そうだと思う。結局、現在の子供達には、変わるべ世界が存在しないんじゃないかと思うんだ。携帯でつながっている世界。唯一無二の世界。この世界に拒絶されたら、もう、生きてはいけない。そういう強迫観念があるんじゃないのか」
 ああ。
 「結局の所、便利すぎる道具によって、その他の世界が見えにくくなっている。それが今の若い連中の不幸じゃないのかなあ。ただ」
 ただ?
 「死っていうのは。いやなこと全部吹っ飛ぶけど、問題は、やり直しがきかないんだな」
 ああ、だからこそ、自殺にしろ、事故死にしろ、突然の死というのは、残された人間にとって悔やんでも悔やみきれない問題になるんだ。

 もしも、このサイトをご覧になっている諸兄諸姉で、まだ若い方々がいらっしゃれば、是非とも申し上げたい。
 あなた方の人生、今生きている世界が全てではないのだ。
 「いくらでも、違う世界はある。中学でいじめられても、高校で好きなことができたり、大学で好きなことができたり、社会人で好きなことができたりするんだ」
 貴様のように、高校でSF同好会立ち上げたり、大学で先輩にだまされて世界史と日本史のゼミ二つ受ける羽目になったり、大学生協の学生理事で資本主義の走狗になったり、40になって結婚もせずにふらふらしたりできるというわけだな。
 「なんか、すっげえ悪意に満ちてないか? その言い方。少なくとも、高校で貴様と出会ったのが千年の不幸、冴速さんと出会えたのは万年の幸福だがな」
 ともかく、人間、いくらでも生きる場所はある。安易なやり直しのきかない手段に出る前に、是非ともちょっとだけ、残された人間がどれだけ悲しむか。そのことを考えて欲しい。
 人間は、決して一人では生きていないのだから。


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