呆冗記
(らんどくくだんのごとし)

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2月28日(月) 『サムライ刑事 8』春日光広(新潮社 バンチコミックス)

 


2月27日(日) 『血闘絶対国防圏 邀撃の章』吉田親司(銀河出版)

 


2月26日(土) 『新世紀エヴァンゲリオン 鋼鉄のガールフレンド2nd 4』林ふみの(角川書店 あすかコミックス)

 


2月25日(金) 『皇国の守護者 9』佐藤大輔(中央公論新社 C★NOVELS)

 


2月24日(木) 『創竜伝 1&2』恵 広史 田中 芳樹( 講談社 少年マガジンコミックス)

 


2月23日(水) 『我が妻との闘争 3 極限亭主の末路』呉 エイジ(アスキー)

 


2月22日(火) 『ハッピーワールド! 8』竹下堅次朗(集英社 ヤングジャンプコミックスUJ)

 


2月21日(月) 『銭形平次捕物控 9』野村 胡堂(嶋中文庫)

 


2月20日(日) 『ナポレオン 獅子の時代 3』長谷川 哲也(少年画報社 YKコミックス)

 


2月19日(土) 『閻魔まいり 御宿かわせみ11』平岩 弓枝(文春文庫)

 


2月18日(金) 『地雷屋 アフガニスタン編』竿尾 悟(少年画報社 YKコミックス)

 


2月17日(木) 『白夜の弔鐘』田中芳樹(徳間ノベルズ)

 


2月16日(水) 『戦場の犬たち』竿尾 悟(少年画報社 YKコミックス)

 


2月15日(火) 『夜光曲 薬師寺涼子の怪奇事件簿』田中芳樹(祥伝社 NONノベルズ)

 


2月14日(月) 『王様の仕立て屋 5』大河原 遁(集英社 ジャンプコミックスデラックス)

 


2月13日(日) 『血文字 GJ』赤城 毅(祥伝社 NONノベルズ)

 


2月12日(土) 『海の男ホーンブロワー 4 トルコ沖の砲煙』C・S・フォレスター(ハヤカワ文庫 NV)

 


2月11日(金)『武装練金 6』(集英社 ジャンプコミックス)

 


2月10日(木) 『海の男ホーンブロワー 3 砲艦ホットスパー』C・S・フォレスター(ハヤカワ文庫 NV)

 


2月9日(水)『風華のいる風景 1』大井昌和(芳文社 MANGA KR COMIC)

 ええと、失礼な言い方をする。凄く失礼な言い方をするのだ。

 やれば出来る作者だったんじゃないか。

 以上、『ヘルシング』コピペ。

 世の中には結構、主人公が狂言廻し的な作品というのはあるのだ。
 最近の連載では主役を張っているので、それしか知らない人には違和感ありまくりかもしれないのだが、『超人ロック』などはその最たるものである。少年画報社の今は亡き『少年キング』連載時の作品では、主役でありながら、主役でない。
 主役はあくまでも宇宙海賊アマゾナであり、ロード・レオンだったのだ。
 何が言いたいのかというと、風華ちゃん、全然話に関わってこないのである。
 コマの角に存在するだけ。
 『風華がいる風景』ではなく『風華のいる風景』なのだ。
 大井昌和氏。ここまで凄い人だとは思わなかった。
 確かに、異才ではある。
 幼女と浪人生。年齢差14歳。普通ならばコンテンツチェックに引っかかる組み合わせを一般誌でしかも、コメディに偏ることなくやってのけた『あいこでしょ!』しかり。
 逆転ほのぼの親子。一昔前のファミリードラマのようで新しい『ちぃちゃんのおしながき』しかりである。
 だいたい、『あいこでしょ』を久部さん(ご無沙汰しています。春になったらまた牛タン食いに行きましょう)から紹介された時に、
 「これはエロでもコメディでもない、14歳年の違う恋人の話なんだよ」
 と言われて、1巻をお借りし、自分で揃えてしまったことを思い出すではないか。
 しかし、あの話も今月末完結だが、果たして、どう収まりつけるのか。

 閑話休題。

 この連作は一人の女子高生がいる風景を切り取ったものである。
揉めているアベックの男を酔った勢いで殴ってしまい、傷害罪で4年服役していた、お兄さんと助けた女の人。そして、結果として助けてしまったその娘の第1話に始まり。そのお兄さんが出会った小学生のカップルの第2話。少々痛いその小学生カップルの担任の先生の第3話。その先生のお父さんの第4話。その先生の隣のアニメーターのお兄さんの第5話。そのお兄さんの行きつけのレンタルビデオ屋のお姉さんの第6話&第7話。アニメーター氏とお姉さんの亡くなった旦那さんが入院していた病院の看護婦さんの第8話。看護婦さんの見合い相手の弁護士さんの第9話。その弁護士さんの依頼人の離婚した奥さんの第10話。その奥さんのパート先のセクハラ上司の息子の第11話。(いや、酷い悪文だあな。のの連続。だが、そういう漫画なのである)
 風華嬢は、この物語に一切関わらない。ある時は道ばたで読書にいそしみ、あるときはバスの中で手紙を書き、ある時は小学校の側でサボり、ある時はツバメの巣を撮影し、ある時はレンタルビデオを借り、ある時は交通事故現場に居合わせ、ある時はケーキを買いに行き、ある時はコンビニで品出しのパートさんとぶつかり、ある時はキーホルダーを砂浜で拾う。(これ本編で出てれば凄かったのに)
 何もしないのだ。ヒロインの関知しないところで、物語は淡々と流れ、人々は生きていく。ドラマチックでも何でもない。たくさんの不条理な哀しいことがあり、ほんの少しの幸せがあり。それ以上にどうしようもない苦しいことがある社会を人々は今日も生きていくのである。
 巻末。『風華がいる風景』。これだけキャラが立っている女子高生は一寸いないと思うのだが。それをあえて捨てての狂言廻し。いや、しみじみ名作である。


2月8日(火)『海の男ホーンブロワー 2 スペイン要塞を撃滅せよ』C・S・フォレスター(ハヤカワ文庫 NV)

 


2月7日(月)『薬師寺涼子の怪奇事件簿 東京ナイトメア 上』田中芳樹 垣之内成美(講談社 マガジンZコミックス)

 雪の上でこけました。
 若い頃には考えられなかったことです。
 氷で擦った左手薬指の第二関節の下が瘡蓋になりました。
 若い頃には考えられなかったことです。
 というか、結婚指輪をしていれば、怪我しなかったんじゃないかというのはなしです。
 瘡蓋がいつまでも剥げません。
 若い頃には考えられなかったことです。

 田中芳樹氏の現代劇が読めません。
 若い頃には……。
 いや、最近、『創竜伝』を読むのが辛くなったというのは過去に語った通りである。まあ、最近何とか、読めるのはこの『薬師寺』シリーズなのだが。それの漫画版。
 漫画は原作のイラスト筆者である。ストレートに通るはず。通るはずなのだが。
 最初に、予習と称して、新書読むのはいいのか?
 楽屋ネタはいいかんげんにおし。というのは、古い、頭の固い、ネット右翼の戯言だろうか。
 まあ、漫画の場合、このあたりの田中氏の指向は随分とマイルドになっているのだし、個人的に、日露戦争後の外務省のへたれっぷりが、結局太平洋戦争を呼んでしまったと思う人間にとっては官僚批判もさもありなん。そう思うのだ。
 外務省が太平洋戦争直前にタイピストに休暇を取らせた事と、通産省(現在の経産省)が、己の権力を保持するため、へたれ文部省(現在の文科省)と争って、TRONを捨てた瞬間に、日本の官僚を見切った人間には、官僚批判は許容値の内である。
 でも、私、もしかして、自分に都合の良いことは拍手喝采。都合の悪いことは拒絶する。中村小三郎氏が言うところの、莫迦な読者になっているのだろうか。
 それはそれで、嫌だなあと思うのだが。


2月6日(日)『海の男ホーンブロワー 1 海軍士官候補生』C・S・フォレスター(ハヤカワ文庫 NV)

 


2月5日(土)『新天地無用 魎皇鬼 10』奥田ひとし(角川書店 角川コミックス Dragon jr)

 完全にやる気がない。
 どのくらいやる気がないかというと、先週の金曜日に発売された『天使の二丁拳銃』のパッケージが全然開けられずにゴミの海の中に漂っているのだ。いまだかつてなかったことである。
 そりゃあ、『ファントム ITEGRATION』はインストールしたまま、全然やっていない。だが、あれは、さんざんやった『ファントム』の完全版である。PS2版『デモンベイン』だってそうじゃないか。さんざんPCでやったのだ。
 『Fate/stay night』はHDが消失してからやり直す気力がない。それでも一応、セイバールートだけはやり直したのだが。やっぱり、私はセイバー派だったのだろうか。
 とまあ、無気力ぶりを遺憾なく発揮している私なのだが、この無気力ぶりがきわまったのがこの『魎皇鬼』だったりする。
 だいたい、この作品、私は自腹きって見たことがないのだ。見たのは全て冴速さんのお宅である。
 ああ、エンディングの魎皇鬼が可愛かった。
 やっぱり変であろうか。
 その後、アニメ、OVA等、全く自分で見ずに、コミックや文庫だけ購入してきたという、偏った読書傾向の持ち主である。
 だが、奥田氏の違う作品も見てみたいな。そう思うのだが。やっぱりあの、無敵のお姫様みたいな話をもう一度というのは、魎皇鬼が売れている限り無理な話なのだろうか。
 あと、この作品、不満なのは、ゲストキャラを殺すことで悲壮感を増すパターンが多すぎないかと思うのだ。今回も一つあるし。地が明るい莫迦話故に違和感を感じてしまう。
 しかし、今回、許せないのは、私の魎皇鬼に彼氏が出来てしまうことなのだ。天地が恋敵ならばまだ許せるが、あの変なロボットには許せないのだ! だよな。あれ、違ったっけ?  あれ、何か別の端末ではないと思うのだが。魎皇鬼だよね『校』の最後のページ。


2月4日(金)『ウェポンハンター 謀略の滑走路』大藪春彦(角川文庫)

 夜中に、突然、奇声を上げたくなりませんか?
 全てが空しくなりませんか。
 全ての世界が憎しみを持って迫ってきませんか。
 全ての世界に憎しみを持って相対してみたくなりませんか。

 これで、S&Wのナイフなんぞ夜中に見つめていたら、もう、危ない人認定である。
 いやね、心が壊れかけているとか、そんな感じなのだ。
 なんというか、蛎殻がびっしり心に張り付いているとか、そんな感じなのである。

 そんなときの特効薬。大藪春彦なのだ。
 前にも書いたと思うが、『大藪春彦全集』が欲しいなあ。そう思うのだ。
 それはともかく、良くも悪くも『デビル17』はヤングアダルトだなあ。と。
 作者はオマージュのつもりでも、こういった本家を読むと、如実に異なるのは何なのだろうか。根底にある『何か』が違うのではないだろうか。
 しかし、この時期に、この作者最後のシリーズであるウェポンハンターシリーズを読むのもなんだか変な気分である。なにせ、舞台がソウルオリンピック直前の朝鮮半島なのだ。
 おっとびっくり。まさか、その後IMF介入を受けるとは思っていなかったのだろうな。
 朝鮮戦争時代に失われた7,500億円分のダイヤをめぐる一大活劇。やっぱり大藪春彦氏は日本に対する「何か」と、半島に対する「何か」を持っていたのだろうな。と思う。文中の韓国に対する評価を読むとそう思うのだ。
 しかし、大藪春彦氏の作品、ラストがなんとも言えない。血と共に倒れるか、それともご破算になるか。
 この本は後者。せっかくのダイヤが、ぱあ。である。
 ま、それがいいのだが。


2月3日(木) 『幕末双雷伝 1』小川悦司(講談社 少年マガジンコミックス) 

 日本人にとって、坂本龍馬とはやっぱり特別なのだろうな。そう思うのだ。
 なにせ司馬遼太郎氏の作品で一番売れているのが『龍馬がゆく』であるというのだからさもありなん。
 が、いくら何でも、『修羅の門』で坂本龍馬編(じゃないか)で、3話も原作にない話をするのはどうかと思うのだ。
 だったら、なんか、別の話をやった方が良かったのではと思ったりするではないか。大西部編は、難しいか。

 それはともかく、作者の体調不良や何やらで彷徨い歩く「双雷伝」の新刊。といっても年末に出たらしいのだが。今まで気がつかなかった。完全に、なんか嗅覚が駄目になってしまっている。
 これがしたいという。強烈な欲求が消失してしまっているのだが。
 せめて、本を読んでいるときくらい。夢と希望に満ちあふれていても良いじゃないか。そう思うのだが。
 どうでもいいことだが、私は幕末の人物の中で、一番好きなのは大村益次郎。(司馬遼太郎氏の『花神』の主人公)だったりする。要するに、典型的な技術屋人間なのだ。
 そんな私からすると、華やかな坂本龍馬はどうもなあ。そう思ってしまうのだが。ともかく、フードハンターの前段。あの二人が敵味方という所から物語が始まるのだ。
 だが、史実の坂本龍馬の世界の中に小川氏のキャラが入るとなんだか違和感があるのだ。
 『修羅の門』だと、ありだと思うのに、『双雷伝』だと嘘だろー。と思ってしまうのはやっぱり、私の先入観が『真中華一番』に固定されてしまったり『フードハンター双雷伝』に固定されてしまったりしているからかも知れない。
 やっぱり牛一頭そのまま焼売とか、万里の長城使ってチャーハンというのは無理があるのではないだろうか。いや、面白くないわけではないのだが。 


2月2日(水)『でたまか 漆黒無明編』鷹見一幸(角川スニーカー文庫)

 最近、読むのが辛いかもしれないなあ。そう思ったりするのがこの作品。最初の第一部。三部作は本当に面白かったのだ。ラスト除いて。
 やっぱり、『でたまか』は滅んじゃったアウトニアを、婿さんのマイドが、おっとり舅と、復興をせかす姑、小姑2人がいなくちゃいけないのだ。まあ、舅はいなくても、というか、いない方が良いが。
 で、可愛いメイ王女が古くなった特売のお刺身買ってきたりして、マイドは漬け物売ったりなんなりして復興を目指すのが正しいのではないのか。そう思うのだ。(力説)
 だれもついて来られなかったらどうしよう。

 第二部もまあまあ面白かった。がだ、結局の所、メイ王女を退場させたことが、大きな失敗のような気がしてならない。
 マイドは、あまりにも淡々としているのである。
 機械知性であるヴァルゲインに育てられた彼には、人間性が薄い。そう思える。言い変えるならば、良い子過ぎるのだ。
 そんな彼が、唯一、人間らしさを見せるのがメイ王女との絡みだった。が、メイ王女の舞台からの退場は、マイドの行動目標に確かにモチベーションを与えたかも知れないが、彼から人間性を奪ってしまった。
 銀英伝の魔術師に存在した人間性も、無責任艦長(富士美版)にあった、実在の人物からの借り物だが、強烈なキャラクターも、マイドには存在しない。
 故に、物語の中心がマイドからケルプに移動したのは理の当然かも知れない。
 まるで、このシリーズは無責任艦長シリーズが、十数年後に、真・無責任艦長シリーズとなって、その輝きを失った変化。強烈なキャラクターが、凡庸なキャラクターに変わっていく様をわずか数年で体験させてくれているのかも知れない。
 話を本巻に戻す。
 ザナックス対人類の最終決戦。ローデス領の切り捨てを行い、小を殺して大を生かそうとする、どうやって生き返ったんだが唐突に出てきたチャマー王子。
 ま、こんなことを気にしていたら鷹見氏の作品は読めないのだが。
 ケルプを救うために出発するシザーズ・クイーン。しかし、ハートマン・プログラムなんぞ使って大丈夫なのか。トイレで自殺したりしないだろうな。そういえば、某宇宙海賊が自分の艦を入手したその手段は確かトイレのコンピュータにウィルスを仕込んでいたのではなかったか。
 ネオアウトニアでのわずかに心温まる挿話も、ザナックスの新兵器BCの前では泡沫の夢に過ぎない。しかし、それでも、ピンチのヒーローを助けに来るヒロイン。最後はハッピー・エンドの物語を紡ぎ出すために人はその力を尽くす。
 そして、ザナックスに支配された惑星の地下に生存する研究者の情報。マイドはその情報を入手するために、叔父とともに、その惑星へ向かう。
 ローデスの反乱分子は、ギンガーの元に集結し、帝国に逆襲を企てる。だが、それはギンガーの人類を救うための策であった。ローデス残党と共に滅びるギンガー。これで、ザナックスの封じ込めに成功するかと思われたが、アリクレストが、このタイミングで妨害に入る。作戦は崩壊。ローデス領は完全にザナックスの手に落ちることになる。
 一方、シザーズ・クイーンはケルプの救出に成功する。だが、マイドは情報を入手、人類に転送するも、ザナックスに襲われてしまう。
 そして、人類の絶望的な戦いが続くのだった。
 ざっと流しただけで350ページ。飛ばしすぎである。少なくとも700ページはいるぞ。これだけの話やるのは。あと1冊と外伝1冊で終わると言うが。打ち切りではないのか?
 まあ、冒頭のような感想を持った人間が大ければそれもやむなしなのかも知れないが。
 にしても、飛ばしすぎである。
 果たして、マイドが気になった看護婦さんはもしかしてごにょごにょなのか。とか、生き残った科学者との接触が全然書いてないぞごらあ。とか言いたいことは山ほどあるのだが。まったく、何とかしてくれないだろうか。もったいない。
 ま、きっと次巻も買っちゃうのだろうが。

 ちなみに前段のボケは『ボクは婿養子』ネタ。某海賊とは、敵は海賊の話であったり。ネタばらし。


2月1日(火)『RAISE 1』新谷かおる(少年画報社 YKコミックス)

 超空の要塞。B−29。
 その名は日本にとって、忌むべき名でしかない。成層圏から帝都に侵入するその翼は、一般市民すら、無関係でないことを世界に示した。それは、ゲルニカ、重慶で始まった戦略爆撃の完成された姿であった。

 などとしゃちほこばって初めてみたが、たいした問題ではない。新谷かおる氏が久しぶりに第二次世界大戦ものを書いてくれた。これだけで充分なのである。そう、充分なのだ。
 ともかく、太平洋戦争物になるともう、どうしようもなく悲劇以外の何物でもなくなる。当事者だからというよりも、その戦力の差が圧倒的すぎるのだ。いや、確かに見るべき所は存在する。零式艦上戦闘機しかり、大和級戦艦しかり。ただ、システムとしての軍事力がまったくもって差がありすぎ。だったのである。いや、今の自衛隊もあまり変わっているように見えないのが怖いのだが。
 ともかく、やっぱり、電線一本、油紙で巻いているようでは駄目駄目だ。という話である。が、欧州大戦。こっちは結構凄いことになっていたのだ。流石はドイツ。あそこで、変なことをしなければ、いや、攻められても防御は出来たっだろう。そう思うのだが。
 ともかく、帝都防空よりも遙かにガチンコで良い勝負だったのがドイツ爆撃だったのだ。空の要塞対ルフトパッフェ。システムとシステムのガチンコ勝負。そんな中の物語がこの作品である。
 軍法会議か、無期限の爆撃行か。彼らは、明日のない戦場を駆ける。いいなあ。こういう話をさらっと書かせたら新谷氏に勝る作家は一寸いないのではないだろうか。素晴らしい。
 酒場のお姉さんも良い感じである。
 でも、モーガン機長。最近何にでも出ていないか。
 あと、さすがにロクスケは出なかったのだ。


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