(らんどくくだんのごとし)
1月31日(月) 『司馬遼太郎が考えたこと 3』司馬遼太郎(新潮文庫)
1月30日(日) 『カミヨミ 2』柴田亜美(スクエア・エニックス ジーファンタジーコミックス)
1月29日(土) 『まぶらほ ふっかつの巻・にし』築地俊彦(富士見書房 富士見ファンタジア文庫)
1月28日(金) 『PAPUA 6』柴田亜美(スクエア・エニックス 少年ガンガンコミックス)
1月27日(木) 『鬼哭街 1』虚淵 (角川 スニーカー文庫)
1月26日(水) 『ピピンとピント』大石まさる(少年画報社 少年画報社コミックス)
1月25日(火) 『蒼穹の牙』富永浩史(学研 歴史群像新書)
1月24日(月) 『機動戦士 クロスボーンガンダム スカルハート』長谷川祐一(角川コミックス・エース)
1月23日(日) 『放課後退魔録 る 1 ワラキズ』岡本賢一(角川 スニーカー文庫)
日曜出勤! わははははは。
さて、謝罪します。何が『放課後退魔禄ぬ』であるか。ぐぐってみたら(http://www.google.co.jp/search?hl=ja&c2coff=1&as_qdr=all&q=%E3%80%8E%E6%94%BE%E8%AA%B2%E5%BE%8C%E9%80%80%E9%AD%94%E7%A6%84%E3%81%AC%E3%80%8F&btnG=Google+%E6%A4%9C%E7%B4%A2&lr=)こんな恥ずかしい間違いしているのはわが『呆冗記』だけである。どっとわらい。
しまいにゃ泣くぞ。もう。
そう、落ち込むのもいい加減にして。さて、新章突入。
ジュブナイル(これ、私も昔は『ジュナイブル』と発音する癖がついてしまってえらい目にあったのだ。いわゆる『ヘリコブタ』。ググってみますと、1,640件の方がこう発言されてます。ジュブナイルは326,000件)はキャラクターが成長しなければならない。有名な三人組も、とうとう中学生になった。
しかし、その世界観で物語を続けるのならば、成長したキャラクターはもう主人公としては使えない事になってしまうのだ。
いわゆる、テーブルトークRPGにおける前キャンペーンキャラという奴である。
『ロードス島戦記』のロードスの騎士などがそれにあたる。まあ、そのあたりを理解せず、前キャンペーンキャラ大活躍。新主人公目立たずというアニメもあるかの様に聞いているのだが。ま、死んだ種はどうでも良いのである。
さて、この作品。前作までで前キャンペーンキャラが神のごとく強くなってしまった結果の新キャラである。
うーむ。しかし、どうしてヒロインにこういう娘ばかり持ってくるのだろうか作者は。いや、こういう娘は大好きなのだが。そして、主人公の強化策。足し算でなくかけ算とは。
ベータカプセルのアマタケ。容易に返信できないカネルになるのか?
しかし、今年になってから考えていた創作の方の新作。こんな感じだったのである。
うーむ。ワダチ効果。
それを除けば、実に期待を持たせる作品である。が、次巻が出るのはいつだろうか。前シリーズはひたすら待たされたのだ。
1月22日(土) 『彼方より 6』ひかわきょうこ(白泉社 白泉社文庫)
土曜出勤! ちゃちゃちゃちゃちゃ。
土曜出勤! ちゃちゃちゃちゃちゃ。
なんか、精神がハイになっているのだ。
なんか、もう、20日たっているのだ。
もう、18回、このサイクル繰り返せば、今年も終わりなのだ!
はあ・・・。
いよいよクライマックス? の第6巻。
なのだが、なのだが、なのだが!
前半、のほほんなのだ。今までの協力者の方々が集まってくる。主人公達の方をじっくり書いて、こっから有利に戦うかと思いきや。思いきや。ヒロインさらわれてしまった。
結局、XY染色体はXX染色体の手の上なのだろうな。
ということを再確認。
いや、解っていた事なのだが。
この漫画が少女漫画で、書いている方が女性だという事をおいても、素直に納得できる展開である。
いや、30代後半の野郎の戯言である。
実際、これをリアルタイムで読まれていた少女達は
イザーク、格好良い!
とか仰っていたのだろうが、40近い人間にとっては、
イザーク、しっかりしろよ。
なのだよな。
さあ、己の存在価値と、己よりも大事なものをかけて、イザークの戦いが今から始まる訳である。
結論。
野郎は、おにゃのこの5歳児より劣る。
ことは、オレンジ色の目つきの悪い駄馬! の頃から解っていた事なのだ。
1月21日(金) 『新 私の歳月』池波正太郎(講談社文庫)
明日は休めるはず。はずなのだ。
なんか、最近、小説サイドは食い物の話ばかりしているきがするのだが。
食い物の話でやっぱりうまそうなのは、現状、やはり、この方しかおられまい。そう、池波正太郎氏である。
はあ。おいしそうだよお。お持ち帰りしたい。
いや、40男がそんな事言うのは充分気持ち悪いのだが、しかし、しかし、しかし。何故、池波正太郎氏の『完本』にはエッセイがほとんど纏められていないのである。
池波氏のエッセイも。司馬遼太郎氏の様に纏めていただければどんなに良いか。文庫を探しまくるのも結構大変なのだ。一応、あらかた持っているとは思うのだが、年代順にしてもらえると大変助かるのだが。どこか出してくれないだろうか。
しかし、『男の作法』は、何冊買っただろうか。たいてい、後輩にばらまいたものである。
それはおいておいて。この本はあまり食べ物エッセイがないのが悲しい。
最近、正月料理にあまり魅力を感じなくなってしまった。大晦日は朱雀や武田と飲みまくるので特に、年越しの料理というものを喰わなくなってしまった。
6月のお祭りのご馳走も、とんとご無沙汰である。
日本料理の若者に対する求心力は、この対談が成されたときよりも遙かに弱まり、寿司屋の勘定はあくまでも高い。
数年前、なんとか盛りギリギリに間に合った函館は五稜郭の花見。醤油団子とお茶を持って、ベンチに腰掛けらば、老婦人が二人、嫁の悪口のマシンガントークで閉口した事がある。
なんとか、今の仕事乗り切って、また、花見へ行きたいものだ。そう、切に願うのだが。池波氏の言われる通り、明日が確実にあるなど、だれにも解らないのだよなあ。
1月20日(木) 『月刊1年2組』桑田乃梨子(白泉社 白泉社文庫)
1月19日(水) 『味覚極楽』子母澤寛(中央公論新社 中公文庫)
忙しいです。
パソコンの処理能力も追っつきません。結局、『ぐろーぶ おん ふぁいと』は駄目でした。
じくしょう……。
不格好な美味しいものと。美しい、不味いもの。どっちを喰うか。究極の命題かもしれない。
福田みどり氏の晩飯と、バーディの宇宙食。あなたはどっち?
これを突き詰めると、小学生がよく言う、(食事中の人のため、あえて反転)『カレー味のうんことうんこ味のカレー、食べるならどっち
』ということになるのだろうか。
はあ。
名文がある。読むだけでうまそうである。この食物の随筆で、私が最初に影響を受けたのは小島政二郎氏の『天下一品』だったと思う。ああ、朝からステーキを食える様な人間になりたかった。
そんな訳でこの子母澤氏のエッセイ集も涎流して読むのだが。
殻の大きさのそろった蜆貝のみそ汁に始まって、蛤、沢庵、天ぷら。あかん。腹が減ってきた。
この作品、当初は新聞の聞き書きコラムであったそうだ。それが後日、その聞き書きした人物についていくつか書き足して一冊の本にしたという。
この32名分の聞き書きだが、いや、いまの政治家や実業家でこれだけの中身を持っている人間がどれほどいるだろうか。
なんだかなあ。どんどんどんどん人間が小さくなっていく様な気がするのだが。これは必然なのだろうか。
まあ、もうすぐ、40の私が、こんな、社会不適合者をやっているのだから、推して知るべしなのかも知れないが。
しかし、この本読んでいて、結構、我々の常識が覆される事象もままあったりして。少し、纏めてみようかとも思うのだ。
1月18日(火) 『鉄腕バーディ 7』ゆうきまさみ(小学館 ヤングサンデーコミックス)
忙しい。
ともかく、この作品、完全に、前作とは別物になってしまっている。
まあ、少年漫画誌と青年漫画誌という、媒体の違いもあるだろうが。天真爛漫、あたるを幸い薙ぎ倒す。といった、『究極超人あーる』の延長の様な前作と、今作ではおのずとスタンスも違うものである。それはわかっているのだが。
でも、仄かにかほるギャグの香り。
今回、特にその点が強いのではないだろうか。
ああっ、この…
一口目は味が
あるんだか
ないんだか
わからないと
思わせておいて、
後から鼻孔に
広がってくる
青臭いような
鉄臭いような
香気と、
ほのかな酸味が
なんとも…
こんなものが食えるかあっ!!
ろくごまるに氏ですかい。この味は。
ま、それはおいておいて今回は、千川君とバーディの恋? の巻である。まあ、インターミッションというか嵐の前の静けさというか。全体的にホノボノなのだが。バーディの同僚の不穏な動きは出てくるは、敵の勢力も、最初から割れているうちの一つも内部分裂が見えてきたし、美人のお姉さんは実は壊れかけているし。と次巻でブレイクしそうな予感である。
しかし、次巻予告のワンカット。千川くんまさか死亡フラグ……。
3月が実に楽しみである。(連載読む気ないのだな)
1月17日(月) 『司馬遼太郎が考えたこと 2』司馬遼太郎(新潮文庫)
結局、土日出勤。しかし、酒を飲んだ翌日に、全身が痒くなるというのは間違いなく。そう、間違いなくどっかやばいぞ。しみじみそう思ったり。
まあ、大変な状況ではあるのだが。大変であるが故に、大変だ。まあ、何かというと。昨日買った『ぐろーぶ おん ふぁいと』が動かねー。マトロクスの莫迦。いや、ワープロ使っているときは最高なのだが。このボード。DVD見ながら、ワープロスクロールさせるだけで、画像が止まってしまう性能ってどうよ? なのだ。
正月に読んだ1冊目の続き。
もう、作家として独立して、油ののりはじめた頃のエッセイは、更に鋭さを増している様な気がする。
昭和前期への大人達への、怒りの様なもの。これが根底にずっと鳴り続けている様なのだ。
本当に、可能であれば、この怒りをもって、太平洋戦争へとなだれ込んだ軍部と外務省の責任を追及して欲しかった。そう思うのだ。
ああ、司馬氏の『ノモンハン』を読んでみたかった。切にそう思うのだが。
が、今回はそれだけではなくて、司馬氏の意外な一面も伺えたり。
なんと、司馬氏お気に入りの女優さんは中村玉緒氏であったそうな。トリビアにならないだろうか。
しかし、『私の愛妻記』。
のろけておいでである。実にのろけておいでだ。
「あのな、あんた。つまり、僕の嫁はんになる気はないやろな」
福田青年、一世一代の清水舞台であったのだろう。いやはや。
でも、言えただけいいよな。そう思ったり。
で、その奥様。
それに、妙な事がある。料理が上手な事だ。(中略)なるほどおっそろしく不格好なものができます。が、味つけはいいのである。
ごちそうさまでした。
1月16日(日) 『ああ探偵事務所 7』 関崎俊三(白泉社 ジェッツコミックス)
人間、どこでどうなるか解らないのだ。
まったく、おっと吃驚である。そんな訳で朱雀と武田と会って飲み会だったりする。
忙中閑あり。こんな事もないとやってられないのである。
しかし、どんな経験をしてきたのだ。朱雀。一人で感動しまくっていたが。
さて、どこでどうなるか解らないのはこの作品もそうである。年末買った本の積ん読崩し。
もう、史上最低の探偵さんの物語である。私の個人的にツボな作品である。しかし、『高度救命救急センター』や『電影遊戯』(両方とも絶版らしい)、『キルケーの豚』の1巻の時のシリアスさが、完全に消失してしまったではないか。
そのぐらい良い感じの脱力系コミックなのだが。結構、根底が真面目なので好きなのである。
だが、だからといって、この作品がドラマになってしまうとは。何か、自分の穴場のお店が週刊誌に紹介され、行列が出来る店になった様な喪失感を感じてしまったりするのであった。
残念ながらドラマの方は昨年の7月〜9月という私の人生の中でもずんどこどん底状態に狙ったように放映されたので一回も見ていないのだが。
で、そのドラマ後、最初の単行本。(連載を追っかけていない外道な読者である。私は) 果たして、変化はあったのか。
なかった。とことんなかった。(褒めことば)
もう、呆れるくらい変化なしである。CASE.44。最高である。このほんわかした脱力感は。この作品独特のものである。
後半、7話は『ストーリーィミュージシャン事件』。完結編が持ち越されてしまった様なのだが、ただただ楽しみである。
しかし、お名前、今回レビューするため、奥付を見るまで「せきざきとしぞう」さんだと思っていた。一字もあっていないではないか。申し訳ない。
1月15日(土) 『パシフィックストーム 1 対立要因』 佐藤大輔(徳間文庫)
土曜出勤。ほむべきかな。ほむべきかな。
神様なんて、どこにもいないのさ!
などと青臭く叫んでみたり。
いや、本当に神様なんてこの世にいないのである。うむ。いないぞ。
どうも、某桜庭一樹氏のブログで、Gの人と、佐藤大輔氏が同一人物であるという噂は都市伝説ではなく本当の事だという話になっているではないか。こりゃいったいどういう事なのだ? しかも、現在は、その発言が削除されているのが、いかにもらしい。
これは、佐藤大輔氏とくいの欺瞞情報なのか。そうなのか? そうなんだろう。頼む、そうと言ってくれ!
冗談じゃないぞ。過去にあんなことや、こんな事を言ってきた人間としては信じがたいのだが、いやググッてみたら1260件も『佐藤大輔 豪屋大介 同一人物』でヒットするとは。
いや、作品自体は文庫化である。後書きもない。それどころか誤植もそのまんま。
なあ、編集者さん、仕事してくれよ。
といったところである。
実は、私はこの作品の元ネタ『オペレーション・レインボウ』を持っているのだ。
そしてこのシチュエーション。わくわくしないだろうか。国力の劣る側が、奇襲攻撃を受け。それを限定的な戦術レベルの戦闘を繰り返す事で、最終的に勝利する。
あり得ない。あり得ないからこそ愛おしい。そう思わないだろうか。
まあ、どうやら、作者の中ではこの話、消滅して、真田提督は『あかまるくろぺけ』に出場されてしまっているのだが。しかし、続きが読みたかったな。そう思う作品の一つなのだ。
しかし、私は、この作品の続きを読む権利を放棄するから、せめて、『皇国』と『パナマ』だけは、読ませてくれ。そう思うのはいけない事なのだろうか。
1月14日(金) 『大使閣下の料理人 21』西村ミツル かわすみひろし(講談社 モーニングKC)
なんか、無茶苦茶忙しくなっているのである。何なのだろう。この異様な忙しさは。色々書きたい事は山程あるのに、書く暇がないというのも無茶苦茶な話ではないか。
今からこんなに忙しくて、3月はどうなるのだろう。
という訳で、この作品。昨年末に買っておいてずっと積ん読であるので消化開始。
おそらく、現在、唯一まともなお料理ストーリー漫画だと思うのだ。
なにせ、『ミスター味っ子2』が主人公が、息子と陽一とに完全に分裂し、迷走中。
『美味しんぼ』の山岡さんはマイホームパパに堕し、更には、物語上、完全なる悪役でなければならなかった海原雄山が、小娘一人にいいように操られる。
『クッキング・パパ』は最初からお料理レシピ漫画である。
あと、まともなお料理漫画は『酒の細道』くらいしかないではないか。
というわけで、今回も大沢シェフ大活躍である。
ああ、しかし、本作の登場人物。倉木氏や三田氏のような外交官が日本に一杯いてくれたら。異国で大地震被害にあった邦人に、助けの手すら差し伸べられない、外国の圧力には風にそよぐ芦の様に項垂れる外交官だけではいかんともし難いではないか。
きっと、小俣氏の様な方が主流じゃないのだろうかと愚考するのである。
ともかく、今回は大沢シェフがニューヨークで。その弟子2号、萌さんが日本で。その弟子1号、愛ちゃん(何で愛ちゃんは愛ちゃんなのだろう)が香港で大活躍の巻である。
しkし、『世界を料理ショー』『グレアム・カーン』って、最近の20代の方々で理解なさる方はどのくらいいるのだろうか。
しかし、こういうおとぎの世界の様な話でないと日本の独自性を出せないというのも悲しい話である。
1月13日(木) 『白貌の伝道師』虚淵 玄(ニトロプラス)
『ひぐらしのなく頃に 推理の時間 鬼隠し編』 更新
さて、いよいよ、来ました。虚淵玄氏の『白貌の伝道師』である。
いや、一般書店には出回らない。『とらのあな』で発売。おそらくは、それも、即売り切れ。などと考えたのである。故に、通販。したのだが。
29日発売なのに、ニトロプラスの通販は29日から5日までお休み。結局商品が来たのは8日になってから。
なんとなく、積ん読状態になっていたのを消化である。
『全ての虚淵はどす汚れている』鋼屋ジン氏の協力のことばだ。で、帯後ろのあらすじが以下の通り。
『その旅人は、見目麗しきエルフ族でありながら、《善なる種族》にあるまじき暴虐と非道を繰り返し、闇の邪法にすら手を染める。ライゼルと名乗るその男に命を救われたハーフエルフの少女アルシアは彼と行動を共にするうちにいつしか光と闇の熾烈な戦いを垣間見る事になる……』
以下、ネタバレあります。ご注意。
大嘘である。これほど嘘ついてるあらすじ、恥も外聞もなく嘘ついてるあらすじは初めて見た様な気がする。いや、アニメの『八犬伝』以来かも知れない。が、こっちは褒めことば。
確かにそうじゃないかな。そう思っていたのだ。
『ファントム』のお姉さんルートの最後。究極の選択のやるせなさ。ドライエンドの時のアインの死に様。PS2のゲームになったときの追加エンディングの無常感。
『ヴェドゴニア』の選ばれなかった眼鏡巨乳とロッカー吸血鬼の愛情。ハンターエンドの時のやるせなさ。
『鬼哭街』のあの、唯一無二のエンディング。
ニトロプラスのメルマガで語られた、ゾンビの女の子との逃避行の美少女ゲームの寂寥感。
それで、『最後に愛が勝つ』と後書きで言い切るか。虚淵氏。ははははは。乾いた笑いが木魂するぞ。
が、それ故に、私は氏の作品を愛し。そのわずかな愛の残滓を噛みしめるのだ。噛みしめるのだが。
しかし、このあらすじ、全然違うじゃないか。いや、表紙とあらすじ聞いただけなら、たった今、トイレに入るときに持ち込んだ南房秀久氏の『月食紀列伝 氷刃のフレオリック』と似た様な話と言えるかも知れないが。全然違う。(明言しときますが、南房氏の月食紀列伝、大好きです。トリシアも好きです。なんで、手の届くとこに常備されているんですが)
だいたい、ヒロインが登場した瞬間から死んでる話に普通、愛はない。死体である。生きている死体である。いや、私、最後まで、ヒロイン、生きていると思ったのだが。
さすが、虚淵氏である。素晴らしい。このくらいの推理力で、『ひぐらしのなく頃に』を解こうなど、お笑い沙汰かも知れない。
がだ、本当に、ここには愛がないのか。そう思うのである。
いや、愛はある。ただ、ヒロインがハーフエルフの少女ではないだけなのだ。攻略不可能な女の子に目をかけても仕方がない。
愛は、主人公と暗黒神との間に確かに存在する。それは敬虔で純粋な愛に他ならない。
ロウの女神達への神官戦士達の敬虔な信仰が許されて、何故に、ダークエルフの暗黒神への敬虔な信仰が許されないのか。
いや、こういう事考える事が許されるのは、日本だからかも知れない。神社にお七夜に行って、クリスマス祝って、死んだら寺でお葬式という、日本教とでも言うべき宗教故に許される感情かも知れないが。立派に『愛が勝つ』が成されている様な気がするのだが。
私の考えすぎだろうか。
いやいや、そうではない。間違いなく、この物語は。愛を歌い上げた作品なのだ。
少なくとも、私はこの本を開いていた数時間。至福の時を過ごさせてもらった。
が、読む人を選ぶかも知れないのだ。この作品。
1月12日(水) 『ふたりぼっち伝説 1』 佐藤ショウジ(少年画報社 YKコミックス)
呆冗記 『クィンシー・P・モリスの名に懸けて! その
4』 更新
世にもまれなコミックである。全部代原。すなわち、他の人が原稿落としたときのスペア。それで1冊コミックス。
いやいや。帯にもあるが快挙である。快挙。 先日、とらのあなで見つけてしまった。
ついでに言うと、『ラグナロク バトル オフライン』も買ってしまったり。
ところがである! ところが。せっかくUSB接続のセガサターンコントローラー。(『バルドフォース エクゼ』用に購入)を繋げたというのに、満足に作動しないのだ。
何故だ。何故。矢張り、マトロクスの2D性能重視のカードでは、充分な性能を引き出す事が出来ないのであろうか。ううう。時代はラデオンなのか。ならば、一台、ノートパソコンでも買ってやろうか。(本末転倒)
なんか、話が脱線してしまったが、この作品。はっきり言って、非常に拾いものである。いや、糖衣錠人物は原則、天才トレジャーハンター。マルチナ・スプリンガーと骸骨くん。(名前なし)だけ。で、迷宮、無人島、ピラミッド、北極、バミューダ、アフリカ、海底、イギリス、自宅、崑崙……ありとあらゆる場所で行われる宝をめぐるどたばたコメディである。
が、これって、30分も考えてみると解るのだが、無茶苦茶難しい話なのだ。
だいたい、登場人物がここまで少ないと、話が全然ふくらまないのである。なのに、なのに、なのに、全23話、げらげらである。
笑うぞ。本当に。
いや、これ、得難い才能じゃないのかな。そう思ったりするのだが。
ただ、ギャグマンガというのは身を削って書くところもあるので、作者には末永く面白い作品を書いていただきたいと思うのだ。
私の一押しはやっぱり『悪魔城☆ふたりぼっち』
アクティブなマルチナに萌えである。
1月11日(火) 『シャンク!! ザ・レイト・ストーリー 2』秋田 禎信(角川スニーカー文庫)
呆冗記 『クィンシー・P・モリスの名に懸けて! その
3』 更新
突然だが、現在の、ライトノベル。果たして、将来、研究できるだけの系統だった保存が成されているのだろうか。ふと、そう思った。毎月、毎月、毎月、膨大な数のライトノベルが発行され、そして、消えていく。
この膨大なライトノベルの作品達はただ、消費されるだけだとしたら、それはそれで大きな損失になるのではないだろうか。
いつしか、江戸時代の戯作本のように、評価の対象になる日が来ないとは絶対に言い切れないのだから。
いや、真面目に、これだけ膨大に出て、その半数近くが絶版になるという事態。そして、それが新古書書店で大量に売られてしまう様な事態は、あまり良い状況とは言えないのではないか。などと思ったりするのである。
で、今回、もう出ないかとも思った2冊目。約1年ぶりの『シャンク!! ザ・レイト・ストーリー』である。
なんか、前回の、『これもどんどん暗くなるのかな』という予想が大当たり。
やっぱり秋田氏。オーフェンの作者だものなあ。と、納得してみたり。
いや、全体的に莫迦話(批判しているのではない)なのである。莫迦話。なのだが。
最初の館ものは非常に、暗鬱なエンディングを迎えるではないか。いや、キャラクターが莫迦やってる分だけ異常にテンションが盛り下がるというか。暗鬱さが際だつというか。
二羽目の正騎士殺し氏の話も、重要な複線なのだろうが、なんか陰鬱である。
まあ、3話目は、オーフェンの外伝っぽくて、少しは明るそうなのだが、最終話で、またテンションががくっと落ちる。
そうか、そういう話だったのか。納得は出来る。納得は出来るが、しかし。
折り返し点。たぶん、たぶん、ハッピーエンドで終わってくれるのではないか。そう信じてあと2年、待っているしかあるまい。
1月10日(月) 『Wāqwāq 1』藤崎竜(集英社 ジャンプコミックス)
呆冗記 『ウルトラ作戦第一号』 更新
今日は成人の日。考えてみたら、昨年は一回も小樽倉庫No1に行っていないではないか。で、朱雀と武田と、映画のウルトラマン見た足で、小樽へ遊びに行ってきたのだ。
いや、面白かった。ま、その内容については以下、後日にでも。
という訳で10冊目。今年の36分の1がもう、終わってしまった。あっという間である。いや、速い、速い。人生、このペースで行ったらどれほど残っている事やら。
で、今回の作品。藤崎竜氏の最新作。私は、実は氏のデビュー作を立ち読みした事があるという。自慢にも何にもならないような事があるのだが、しかし、お久しぶりである。
『PSYCHO+』が2巻で打ち切り、『封神演義』が23巻で大ヒット、ところがその後の『サクラテツ対話編』がやっぱり2巻。大丈夫かなあ。と心配しきりである。あるのだが、現在、連載順はどうなっているのだろうか。ジャンプ本誌読まないので良く解らないのだ。『武装練金』も大丈夫なのかなと思ったり。
話としては赤い血の人間が神様と尊ばれる世界に女子高生(松田さん)が来てしまう。
そこは黒い血の人間が、機械に襲われる世界だった。
いや、実に藤崎氏の世界がぷんぷんである。やっぱり氏は、『PSYCHO+』や『サクラテツ対話編』のような現代物よりもこういったファンタジーの方がより力を発揮できるのではないだろうか。
しkし、1話で主人公の父ちゃんがお亡くなりになるという少年漫画としてはちょっと掟破りな始まり方をした作品だが、個人的には非常に好きである。好きなのだが、逆に言うとジャンプでは辛いかも知れないそう思うのだ。
この作品がどこまで行けるのか。コミックスの売れ行き次第なのだろうか。アンケートはがきは取れそうにないものなあ。順位。
1月9日(日) 『幻翼の栄光』内田弘樹(実業之日本社 ジョイ・ノベルス・シュミレーション)
呆冗記 『クィンシー・P・モリスの名に懸けて! その2』 更新
今日も一日、『ひぐらしのなく頃に』である。いや、はまった。でもプレイするよりも考えている方が長かったり。一応、白いワゴン車に撥ねられかけているのだが。
さて、9冊目。いろんなところで話題になっている、作品である。元、佐藤大輔氏作品とリーフのゲームをくっつけたSSを書いていた人らしい。まあ、推して知るべし。
パイロットの名前が衛宮、織原。吉良大和・・・。知っててやってるな。作者。である。
解る方も解る方だが。
「は、人がゴミの様だな」
「絶望を抱いて焼死しろ」
「行くぞ、超空の要塞。貴様の装甲厚は充分か」
である。
うーむ。何と申しましょうか。なのだ。
が、ト戦記というか火葬かというと、そうでもない。末期戦である。末期戦。
いや、この世界ではミッドウェーに勝利した日本がインドを制圧。ドイツの技術がどばどば入ってきて連山、菊花、秋水、烈風などがきちんと量産できているという。うむ。昔ありましたな佐藤大輔氏の仮想戦記で、昼間の制空権を完全に押さえておきながら、夜間爆撃で滅んでいく日本というのが。そんな感じである。
まず、主人公はおそらく前田少佐。山本五十六を殺してしまって、死地に追いやられ不時着。アメリカのアドバイザーになって大活躍。ところが、今度は乗っていた飛行艇が日本側に撃墜され救助。このジェット戦闘機部隊に配属されるという。無茶苦茶な経歴の持ち主である。
うーん。南郷、新城タイプとは一寸違う。戻ってこなければ藤堂の兄貴の方かもしれないのだが。
ともかく、今後楽しみな作家さんが一人増えたということであろうか。
ともかく、書き続けないとなあ。はあ。
1月8日(土) 『ちえのわ』子だまたけし(ペンギン書房 SEEDCOMICS)
呆冗記 『クィンシー・P・モリスの名に懸けて! その1』 更新
変身願望。それは誰にでもある。たらやればは誰にもあるのだ。
どうして、私はあのとき、あんな話を聞いてしまったのだろうか。
どうして、私は、あのとき、ファミレスについて行ってしまったのだろうか。
どろどろである。
後悔と共に飲み込むヘルシア緑茶は苦い。
いや、泥沼にはまっていったのは、選択肢が出なかったからなのだが。
ストレスが貯まりまくっているのだ。で、ほのぼの正義の味方漫画である。
小だまたけし氏の新刊。どうやら昨年12月に出たらしい。知らなんだ。連載されていた事も知らなんだ。そう思っていたら掲載はWeb雑誌とのこと。道理で、Air−H゛の、非常に遅い回線でしか接続できない私にとっては縁なき作品であったのだ。
ご本人のサイト(http://www.codama.jp/例によって個人サイトなので直リンしません)によると単行本1冊分で打ち切りという話なのだ。
何で? 何で? 何で? なのである。
どうして? どうして? どうして? なのだ。
ここから本編でしょうに。
無気力少女だった主人公。千恵が、憧れの先輩桐子さんとともに、あるがままに生きようとするのだが、その桐子さんは、実は「式」を狩る「童子」の依り代になっていて、夏休み明けに巻き起こる、一大騒動に、千歳も巻き込まれていく。
ありきたりかも知れないが、作者の力で非常に面白い作品になっているのだ。なっているのに。
主人公と、「正義の味方」森君との関係はどうなるのか。
これからだったのに。
いや、どこかで、本当に巻末予告を実現してくれる出版社はないものであろうか。
しかし、『平成イリュージョン』も発売中とは、探さねば。
1月7日(金) 『放課後退魔録 4 ナツメ』岡本賢一(角川スニーカー文庫)
呆冗記 『震災復興支援のために新潟の日本酒を飲むキャンペーン』 更新
終わったはずだよ、お富さん。である。
なんか、前回、筆者紹介で壮絶な自爆を遂げた放課後退魔録の4巻なのだ。今回の作者紹介のあっさりさが思わず涙を誘われる。
しかし、最新刊の『放課後退魔禄ぬ録る』(1月23日修正)の発行が為されていいるのに、今頃である。
いや、本の下になって存在が忘れられていたのだ。逆に『放課後退魔録ぬる』(1月23日修正)が行方不明である。他にも『鬼哭街』も消えてしまった。
私の部屋は、もはや魔界である。
まず、最初に一言。
ワダチ効果だなあ。
なのだ。
ワダチ効果とは、松本零士氏の漫画『ワダチ』の中の外国人を皆殺し(深い訳があっても簡単に言うと無茶苦茶な)にしようとしたマッドな博士が今際の際に言った言葉。
『人間、誰かが考えた事は違う誰かも考える』(正確ではない)
に由来した効果である。ああ、この設定、私が高校時代に考えたのと同じではないか。
とか思ってしまったとき、私の仲間内ではこう呟くのである。
ただ、私は書かないで、作者の人は書いたのである。その差が大きいのだ。
しかし、最初の頃、単なるお姫様だったナツメ嬢が、ここまで大きくなるとは思わなかった。私は絶対ヒロインは五六八嬢に行くと思っていたのだ。
あと、もう主人公のアマタケが強さのインフレを起こしてしまって凄い事になっているのだ。
宇宙戦艦を一人でぶちこわすなぞ、もう、人間の限度を超えてしまっているではないか。こりゃあ、『マップス』の史上最強カップルの嫁の尻の下にいる旦那様より強いかも知れない。まあ、こっちの嫁さんは、あっちほど強くないが。
ただ、やっぱり少々へたれである。あそこで、女の子由来のアイテムや、友人由来のアイテムは使わないでカタをつけるのが勇者の正しいあり方ではないであろうか。
まあ、勇者じゃない。ただの男の子だ。そう言われればそこまでなのだが。
ただ、宇宙戦艦ぶちのめすただの男の子というには無理がある様な気がする。
1月6日(木) 『エクセルサーガ 13』六道神士(少年画報社 YKコミックス)
呆冗記 『蝉の声が聞こえる』 更新
今日から、この書評(本当にそうなのか)ページの名前を『晴読雨読』から『乱読如件』(らんどくくだんのごとし)に変更させていただく。
たった5日で変更するのには忸怩たるものがあるのだが、こちらが悪いのだから仕方がない。いや、ググッて見たら、『晴読雨読』で560件も出てきたのである。
いや、申し訳ない事をしてしまった。変更する前に、ググッて見るべきだったと反省しきりである。
私自身、『夢民書屋』というサイトが増えてきたらなんか微妙な感情を持ってしまうだろうな。そう思うのだ。幸い『夢民書屋』はウチだけなので、安心なのだが。『乱読如件』は、現在どこも使用していない。一安心である。
というわけで、少々みっともないことと相成ったが、『乱読如件』。今後もごひいきに。
なんか、半分近く使ってしまったが、エクセルサーガの最新刊である。今月のYKコミックスは『ヘルシング』に『トライガン マキシマム』と大物揃いだが、この作品も負けてはいない。
おとぎ話はおしまい。
カバー裏で、美和博士が言っているが(本文114p)文字通り、ギャグの皮を被っていたおとぎ話は終わり、作者が描こうとしていた本当の世界が開こうとしている。
世界の変質。
なんか変わり行く世界といったら『ひぐらしのなく頃に』のような雰囲気である。
ギャグキャラだったエクセルやハイアット。地方公務員野郎3人組は、この世界の異物として排除されていくのだろうか。それとも、この世界を変える事が出来るのか。
だんだんと変わっていく世界の中で、彼らがどのようなピースとなりうるのか。今後が実に楽しみになってきた。
『エクセルサーガ』の名の意味がようやく明かされる日は近いのかも知れない。
1月5日(水) 『真・大東亜戦争 17』林信吾・清田信一(KKベストセラーズ ワニ・ノベルス)
呆冗記 『プロモーションビデオだった期待作』 更新
いよいよ、『ひぐらしのなく頃に』を始めたのだ。現在、なんか、ほのぼの風味。キャラクターの等身もぽよよん。惨劇って、どこが? といった感じなのだが。まあ、パッケージの裏に惨劇とある以上、惨劇があるのであろう。近々レビュー予定である。
さて、1年近く出ていないと思っていた、第一巻目で第一次世界大戦の陸上戦にどっぷりつかり、貴重な高速戦艦を潜水艦に沈めらた日本の話が、昨年8月に発行されていたとは、全然気がつかなかったのだ。
やっぱりどん底だったあの時期、ろくすぽ本屋にも行かなかったのだが、これならば、他にも忘れている本があるかも知れない。
かなり強引な改変を重ねてきたこの作品の日本だが、もはや国力は一杯いっぱい。マラッカ海峡の決戦にかろうじて勝利したものの、国力の差は歴然。あとはじり貧なのは目に見えていた。
故に、講話に奔走する主人公達。虎視眈々と満州を狙うソ連。守るは石原完爾と西条英俊。
いや、これだけで下手したら3冊はいける内容を1冊で終了。というのは非常に残念である。せっかく毛沢東や川島芳子といった濃いキャラクターが出てきたのだ。だったら、もう少し活躍させても。そう思うのは私だけではないはずなのだ。
が、今回もまあ火葬ギリギリのところで随分と楽しませてもらった。個人的には、日露戦争後、満州地域において、英米日の完全な市場開放政策によって国力の充実が為されていれば。という考えだったので、本巻の満州戦は楽しめたのだ。これ以上強くなると火葬。佐治芳彦氏の『最終戦争』シリーズになってしまうので、注意が必要であるのだが。
ともかく3年、17巻。
をいをい『金剛』沈んじゃったぜ。わははははは。
で、始まった作品も無事終了。次回作にも期待大といったところだろうか。
1月4日(火) 『トライガン マキシマム 10』内藤泰弘(少年画報社 YKコミックス)
呆冗記 『素晴らしき世界〜What
A Wonderful World』事件雑感 更新
お正月が、終わってしまった。今回は、がっつり三が日に土日が入ってしまっていたのであっさり終わってしまったお正月であった。冴速さんもお帰りになったことだし。そろそろ本格的に起動せねばなるまい。でも、今日は『みのすぎ』さんの口開け。磯自慢吟醸に舌鼓である。
で、4冊目。
いや、最近ちょっと単行本でないと思ったら2冊同時である。その1冊。
まず、ウルフウッド死亡編。
これ、作者の最初からの構想ならば素晴らしいのだ。いや、眼から水が出ちゃったじゃないか。ソファーのシーンで。
が、邪推する。アニメの影響下によって行われた改変だとしたら哀しい。
そう思ってしまうのだ。
あの、アニメのウルフウッド関連の演出は確かに素晴らしいものだった。名作といっても良いだろう。
もう少し金があったらLDを買っていた。そういえる作品である。実際は『ビッグオー ファーストシーズン』を買ってしまったのだが、それは後悔していない。
ただ、セカンドは・・・。
いや、脱線。
ウルフウッドには確かに死亡フラグ立ちまくっていた気がするので、当初の想定であり、アニメはその先取りをした。そう考えられるのかも知れない。
知れないのだが、しかし、そうでなかったとしたら。アニメの影響を作者が受けてしまったのではないか。そう邪推するのだ。
だとしたら、語られなかった物語が存在しないかなと。おそらくその場合、やっぱり主人公が逝くことになったのかも知れないが、一番のお気に入りだった神父が逝ってしまったのはあまりに哀しいのである。主人公を看取ってこそ神父だろうが。そう思うのである
いよいよ物語はクライマックスへ向かう。もう、眼をはなしてはいられないのだ。いや、アワーズは、『超人ロック』のジンクスを打破できるのか?
ただ、この巻だけはカバー外さない方が良いと思う。余韻が吹っ飛んだのである(褒め言葉)
1月3日(月) 『私の歳月』池波正太郎(講談社文庫)
さて、弟は日本酒を一切飲みません。親父は検査のため、今年の正月酒を飲みません。お袋はカルピスみたいな活性清酒は嫌いです。
というわけで、今日、正月最終日。ニセコの活性清酒、『誉』飲み出したら止まらなくなって一升瓶開けちゃいました。
なんかふらふらするので缶麦酒飲んでます。明日から仕事です。大丈夫でしょうか。わははははは。
何でだろう。何でだろう。
私、高校時代、生身のお二人の先生にに人生変えられるくらいのご指導受けました。で、大学時代もお二人の教授にいろいろご指導いただいたのですが、同時に、高校大学時代、池波正太郎先生、司馬遼太郎先生、山口瞳先生に人生教わったのです。(あいうえお順)
高校時代サントリーレッド飲んでた私の盲を開いて下さったのは山口瞳先生の『酒飲みの自己弁護』でした。なので、今日は偉そうな断定調使いません。ええ、使いませんとも。
ただ、年取ると山口先生は何というかいずくらしくて、司馬先生はエッセイ読んでると首くくりたくて(1月1日参照)、なのに、池波先生は素直に話が聞ける。何なんでしょうね。まるっきり
高校の先生みたいです。
私個人的に、高校で卒業担任の先生に出会えただけで高校生活おつりが来ると思っています。
いや、実は、個人的にあんな酷い先生はいないと思ったんです。私、数学駄目でしたから。教科担任にして、学級担任の2年生の1学期5段階で2つけられました。いや解ります。数学駄目なのに物理が出来る。評価4です。
物理が出来ると言うことは、興味がある数式は理解できると言うことなのです。特に私のいた高校の物理の先生は洒落者で、関数電卓持ち込み可でしたから。関数電卓にプログラムぶち込んだのです。プログラム組むためには公式の理解が必要です。(今だったら、絶対苦情来たな。あの先生)
なのに数学が出来ない。いや、怒るの当たり前です。物理の公式プログラムできる人間が何で、数学が出来ないか。
懺悔します。
で、私、理系なのに文系に移って、ローニンして、予備校時代に、同人誌即売会(まだ、コミケという言葉はなかった)参加したんですから。あはははは。
正月、待ち合わせのために買った本ですが、個人的には癒し系でおすすめです・
(この紹介文読んだ方、どこが紹介文なんだろうと思っているんだろうな)
1月4日一部修正(素晴らしき世界〜What A Wonderful World事件を知って個人情報関連を訂正。でも、キャッシュが残っているだろうかというか遅すぎる。もう、個人情報だだ漏れだろうなあ。このサイト)
1月2日(日) 『ヘルシング 7』平野耕太(少年画報社 YKコミックス)
呆冗記 最後の一匹とは思えない 更新
さて、カウンターの数字を直したりBBSを常設にしたりしてみた。ただ、一月ぐらい書き込みがなかったら、なくしても良いかな。そう思ったり。その他あちこち更新である。昨年の宿題も片付けねばならないし、部屋も片付けねばならない。しか も、4日から出勤である。はあ。なのに冴速さんと朱雀と飲みに行ったりゴジラ見たり。
で、2冊目。
実は、実は、実は、記念すべき1月1日の本に、こいつを持ってこようかと真剣に悩んだのである。そうしたらもう、ステッキーな事になるだろうな。そう思っていたのだ。この『晴読雨読』の方向性が、これだけで決まってしまうのである。
が、一寸ばかり見栄やらなんやらが邪魔してしまった。
チキンである。
ヒラコー氏に申し訳が立たないかもしれない。それ以前に、司馬遼太郎氏に会わせる顔が、最初から無いか。
で、某所で言われるところの『はじめてのおるすばん』編、クライマックス。
いや、この話はもう、盛り上がりまくりで耳から血が出るくらいなのだ。
隊長さんの逝っちゃうあたりや刺青姉さんの逝っちゃうあたりはあちこちで言われたりテンプレになっていたりするので、別なところ。
「…そうか そうなのだな
セラス おまえ ベルナドットを吸ったな
吸血鬼になったのだな」(アンダーラインは原典の傍点 以下同じ)
「……はッ
はい!!」
この時のセラスの顔。この顔だけで。私はなんとアワーズ本誌を買ってしまったのである。スキャナかけて壁紙にしようとさえ思っているのである。ここにいるのは婦警ではない。光と闇の境界をおっかなびっくり歩く半端者ではない。女吸血鬼なのだ。
「吸血鬼 セラス ビクトリア!!
おそろしいもの になって やって来たものだ」
「ええ そうです 神父 アレクサンド アンデルセン
わたしはもう 何もおそろしく ありません」
「まるで 奈落の底の様な 眼をしやがって
人の形を しているくせに なんて様だ」
「ニッ」
この後、お帰りなさいへと続くのだが。
しかし。実は個人的に婦警は、婦警でいてもらいたかったのだ。光と闇の境界線をおっかなびっくり歩く、人でもなく、かといって吸血鬼でもない存在として、行って欲しかったな。そう思うのだ
むろん、アクションとしてはこちらの方が遙かに動かし易いことは素人考えでもあきらかである。作者も、死亡フラグ立ってます。と言っていた隊長さんである。想像はついていた。
しかし、それでも、やっぱりなあ。婦警は婦警でいてもらいたかったのだ。
一緒にやっつけようぜ セラス
この台詞は、女吸血鬼としてでなく、傭兵と半端者の台詞であって欲しかったのだ。そう、この巻の表紙の様に。
無い物ねだりだが、だいたい生き残ってなんぼの傭兵である。その傭兵が、婦警を護ろうとして、死ぬ。
もしも、助けるのならば、絶対にそう、絶対に死んではならない。
命をもって助けられた人間は、その行為に何を持って報いればいいのか。
その人間の人生を変えてしまったら、助けたことにはならないではないか。そう思うのだが。
かくて女吸血鬼は降臨し、血と殺戮の宴が始まる。
いや、もう、ここまで来たら行けるところまで逝くしかない。
しかし、もう少し速くならないかな、単行本発表ペース。
1月1日(土) 『司馬遼太郎が考えたこと 1』司馬遼太郎(新潮文庫)
呆冗記 謹賀新年 更新
さて、年も改まったので2005年より、書籍の感想はこちらでやろうと思うのだ。晴れても読み、降っても読む。『晴読雨読』。 うまくいったら年末には365冊、レビューできていれば素晴らしいのだが。
そんなこんなで、1冊目。
『司馬遼太郎が考えたこと1』司馬遼太郎(新潮文庫)
エッセイ集が文庫化である。実は昨年あたり衝動買いしかけたのがこの司馬氏のエッセイ集だった。しかし、全15巻はあまりにも多く、財力が伴わなかったため諦めたという曰く付きの本である。
文庫化のおかげで読むことが出来る。ここだけの話だが、その後出た対談集5冊はハードカバーを買ってしまったのだ。それはそれ、これはこれとういうことで。
半分程読んでの感想。
首吊るから誰か足引っ張ってくれ。
と思うしかない。この本には作者38歳までのエッセイが収められているのだが、私より1歳若い福田定一氏の目は鋭く社会と人々を刺し貫いている。
比べるもおこがましいが、この作品と比べると『呆冗記』は酔っぱらいの管巻き以下である。そんなもんでネットワークの片隅を汚して良いのだろうか。そう思ってしまうのだが。まあ、それは置いておく。ごく少数でも楽しみにして下さる読者がいるのならそれもありだろう。
ともかく、池波正太郎氏、山口瞳氏、司馬遼太郎氏といった、太平洋戦争で死を覚悟した人々の熟成度は私たち平和ボケの日本人の追いつくところではないのかも知れない。
人間、四〇歳にして自分の顔に責任を待たねばならないと言うが、私の場合、あと7ヶ月で40である。そのときにどんあ顔になっているのか。よくよく考えなければならないと思う読後感であった。
苦笑いしたのは『こんな雑誌やめてしまいたい』。同人誌かじった人間にとっては人ごとではない話である。ともかく、今年1年、楽しめそうな本が15冊も出るのは嬉しい限りなのだ。