呆冗記みに

2004年12月後半

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 12月29日 (水) 年の暮れ雑感

 年末もいよいよ押し迫ってきたのである。今年は一体何をやったのか。愕然としたりするのだが。
 さて、今年くらい色々な変化が合った年は少ないと思う。それは良い変化もあり、悪い変化もある。
 まあ、そんな憂さを晴らすためにも酒を飲むのだ。というわけで、飲み屋ネタである。

 27日、『木曽路』さんに朱雀と飲みに行った。
 今年は『木曽路』さん、おせち料理作成のため、最終営業日は27日となった。残念ながら、冴速さんは帰札が29日なので、代わり映えしない顔の朱雀と飲みに行ったのである。
 最終営業日ということで、サクになっているシマアジをお造りにしてもらおうとしたら、
 「それより、こっちから取ってあげる」
 と、魚から美味しいところ取ってもらったりして、もう、至福の時間を過ごさせてもらったのだ。
 このお値段で、ここまで美味しい料理で満足出来るお店を、少なくとも我々は知らない。
 で、本題なのだが、なんで毎年毎年年末に『木曽路』さんに飲みに行くかというと、『丹波の黒豆』目当てなのである。丹波の黒大豆を15日間かけて作成する、それだけでも酒が飲める逸品の黒豆なのだ。
 なのだが、今年は幾度となく台風に産地が被害を受け、良い豆が入手できなかったという。12月の頭に行ったときに冴速さんのぶんも予約しておいたのだが、それでも15瓶しか取れなかったという。
 「で、お節に入れるでしょ。だから、今年は、古くからのお客さん以外はお断りしているんです」
 それじゃ駄目かと思ったのだが、
 「朱雀くん達は、15年以上も前からのお客さんだもの、用意しますよ」
 と言ってもらったのだ。気がつけばそんなになるのか。呆然としてしまうではないか。
 で、その豆がTVで紹介され、何でも視聴者プレゼントになったらしいのだが。
 「いや、見たかったですね」
 「大変だったんですよ」
 朱雀の言葉にマスターがため息をつく。
 「その後、電話がいっぱい来まして、ものがないと言ったら『そんな、一般に売れないようなものTVで紹介するな』とか言われまして、こりごりです」
 世の中、金で何でも解決すると思っている人が多すぎるのではないだろうか。なんか、世相がぎすぎすしてきたのかも知れない。

 翌28日、今度は24条の『みのすぎ』さんに行く。冴速さんが29日に帰札するので、色々と準備をお願いするためである。
 こういうところを電話で済ませない朱雀はやっぱり飲兵衛である。ついてく私も私だが。
 そこで、意外なものを発見する。
 お酒のメニューがカウンターやテーブルに置かれているのだ。
 「どうしたんです? これ」
 「ああ、最近ね、飛び込みのお客さんが増えてきたんだけど、そういうお客さんに限って、銘柄指定してくるもんでさ、『メニューないのか』って言われるから作っちゃった」
 私の質問にあっさり答えて下さる。
 何と、『みのすぎ』さんでは注文は『お酒』で、銘柄はマスターのお薦めと決まっているではないか。
 「まあね、この店のこと聞いてくる人は大抵、そういう注文してくれるんだけど、まあ、時代が変わったのかな」
 いや、だって、自分で銘柄指定していたら、私はこんなに日本酒の種類に詳しくなれなかったのだ。
 「うわあ、一之蔵の超辛口なんてもある」
 朱雀がお酒の保管庫を見て素っ頓狂な声を上げた。一言注意しておくと、超辛口はまずい酒ではない。私や朱雀が買ってきて家で飲む分には素晴らしい酒である。ただ。
 「ちょっとそぐわないんじゃないですか?」
 「まあ、飲ませろという声がある以上、用意もしないとね」
 なんだかな。
 新しいお客さん、店の雰囲気というものを尊重してくれてもいいのになと思ったりするのだ。今まではそうやってくれていたのに。
 なんか、変わってきたのかな。世の中。そう思う年の暮れだったのだった。


 12月28日 (火) 趣味でバーサーク

 さて、『デビル17 要塞学園 下』が発行された。
 『今度は戦争だ!』
 である。
 わはははははは。血だ、血だ、血だ! である。
 をを。今回みたいな感じならば、私はついて行こう。そう思うのである。
 今回の作品。ゾンビ映画へのオマージュなのだ。
 フッケバイン! フッケバイン! フッケバイン! 
 いや、年甲斐もなく錯乱してしまった。
 自己充足キャラの無敵人間には飽き飽きしていたのだが、今回からしっかり足枷がついた。これが面白い。
 『仲間』という存在である。
 いや、今までいた『仲間のようなもの』はフェンリルにしてもナルシスにしても無敵モードであった。
 『ストーリー上死んじゃう仲間』も使い捨てで存在した。しかし、
 『どうなるか読めない仲間』
 というのは、初めてなのである。
 まあ、私のように擦れてしまうとなんとなく、読めてしまうのが哀しいのだが。これは私が間違いなく対象年齢から外れているのでしょうもない。相手は中高生であり、物語経験値が低ければ十分に楽しめる内容になっていると思う。お約束パターンの先に、お約束を捻った作品が現れるのだ。
 個人的には3人娘のうち、1人か2人は絶対に死ぬ。これは間違いないと。そう、踏んでいたのだが。これは外れた。結局、3人とも多数の1人にしか過ぎなかった訳だ。残念。
 個人的にはフェンリル死亡。織羽昇格。他2名死亡。という可能性もあると思っていたが、陽子生存、マナ先生登場。というところで、その目は消滅した。
 結局、フェンリルは絶対的な存在であることに変わりはないようだ。ま、安心できる設定だろうか。
 それよりも、後半のわらわらゾンビ君の方が最高である。
 一応、バタリアンは全部TVで見たが。私はあんまりゾンビ映画は見ていないのだ。が、その程度でも充分面白かったりする。
 やっぱり、自分安全なところにいてどうこう言うのが最高な人々の悦楽というのはこういう所にあるのかも知れない。
 しかも、坂田君が美味しすぎる。いや、前巻では単なる拳銃オタクのようにしていて、事実オタクながら美味しいところを独り占めである。
 誰だって、高校時代に特権持って何か特務機関のエージェントをやるという妄想に浸ったことがあるはずである。大多数は実際にノートに小説書くようなことまではしなかっただろうが、美人の複数のアシスタントだの、成績優秀大富豪だののオプションはつけて、現実から逃避していた人間は結構いるのではないだろうか。私の知る限り、ロボットが出ないだけで、まるっきり『ダイターン3』としか言いようのない作品を書いていた人間もいるのである。
 いや、私のことではない。私が当時書いていたのはまるっきり『ザンボット3』のような話だった。よくもまあ、あそこまで主人公を悲惨な目に遭わせることが出来たと思う。おそらく、アレ並みなのは『テッカマン・ブレード』くらいではないのか。
 話が脱線した。正義を護るためのエージェントとして疑問を持たなかった彼は、戦いの中でアシスタントの彼女を失い、自分の趣味に殉じていくのである。
 たぶん、オタ嫌いな作者としてはギャグというか諧謔で書いているんだろうが、十分に格好良いのだ。

 やっぱり趣味である。まあ、だからといって、21インチCRTをツインディスプレイにしよう、などという趣味は理解不能なのだが。
 ま、今回は十分に面白かったと言えると思う。
 しかし、助けた1年生の女の子、ラストでいなかったのはどういう事なのだろうか・少し気になったりするのだ。


 12月27日 (月) 大砲怖い

 お正月が刻一刻と近づいているのに、未だ、何にもしていないのである。
 いや、はっきり言って私の部屋、もう、崩壊してるしぃ。あたしぃ、部屋片づけない人ですからぁ。
 などと舌足らずな話し方しても何にもならないのである。こんな時は。のんびりと。コーヒーでも飲みながら、本を読んで現実逃避なのだ。それしかない。

というわけで、今回の現実逃避。『ガンズ・ハート4 硝煙の彼方』鷹見一幸氏の新作である。嗚呼、この半分も御大、佐藤大輔氏が小説を書いてくれればどれほど嬉しいか。
 それはともかく、『ガンズ・ハート』である。表紙。まあ、前回程の破壊力はないが、しかし、鷹見氏の作品を知らない人間だったら、絶対に買わないであろうな。そう思える事に代わりはない。なんでこういう表紙にするのかな。そう思えてならないのだ。
 口絵もなんだしなのだ。ただ、
 「よし、電撃戦を開始する」
 「電撃って言ったって、ここは演習場だ。萌えるような女の子はどこにもいないぜ」
 という、本文には存在しない会話文には腹を抱えて笑わせてもらったりするのである。

 さて、本題。今回が最終巻。そういう話だったのだが、どうやら最終巻ではないようである。続刊あり。
 作者も後書きで書かれているが、やっぱり、今まで欠片も出ていなかった敵国を描くには、1巻では無理以外の何物でもない。ただ、こういう突然冊数アップといった無理が効くようになったのは、作者の発言力が向上したからで、喜ばしいことかも知れない。
  本編の山場は二つ。前半は演習シーン。
 いや、まさかなあ、この作品で『A君』的なパラダイムシフト見せられるとは思いもよらず、屁もよらず。(御下品)。
 電撃戦である。電撃戦。すなわち機動力を持った兵力で、敵の弱いところに突入し、堅い要塞なんかは後回しにして、敵の司令部をぶち抜いてしまうという。ナチスドイツのお家芸だったりするのだ。
 なんだが、しかし、それを風力馬車でやるか。といった突っ込み所は置いておく。テント程度の帆で完全武装の兵隊が乗った馬車をそんなスピードで送り込むことが可能なのか。は考えないことにする。ともかく、ここで突っかかると話が進まない。
 ともかく、演習仮想敵軍の想像を絶する速度で進行した主人公達の633銃士隊は前線司令部を占領するとそのままその司令部を放棄、補給拠点へ突っ込んで占領してしまうのである。
 わははははは。いやあ、電撃戦の概念がないこの世界においては、ワイン好きの艦隊司令官並の奇想天外作戦なのであろう。
 それを、我々も過去にやった辞書で関連用語を調べまくるという(昭和40年代前半の人間で、そういう単語を調べまくらなかった人間はいないはずなのだ。まあ、私はご丁寧にマーカー塗ったりはしなかったが)やり方で復活させたのが、軍師役のD.D君なのである。
 しかし、辞書をひっくり返して電撃戦の概念を復活させるとはいくら、パソコンおばさんがいるとしても大変だっただろうな。そう思ったりするのだが。
 まあ、テキスト化して『戦』などという字があるのを集めていけばよいのか。
 で、大勝利。ともかく、硬直した軍上層部に風穴を開けることに成功する主人公達である。
 で、その後、人類の生存圏の半分を占める東域国との戦争に突入するのだ。
 がやっぱりこっちにも一筋縄でないキャラクターがてんこ盛りである。西域国では未だ開発できない大砲を、教団の援助で完成させる東域国。連発銃の射程外から攻撃を謀ろうとするのだが。
 お約束だが主戦場と思われたのは囮であり、狙いは鉄鉱山だったのだ。予想だにしないこの攻撃を防ぐことが出来るのは、主人公の633部隊のみ。
 で、渡河作戦の迎撃に中州に陣取って迎撃をかけるのだ。ここは墨俣一夜城か?
 あれは応援が間に合ったから何とかなったのだぞ。と、手に汗握って以下次巻である。本当に、この作者。引きがうまい。
 しかし、イラスト、変えた方がよくないかなあ。と思うのだ。


 12月26日 (日) ご意見・ご感想をお寄せ下さい

 さて、昨日の続きである。
 昨日紙片が尽きて書けなかった話。二つめのネタである。

 ウェブサイトというものは、原則自己満足の世界である。まず、自分が何か吐き出したいものがあるから、書く。これが第一段階のはずである。誰に向かって書くのか。他者=読者に対してである。一人で自己完結するのなら、ノートに鉛筆で書き込んだっていい。その手段を取らずに、ウェブサイトを開くと言うことは、読者の存在を無視できないのだ。
 私の場合は、各地へ就職の為に散っていった友人達へ、私の生存証明として、ときたまメールを送ったことが始まりに当たる。
 特定多数の人間に見てもらうのにウェブサイトという形式は非常に便利だったのだ。無論、メーリングリストという手段もないわけではなかったが、残念ながら、私はその存在を知らなかったのである(実話)
 読者の存在を無視できないのならば、可能な限り、読者の快適な環境を作り出さなければならない。
 むろん、制作者がその重圧に耐えきれなくなって更新が滞るようでは本末転倒なのだが。そうならない範囲で読者のことを考えなければならないのである。

 さて、本題。先日某サイトを通してあるブログの記事を知る機会を得た。
 『好きなサイトさんにお願いしたい、十か条』(http://zenryokuhp.com/blog/archives/2004/12/post_62.html 個人ブログのため直リンは行いません)
 その10か条とは以下の通りである。

 1.「いらっしゃいませページ」を出さないで
 2.BGMを鳴らさないで
 3.文字が見えにくくなるような背景画を使わないで。
 4.文字の色を見えにくくしないで。
 5.リンクの色を変えないで。下線を消さないで。
 6.メニュー名を凝らないで。
 7.行間を空けて。一行あたりの文字数を少なくして。
 8.文字を小さく固定しないで。
 9.フラッシュのメニューを使わないで。
10.「おすすめ」をアピールして。

 さて、我が『夢民書屋』は如何なる結果が出るのか。
 まず、「いらっしゃいませページ」古くからのおなじみさんには懐かしいだろうが、本サイトは、02年5月まで、このページがあったのだ。が、その後、現在のフレームページに改めている。
 BGMはセンスがないので鳴らさない。というかあれ、深夜に突然鳴られると驚くのだ。
 文字が見にくくなるような背景。果たしてうちのグレーの背景はいかがなものなのだろうか。見づらいだろうか。私はそうでもないのだが。
 文字の色。グレーに緑は見づらいだろうか。グレーに青や赤はそうでもないと思うのだが。
 リンクの色は変えていないし、下線も消してはいない。しかし、朱雀の台詞の色「青」はリンクの色と同じなことに、恥ずかしながら今気づいた。これ、見づらいだろうか。
 メニュー名、凝っているだろうか。『TOP』はいいだろう。『主人口上』も解ってくれると思う。『呆冗記』と『酔生夢民』は難しいかも知れない。『あぷしあ』と『旅する奇怪』にいたっては何のことだか解らないではないか。うーむ、反省しなければ。
 行間開けて、一行の文字数を100字くらいにする。はて、現状はいかがなものか。行間は失格だろうか。文字数は60字弱。これはいいだろうか。あと、『呆冗記みに』は文字のポイントを一つ落としているのだが、これってどうなのだろうか。まあ、固定はしていないので、小さければいくらでもズームしていただいてかまわないのだ。
 フラッシュのメニューは作り方が解らない。
 お勧めは、一応、トップページに最新の日記が来るようになっている。
 というところであるが。問題は配色と、行間と言うことになるだろうか。スタイルシートを活用した方が良いのだろうか。
 ご意見ご感想をいただければ有り難いのだ。

 しかし、まず、直さなきゃならないのは、12月7日以来、たった20日で100もカウント数が違うビックローブのボロカウンターなのだ。20日で100違うと言うことはサイト公開以来、今日で2005日、約1万とんで25のアクセスがカウントされていないということなのだ。これは由々しき事態ではないだろうか。
 まあ、初期のこと考えると、前回の数字との平均がふさわしいかも知れないが。


 12月25日 (土) 感想メールキター

 さて、ようやくドラクエの日々も終わり平常営業に戻らねばならないのである。その間にも、『ガンズ・ハート4』は出る。『要塞学園(下)』は出る。とまあ、レビューしなくちゃならない本がてんこ盛りである。

 しかし、今回。2つ程どうしても書いておかなければならない事が出来たのだ。

 一つめ。
 よい子にクリスマスプレゼント。である。いや、個人的には『ギャラクシーBOX』買っちゃったんで問題ないのだが、それ以上のプレゼントである。
 25日の朝、見知らぬ読者の方からメールもらったのである。これで3通目。5年間やってて3通目である。02年夏にいただいた同年代氏(お元気ですか? 先だっての私の仮説、いかがだったでしょうか)えみりー嬢(元気ですか)以来である。これで、朱雀、武田、冴速さん、すこもるさん、小白滝。koichan嬢、神内さんと、確実に読んで下さっている方が、二桁になったのだ。
 いや、某サイトでマスターの方が言っていたが、やっぱりリアクションは最高の活力源だなあ。と思ったり。
 ただ、この有り難いメール。実はもう少しで削除してしまうところだったのだ。いや危なかった。
 毎日10通近くのスパムメールは相変わらずである。どうやら完全に補足されてしまったらしい。更には結構HTML形式のウィルス入りもやって来るのだ。そのため、HTML形式のメールは問答無用でゴミ箱行きになるよう設定してある。

 ここで、お願い。
 もしかして、HTML形式でメール下さった方いらっしゃいましたら、恐れ入りますがテキスト形式のメールを再度頂戴するか、掲示板に書き込みをお願いいたします。返事、遅れたお詫びを申し上げたいと思います。

 で、この感想メール、
 「お疲れさま」というなんかいかがわしそうな、サイトへのリンクを張ったメールと、「はじめましてなのであります」という、してないメルトモ募集の応募メールに挟まれてきたのだ。しかもノートン先生がスパムと判断している。テキスト形式のメールでなかったら即座に消去であった。
 が、この「はじめまして」というメールこそが、3通目の感想メールだったのである。
 いや、サイトマスター冥利に尽きる。ありがとうございますNさん。この場を借りて御礼申し上げます。
 なんでも、Nさんは私のサイトで、『ガンパレード・マーチ』や『Fate』にはまられたとか。将来有望な若者を汚染してしまったのではないかとちょっと心配になったりするのだ。
 そして、Nさん、感想だけでなくゲームのお勧めまで頂戴した。

 さて、今回メールさせて頂きましたのは、同人ソフト「ひぐらしのなく頃に」というソフトが面白く、お勧めしたいです。
 今一番熱い同人ソフトです。

 いや、その存在は知っていたのだ。某蝶子ちゃんの原画さんがはまって徹夜したの、某サイトマスターさんがはまって更新が完全に停滞したの。という噂は聞いていたのである。
 実は、体験版もダウンロードしていたのだ。
 ただ、ニトロプラスの『天使の2丁拳銃』も発売が近かったりするし、ま、しばらく様子見。そう思っていたのである。
 だが、数少ない読者のリアクションとなれば応じるのが定め。伊達に、お勧めとあればやるしかあるまい。そう、それこそがサイトマスターの生きる道である。幸い、冬休みに突入するし、今年の正月ゲームは『ひぐらしのなく頃に』に決定である。そうと決まれば明日にでも『とらのあな』でゲーム購入である。
 この、『銭形平次』や『半七捕物帖』『人形佐七捕捕物帖』で鍛えた推理力。

 ガラッ八の名に賭けて。

 推理してやろうではないか!

 あ、もう一つのネタ、書く場所がなくなった。
 という訳で、『ひぐらしのなく頃に』レビューは近日公開予定である。
 Nさん、メール、本当に有り難うございました。


 12月24日 (金) シングルベルは今年も鳴った

 シングルベル、シングルベル。鈴が鳴る!
 「今日は哀しい、クリスマス。ヘイ!」
 シングルベル、シングルベル。鈴が鳴る!
 「今日は哀しい、クリスマス!」

 いや、40を目前にした男が2人。モスチキンと麦酒前にしてこんな歌唄ったって哀しいだけなのだが、なんせ、私の方は十うん回目のシングルベルである。というわけで、今回に限り、内輪ネタ的表現、復活である。

 話を元に戻そう。

 「ということは、シングルでない聖夜があったというのか」
 ノーコメント。
 「なんか、去年は俺だけ、経験者とか言ってなかったか?」
 ま、男も40年近くやっていると見栄を張りたいときもある。
 「俺、見栄なんてないぞ」
 いや、そこまで哀しいこと言うな朱雀。
 「しかし、思い出すな。最高のクリスマス」
 をを、経験者は語るのか?
 「うむ。大学時代、京都の法華ホテル。ほかほか亭の唐揚げ弁当と、ようやく探し出した缶麦酒の一人っきりの聖夜」
 なんか哀し過ぎるぞ。それ。
 「至福の時であったことよ。私は今、京都にいるのだ。京都の空気の中にいるのだ。ああ、選ばれし者の恍惚と不安、我にあり」
 あ・・・。「底」まで壊れたか。こいつ。

 閑話休題。

 「ところで、武田はどうした?」
 いや、ほら、あいつ。昨年あれだけ放言したから。
 「だって、一昨昨年だって、似たようなこと言ってなかったか? あいつ」
 スパイシードックにタバスコジャバジャバかけながら朱雀が言う。
 それ、人間の喰うものなのか? それはともかく、今回は彼女が出来たらしいのだ。いいではないか。こうして、また一人、正道に立ち戻るのだ。
 「なんか言ったニャ」
 わあ、武田。
 「これ、差し入れニャ」
 どうしたのだ。
 「デートだって聞いたぞ。をい」
 「まあ、色々あるニャ」
 そういってスツールに座ると麦酒を開けて飲み始める。
 しかし、エンドウ豆原料の発泡酒持ってきて、エビスビールを飲むか貴様。
 「まさか、聖夜にけんか別れか? それとも直前破局か」
 「違うニャ。彼女が『今日は特別な日だから。武田さんとのデートは別の日にしたいの』と言ったニャ。だから、今日は僕、フリーなのニャ」
 それって・・・。
 間違いない。それって、おまえ彼氏扱いされてないぞ。武田。そう思ったのだが。
 朱雀が首を横に振った。そうだな、貴様もそういうことあったな。宗谷で。同病相憐れむ。そっとしておいてやろう。
 そんな我々の気持ちに気づかない武田が朗らかに言う。
 「というわけで、満たされた僕が、満たされないキミタチにプレゼントを買ってきてやったニャ」
 え、こっち用意してないぞ。
 「いいニャ。僕はシングルの人たちから何かもらおうとは思わないニャ」
 ううむ、本当のこと言ってやろか。
 「まず、某高校教師の朱雀君にプレゼントニャ」
 「なんだ、いったい」
 がさごそ青いビニール袋を開ける。
 それは・・・。
 「minoriの『はるのあしおと』ニャ。新海さんのOPムービーニャ。僕にもやらせるニャ」
 「あ、ありがとう・・・」
 それは拙いぞ武田。『はるのあしおと』って、
自分が彼女だと思っていた のに女性はそう思ってなくて振られた主人公が「学園」の代用教員になってというゲームではないか。それを貴様・・・。 自分の現状を理解していない上に、朱雀に恨みでもあるのか? をい。痛すぎるって朱雀には。『宗谷の悲劇』を忘れたのか。
 「何か言いたいのかなあ。というか突っ込むところはそこか? 教師に教師にあるまじき主人公のゲームを送るところが問題じゃないのか」
 いやいや。どーせゲームだし。おまえ、ゲームと現実の区別がつかない莫迦ではあるまい。
 「上杉君にもプレゼントニャ」
 なに、俺にもなのか。良い奴だな武田。悪いなあ。
 がさごそ、包みを開ける。なんだ、これ。
 「『セキュリティシックス』のオリジナル木製グリップニャ」
 ええと、貴様、セキュリティシックス、落札できなかった私に何か含むところがあるのか? をい。

 その後の狂乱については語ることはないのである。
 こうしてシングルベルの夜は更けるのだった。

 注  この文章はフィクションの所もあります。
 注2 『宗谷の悲劇』(そうやのひげき) 朱雀龍樹が宗谷在任中に発生したと信じられている悲劇。内容は上記のようなことらしい。(伝聞)
 注3 この文章は武田暗氏の了承を得て掲載してあります。(w)朱雀のことなど知ったことか。(WW)


 12月23日 (木) ドラクエ8 総括

 気がつけば、随分と長いこと、やってしまったドラクエ8レビューである。
 いや、冗談で始めたら終わらなくなってしまった。
 本当のエンディングも終わっているのだが、そこまでやる必要もないだろうと考えて、前回で終わることにする。ゼノサーガ2もやっていないし。(これは笑うしかない。ヤフオクであんなに高い金出して買ったのである)
 まあ、本当のエンディングといっても、(以下ネタバレにつき反転)

 クリア後、何事もなかったように最終決戦前に戻る。
 あきらが実はド腐れ王子の従兄弟、やっぱり現王の兄の息子と言うことが、隠しダンジョンの先の竜王の里でわかる。
 ラスボスクリア後、教会に乗り込んで、さしたる抵抗もなく、でこ姫奪取。
 エンディング。といった流れである。

 (以上ネタバレにつき反転)
 それが、まるっきりそのラスボスまで同じなので、違和感がありすぎなのだ。なんだかな。である。とってつけた感が強すぎるのだ。
 だから、個人的には、普通のエンドで十分と考えるのだが。
 ま、ともかく、今回のドラクエを全体的に評論してこの項を締めたいと思う。

 まず、今回のドラクエで困ったのは金が貯まらない。ということだった。全体的にモンスターが落とすお金が少ないのだ。だから、装備がなかなか充実しない。そうこうしているうちに、レベルが上がって、実質、強力な武器を装備した状態になってしまう。どうも、武器に愛着がわかないのだ。
 今までの、

 さすがはがねのつるぎ。これだけ(モンスターを)斬っても、切れ味が変わらない。(はあと)

 と、美少女戦士が頬を赤らめて斬りまくって、おデブのオタク男勇者と恋に落ちるという。戦士が転職した男賢者と、女僧侶。老武闘家(勇者の祖父)の5人パーティ。(さて、何でしょう)というような事態になりにくいのだ。
 あと、最強兵器があちこちに転がっている宝箱の中に入っていたりするのも問題だ。時間さえかければ、下手すると、ほとんどの装備は宝箱開ければそろうのかも知れない。
 このあたり、やっぱり私の趣味ではない。
 次にシナリオは大変良く練り込まれていた。なんで、それをしなければならないか。という状況がすんなりとプレイヤーに納得できるのだ。個人的にはあの喪中王様の話、それ自体は大変感動的なのだが、以外は非常に必要に迫られて行動したという点はさすがだと思う。
 しかし、その必要に迫られて行動するために、必ず主人公パーティが後手に廻るというのは非常に残念だった。
 賢者の血筋の場合、マスター、お嬢の兄貴、カジノのオーナー。この3人はどうしようもないが、修道院長と、気の弱い使用人はやりようによっては何とかなったはずであるし、気っぷの良いお婆さんと、法皇は、完全に主人公達が莫迦である。
 まあ、法皇に関しては、あのスカジーの兄貴がなにやらかすか解らないが、お婆さんは守れただろう。貴様ら。という思いが強い。ゲームの中に突っ込んでも仕方がないのだが。そう思ってしまう程、他の部分が巧みと言うべきか。
 ただ、スカジーの兄貴が出たので少し言わせてもらうと、残念ながら、彼の退場は破綻している。あそこで退場して、おしまいでは不完全燃焼なのだ。自分のいる場所を奪った弟に対する憎しみと、奪われたことに対する復讐としての権力志向。これはいい。ならば、あそこで野望と共に炎の中に消えるべきであったし、スカジーに助けられたなら、何らかの、そう、なんらかの形で再登場し、ラストの展開に花を添えるべきではなかったのか。そう思うのだ。
 ただ、パーティにスカジーを押し込んだときの彼の台詞
 「弟をお願いします」
 あれは、彼の兄としての感情が言わせたと信じたい。
 次に、少々残念だったのは。ヒロインの(はずの)馬姫様の扱いである。いや、私のヒロインはお嬢なので問題はないのだが、物語全体を眺めた結果、やっぱりヒロインは馬姫様にならなければならないだろう。が、馬である。馬なのだ。たまに姫様の形になっても馬なのだ。これでは感情移入が出来ないではないか。
 これを解決するには方法は二つあったと思う。一つは、物語の主人公を中心軸から少し離したお嬢とスカジーにもってくる。そう、『ゼノギアス』の片眼の王子様と幼生固定しちゃった王女様状態にするのだ。で、物語の中心はりょうと馬姫様にする。これを仲間内では主人公カップル太鼓役者パターンという。
 他に例をあげるなら『エリア88』の真と涼子が挙げられる。状況に流される主人公達。で、お嬢とスカジーは、セラとミッキーの役である。
 もう一つは、馬姫様と王様の役を反転させ、馬姫様がモンスター。王様が馬にするのだ。で、姫様戦闘パーティ参加可能とする。この場合、オヤジには退場してもらい、(オヤジは物語の本質。七賢者にほとんどからんでいないが故である)4人パーティで姫様の苦悩もじっくり書く。
 これなら、呪いが解けてめでたしめでたしというカタルシスを得ることが出来たのではないか。まあ、万人受けしない話になってしまうかも知れないが。
 とにもかくにも、文句を言いたくなるくらい他のところが良かったと。真のラストまで70時間弱。私の時間を豊かにしてくれたドラクエ8に、感謝を捧げたい。
 ドラクエ9は何年後ですか? 


 12月22日 (水) あきら君奮戦記 14(ドラクエ8 レビュー その14)

 いよいよ、佳境である。最後のレビューをいってみよう。

 杖を全員で捧げること7回。ベホマズン使いまくって無事結界をぶち破る。
 さあ、本番。怖いのは「念じボール」、「マダンテ」程度である。
 あとはレベル42のあきら達には大して問題ではない。
 オヤジにバイキルトかけて攻めて攻めて攻めまくる。お嬢はバイキルトと自分も攻撃。あきらはベホマズンメインで、手が空けば攻撃。スカジーはけんじゃのいしオンリー。ちまちまちまちまHPを削る。爽快感にはほど遠い。が、ここまで時間かけて全滅するわけにはいかないのだ。

 戦いは続いていた。既にどれほどの時間戦っているだろうか。暗黒神の力は無限のように思える。
 ザスッ!
 オヤジの何度目かの斧の攻撃が暗黒神を捉える。兜割。脳天から一撃で敵の防御力を落とす攻撃だが、効果があるようには思えない。
 スカジーがけんじゃのいしを天にかざす。
 ほんの少し、先ほどのたたきつけられた痛みが癒えるような気がする。
 今のところ、戦況は互角といえた。きわどいところでパーティの面々は死を免れている。
 しかし、その幸運が続くものではないことをお嬢が一番良く解っていた。だいたい、魔法使いの巨乳少女が攻撃担当のパーティなど、日本全国に散らばる300万パーティの中でここだけではないのか。
 一度も考えたことのない感情が、ゼシカの心を満たしつつあった。
 諦め。
 マジカルロッドが重い。
 HP回復のため、あきらがベホマズンを唱えるのが見える。
 間に合わない。暗黒神の攻撃の方が速い。
 「念じボール」が、来る。
 「お嬢!」
 スカジーが駆け寄ってくる。そこへ「念じボール」が2発、立て続けに命中する。
 即死。だった。
 スカジーの血をかぶった場所が冷たくなっていく。熱かったはずの血が。冷えていく。
 「このお!」
 暗黒神が笑っている。そこへマジカルロッドを叩きつける。
 卵の殻を叩き潰したような感触がロッドを通じて伝わってくる。
 「え?」
 あきらが、ベホマズンの手を降ろした。
 「お嬢!」
 オヤジが驚きの声を上げる。
 マジカルロッドの先、暗黒神の体に細かい亀裂が入っている。
 「ぐおおおおおおおおおおおおお」
 先ほどまで、あれほどの存在感を示していた暗黒神が、砂の城が波に洗われたように崩れていく。
 戦いは終わったのだ。

 以上、実話。
 いやあ。暗黒神のトドメをお嬢に杖でさせたプレイヤーは日本にどれだけいるのだろうか。しかし、あきら、とことん主役の器ではない。
 その後、スカジーを生き返らせてもらって王様の城へ。しかし、王様、呪いが解けてもほとんど変化がないのはどうしてだろうか。
 で、数ヶ月後、お嬢が城へ遊びに来る。なんか、良い雰囲気である。おしおし。
 スカジーも、オヤジも来たのは、でこ姫様を護衛して、阿呆王子との結婚式へ護衛するためだった。あの王子、いい加減根性がどどめ色だが、なんたって、昔からの約束である。王族たるもの、義務を果たさなければならない。それに、死者との約束は、きっちり果たさないと怖いのだ。
 で、大聖堂で結婚式。ところが、でこ姫ったら逃げ出して来るではないか。なんともまあ、無茶苦茶である。
 いや、あきらが、『卒業』をやれと言われてもお断りだったのだが。
 かくて、おてんばでこ姫は城にもどった。
 あきらはお城勤めをやめ、リーザス村に引っ込んで、チーズ職人となり、お嬢と末永く、楽しく暮らしたのである。
 以上、ドラクエ8、一巻の終わりであった。

 プレイ時間63時間。まあまあ嵌ったのではあるまいか。いや、面白かった。
 え、真のエンディング? 何それ。私はこれでいいのである。
 感想のまとめは以下次回。


 12月21日 (火) あきら君奮戦記 13(ドラクエ8 レビュー その13)

 いよいよ、この時が来たのだ。延々と60時間近く戦ってきた、我々の旅にも、最後の時が近づこうとしている。

 石版で体力を回復させたあきら達は円状の町並みを走る。時計回りに走り出す。

 迷いし巡礼者、ここに眠る。

 というならば、迷わないように再び左手作戦である。1周するごとに町並みが焼けただれていく。で、4周したら町並みが変わらなくなった。なのに変化は何もない。

 どうした。迷ったか?

 なんと中央部、右手側に出口が開いていたのだった。

 左手作戦、破れたり。

 ともかく、下へ降りる。既にこの辺りの敵は雑魚と化していた。
 そして、ついに出会うラスボス。暗黒神。

 ええと、もう少し格好良くならないのか。四角と合併したのだ。四角のFF、ラスボスデザインといかないのだろうか。
 全体攻撃「こごえるふぶき」には即座に「けんじゃの石」。メラゾーマ、イオナズンにはベホマズン。「ひとみがあやしくひかる」にはキアリク。いてつく波動は前にも書いたが、補助呪文をバイキルト以外使わないあきら達にはほとんど効果がない。
 確実にHPを削っていく。
 時々痛恨の一撃がやって来るが、スカジーさえ生きていればどうとでもなる。ザオリクは必須である。
 途中さすがに、スカジーが死亡。あきらのザオラルが2回連続で効かなかったときは死を覚悟したが、幸い、オヤジのメガザルで全員のHPごと回復する。
 そして、ザオリク。まほうのせいすい。

 はっきり言ってこいつら外道である。

 幸い、2度目のメガザルを使わずに、体力満タン状態でけんじゃのいしを使わなかったスカジーの一撃が暗黒神を倒したのだった。

 有り難う、勇者スカジー!

 なにやってるんだあきらは。
 しかし、それは、第一段階に過ぎなかったのだ。消失する暗黒神。崩れるラストダンジョン。
 逃げ出すあきら達。さあ、第2段階撃破。ダンジョン内の中ボスを倒しながら、外へ出ると、出たところはテラスであった。しばらくじたばたするが何も起きない。仕方がないので「神鳥のたましい」使って脱出。暗黒神復活シーンをみて、神鳥の元へ。神鳥のつえ入手。
 暗黒神を倒すためには7賢者の力が入った七つのオーブを集めなくてはならない。そのために「やまびこの笛」を入手。
 更には、鳥居の下には小美人である。

 ラー○アかよ。

 思わず突っ込んでしまう。小美人の

 「トランペタへ」
 
「トランペタへ」

 それだけで、擦れたRPGユーザーは理解してしまった。もう、7賢者の末裔が亡くなった場所を順繰りに行けばいいだけの話である。ベルガラックのカジノだけ、賢者の末裔がどこで死んだか解らなかったので迷ったが、あとは全部30分もかからず集めてしまう。なんだかな。である。
 で、いよいよ最終決戦なのだ。
 あきらは勇者となれるのか。以下次回。


 12月20日 (月) あきら君奮戦記 12(ドラクエ8 レビュー その12)

 なんだかな、である。今月に入ってから、既に12回もこのネタで引き延ばしているのだ。いい加減、他のネタもやらないといけないな。そうは思うのだが、しかし、この話にけりをつけない限り、先へは行けないと思うのだ。行くしかあるまい。

 「賢者の石」、このベホマラーに匹敵するアイテムを入手したあきら達は、ほんの少し、油断したのだった。HPは戦闘中に回復させればいい。そう考えてしまったのである。しかし、「賢者の石」を持っていたスカジーがあっさり死亡した時、パーティの崩壊は決定していたのである。
 ザオリクが使えるのもまた、スカジーしかいないのだ。お嬢の杖のスキルを100にしたならば、ザオリクを覚えるのだそうだが、おいろけにスキルポイントを分配しすぎて、使えるようになるのはまだ先のことだった。

 どうするか?

 戦略眼の欠如がこの事態を招いたのか?
 そうは思いたくなかった。ならば、問題は簡単である。過剰とも言えるHPの確保。これしかない。
 薬草の代わりに「まほうのせいすい」を大量購入。今までの150がイエローゾーンという考え方を改め、200切ったら即回復。とするのだ。
 要するに、今まであきら、オヤジの2枚フォワードをオヤジ1人とし、お嬢をMF。あきらとスカジーでバックスとする。攻撃力は確実に低下するが、これ以外に、勝利する術はない。
 お嬢の奮戦が始まった。
 左手を壁に付けて移動する。左手作戦で、最初、気がつかなかったテラスを発見。地図を入手。
 そのまま、塔の上でオリハルコンを見つけたりして、階段のスイッチを入れる。
 余力を残して。ルーラ。泉で体力補給。海辺の教会で記録。更に先へ。
 もう、ベホマ、ベホマズンの大量使用である。ギガスラッシュ? ギガブレイク? 何それ。の世界であった。雰囲気は、僧侶あきらの大冒険、いや、サムライお嬢の大冒険といった感じである。
 いや、失敗したなあ。お嬢のスキルポイント、短剣、上げておけば良かった。ならば、長剣が振るえたものを。もしも、時間があれば、今度はお嬢のスキルを剣にしよう。
 途中、一枚フォワードの戦闘力不足が気になってくる。そこで、1万7千ゴールドのキングアックスを購入することにする。少々お金が足りないので、あの偏屈じいさんの塔の北。空を飛ばないといけない山奥にあるスライムの楽園で、経験値稼ぎ兼ゴールド稼ぎを行う。
 めでたく、キングアックス購入。
 をををを。素晴らしい。これなら協力である。大まじんぎりもかなりの確率で成功しそうな逸品である。
 もう、経験値が千ほどでお嬢のレベルが上がりそうなので、購入後もスライムの楽園をかけずり回る。

 はおうのおのを手に入れた!

 ああ、私の8500ゴールド。こんなことならふぶきのつるぎでも買っておけば良かった。
 嘆きながら、も再びダンジョンに潜る。いや上がるか。どうも、WIZ(ウィザードリィ)やっていた人間は潜りたがるのだ。
 階段を登り、モンスターを蹴散らし、更に階段を上り、モンスターを蹴散らし、ダンジョンの中に違和感を感じる場所に出る。

 怪しい。

 体力を全回復して、ついでにまほうのせいすいをがぶ飲みする。
 おし、いっちょ怪しい石版を調べるか。

 あきら達の体力が全快した。

 あのなあ、なんで敵のダンジョンの中でこんな事が起きるのだ?
 なんか、トンチンカンなことをしながら、先へ進むあきら達であった。
 次回、いよいよ最終決戦である。


 12月19日 (日) あきら君奮戦記 11(ドラクエ8 レビュー その11)

 さて、いよいよ佳境である。果たして、あきら達は、最後の賢者の末裔を救えるのか。

 一度入れられたら二度とは生きて出られないといわれる煉獄島に入れられてしまった。あの偉そうなおっさん。修道士の少年にすら莫迦にされいた(憧れていた?)ニノ大司教様も一緒に牢屋行きである。
 望みのない煉獄の日々が続いていく。昨日まで生きていた人間が、物言わぬ存在になっていく中、哀しい話が伝わってくる。
 法皇死去。
 最後の賢者の血族が絶たれた。
 しかし、あきら達になす術はない。
 とニノ大司教が立ち上がったではないか。
 ニノ大司教も、法皇に心酔していた一人だったのだ。彼がなりたかったのは、禅譲による次期法皇であり、それ以上ではなかったのだ。
 仮病で見張りをだまして脱出したのはよいのだが、あきら達を阻むエレベーターのスイッチ。
 そこで、なんとニノ大司教が漢を見せるのだ。

 ニノ大司教という男にこびりついていた余分なものがすべてはがれおちた様な表情だった。かれは言った。
 「決まっているだろう、ここに残り、貴様達のためにスイッチを押すのだ」

 彼の犠牲により元の世界に戻ったあきら達は早速、法皇の死の謎を追う。

 やっぱり、あそこで殺っておけば良かった。

 思った通り、あの兄貴のせいだった。散歩の時に崖から転げ落ちた法皇に、何故、刺し傷がなければならないのだ。
 新法皇就任の儀式のため、聖地ゴルドに向かった兄貴を追いかける。
 その会場で、暗黒神の力を利用し、自分の意志で覇王となろうとした兄貴とドンパチをする羽目になる。

 瞬殺。

 どうやら、うちのパーティは、こういう強力な単発の敵には異様に強いらしい。
 しかし、瞬殺したせいか、意識を杖に乗っ取られてしまう兄貴。

 瞬殺。

 いや、どうも、来る敵は拒まず戦い、あっちこっちで錯誤の上に戦いまくったレベルが既に40である。
 兄貴を倒す。しかし、杖は聖地の女神像の中に封印された自分の本体の復活に成功したのだ。
 何と言うことか。大国主命を祭る出雲大社かここは。などと思いながら。更なる戦闘に身構えるあきら達だった。
 しかし、戦闘は起きず、巨岩が上昇していく。ううむ。これはいよいよ、ラストダンジョンの成立なのか。いよいよ、我々が総力を挙げて戦わねばならぬ瞬間が来たのか。
 泉で体力を回復した後、海辺の教会で記録し、ラストダンジョンへ向かう。

 う、うざい。 

 敵の連中が、そこそこ強力な奴が4匹も6匹も出てくるではないか。それが、たまに2回攻撃なんてされると8回攻撃である。全体攻撃4回でお嬢のHPがへろへろになる。
 回復が間に合わず、地べたをはいずり回る屈辱。そう、屈辱なのだ。
 やはり、ラリホーやメダパニという補助呪文を一回も使わない戦闘方法というものに根本的な疑問を感じてしまうのだ。やっぱり無謀であっただろうか。
 それでも、健気にもあきら達は進んでいく。スイッチを押し、階段を復活させ、スイッチを押し、階段を復活させ、賢者の石を拾い。

 あれ、このダンジョンの地図はどこだ?

 そして、トロールの群れに不完全なHPで遭遇したパーティは、あきらのベホマズンがタッチの差で間に合わず、全滅したのである。
 まだ、先は長いのかも知れない。


 12月18日 (土) あきら君奮戦記 10(ドラクエ8 レビュー その10)

 平日を除く、週末は、ほとんどドラクエをやっているのだが、なんだか妙に嵌るのである。うーむここまで嵌ったドラクエは随分と久しぶりな気がする。
 幼なじみを嫁さんにして、家族で世界を旅して廻ったとき以来かも知れない。というわけでラスト間際。あきらのへなちょこ旅行は続くのである。

 さて、神鳥が人間に敵対していたのには訳があった。なんと愛しの卵が人質に取られていたというのである。子供を思う親の情にほだされ、卵を救うクエストの開始である。
 しかし、この影の世界は本当に目に悪い。40近い人間にとっては結構辛いものがあるのだ。
 少しばかり強い連中を相手にレベル35のあきらはダンジョンを駆け上がっていく。そして、中ボス戦。ゲモンだかいう白黒野郎にあっさり勝利。
 しかし、悲劇はそのとき起こった。神鳥レティスに勝利したあきら達に油断があったとは思いたくはないが、勝利の瞬間。往生際の悪いゲモンは人質の卵を道連れにしたのだった。
 戦術的勝利、戦略的敗北。会わせる顔がないとはこのことである。
 なのに、神鳥は一言も主人公達を責めようとはしなかった。それが痛い。
 と、割れた卵のあたりから一筋の光が立ち上った。
 流石は神鳥。魂になっても生きている。霊的存在なのか何なのか、ともかく「神鳥のたましい」ゲットである。
 ただ、今回、こういう戦略的失敗でストーリーが動くのが多すぎはしないだろうか。これでは莫迦丸出しである。確かにプレイヤーが莫迦なのもあるが、救える命を救えないで何が勇者だ。そんな気になってしまうのだ。
 これはあとで総括することにして、先に進む。
 空を飛べるようになって、これで魔犬と互角に勝負できる。おそらく、情報から、狙われているのは法皇と判断する。ならば、と法皇の住居に行くも、フラグが立たない。空を旋回しても、地上で待ちかまえていても、何も起きない。あのスカジーですら心酔する、後光がさしているような高貴な魂をもっとじいさんがいるだけである。
 しかたがないのであちこち探し回ることにする。何かいかにも怪しげな神殿、友好的なモンスターが護る廃墟。スライムの楽園。そういったところをあちこち廻りながら魔犬を探す。出てこない。と、偶然、谷の底に言ったことのない街を発見する。三角谷、モンスターとエルフとひとが共存する村。そこで「暗黒大樹」の葉という代物を入手する。一種の魔犬レーダーである。これで、魔犬を察知して、地上で撃破してくれる。
 あきら達は何の根拠もなくそう思ったのだった。
 黒い葉目指して一直線。地上へ降りて一戦かまそうと思っても、魔犬がいない。地図を開くと全然違うところに移動している。
 何故だ。
 完全に思考回路がスパイラルに嵌っていた。
 発見し、地上に下り、探しまくる。なぜか、戦闘は地上で。そう思いこんでいたのである。
 探すこと1時間。面倒くさくなってしまったあきらは高々度でぼけっと飛翔していた。 と、下の方を黒い点が移動していく。

 
 

 世界一短い手紙のやりとりのような事をしながら、一気に突っ込んでいく。
 魔犬がいた。
 しかし、攻撃手段がない。ぶつけてやっても戦闘にならない。悠々と魔犬は法皇宅へ突っ込んでいく。
 追いかけるあきら達。
 法皇宅で上がる悲鳴。えらそうなおっさんの命令があってもなくても、法皇を救うため突っ込むあきら達、今度は邪魔な王様もいないし安心して戦える。
 はっきり言って、あちこち寄り道していたあきら達にとって、魔犬は敵ではなかった。
 完全勝利。
 法皇は無事。
 そこへやってくるスカジーの兄貴。
 「犯人はこいつらだ」
 なんと、偉そうなおっさんごと逮捕されてしまったではないか。

 やっぱりあのとき殺っておけば良かった。

 おっさんと一緒に煉獄島へ流される主人公達。
 そして、スカジーの兄貴は、杖を握ってしまった。
 風雲急を告げ、以下次回。


 12月17日 (金) 私、おたくで充分です

 出たのである。出たのだ。
 『宇宙大作戦 GALAXY BOX』
 買ってしまった。このために、三度の食事を二度にし、大好きなしめ鯖定食も我慢し(だっただろうか)倹約に倹約を重ねて、ようやく購入したのだ。
まあ、某所(http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00008HC56/qid=1103445936/sr=1-1/ref=sr_1_10_1/249-4585449-1870705)では物議をかもしたりしている商品である。
 黙っていても良いが、腹あんばいが悪いので少しおつきあい願いたい。
 個人の記載ではあるが、読まれることを前提としたレビューであるため、全文を引用させていただこう。

人を馬鹿にするのもほどほどに..., 2004/09/22
レビュアー: トオリスガリ   大阪府 Japan
「予約限定生産」、「客観的に見てどれほど価値があるのかと思われるような特典」、「横暴な価格設定」というやってはいけないこと全てを総なめにした内容に呆れました。
この商品を企画した人は儲けることしか頭にないんでしょう。

本当にスタートレック/宇宙大作戦の魅力を知っているのなら、よりたくさんの人に触れてもらいたいと願うはずです。
セットをひとつにまとめるのではなく何巻かに分けるなどするとでしょうね。
特典もより中身のあるものにするでしょう。
岸川さんのヒストリーガイドがついていますが、これとて原稿を依頼して上がったものを校正しただけのような気がしてなりません。
5,6年もすれば同じものが安価でリリースされるでしょう。

これを買うのはオタクでしょう。

マニアにはプライドがありますから不当な値段では買いません。

 凄いプライドである。トオリスガリ氏にとって、

 マニア>越えられない壁>オタク

 という図式があるのだろうなと苦笑いなのだ。
 その自意識を満足させるために、こういう文章をわざわざネット上に書かれている訳だ。
 今時、「予約限定商品」が予約しないと買えないはずがない。現にヨドバシカメラ札幌店でも予約外商品がいくつか積んであった。枕詞のようなものである。
 「無意味な特典」も氏にとっての無意味であり、無意味でない人間も存在する。個人的にはトリコローダーより医療セットの方が欲しかったが、自分の考えを全ての人間の考えとしてはなるまい。
 「横暴な価格設定」、確かに10万円近い高額商品である。常軌を逸した値段といえるかも知れない。
 しかし、それを「完全日本語吹替版」ならば、十分に元が取れると買う人間もいるのだ。
 TV版に追加した完全版。日本未放映の1話も吹き替え済み。これがいかに素晴らしいことか。『ナイト・ライダー』の不完全な吹き替え、日本語版があるにもかかわらず、吹き替え版を収録できなかった話もある哀しさ辛さを比べれば、価値をみとめる人間もいるのである。
 この、TV放映時、尺の関係でカットされた部分の日本語版収録。未公開1話の完全収録。これがどれほど大変な作業であり、声優さんを集めるのが難しいか。それを行ったパラマウント・ホーム・エンタテインメント・ジャパンの努力を褒めこそすれ、貶めることは出来まい。その結果、高額になったとしても、覚悟して買う人間を愚者と揶揄することは出来ないと思うのだがいかがなものだろうか。
 逆に、これを買わないことで需要なしとして廉価版の発売も行われない可能性もある。
 より速く、完全日本語版を。
 この価値を金額に換算して行動するのは個人の裁量である。
 また、5,6年後、廉価版を待つ選択を自信を持って選ぶならば、そして、それを主張するレビューを書くのも個人の裁量である。
 なのに、なぜ、このような

 これを買うのはオタクでしょう。

 マニアにはプライドがありますから不当な値段では買いません。

 発言が飛び出すのか、理解に苦しむ。
 マニアのプライドというものが、その種のものならば、私はアマチュアで甘ちゃんな、プライドのないオタクの称号を甘んじて受けようと思う。

 しかし、買ってきたのに封を開ける暇さえないのが哀しいのだが。


 12月16日 (木) あきら君奮戦記 9(ドラクエ8 レビュー その9)

 なかなか、本編が進まないのだが。このレビューがプレイに追いついていないのだから良しとしよう。

 神鳥の島の場所を記した地図。
 大聖堂で情報を集めても、収穫なし。
 成果は、大聖堂で兄貴に莫迦にされただけである。
 やっぱり兄弟は他人の始まりなのだ。(なんかあったか?)
 ルーラであちこち飛び回る。うーむ。地図に載っていない島あたりが怪しいかとも思ったが、文字通りどこになるのか解らない。悩むことしばし。

 情報は大聖堂の売店の周りにあり。

 長い階段の途中。ペナントなんてを売っている連中から
 「東の大陸の川の途中に洞窟を見た」
 なる情報を入手。今までの2時間近くは何だったのだ?
 出撃である。
 しかし、オヤジのモトカノと鉢合わせ。変な雲行きとなる。大事な宝物をかけた勝負が始まるが、あっさり負けた。水をたたえた井戸の底。水抜きスイッチを探して、水を抜いた瞬間に、先を越されて1万ゴールドを失ってしまう。これ、何とか入手する方法あるのだろうか。
 時間外惜しいので、やり直ししないで地図入手。上陸できなかった南の島へ。
 しかし、この光の航路、少し外れるとムービーからやり直しなのだ。あきら達の操船技術がしょぼいのか? 影船ならばなんとかなるのか。そうなのか?
 ともかく、上陸。村を探すが見つからない。地図ではそれらしきところがあるのだが、そこへ行けないのだ。走り回って数時間。レベルが上がっても村が見つからない。

 旅はもう、これまでだ。冒険を打ち切ろう。

 そんな状態でルーラで、不思議な泉へ行き、船で戻ってくる往復を繰り返す。だって、村の名前を知らないからルーラで飛んでこられない。細い切れ目を発見したのは3時間を費やしてからだった。
 村発見。神鳥の影の存在を聞く。
 追っかけてみるべえとばかりに走り出すが見失う。
 「せいすい」をかけても強い敵なら出てきてしまう。
 一度も逃げないプレイ方針が悪いのか? 追っかけているときに敵と戦うと追いつけないのか。
 そこで、あきらは閃いた。

 ここで、キラーパンサーを使うに違いない。

 いや、実は全然関係なかったのだが。キラーパンサーイベントに突入する。しかし、方向キーにブーストボタンのファミコン流操作法ではキラーパンサーがすぐいなくなってしまう。ブーストと降りるが同じボタンに仕込まれているのはどうかと思うのだ。
 仕方がないのでひたすら走って探しまくる。可哀想だが出てくるモンスターはかすりもしない。瞬殺、瞬殺。無敵のパーティである。いや、今頃こんな所を走る方が迷惑なのだろうが。
 ようやく、感動的なイベントを終了する。 で、島に行って鈴を鳴らす。

 キラーパンサーはやってこなかった。

 どうやら、このイベントはここでは関係ないらしい。
 莫迦な。こんな莫迦な話があるか。ふてくされて寝てしまった翌朝。マニュアルを今頃見直す。
 左アナログスティックでブースト状態で走ることが出来る。
 をををををを。なんと滑らかな方向転換であろうか。これは便利だ。
 というか今頃気づくか。こいつは。
 これを使えば良いのだな。で、無事、影の世界へ。
 長かった。ここまでとっても長かった。
 村の位置は同じ。そして大鳥居の場所も同じ。ただ、この世界で神鳥は人に仇為すモンスターだという。
 そんな莫迦なと思いながら、いざ、勝負。
 色々なところで強いと噂される神鳥だが、無駄にレベル上げしていたあきら達の敵ではなかった。いくら「いてつくはどう」を撃ってきても、テンションを一切上げていないあきら達には関係ない。すばやさが一番速いお嬢がオヤジにバイキルト。攻撃。次のターンで あきらにバイキルト。攻撃。このくらいで「いてつくはどう」。また最初から。
 問題なしである。逆に一回、まったくHPが減らない攻撃をしてくるのだから有り難いとさえ言える。
 結構あっさり倒してしまった。
 しかし、神鳥の行動には深いわけがあったのだった。


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