−−バーチャル・リアリティーとリアリティーの狭間で−−
por 斎藤祐司
過去の、断腸亭日常日記。 −−バーチャル・リアリティーとリアリティーの狭間で−−
太い斜字で書いてある所は99年、2000年、2001年、2002年、2003年、2004年、2005年、2006年、2007年、2008年、2009年、2010年、2011年のスペイン滞在日記です。
太字で書いたモノは2010年11月京都旅行。2011年3月奈良旅行と東日本大震災、11月が京都旅行、2012年4月、11月、12月の京都旅行の滞在日記です。
12月12日(水) 晴のち曇 15432
KYという言葉が、流行したときがあって、その頃、首相だったのが安部晋三だったと記憶する。いつの頃からそれが、KY(空気読めない)=安部晋三になっていることに気がついた。印象としては、病気でもないのに、病気をねつ造して、首相辞任した人である。それが、自民党総裁に返り咲いて、総選挙の顔になり、新聞などの予測などでは、自民単独過半数かと言われるような圧勝予想である。
本当にこれで良いのか?と、思う。戦後の自民党政治に嫌気がして、ダメ元で、民主党政権にしたはずなのに、民主がダメだからとまた、自民党に戻したら、元の木阿弥ではないか!国民感情としては、自民(公明)でも民主でもない勢力に投票したいはずだが、いわゆる第3極が明確な違いや、実行できるような政策、インパクに欠けるのが、世論調査に出ているのだと思う。有権者の6割が投票先を決めていないと言うから、未だ間に合うかも知れない。安部自民党に投票するのは、やめた方がいいとおもう。
建設業のおっさんと話しをしたが、安部になると公共事業が増えるから、仕事が増えると喜んでいた。つまり、こういう風に、実質的に恩恵を受ける人たちが中心になって支持をしているのだと思う。何も変わらない日本。安部晋三が作ろうとしているのはそういう日本なのだと思う。
東京生まれなのに、本籍を山口にして、吉田松陰の心を語っても、人々には響くはずがない。悲しいかな、現実は実利でしか動かない人間の性に動かすしかないのである。
12月13日(木) 晴 12354
京都から帰ってきてから、腰痛になっている。思い当たることは何かと考えたら、1つあった。トイレでウォシュレットを使っているときに、噴射する水が上手く肛門に当たらす、座り直せばいいのに、そのまま腰を動かして使っていた。そうしたら、足がつりそうになって、やばい、どうしてだろうと言うことが原因の様な気がする。ギックリ腰とかは、そんなことでと言う理由で、突然起こるが、それと同じだと思う。
手を伸ばして何かを取ろうとして、ギックリ腰になったり、後を向いたりしただけでなったりする。何も重い物を持とうとしてなるというだけがギックリ腰ではないのだ。職場で強度の腰痛持ちがいて、いつもコルセットをしている。医者が言うには、腰痛体操をして、アキレス腱とか伸ばすようにすれば、腰痛緩和や、改善になるという。だから、腰を回したりしている。
今日は、スパに行って岩盤浴をしてきた。筋肉がゆっくり緩んでいくのを感じた。急には良くならないから、気長に対処していこうと思う。京都から帰ってきたら、闘牛情報の更新をしようと思っていたが、思うように進まない。情報があるのに載せれないというのは歯がゆい思いがする。
12月14日(金) 晴 14532
「感覚」という言葉を、体感している状態だ。ホセ・トマスは、ロヒコ(ロジック)で闘牛をやっているとスペイン人は言うが、ロヒコで闘牛を出来るという感覚が凄いのだ。他の人は、ロヒコで闘牛を出来ないだろう。牛を前にして、そういうことを実戦できる感覚が凄いのだ。
理屈や理論を解っていて、それを実践しようとすると、必ずと言っていいように障害が発生する。それを、乗り越えるためには、何かが必要だ。その必要なのもは、経験だけでは埋め合わせが出来ないモノも多い。そういうモノを克服するためにも、感覚というモノが重要だ。これは、上手く行くと自信を、思えるるだけもあっても、有効な力を発揮する。根拠は、小さな事であっても、結果に結びつけることが出来るのだ。
横浜に行って結果を出した。だから、自分自身に祈る。明日、明後日は良い日になって欲しいと。
12月15日(土) 曇/雨 12938
今日は空のように、ハッキリしない気分だ。何でこうなるのか?まあ、しょうがないけど。もっと憂鬱なのは、明日の総選挙と都知事選。やっぱり、選挙に行った方が良いに決まっているが、どうも乗り気にならない。それというのも、予測が自民党圧勝だからだ。こんな結果になるなら、行かない方が良いとも思うが、小泉自民の時も入れなかったので、せめても抵抗として、自公以外に入れに行こうと思う。勿論、民主にも入れるつもりはないのだが。
12月16日(日) 晴 10293
選挙に行ってきた。あの時間に列をなして投票を待っていた。こんな事は初めてだ。関心が低いと聞いていたが、浮動票が鍵を握る選挙なので、自民圧勝への危機感が、こういう現象になっているのであれば嬉しいことだ。選挙の後は、勝馬投票へ行ってこようと思う。朝日杯は、コディーノが勝つレース。
12月18日(火) 曇 29687/2
大本命のコディーノが、直線伸びきれず、ロゴタイプに優勝をさらわれた朝日杯。中山の1600mというトリッキーなコースが災いして、途中まで楽なレースをしていると思っていたコディーノは、首差の惜敗をした。ゴール過ぎにロゴタイプに乗っていたミルコ・デムーロは横にいたコディーノ騎乗の横山典弘に手を差し出したが、典は、首を振り拒否した。当然である。楽勝して、どんな勝ち方が出来るのか、楽しみにしていたファンも典自身も、藤沢調教師もガッカリしただろう。それに、追い打ちを掛けるような、ハイタッチの要求は、断じて受けるべきではない!
ローエングリンの血が1着3着(ゴットフリート)と入り2着のコディーノと合わせて、関東馬の1〜3着独占は2年連続で、優勝騎手が3年連続外国人騎手という結果になった。関東馬には頑張って欲しいが、クラシックのタイトルを取ってこそのGTだから、来春に期待しようと思う。特に、コディーノと横山典弘に…。
325議席を獲得した自公は、党首会談して、政権運営で連立を組む考えを示した。今度の選挙は、自公が勝ったと言うより、民主の自滅である。前回民主に期待して投票した人たちの多くが、失望して、第3極からは維新の会と選び、維新が嫌な人は、自公を選んだという事だろう。それにしても、自公に議席を取らせすぎである。そして、当選した議員の90%が憲法改正に賛成であるという結果も出ている。
戦後、日本の繁栄を支えてきた日米安保と日本国憲法。安保は維持されるだろうが、憲法の特に9条の改正がなされるのかと思うと、本当に良いのだろうかと思ってしまう。改正をする前には、国民的な議論が必要だ。それを充分やってからの改正にして欲しい。戦前であれば、中国の尖閣諸島での挑発行為は、間違いなく戦争になっているだろう。戦争をしないための9条が邪魔ならば改正をして戦争を始めればいいのである。挑発には、武力を持って対峙し、日本の国益を守るのだという意思表示を相手に知らしめる必要がある。
政権を取ったからには、安部晋三がいう、集団的自衛権行使を実行するための手続きを法的にも出来るように進めていくことだろう。民主党政権のダメさの揺り戻しの反動がこういう状態にしたのだと思う。
12月19日(水) 曇 10543
寒い日である。目覚ましをかけずに寝て、電話で起こされた。横浜で待ち合わせて合流することになった。本当は早起きして洗濯をするつもりだったので、それから洗濯を始めて横浜に向かうことにした。夜、台場のホテルにて、忘年会のような食事会に参加。美味しい中華を食べる。フカヒレの姿煮、伊勢エビ、ツバメの巣、など豪華で美味しかった。
新橋で別れて、地下鉄に向かって歩いていったら、タクシー乗り場前で、女が2人様子がおかしい。タクシーに乗ろうとしているのが、短髪で背が高く、帽子をかぶって小型のスーツケースを持っている。もう1人は、黒いコートを着て、長髪でいかにも女の声で、「もー、ヤダ!信じてたのに!信じてたのに!お金だってあげてたのに!」と人目をはばからず叫びだした。その声は歩いているので遠ざかっていく。
横浜に向かうときの電車の中でも、女ぽい女と、一見すると男に見える女が仲良く座ってじゃれ合っていた。女同士が、男女の関係の様に見える。新橋の女は、まるで男にふられたときのように、感情を爆発させている。若いという事が、素直な感情を表現させているいるのだろうが、同性に対して、あの感情むき出しは、見ていて哀れだと思った。一遍に酔いがさめる思いだった。
12月22日(土) 65654/3
明日は1年の総決算有馬記念。1番人気〜3番人気の馬は差し馬。実力からいって当然の人気だが、こういう風に人気馬が差し馬だけになると、穴は当然のように逃げ馬や好位付けの馬になる。ゴールドシップは3着までに来るだろうが、勝つまではどうかと思う。今日の最終レースの内田博幸の乗り方には、そういう不安が付きまとう。KY騎乗と言っていいようなペース判断が出来ない乗り方は、ヘグリと言われて当然だ。
よって、面白いのは、逃げるビートブラック、好位付けのルルーシュ、ナカヤマナイト、という外枠。不利といわれているが、こういう状況では面白いと思う。内枠からは、スカイディグニティ、ダイワファルコン。海外遠征したのが気になる、トレイルブレイザーといった穴馬たちを狙いたいと思っている。まー結果はどうなるか知らないが、「信じてたのに〜!」という結果にならなければ良いのだが…。
12月25日(火) 曇 45321/3
総決算・有馬記念は、やっぱりという感じでゴールドシップが優勝し2着には、オーシャンブルー、3着は、スタートで大きく出遅れたルーラーシップが追い込んできた。1着と3着は、冷静に考えれば当然の結果だった。問題は、2着に何か来るのかという事で、有力だった、天皇賞馬エイシンフラッシュは、当日デムーロが尿管結石の為、騎乗できなくなり三浦皇成に乗り代わり買えないことが判った。そうすると買い目は、内からオーシャンブルー、ダークシャドウ、ナカヤマナイトくらいではないかと思う。
結果もその通りで、馬連、3350円。ワイド、6−13で1250円、9−13で240円、6−9で1360円。3連複、4020円。3連単で、24250円だから結構取った人がいたと思う。俺もその予想に乗って、3連単を買っていれば、大もうけだったが、どうしようない買い目を遊びで買って取れなかった。知り合いの予想をした人は、用事で自分が買いに行けなかったが、人に頼んで当たり馬券を2000円買っていたので、50万弱を手にいれた。六白金星だから、ゴールドシップが優勝。当然の結果。
翌日のJRAの最終日。阪神カップの日だ。中山のメインレースを取って最終の阪神のファイナルステークス。五黄土星の日。5枠5番に、アルゴリズム横山典弘が入ったので、これは絶対だと思って軸に即決。頭もあると思って、流すことに決めた。買い目は、1、4、12の3点。買った後、5枠10番ニチリンの出走取り消しが発表された。それで気づけば良かったのだ。買い目が違うと言うことを…。五の日なので、買うならこの場合1、9、10、11なのだと。しかもこの日もルメールは好調を維持していた。
レースは、スタートを決めた典ちゃんは、好位の内でじっとして4コーナー過ぎて直線に入って、先頭の2番の脚色が衰え、9番ルメール騎乗のエーシンビートロンが先頭を奪い、横の11番浜中俊騎乗のホクセツダンスの間から5番アルゴリズムが伸びてきた。最後は、ルメールと典ちゃんの叩き合いで追い比べで、アルゴリズムがエーシンビートロンを首差押さえて最後のレースで、優勝を飾った。
そのレースを観ながら愕然とした。あーなんてこった。判っていたのに買えなかった。ショックがでかい。1着、アルゴリズム、2着、エーシンビートロン、3着、ホクセツダンス。単勝、750円。馬連、2860円。馬単、5480円。ワイド、5−9、1010円。5−11、750円。9−11、860円。3連複、5160円。3連単、30460円。
あーワイドも最低でも馬連も買えていたよなぁ。馬単だって、もっとちゃんとやっていれば、3連単だって…。帰りの電車で馬柱を見直した。そこで、エーシンビートロンのルメール騎乗を見落としていたこと、調教師が西園正都であることに気づいた。あっ1点で馬単を取れていた事に気づいた。ガックリ、ガッカリした。この予想を確立した人に、慰められた。取ったと思っていたけど、そこまで行って見落とししているとは…。でも、俺も泣きたくなるような思いをしたこともありますよ。次から気を付けようと肝に銘じて、見落としがなくなるでしょう。もう、そこまで来ているので、大丈夫勝てます。軸もバッチリだし、結果は出るのは間違いないです、と。
レースの鍵を手に入れていたのに、それを回すことが出来なかった悔しさを忘れることはないだろう。来年はレースの鍵を手に入れたら、ちゃんと回し続けれるようにしたいと、強く思った。そしてそれが、レースのマスターキーを手に入れる事が出来ると切欠となると信じて…。
NHK教育で、アルゴリズム体操と言うのをやっている。
♪こっち向いてふたりでまえならえ あっちむいてふたりでまえならえ こっち向いてふたりでまえならえ あっちむいてふたりでまえならえ てをよこにあらあぶない あたまをさげればぶつかりません てをよこにあらあぶない あたまをさげればぶつかりません ぐるぐるぐる ぐるぐるぐる ぐーるぐる ぐるぐるぐる ぐるぐるぐる ぐーるぐる ぐるぐるぐる ぐるぐるぐる ぐーるぐる ぱっちんぱっちん ガシンガシン ぱっちんぱっちん ガシンガシン ぱっちんぱっちん ガシンガシン すって はくのが しんこきゅう すって はくのが しんこきゅう ♪
ところで、アルゴリズムとは、なにか?問題を解くための計算手順のこと。処理手順にもいう。アラビアの数学者アル=フワーリズミーにちなんでいう。つまり、今回は結果が出なかったが、問題を解く鍵がほぼ見つかったという事だ。それを教えてくれたのは、予想法を確立したMさん。それと、横山典弘とアルゴリズムである。今まで、この予想法を、競馬ワクチンと呼んでいた。何故なら、理屈ではなく、結果が出るからである。ワクチンの理論は、現在でも、医学的、科学的に解明されていない。だからワクチンと読んでいたが、これからは、競馬アルゴリズムと呼びたいと思う。
12月26日(水) 曇 4765
昨日の夜からあることを始めた。1ヶ月で何とかしたい事である。それが出来れば、来年という年、は大きく変わるだろう。先日、街中でタバコ屋のおばさんにあった。京都から帰ってきて、初めてだった。なかなか、タバコを買いに行っても会えなくて、ようやくあったのだ。京都で、盛りの来ようが観なかったが、美味しいモノを食べてきた話しをした。いつか一緒に行こうねと言われた。
そういえば、仙洞御所で拾ってきた、紅葉であるが、押し花状態にしていなかったのでしわくちゃになっている。でも、色はちゃんと残っている状態である。MEGUさんに電話して訊いて観よう。
12月28日(金) 曇のち雨 25678/2
先日、本屋で買ってきた、『スタンフォードの自分を変える教室』を読み始めた。アメリカでも日本でも、自分を変えようと思っている人間がいかに多いかと言うことで、自分もその1人。その人の人生を変える!と、謳われているこの本は、確かに魅力的だ。ダイエットに、禁煙に、意志力がない人には、この本は有効だろう。医療現場で心理学の研究をしてきてか著者が、大学の講義を始めて、大人気になった講座を本にまとめたもの。
いわゆる、『白熱教室』のような本である。実にアメリカ的な本と言うことが言えるだろう。ところで、バレンシアの興行主のシモン・カサスがファジャスの概要を公表した様だが、ホセ・トマスの名前は載っていない。
12月29日(土) 雨のち曇 18675
WINSへ行って東京大賞典を観た。競馬アルゴリズムによって導き出された結論で買ったのだが…。外れた。どうも、やっぱり競馬は難しい。1、2、3番人気の決着だが、2番人気、3番人気、1番人気の順番で入着した。こういう風に人気がほぼ2強(ローマンレジェンド、ワンダーアキュート)になっていると、馬券が買いづらい状態で、配当が安いので買い目を絞って買うしかないので、こうやって外すのだ。
まあ、競馬アルゴリズムでやって外したんだからしかたない。また次のチャンスまで待てばいいのである。帰りに本屋で本を2冊買う。夕食を取り、家の近くのクリーニング屋で出していたモノを取ってきた。来年の為の準備も始めなければならない。
12月30日(日) 雨 8796
確か27日のサンスポだったと思う。松井引退か?と言う記事が1面を飾った。阿見記者の署名入りの記事だった。内容は、続けていたハードトレーニングを止め、来年の練習場も確保していない事を書き、状況的に引退するのではないかというものだった。阿見記者は巨人の番記者時代から昵懇の間柄で、松井がヤンキーズへ行ったときも、記者として付いていった。私生活でも親しいようだ。その人が、松井引退の記事を書くと信憑性は、非常に高くなる。野球記者の間では、周知されている事のはず。
それを裏付けるように、その日の夕刊各紙には、松井引退の記事が並んだ。そして、日本時間の翌朝に、ニューヨークで引退の記者会見が開かれ、テレビ中継された。おそらく、阿見記者は、松井秀喜から、もう引退すると言うことを言われ、26日の記事を書いたモノと思われる。そういうクッションがあっての引退会見だったのだと思うのだ。信頼する人をとことん信頼する、松井秀喜らしいやり方だろう。人は誰でもそうだが、嫌な人や、信用できない人とは、自分から進んで何かを一緒にやろうとしないものだ。
特に非道いのは、嘘つきだ。そういうことをやれば、その人間の欠陥だけが浮かび上がる。それでも、何かメリットになる重要なことが出来る人なら、また、チャンスがあるだろうが、そうじゃなければ、それで終わりだ。嘘つきや、嫌な人と関わりによって生ずる、嫌な思いの連続ほど不快なモノはない。自分を理解しようとしない人たちとは、付き合わない方が良い。一度しかない人生なのだから…。松井も嫌な思いも沢山してきただろうが、こういう風に信頼できる人を周りにおいて生活できる事が、これからも穏やかで豊かな性格を維持していくことが出来る環境になっているのだと思う。
巨人は、将来の監督候補として支援する様だ。原現監督もそれを支持している。巨人は昔から敵である。が、松井秀喜は、人間として尊敬している。逆にもうちょっと性格が悪い方が、もっと良い成績が上げれた様な気さえするのだ。寂しくなるけど、今までのようにコツコツと惜しみなく努力を続けていく人だと思っている。お疲れ様。松井秀喜。
12月31日(月) 雨のち曇 21354
テレビがないので紅白歌合戦を観ることもなく、パソコンでYoutubeの夏川りみとBEGINの歌を聴いていた。森山良子とBEGINが作った、『涙そうそう』で、俺の歌心を掴んだ、夏川りみは、歌の上手さも凄いが、感情表現にも磨きがかかってきた。『童神』を聴くと、涙が出てくる。歌を作った沖縄の古謝美佐子と歌う時もメッチャ良いし、1人で歌うときも素晴らしい。子供を授かり、この歌の意味の大きさを実感できている歌表現は、なおさら素晴らしい。
古謝美佐子は、ネーネーズという沖縄出身のポップグループのリーダーだった人で、沖縄民謡から出た歌手だ。味があってグッと来る。『童神』の歌詞を書いた人で、母心を歌ったこの歌は、現代の子守歌の最高傑作だろう。この歌は、胎教に良いと、評判になり母親たちがCDを買っていた様だ。気持ちが穏やかになる。希望に満ちた気持ちになってくる。子供を思う、母親の気持ちが素直に綴られていて、そりゃ胎教に良いというのも、納得できる。胎教が関係なくても、日常の中で聴いていても感動的だ。
森山良子は、若いときに『禁じられた恋』で歌謡賞をそうなめした。その時、歌を売ろうとする歌謡曲の凄さを感じたが、そういう世界から、元のフォークに戻ると言って歌謡曲を歌わなくなって、売れない時期が続いたが、NHK「みんなの歌」で歌われた、『さとうきび畑』を聴いたときに、鳥肌が立って涙が出て来たのと覚えている。そして、大分経ってから、BEGINとの共作で『涙そうそう』をヒットさせた。勿論これは、夏川りみによって始めて大衆がこの歌の良さに気づいたと言った方が良いだろう。森山直太朗の母親でもある。
NHK「みんなの歌」から出た『さとうきび畑』を、夏川りみの唄で聴いたが、凄い!見事と言うほかない。沖縄の地上戦を歌ったこの『さとうきび畑』への感情表現は、夏川りみには珍しいくらいに直接的でさえある。こう言うところに沖縄出身という血が出るのだろうと思う。歌姫と言うよりも、神に近い存在に感じる。Youtubeの書き込みのは、「夏川りみさんを国宝にしてください・・・・。」というのがあったが、そういう気持ちは解る。聴いた人の心に残り、その人の人生に余韻を与えることが出来る歌手が、夏川りみだ。童謡『ゆりかごのうた』でさえ穏やかに気持ちいい気分にしてくれる。
BEGINは、アマチュア時代に「平成名物TV三宅裕司のいかすバンド天国」(いわゆるイカ天)に出場してグランドチャンピオンになってプロになった。夏川りみと同じ沖縄石垣島出身の3人グループ。始めてイカ天で『恋しくて』を聴いた瞬間、このバンドを応援しようと思った。あれから、20年以上経って、イカ天からプロになったバンドは、今は殆どいなくなったが、メンバー交代せずに、生き残っているのが、BEGINである。『涙そうそう』の他にも、『島人ぬ宝』という名曲も作っている。この歌は、非常にBEGINらしい曲で、沖縄を感じさせる力強さを持っている。夏川りみの姉と同級生で、幼なじみである。
もうすぐ年が暮れる。歌たちと共に。
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