−−バーチャル・リアリティーとリアリティーの狭間で−−
por 斎藤祐司
過去の、断腸亭日常日記。 −−バーチャル・リアリティーとリアリティーの狭間で−−
太い斜字で書いてある所は99年、2000年、2001年、2002年、2003年、2004年、2005年、2006年、2007年、2008年、2009年、2010年、2011年、2013年のスペイン滞在日記です。
太字で書いたモノは2010年11月京都旅行。2011年3月奈良旅行と東日本大震災、11月が京都旅行、2012年4月、11月、12月の京都旅行、2013年4月京都旅行5月出雲旅行の滞在日記です。
7月8日(月) 晴一時雨 11249
今日はほぼ1日物件を観て歩いた。夕方近くになってもう1軒の不動産屋へ行って、物色してまた、週半ばに観に行くことのなった。そういうする内に、米ちゃんの映画の時間が近づいて、六本木に行った。小さい空間での上映だったが、なるほどなと思った。上映後、短い対談の様な物があって、ゲスト出来ていた、ジャズ評論家の副島輝人さんが、映画を誉めていた。熱が伝わってくる映画です、と。
米ちゃんは、誉められているのにビックリしているような感じで、なかなか、ありがとうございますって言葉が出てこないのがおかしかった。映画にした、経緯を簡単に言っていた。たまたま、キューバの友だちの所に行ったときに、ベビメタのフェスティバルが行われるの知って、バスに同乗して撮影。帰国後、ミュージシャンたちが、自分がでている映像を欲しがり、それを編集していたら、これって繋いだら映画になるかもといって出来て、上映場所を探して六本木で上映する事になったといっていた。
帰りに雨が降ってきて、途中下車で銭湯へ行き、そこで、NHK『仕事の流儀』を久々に観た。フィギアを作る会社の社長宮脇修一の話だったが、実に面白かった。マーケッティングは一切せず、客が欲しがる物ではなく、自分が欲しい物を作る。
「宮脇の信条は、「好きな事で、生きていくこと」。どうすれば好きな道で食べていけるか、そのことだけを一途に考えてきた。
しかし、この道でプロであることは、とびきりの覚悟を必要とする。
全身全霊をつぎ込んで来るマニアたちを相手に、「さすが」と言わせてこそプロの存在意義がある。逆に言えば、あらゆるマニアを圧倒できなければ、この道では生きていけない。そのために宮脇は、仕事が終わった後の息抜きや帰宅後の安らぎのひとときも、すべてフィギュアに注ぎ込む。365日24時間。出張先にもプラモデルを事前に送っておき、制作にのめり込む徹底ぶりだ。
「好きな事を仕事にする、そういう戦いを始めてしまった以上は、甘えることは出来ない。研究者、探求者でなければいけないというのは、オタク資質を持ってしまった者の宿命」と言い切る宮脇。
“好き”ということにかけて、誰にも負けないという覚悟が、宮脇の生き方を支えている。」 ーーNHK『プロフェッショナル 仕事の流儀』HPよりーー
そして、プロフェッショナルはと問われて、「その世界において、代えのきかない人間。それは高い才能を持ったり、素晴らしい制作能力を持ったり、情熱を持ったりして、ひたすらですね、自分に対して問題意識を持って、前に進み続けることが出来る、そういう人間だと思います。」と、応えている。
米ちゃんもそういう情熱を持って撮影を続けている事が映画で解った。俺も、良い刺激を貰った。
7月10日(水) 晴 37009/2
東京は4日連続の猛暑日で、観測史上1位の記録になったという。まあ暑い!こういう中で汗を流すのは体に良いことだろう。水分補給をして元気でいたい。基本的に冷房はあまり好きではないが、風にあたるのは好きだ。部屋は閉め切っていない。タバコの煙もあるが、蚊が入ってこようが、窓は開けっ放しでいるのが好きだ。だから、部屋で熱中症になるなどということは信じられないこと。暑い日に部屋に閉じこもっている事は、何か目的がなければやらない。
仕事が終わって、Mさんと待ち合わせ。Mさん仕込みのアルゴリズムは威力を発揮しつつある現状を報告。部屋を代えるかも知れない話をなどをした。Mさんは、ちょっとあって仕事を辞めるかも知れない。というか、辞めるらしい。そこでちょっと動くことにした。どうなるかは、押してみないと解らない。そのリアクションで、次の手を考えればいい。
土日は、基本的に競馬に集中したい。部屋代えたら、グリーンチャンネルでも契約しようかとも考えている。
7月11日(木) 晴 10867
夏になると寝返りの回数が格段に多くなる。肩が痛い。寝苦しいのは仕方ない。暑いんだから。首を振りながら扇風機が動いている。殆ど抱き毛布状態で寝ている。こういう状態も引っ越しをするとなれば後何日続くかということになるのかも知れない。
7月12日(金) 16908
今日も暑い。物件2つを観て、契約の申込書を記入してきた。早くても10日くらいかかるという。結局、今の家から5、6分の所に落ち着いた。高円寺や田無も考えたが、高円寺は高いし、田無は遠い。金があるなら高円寺に住みたいが、それはしょうがない。来週は、暑い中で、暑い部屋で、徐々に整理をしていかないといけない。
夕食は、高円寺へ行って食べ、競馬の準備も整った。後は検討する段階になる。Mさんから連絡があり、また来週会うことになった。詳しくは知らないが、どうやらお父さんが大変なことになったという。俺も本当は、実家に顔を出した方が良いと思っているが、なかなかそうならない。
7月16日(火) 晴 53298/4
大変残念な事に、『GLEE』のフィン役のコリー・モンティスが滞在先のカナダ、バンクーバーのホテルで死亡した。31歳だった。『GLEE』のコンサートの映画をDVDで観たときに、この『GLEE』キャストのメンバーは、今後どういう人生を歩いていくのだろうかと想像して、楽しくもあった。この中から一体何人が歌手として大成するのだろうか?レイチェルならいつでもNO1ヒットを飛ばせそうな力量を持っている。彼らが50歳や60歳になって、またみんなで集まって、歌って踊ってコンサートが出来るだろうか?それで観客が入るだろうか?
爆発的に人気が出て、『GLEE』で歌われた歌が、その週のネットでのダウンロードトップ10に何曲も入る状態で、原曲を歌っているアーティストたちが感激したり、センセーションを巻き起こしていた。出演したがるアーティストが多数声を上げたりした。その中心にいたフィンことコリー・モンティス。
やっぱり初めの『ドント・ストップ・ビリーヴィン』が強く印象に残っている。それからデュエットでは、『ドント・ゴー・ブレーキング・マイ・ハート』なんかとってもイケていた。『メリー・ユー』何かはとっての幸せそうだった。『GLEE』の番組で残ったDVDを観ながらフィンを偲んでいる。フィンが歌った、ビリー・ジョエルの『素顔のままで』もまた素晴らしい。
7月17日(水) 曇、夜雨 16204
レイチェルは、泣き崩れているという。そばには、家族が付き添い、もう出ることないフィンの携帯に電話をかけてフィンの声を何度も聴いているという。家族が掛ける言葉がないくらいショックを受けているという。レイチェルとフィンは似合いのカップルだった。それがこんな事になって…。おそらく、レイチェルにとって人生で1番厳しい時期を迎えているのだろうと思う。可哀想なレイチェル。涙も枯れるほど泣き暮らしているいるようだ。
7月18日(木) 雨のち曇、夜一時土砂降りの雨 14482
久々にスパへ行って、散髪した。2ヶ月弱ぶりだ。それから風呂や蒸し風呂、岩盤浴をしてのんびりした。帰り、駅を降りたら雨がポツポツ降ってきたと思ったら、100mも行かないうちに土砂降りになった。10分から15分降った。流石に雨宿りをして止むのを待った。それでも、ズボンの下の部分は雨宿り中に濡れた。
小泉八雲の『赤い婚礼』『停車場にて』を読んでいたら、ジーンと来た。『赤い婚礼』は、良く出来た話で、どちらかとというと、明治の近松門左衛門という内容で、最後のまとめ方も、八雲らしい仕上がりになっている。非常に素晴らしい。外国生まれの人が、この様な話を書けるということ自体凄い。出来も凄く良い。八雲の日本人を観察する眼は、正確で的を射ている。『停車場にて』は、短いが、何度読んでも涙が溢れてくる。今日だけで5回くらい読んだ。
京都では祇園祭が行われている。それで思い出したが昨日が市川雷蔵の44周忌だった。
7月21日(日) 晴 37413/3
ここ2日くらい涼しい日が続いている。夜も涼しく過ごしやすい。扇風機をつけっぱなしで寝ると、寒くて起きてしまった。今日だってずいぶん涼しかった。多分投票率もこの陽気で、少しは上がっただろうと思う。今日の選挙へは何か行きたくなくて行っていない。こういう事は、ダメなことだ。選挙権を、ちゃんと行使しないとダメなのだが…。
アベノミクスで、自公は参議院で過半数を獲得するだろう。民主党政権が失敗して、自公政権に戻ったが、民主時代よりも庶民の大半が暮らしやすいと思っているのだろう。そして、暗い気分もアベノミクスで、希望が持てるような雰囲気になってきた。だから、当然の結果として選挙にも勝つのだろう。
7月23日(火) 曇/雨 27446/2
今日は疲れた。朝不動産屋へ行って、家に戻って、かんぽが来て手続きをして、午後は銀行、区役所へ行ってという具合に色々とやることが重なった。入居可能が25日で、スペイン闘牛ビデオ上映会が27日と非常に忙しい状況になってきた。なおかつ、ビデオのDVDへのダビングも、ようやく始めたところで、編集をして会に間に合うのかという不安すら湧いてきた。
しかし、これはどうしてもというか、何が何でも間に合わせるしかないのだ。
♪きょうがダメなら あしたにしましょ。
あしたがダメなら あさってにしましょ。
あさってがダメなら しあさってにしましょ。
どこまでいってもあすがある♪ ーー『ひょっこりひょうたん島』挿入歌『ドン・カバチョの未来を信ずる歌』よりーー
少なくても27日の午前中までには、ダビングが終了していなければならない。これは最低条件である。つまりしあさっての26日には目途が立っていなければならないと言うことだ。
7月24日(水) 曇/雨 9748
取り合えず、カメラで撮ってきた必要部分の闘牛は、DVDのHDDに録画した。次が編集の段階になる。サン・イシドロでカメラを廻し、今回が始めた映像を観た。一脚を持って行かなかったので、多少のブレはあるにせよ、まあまあの映像である。1日6頭全部撮るつもりで行っているが、なかなかそういう闘牛には出会わない。毎日そうなら地方闘牛場になってしまう。
ここマドリード、ラス・ベンタス闘牛場。カテゴリーが違うのだ。観客の意識が落ちたとはいえ、世界一厳しい目が光っている。その中での闘牛なのだから、フィグラでさえ、上手くできないときが多い。それを厳選してビデオを流すわけだから、内容は面白いはずだ。
7月25日(木) 曇一時雨 17379
午前中に不動産屋へ行って、新居への入居前説明を受けて、契約を終え鍵を受け取り、新居へ行く。観に行ったときに気づかなかった事に気づいたり、写真を撮ったりした。冷房をかけ夕方になり、新宿でMさんと会って夕食を取った。それからタバコが吸いたくなって喫茶店へ行き話をした。仕事の話やアルゴリズムの話をして、帰ってきた。それからDVDの編集を初め、風呂に行って戻ったら0時を過ぎていた。これから編集が続く。みんなには、土曜日の集合場所と時間、開催場所をメールで連絡した。マドリードのとしこさんからメールで、観光に来ていた北海道の医師へ、このHPを教えたが、どうでしょうと訊かれたので、喜んでとばかりにOKを出した。
7月26日(金) 曇 16114
夜中に編集作業が終わり、ダビングした。それを観ていて、最後にあるモノを足した。これも今回スペインへ行った収穫の1つ。それを足した方が、絶対良いだろうと思う。後は、土曜日を待つ心境。直ぐ編集が出来ると思っていたが、その通りだった。1点だけ迷ったことがあった。しかし、今回の編集方針で考えて、一つファエナを切った。時間も考えなければならないし、この選択は間違っていないと思う。
7月27日(土) 曇夜雨 16893
新居のネット接続の手続きをして、午後に競馬。今日はあまり乗らない感じで結果もそういう物だった。それでも、当たるのだから不思議だ。アルゴリズムのおかげだ。それから、万が一の為に、ビデオテープまで用意して、スペイン闘牛ビデオ上映会へ行った。予定メンバーが揃い、時間通りに始まる。
『GLEE』のフィンが死んだので、初めの曲は、『ドント・ゴー・ブレーキング・マイ・ハート』を流してから始めた。万希ちゃんが観るのがつらいと言っていた。初めが、5月15日。雨の日でアレナ整備のの場面から、ミゲル・アンヘル・ペレラの耳1枚のファエナ。今日は日付順で5月16日のヒメネス・フォルテス。スアベがカポーテ、ムレタ捌きを観て貰った。5月18日アレハンドロ・タラバンテのウニコ。3頭目のファエナ。ビクトリーノ・マルティン牧場の牛を相手にして、牛の扱い方がちゃんと出来ているところが凄い。耳1枚の価値のあるファエナだった。
5月21日ダビ・モラの場内一周。5月22日のイバン・ファンディニョの後半だけ。剣刺しでブッスリ角に刺された剣刺し。5月23日のミゲル・アンヘル・ペレラの場内一周。ここで、休憩で、『GLEE』から、『メリー・ユー』『スウェイ』『素顔のままで』を流した。
第2部は、5月24日の3つのファエナ。ミニを取った順に、ホセ・マリア・マンサナレス、アレハンドロ・タラバンテ、セバスティアン・カステージャ。そして、タラバンテのプエルタ・グランデ。最後は、おまけで、ビセンテ・アミーゴの今年の3月に発売された最新CDから、『IDILICO』を流しながら、バルセロナでヌニェス・デル・クビジョ牧場の“イディリコ”という牛を相手にインドゥルトした、ホセ・トマスのファエナを観た。ビセンテ・アミーゴは、この闘牛を観てこの曲を作ったのだ。
それから、時間が近づいたのでまとめ。万希ちゃんにタラバンテのウニコの感想を話して貰い、僕は、ホセ・トマスの闘牛の話をして終わった。良い時間が過ごせた。そして、楽しかった。
7月29日(月) 曇/雨 16626/2
ガスが開通した。これで、風呂に入れる。今の給湯器は、種火がなくても、蛇口をひねると給湯器が感知して点火してお湯が出る仕組みだという。便利なもんだ。掃除をしてゴキブリ退治用の薬物を噴霧して来た。フローリングの掃除は、100円ショップでも売っているので、それを使った。掃除していて、楽しい気分になった。
しかし、今の部屋に戻ってくると、片付けが大変だと思う。これから、どうやって引っ越しの準備をしようか考えてしまう。黙っていると、時間だけが過ぎていく。暑い中での作業。それでも、引っ越さないと行けないのだ。早くネットが繋がり、テレビが観れる生活を始めたい。テレビを観る目的は、スポーツ。特に毎週競馬が観れることが、喜びだ。
7月30日(火) 曇 7879
この朝の涼しさがいつまで続くことか。日中はじとっとする暑さになる。それでも雨でも降れば、少しは過ごしやすい。
午後に降る 小雨が続き 蝉たちは 土から出れず 風鈴の音きく 風吟
雨宿り 濡れ髪つたう 雫落ち 若い女の 白きブラウス 風吟
7月31日(水) 曇 18862
曇気味の中、1時間部屋の前で荷物を待っていた。来なかったので仕方なく帰ってきた。後から行ったら、諦めた5分後くらいに不在票が届いていた。仕方ないので、電話して日時を決めた。日曜日には、何とか新居で競馬が観たいものだが、荷物の準備と、実際デジタルに対応していないテレビで見れるのかどうかも判らない状況だ。
実家に電話して、引っ越しすることなどを話した。暑くなってきたので、空調の事を打ち合わせた。どうなることか。昨日の歌を以下に変えようと思う。
雨宿り 濡れ髪つたう 雫落ち 乙女の透けた 白きブラウス 風吟
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