歴史的にみれば、世界三大商人のうちユダヤ人、中国人(華僑)は広くその名を知られているが、インド商人(印僑)の名はあまり知られていない。実際には中国人(華僑)より何百年も早くにインドの人々は世界を股にかけ商売をしていたお国柄である。祖国との繋がりを大切にする一方、海外で暮らすことを厭わない。 時代が降り、ボーダレスの時代とも言われる現代、世界三大商人という呼び名も古臭いイメージを与えるが、今回、商売ではなく、頭脳だけで世界に羽ばたいている(於けるアメリカ)インドの人々の暮らしを垣間見る機会を得、その一端をここに紹介する。 |
デトロイト在住のインドの家族
夫婦共働きで子供が二人。家はデトロイト郊外の空港から15分ほどのところ。家は二階建で、一階の間取りは4LDK。二階には夫婦の寝室、二人の子供部屋が各一室ずつ、そして客室がある。部屋の広さは日本に比べ若干ゆったりしている。興味深いのはとても広い地下室があることだ。車庫には夫婦の車が各一台ずつある。 上の娘がピアノを弾いて私たちを歓迎してくれた。イギリスから来ていた叔父が滞在しており、彼はイギリスで大きな病院に勤めているドクターである。患者の診察のかたわら小説も書いており、最近ではそちらの方が有名になって、近い将来ドクターから小説家へ転職するという。彼はボンゴションメロンの招待でセミナーと討論会に参加するために今回デトロイトにやってきたのだという。会期中、協会が用意したホテルに泊まらずこの姪の家に宿泊していた。 |
ダラス郊外にあるヒンズー教寺院 ―アメリカに棲むインドの神々―
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独立記念日(7月4日) 人種の坩堝
人種も民族も宗教の違いも一呑みにしてアメリカ合衆国は成立しているのだ。独立記念日に集まった多くの人たち。
ビルの谷間に挟まれた一画でコンサートが行われていた
アメリカの道路事情とダラス
アメリカは車社会といわれているが、確かに道路を走っているだけでそんなことが実感される。ダラスの街角で
ダラス在住インドの家族
外 観 大きな家であった。現在夫婦の二人暮らし。ひとり息子はワシントンで弁護士の学校に通っている。敷地坪数からいえば日本の4LDKの建売住宅を10軒分ほどあわせたくらいの広さになろうか。階上、階下にはバス・トイレ付のゲストルームが各一室ずつあり、中二階には二十畳ほどの特別ルームもある。上の写真はほぼ一階だけを写したものだが、それでも夫婦の寝室など遠慮すべき部屋等は写真に収めていない。また、神様だけの部屋というのも二階にあり、その部屋は写真に収めた。 総じてアメリカで暮らすインドの人々の生活レベルは日本人が想像する以上に高い。この家の主は滞日経験が四年あり、家のそこここに日本趣味が漂っていて、大の親日家である。 周りは同じような家々が建ち並び、プール付は当たり前の風景になっている。 朝早くに散歩に出るとリスやウサギが人目も怖れずに走りまわっている。生活してゆくうえでこれ以上の環境はない。ただ、アメリカは車社会であり、すべて車が人々の足の代わりとなっており、近くをバスも電車も走っていない。買い物も車である。エネルギー源であるガソリンが途切れたらと考えてみるが…。とにかくアメリカは大振りな国柄である。 |