津軽鉄道の冬は旧型客車による有名な「ストーブ列車」が走る。元々は,津軽鉄道のディーゼル機関車は貨物列車用で暖房用の蒸気発生器が付いていなかったため,客車の座席を一部取り外してだるま型石炭ストーブを取り付けて冬季運転したことに始まる。現在ではあえてこのスタイルで運転する必要はないのだが,多数の観光客がストーブ列車目当てに訪れるので,毎年運転されている。 ディーゼル機関車DD351,352が旧国鉄から払い下げられた旧型客車(オハフ331,オハ462)を牽引する。オハ462は以前鮮やかな赤色に塗られていたが,現在は他車と同じ色に塗りなおされた。
当初はオハ463も加えた3両体制であったが,車両の老朽化により現在では同車は引退し,五所川原駅4番線で団体専用待合室として使用されている。 2007年12月から,車両修繕費の確保や燃料費高騰の影響を受け,ストーブ列車料金(1回300円)が設定された。同時に料金不要で乗車できる一般気動車(津軽21形)も併結されるようになった。気動車には運転士が乗務し,運転操作や運賃授受を行う。 全国的に珍しい現役の旧型客車の車内はクロスシート。車内にはだるま型ストーブが2つ取り付けられており,煙突が天井に伸びている。座り心地は良くないがそういう問題ではない。トイレは撤去されており立席スペースとなっている。 津軽中里方に連結されるオハ462は主に団体専用車両として運転される。 五所川原方のオハフ331は主に一般客用車両となっている。車内の壁は木製であり,本物のレトロといえる。 現在は引退したオハ463は主に団体専用車両となっていた。 ストーブの近くは観光客が集まるが,かなり暑いので注意。車掌が頻繁に石炭をくべたり火の調節をするので邪魔にならないように。よく,「ストーブでスルメを焼いたり…」と紹介されるが,地元の人は当然そんなことはしない。あまり周りの迷惑にならない程度に堪能しましょう。
なお,津軽鉄道の車内は禁煙ではなかったが,健康増進法の施行を受けて2005年4月1日から全面禁煙となった。 津軽五所川原−津軽中里間を1日2往復,今冬は五所川原11:35−中里12:46−五所川原14:10−中里15:21発で,2009年12月1日から2010年3月31日まで運転される。 |