キハ110系は1990年に釜石線・急行「陸中」用として,これまでの気動車のイメージを払拭すべく登場した。両運転台のキハ110に加え,片運転台のキハ111(トイレ付き)・112(トイレなし)があり,この0番台に限りキハ111とキハ112は1両単位で運用される。車体の塗色はベリペールグリーンを基調にして,ドアや車体の面取り部にディープグリーンイエローを額縁状に配している。量産先行車という存在で,キハ100先行車と同様にパイプスカートを採用している。平成14年12月からは急行「陸中」はすべて快速「はまゆり」へ格下げとなった。 車内はシートピッチ940mmのリクライニングシートが並び,ビニル製の枕カバーが付く。デッキドアはなく,ガラス製仕切りとなっている。冷房用の天井風道は,クーラー直下にレール方向にラインフロー式で設けられ,両脇にはグローブ付きの蛍光灯が取り付けられている。量産先行車の側窓は冷暖房効率を向上させるため複層ガラスを使用した固定式となっている。 快速「はまゆり」の指定席・自由席 両方に使用されていたが,キハ110形のうち4両が快速「南三陸」用に転用されたため,2007年春頃から指定席用としてのみ運用される。自由席用としてはキハ110形100番台が使用されるのが基本だが,2号車の自由席はこの0番台で運転されることが多いようである。 2007年3月ダイヤ改正を機に,指定席として運用されるキハ110のトイレを洋式化する改造が行わた。一部の車両の転落防止ほろは取り外されている。 2011年1月頃から,側面行先表示器がLED化されている。 東日本大震災の影響で快速〔南三陸〕が運休しているため,小牛田運輸区へ転属した一部車両は盛岡車両センターへ貸し出されている模様で,快速〔はまゆり〕で運用されている。 2011年8月15日 キハ112-1, キハ110-2
キハ110形100番台と連結されるようになってから側面は同車と同じ内容に交換された。これにともない,設定器は1両ずつ設定できる100番台以降のタイプに交換されている。 |