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リゾートしらかみ・ブナ編成
五能線・奥羽本線

リゾートしらかみ・ブナ編成('11.5.3. あきた白神−岩館間)
撮影地:あきた白神−岩館間  地図リンク (Mapion)

製造年 平成15年改造 シート配置 リクライニング,ボックス
最高速度 95km/h 座り心地 ★★★★★
ドア 片開き×1・自動 冷房
ワンマン トイレ,紙 洋式・男子用小(700番台),○
−(1500・1700番台)

概要

秋田新幹線開業と同時に五能線で運転を開始した「リゾートしらかみ」は,好評のため2003年4月から2往復に増発されることとなり,弟分「ブナ編成」のデビューとなった。当初は3両編成で,両運転台車キハ40から改造され,キハ48-701 (1号車:キハ40 506)+キハ48-1701 (2:キハ40 507)+キハ48-702 (3→4:キハ40 510) と改番された。改造工事はJR土崎工場と新潟トランシスが担当した。1,3 (→4) 号車の運転台は青池編成と同様に非貫通式だが若干形状が変更になった。前面ガラスは青池編成に比べて大型になり,前面展望が向上した。改造時に冷房改造と同時にエンジンを換装している。イメージカラーは世界遺産・白神山地の「ブナ」にちなんだ緑で,車体側面にはブナの葉を用いたロゴが描かれている。

リゾートしらかみ・ブナ編成('04.1.2. あきた白神−岩館間)
撮影地:あきた白神−岩館間  地図リンク (Mapion)

中間車キハ48-1701は,通常見ることができないが,種車の面影が残っている。2011年4月からは旧・青池編成から転用したキハ48-1543(ボックスシート)を3号車として増結し4両編成で運転されている。

車内

全車指定席で運転され,先頭車2両が普通座席車,中間車が簡易個室となっている。普通座席車は,リクライニングシートが10列並んでいる。腰掛は背もたれと座布団を独立にスライドさせることができ,深々と倒れる。シートピッチが青池編成と同じ1200mmと非常に広く座席背面テーブルが使いにくいくらいだ。座席背面のテーブル横にはドリンクホルダーが新たに設置された。青池編成と同様に側窓は非常に大きく,窓ガラスは可視光線透過率42.7%,日射透過率44.6%,厚さ6mmの日本製となっており,フリーストップのカーテンが取り付けられている。デッキドア周りは石積柄となっており,歴史ある沿線をイメージ。車内照明はブラックライトを使用しており,天井に宇宙空間が広がる。これは,沿線の青森県岩崎村(現在の深浦町)が星空日本一に輝いたことにちなんでいる。1号車には車椅子スペースが設けられ,同車のトイレは車椅子に乗ったまま利用できる。

普通座席車

簡易個室車は非常に大きなソファーが設置されている。1ボックスに6人座れるスペースはあるが4人がけとなっている。座席の着席区分仕切り(拡大写真参照)はマジックテープでくっ付いているだけなので,外すこともできる。さらにこのブナ編成では,座席下のレバーを引くことにより座面がフラットにすることができる。正座したり足を伸ばしたりすることができる。青池編成で問題となっていた喫煙スペースはドア付きとなり,煙が客室に流れ込みにくくなった(客室内は全面禁煙)。

ボックス席

ボックス席(座面をスライド)

運転室後部にはラウンジ(車両により若干配置が異なる)が設置され,前面展望を楽しむことができる。座席の座り心地は青池編成よりも若干良くなった。海側のイスは背もたれの向きを転換することができる。ラウンジの窓は上から150mm開くようになっており,自然の風を感じることができる。

展望ラウンジ

運用

2006年3月18日からは第3編成「くまげら」が登場し,春〜秋は一日3往復となった。これに伴い,蜃気楼ダイヤは2005年11月で終了となった。季節ごとに充当される列車が変わるため,運用の詳細はパンフレットや秋田支社のWebページを参照していただきたい。

関連情報

  • 『鉄道ファン』(交友社)。2003年6月号。pp. 69−74〈新車ガイド〉。