フルムーン客対応のため磐越西線の快速「ばんだい」用としてクハ455-44から改造された半室グリーン車「クロハ455-1」だが,1999年12月改正で廃止となった。その直後は仙台周辺で半定期的に運用されていたが,その後東北線,磐越西線で不定期に運用されていた。“BAN-ETSU LINE 455”という文字やグリーン車のマークは同改正で消されたが,2005年夏に磐越西線運用に復帰してからはロゴが再度貼り付けられた。 磐越西線への719系投入にともない,455系は全車両 運用を離脱している。 車内は元のセミクロスシートには戻されておらず,リクライニングシートのまま。快速「ばんだい」時代,指定席車となっていた普通車は,廃車発生品まる出しの簡易リクライニングシートがシートピッチ910mmで36人分並ぶ。 元(?)グリーン車はフリーストップのリクライニングシートが12席並び,フットレスト付き。テーブルは肘掛に内蔵されている。客室のドアは自動となっていたが,現在は開放状態にガムテープで固定されている。格下げ後しばらくは存置されていた空気清浄機(グリーン車時代は喫煙車両だったため)は現在撤去されている。こちらの座席も,「普通車扱い」なので乗車券だけで乗ることができる。 平成9年3月に「ビバあいづ」のグリーン車の位置とあわせるため方向転換をしており,クロハ455-1は下り方に連結されるので,乗るときは注意が必要。シート色は他編成と構成を合わせており,クモハが青,クロハが赤となっている。また,クロハ455-1はトイレを撤去して荷物置き場と公衆電話が設置されたが,公衆電話はグリーン車運用離脱後に使用停止となり現在では撤去された(屋根上の2本のアンテナは残っている)。トイレは隣のモハ454にあるので注意。 MGのSIV化などのリフレッシュ工事,ATS-Psの取り付けが行われた。本線組の予備車的な扱いとなっていた時に,前面種別幕のLED化が行われている。表示内容は他の本線組の車両と同様となっている。 2005年7月から始まった「福島県あいづデスティネーションキャンペーン」の一環として,他の磐越西線色の455系の車体前面と側面にはマスコットの「あかべぇ」が貼り付けられたが,S-40編成は東北本線組の運用のため貼り付けられなかった。その後,2005年8月ごろ磐越西線組に復帰したため“BAN-ETSU LINE 455”のロゴが貼り付けられた。 調査日:2006年9月10日,調査車両:クロハ455-1
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