仙台地区の老朽化した急行形電車の置き換えを目的に、平成元年から投入された交流近郊形電車。211系に似たステンレスの車体で3扉。ドアは通年半自動(押しボタン式)なので,乗るときは押しボタンを押してドアを開けるのをお忘れなく。 制御システムはサイリスタ位相制御で回生ブレーキがつき、抑速ブレーキ機能ももつ。台車などに在来急行形電車の廃車発生品を再用し新製コストを低減。クハ718+クモハ719の2両編成で4編成まで連結できる。 車内はセミクロスシートで,2座席ずつ向かい合うクロスシートが特徴的となっている。東北本線で一番座り心地が良い電車である。1〜4人に対応した座席となっていて,2人がけの座席部分は若干窮屈だが,1人のときでも座りやすい。トイレは和式で1両おき(クハ718)にある。 全84両が仙台車両センターに配置され,東北本線(一ノ関−仙台−黒磯間),仙山線で運用される。2007年7月からは455系を置き換えて磐越西線でも運転を開始した。また,2012年3月からは常磐線・仙台口でも運転されるようになった。 2001年4月1日改正で,仙山線の455系快速をこの719系が全車置き換えた。また,仙台・新潟地区に導入が予定されている新型保安装置ATS-Ps形の設置が全車完了。2001年12月1日改正から仙山線・仙台−愛子間で使用が開始された。 車外ドアボタンの交換や,側面LED行先表示器の701系タイプへの交換が行われ全車完了した。また,仙山線運用車には2001年12月末から3月ごろまで電連まで覆える連結器カバーが取り付けられ2002年冬以降も実施されている。 2002年12月から,仙山線運用車には停車駅誤通過防止装置が設置された。仙石線205系と同様のもので,設定器液晶モニタが運転席正面上に(かなり強引に),「停車」「通過」表示がマイク台下に設置されている。モニタの電源はクハ・クモハとも常時入っており,12月7日に稼動を始めた。停車駅が近づくと,「停車」ランプが橙色点灯しチャイムが戸開まで鳴り続ける。
液晶モニタはタッチパネル式となっており,中央線などとは表示内容が異なる。写真は磐越西線のもの。
仙山線運用車の一部は2007年7月から磐越西線で運用されるようになった。この停車駅誤通過防止装置は磐越西線でも使用されている。 2008年7月頃から,EB装置が取り付けられた編成が登場した。運転台にはリセットスイッチと表示灯(速度・圧力計上の表示灯右端)が設置されている。
また,助手席側には制御装置が設置されている。
磐越西線色以外の編成でも磐越西線で運用される編成には,雪害対策のためスカート・パンタグラフ交換,屋根上の警笛追加を行っている。写真はH-18編成。
2012年3月17日,クモハ719-21 調査
前面の方向幕と側面のLED表示共通の対照表。719系の場合,前面と側面で異なった設定ができる。途中駅で分割がある列車の前面表示に「普通」が使わる。「快速:福島」は休日運転の快速が毎日運転になったのをきっかけに追加されたが,ペースは鈍く,大半の編成は「岩切」追加時に追加された。その岩切は,今までなかったのが不思議なくらいで,通常は利府線の区間運転は701系で運転されるが,利府でイベントがあるときの応援で使われた。現在では利府駅ホーム増設により仙台−利府間の直通列車が増発されるため,使用されることはない。 東日本大震災の影響で,2012年3月改正を機に内容が変更された。改軌により入線できなくった山形線内や折り返しができなくなった駅を削除し,浜吉田・亘理・南仙台が追加となった。。 側面のLED表示器の新型交換が終了した。製造当初のものは表示が暗く,直射日光があたると何も見えなくなる。
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