1997年3月の秋田新幹線開業と同時に五能線で運転を開始したリゾートしらかみ・青池編成は,2010年11月末をもって営業運転を終了したが,2両編成となり名称もクルージングトレインとして運転されることになった。先頭・側面のロゴは“CRUISING TRAIN”に貼り替えられている。 車両は,在来型気動車のキハ48を大規模に改造して使用している。冷房改造とエンジンの換装を行ったほか,先頭車の運転台は非貫通式となり,前面中央部にはロゴが入る。先頭車のタイフォンは従来のもの(プオーンという音)が1ヶ所になったためか,電子笛(自動車のクラクションのような軽い音)が追加され,運転台の押しボタンで鳴らすことができる。片側2ヶ所にあった乗降用側扉は1つが埋められており,客室スペースに充てられている。登場から2005年までは下の写真のように4両編成で運転されていた。
一時期,冬季は中間車を先頭にした2両編成運転を行ったことがあった。前面は大きな改造が行われておらず,種車の面影が残っている。 2006年3月から2010年11月までは3両編成で運転された。
車内はリクライニングシートが10列並んでおり,青池編成時代と変化はない。改造時期の関係で,車椅子対応座席はない。腰掛は背もたれと座布団を独立にスライドさせることができ,深々と倒れる。シートピッチが1200mmもあり座席背面テーブルが使いにくいくらいだ。窓は非常に大きく,UVカットガラスが使用されているが,併せてフリーストップのブラインドが設置されている。 運転室後部にはラウンジ(車両により若干配置が異なる)が設置され,前面展望が可能。座席は硬く座り心地は良くないが,これはわざとで特定の客が長時間独占しないようにとの配慮。座席とのガラス仕切り(ロゴ入り)が交換されたほか,記念スタンプや体験メニュー申し込み用紙入れが撤去されている。
リゾートしらかみとして運転されていたときには簡易個室車が連結されていた。車内には非常に大きなソファーが設置されている。1ボックスに6人座れるスペースはある (車端部を除く) が4人がけとなっている。座席の着席区分仕切り(拡大写真参照)はマジックテープでくっ付いているだけなので,外すこともできる。また,座面を引き出してフラットにすることもできる。この車両はくまげら編成 (キハ48-1521),および編成 (キハ48-1543) に転用された。 2011年4月の〔弘前夜桜観賞号〕として営業運転を開始した。2011年夏は男鹿−酒田間の〔リゾート鳥海〕として運転される予定となっている。ATSはPs形のみ搭載しているため,首都圏での自力走行は考慮されていない。
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