東北新幹線・八戸開業を目前にした平成14年7月5日から営業運転を開始した。五能線「リゾートしらかみ」(以下,しらかみ)と改造手法は似ているが,こちらは3両編成で八戸方からキハ48 1506(1号車)+キハ48 1534(2)+キハ48 1505(3),土崎工場で改造工事が行われた。塗色は青森各地で行われる夏祭をイメージした鮮やかな赤色を基調としたものとなっている。改造時に冷房改造と同時にエンジンを換装している。ドアは片側1ヶ所に変更されドアチャイム(東北標準音)が取り付けられている。1,3号車の運転台は非貫通式となり,しらかみよりも大型の前面ガラスを採用して展望ラウンジからの展望の向上が図られている。さらに客室窓はUVカットの大型のものが採用されている。連結面には転落防止ほろが取り付けられている。全体的に,しらかみでの反省点が活かされている印象を受ける。 この「き・ら・き・ら みちのく」という愛称は,一般から募集されたもので,ロゴがドアの横に貼られている。また,LED行先表示器が1,3号車のドア付近に設置されている。
全車指定席で,3両編成のうち先頭車2両が普通座席車,中間車がボックスシートとなっている。しらかみが洋風であるのに対し,こちらは和風をイメージしたものとなっている。普通座席車は,リクライニングシートが2+1列配置となっている。2人がけ座席はハイデッキ構造となっており,背面テーブルが取り付けられている。このテーブルが使いやすいようにシートピッチは1000mmとなっている。1人がけ座席は進行方向に45度向きを変えられるようになっていて,テーブルは窓枠に固定されている。 運転室後部には展望腰掛とソファー(1号車は展望腰掛のみ)が設置され,前面展望が可能となっている。座席は硬く座り心地は良くないが,これは特定の客が長時間独占しないようにとの配慮。
1,3号車には洋式トイレと男子用小トイレが新たに設置されている。3号車のトイレは車椅子対応となっており,さらに客室内には車椅子スペースも設けられている。また,1号車には空気清浄機付きの喫煙室が設置されており,扉付きなので客室内に煙が入り込みにくくなっている。 2号車はボックスシートとなっている。腰掛はハイデッキ構造となっていて,座面はたたみになっている。座布団が敷いてあるが薄いので長時間座っているとお尻が痛くなることがある。背もたれは高く,座席下には靴箱が設けられている。テーブルは固定式。 運転室側には多目的スペースが設置されており,飲料水自動販売機や収納式座席のほか,観光用VTRや先頭車に設置されたカメラからの映像を映し出すプラズマディスプレイが設置されている。
週末を中心に,大湊線・東北本線で運転される。 調査日:2002.12.31 調査車両:キハ48-1506
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