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6月30日(土)

読んだ長編:
  • トーマス・M・ディッシュ「人類皆殺し The Genocides」
    「334」を読まねばなりますまい。

    一昨日届いたCaptain Sensibleのソロアルバムをヘヴィーローテーション中。

    6月29日(金)

    • クエンティン・クリスプ『魔性の犬』(ハヤカワ文庫FT46)
    • アルフレッド・ベスター『ピー・アイ・マン』(創元推理文庫)
    『ボロゴーヴはミムジイ』で少し調べた「かばん語」、『魔性の犬』の原題である"CHOG"も、主人公の生い立ちから察するにCHILDとDOGをあわせた「かばん語」のようだ。また読んで字のごとくサノバビッチ、いや母親は娼婦に違いないが「オス犬の息子」だから違うのか。 注文の行き違いで2冊入手したため、1冊は探求中の方に。 あれはダブリで出るような本ではないのですが、と驚いておられた。 クエンティン・クリスプ(Quentin Crisp)については映像出演作『オルランド』『ブライド』、StingのPV "Englishman in New York"で興味をもち調べたことがあったが、小説を読むのは初めてだ。 1968年に出版した自伝『裸の公僕 The Naked Civil Servant』のテレビ化で広く名を知られるとのことだが、VHSリリースもされたジョン・ハート主演のこのドラマ、一度観てみたい。
    1908年のクリスマスにロンドンの郊外で生まれ、ダービーシャーの学校を卒業、国立廃兵院のあるロンドン郊外の町チェルシーに37年間住んだ後、木々もたわわに“ヤク”のなるというアメリカに幸せを求めて移り住んだとある。(訳者あとがき)
    WOWOWで放送された「Live in Tokyo - サディスティック・ミカ・バンド」を観る。リアルタイム間に合わなかった後追いだが、あののっほほ〜んとしたギター大好き。サポート部隊が多いのもご愛嬌、黒船~嘉永六年六月四日のイントロから加藤和彦のどんたくまでぐぐっと胸にせまる。小原礼に「平均年齢下げようと思います。カエラ!」と呼ばれて再登場した木村カエラに、スペシャルゲストの奥田民生。多分懐かしフィルターがかかって欠点も見えなかったと思うけどね。

    6月28日(木)

      昨日と同じ古書店にて:
    • F・W・クロフツ『チョールフォント荘の恐怖』(創元推理文庫)
    • F・W・クロフツ『山師タラント』(創元推理文庫)
    『山師タラント』旧装幀のカバーデザインは和田誠。 クロフツ作品にはなじみがなくきのう買おうかどうしようか迷った末やめたのだが、装幀の誘惑たちがたく。 お気に入りの装幀は読まなくても絶対に売らないのでまた積読が増えたよなぁ。

    帰ったらお待ちかねの品物が到着した。 Captain Sensible "Women and Captains First" "The Power of Love" 日本のみの初CD化。 盤おこしで大事に聴いてきたアルバムだから嬉しくてしかたがない。

    夜「わたしたちの教科書」最終回。 中学生くらいの(現在いじめや無視などに関わりかけている)視聴者にある程度の自覚を促すことはできると思う。 いいドラマだったと思うけれど、ちょっと気になったこと。 職場結婚するとふつう片方が異動し一緒に勤務できませんが……。 それに原告である明日香の(若年性認知症の)父親、その介護をする祖父のその後にまったく触れていないのだな。 彼らの行く末のほうが私には他人事ではなく、使い捨てキャラにせず必ず登場させてほしいと思った。 そこまで要求するのは無理なのかな。 あ、最後のCGで萎えた。

    6月27日(水)

      職場そばの古書店にて:
    • ディクスン・カー『魔女の隠れ家』(創元推理文庫)
    • カーター・ディクスン『仮面荘の怪事件』(創元推理文庫)
    • カーター・ディクスン『白い僧院の殺人』(創元推理文庫)

    6月26日(火)

    読んだ短編:
  • フィリップ・K・ディック「父さんもどき」
  • リチャード・マシスン「終わりの日」
  • ゼナ・ヘンダースン「なんでも箱」
  • クリフォード・D・シマック「隣人」
  • アルフレッド・ベスター「消失トリック」

    この50年代短編集は粒よりでどれもおもしろく、その中でもスケールの大きさと読後感で「終わりの日」が一番だった。 この世の黄昏、茜色に染まった世界。

    6月25日(月)

    20世紀SF(2)1950年代 初めの終わりより。
    読んだ短編:
  • シオドア・スタージョン「たとえ世界を失っても」
  • レイ・ブラッドベリ「初めの終わり」

    6月22日(金)

    読んだ長編:
  • ジャック・フィニイ『夜の冒険者たち (The Night People)』

    サンフランシスコとゴールデンゲートブリッジで結ばれたノースベイは高級住宅地でここから通勤している主人公たちは(男たちは弁護士だし)それなりのステイタスの持ち主なんだな。アメリカ人読者なら説明の必要もないんだろうけど。

    夜の冒険者が夜の冒険者「たち」を呼びしだいに大胆になり警官に目をつけられてうまく逃げおおせた、と安心したら思わぬところでしっぽをつかまれてしまう。 逃走する前に、自分たちがここに存在したという証を残すため深夜のゴールデンゲートブリッジのケーブルをのぼるリュウとハリー。 下で見守るジョーとシャーリー。 いったい何をするつもりだろう、メッセージでも書き残すのかそれとも何かを盗み出すのか? 私の想像力などその程度で、彼らのやってのけたことがわかった瞬間、そのスケールにはフィニイにまんまとしてやられた! 刻みつけるのはモノとは限らなかったね。

    すごいね、こんなみずみずしい感性を持ち続けている60代の発表作。 Hats off to Jack Finney.

    6月20日(水)

    • Sinead O'Connor "Collaborations" CD (EMI)
    中古CD店で800円。 アルバム単位では聴いたことがなかったSinead O'Connor(シンニード、シネイド、シニードなど)日本語の読み方がまちまちなのでわからない)、他のアーティストの作品に客演したベスト盤がすごくいい。今まで「坊主のきれいな人」という認識しかなかったのだ。 1曲目がMassive Attack "100th Window"でゲスト参加した曲で、このアルバムではStuart Gordonのヴァイオリンが聴けるので愛聴していた。この曲にも参加していそう。 でももっとも嬉しかったのは、たまに耳にしたことがあるが今までタイトルのわからなかった "All Kinds of Everything" Terry Hallとのコラボレーション、ああ、スッキリ。シンプルイズビューティフル。エンドレスで流していたいくらい好きだ。

    6月18日(月)

    電子メールに比べるとカタツムリのようにのろいことから、従来の郵便のことをsnail mailと呼ぶそうだ。 4月17日に米密林マーケットプレイスで注文した本がきっちり2ヶ月かかって到着。 本代$1.50に送料$9.98もとられ(実送料は$4.25と封筒に記載)、なんだか合わないよねぇ。 それより、「凧」なのに船便で届いたのが悲しい。
    • Keith Roberts "Kiteworld"

    6月17日(日)

    朝は「いつみても波瀾万丈」(ゲスト尾崎亜美)を観る。 夫君がサディスティック・ミカ・バンド小原礼、って初めて知った。 結婚式に神父が欠席(忘れていたんだとか)で、列席のデーモン小暮閣下に代理を頼んだとか……
    「若いヨメなら泣いてましたね」

    家人が昨日まで新潟へ出張していたので、今日父の日と私の誕生日祝(過ぎたが)を兼ね外食、このお店は誕生日の当人には店長から「とびだすバースデーカード」プレゼント。 ブックオフ経由で『風林火山』に間に合うよう帰宅。
      アイルランドのインストゥルメンタルバンド、ルナサのCDを250円で見つけたのが一番の収穫。 『所有せざる人々』は内容に癖がありそうだな。
    • パット・マガー『七人のおば』(創元推理文庫)
    • アーシュラ・K・ル・グィン『所有せざる人々』(ハヤカワ文庫SF674)
    • Lúnasa "Otherworld" CD (GLCD 1200)
    • Porcupine Tree "Deadwing" 2CD (IECP-20003/4)

    6月16日(土)

    Shriekback "Cormorant" (2005) CD (MD605)
    1. Ronny
    2. Sea Theory
    3. Waterbaby
    4. Huytfi Dbl Plus
    5. The Strongest Wind That Blows
    6. Load The Boat
    7. Troublemeat
    8. Reason With The Beast
    9. Bonehead
    10. Voiled Karletus
    11. True Passage
    12. Il Mystera Del Tempo
    all songs written by Barry Andrews
    except 1 & 2 with Martyn Barker and 12 with Carlo Asciutti

    Barry Andrews率いるShriekbackが2005年に発表した10枚目のアルバムで、父 Bill Andrews (1923-2004)に捧げられている。 cormonantとは水鳥の鵜(ウ)のことで、ジャケットは海面すれすれを飛ぶ鵜の遠景写真。アルバム全体の音像は、だいたいアートワークのとおり。 XTCのAndy Partrdigeが潮騒とカモメの鳴き声から始まる2と7,8にギターで参加している。 7でのエッジの効いたギターは特に嬉しい。

    4. HuytfiはBarryの造語?
    12. イタリア語で「時の神秘」ヴォーカルはゲストミュージシャンのCarlo Asciutti。

    6月15日(金)

    観た映画:
  • 『アリス・スイート・アリス』(Alice, Sweet Alice 1976米)
    監督 Alfred Sole
    If You Survive This Night... Nothing Will Scare You Again.
    聖餐式に惨殺体で見つかった美少女カレン(ブルック・シールズ)を殺したのは一体誰?続いて姉妹の伯母が刺され、日頃の言動から12歳の姉アリスが疑われ精神病院に収容されるのだが……。 中古VHSのパッケージ解説に「ブルック・シールズの幻のデビュー作」と書いてあり、なんとなく買ってきたのだ。観ていてずっと心にひっかかっていたのがニコラス・ローグの『赤い影』、だって頻繁にフードつきの黄色いレインコート姿がうろちょろするんだから。 犯行の動機と小道具がすごいねぇ。少女も狂信者もあなどるべからず。

    姉妹の住んでいるアパートの管理人アルフォンソというのが150キロはゆうにありそうなスキンヘッドの気味悪い巨漢で、クラシックが流れる室内で子猫たちと同居しているのだが、家賃を払いにきたアリスにちょっかいを出そうとするからあとで猛烈な仕返しをくらうのだ。昼寝の最中、太鼓腹の上にゴキブリを何匹も入れたガラス瓶を置かれ、目覚めたら悪夢が待ち構えていたという展開。 この俳優、Alphonso DeNobleといい、複数のゾンビ映画に出演している。

    6月14日(木)

    読んだ短編:
  • フリッツ・ライバー「ミュータント兄弟」 Mutant's Brother
    訳:深町 眞理子

    赤ん坊の時に孤児院からそれぞれ別の家庭に引き取られた一卵性双生児、ジョンとグリア。 廉直な養父母に育てられ幸せな家庭を築いているグリアのもとに、一通の電報が届いた。 生き別れの兄ジョンからのものだ。 すぐきてくれ、たのむという文面を読み、グリアは翌日兄の住むスティールトン、デーモン・プレースへ飛んだ……

    同じ能力をもつ者同士の戦いに勝つ方法は? というと先日の「千日手」の状況に似ているが、血を分けた兄、この世で唯一の同類を失うか自分が倒されるかの選択はつらいものだなぁ。

    6月12日(火)

    読んだ短編:
  • ロバート・シェクリイ「千日手」Fool's Mate
    訳:稲葉明雄
    どんな手を打とうと、先に行動を起した側が負けるのだ!だがこのままの対峙が続けば、地球宇宙船団の敗北も必至なのだ!
    CPC(陣形確率計算機)は、離陸隊形においてすでに敵艦隊が優位を占めているという答えをはじき出した。双方が高度なCPCを用いてのろのろと陣形を変え続け、2年間もの膠着状態に発狂する乗組員が相次いだ。残った射撃手はたった一人。最後の一人(「でも、ときどき、人の話し声が聞こえるのです」)、射撃盤のボタンの配列に目を奪われたニールスン中尉も、指を組み合わせ押したい誘惑と懸命に戦い続けている……
    fool's mateはチェス用語で「愚者の詰み」、序盤数手でのチェックメイト。もっとも短いものは2手で勝てる。千日手とは同一局面が何度も現れるパペチュアル(perpetual)で、3回現れた場合は引き分け(draw by triple repetition)。
    用語本来の意味と、意表をついた(文字通りの)打開策をかけたブラックユーモア、原題が秀逸。 読後のカタルシスが大きく、ああすっきりした。
      上前津の古書店にて:
    • アンドリュウ・ガーヴ『カックー線事件』(創元推理文庫)
    • A・E・ヴァン・ヴォクト『拠点』(HPB SF3085)
    • 『アリス・スイート・アリス』VHS
    『拠点』は早川編集部オリジナル中短編集で、訳者(稲葉明雄、小笠原豊樹、伊藤典夫……)と作品に惹かれ。 鞄にはいつも長編を入れているが、10分ほどの気分転換には雑誌やアンソロジーの短編を繰るのがちょうどいい。

    6月11日(月)

      ヤフオクにて:
    • G・K・チェスタトン『奇商クラブ』(創元推理文庫)
    • S-Fマガジン1964年6月号
    読んだ長編:
  • パーシヴァル・ワイルド「検屍裁判 (Inquest)」
    言葉遣いが古くかなり読みにくかったことを差し引いても、劇作家らしい会話の運び、人物描写がおもしろかった。老人の要領を得ない証言や業者の日記にもびっしりはりめぐらされた伏線が! 検屍法廷、といっても法廷で遺体をつつきまわすわけではなく(読むまで本当にそう思っていた)、検屍官(Coroner)が主宰する検屍法廷(Coroner's Court)のことで、検屍陪審員(Coroner's Jury)が評決を行うものとのこと。
    3ドルの日当を喜ぶ仲間を陪審員に指名した、とぼけた検屍官リー・スローカムが登場するなら続編?"Tinsley's Bones"を読みたいなぁ。 この検屍官、なかなかのくわせものだ。

    6月9日(土)

    久しぶりに髪を切り、車で通り過ぎるたびに気になっていた古書店に初めて入ってみる。
    入口が横向きについており今まで外から店内を窺うことができず、整然と並んだ平凡社の東洋文庫や思想本、評論の数々に圧倒された。 海外文学はどのへんか尋ねると、NHKラジオを聞いていたカウンターの店主がふん、という感じで「翻訳ものはここ10年ほど欲しいと思う本が出てこなくてウチにもほとんど置いていないんですよ」から始まり、しまいにはカウンターから出てきて横で絡ま……もとい、世間話とも愚痴ともつかないお話を延々聞かされるはめになった。

    電子辞書のせいで辞書が売れなくなり広辞苑などの改訂ももうないだろう、とか、最近の学生はインターネットとニュース番組さえ見ていれば世間を知った気になり、これではオ○ム信者のように一元的な情報しか得られず受身なだけ、思考力がつかない、日本人はどんどんバカになる、15年前には日に50人から来たお客さんも最近は1日に2〜3人がせいぜい(私は2人目だそうだ)、名古屋には大宅壮一文庫のように文化的なものは何もない、もう店をたたむことを考えている……云々。 1冊(500円)だけ購入して帰ってきたが、評論にも哲学書にも経済書にも見向きもしない客ですみませんすみません。
    • ジュディス・メリル『SFに何ができるか』(晶文社)

    6月8日(金)

    どしゃ降りの夕方、駅の駐輪場に自転車を置いたまま歩いて帰る。 通り道にある商店街は、田舎ゆえ6時過ぎには早々とシャッターを下ろしてしまうのだが、今日はまだ店を開けていた。 お茶屋、仏具店、乾物屋になんと傘屋まであるのだ。化粧品店の店主もきれいにしてはいるが70は超えているよ。
    街並みも店も古いが読んでいる本も古い。 私が生まれる前に発行されたパーシヴァル・ワイルドの『検屍裁判 Inquest』で、カバーもないので(裸本とはこういう状態をさすのだろうか、函なしをさすのだろうか)買うのもためらわれたのだけれど、表紙画像がいっこうに見つからないところをみると、当時の新潮文庫にはもともとカバーはついていなかったのかもしれない。 まあいい、おもしろいから。

    6月7日(木)

    読んだ短編:
  • カミ「火葬にされた男の帰宅(インクは昇る!)」『新青年傑作選4 翻訳編』所収
    大きなインキ壺の中に、12人の男が机に向ってインキの中から上半身だけ出してすわり、助けを求めているのだった…… そのわけは?
      上前津の古書店にて:
    • パーシヴァル・ワイルド『検屍裁判』(新潮文庫)
    • アーナス・ボーデルセン『殺人にいたる病』(角川文庫)
    • トーマ・ナルスジャック『贋作展覧会』(HPB1069)
    • ロバート・シルヴァーバーグ『いばらの旅路』(HPB SF3295)

    6月6日(水)

    録画しておいたスティーヴ・マーチンがクルーゾー警部を演じるリメイク版『ピンクパンサー(2006)』を観る。 オープニングタイトルに『ユージュアル・サスペクツ』の容疑者写真のケヴィン・スペイシーのパロディ!
    "Maintaining a fine tradition the Flying Dutchman" - KLM Royal Dutch Airlines
    空飛ぶオランダ人の異名をとったサッカー選手ヨハン・クライフ、最近はジョニー・デップ主演の『パイレーツ・オブ・カリビアン(未見)』シリーズで知られるフライング・ダッチマン。 Englishman, Dutchmanといえばイギリス船、オランダ船という意味もあるとのこと、さすが海運国。 造船技術が発達した16〜17世紀の優秀なオランダ船はとても速かったんだそうな。 かのピョートル大帝も、在位中に偽名をつかって自ら職工としてオランダの造船所に潜入したんだとか(成功したかどうかは別として立派な産業スパイだなぁ)。

    『エッフェル塔の潜水夫』が下敷きにした伝説「彷徨えるオランダ人」。 嵐の夜に神様に毒づいた罰として、この世と煉獄の間をさまようことになったオランダ人船長率いる幽霊船が喜望峰でたびたび目撃される…… これをもとにしたハイネの詩をワーグナーが「彷徨えるオランダ人 "Der fliegende Holländer"」というオペラにしているそうだ(そうだ、というのは観たことがないから)。
    チケットぴあ 新国立劇場オペラ公演紹介より:
    貞節を捧げる女性が現れるまで永遠に海を彷徨い続けなければならない呪いを受けたオランダ人船長が乗る幽霊船がノルウェーのある港町に錨をおろす。7年に1度だけ許されている上陸の機会に、オランダ人船長はノルウェー船の船長ダーラントの娘ゼンタと出会う(後略)
    Yahooで序曲の着メロ試聴可
    ところで、和久井光司主宰のレーベルは「フライング・ダッコチャン Flying Ducko-chang Records 」という。

    6月5日(火)

    読了した本:
  • カミ「エッフェル塔の潜水夫」
    帰りの電車と帰宅後で1週間がかり。 め一杯広げた風呂敷をたためるのか心配していたが、すごい!お釣りがくるほどおもしろかった。 アメリカ娘とフランス青年とオランダ幽霊船長の三角関係に、欲深なイギリス鉄道王や怪しい霊媒が絡む。 セーヌ河身投げ死体消失とエッフェル塔で首を吊った潜水夫の謎は?

    グルメの太っちょ、モンパパの大阪弁がいい味を出している。 モンパパ、太りすぎを悩んでドイツの高名な医師の指示を仰ぎトカゲ食事療法も試してみたのだ。 大阪弁がこなれていると思ったら、訳者は滋賀県出身で大学は京都。(厳密には滋賀弁・京都弁と大阪弁は違うのだが)まったくの付け焼刃ではないわけだ。
    「あんたトカゲおあがりになったことおますかいな?」

    6月4日(月)

      上前津の古書店にて:
    • E・D・ビガーズ『チャーリー・チャンの追跡』(創元推理文庫)
    • クロード・クロッツ『ひまつぶし』(ハヤカワ文庫NV288)

    6月2日(土)

    WOWOWで放映されたスティーヴ・マーチン主演リメイク『ピンクパンサー』を録画しておく。

    Shriekback "Glory Bumps" (2007) CD (MD623)
    1. Hooray for Everything
    2. The Bride Stripped Bare
    3. Burying the Bunny
    4. Bittersweet
    5. Amaryllis in the Sprawl
    6. Mahalia
    7. Glory Bumps
    8. Squanderer
    9. Devil's Onions
    10. Yarg 7
    musicians:
  • Douglas Alexander : additional bass
  • Finn Andrews : backing vox on 'Glory Bumps'
  • Martyn Barker : drums and hang
  • Mark Gowland : harmonica
  • monstrance : loops
  • Andy Partridge : guitars
  • Wendy Partridge : additional vocals
  • Charlie Rowe : additional drums
  • Stuart Rowe : guitars
  • Catherine Shrubshell : saxes and clarinets
  • Ben Smith : trombone
  • Finn Wilkinson & Mia O'Sullivan : kid choir on 'Hooray for Everything'
  • all songs written by Barry Andrews
    produced and engineered by Barry Andrews & Stuart Rowe
    Malicious Damage Recordsからリリースされた2枚目、Shriekbackとしては11枚目のオリジナルアルバム。

    Barry Andrewsによれば3,7が"Monstrance"リミックスから生まれた曲とのこと。 アルバムタイトル'Glory Bumps' (鳥肌 goose bumpsのもじり)は、キリスト教原理主義(者)に対するShriekbackなりの回答。 アートワークも黒地にゴールドの突起つきという念の入りよう。

    5. Barry Andrewsの思い出―あるクリスマス、ブリストル空港周辺の無秩序に開発された一帯を酔っ払いながら一晩中うろついていた―より。ヴィクトリア朝のスウィンドンの自然派作家Richard Jeffries (1848-1887)の遺作 'Amaryllis at the Fair' のヒロイン名がAmaryllisというそうだ。

    10. インストゥルメンタル。Yargはイラクサで覆ったスイスチーズの一種で、Martyn Barkerがスイス製創作楽器Hang(ハン)を叩き、4分の7拍子であることから。

    80年代のShriekbackからの変貌ぶりに驚いたが、それを言ったらXTCだって相当方向性が変わったし。 オープニングのにぎにぎしさから、鎮静効果のあるクロージングまで好きだな。

    6月1日(金)

      恒例の古書会館倉庫市初日。 定時で退社する予定が1時間長引き、閉館30分前に飛び込む。今回は文庫・新書特集との貼紙があり(知らなかった)、壁ぎわの1面まるまる使って4列くらいか?壮観。 状態のよくない手持ちとの交換用も購入。ヤケ・シミは読むのに支障なく話に没頭すれば忘れてしまうのだが、糊の劣化や背表紙割れした本はバラバラになるのが怖くて持ち歩けず、せっかく買ってもなかなか読めないし。
    • ハドリー・チェイス『世界をおれのポケットに』(創元推理文庫)
    • エリック・アンブラー『ディミトリオスの棺』(HPB111)ポケミスは100円なのだ
    • ジュリアン・シモンズ『ねらった椅子』(創元推理文庫)
    • オットー・ペンズラー編『魔術ミステリ傑作選』(創元推理文庫)
    • ニコラス・ブレイク『野獣死すべし』(ハヤカワ文庫HM-1)
    • トマス・ピンチョン『競売ナンバー49の叫び』(サンリオ文庫)
    • ジョン・ボール『<ヴァージル・ティップス>五つの死の宝石』(HPB1221)
    • J・H・チェイス『殺人狂想曲』(HPB345)
    • ジョン・D・マクドナルド『<トラヴィス・マッギー>琥珀色の死』(HPB1018)
    Shriekback "Having a Moment" (2003) CD
    1. More Heat than Light (Barry & Finn Andrews/Marsh)
    2. God's Gardians (Andrews)
    3. Going Equipped (Andrews)
    4. Sinus Aestuum (Andrews/Barker) ……熱の入江
    5. Feverish Hands (Andrews)
    6. Baby Lions (Andrews/Barker)
    Barry Andrews: vocals, keyboards
    Dave Allen: bass
    Martyn Barker: drums
    Carl Marsh: guitars

    2007年4月にShriekbackのドラマーMartyn Barker、XTCのAndy Partridgeとの3人でコラボレーション即興アルバム"Monstrance"をリリースしたBarry Andrews。 彼の率いるShriekback 2003年リリースのミニアルバム。 The Veilsとして活動し2004年に来日もした息子Finn Andrewsもキーボードとバッキングヴォーカルで1と6に参加している。

    通販オンリーのリリースだったが、2007年6月発売のShriekback新譜 "Glory Bumps" を Malicious Damage Records で注文すれば先着100枚におまけとしてついてくる。

    2003Jan Feb Mar Apr May Jun Jul Aug Sep Oct Nov Dec
    2004Jan Feb Mar Apr May Jun Jul Aug Sep Oct Nov Dec
    2005Jan Feb Mar Apr May Jun Jul Aug Sep Oct Nov Dec
    2006Jan Feb Mar Apr May Jun Jul Aug Sep Oct Nov Dec
    2007Jan Feb Mar Apr May