10月29日(日)今日は市民生活祭。 本のリサイクル市もあるよと広報を見た家人が言う。 マンション管理組合総会用にたまたま会議室を押さえていた市の施設が会場で、家人は総会に、私はリサイクル市に。 狭いロビーを半分に仕切り、仕切りを兼ねて並べられたプラスチックケースに無造作につっこまれた本はせめて同じ向きに並べてほしかったよなあと思いながら 「泰平ヨンの未来学会議」えっ?「プリズマティカ」ええっ?「邪魔をしないで」えええっ? 「世界終末戦争」「キンドレッド」「劇場の迷子」……オクティヴィア・バトラー『キンドレッド きずなの召還』(山口書店)……まったく知らない作家だがなぜか気になり持ち帰った一冊。解説(1991年)ではヒューゴー賞を二度、ネビュラ賞を一度獲得、現時点ではSF分野で位置の確立した唯一の黒人女性作家で、本作は奴隷制時代へのタイムトラヴェルもの。 残った本は廃棄されるそうだ。 搬出が楽になるからいくらでもどうぞ、ダンボール箱もあげるというのでお言葉にあまえ、家人の分もあわせ文庫から新書から山ほど積んで帰る。 今回放出されたのは約1万冊、図書館除籍本が大部分でリサイクル用に市民から寄贈された本も多少ある。 去年は万博がらみのイベントで雑誌を含め3万冊放出されたが本がたくさん残り、今年は冊数制限をとっぱらったそうだ。 床にじかに置かれたプラスチックの箱をひとつひとつ調べ、1時間かけてかき集めてきたのがこれら。 人口13万もない田舎の図書館がこういう本を積極的に取り寄せたとはちょっと思えないので、熱心なSFファンがこつこつとリクエストを続けていたのかもしれない……
10月28日(土)地下室がない城など、角のない一角獣じゃ爽やかな朝の8時からWOWOWで放映「ポランスキーの吸血鬼」を観る。 「パーペキ」!字幕担当者は小林よしのりの東大一直線世代なのかな。 ポランスキー監督そのひとが、パンツ丸出しおネエ言葉の吸血鬼から逃げ惑う姿が最高!
10月26日(木)ただいまレムの『宇宙創世記ロボットの旅』を楽しんでいるところ。
10月25日(水)人間ドックから意外と早くご帰還の家人と昼食に出たついでにブックオフ。 「ソイレント・グリーン」はパンやりんごに舌鼓をうつヘストンの姿を見たところで中断である。
10月24日(火)職場からひと駅歩いてブックオフへ。 小規模店舗だからあまり期待はしていなかったんだけどね。
10月23日(月)古本屋の店頭雨曝しを見かねて買ってきた。100円也ハリイ・ハリスン原作の「人間がいっぱい」は未読。 映画は民放地上波の洋画劇場で何度か放映された時に観ているはずなんだけど、ショベルカー(ブルドーザーだったかな……)がガーッとくる(こんな感想しか書けない自分が情けない)場面くらいしか覚えていないのだ。 リチャード・フライシャーはエグい作品もいっぱい作っているけれど、マーク・レスター主演で文芸ものの「王子と乞食」も監督しているんだよね。
10月22日(日)図書券をもらったので、書店も新規オープンした大型商業施設へレッツゴー。 先日行った、市で最大の(多分これでナンバーツーへ転落)、でも大きいだけで使えない書店にはなかったものがあれこれ。 とはいっても、全部買い占めることはできないから2冊だけ。 帰りがけにブックオフでレムの単行本とデイトンの、真鍋博氏の旧装幀版を見つける。
10月20日(金)お休みなので昼前にちょっと外に出ただけでうだうだと過ごし、昼寝までしてしまった。 熟睡の後、目覚めて時計で見た時刻と外の明るさに混乱。1時を示している。「しまった!昼まで寝過ごしてしまったのか。家族を起こさなくては」 (アホですな)外出から帰った時にエントランスで清掃中の管理人さんと立ち話。 10歳上のお姉さまが亡くなり先週帰っていたとのこと。 満州からの引揚げの途中、ろくに食べるものもなく3歳になっても歩けなかった自分をおぶって歩きとおしてくれた姉なんですよ……。 スクリューが巻き上げる波や、乗船まちの人の列をかすかに覚えているそうだ。私自身の3歳頃の記憶は、3歳1ヶ月まで住んでいた浜松の家。弟が生まれて面会に行った時に出されたフルーツ牛乳の味と、玄関先に植わっていた木の芽の触感。猫柳の木を覚えた記憶だ。今では甘すぎてとても飲もうとは思わないが、相当気に入ったのだろう、今でもその味を覚えている。
10月19日(木)エリック・マコーマック『パラダイス・モーテル』読了。 「語りと騙りの文学」いひひひひひ。 砂浜に佇み、足元に書いた言葉たちがさーっと波にかき消される感覚、こたえられないなぁ。 ヤフオクで『ギデオンの夜』出品中。 これだけは大枚1200円もはたいたが、古書市でのとんでもない値段を見た後ではこれでも御の字だ。 植草甚一氏監修の日本版クライムクラブは、50年近く前のものだけに本そのものが滅多に出てこない。
10月17日(火)
10月16日(月)今日の到着便
10月15日(日)
10月14日(土)
10月13日(金)
Brian Aldiss Tokyo 29.viii.70 へーサイン本なんだ……と小躍りしかかったがちょっと待て、奥付は「1970年10月30日初版 1971年8月6日3版」で明らかにサインのほうが昔の日付。 さて誰がいつ何のために書いたのでしょう。本物なら嬉しいけど、いたずらなんだろうなぁ……そう思っていたら知人の指摘で、大阪万博の年1970年には小松左京氏ら主催のSF国際シンポジウムにオールディスが招かれ、本当に来日していたことがわかった。 東京でのシンポジウムは8月30日だから、前日新刊本にサインを貰ったSF関係者(の遺品整理)かもしれない、日付の不一致はカバーを残して中身をきれいな本に差し替えたのでは?とのこと。 そういうわけでいまだにちょっと謎が残っているのだが、それはそれでなんとなくいい感じ。 余談ながら、Uさんに聞いたところオールディスの国イギリスではヴィクトリア朝まで本の刊行日はラテン風表記だったのだとか。 10月12日(木)今日の通勤の供はUさんご紹介の『象』。 じつはもう「白鳥」を拾い読みして、最後の教訓的なオチに笑ってしまった。「グロテスクファンタジーの世界 10月11日(水)リチャード・コールダー『デッドガールズ』読了。「彼のほかに、何人の男としたの?」 「イギーだけよ」萩尾望都『銀の三角』の最初にも、マーリーとエロキュスをのせた船が静かに川を下るシーンがあったっけ……。 「イングランドという牢獄」から海底トンネルをぬけ、カレーの星空をみあげた二人がかわした会話の美しいこと。 プリマヴェラのなんて誠実な、うそのない、かわいらしさ。 10月10日(火)リチャード・コールダー『アルーア 蠱惑』(トレヴィル)読了。 「蠱惑(こわく)」 漢字「蠱」には「呪い殺す」という意味もあるらしく、ドールそのもの……(ドールを夢みて、ドールを偽装する○ス○ートにもこの字がきちんとあてはまるのだから唸ってしまう) この世界観はいいなぁ。 森脇真末味の『ゴドレイの恋人』のケビン・ゴドレイの腹にも「それ」があるんですよ。ぺろんとクラインの壺のように上半身と下半身が捲くれ上がって……七つ星にはピーター・ガンのテーマ。 フラクタル(雪の結晶もそうだね)、タイターニア(とピーター)、リリムの物語を頭に入れて、次はいよいよ長篇『デッドガールズ』だ。 10月9日(月)家人が『一期一会』(スピッツのカヴァーオムニバス)を購入。 早速車で聴くというので、奥田民生の「うめぼし」9曲目から再生してもらった。11曲目の「チェリー」はPOLYSICS(去年ダムドのライヴに飛び入り出演してパン投げてたそうですよ)、イントロと間奏のメロ、アレンジ、歪んだヴォーカルまで、よくもまあヌケヌケと、の21st Century Schizoid Man のパロディでございました。
10月8日(日)
10月7日(土)午後はせっせと古本の値札剥がし。 靴磨きやアイロンかけと同じで、こういう作業はやりだすと、「もうどうにも止まらない」。 ブクオフなんか、半額→105円落ちでシールの2枚重ねも珍しくないの。
10月6日(金)セバスチアン・ジャプリゾ『寝台車の殺人者』読了。 うー久々のとらえどころのなさを堪能。犯人はなんとなくわかるのだが、動機が……と思ったらそれですか!さすがジャプリゾだ(感想になっていない)。 ミステリであり粋な恋愛映画のようでもあり。
10月4日(水)先週はバリンジャー、今週はジャプリゾのしりとり読書。 ジャプリゾは『ウサギは野を駆ける』→『シンデレラの罠』と読んでから暫くブランクがあるので、手持ちの『寝台車の殺人者』『さらば友よ』を読んで、締めくくりが遺作であり大作という『長い日曜日』がいいかな。Uさんからのお奨めムロージェック『象』(国書刊行会)を注文。 10月3日(火)『煙で描いた肖像画』(創元推理文庫)読了。 あくなき上昇志向のため自らの過去を断ち切ったクラッシーに岡崎京子『ヘルタースケルター』の「りりこ」が重なる。 (クラッシーは整形美女ではなくもとから美しいのだけど) 10年前に一度きり見た少女の足跡を必死にたどる純情な男には相応の幸福がもたらされるが(よかったねぇ)、少々度を越したために思わぬ事態に……
10月2日(月)
10月1日(日)去年12月に亡くなっていたロバート・シェクリイ。 バットマン生誕50周年記念アンソロジーに書き下ろした「ジョーカーの死」に刺激されたからかもしれないが……
11月から年内一杯店頭営業をお休みするという「古本○ゆ」で買物。 倉庫内の整理をして、専門書中心にレイアウトを変えるとのこと。文庫にはもともと冷ややかなお店であまり扱いたくなさそう、200円代と安い。 店舗再開後これらがどこへ行ってしまうか心配なのでサルベージ。
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