6月30日(金)古書会館で恒例の古書即売会初日。 退社後カナダのFさん宛の荷物を発送し、急ぎ足で向かう。 3冊で1100円
6月28日(水)
6月27日(火)ヘレン・マクロイ『ひとりで歩く女』(創元推理文庫)を読了。明日がポイント期限なのに気づき慌ててタワレコへ。 Judee Sill 幻のサードアルバム "Dreams Come True" を国内盤しかも新譜で購入するという贅沢。 ポイントがなければ輸入盤で済ませていたところ。
6月25日(日)今頃何を、の話だがXTCのアルバム "Apple Venus Vol.1"に小さく記された "Do what you will but harm none"には何か出典がありそうな気がしてきのうからずっと気になっていた。 Andy Partridge自身がラジオなどでしばしば発言してきた宗教観やアルバム所収曲の内容から考えて、この文で検索するとわらわら出てくるウィッカ(Wicca ケルトに根ざした多神教・女神信仰を含めた自然宗教)の教え「他者を傷つけぬ限り、汝が意志することを行え」がもとになったのではないかなぁと思えてきた。 Vol.1の"Easter Theatre""Greenman"、またVol.2のタイトル"Wasp Star"も古代アステカの女神だし、"Church Of Women""The Wheel And The Maypole" などを聴けばそう的外れな推測でもなさそうだ。 神道も仏教も疎いのに欧州のキリスト教以前の信仰などヨソの恒星系の出来事ほどにも縁がない分野なので、調べるだけでへとへとだ。 それでもウィッカの「魔女(Wiccan)」が俗にいうオカルトの魔女とは少し違うものだという程度はわかっただけもう獣、いや儲けもの。ヴァージンから独立後晴れて発表したアルバムだけに当時この意志表明は頼もしく思われたのだが、あれからすでに(以下自粛)。 6月24日(土)先日買ってきて上巻の途中まで読みかけの『裁判』を映画化した、オットー・プレミンジャー監督『或る殺人(1959モノクロ)』をWOWOWで観る。 オープニングがソウル・バス!主演がジェームズ・スチュワート!……これ『めまい』だったっけ?と首を傾げつつ観始め2時間40分、デューク・エリントンの生演奏風景もちらっと拝め、都会の切れもの検事役のジョージ・C・スコットと仔犬の好演も印象的。 ただ、原作では丁寧に描かれている被告のキャラクターが映画ではバッサリ省略され、単なる依頼人程度の扱いだったのが残念だ。昼から仕事がらみのイベントが気になるという家人に誘われLoftへ。 私の職場からはひと駅の距離なのであつた蓬莱軒で鰻を食べた後、古書店めぐりに付き合ってくれるという。 「安いし絶版だし」と自分に言いわけしいしい買う必要がないとなるとぶち、と何かが切れた音がした。 上前津→鶴舞→本郷(少し前にバロウズなど売却したところ)→長久手(ブックオフ)と何軒ハシゴしたことやら。
6月21日(水)読みかけの『ナボコフの一ダース』を鞄に入れ忘れ、朝の読書タイムはなし。 帰りの電車で読む本を仕入れに古書店へ。3冊200円で硬軟とりまぜ&ヤフオク落札分が到着。
6月20日(火)ナボコフの一ダースから「アシスタント・プロデューサー」「夢に生きる男」「城・雲・湖」を読む。
6月19日(月)義妹夫婦が今日からドイツへ発つ。ブラジル戦を観戦するんだそうだ。イアン・フレミング『死ぬのは奴らだ』より: 「全く、アメリカではゆで卵は食えないね。殻のないゆで卵なんていやだよ。こんな具合に茶碗の中でかき回してゆでるんだから。こんな手は、どこで教わったんだろう。ドイツからだろうね(p104)」鰐梨=アボカド、ばんじろう=グァバ (蕃石榴) 。 昭和32年の訳。鰐梨!確かにあの果皮は鰐皮に煮ている。アボカドもグァバも、当時食べたことのある読者がどれだけいたことやら。私もグァバはいまだにジュースでしか知らないや。
6月17日(土)三木聡監督『イン・ザ・プール』を録画、同じ時間帯にNHKで放送した世界遺産(ドレスデン)を観る。6月16日(金)BGMはTurin Brakes "Fishing For A Dream [instrumental]"サンリオSF文庫『ナボコフの1ダース Nabocov's Dozen』を読み始める。 「パン屋の1ダース(baker's dozen 13個組)」という、かつてパン屋が1ダースのパンを売る時量目不足の予防策として1個余分におまけした事による言い回しをシャレて、この短編集も13篇収録。 解説によると、パン屋が目方をごまかすと処罰される法律があったんだそうだ。 ちょっと人を食ったような「忘れられた詩人」も、あの老人が実は本物だったのか、それとも葦の茂みで見つかった頭蓋骨の主がその詩人だったのか、真相は藪の中ながらぐいぐいと読ませる。 6月15日(木)最近バイト先で裁判の雑用も舞い込むようになり、ヘンリィ・セシル『メルトン先生の犯罪学演習』『法廷外裁判』ロバート・トレイヴァー『地方検事(作者が検事在任中に手がけた実際の事件)』など気が向いた時に読めるよう、本棚の手前に出してある。シリル・ヘアー『法の悲劇』はクリスピンの『金蝿』同様灯火管制中のイギリスが舞台。 秋の巡回裁判に駆り出され、旅芸人一座のように国内を移動する判事閣下以下、法律家御一行様の生態がユーモラス。 時節がら陪審員控え室も防毒マスク置き場になっていたりする。 1日寝そべって読了。総ページ数も活字も内容もぎっしりでおなかいっぱい。 敵意や侮蔑を隠そうともせず、どろどろしたものを抱えた人間が同じ人間を法の名の下に裁く。 裁く側の人間が裁かれる側に立たされた時、姿なき告発者の影に怯え、保身にも疲れ敗北を認めようとした時に本当の事件は起きる。 読んでいる間、贅沢な時間を過ごせた。じっくりと読めてよかった! もともと相手は、それで同僚達に有名であったのだが、慈父のようにおだやかな口調で、しかもじくりじくりと、まるで毒汁を一滴一滴しみこませるように責めつけてくる特技の持ち主だった。(p234)ついでにミステリマガジン所収のヘアーの短篇3つを探して読む。 ・義妹ベッシー ・バッグの教訓 ・重たさの効用……『法の悲劇』のマレット警部が登場。警部の体格と話の内容から、原題が(Waitでなく)"Weight" and See としゃれていた。 6月14日(水)ジョニー・デップ主演"Finding Neverland"を観る。 子役の4人ともすばらしい。 (ダスティン・ホフマンがいつフック船長になるかとヨコシマな期待をしてしまったが、はずれ)イングランド北部をドライブ旅行中というCさんから絵はがきが届いた。 Holy Islandの丘にそびえるLindisfarne Castleが青い空に映え、数々の映画のロケ地に選ばれたわけも納得の景色。 Get Carterの舞台ニューカッスルにももちろん足を運んだとのこと、羨ましいったら。 6月13日(火)
6月12日(月)FIFAワールドカップのオーストラリア戦。 フレドリック・ブラウンのほのぼのとした心温まる短篇『星ねずみ』では、オーストラリアは首都がディズニーの「マウストラリア」だ。 屋外で揃って中継を見ていたサッカーファンの後ろに散乱したゴミのほうを、TVは大写しにしろ。 ゴミは持ち帰れ。
6月11日(日)テレビからティント・ブラス監督『カリギュラ』で聴いた禍々しいテーマが流れてきたので思わず目を向けると、AQUOSケータイのCMだった。 オリジナル曲ではなくプロコフィエフ『ロミオとジュリエット』"The Montagues and Capulets" の一節なのか。クリスピン『消えた玩具屋』読了。 お気に入りのウィルクス教授は『お楽しみの埋葬』にも登場するだろうか。 あたしも、あなたの顔を前に見たことがあるのを、いま思い出したわ。ラジオ新聞で見たことがあるのよ。(p206)ラジオ新聞?はて。 実は創刊70周年を祝してRadio Timesと命名されたバラまであるという老舗週刊誌(TVガイドみたいなもの?)のこと。 UさんによるとBBC出版が出しているRadio Timesには最初BBCの番組表しか掲載せず民放の番組表はTVTimesという別の雑誌を買わなくてはいけなかったが、90年代からどちらにもすべての番組表が載るようになったとのこと。 「ラジオタイムズ」で検索して引っかかったのが京都精華大の教員紹介ページの、Michael PalinとTerry Jones共著のイラストも描いているという「マーティン・ハネセット」氏。 Uさんが綴り(Martin Honeysett)を教えてくれた。 6月10日(土)『裸のランチ』だけ残して、ペヨトル工房から出たバロウズ単行本など古書店で売却。 代わりに60〜70年代のミステリマガジンの、単行本に収録されていない未読作品の掲載号など結局持ち込んだ分と同じくらい買い込んでしまった。 先日母が読みたがっていた本(藤沢周平、西丸震也、笹沢佐保、ガードナーなど)を箱詰めして送ったのに、その空きスペースは一体どうなってしまったのやらまたもや本がぎっしり。
6月9日(金)BGMはJudee Sill 2枚目のアルバム"Heart Food"
6月8日(木)『消えた玩具屋』読書中。 登場人物が右手にダイヤの指輪をはめている。 ふつう薬指で通っている第四指を「無名指(むめいし・むみょうし)」とも呼ぶことを、この邦訳で初めて知った。 「薬指」とせずなぜあえて「無名指」なのか? ちなみに英語ではring finger あ、そのままではないか。
6月7日(水)
6月5日(月)S&B食品から出た「スパイスフェスタ ケララカレー」が大当たり。只今読んでいるのはエドマンド・クリスピン『消えた玩具屋』 殺人事件の解決に乗り出した大学教授と仲間(同僚・友人・教え子などなど…)たちが静かな大学街を引っ掻き回すのだ。 フェン教授の同僚で「ニュー・ボドリーアン図書館の基礎が築かれた際、掘り出された」耳の遠いウィルクス教授をジジイ、もといサー・イアン・マッケランが(舞台は彼の出身校とは違うけれど)演じたらさぞおもしろかろうなぁ。 食料品にある「腎臓プッディング (steak & kidney pudding)」「焼き豆」の缶詰は、食べたことはもちろん店頭で見たこともない。 想像するしかないが、Uさんによると冷めるとアンモニアのにおいがすると……。 そういえば悪臭と裏腹においしいことで有名なくさやとドリアンも、明治屋にあったが高くて買ったことがないのだった。
6月3日(土)WOWOWで(何度も観た作品だがやっぱり観てしまう)『勝利への脱出』を観る。 ペレの背番号はここでも10番。積読の1冊『天使と宇宙船』所収ショートショート『唯我論者』を読む。 いやもう主人公と(文字通り)肩の荷をおろしたその「先人」のご苦労がしのばれるというもの。 お次は積読から『発狂した宇宙』または『さあ、気ちがいになりなさい』でも読むかな。
6月2日(金)『火星人ゴーホーム』読了、ああ寂しい。 フレドリック・ブラウンには『唯我論』というショートショートもあるんだって(積読から探してこよう)。 私は旧版で読んだのだが、新装版の表紙絵のほうがひとひねりしてあるわけだ。
6月1日(木)いやというほど古本を買い漁っているが、一度に一冊しか読めないのは当然のこと。 『ハリーの災難』を突発的に読んでしまったので途中間があいたが、『火星人ゴーホーム』の終盤にさしかかる。 火星人は嘘をつけないというのが通説だったが「おれには嘘をつけるぜ」と言い出した火星人がいた。 さて、どうするよ。もし誰かが、自分は嘘をつくことができると言えば、たしかに嘘をつけるのだ。でないと、嘘をつけると言ったことが、そもそも嘘になってしまう。そして、その人物がすでに嘘をついているとすれば―。もちろんBGMはアレですよ、アレ。"Cretans Always Lie." by Peter Hammill
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