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6月30日(金)

古書会館で恒例の古書即売会初日。 退社後カナダのFさん宛の荷物を発送し、急ぎ足で向かう。 3冊で1100円
  • 小池滋『英国鉄道物語』(晶文社)
    ロンドンに留学する時、クリクルウッド駅近くの下宿屋の浴室から線路が見える、と友人に聞くや家主に手紙を書き下宿部屋と浴室の使用許可を得たほどの鉄道マニアらしい。 この前入手した『鉄道推理傑作選』もこの人が編者だった。 エドマンド・クリスピンの作品にはイギリスの鉄道(を利用する苦労)がよく出てくるので、読めばちょっとは雰囲気がつかめるかしらん。 7月に新版で出るが、この旧版でけっこう。
  • グロフ・コンクリン編『宇宙恐怖物語』(HPB SF3043)
    スタージョン「記念物」マシスン「チャンネル・ゼロ」が目当て
  • ウィルスン・タッカー『長く大いなる沈黙』(HPB SF3279)

6月28日(水)

    古書店にて:
  • フレドリック・ブラウン『悪夢の五日間』(創元推理文庫) 表紙がないからか50円。 名古屋市瑞穂図書館の蔵書印が捺され、リサイクル本らしい。
  • アラン・シリトー『私はどのようにして作家となったか』(集英社)
    ぼくが両親に最初に感じたのは、同情である。 そしてそのことが、後に青年の反抗期を経験することを拒否させたのかもしれない。 おおくの青年にとって反抗期は、上手に経験すれば大切なものだと思う。 いったい筋肉の力や額の汗を売ることさえできなかった親父を、涙ながらに眺めることはあっても、どのようにして「反抗する」ことができるであろう。(p6)

6月27日(火)

ヘレン・マクロイ『ひとりで歩く女』(創元推理文庫)を読了。
明日がポイント期限なのに気づき慌ててタワレコへ。 Judee Sill 幻のサードアルバム "Dreams Come True" を国内盤しかも新譜で購入するという贅沢。 ポイントがなければ輸入盤で済ませていたところ。

Tape Recorder [collected works] / YAZBEK / CD (What Are Record?)
  1. Strange Warm Day
  2. Monkey In The Middle
  3. Two Crows
  4. Muscleman
  5. The Wind
  6. Here Come The Ducks
  7. Cowgirls Go To Santo Domingo
  8. Montgomery, Alabama
  9. Schmack In A Vacuum
  10. Never Know
  11. Surface Tension
  12. Breeze Off The River
  13. Mississippi Honeymoon
『フル・モンティ』『ペテン師と詐欺師』のブロードウェイミュージカル版で音楽を担当、『ペテン師と詐欺師』でトニー賞歌曲賞候補になったDavid Yazbek。 これまでに発表した3枚のアルバムからと『フル・モンティ』書き下ろし曲(2005年録音)を収録したベストアルバム。
"The Laughing Man"(3/96)
"Tock"(4/98)
"Damascus"(7/01)
"Damascus"からの5曲が(前2作ももちろん好きだが)たいそうよかったので、リリースもチェックしていなかった自分に舌打ちしつつ注文。
...and Andy Partridge, my friend of the last 16 years, who has served as an inspiration as well as occasional co-conspirator and ongoing correspondent.

6月25日(日)

今頃何を、の話だがXTCのアルバム "Apple Venus Vol.1"に小さく記された "Do what you will but harm none"には何か出典がありそうな気がしてきのうからずっと気になっていた。 Andy Partridge自身がラジオなどでしばしば発言してきた宗教観やアルバム所収曲の内容から考えて、この文で検索するとわらわら出てくるウィッカ(Wicca ケルトに根ざした多神教・女神信仰を含めた自然宗教)の教え「他者を傷つけぬ限り、汝が意志することを行え」がもとになったのではないかなぁと思えてきた。 Vol.1の"Easter Theatre""Greenman"、またVol.2のタイトル"Wasp Star"も古代アステカの女神だし、"Church Of Women""The Wheel And The Maypole" などを聴けばそう的外れな推測でもなさそうだ。 神道も仏教も疎いのに欧州のキリスト教以前の信仰などヨソの恒星系の出来事ほどにも縁がない分野なので、調べるだけでへとへとだ。 それでもウィッカの「魔女(Wiccan)」が俗にいうオカルトの魔女とは少し違うものだという程度はわかっただけもう獣、いや儲けもの。
ヴァージンから独立後晴れて発表したアルバムだけに当時この意志表明は頼もしく思われたのだが、あれからすでに(以下自粛)。

6月24日(土)

先日買ってきて上巻の途中まで読みかけの『裁判』を映画化した、オットー・プレミンジャー監督『或る殺人(1959モノクロ)』をWOWOWで観る。 オープニングがソウル・バス!主演がジェームズ・スチュワート!……これ『めまい』だったっけ?と首を傾げつつ観始め2時間40分、デューク・エリントンの生演奏風景もちらっと拝め、都会の切れもの検事役のジョージ・C・スコットと仔犬の好演も印象的。 ただ、原作では丁寧に描かれている被告のキャラクターが映画ではバッサリ省略され、単なる依頼人程度の扱いだったのが残念だ。

昼から仕事がらみのイベントが気になるという家人に誘われLoftへ。 私の職場からはひと駅の距離なのであつた蓬莱軒で鰻を食べた後、古書店めぐりに付き合ってくれるという。 「安いし絶版だし」と自分に言いわけしいしい買う必要がないとなるとぶち、と何かが切れた音がした。 上前津→鶴舞→本郷(少し前にバロウズなど売却したところ)→長久手(ブックオフ)と何軒ハシゴしたことやら。
  • ガルシア・マルケス『ママ・グランデの葬儀』(集英社文庫)
  • ニコラス・ブレイク『章の終り』(ハヤカワ・ミステリ文庫)
  • シャーロット・アームストロング『毒薬の小壜』(ハヤカワ・ミステリ文庫)
  • フレドリック・ブラウン『復讐の女神』(創元推理文庫)
  • フレドリック・ブラウン『死にいたる火星人の扉』(創元推理文庫)
  • フレドリック・ブラウン『宇宙の一匹狼』(創元推理文庫)
  • フレドリック・ブラウン『手斧が首を切りにきた』(創元推理文庫)
  • シリル・ヘアー『英国風の殺人』(国書刊行会)
  • ディヴィッド・H・ケラー『アンダーウッドの怪 (Tales From Underwood)』(国書刊行会)「ロバート・ブロックにも通じるサイコ・ホラーの先駆者の傑作怪異幻想譚全18編を精選」という文句がずっと気になって気になって。
  • フレッド・カサック『殺人交差点』(創元推理文庫)
  • ロス・マクドナルド『青いジャングル』(創元推理文庫)
  • ロス・マクドナルド『暗いトンネル』(創元推理文庫)
  • ロス・マクドナルド『三つの道』(創元推理文庫)
  • ロス・マクドナルド『死体置場で会おう』(HPB257)
  • 『怪奇小説傑作集(1〜5)』(創元推理文庫)分売不可、1,000円。これが一番高かった。
hiroさんからポール・ギャリコ『猫語の教科書』(ちくま文庫)がおもしろいと教えていただく。 これは探しがいがありそうだ。

6月21日(水)

読みかけの『ナボコフの一ダース』を鞄に入れ忘れ、朝の読書タイムはなし。 帰りの電車で読む本を仕入れに古書店へ。3冊200円で硬軟とりまぜ&ヤフオク落札分が到着。
  • ロバート・トレイヴァー『裁判 ある殺人事件の解剖(上下)』(創元推理文庫) 1958年刊行後、38週連続全米ベストセラー1位。 作者は当時現職のミシガン州最高裁判事。 妻を陵辱された夫が加害者を射殺した事件をめぐり、検察側と弁護側の一大攻防戦という内容。 偶然だが土曜日にWOWOWで放映予定の『或る殺人(1959)』の原作だった。
  • ロバート・L・フィッシュ『密輸人ケックの華麗な手口』(ハヤカワ・ミステリ文庫)
  • レイモンド・ポストゲート『十二人の評決』(HPB 179)
  • 福島正実編『異色SF おかしな世界』(芳賀書店)

6月20日(火)

ナボコフの一ダースから「アシスタント・プロデューサー」「夢に生きる男」「城・雲・湖」を読む。
    ヤフ○クにて:
  • 中田耕治編『恐怖の1ダース』(講談社文庫)
  • アーシュラ・K・ル・グイン『マラフレナ(下)』(サンリオSF文庫)

6月19日(月)

義妹夫婦が今日からドイツへ発つ。ブラジル戦を観戦するんだそうだ。
イアン・フレミング『死ぬのは奴らだ』より:
「全く、アメリカではゆで卵は食えないね。殻のないゆで卵なんていやだよ。こんな具合に茶碗の中でかき回してゆでるんだから。こんな手は、どこで教わったんだろう。ドイツからだろうね(p104)」
「かわいい仔豚をローストにして、鰐梨のサラダに、最後はばんじろうとココナツのクリームよ(p204) 」
鰐梨=アボカド、ばんじろう=グァバ (蕃石榴) 。 昭和32年の訳。鰐梨!確かにあの果皮は鰐皮に煮ている。アボカドもグァバも、当時食べたことのある読者がどれだけいたことやら。私もグァバはいまだにジュースでしか知らないや。
    古書店で5冊300円:
  • アシモフ他編『SF 九つの犯罪』(新潮文庫)
  • フラナリー・オコナー『オコナー短編集』(新潮文庫)
  • ボリス・ヴィアン『日々の泡』(新潮文庫)
  • アシモフ&ローランス編『新・読者への挑戦』(ハヤカワ・ミステリ文庫) 作者あてアンソロジーだが、知人の購入した古本は目次に作者名が鉛筆書きされていたそうだ……。 幸いそのような書き込みもなくひと安心。
  • ロバート・シェクリー『ロボット文明』(創元推理文庫)
フレドリック・ブラウン「星ねずみ」が大好きな作品だということで、先日E船長と意見が一致したところ。 サンリオSF文庫の星新一訳、創元の中村保男訳いずれもよかった。 シェクリーはなんとなく手元に集まりだしたので、短編集から読んでみようか。

6月17日(土)

三木聡監督『イン・ザ・プール』を録画、同じ時間帯にNHKで放送した世界遺産(ドレスデン)を観る。

6月16日(金)

BGMはTurin Brakes "Fishing For A Dream [instrumental]"
サンリオSF文庫『ナボコフの1ダース Nabocov's Dozen』を読み始める。 「パン屋の1ダース(baker's dozen 13個組)」という、かつてパン屋が1ダースのパンを売る時量目不足の予防策として1個余分におまけした事による言い回しをシャレて、この短編集も13篇収録。 解説によると、パン屋が目方をごまかすと処罰される法律があったんだそうだ。
ちょっと人を食ったような「忘れられた詩人」も、あの老人が実は本物だったのか、それとも葦の茂みで見つかった頭蓋骨の主がその詩人だったのか、真相は藪の中ながらぐいぐいと読ませる。

6月15日(木)

最近バイト先で裁判の雑用も舞い込むようになり、ヘンリィ・セシル『メルトン先生の犯罪学演習』『法廷外裁判』ロバート・トレイヴァー『地方検事(作者が検事在任中に手がけた実際の事件)』など気が向いた時に読めるよう、本棚の手前に出してある。

シリル・ヘアー『法の悲劇』はクリスピンの『金蝿』同様灯火管制中のイギリスが舞台。 秋の巡回裁判に駆り出され、旅芸人一座のように国内を移動する判事閣下以下、法律家御一行様の生態がユーモラス。 時節がら陪審員控え室も防毒マスク置き場になっていたりする。
1日寝そべって読了。総ページ数も活字も内容もぎっしりでおなかいっぱい。 敵意や侮蔑を隠そうともせず、どろどろしたものを抱えた人間が同じ人間を法の名の下に裁く。 裁く側の人間が裁かれる側に立たされた時、姿なき告発者の影に怯え、保身にも疲れ敗北を認めようとした時に本当の事件は起きる。 読んでいる間、贅沢な時間を過ごせた。じっくりと読めてよかった!
もともと相手は、それで同僚達に有名であったのだが、慈父のようにおだやかな口調で、しかもじくりじくりと、まるで毒汁を一滴一滴しみこませるように責めつけてくる特技の持ち主だった。(p234)
ついでにミステリマガジン所収のヘアーの短篇3つを探して読む。
・義妹ベッシー
・バッグの教訓
・重たさの効用……『法の悲劇』のマレット警部が登場。警部の体格と話の内容から、原題が(Waitでなく)"Weight" and See としゃれていた。

6月14日(水)

ジョニー・デップ主演"Finding Neverland"を観る。 子役の4人ともすばらしい。 (ダスティン・ホフマンがいつフック船長になるかとヨコシマな期待をしてしまったが、はずれ)

イングランド北部をドライブ旅行中というCさんから絵はがきが届いた。 Holy Islandの丘にそびえるLindisfarne Castleが青い空に映え、数々の映画のロケ地に選ばれたわけも納得の景色。 Get Carterの舞台ニューカッスルにももちろん足を運んだとのこと、羨ましいったら。

6月13日(火)

    ヤフオクにて:
  • 小池滋編『世界鉄道推理傑作選1』(講談社文庫)
  • 小池滋編『世界鉄道推理傑作選2』(講談社文庫)
  • ロバート・シェクリィ『残酷な方程式』
  • フレドリック・ブラウン『霧の壁』
  • レイ・ブラッドベリ『万華鏡』
  • H・S・サンテッスン編『密室殺人傑作選』
  • フレドリック・ブラウン『パパが殺される』
  • フレドリック・ブラウン『交換殺人』
  • フレドリック・ブラウン『通り魔』
『世界鉄道推理傑作選1』は以前店頭で値段を見て諦めた本。 シェクリイ以下は三度目の取引相手の出品でメールに「梨の袋がけ作業で忙しい時期になりました」と書き添えてあり、本人は専門職のようだがご家族は梨栽培に従事しているようだ。

6月12日(月)

FIFAワールドカップのオーストラリア戦。 フレドリック・ブラウンのほのぼのとした心温まる短篇『星ねずみ』では、オーストラリアは首都がディズニーの「マウストラリア」だ。 屋外で揃って中継を見ていたサッカーファンの後ろに散乱したゴミのほうを、TVは大写しにしろ。 ゴミは持ち帰れ。
    古書店で引き続き落穂拾い 5冊で300円:
  • フレドリック・ブラウン『宇宙をぼくの手の上に』(創元推理文庫)
  • J・ブラックバーン『薔薇の環』(創元推理文庫)
  • カトリーヌ・アルレー『黒頭巾の孤島』(創元推理文庫)
  • カトリーヌ・アルレー『三つの顔』(創元推理文庫)
  • 結城昌治『幻の殺意』(角川文庫)

6月11日(日)

テレビからティント・ブラス監督『カリギュラ』で聴いた禍々しいテーマが流れてきたので思わず目を向けると、AQUOSケータイのCMだった。 オリジナル曲ではなくプロコフィエフ『ロミオとジュリエット』"The Montagues and Capulets" の一節なのか。
クリスピン『消えた玩具屋』読了。 お気に入りのウィルクス教授は『お楽しみの埋葬』にも登場するだろうか。
あたしも、あなたの顔を前に見たことがあるのを、いま思い出したわ。ラジオ新聞で見たことがあるのよ。(p206)
ラジオ新聞?はて。 実は創刊70周年を祝してRadio Timesと命名されたバラまであるという老舗週刊誌(TVガイドみたいなもの?)のこと。 UさんによるとBBC出版が出しているRadio Timesには最初BBCの番組表しか掲載せず民放の番組表はTVTimesという別の雑誌を買わなくてはいけなかったが、90年代からどちらにもすべての番組表が載るようになったとのこと。 「ラジオタイムズ」で検索して引っかかったのが京都精華大の教員紹介ページの、Michael PalinとTerry Jones共著のイラストも描いているという「マーティン・ハネセット」氏。 Uさんが綴り(Martin Honeysett)を教えてくれた。

6月10日(土)

『裸のランチ』だけ残して、ペヨトル工房から出たバロウズ単行本など古書店で売却。 代わりに60〜70年代のミステリマガジンの、単行本に収録されていない未読作品の掲載号など結局持ち込んだ分と同じくらい買い込んでしまった。 先日母が読みたがっていた本(藤沢周平、西丸震也、笹沢佐保、ガードナーなど)を箱詰めして送ったのに、その空きスペースは一体どうなってしまったのやらまたもや本がぎっしり。
  • ロス・マクドナルド『動く標的』(創元推理文庫)
  • クレイグ・ライス『第四の郵便配達夫』(創元推理文庫)
  • E・S・ガードナー『門番の飼猫』(ハヤカワ・ミステリ文庫)
  • E・S・ガードナー『ころがるダイス』(ハヤカワ・ミステリ文庫)
『動く標的』は映画化を受けての当時の新装版か、ポール・ニューマン表紙。

6月9日(金)

BGMはJudee Sill 2枚目のアルバム"Heart Food"
    近々レイアウト変更するという古書店の投売りを落穂拾い。文庫3冊200円 、ポケミス1冊100円
  • パトリック・クェンティン『網にかかった男』(創元推理文庫)
  • ロバート・トレイヴァー『地方検事』(創元推理文庫)
  • ハドリー・チェイス『世界をおれのポケットに』(創元推理文庫)
  • エドワード・D・ホック『怪盗ニック登場』(HPB1256)
  • エドワード・D・ホック『ホックと13人の仲間たち』(HPB1298)
  • エドワード・D・ホック『怪盗ニックを盗め』(HPB1342)
  • エドワード・D・ホック『密室への招待』(HPB1378)
  • エドワード・D・ホック『怪盗ニックの事件簿』(HPB1411)
  • コーネル・ウールリッチ『私が死んだ夜』(HPB894)
  • マーガレット・ミラー『これよりさき怪物領域』(HPB1259)

6月8日(木)

『消えた玩具屋』読書中。 登場人物が右手にダイヤの指輪をはめている。 ふつう薬指で通っている第四指を「無名指(むめいし・むみょうし)」とも呼ぶことを、この邦訳で初めて知った。 「薬指」とせずなぜあえて「無名指」なのか? ちなみに英語ではring finger あ、そのままではないか。
    古書店にて:ナボコフ以外は100円
  • シリル・ヘアー『法の悲劇』(ハヤカワ・ミステリ文庫HM60-1)
  • フレドリック・ブラウン『やさしい死神』(創元推理文庫)
  • J・J・マリック『ギデオンと放火魔』(ハヤカワ・ミステリ文庫HM53-2)
  • 結城昌治『白昼堂々』(角川文庫)
    全国を股にかけて出没した実在の集団窃盗団の生態を活写したユーモラスな犯罪小説だって!
  • ウラジミール・ナボコフ『ナボコフの1ダース』(サンリオSF文庫)

6月7日(水)

    古書店にて@100円:
  • レイ・ブラッドベリ『歌おう、感電するほどの喜びを!』(ハヤカワ文庫NV540)
  • ルース・レンデル『ひとたび人を殺さば』(角川文庫)深町訳。
ヤフオクを見ていたら、推理小説の出品者が商品説明欄に「登場人物のところに『こいつが犯人!』とは書かれていないのでご安心を」と書いていて思わず笑ってしまい、今までそんな本に当たった(いや、これがはずれなのか?)事がなくてよかった、と胸をなでおろす。

6月5日(月)

S&B食品から出た「スパイスフェスタ ケララカレー」が大当たり。
只今読んでいるのはエドマンド・クリスピン『消えた玩具屋』
殺人事件の解決に乗り出した大学教授と仲間(同僚・友人・教え子などなど…)たちが静かな大学街を引っ掻き回すのだ。 フェン教授の同僚で「ニュー・ボドリーアン図書館の基礎が築かれた際、掘り出された」耳の遠いウィルクス教授をジジイ、もといサー・イアン・マッケランが(舞台は彼の出身校とは違うけれど)演じたらさぞおもしろかろうなぁ。 食料品にある「腎臓プッディング (steak & kidney pudding)」「焼き豆」の缶詰は、食べたことはもちろん店頭で見たこともない。 想像するしかないが、Uさんによると冷めるとアンモニアのにおいがすると……。 そういえば悪臭と裏腹においしいことで有名なくさやとドリアンも、明治屋にあったが高くて買ったことがないのだった。
    古書店にて:
  • イギリス・ユーモア文学傑作選『笑いの遊歩道』(白水Uブックス)
    ウッドハウス「ちょっとした芸術」とウォー「勝った者がみな貰う」収録とあっては見逃せない。
  • エリザベス・ボウエン『幸せな秋の野原 ボウエン・ミステリー短編集2』(ミネルヴァ書房)

6月3日(土)

WOWOWで(何度も観た作品だがやっぱり観てしまう)『勝利への脱出』を観る。 ペレの背番号はここでも10番。

積読の1冊『天使と宇宙船』所収ショートショート『唯我論者』を読む。 いやもう主人公と(文字通り)肩の荷をおろしたその「先人」のご苦労がしのばれるというもの。 お次は積読から『発狂した宇宙』または『さあ、気ちがいになりなさい』でも読むかな。
    ヤフオク&ブックオフ:
  • 海外SF傑作選『ミュータント』(講談社文庫)
  • 海外SF傑作選『破滅の日』(講談社文庫)
  • 海外SF傑作選『不思議な国のラプソディ』(講談社文庫)
  • 海外SF傑作選『千億の世界』(講談社文庫)
  • ウォルター・ワンジェリンJr.『ダン・カウの書』(サンリオ文庫)
  • 柳瀬尚紀『辞書はジョイスフル』(新潮文庫)
  • J・アーヴィング『158ポンドの結婚』(新潮文庫)
  • いとうせいこう/みうらじゅん『見仏記』(角川文庫)
『フィネガンス・ウェイク』のあの分量はとても読みきれないので、訳者であるジョイス語と猫語を解する柳瀬<半猫人>尚紀氏のエッセイを。 アーヴィングは大好き。 『見仏記』は連載中1、2度読んだきりでまさか本になっていたとは!と思わずとびつく。装丁の安斎肇氏はタモリ倶楽部の「空耳アワー」の画伯だね。 文庫は4冊、DVDにもなっている人気シリーズだった。

6月2日(金)

『火星人ゴーホーム』読了、ああ寂しい。 フレドリック・ブラウンには『唯我論』というショートショートもあるんだって(積読から探してこよう)。 私は旧版で読んだのだが、新装版の表紙絵のほうがひとひねりしてあるわけだ。
    昼休みに古書店にて@150円:
  • R・A・ハインライン『異星の客』(創元推理文庫)
  • R・A・ハインライン『ラモックス ― ザ・スタービースト』(創元推理文庫)
ハインライン2冊が仲よく並んでいたので一緒に買ってきた。 『異星の客』の厚さには驚いた。 解説で「ヒッピー族の聖典」と書かれているのに、以前読んだ『月は無慈悲な夜の女王』が全然そういう感じを受けなかったので改めて内容に興味を覚えた。 司修氏の装丁の旧版だが、今の装丁より味がありお気に入り。

6月1日(木)

いやというほど古本を買い漁っているが、一度に一冊しか読めないのは当然のこと。 『ハリーの災難』を突発的に読んでしまったので途中間があいたが、『火星人ゴーホーム』の終盤にさしかかる。 火星人は嘘をつけないというのが通説だったが「おれには嘘をつけるぜ」と言い出した火星人がいた。 さて、どうするよ。
もし誰かが、自分は嘘をつくことができると言えば、たしかに嘘をつけるのだ。でないと、嘘をつけると言ったことが、そもそも嘘になってしまう。そして、その人物がすでに嘘をついているとすれば―。
もちろんBGMはアレですよ、アレ。"Cretans Always Lie." by Peter Hammill
    ヤフオクにて10円:
  • 仁賀克雄編『猫に関する恐怖小説』(徳間書店)

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