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8月31日(火)

山田章博の新しい?作品集が書店にあったが高くて買えなかったと下の子に聞き、新刊ならここにはないか、と思いながらも職場のそばにまんだらけがあるので寄ってみる。 お子が言ったものと違うようだが自分が持っていない本があり、偶然見つけた他の本と一緒に買って帰る。 ブックオフ体質になると500円以上する本が高く感じられる。よくないな。
  • 山田章博『ふぁんたすてぃか』(東京三世社)
  • 『ひさうちみちお&やまだあきひろ カンサイマンガ大全集』(東京三世社)
    ……関西というより京都限定みたいだが……姫路のアーケード街を歩く山田章博の横にいるのは森脇真末味! 竜巻竜二(ザ・タックスマン)の短篇や目白花子と高橋留美子が合作した漫研時代の作品が読め、ひさうちみちおの「(朝比奈マリアに捧ぐ)生まれいずる悩み」が懐かしい。 単行本も処分してしまいもう読めないと思っていたのだ。
  • 鳥図明児『アフリカ遊び』(東京三世社)

8月30日(月)

SPIN(9月号)の表紙を初めて飾ったPixies。 1988年当時『Surfer Rosa』を聴き狂っていたという編集長の長年の執念が実ったそうで、当然特集記事にも力が入って17ページ。 洋雑誌は一度逃すと読みたくなった時にあちこち探した挙句在庫切れ、ということが多いのだ。 こんなに読めないよなぁ、とため息つきながらもレジに並ぶ自分がいる。

8月29日(日)

ブックオフで105円レンタル落ちVIDEOの中に『メディカル・レッスン【青春解剖学】』があった。 原題"Gross Anatomy"「肉眼的解剖学」ではどうにも地味すぎるか。 Matthew Modine主演だが、よくいえば守備範囲が広く悪くいえば作品を選ばない人で(誰かを思い出す)トンデモ映画だったら落胆が大きいので見るに見られない。 忙しくて見る時間がない、と自分に言い訳をしつつそっと棚にしまいこむのだった。

8月28日(土)

「キングダム・ホスピタル」今日は字幕版。
病院職員のアベル役で出演するBrandon Bauerがドラマ「Strong Medicine」で俳優デビューした時の手記を、ダウン症候群をはじめ発達障害をもつ人々のためのサイト (club NDSS)で読めた。
Strong Medicine by Brandon Bauer

8月25日(水)

メインのテレビに接続していたVIDEOデッキが壊れてはや2ヶ月半。
WOWOWで放送する「FUJI ROCK FESTIVAL '04 (Day1)」を録画しなくては、それには(尾張守が去年まで単身赴任先で使っていた)予備のデッキを接続し直さなくては、と思っているうちに、夏休みの宿題を先延ばしにするだらしない小学生のように当日を迎えてしまった。 こんな日に限って仕事がいつもより長引く。 帰宅し夕食の支度を済ませテレビの裏に回ってコードを引き抜いた後で、焦るあまりテレビとBSデコーダーとデッキの繋ぎ方を忘れてしまう。 追い打ちをかけるように新聞のテレビ欄から顔を上げたお子の声「もう始ってるよ。ピクシーズってこれだよね」「……」。
そもそも番組開始時間を間違えてたし。

Heart Food / Judee Sill / CD (RHM2 7802)
  1. There's A Rugged Road
  2. The Kiss
  3. The Pearl
  4. Down Where The Valley Are Low
  5. The Vigilante
  6. Soldier Of The Heart
  7. The Phoenix
  8. When The Bridgeroom Comes
  9. The Donor
  10. [JIG]
  11. The Desperado (outtake)
  12. The Kiss (demo)
  13. Down Where The Vallwys Are Low (demo)
  14. The Donor (demo)
  15. Soldier Of The Heart (demo)
  16. The Phoenix (demo)
  17. The Vigilante (demo)
  18. The Pearl (demo)
  19. There's A Rugged Road (demo)
Judee Sill(1944-1979)
RHINO HANDMADEによると1st、2nd(このアルバム)とも5000枚限定の再発盤とのことだが、シリアルナンバーは2037/2500だから1stの売れ行きが悪く半分に減らされたのかもしれない。
Judee Sillは自分の作品を"country-cult-baroque"と呼んでいたそうだ。 「The Donor」は荘厳な男声・女声合唱が"Kyrie Eleison"(主よあわれみたまえ)と繰り返す鎮魂歌。 無理強いされた強盗の共犯で捕まり9ヶ月収容されていた矯正施設(LSDでハイになった夫がバイクごと川に飛び込み、既に未亡人だったSillはまだ10代)で教会のオルガン奏者を務めている時に教会音楽のコードや合唱を学んだそうだ。 デモヴァージョンはコーラス部分もSillひとりで歌い、一心に祈りを捧げる人を思わせる低い呟きが完成版よりかえって凄味がある。

「The Kiss」を「今までに作られたもっとも美しい曲」とラジオで紹介したAndy Partridgeが「Pale And Precious」のような曲を作るのもなんとなく「ああそうか」という気がする。

ドラッグを買うお金欲しさに娼婦をした時期もあるというSillはこのアルバムを発表後交通事故に遭い、尾てい骨骨折と傷めた背中の慢性的な後遺症から逃れるため断っていたヘロインに再び依存するようになり、1979年に過剰摂取で亡くなったという。
The Old Grey Whistle Test (Vol.2)のDVDに彼女の(イギリスで現存する唯一の)映像が収録されているのに目当てのアーティスト映像しか見ていず、言われて初めて気がついた。 BBC映像ライブラリーの底力か。

8月21日(土)

息子は他に読む本がないので家人の『バカの壁』(養老孟司)を読み、夜は大魔王の「キングダム・ホスピタル」を見ていた。 大魔王製作の「IT」「シャイニング」も見ているから「来週からまた見られない」と残念そうだ。
奴が家族に頼まれ下宿から木曜日に持ち帰った本の一部。
  • 河童の飼い方(1,2)
  • 魁!!クロマティ高校(最新巻)
  • バガボンド(最新巻)
  • ピューと吹く!ジャガー(最新巻)
  • DEATH NOTE(1,2)
  • ブラックジャックによろしく(最新巻)
石川優吾『河童の飼い方』(ヤングジャンプコミックス)がおもしろい。ぜひ次も持ってきてもらいたい。 『魁!!クロマティ高校』も毎回楽しみ。 井上雄彦が全国紙5紙に載せたという『スラムダンク』キャラクター別全面広告、わが家は地方紙ゆえ見ることはできなかったが、お子の友達は必死で駅の売店をまわったそうだ。

NHKスペシャル「天才画家・光琳の国宝 最新科学が謎を解き明かす」途中から少しだけ見る。 「紅白梅図屏風」を取り上げ光琳の技法の謎に触れながら、根津美術館所蔵品の、漆を釉薬に見せかけた黒楽茶碗の「擬作(こう書かれていたと思うが)」も紹介していた。 オリンピック特番の陰でこういう番組もしっかり放送しているんだなぁ。

8月18日(水)

Future Soundtrack for America / V.A. / CD (bark37)
  1. OK Go - This Will Be Our Year [unreleased Zombies cover]
  2. David Byrne - Not So Far To Go [original previously unreleased]
  3. Jimmy Eat World - Game Of Pricks (live on the BBC) [unreleased]
  4. Death Cab For Cutie - This Temporary Life [original previously unreleased]
  5. Blink-182 - I Miss You (James Guthrie mix) [available only on ltd UK 7"]
  6. Mike Doughty - Move On [original previously unreleased]
  7. Ben Kweller - Jerry Falwell Destroyed the Earth [original previously unreleased]
  8. Sleater-Kinney - Off With Your Head [available only on bonus 7" w/ One Beat LP]
  9. REM - Final Straw (MoveOn Mix) [original previously unreleased]
  10. Bright Eyes - Going For The Gold (live) [unreleased]
  11. The Long Winters - The Commander Thinks Aloud [original previously unreleased]
  12. will.i.am of The Black-Eyed Peas - Money [available only on 2002 UK-only soundtrack release]
  13. They Might Be Giants - Tippecanoe And Tyler Too [unreleased cover of 19th c. political song]
  14. Clem Snide - The Ballad of David Icke [original previously unreleased]
  15. Yeah Yeah Yeahs - Date With The Night (live) [unreleased]
  16. Fountains Of Wayne - Everything's Ruined (acoustic) [unreleased]
  17. Nada Surf - Your Legs Grow [original previously unreleased]
  18. Flaming Lips - Yoshimi Battles the Pink Robots (live on the BBC) [unreleased]
  19. Old 97s - Northern Line [Opal cover; previously released only on promo-only EP]
  20. Laura Cantrell - Sam Stone [unreleased John Prine cover]
  21. Tom Waits - Day After Tomorrow [original previously unreleased]
  22. Elliott Smith - A Distorted Reality Is Now A Necessity To Be Free [original previously unreleased]
They Might Be Giantsが発起人となり、収益はアメリカの非営利団体に全額寄付されるチャリティアルバムらしい。 ほとんどが未発表ヴァージョンだし、Tom Waits、Elliott SmithのラストシングルB面曲も収録されているしで、軽い気持ちで予約していたのが忘れた頃に届いた。 Tom Waitsのヴォーカルが相変わらず渋い。 「A Distorted Reality Is Now A Necessity To Be Free」が曲順のラストではアメリカの将来の雲行きが…と思ったが、聴くとヴォーカル別テイクだしアレンジ違うしコーラス入りだし、同じ曲がアレンジ次第でこう変わるかとおもしろい。

8月17日(火)

スティーヴン・キング大魔王製作総指揮「キングダム・ホスピタル」でフック医師を演じているアンドリュー・マッカーシー主演『マネキン(1982)』を見る。オープニングのアニメーションから楽しいファンタジー。 ヒロインの顔を見ているうちに「女の本音、見せてあげる」のコメディ「Sex and the City」のイケイケサマンサだと気がついた。 わが家はWOWOWの視聴料の元は確実に取っている。

主演ふたりより見たかったのがジェームズ・スペイダー。 ほぼ同時期にマッカーシーとは『レス・ザン・ゼロ』『プリティ・イン・ピンク』(順不同)でも共演しているが、冷徹なヤクの売人と180度違うデパートの嫌味な上司役でぴったりなでつけた極端な横分けがエリック・アイドルの雰囲気。 どこでもドアー、もとい『スターゲイト』でのよれよれ考古学者スペイダーはまるでヨン様(褒めてない)。 よくあのような大作(決して褒めてない)に出たものだ。

8月14日(土)

体操の池谷が振り返るには、開会式翌日の競技に出場する選手は、体力を温存するため開会式に参加せず選手村のテレビで入場行進を見ていたそうだ。 「選手村の窓から会場の花火が見えるんですよ〜」 予選で負けてしまうと会期前半で帰国することになるので、開会式にも閉会式にも参加できない選手も中にはいるという。なんだかなぁ。

J.G.バラード「溺れた巨人 (The Drowned Giant)」を読む。浜辺に打ち上げられた巨人がどこの誰かという説明が一切ないのが潔いというかこの人らしいというか。 ガリバーは気絶している間に髪から手足から地面に止めつけられていたが、この巨人は海辺の住人に手足(その他)をもがれ、日が経つにつれ徐々に腐っていくのだ。 身を魚や海鳥に食い尽くされた巨人の肋骨が「空高く弧を描いている」情景を脳内スクリーンに映してみる。こういう絵は好きだ。

8月12日(木)

Peter Hammillの「Forsaken Gardens」、森川久美「青色廃園」とともに、バラード『時間都市』巻末の「時間の庭 (The Garden of Time) 」もお気に入りの庭の仲間入りをすることになった。 どれも滅びゆく庭だが。 「時間の庭」を簡単に視覚化したものは萩尾望都の「ポーの村」あたりだろうか。 花芯に時間を凝縮させた「時間の花」の咲く美しい庭園に、伯爵とハープシコードを奏でる美しい夫人だけが住む。 荒れ果てた外の世界から庭園を守り続けてきた花の蕾ももう残りわずかとなり……。
茎の先端に、時間の花が咲いていた。 聖杯ほどの大きさで、光沢のない花弁をひろげているが、その中心では、大気の光とうごきを吸収した水晶体が、ダイヤモンドに負けぬ光輝を放って、夕方の微風に揺れるたびに、焔の槍と化して燃えあがるのだ。(p316)
「銭の花の色は清らかに白い。 だが蕾は血がにじんだように赤く、その香りは汗のにおいがする」は「細腕繁盛記」。 毎回このナレーションで始まるのだ。 耐える加代さんより正子(富士真奈美)と方言のインパクトが子供心にすごかった。 あっ、しまった。たまにはキレイに収めようとしたのに。

8月8日(日)

先週のBBC 6 music Tom Robinson "The Evening Sequence" の録音から Milk and Honey Bandのアコースティックセッション(月〜木まで1曲ずつ)とAndy Partridge出演分を編集。 Andy が選んだ1曲、オーヴァードーズで短い生涯を閉じたという Judee Sill の「The Kiss」のそれはそれは美しいこと。

サマーソニック(東京)にThe Damnedが出演。 「Jet Boy, Jet Girl」をキャプテンが歌い、演奏後のサイン会ではNさんが苦労して調達した特大セーラー服にピンクのオカッパのカツラ姿で登場したとのこと。 追記:8/8の大阪ではセーラー服で演奏していた 本当によかった。 一緒に出迎えから見送りまで同行したTさんがもらったキャプテンのサイン画像(のお裾分け)が届く。 あんなものやこんなものにまで。 日本で『Grave Disorder』がリリースされず内心不安を抱えての来日だったろうから、ふたりのサポートがキャプテンも本当に嬉しかったんだろうなぁ。

8月6日(金)

昼はDVD『ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還』200分! 特典映像がさらに145分あり、とても1日では見きれず嬉しい悲鳴だ。
夜はWOWOW。今月は怖い映画が多くロマン・ポランスキー監督『ローズマリーの赤ちゃん』(1968)を放送。 大昔にテレビの洋画劇場で見たきり。怖い場面だけしっかり覚えていた。 ミア・ファローは最初からショートヘアだと思っていたが、妊娠して気分転換のため髪型を変えたんだった。 「ヴィダルサスーンで切ったの」とわざわざ言うくらいだから当時の流行の先端を行っていたらしい。 待ち合わせた友人と会えず(実は悪魔のしもべたちの仕業)、NY直営サロンのある50番街を歩き回る場面があったっけ。
明日はスティーヴン・キング特集。『シャイニング』といえば、こういう記事があった(↓)
BBC NEWS UK EDITION ロンドン大学 King's College 数学チームによる恐怖映画の公式
(es+u+cs+t)2 + s + (tl+f)/2 + (a+dr+fs)/n + sin x - 1

es = escalating music
u = the unknown
cs = chase scenes
t = sense of being trapped
s = shock
tl = true life
f = fantasy
a = character is alone
dr = in the dark
fs = film setting
n = number of people
sin = blood and guts
1 = stereotypes
『ローズマリーの赤ちゃん』で特に数値が高いのは cs, t, s だなぁ。

Peter Hammill 日本公演11/5(金)"Birthday Gig"と追加公演11/6(土)"Gig & Party"のチケットが書留で届く。

8月5日(木)

When Freddie Mercury Met Kenny Everett (BBCドキュメンタリー 2002年) を見る。 「Bohemian Rhapsody」を2日間で14回もかけたDJ、のちコメディアンのKenny Everett。 デフォルメされたつくりもののお尻を振り振り歌う「アイム・セクシー」がおかしい!

8月3日(火)

しばらく引っかかっていたのが、『キングダム』のヘルマー医師の言葉。
「デンマークへの石灰岩と水の供給をやめろ」(先日コークスと間違いを書いたが正しくはこれ) デンマークの火力発電で排出される二酸化炭素を皮肉ったのかな。 てっきりデンマークが石灰岩と水を外国(とその河川)に頼っていて、この供給を止めて困らせてしまえという意図の台詞かと思っていたが、デンマークはもともと石灰岩の国(で、隣のスウェーデンの国土の大部分は花崗岩の岩盤上にあるということも知らなかった)だしそれでは意味が逆だ。 ものを知らないって恥ずかしいが、ひとつお利口になったか。

今第2話まで見たところ。 ヘルマー医師が屋上でわめく「デンマーク人はクズだ!」は毎回お約束かも。

8月1日(日)

キングダム・コンプリートBOX5枚組。
ブックレットに書かれたウド・キアー(なぜかフルネームで書いてしまう)こぼれ話によると、歯磨きのCM撮影(確か白衣を着ていた)で来日した時に地図を手にひとりで東京散策を楽しんでいた様子。 こぼれ話の筆者と入った店で豚骨ラーメンが気に入り、スープまで平らげたのだと。 日本で麺類に舌鼓を打ったのはキャプテン(きつねうどん)だけではないんだな。

第一章から見始める。 この病院に勤務するスウェーデン人医師ヘルマーが通訳つき・通訳なしでスタッフや患者と会話するのを見て「?」と思ったが、スウェーデン語とデンマーク語、ノルウェー語は非常に似ていてある程度の意思疎通なら通訳なしで可能、しかも単語さえわかればドイツ語の文法をほぼ適用できるということで、なるほどそれならスウェーデン人やドイツ人俳優入り乱れてのキャスティングもそう不思議はない。
デンマーク嫌いのヘルマーが、屋上から双眼鏡で自国のバーセベック原発を望み「石灰岩と水の供給をやめろ」と呟く悪意にみちた表情がなんともいえない(ドラマは1994年作品)。 1999年に閉鎖されたバーセベック原発(1号炉)が建っているのはスウェーデンが17世紀にデンマークから奪った土地だそうだ。 両国には他にも微妙な確執があるようで、調べるといろいろ出てきそうだ。

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