back



12月31日(水)

『まぼろしの市街戦』再見したばかりのアラン・ベイツが亡くなったそうだ。 信仰は特にないが、わが家は何事もなく1年を過ごせたことに感謝しよう。

Elliott Smith / June 28, 2000 / Le Bikini, Toulouse
  1. Independence Day
  2. Ballad of Big Nothing
  3. Son of Sam
  4. Bled White
  5. Everything Means Nothing to Me
  6. Alameda
  7. LA
  8. Sweet Adeline
  9. Junk Bond Trader
  10. A Question Mark
  11. Pretty (Ugly Before)
  12. Happiness
  13. Stupidity Tries
  14. Cupid's Trick
  15. Can't Make a Sound
  16. St. Ides Heaven
  17. Say Yes (aborted)
  18. Between the Bars
  19. In the Lost and Found
  20. 2:45 A.M.
フランスチームがEURO 2000 football European championshipの準決勝(20:45-)に進んだためライヴの開始が遅れ、始まったのは22:30だったとか。
バックはQuasi、"Figure 8"からの曲もアコースティック・ソロと違った感覚のバンドサウンドで聴ける。

アーティストと一緒に歌いたいというファンの心情もわかるが、この日アンコールでステージにあげてもらった男(そいつのマイクは切ってあったらしいが)'St. Ides Heaven'の演奏中次第に踊りがエスカレートし(strange movementってなぁ)ブーイングの嵐、とうとうステージから降りるよう強く言い渡されたそうだ。

演奏するほうは「ハッピー・ソング、悲しい曲のどっちがいい?」とリクエストを募っておきながら'Say Yes'の途中で" I don't feel like playing this song, sorry."

どっちもどっちか。

12月30日(火)

29日深夜に再放送していたアクターズ・スタジオ「バート・レイノルズ語る」「マイケル・ケイン語る」を再見。 『ハンナとその姉妹』撮影中一度だけ台詞を忘れたことがあり、妻役のミア・ファローと一緒にベッドに入っていて、カメラの横にはウディ・アレン監督(ミアとは籍を入れなかったからかケインは夫と言わず"her lover"と言っていた)、ベッドサイドには見学に来ていた彼女の前夫、頭が真っ白になったよと笑わせた。

12月28日(日)

買物のついでにブックオフに寄る。
  • ジェームズ・フォーグル『ドラッグストア・カウボーイ』(角川文庫)
  • マイケル・ギルモア『心臓を貫かれて(上・下)』(文春文庫)
偶然にもどちらも著者はオレゴン州ポートランド出身だった。 『ドラッグストア・カウボーイ』はやはりポートランドを拠点とする映画監督ガス・ヴァン・サントに映画化され、ヴァン・サントが知り合いのエリオット・スミスに映画用に曲の書き下ろしを依頼したのが『グッド・ウィル・ハンティング』、なんとかきれいに繋がった。 『心臓を貫かれて』は文庫を見つけたらちゃんと読もうと行くたびに探していたものだが、正月気分も吹っ飛びそう。

12月27日(土)

Radiohead / March 29, 1996 / The Wiltern, L.A.
  1. My Iron Lung
  2. Bones
  3. Electioneering
  4. Black Star
  5. Lucky
  6. Street Spirit
  7. Anyone Can Play Guitar
  8. Planet Telex
  9. Nice Dream
  10. High and Dry
  11. I Promise
  12. Lift
  13. Creep
  14. Just
  15. The Bends
  16. Bulletproof
  17. You
  18. Fake Plastic Trees
  19. Thinking About You
  20. Blow Out
Thom Yorkeによるとこの日のサポートはDavid Grayだったらしい。

きのうの作業を続けながら通して聴くと、昔のアルバムは今年ようやく(ジャケットが嫌いで手が出なかった)"The Bends"を聴いた程度だから、まだ知らない初期の曲がいくつもある。これは嬉しい。 気に入った曲があるとようやくアルバムを聴いてみようという気になるもので、「新曲」と紹介された美しい曲'Lift'(エレベーターのことか)はストリングスと女性かなぁ、バッキングヴォーカルつきのとても完成度の高い曲で「どのアルバムで聴けたっけ」と探したがまだ持っていない"Pablo Honey"にも見当たらない。 さてはシングルのみのリリースかと調べても違うようだ。

結局'Lift''I Promise'は未発表曲だったことがわかった。ライヴでしか聴けない曲もあるRadioheadの海賊盤特集がしょっちゅう組まれるわけだ。 海賊盤はバンドを全然知らない頃中古屋で1枚見つけたが、ずっとThom Yorkeと一緒に歌っているファンの金切り声のほうが大きいのに懲りて、その後はまじめに正規盤を聴いている。

12月26日(金)

Radiohead / November 27, 2003 / Earls Court, London
  1. Where Bluebirds Fly
  2. There There
  3. 2+2=5
  4. Sit Down, Stand Up
  5. Where I End And You Begin
  6. Lucky
  7. Backdrifts
  8. I Might Be Wrong
  9. Myxomatosis
  10. Creep
  11. Paranoid Android
  12. Go To Sleep
  13. Sail To The Moon
  14. No Surprises
  15. The Gloaming
  16. Just
  17. Exit Music
  18. Idioteque
  19. Like Spinning Plates
  20. The National Anthem
  21. A Punch-up At A Wedding
  22. How To Disappear Completely
  23. We Suck Young Blood
  24. The Bends
  25. Follow Me Around
  26. Everything In It's Right Place
録りだめた音楽の保存を兼ねてHDDの大掃除。 うーん、80分超のライヴはどこでCDを分けるか悩むところだ。

Broadcast live on XFM
11/27に生放送されたライヴで12/26(現地時間10:00-12:00)にも再放送されたらしい。 2時間のライヴをアンコールを含めまるごと放送してくれるのはライヴに行けない者にはありがたい限りだが、XFMもBBCの"The Dream Ticket"もDJの説明を上からかぶせず、せめてプログラムの最初か最後に独立させてくれるとなお嬉しい。 あれで急に現実(ラジオを聴いているんだ)に戻されてしまうんだから。

演奏曲は"Hail To The Thief"からの新曲中心だが、あの'Creep'も今年はあちこちのセットリストに入っていて、この日も期待していたらしい女性ファンがイントロで黄色い歓声をあげていた。 反対に'Karma Police'、自分は好きなのに今年はセットリストからはずされることが多くてなかなか聴けない。

そういえば昼間はPoliceのUSツアー前座で出たXTCのライヴを聴いていた。 1980年、まだ"Black Sea"は出ていないが、その代わりスピード感ある初期の演奏を楽しめた。 お前はXTCなら何でも許せてしまうのかと問われると困ってしまうがファースト、セカンドアルバムの曲は聴くなら絶対ライヴのほうがいい。
でもって"Black Sea"を彷彿とさせるメキシコのバンド!それはちょっと想像もつかん…(←いつ書いているんだか)。

12月25日(木)

クリスマスに鮮魚の売れ行きはよくないと判断して仕入れそのものを減らしたか、いつもの魚屋を覗いてがっかり。

日本語は最後まで聞かないと意味が確定しない言語なのに、語尾が尻すぼみの人に限って聞き返すと不機嫌になったり、「言った」のになぜ伝わっていない、と怒ったりするのが困りものだ。 そういう人には「余計なことは話しかけない」のが一番だが、なんとか口を開かせようとしつこく聞き返して、(予想通りの結果に妙な満足感を覚えつつ)またやってしまったか、と心の中で舌打ちするのだった。

12月24日(水)

金曜の夜通し降った雪がまだ日陰に残っている。 "The White Album"のアウトテイク集をかけていると、下の子が'Mother Nature's Son'を聴いて学校で見た『アイ・アム・サム』で流れた曲だと言った。

12月23日(火)

朝wowowで『ピンポン』を見た。 窪塚洋介のペコをはじめ、友達といいライバルといいコーチといい(羽の萎れた「バタフライジョー」までご丁寧に見せるかね)誇張されたキャラがバカでがむしゃらで楽しめた。 そういえば松本大洋の夫人は冬野さほ。 クリスマスが近づくと「Cloudy Wednesday」の、家のオルガンをブーブー鳴らしてジングルベルを練習するるりちゃん姉妹にまた会いたくなる。

12月20日(土)

午前中は年賀状づくり。 とても使いたいぴったりの干支のキャラクターがあるのだが、ちょっと借用するわけにもいかず。

12月19日(金)

『デビッド・コパーフィールド』後編を見た。 ミコーバも握手した手をあとで拭っていた(どうやら手の感触が気色悪いらしい)ユライア・ヒープ、そうかUriah Heep! あのバンド名の由来はこの人物だったか。

12月15日(月)

夕食の時にBBCの『デビッド・コパーフィールド(David Copperfield)』前編を見た。 「イギリス版おしんだ」とどこまでも苦境の続くDavidにお子がため息をつく。 実はあの小汚いいや十分汚い校長先生は、白のガンダルフなんだよ、と教えるとのけぞっていた。

Peter Hammill / February 20, 2003 / Queen Elizabeth Hall, London
    "This is the avant-garde part of the evening."
  1. Comfortable
  2. If I Could
  3. Just A Child
    (to SG cheerfully) "You're playing too well --- you're fired."
  4. The Habit Of The Broken Heart
  5. On Tuesdays She Used To Do Yoga
  6. Bareknuckle Trade
  7. Easy To Slip Away
  8. Just Good Friends
  9. Bubble
  10. A Way Out
  11. Traintime
  12. Time For A Change
  13. Patient
  14. Modern
  15. Still Life
    "That's it!"
12/7に(David Jackson宅からの帰路)心臓発作を起こし、救急車で病院に担ぎ込まれたそうだ。 幸いもう退院して回復に向かっているとのこと。

'Just A Child'のライヴヴァージョン。 曲のメッセージ性もさることながら喉をふり絞って歌うPHのヴォーカルに負けない存在感の、子供の悲鳴のようなヴァイオリンにも圧倒された。 去年TLGで一度きり見たステージのStuart Gordonは、曲が始まっても、というより二人しかいないのだからPHにピアノを弾かせておいて悠々とミネラルウォーターを飲んだり、難しいギターソロに挑戦しているPHを後ろから笑顔で覗き込んだりとそのキャラクターで会場を和ませてくれたが、この'Just A Child'を聴くとそれもこれもPHの音楽を一度完全に自分で消化している自信があるからこそ、と強く思う。

アンコールはVdGGのメンバー4人+Stuart Gordonによる'Still Life'。

When the very quiet ending was played the audience was silent but then pandemonium; the house lights go up after a couple of minutes but hardly anyone leaves. Eventually PH returns alone signals for us all to be quiet (we won't) and then leaves. (Steve Baker)

12月13日(土)

かかりつけの病院の整形外科で「骨に異常はないが、検査をする前に専門の先生に診ていただいて」と紹介状とX線写真を渡され、医大の手の専門医に上の子の右手を診てもらう。 「ここは?」「痛くないです」「ここは?」「まだ大丈夫です」「指を内側に握りこんでみて」「(間髪を入れず)痛いです」のやりとりを何度も繰り返した。 親指の腱の炎症が痛みの原因で、初期に固定していればよかったがそのまま日常生活を送っていたため、治る暇がなかったのだそうだ。 生活上特に制限もなく2、3週間で痛みもとれるでしょうとのこと。
安心したせいかパネルに貼り付けたお子の手のX線写真を見て「Faustのアルバムみたい」とつい口に出すと、先生が「はい」と受けた。

12月12日(金)

CD-Rのジャケットを作りながらThe Byrdsのライヴを流していたところ、BGMにちょうどいい穏やかな演奏が'Eight Miles High'で一気に極彩色。 雉かと思っていたら孔雀だったのかというくらいの変わりよう。

12月11日(木)

今週はスタバで読書、電車で音楽。
注文が重複したというオースン・スコット・カード『シャドウ・オブ・ヘゲモン(上下)』(ハヤカワ文庫SF1463/1464)をいただいた。 シリーズ最新作。 『エンダーズ・シャドウ』をまず読んでからね、なるほど(シリーズの主役をないがしろにしていいのか)。 しかし今読みかけの人類補完機構シリーズ『ノーストリリア』を読んでしまわなくては。 なんと必要に応じて嘘をつくコンピュータが登場した。 こいつがなかなかおかしい。

12月8日(月)

Peter Gabriel / November 24, 2003 / The Brighton Centre, UK
  1. Burn You Up, Burn You Down
  2. Red Rain
  3. More Than This
  4. Secret World
  5. Games Without Frontiers
  6. Downside Up
  7. Mercy Street
  8. Darkness
  9. Digging In The Dirt
  10. The Tower That Ate People
  11. Growing Up
  12. San Jacinto
  13. Shock The Monkey/Band Intro.
  14. Solsbury Hill
  15. Sledgehammer
  16. Signal To Noise
  17. In Your Eyes
  18. Biko
Ged Lynch, Tony Levin, Melanie Gabriel

熱心なファンでないわたしにも聴き慣れた曲の数々。 嗄れ声での'Red Rain'がいい。 オープニングはさすがに初めて聴いた'Burn You Up, Burn You Down'で、ケープタウン行きを控えての公演らしく、アンコールは'Biko'。 Peter Gabrielは'Sledgehammer'を歌う時には点滅する電飾ジャケット姿だったというし、'Shock The Monkey'では父娘がmotorised scooters(何だろうこれ)でステージを走り回ったそうだし、一体どんなステージだろう、見てみたい、気になる。

この数日後にはネルソン・マンデラの感謝祭ディナーに招待され、南アフリカで初めて'Biko'を演奏したんだなぁ。

12月5日(金)

まぼろしの市街戦 / フィリップ・ド・ブロカ監督(1967仏=伊) 103min. / DVD (KKDS-86)
仏語(原語)でも見られ、昭和49年テレビ放映時の日本語吹替(富山敬、広川太一郎他)までついているオリジナル版ソフトがようやく出た。 以前出ていた国内盤LDはオープニングの音声が消失し、アメリカで公開された短いヴァージョンの英語吹替版だったからこの映画が平和のシンボルを携えたアラン・ベイツの後姿で終わると思っている人は多い筈だが、オリジナル版の「最後の一瞥」まで見たらもう「おとぎ話」とはとても言えない。

精神病院から逃げ出した患者たちが思い思いの服装でおめかしするところ、特に「司祭」! 夢みるように優雅な身のこなしには流れる音楽の効果もありいつも心が震える。

12月4日(木)

顔のない眼 / ジョルジュ・フランジュ監督(1960仏=伊) 90min. / DVD (IMBC-0188)
(原題 les yeux sans visage)
手術助手にアリダ・ヴァリ、というだけで十分怖そうだが、実際に見た映像の比ではなく、部屋に引き上げようとしていた下の子がひと目見るなりそのまま座り込んで最後まで見てしまうほどのインパクトだった。 目の部分だけが生きた人間の眼になっているマネキンの顔を想像してみるといい。

「成功しても誰にも賞賛されない」、また移植後の皮膚の異変、失敗の兆候に気づき「犬で満足するしかないのか」という、父親より皮膚移植の権威としての独り言。 顔に大火傷を負った愛娘のため、という父の「仮面」に隠された本音こそがこの物語の真の恐ろしさではなかろうか。
かわいそうなかわいそうなクリスチアヌ。

12月3日(水)

Radio FranceのC'est Lenoirにこういう企画ものが配信中。 まさかQuasiにサポートされたこのライヴ(La Cigale)が聴けるとは…
  • DETROIT COBRAS : My Baby Loves the Secret Agent
  • THE DIRT BOMBS : Motor City Baby
  • PLACEBO : 20th Century
  • VUE : Frozen Juice
  • JET : Rollover DJ
  • !!! : Me and Guiliani Down By the Schoolyard
  • Concert Elliott Smith (Festival Inrocks 6 November, 1998 - La Cigale)
    1. Independence Day
    2. Ballad of Big Nothing
    3. Speed Trials
    4. Bled White
    5. Waltz #2
    6. Stupidity Tries
    7. Bottle Up & Explode
    8. Sweet Adeline
    9. Baby Britain
  • JOHN CALE : Things
  • ZAPPA : Peaches En Regalia

12月1日(月)

きのうの買物メモ。 映像(付)が3点。 The White Stripesは特典のPV4曲が収録されたDVDのほうが嬉しい。
  • Dumb Type 「メモランダム」DVD(ESD-601)
  • The White Stripes "Elephant" CD+DVD(V2CP164-165)
  • 21st Century Schizoid Band "Live In Japan" CD+DVD(UICE-1050)
  • Motorpsycho "It's a Love Cult" CD (PCD-23333)
  • Quasi "Field Studies" CD (PCD-24092)
  • Mary Lou Lord "LIVE city sounds" CD (rub30)
12分を超える'Starless'のライヴ(オフィシャルで聴ける)に度肝を抜かれたMotorpsychoが楽しみだ。 Dumb Type「S/N」は廃盤、とにかくどういうパフォーマンスか見てみたかった。

2002Jan Feb Mar Apr May Jun Jul Aug Sep Oct Nov Dec
2003Jan Feb Mar Apr May Jun Jul Aug Sep Oct Nov