3月24日(水)藤沢周平の原作がとてもよかったと聞いていたのを思い出し、NHKで再放送された時代劇特選「蝉しぐれ」(この番組は照明スタッフに恵まれている)を見てから、民放の松本清張スペシャル(2)「鬼畜」後半を見る。 映画の緒方拳・岩下志麻(般若のようだった)版と違い、ドラマでは突然夫(ビートたけし)との間に生まれた子供たちを愛人(室井滋)から突きつけられた屈辱感から、継子の「養育を放棄する」という虐待に走った妻(黒木瞳)の苦悩をより強く出していた。しかしエンドテーマの流れる中、母子の絆を取り戻したらしい愛人と子供たちの明るい表情が。 えええっ?それでなんとなく収まるような甘い話ではないはずだ。 せっかく子役が好演したのに、一気に火曜サスペンス劇場と同じレベルに落ちてしまった。 ところで春休み中の家族が毎日見ているという昼の「牡丹と薔薇」、なさぬ仲の親子とか嫡子と庶子とかに縁のない人間には非常におもしろい展開になっているらしい。 3月21日(日)WOWOWでつかこうへい「飛龍伝」を見る。肩が凝った。 筧利夫が日曜の夕方パーソナリティをつとめるFM番組は車の中でよく聞いているが、あのとぼけたキャラと大違い。 神林美智子は「人知れず微笑まん」の樺美智子がモデルだろう。 そういえば大昔「二十歳の原点」→「青春の墓標(奥浩平)」→「人知れず微笑まん」の順で読んだのだった。
3月20日(土)
3月15日(月)先週の「てるてる家族」で秋ちゃんの通う大学として映ったのは、ここの1号館だという話。 つまり建物が古いってことで…手続を終え息子をOPAに連れて行くと(前回来た時にはあった)紀伊国屋書店がなくなっていた。 本離れが進んでいるのか。 そういう自分も新刊本を買わず、古本ばかり読んでいるから書店の売上げには貢献していない。 息子は梅田の紀伊国屋書店まで戻るというので上のHMVで別れる。 (その後)梅田地下ダンジョンで迷ったという。「かわのぼうし」+「ひのきのぼう」装備と経験値不足である。 心斎橋の中古屋も移転・閉店が多く、タワーレコードで最新版レコードマップを立ち読みして所在地を確認する(すみませんもうしません)。 指先を黒くしながらシングルを探す作業が楽しい。 工夫を凝らしたXTC劇場シングルうちにはごろつきはいませんが安くてつい買ってしまった。 翌日は仕事だし早目に帰ろうと新大阪で回数券を見たら東京−名古屋。使えません。 買った金券ショップのお姉さんが間違えたらしい。 また売れば得をすることになるが、気が動転していて帰りの切符の指定を禁煙席にし忘れた。
3月14日(日)自分の出番は15日なので昼前の新幹線に乗る。 旅のお供はシリトー短篇集『ノッティンガム物語(Men, Women and Children)』。 古書店に寄ってから実家へ。 ドーヴァーものをまた1冊見つけた。
3月12日(金)『雪は汚れていた』読み終える。 シムノンは家族や親子関係を描く時、血縁をものさしに使わない。 登場人物への感情移入や倫理観を読者に強要せず、人物の外見(表情)と行動、相手の反応だけで最後まで読ませてしまう。 『1984年』のウィンストン・スミスと似た運命をたどる主人公が(スミスが失った)あるものを逆に手に入れる、というそれだけの話が非常に重い。 昔映画化されていたらしい。 とても見たいなぁ。3月10日(水)最後の懸案事項も片付いたぁぁぁぁ。 これでうちにも春が来た。3月8日(月)勘違い。『片道切符』は1942年、『雪は汚れていた』は1948年発表。彼のうしろでドアがしまった。 彼は鈍いピストルの音を聞かされた。 やがてまたドアがあいた。 黄色っぽい長方形の光がだんだん細くなって、ついにすっかり消えるのが見えた。 足音がスタンのところまでやって来た。 やみの中から現れた一本の手が時計の袋をとりかえした。 (p69)
3月7日(日)シムノン『片道切符』より前の作品『雪は汚れていた』を読みかけ。
3月4日(木)ジョルジュ・シムノン『片道切符(La Veuve Couderc)』を読み終える。 そっけない文章なのに、映像が浮かぶ。 彼の作品に映画化されたものが多いのは、そのままシナリオだからだ。 自分がシムノンを好むのもそこだったんだな。(シムノンは) 文章については、「形容詞、副詞、それからただ効果を狙うだけのことばや、修飾をめざす文章いっさい」を切捨てること、つまり「文学過剰」を極力避けることに注意を払う、と言い切る。(解説p230 安東次男) 3月1日(月)WOWOW生中継(正確には5秒遅れ)でアカデミー賞授賞式を見る。 名誉賞のブレーク・エドワース監督登場シーンは楽しい。まだ存命だったのだな。 後は映画そのものを見ていないからノミネートされた人や関係者を気楽に観察していた。 ○田○津○のはしゃぎようといったら、『地獄の黙示録』で初めて字幕を担当した時に膝の上に乗せてあげたあの小さな女の子ソフィア・コッポラがこんなに成長して、とか『エリック・ザ・バイキング』の撮影現場で見かけた「何を考えているかわからないボーッとした感じの」青年がこんなに立派な俳優ティム・ロビンスになったなんて、とかくだらないったら。NHK-BSは絶妙のタイミングで『カリフォルニア・スイート』を放映した。
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