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11月29日(水)

BBC RADIO2 Mark Radcliffe
月-木22:30-24:00
11/23放送バート・ヤンシュ氏ゲストの回は偶然見つけたのだが、もともとの目当てはその前日に放送されたアンディ・パートリッジ出演分。 御大は2005年11/15にもこの番組に出演しているのだ。 今PCから流しているが、自己紹介がてら「バンドのボブ・ホスキンスだよ」 ……そこまで言わんでもな……

11月28日(火)

身の覚えのない殺人の罪で20年の懲役刑に服している元理髪店の主人、ドン・イシドロ・パロディが、273号独房から1歩も出ることなく解決する6つの難事件。20世紀を代表する作家ボルヘスと「知の工匠」ビオイ=カサーレスによる、チェスタトン風探偵小説。驚倒すべき想像力が紡ぎ出した奔放な空想、虚を衝く奇想!
  • ホルヘ・ルイス・ボルヘス&アドルフォ・ビオイ=カサーレス『ドン・イシドロ・パロディ 六つの難事件』(岩波書店)
    予備知識なし。 既読の方によれば「アホ・ミステリ(いい意味で)」らしい。
来月の下旬スキーに行く間猫を預かるよう頼まれている。さていつ下宿から連れてくるかな……。
ニール・ゲイマン『サンドマン(5)』所収第二章「千匹の猫の夢」を読む。 夜、空き地などで「猫の集会」と呼ばれる不思議な光景を目にすることがある。何の目的で集まっているのだろうか。これはその問いへの答え。

猫たちは一頭の雌のシャム猫の話に耳を傾ける。 その昔地上は猫が支配していた。人間は今の猫たちのように小さく、猫の愛玩物として飼われまた月夜には狩りの対象として追われた。ある日一人の人間が言う。 「我々が猫に狩られずにすむ世界を夢見よ」 そして十分な数の人間が同じ夢を見、次の日世界は変わっていた……
シャム猫は福音を説く。猫が被造物の王・女王である世界を夢見ることで、楽園は戻るのだと。

11月27日(月)

絶望の淵で逃げ惑う一家がたどるのは、終末へと続く道
キット・クレイグ『過去が追いかけてくる』(扶桑社ミステリー文庫)
プラチナブロンドに白翡翠のような目の美しい少年。 父親による性的虐待により芽生えた内なる「樹」が彼の成長とともにますます枝葉を伸ばし、心に根をはりめぐらせ、支配する。 ディヴィス・グラップ『狩人の夜』を彷彿とさせるノンストップ・サイコ・ホラー。

11月26日(日)

先週ブックオフで雑誌40点を1000円で引き取ってもらえた。全然値段がつかないと思っていたので、これは嬉しい。
  • ニール・ゲイマン『サンドマン(5)』(インターブックス)
  • ケイト・ウィルヘルム『鳥の歌いまは絶え』(サンリオSF文庫)
  • ピーター・ディキンスン『緑色遺伝子』(サンリオSF文庫)
  • スタニスワフ・レム『すばらしきレムの世界1』(講談社文庫)
  • マイケル・バリー編『フランケンシュタインのライヴァルたち』(ハヤカワNV260)
  • マイケル・バリー編『キング・コングのライヴァルたち』(ハヤカワNV237)
  • トニー・ケンリック『スカイジャック』(角川文庫)
救いがない話でも生殖や子供にまつわる作品が好きだ。 『鳥の歌いまは絶え』『緑色遺伝子』、この前映画を観たばかりのマックス・エーリッヒ『赤ちゃんよ永遠に』もそういうお話のひとつだったな。 マイケル・バリー編集のライヴァルものは予定外だったが、キット・リードの赤ちゃんもの「巨大な赤ん坊の攻撃」がこれでしか読めないので、我慢してもどうせいつか買うという今までの経験に基づき購入。 『デッド・ボーイズ』も、イグナッツとプリマヴェラの子供(んー、厳密にはどういえばいいのかな)にまつわる物語。
『十億年の宴』3章はギリシア哲人に遡ってのSF講座。私よりも哲学をやった人のほうが、よりおもしろく読めそうだ。

生殖・子供といえばと、Kさんより映画『トゥモロー・ワールド』(原作はP.D.ジェイムズ『人類の子供たち』)、Xさんよりアレックス・シアラー『世界でたったひとりの子供』を薦めていただく。 『トゥモロー・ワールド』クライヴ・オーウェン、ジュリアン・ムーア、マイケル・ケインのキャスティングはなかなか魅力。

11月25日(土)

『現代の世界文学 イギリス短篇24』(集英社)よりミュリエル・スパーク「ドーラ」を読む。 原題 "Father's Daughter" 父親思いの娘?父の秘蔵っ子?
二組の父娘。 文壇から忘れ去られた老作家の娘ドーラと、今が盛りの人気作家の娘カーメリータが対照して語られる。 寂しくなってきた家計をやりくりし、結婚せず学校で助手として働きながら父親の誇りを尊重するドーラと、父の創作活動を理解しない享楽的なカーメリータの間に、一人の青年が……

「ミス・ブロディの青春」もミュリエル・スパーク作品なのか。

11月24日(金)

夜は4時間もの長尺もの『ルードヴィヒ』を観て、深夜『ブルー・ベルベット』を録画がてら全部観る。 退廃のきわみ。
  • 平井和正『アンドロイドお雪』(ハヤカワSF99)
  • ラングドン・ジョーンズ『レンズの眼』(サンリオSF文庫)
  • ロジャー・ゼラズニイ『影のジャック』(サンリオSF文庫)
『アンドロイドお雪』にはサイボーグ猫のダイが登場、猫じゃ猫じゃ。 ラングドン・ジョーンズはピアノと作曲を学び、楽士出身という変り種で『レンズの眼』は短編集。 「交響曲第六番ハ短調『悲劇的』 ルードヴィッヒ・ヴァン・ベートヴェン二世」というなんともそそるタイトルの作品収録。

11月23日(木)

最後に残った中越地震保護動物、猫の「ボス」新居決定
TVでもやっていたけど推定十歳、猫エイズキャリア。 猫の里親募集をかけても寄生虫駆除済み、猫エイズ陰性のかわいい仔猫でないと普通なかなか引き取り手がつかないのだよ。 貰い受けた方は、この一頭だけ引き取り手がいないことをニュースで知った2ヶ月前、すぐ電話したそうだ。頭が下がる。 よかったねぇ。1日でも長く幸せに。

本の整理の合間に、SFマガジン(486号)「夢幻世界へ 秋のファンタジイ特集」所収ニール・ゲイマン「雪と鏡とりんご」を読む。 語り手はさる王様に見初められお城へ嫁いだ若い女性。王には前のお后との間に炭のような髪と目、白い肌の娘がいた。娘はまだ子供で、ある夜部屋を訪れた娘がおなかがすいたというので干しりんごを与え、頬をなでてやると、娘はにっこり微笑み女性の手に歯を立て、血を吸った―
こんな白雪姫はヤだ〜。翻訳はゲイマンの長編やシリーズものも手がけている特殊翻訳家のY氏(やっぱり)。 ニール・ゲイマンの作家としてのデビュー作は、バンドDuran Duranの伝記だそうだ。

11月22日(水)

山田風太郎『妖異金瓶梅』を読み始める。桃源社ポピュラー・ブックス連作短編集。
快楽主義者の西門慶は、小阿呆宮で八人の妻妾にかしずかれ、その上美童や手代の女房たちとも戯れ、街に出ては花街の歌妓と淫楽の世界に遊ぶ。日夜、酒池肉林のこの小阿呆宮では好色漢・西門慶をめぐる烈しい女のたたかいと、つぎつぎ起こる淫靡怪奇な変死、怪死に、第五夫人・潘金蓮の妖しい笑いがただよう……
中国の奇書に材を得て、天外な奇想と推理を織りまぜて、読者を異妖な世界と夢幻の境に誘う、風太郎金瓶梅。
「きんぺいばい」一発変換できるのもどうかと思うが、おおお、おもしろい! もうね、犯行の動機がね…… ○が小さいとか△がきれいとか、ほほえましいくらい単純なんだけど残虐!
Mさんより『聊斎志異』を薦めていただく。

11月21日(火)

ルーシャス・シェパード『ジャガー・ハンター』より「サルバドル」、ハリスン&オールディス編『ベストSF1』よりキット・リード「ぶどうの木」、 あさりよしとお『宇宙家族カールビンソン(~6)』など土日から昨日にかけて読んでいた。 通勤の供にもう一編、ルーシャス・シェパード「黒珊瑚」を読む。
    100円だったり密林で1円だったり。
  • ジェイムズ・サーバー他『12人の指名打者』(文春文庫)
  • タニス・リー『銀色の恋人』(ハヤカワ文庫SF725)
  • 山田風太郎『妖異金瓶梅』(桃源社)
  • キット・クレイグ『過去が追いかけてくる』(扶桑社ミステリー文庫)
『12人の指名打者』は、ノワールかホーカ・シリーズがすぐ浮かぶ稲葉明雄さん(タイガースファン)企画の野球小説アンソロジー。 打順の組み方にも苦心したので1番打者から……とあとがきにあり(むしろ序文に書いたほうがよかったかもね)。 山田風太郎は母親の守備範囲だが、なかなか「貸して」といいにくい作家なのだった。しかも金瓶梅だし。時代ミステリだってば。

11月20日(月)

ファンタジーなら、M・ナイト・シャマラン監督『翼のない天使』、と薦めていただく。 ハリウッドで『シックス・センス』『サイン』『ヴィレッジ』を撮る前の作品だそうだ。

11月18日(土)

    ブックオフ+到着便
  • あさりよしとお『宇宙家族カールビンソン(1)〜(13)』(徳間書店)
  • トニー・ケンリック『リリアンと悪党ども』(角川文庫)
  • トニー・ケンリック『暗くなるまで待て』(角川文庫)
  • 岡田淳『プロフェッサーPの研究室』(17出版)
  • キット・リード『ドロシアの虎』(サンリオSF文庫)
  • アーシュラ・ル=グイン『ロカノンの世界』(サンリオSF文庫)
  • ジョージ・ゼブロウスキー『灰と星』(サンリオSF文庫)
  • ジョージ・ゼブロウスキー『オメガ・ポイント』(サンリオSF文庫)
  • ウラジーミル・ナボコフ『マーシェンカ』(新潮社)
短編「大脱出観光旅行(株)」を読んで気になっていたキット・リード。 「巨大な赤ん坊の攻撃」が収録されているという『キング・コングのライヴァルたち』は古書相場も高く、その値段でなら他に読みたい本があるので見送りだ。 『ロカノンの世界(青木由紀子訳)』『灰と星』2冊600円はヤフ○ク競合なし。 オメガ・ポイント三部作の一作目だけではおさまりがつかないので、『マーシェンカ』のついでに二作目『オメガ・ポイント』も拾う。三作目は未訳…… 長年探していた『マーシェンカ』の到着で、読みたいと思っていた本がほぼ揃う。 Oさんによるとトニー・ケンリックのベスト3は『バーニーよ銃を取れ』『リリアンと野郎ども』『スカイジャック』とのこと。

久世光彦企画「東京タワー オカンとボクと、時々オトン」を観る。神木くん、あどけなさが消えて声変わりしていた…… 田中裕子はさすがにうまい。小林薫が最後にだけちらっと登場。

11月17日(金)

マイケル・ジャクソン 都内某所にてクリスマスパーティーを開催!
以前ダムドのライヴだったか、チケットを予約してから定期的に送られるe+お知らせメール。 お一人さま40万円のプラチナチケット、20万円のゴールドチケットとはおそれいりました。 “マイケルジャクソンとのミート&グリート+グループ写真撮影”がつくかどうかと指定席orスタンディングかで20万円の差。私はアルバムを買って聴くほどのファンではなかったけれど、『ベン』のテーマも、マイケル・ジャクソンの声も曲もPVも好きだった。『スリラー』(変身前)の頃で整形を止めておけばよかったのにな。
  • 那智史郎・宮壁定雄編著『ウィアード・テイルズ 別巻』(国書刊行会)
  • ジェームズ・ハーバート『仔犬になった男』(サンケイ出版)……カバー見返しに「恵存 関口義二」と署名入り。 『仔犬になった男』訳者関口幸男氏の本名。
【恵存】人にものを送る時に先方の名の脇に書き添えて「どうかお手元にお置き下さい」の意を表す語。(広辞苑)
すみません、関係ない私のところにまわってきました……きっと転生したのでせう。

11月16日(木)

職場からひと駅歩いてPARCOのLIBRO、なし。もうひと駅歩いて旭屋書店、なし。いい運動がてらだ、もうちょっと歩いて丸善……よしっ!
  • ジム・トンプソン『鬼警部アイアンサイド』(HPB1770)
  • ウィリアム・ゴールドマン『殺しの接吻』(HPB1753)
  • 縞田理理『裏庭で影がまどろむ昼下がり』(新書館ウイングス文庫)
あまりのおもしろさに表題作を帰りの電車と帰宅後の時間で読んでしまった『裏庭で影がまどろむ昼下がり』は連作短篇集。

11月15日(水)

    オンライン古書店にて:
  • ジェームズ・ハーバート『仔犬になった男』(サンケイ出版)
    映画「フルーク」の原作。別の本を探索してヒットしたページの、その本の2冊隣に偶然見つけたのだ。 探索したのは『十億年の宴』なんだが、10倍の「100億年の宴」で掲載されているのがご愛嬌かな、なんともいえない。 注文メールは閉店後チェックし、翌日の閉店後「在庫確認するよ」メールが来るおっとりした店舗だった。「あったよ」メールが来たからよし。
昼前に郵便局で用事を済ませ(献本のお礼など)、午後は猫と一緒に昼寝。 向うから毛布の中に入ってくる。寒くなってきたからだが、うい奴じゃ。 到着便は明日になる様子。お楽しみに1日ぶん利息がついた。

11月14日(火)

ルーシャス・シェパード短篇集より、昨日は「竜のグリオールに絵を描いた男」今日は「ジャガー・ハンター」を読了。 いいなあ、やっぱりお奨めは素直に読んでみるものだね。 そういいつつ土日に筒井康隆『美藝公』を引っ張り出してきて一気に再読。いいなあ、藝術立国、日本。
    職場近所の古書店+ヤフオク(競合なし):
  • バリントン・J・ベイリー『シティ5からの脱出』(ハヤカワ文庫SF632)
  • バリントン・J・ベイリー『ロボットの魂』(創元SF文庫)
  • 那智史郎・宮壁定雄編著『ウィアード・テールズ別巻』(国書刊行会)
『禅銃』が積読のまま未読。『シティ5からの脱出』が初読みの作家では嬉しい短篇集だった。 『ウィアードテールズ 別巻』は資料として。資料本や図鑑大好き。

11月13日(月)

    密林マーケットプレイスより到着:
  • ブライアン・W・オールディス&ディヴィッド・ウィングローヴ『一兆年の宴』(東京創元社)
『十億年の宴』第一章「種の起源」がとてもおもしろかったので続編も購入。 私はドラキュラより、フランケンシュタインの悲しみのほうに針が振れる少数派かもしれない。 例によって目次にざっと目を通す。しめくくりの第6章、なになにタイトルが「ザ・フューチャー・ナウ」ううむ、Peter Hammillの曲のようだ……どころじゃなかった! 導入部からPHの曲の引用だ。
そして神は地下サイロに住み
最後の審判の日を待っている―
われわれが早く目を覚まさないと
永遠の暗黒時代がやってくる。
―ピーター・ハミル(≪メディアイーヴル≫
今夜のBGMは"The Future Now" (Peter Hammill)。 ルーシャス・シェパード「竜のグリオールに絵を描いた男」を読む。竜のグリオールに絵を描いた男。竜の記憶を垣間見た男……

11月12日(日)

北川民次 (1894-1989) のアトリエを訪ねる。 毎年5月・11月初めの週末のみ一般に開放。 S市の委託を受けて画家の住居とアトリエを管理している「北川民次のアトリエを守る会」スタッフが、渡米ののちメキシコ滞在が長かった画家にちなんでシナモンと黒砂糖入りメキシココーヒーをふるまってくれる。 パネルに引き伸ばされた画家の顔写真、小林克也似だと思うな。 メキシコ・ルネサンス運動に賛同し、また野外美術学校で子どもたちに絵や版画を教えていた。 メキシコの版画家たちから受けた影響は大きいそうで、数は少ないながらバッタの絵など生命感にあふれた作品を鑑賞することができた。

11月10日(金)

楽天フリマ登録機能停止のお知らせをみて注文を決めた本。 受注確認メール後暫くして出品者から「要らぬお世話とお笑い下さい、こういう本も出品しています……」 格安でお譲りいただく。すべて新刊で読んだという。『スラップスティック』を除き帯つき。見知らぬ人から、好きな作品の嬉しいお奨めだった。 もう1冊、ちょっと悩んでいた本を出版元在庫なしと知り職場近くの古書店で購入。
  • カート・ヴォネガット『スラップスティック』(ハヤカワ文庫SF528)
  • ティム・パワーズ『奇人宮の宴』(ハヤカワ文庫SF784)
  • ティム・パワーズ『アヌビスの門(上下)』(ハヤカワ文庫SF181~182)
  • K・W・ジーター『ドクター・アダー』(ハヤカワ文庫SF907)
  • グレッグ・ベア『タンジェント』(ハヤカワ文庫SF1038)
  • ブライアン・W・オールディス『十億年の宴 SF―その起源と歴史』(東京創元社)

11月9日(木)

Burningshedという穏やかならぬレコード会社から産地直送されてきたばかりのJakkoの新譜2枚組 "The Bruised Romantic Glee Club" 。 ん、ちょっと痩せた? 21st Century Schizoid Bandでの来日公演は行けず、ライヴはアルバムとDVDでしか経験できなかったけれど、Jakkoのヴォーカルをこうしてソロアルバムで聴けるのは嬉しいことだ。 変拍子のインストゥルメンタルあり、バラードあり、夢心地で聴いているような"Forgiving"はRobert Fripp参加曲。
    CD 2 Then はカヴァー集
  1. As Long As We Lie Perfectly Still (Wyatt/Ratledge)
  2. That Still and Perfect Summer (Jakzyk)
  3. Astral Projection In Pinner (Stewart)
  4. Pictures of an Indian City (Fripp/Sinfield)
  5. Nirvana For Mice (Frith)
  6. Islands (Fripp/Sinfield)
  7. 9 Funerals Of The Citizen King (Hodginson)
  8. Soon After (Jakzyk)
『隠し部屋を査察して』はあと2編「双子」「フーガ」を残すのみ。早く読み終えて次の作品にとりかかりたいような、全部読み終えるのがもったいないような。
    今日の宝探し100円:
  • クライヴ・バーカー『魔道士』(集英社)
映画化されているんだね。 苦手な不二本蒼生氏の表紙である…… 裏の、美形時代のバーカー近影につられたのだ。

11月8日(水)

湿気るとカビが生えるというビデオテープ。 録画した番組をDVDにせっせと焼かねば。焼くにはまずHDDに録画せねば。 けちって何度も重ね録りしたテープを再生し、映画の続きに突如出現した喪黒福三! 「笑うせえるすまん」に重ねてたよ、ははは。 そういうわけで今日はレコーダーのお守りと読書にいそしむ。『隠し部屋を査察して』もうすぐ読了。 「趣味」こっ、ここで終わりますか!ああ想像してしまう想像してしまう。

ビデオを保存がてら、先週入手した原作を流し読みしながら映画鑑賞。 『赤ちゃんよ永遠に(Z.P.G.)』 猿の惑星並に驚愕のラストにクレジットが重なり始める。 Max Ehrlich と並んでFrank De Felitta……フランク・デ・フェリータ、The Two Worlds of Jennie Logan 「過去へ旅した女」の! と今頃気づくのだった。

11月7日(火)

    きのうと同じ古書店で100均:
  • G・K・チェスタトン『詩人と狂人たち』(創元推理文庫)
  • ウォルター・テヴィス『ふるさと遠く』(ハヤカワ文庫SF683)
  • 小説奇想天外第12号「いまモダン・ホラーがオモシロイ!」(大陸書房)
チェスタトンは福田恆存訳クラシックな装幀のほう。 「奇怪な人物がひきおこす奇怪な事件、それを解決していくゲイルの幻想的な探偵作法」興味津々、なんなんでしょ。 ウォルター・テヴィスは映画「ハスラー」「地球に落ちてきた男」の原作者ですか。 ホラーハウス1990年6月号増刊・小説奇想天外はホラー方向音痴な私に嬉しい詰めあわせで、おなじみの方の名前がそこここに。 「翻訳された<モダン・ホラー>&<ダーク・ファンタジー>一覧」リストに基づき前の所有者は相当数購読していたようだ(レ点でたくさんチェック入れているもの)。

11月6日(月)

    職場近くの古書店にて100円均一:
  • ルーシャス・シェパード『ジャガー・ハンター』(新潮文庫)
  • クリフォード・D・シマック『中継ステーション』(HPB SF3126)
  • マイケル・キャンパス監督『赤ちゃんよ永遠に (Zero Population Growth)』VHS
ルーシャス・シェパード短編集はOさん・Sさんのお墨つき。色使いが印象的なカバーは磯野宏夫、この緑したたる森のイメージには最近見覚えがあるんだ。 そうマイクル・ビショップの『樹海伝説』。 他に何を手がけているかな……イアン・バンクスの『フィアサム・エンジン』だ。 偶然に驚き、しばし3冊並べて見とれる(私は表紙フェチ)。
『赤ちゃんよ永遠に』はオリヴァー・リード&ジェラルディン・チャップリン主演の1970年イギリス映画。先週原作を入手したばかり。

11月5日(日)

今日は隣のO市立図書館の「本のリサイクル市」で、除籍本と寄贈本を一人10冊まで持ち帰れる。 年に3回開いているだけあり職員の手際のいいこといいこと。 会場の視聴覚室へ続く階段の壁の貼紙で「このへん30番」「このへん40番」と、整理券順のだいたいの並び位置がわかるようになっている。 ……年に3回開いているだけあり、除籍本も新しい…… 「エビネの育て方」「電子レンジを活用したおべんとう」 ちょっと思った路線と違ったみたい。 文庫の寄贈本コーナーから控えめにいただいて帰る。
  • イーデン・フィルポッツ『赤毛のレドメイン家』(創元推理文庫)
  • ディクスン・カー『皇帝のかぎ煙草入れ』(創元推理文庫)
  • G・K・チェスタトン『ブラウン神父の不信』(創元推理文庫)
  • ジャン=ジャック・フィシュテル『私家版』(創元推理文庫)
  • モーリス・ルブラン『謎の家』(創元推理文庫)
  • エマヌエル・スウェーデンボルグ『霊界日記』(角川文庫ソフィア)
王道だ……。3冊は読んでいるがまったく覚えていないので未読と一緒。テレンス・スタンプ主演の映画を観ている『私家版』原作が一番の楽しみかな。
    ヤフオクにて300円:
  • アンドレ・モーロワ『読心機』(講談社文庫)
    人間の思考を読む機械―「読心機」が開発された。 これは人類社会に画期的な光明をもたらすはずであった。 各地に販売代理店が設けられ、人々は争ってとびついた。 だが、予想もしなかったこと―魂の荒廃のきざしが……。
長い間私の中ではアンドレ・モーロワは『英国史(上下)』の人だったのだが、Oさんに教えていただいた短編『夢の家』(世界ショートショート傑作選1/講談社文庫所収)で認識を新たにする。 短いけれども「山椒は小粒でぴりり」。 講談社文庫のテーマ別黒背・白背アンソロジーは安いのを落穂ひろいして、まとまった数になってきた。

平凡社『作家の猫』(家人の持ち物)と朝日ソノラマ『加藤直之画集』を出してきて、しばし見とれる。 SFマガジンの表紙絵も好きだが、アラン・シリトー「ニヒロンへの旅」表紙がマイベスト。 猫をいっぱい飼っているという小松左京のディストピア(おそるべき反猫世界!)小説「猫の首」が無性に読みたくなってきたぞ。 眉村卓「ピーや」は読み返すたびにほろり。

11月4日(土)

マキノ雅彦監督作品『寝ずの番』をようやく観る。おかしゅうてやがて、ほろり。 去年の今日をひもとけば学研M文庫の『インスマス年代記』を買っていた。 おととしの今日はネビル・シュートの『パイド・パイパー』を読んでいた。 3年前の今日は……短編『スキャナーに生きがいはない』コードウェイナー・スミス月間だったらしい。猫じゃ猫じゃ。 日記もつけておくものだよなぁ。

筒井康隆原作『パプリカ』が米アカデミー賞長編アニメ部門候補にのぼる。 読んだんだけどなぁ…… 『美藝公』なら実写で映画化されたら観てみたい。アニメはキャラクターの顔が好みでないと魅力を感じない。 それより実際にドイツで起きた、現金自動預払機から引き出したばかりのユーロ紙幣が突如ぼろぼろに崩れるという怪現象に興味津々。 紙幣にどこで硫酸塩がついたか知りたいぞ。事実は小説より奇なり。

先日の古本リサイクル市で本を入れるのにもらったダンボール箱には、(株)図書館流通センター(TRC)からの配送伝票が貼られたまま。わがS市の図書館が注文する新刊本はTRC志木ブックナリー(図書在庫センター兼物流基地)で一括発送されていたんだ。 図書館が廃棄する書籍はTRCが回収、ダンボールとしてリサイクルし全量買取り。図書館側が払う手数料はひと箱(約20キロ)680円。 業務委託された古紙リサイクル業者は愛知県にあるというから、S市で償却処分された本はS市(愛知)→埼玉→愛知→埼玉と流れ、心ならずも本を運ぶダンボールとして第二の本生を送るのか。 焼却処分にならないだけよかった、と思いつつも、せつないものだ。

11月3日(金)

    恒例月イチの古書会館倉庫市。 さすがに祝日だけあっていつもより人が多い……
  • パーシヴァル・ワイルド『探偵術教えます』(晶文社)
  • ブライアン・ガーフィールド編『アメリカ探偵作家クラブ傑作選(9)犯罪こそわが人生』(ハヤカワ文庫HM80-11)
  • トーマス・M・ディッシュ『人類皆殺し』(ハヤカワ文庫SF201)
  • トーマス・M・ディッシュ『虚像のエコー』(HPB SF3222)
  • ディーノ・ブッツァーティ『偉大なる幻影』(HPB SF3172)
目録のとおり、オールドブックハウス・アリスからの出品が多かった。次回は12/1から3日間。 アリスの看板には「SENSE OF WANDERLAND」と書いてあり、WANDERLANDとわざわざ書くのには出典があるのかどうかよくわからず。

11月2日(木)

楽天フリマで本を購入したオンラインショップのお知らせで、新規登録サービスが停止されたことを知る。
楽天フリマ: 出品機能(2006年11月1日予定)
オークション= 自動再出品回数/終了後の処理の新規設定停止
出品中商品の自動再出品回数を0回に変更
固定価格= 価格交渉の新規設定停止
    保留にしていた本を購入することにした。
  • ウィリアム・F・ノーラン『ローガンズ・ワールド』(三笠書房)
  • ティム・パワーズ『奇人宮の宴』(ハヤカワSF文庫)
  • カート・ヴォネガット『スラップスティック』(ハヤカワSF文庫)
  • マイクル・ヘイスティングス『妖精たちの森』(角川文庫)
『ローガンズ・ワールド』は『ローガンズ・ラン』続編で「傑作ハード・ヴァイオレンスSF」とOさんのお墨付き。 ティム・パワーズと親交がありよく一緒に紹介されるジェイムズ・P・ブレイロックのファンタジー『真夏の夜の魔法』は増田まもるさん訳。 ブレイロックには『ホムンクルス』という長編もあり、「スチームパンク」の響きと表紙につられ5月に購入していた。

11月1日(水)

    職場からひと駅あるいて大学堂へ。学術書が主なので文庫は冷遇され安い。
  • ジャック・マクデヴィッド『ハリダンの紋章(上下)』(ハヤカワ文庫SF920-921)
  • ハリイ・ハリスン『人間がいっぱい』(ハヤカワ文庫SF652)
  • レニー・エアース『赤ちゃんはプロフェッショナル!』(ハヤカワ文庫NV144)
  • マーティン・クルーズ・スミス『ジプシーに捧げる歌』(ハヤカワ文庫NV393)
  • ロジャー・ゼラズニイ『わが名はレジオン』(サンリオSF文庫)……オンライン古書店で。
Yes, he was moody.
And he was a man who seldom let his real self be seen.
He was perpetually "on" - in character.
(Victoria Sellers/娘)
数年前のmean誌のピーター・セラーズ特集タイトルが「ピーター・セラーズを査察して Inspecting Peter Sellers」…… もちろんあのクルーゾー警部からのシャレ(今読みかけの本は『隠し部屋を査察して Inspecting the Vaults』)。 キューブリックは同じ俳優を2度使わないことで知られているのだが、セラーズは例外だったようで「ロリータ」「博士の異常な愛情」に出演。 隠れた傑作"The Wrong Box"での、猫キチの医者役も好き。

2003Jan Feb Mar Apr May Jun Jul Aug Sep Oct Nov Dec
2004Jan Feb Mar Apr May Jun Jul Aug Sep Oct Nov Dec
2005Jan Feb Mar Apr May Jun Jul Aug Sep Oct Nov Dec
2006Jan Feb Mar Apr May Jun Jul Aug Sep Oct