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12月31日(日)

片付けがてら、昔のSFマンガ競作大全集などぱらぱら。吾妻ひでお「夜の魚」久しぶりに再読。 お正月支度は終了。今夜は息子の信州みやげで年越し蕎麦だ。
    いただきもの到着:
  • ジョン・ラッツ『稲妻に乗れ』(HPB1529)
「くされイモ」ジョン・ラッツの「胃弱探偵」アロー・ナジャーもの。 Sさんから重複本プレゼント、多謝多謝。

12月30日(土)

    ヤフオクにて:
  • 『ウィアードテールズ5』(国書刊行会)
  • 『アメリカ探偵作家クラブ傑作選1』(東京創元社)
『アメリカ探偵作家クラブ傑作選1』は特に(アンソロジー『密室殺人コレクション』で新訳でも読めるそうだが)ロバート・アーサーの「ガラスの橋」が楽しみ。 「魔王と賭博師『世界ユーモアSF傑作選1』」「タイム・マシン『SFカーニバル』」「ジョークスター『世界ショートショート傑作選2』」が手持ちアンソロジーで読めるな……

12月28日(木)

今日読んだ短篇:
  • ジョー・R・ランズデール「恐竜ボブのディズニーランドめぐり」
  • ビル・プロンジーニ「いないいない、バア!」
    クリスマスストーリー集(美談編)を読み終えたので、ミステリマガジン最新号(2007年2月号)収録作品を順に読み始める。 ボブ、大人への階段をのぼるって辛いことだね……

    12月27日(水)

    来年のカレンダーをいただく。これが届くと今年もあとわずか、と実感するのだ。 毎年和田誠描き下ろしイラストによる映画の名場面集なので、筒状になったカレンダーを広げて次は何かなと楽しみにしている。 2007年の表紙は『月世界旅行(1902)』 顔のあるお月様だ。 今年は『ジキル博士とハイド氏』、おととしは『メトロポリス』、去年のが『クリスチナ女王』だった。 もったいなくて捨てられないのだよ。

    12月26日(火)

      職場ちかくの古書店にて:
    • 池内紀 編訳『ホフマン短篇集』(岩波文庫)
    • ロバート・ホールドストック『ミサゴの森』(角川書店)

    12月25日(月)

    クリスマスの朝〜晩にかけて読んだ短篇:
  • シーベリイ・クイン「道」
  • アーサー・C・クラーク「ガニメデ星のクリスマス」
  • アート・バックウォルド「贈るが勝ち?」
  • アート・バックウォルド「拝啓サンタクロース様」 まさにこの日に「道」を読める幸せ。
    ディープインパクトの勇姿→世界遺産(カナダの恐竜公園)→功名が辻総集編→王の帰還(吹替え)を観る。
      ヤフオクで回転寿司状態の売れ残りをいただく。
    • 『猫は跳ぶ イギリス怪奇傑作集』(福武文庫)
    • 荒俣宏編『新編 魔法のお店』(ちくま文庫)
    • イギリス・ミステリ傑作選'77『またあの夜明けがくる』(ハヤカワ文庫)←50円
    • ピーター・へイニング編『ディナーで殺人を(上・下)』(創元推理文庫)

    12月24日(日)

      Idearecords.co.ukより到着:
    • Apple Vinyl 7inch Box Set

    12月23日(土)

    昨日から今日にかけて読んだ短篇:
  • ミュリエル・スパーク「落葉掃き」
  • J・M・バリー「クリスマス・イヴの幽霊」
  • ギイ・ド・モーパッサン「クリスマス物語」
  • ギイ・ド・モーパッサン「クリスマスの夜食」
  • オー・ヘンリー「三人の賢者の贈り物」
  • アンデルセン「マッチ売りの少女」
  • ウィリアム・ディーン・ハウエルズ「毎日がクリスマス」
  • キャサリン・アン・ポーター「クリスマス・ストーリー」
  • レイ・ブラッドベリ「贈り物」
    オー・ヘンリー、アンデルセンの話に心が清められたあと、「毎日がクリスマス」のみもふたもないクリスマスストーリーに大笑い。 七面鳥は高騰し、人々はプレゼントを買うために貧乏になり、エイプリルフール以外毎日クリスマス…… (「三人の賢者の贈り物」はP. Craig Russellがコミック化したのも素敵)
      ヤフオクにて200円:
    • 各務三郎編『安楽椅子探偵傑作選』(講談社文庫)

    12月22日(金)

    退社後てくてく歩いて今年最後の古書会館倉庫市へ。 さすがに日が傾いてからの1階(3冊100円)吹きさらしで本を探す人は少なく、私も寒風を避け2階の会場へ。 「魔界」につられた本1冊と、ノースウエスト・スミス三部作、こ、これは松本零士の表紙・挿画につられて買った……
    • ポール・アンダースン『魔界の紋章』(HPB SF3253)
    • C・L・ムーア『大宇宙の魔女』(ハヤカワ文庫SF36)
    • C・L・ムーア『異次元の女王』(ハヤカワ文庫SF62)
    • C・L・ムーア『暗黒界の妖精』(ハヤカワ文庫SF82)
    • カート・ヴォネガット・ジュニア『母なる夜』(ハヤカワ文庫SF700)
    • カート・ヴォネガット『ジェイルバード』(ハヤカワ文庫SF630)
    『母なる夜』は白水社(池澤夏樹訳)で読み映画も観たのだけれど、和田誠の表紙で揃えたかったのだ。『ジェイルバード』は未読、嬉しいなぁ。 古書会館から新刊の旭屋書店に移動し家人と合流、じゅうじゅう音をたてる飛騨牛に舌鼓をうち、満腹を抱え電車でうとうと。 自転車を走らせていると見覚えのあるマフラーを巻いた高校生が。塾帰りの娘だった…… 玄関では空腹の猫たちが身体をすりよせて熱烈歓迎。やっぱり私は18時までに家に帰り着いていたほうがよさそうだ。
      クリスマスシーズンの嬉しいいただきものと到着便:
    • ミュリエル・スパーク『ポートベロー通り』(教養文庫)ちょうどスパークの「落葉掃き」を読んだところ。
    • 柳瀬尚紀『猫文学大全』(河出文庫)
    • Robyn Hitchcock "Ole! Tarantula" CD (YEP1216)

    12月21日(木)

    今日読んだ短篇: 「クリスマス・ストーリー集1」より
  • デイモン・ラニアン「ダンシング・ダンのクリスマス」
  • マルセル・エイメ「デルミュージュ」
  • ジョルジュ・シムノン「小さなレストラン」
    「世界カーSF傑作選」より
  • ジョージ・R・R・マーティン「サン・ブレタへの出口」
    「小さなレストラン」はシムノンの非メグレ・非ミステリ。 ああこのものがなしさが好き。 「サン・ブレタへの出口」ジョージ・R・R・マーティンのニックネームは<レイルロード(R・R)>なんだそうだ。

    午後半休をとり三者懇談。大詰めだなぁ。 寒い日ではなかったが職場から学校へ、また学校から家(朝自転車を置いてきた最寄り駅)への交通アクセスがよくないため、1時間に1本のバスを逃すと延々待たされるはめになる。バス停から5分くらいのところに幸いブックオフがあるので時間つぶし。
      ふらっと入れば1ブクオフで……
    • アレイスター・クロウリー『ムーンチャイルド』(創元推理文庫)
      積読のまま終わりそうだが、訳注と長い解説だけでも読みたくて。

    12月20日(水)

    昨日読んだ短篇:
  • レイ・ブラッドベリ「サルサパリラのにおい」
  • デイモン・ラニアン「三人の賢者 The Three Wise Guys」

    『マッド・サイエンティスト』これで読了、『クリスマスストーリー集1 贈り物』から「三人の賢者」拾い読み。 盗んだ札束の隠し場所に向かう三人の小悪党ども。その一人ブロンディ<金髪男>をふって故郷のオハイオ州アクロンに帰ったミス・クララベル・コブとの思わぬ再会が……。
    この短篇に想を得たTVドラマらしい。
    The Three Wise Guy (2005)
    オハイオ州アクロンといえば、DEVOではありませんか。
      ヤフオク610円:
    • ジョン・コリア『ジョン・コリア奇談集II』(サンリオ文庫)
    • ジャン・レイ『幽霊の書』(国書刊行会)

    12月18日(月)

    今日読んだ短篇:
  • デーヴィッド・キャンプトン「庭の窪みで」

    帰りがけにいつもの古書店でS-Fマガジンが5冊で300円。 掲載作覚書き:
  • チャド・オリヴァー「わが町」「帰れニュー・オーリンズへ」
  • ヘンリー・カットナー「こんなはずでは……」
  • ハリイ・ハリスン「模擬演習」
  • C・L・ムーア「時への扉」
  • ゼナ・ヘンダースン「ヤコブのポタージュ」
  • ロバート・ムーア・ウィリアムズ「鉄の殉教者」
  • ミリアム・アレン・ディフォード「記者会見」
  • ゴア・ヴィダール「ある小惑星への訪問」
  • ストルガツキー兄弟「アライドの白い柱」
  • バフノフ「『オー!』にご注意を」
  • ドニエピロフ「予言者」
  • ビレンキン「生命の圧力」
  • エムツェフ&パルノフ「酵素M」
  • L・スプレイグ・ディ・キャンプ「命令」
  • アルジス・パドリス「サンゴ礁にて」
  • クリス・ネヴィル「礼拝の夜」
  • ウィリアム・F・ノーラン「未開人の巣」
  • ウィリアム・F・テンプル「知られざる国」
  • フリッツ・ライバー「影の船」
    ざっとこのへんが手持ちの単行本や短編集未収録分、なかなか収穫多し。 ゴア・ヴィダルの「ある小惑星への訪問(Visit to a Small Planet)」は戯曲。 ブロードウェイでヒットし、ジェリー・ルイス主演で映画化もされたんだそうだ。
      到着便:
    • フレデリック・ポール他編『ギャラクシー(上下)』(創元推理文庫)
    • 風見潤編『見えない友だち34人+1』(集英社文庫)

    12月16日(土)

    今日読んだ短篇:
  • ディヴィッド・イーリイ「草を憎んだ男」

    民放で放映した「私の頭の中の消しゴム」は永作博美・緒方直人主演での原作ドラマ「Pure Soul 君が僕を忘れても」を観ていたので映画のほうの点は辛め。 小西真奈美の吹替えは「小西真奈美が喋っている」まんまで、プロの声優とアマチュアの差が歴然としていた。 ドラマやCMでは好印象なんだけどなぁ。

    12月15日(金)

    今日読んだ短篇(マッド・サイエンティストより):
  • カール・H・トンプソン「粘土」
  • H・P・ラヴクラフト「冷気」
  • アーサー・C・クラーク「ビッグ・ゲーム・ハント」……『白鹿亭綺談』所収
  • ヴィリエ・ド・リラダン「ハルリドンヒル博士の英雄的行為」
  • ヴァンヌ・アーンダール「シルヴェスターの復讐」
  • リー・ワインシュタイン「箱」
  • ゲイアン・ウィルスン「アーニス博士の手記」
  • フランク・B・ロング「ティンダロスの猟犬」
  • デニス・エチスン「最後の一線」

    帰りがけにいつもひやかす古書店の1冊100円コーナーでS-Fマガジンが5冊で300円だったが、手持ちの短編集で読めないものはこれだけ。
  • フリッツ・ライバー「ラン・チチ・チチ・タン」……『バケツ一杯の空気』今度買って帰ろうかな。
  • ウィリアム・F・ノーラン「ステッキで殺した」
  • アーサー・ポージス「救出者」
  • キャサリン・マクリーン「砂漠のピラミッド」
  • レスター・デル・リイ「逃げる」
  • ウィリアム・テン「ウェンズデイの子ども」……「クリスマス・プレゼント」続編
      ヤフオクにて:
    • 長島良三編『クリスマス・ストーリー集1 贈り物』(角川文庫)
    • 長島良三編『クリスマス・ストーリー集2 クリスマスの悲劇』(角川文庫)

    12月13日(水)

    今日読んだ短篇。
  • 萩原朔太郎「猫町」
  • E・D・ボイラン「コッター家の最後の人」
  • カール・E・ワグナー「エリート」
  • ジョゼフ・P・ブレナン「スティルクロフト街の家」
  • ロバート・ブロック「ノーク博士の謎の島」
  • リチャード・C・マシスン「あるインタビュー」
    (小栗虫太郎「白蟻」はまだ途中。あの人は本当に○なんだろうか?)

    「コッター家最後の人」 知人の感想を読んでおもしろそうだったので、掲載号のミステリマガジン255号を出してきた。 こんなことでもなければなかなか読む機会がなかっただろうなぁ。これって短いドラマ仕立てにしても面白いんじゃ?
    「エリート」はいやぁな話。イーリイに似ているが、イーリイは最後まで描かない奥ゆかしさがなおイヤ(好き)。
      今日の到着便:
    • Peter Hammill "Singularity" CD (FIE9131)
    特異点。今回は歌・演奏・録音からプロデュースまで一人で完成させたのだそうだ。

    12月12日(火)

    息子の猫がおもむろにうちの猫の目の前にやってきて、お互い鼻と鼻をこすりあわせるようにしての挨拶。 寄り添うとまではいかないが、今一緒の部屋で眠っている。やれやれ。
      今日の到着便:
    • ノエル・クラッド『ニューヨークの野蛮人』(HPB866)
      飛行機事故で夭折したという作家ノエル・クラッド。 John Running Tree, “full-blooded Indian”ショショニ族出身の殺し屋が主人公というこの作品、職場近くの古書店のカバー裏の紹介文をみてむむむと思ったのだが、1000円もする古書店よりもっと安いヤフ○クで調達。
      <時あたかもクリスマス。寒風の吹きすさぶニューヨークの街中をひとり歩く殺し屋一ぴき!>
      読んだという人も聞かないし、書評も全然引っかかってこない。 でも古書サイトのキーワードがChristmas, New Yorkなので時節柄ちょうどよさそう。まったく知らない作家で、海のものとも山のものともつかないのです。 読みたかったんだもの〜。

    12月11日(月)

    通勤の供は『マッド・サイエンティスト』(創元推理文庫)
  • レイ・ラッセル「サルドニクス」
  • ラムジー・キャンベル「自分を探して」
    『フリッカー、あるいは映画の魔』に登場する映画監督のモデル?ウィリアム・キャッスル監督作品Mr. Sardonicus(1961)の原作「サルドニクス」。 昔思いを寄せていた女性からの突然の招待状。 高名な医師である主人公は、彼女の嫁いだボヘミア地方の城主サルドニクスの顔を一目見て言葉を失う。 彼の唇は常にめくれた状態になっていて、むき出しの歯のせいで絶えず笑っているように見えた……(risus sardonicus = sardonic grin 冷笑)。 これが異色作家短篇集レイ・ラッセル『嘲笑う男』の表題作らしい。
    「自分を探して」は妻とその愛人に殺されかかった主人公が、突き落とされた地下室の階段を執念で這いのぼって実験室へ戻ろうとする話。 その涙ぐましい努力たるや。

    12月10日(日)

    息子が下宿へ戻る。 猫たちはあえてお互いに近寄らないよう、あたらずさわらずの姿勢。
  • 横溝正史「蔵の中」

    12月9日(土)

    小雨の中家人が下宿から息子と猫を連れ実家に立ち寄る。 昼食後名神高速を走って帰宅。 ご対面からさっそく威嚇しあう猫たち。正月明けまでここで預かることになるのだが、明日息子が大阪に帰ったらどうなることやら。
    • 『海外SF傑作選1 さようなら、ロビンソン・クルーソー』(集英社文庫)
    • 『海外SF傑作選2 気球に乗った異端者』(集英社文庫)

    12月8日(金)

    • ヒラリイ・ワトスン編 イギリス・ミステリ傑作選'82『沼地の蘭』(ハヤカワ文庫HM68-9)
    • スチュアート・D・シフ編『マッド・サイエンティスト』(創元推理文庫)
    • ロジャー・ゼラズニイ『アイ・オブ・キャット』(創元推理文庫)
    • A・E・ヴァン・ヴォークト『武器製造業者』(創元推理文庫)
    • イーデン・フィルポッツ『闇からの声』(創元推理文庫)
    • クリストファー・プリースト『逆転世界』(サンリオSF文庫)
    • 伊藤典夫編『海外SF傑作選 ファンタジーへの誘い』(講談社文庫)
    『逆転世界』はハヤカワでよかったのだがサンリオSF文庫が安かったので……。 「ジョン・ファウルズをして驚嘆せしめたSFアイデアと文学的完成度の類稀な結合」(カバー紹介文)
    退社後そのまま新幹線で西へ移動、実家へ。途中職場の近くと梅田の古書店で宝探し。 私の実家は息子の下宿(大阪市)と隣接する市内。彼が23日からスキーに行くので、猫を早めに預かることになったのだ。 私はひと晩実家に泊まり、家人が明日私・息子・猫を迎えに来る予定。 夜のんびりと『緑色遺伝子』の続きを楽しみ、読了。

    12月7日(木)

  • 平山蘆江「火焔つつじ」
    その情景を思い出して、くつくつ笑いがこみあげてくるような、なんともいえないおもしろみのある読後感。 和田勉監督の映画『怖がる人々』第四話の原作。

    ピーター・ディキンスン『キングとジョーカー』がことのほかおもしろかったので、同じ作者のSF『緑色遺伝子』を読み始める。 第一部:ホワイト・サイド、第二部:グリーン・サイド、第三部:ノー・サイド
    緑色の子供が生まれた―このスキャンダルは、初め好奇心の的でしかなかったが、緑色人の人口が異常に増加しはじめるやいなや、単なる三面記事のように対応するわけにはいかなくなってきた。政府は高圧的な人種差別政策を採用して白人の権利を守ろうとし、若い過激派たちは緑色人問題を口実に社会の転覆をもくろんでいたのだ。
    物語はまだ、インドはボンベイからやってきた医学統計家P・P・ヒューマヤンが、イギリスのケルト人差別政策に直面し、カルチャーショックを受けたところ。
    • アメリカ探偵作家クラブ傑作選3『眠れぬ夜の愉しみ』(ハヤカワ文庫)
    • イギリス・ミステリ傑作選'74『眼には眼を』
    • イギリス・ミステリ傑作選'75『ポートワインを一杯』
    • イギリス・ミステリ傑作選'78『木苺狩り』
    • イギリス・ミステリ傑作選'80『バードウォッチング』
    • イギリス・ミステリ傑作選'84『探偵をやってみたら』
    • イギリス・ミステリ傑作選'86『息子への手紙』
    • イギリス・ミステリ傑作選'87『ポメラニアン毒殺事件』
    なかなか最後3冊が見つからないアメリカ探偵作家クラブ傑作選、Sさんからの情報で2冊見つけて1冊落札。 もう一冊は終了価格160円で……負けていた。そういうものだ。同じ出品者の方がイギリス・ミステリ傑作選も出しているが終了が12/8。 ♪ビデオもねえ、パソコンもねえ、インターネットは何者だ、な実家に帰るので今日終了する別の方の出品分から拾う。競合なし。

    12月6日(水)

  • 稲垣 足穂「ココァ山の話」
  • 夢野 久作「難船少年(S.O.S BOY)

    お月夜に月の光のかけらを集める人たち。べんがら色の馬車、白い馬。 絵本のような童話のような幻想小説「ココァ山の話」はいいなぁ。 たまにこんな作品が読みたくなり、ちょうどこの前児童文学だが岡田淳『扉のむこうの物語』(理論社)を注文したところ。 夢野久作の短篇集は米倉斉加年氏の表紙も気に入り何冊か読んでいる。 衝撃を受けたのは「瓶詰めの地獄」だな。

    12月5日(火)

      昼休みの散策にて:
    • リチャード・マシスン他『ロッド・サーリングのミステリーゾーン3』(文春文庫)
    通勤の供は『キングとジョーカー』げこっ。
    帰宅して大下宇陀児「十四人目の乗客」を読む。 「男で顔の色が白くて、しかもその顔が大きな顔で、その顔のついている首が細い」容貌の人間を見ると、幼い頃から家族が死んだり家が焼けたり必ずよくないことが起こる。通勤に利用する市電の乗客の数が、神保町や神田橋ではまちまちなのになぜか学士会館前ではいつも13人。この奇妙な現象に気づいてから学士会館前に来ると習慣的に乗客を数えるようになったが、ある日数えてみると14人乗っている! その14人目の乗客とは、自分が忌み嫌うあの容貌の男だった……。 昭和5年作品。

    12月4日(月)

    週末に読んだ作品:
  • 井上雄彦『リアル(6)』(集英社)
  • 浦沢直樹『20世紀少年(22)』(小学館)
  • 川崎のぼる『新巨人の星(1)〜(7)』(読売新聞社)
  • 小酒井不木「手術」
  • 畑 耕一 「怪談」
  • 葉山嘉樹 「セメント樽の中の手紙」
  • 松永延造 「アリア人の孤独」
  • 江戸川乱歩「人でなしの恋」
  • 瀬下 耽 「柘榴病」

    ミュリエル・スパーク『邪魔をしないで』読了。 あるじはあるじの事情で、使用人は使用人の事情で「誰が来ても取り次ぐべからず」を実行するお話。中盤ちょっとした手違いにもあわてず軌道修正する執事リスターの手際のよさには拍手をおくろう。ドタバタは、むしろ淡々とした短篇「ドーラ」からは想像もできないおかしさ。筒井康隆「欠陥バスの突撃」をちらっと思い出した。 現在形で書かれているので、まるで映画のシナリオを読む感じ。 登場人物の言動や状況説明はあっても心理描写は一切なく、そこがかえっておもしろい。

    小酒井不木「手術」
    「探偵趣味の会」例会に集まった9人が、「共食い」のお題でとっておきの話を披露する。最後に話をすることになったのはタイピストの女性、故あって看護婦をやめたのだがその訳は……。大正14年作品。

    12月3日(日)

    Colin Mouldingのデモ
    • The Beautiful People
    • Cheap Perfume(Dave加入後のデモが"Demos8"収録)
    • I Feel Blue (The Colonel"I Need Protection"原曲)
    • Someone's Been in My Room
    • If I Had My Way
    • I Overheard
    • Car Out of Control
    • Mates
    F本さんによるとColin Mouldingにはまだこれだけの未発表曲(デモ)があるそうだ。5曲はColinと地元の友人による即席バンド+Barry Andrewsがサックスで参加した(BarryがXTCとして最後に演奏した数日後の)セッション。
    Andy Partridgeデモ音源集Fuzzy Warblesに彼の音源も一緒に入れて欲しいと希望するファンは多いと思うけれど、当のColinは同じ音楽の作り手として、ApeレーベルのFW「の一部」として扱われることをよしとしなかったのかもね。

    12月2日(土)

    "Singularity" (Peter Hammill)新作をSofa Soundで注文。 今日はいいお天気。きのう逃した、月いち恒例の古書会館即売会2日目に行く。
    • フランク・デ・フェリータ『ゴルゴタの呪いの教会(上下)』(角川文庫)
    • リチャード・マシスン『激突!』(ハヤカワ文庫NV37)
    • プラトーン『饗宴』(新潮文庫)
    • 福永武彦・中村真一郎・丸谷才一『深夜の散歩 ミステリの愉しみ』(講談社)
    • 中島河太郎・紀田順一郎編『現代怪奇小説集』(立風書房)
    『激突!』このこわあい映画(追われるのはデニス・ウィーバーだよね)は何度もTV洋画劇場でおなじみだが、原作がマシスンだということを最近まで知らなかった。 収納の都合で文庫化されているものは文庫で手に入れたいのだが、『深夜の散歩 ミステリの愉しみ』も文庫になっていたのね……。店頭買いにはこういう失敗もつきもの。 『現代怪奇小説集』は最初分冊で出ていたそうだが、1冊にまとまった1988年版を入手。私には珍しく、日本の怪奇小説アンソロジーだ。 ミュリエル・スパークの長編『シンポジウム』は『饗宴』を下敷きにしているそうだ。入手するまでに読んでおくといいかと思って購入。 ブックオフでよく見かけるのは岩波文庫。新潮のはプラトンでなく「プラトーン」表記なので、あのヴェトナム戦争映画の有名なシーンが脳内をかすめた。 プラトンの「クリトン」は高校の倫理で無理やり読まされたが、強制されたものは全然覚えていなくて恥ずかしい次第。

    12月1日(金)

      ヤフオクにて50円:
    • 『イタリア式恋愛』(角川文庫)
    ミュリエル・スパークのブラックコメディ『邪魔をしないで』を読み始める。 原題 "NOT TO DISTURB(面会謝絶)" 舞台はスイス、レマン湖のほとりの男爵邸。一応の主人公は、深町さんの解説でP・G・ウッドハウス作品のジーヴズ的な人物と表現される中年の執事リスター。まだ何も事件は起きていない。起きてはいないが、使用人一同それを待ち構えている……
      職場そばの古書店amaz…もとい雨曝し店頭にて+今週の到着便:
    • ジョルジュ・シムノン『サン・フィアクル殺人事件』(創元推理文庫)
    • E・T・A・ホフマン『くるみ割り人形とねずみの王様』(河出文庫)
    • あさりよしとお『元祖 宇宙家族カールビンソン』(徳間書店)
    • エラリイクイーンズミステリマガジン(55)(62)(73)(82)
    • 西崎憲編『英国短篇小説の愉しみ(1)看板描きと水晶の魚』(筑摩書房)
    • リチャード・マシスン『モンスター誕生』(ソノラマ文庫海外シリーズ)
    • ピーター・ディキンスン『キングとジョーカー』(扶桑社ミステリー文庫)
    EQMM82号のJ・J・マリック、佐野洋、結城昌治、都筑道夫の座談会「ギデオン警視と共に」が読みたかったのだ。 『英国短篇小説の愉しみ(1)』『モンスター誕生』はSさんからの嬉しいいただきもの。 短編集はぎっちり詰まったキャンデーボックスのように嬉しく、しかもそのひとつがマシスンとあってはなおのこと。

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