断腸亭日常日記 2011年 その12

−−バーチャル・リアリティーとリアリティーの狭間で−−

por 斎藤祐司


過去の、断腸亭日常日記。  −−バーチャル・リアリティーとリアリティーの狭間で−−

太い斜字で書いてある所は99年、2000年、2001年、2002年、2003年、2004年、2005年、2006年、2007年、2008年、2009年、2010年のスペイン滞在日記です。

99年4月15日〜5月11日 5月12日〜6月4日 6月7日〜6月10日 2000年4月20日〜4月29日 5月1日〜5月14日
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 7月15日(金) 晴 8522

 まだ、なでしこの勝利が体に響いている。
「世界中が称賛!「Nadesiko」の衝撃
◇女子W杯準決勝 スウェーデン1―3日本(2011年7月14日 フランクフルト)

 なでしこを世界中のメディアが称賛した。ドイツのキッカー誌は「日本は女子サッカーがいかに美しいものか示した。技術に裏打ちされたミスのないボール扱いを見せ、パスをつないでいく。明確なビジョンがあり、冷静で自信を持っている」と指摘。大衆紙ビルト紙は「魔法のようなサッカーにスーパーゴール」と見出しを付け「日本は世界王者のよう。ドイツとスウェーデンを倒した今、全てが可能」となでしこの優勝を期待した。

 ケルナーシュタット・アンツァイガー紙は「日本は後半、音楽を奏でるようなリズムで試合を運んだ。震災が起きた日本に大きな喜びをもたらした」と伝えた。

 940万人がテレビ観戦した対戦国スウェーデンはお手上げムード。地元テレビのコメンテーターは前半終了後「日本は動きが速くパスの距離が短い」と分析。試合後は「決勝に出る資格は完全に日本にある」と完敗を認めた。ダーゲンス・ニュヘテル紙も「3―1という結果は極めて公平。日本は素早く、技術に優れ、創造的」と称えた。

 ブラジルのメディアは「ダークホースの勝利」と報道した。各ニュースサイトは「(大会前は)無視されていたアジアのチームが完璧な試合運び」「ドイツ戦勝利は事故ではなかった」と絶賛。スポーツ専門テレビ局の解説者は「ブラジルの全国民が決勝で日本を応援するだろう」と語った。

 またフランスのテレビ局は「米国は(決勝で)日本の戦いぶりに驚くだろう」と賛辞を贈った。中継でも「守備への戻りが俊敏」「知性あふれるチーム」と伝え、イタリアのガゼッタ・デロ・スポルト紙は「スウェーデンは積極的に攻めず、ピッチを支配した日本の攻撃が後半に実を結んだ」と指摘。中国のニュースサイト新浪網は震災被災者への選手の思いが勝利に結びついたと分析した。

 ▽女子W杯 五輪と並んで女子のフル代表の世界一を決める大会で4年に1度の開催。国際サッカー連盟(FIFA)主催で91年に世界選手権として第1回大会を中国で開催。99年米国大会からW杯に名称変更された。第5回まで優勝は米国とドイツが2度で、ノルウェーが1度。アジア勢は99年大会で中国が準優勝した。第1回から6大会連続出場の日本はこれまで95年大会の準々決勝進出が最高成績だった。」 ーースポニチよりーー

 川澄は可愛いが、芯のしっかりした選手。宮間の正確なクロスに飛び込んだ1点目も良かったが、ダメ押しになった3点目のシュートはこの日のベスト・ゴールに選ばれた。大野のドリブル。鮫島の姿勢の良さと攻守のバランスとキックの正確さも素晴らしい。安藤の動きも素晴らしい。ボランチの坂口が良いところで効いている。沢が失点になったパスミスをハーフタイムで、ごめんなさい。後半帳消しのゴールをするから許してください。と言ったというが、チームの精神的支柱の沢が、選手の前で素直に謝ったというのは、凄いなーと思った。このチームなら今度こそアメリカに勝てるかもしれないと思った。

 ゴルフの有村智恵がアルバトロスとホールインワンを1日に記録した。「アルバトロスとホールインワンの同一ラウンド達成は国内男女ツアーで初。米男子ツアーでは09年にニコラス・トンプソンが記録した例がある。日本女子プロゴルフ協会によると、過去10年間のホールインワンは148回、アルバトロスは5回。ホールインワンは604ラウンドに1度、アルバトロスは1万7896ラウンドに1度の計算で、同一ラウンドで両方出るのは1080万9184ラウンドに1度。1人で毎日1ラウンドした場合、約2万9600年に1度ということになる。」 ーー毎日新聞よりーー

 約3万年に1度の確率という。有村は、東北高校出身の東北人。大震災の時に、号泣していた。日本女子は凄い。日本に元気を与えている。そして、有村のように東北人や東北に関係する人が、こういう風に元気になるような活躍をすれば、被災地の人たちも元気になるような気がする。


 7月16日(土) 晴 5093

 14日パンプローナの最終日にファン・モラがコヒーダされ左右の足に20cm15cmの角傷を受けた。右太もも裏にブッスリ刺さった角の写真が載っている。23日のバレンシアでホセ・トマスと一緒にでることになっていたが、これで観れなくなった。闘牛士で唯一初めから真剣を持って戦う。実は僕が初めて耳を観たのがファン・モラだった。91年サン・イシドロでの事だった。久々に観れると持っていたが…。残念だ。


 7月17日(日) 晴 27052

 旅行準備はまだ出来ていないが、新しいスーツケースを買ってきた。床屋にも行ってきた。今日は早く寝る。そして夜中に起きて、なでしこを観る。女子ワールド・カップ決勝をフジテレビで生中継するからだ。


 7月18日(月) 晴 8273

 奇跡が起きた!開始早々から押しに押されゴールが決まったかと思うシュートもあったが、前半は0−0。後半になってロングシュートを決められ駄目かと思っていたら、混戦から宮間が左アウトサイドで押し込んで同点。延長でも、前半にエースのワンバックにヘッドで決められ勝負あり。もう終わりだと思っていたら、コーナーキックから沢がゴール。角度のないところからのゴールには震えた。終了間際には、1発レッドで石清水が退場で、フリーキック。これもしのぎ、PK戦になった。

 ゴールキーパーの海堀の大活躍で3本を止めた。日本は1人が外したが、他の3人が決めてワールド・カップ初優勝の偉業を達成した。何度も何度も駄目かと思った。延長戦で失点した時はさすがに終わったと思ったが、それでも驚異的な粘りで同点になった。そして、PK戦は快勝だった。同点ゴールを決めた沢は得点王とMVPを獲得した。

 「日本代表・沢「信じられません。自分自身、最後まで走り続け、全力を出し切りました。ずと世界一を目指して頑張ってきたので、本当にうれしいです。5回目のワールドカップで、しっかり結果を出せました。日本の皆さんの応援が励みとなりました。金メダル持って日本に帰ります」
  ◇  ◇
 日本代表・佐々木監督「本当に粘り強く、よくやってくれました。日本でテレビを見てくれてた方がいっぱいいたんでしょう。その思いが伝わったんじゃないですか。選手は本当に最後まで戦ってくれて、本当にありがとう。PK戦になっても意外と冷静でしたよ。ここまでくればいいじゃないですか。ちっちゃな娘たちが、よく戦ってくれた」 」 ーースポーツ・ナビよりーー


 7月19日(火) 雨 8901

 台風が接近中で強風や大雨などで被害が出ている。なでしこが朝成田に到着した。熱狂的な歓迎が続く。管首相とも会って、優勝報告をした。

 「 佐々木監督「粘りで勝ち取ったチャンピオンの座」 女子ワールドカップ決勝 米国戦後会見

佐々木監督「五輪への自動出場枠が欲しいくらい(笑)

 ゲーム内容を細かく言うと、反省する部分が多いです。堅くなって、自分たちのサッカーができませんでした。米国はボールポゼッショしながら迫力ある攻撃を繰り広げてきて、いつも通り素晴らしいチームでした。対する日本は集中力を持ってゴールを守り、しぶとく耐えました。ファイナルという舞台を経験するのは、みんな初めてのことです。耐えて、耐えて、ワールドカップ(W杯)を手にすることができました。
 なでしこジャパンは日本中の皆さんからパワーをもらい、そのおかげで耐えることができました。忍耐力で勝ち取った優勝だと思います。日本の皆さん、ありがとうございました。選手にもありがとうと言いたいです。

――準決勝からの3日間、選手たちの気持ちは?

 ボールを動かすサッカーをすれば「いける」と思って臨みました。ですが、序盤の相手のプレス、勢いに臆するところも相まって、ボールを動かせませんでした。立ち上がりはベンチも「動かせ、動かせ」という指示で精いっぱいでした。その後、流れが変わって少し落ち着きましたが、米国の鋭いクロスやポゼッション、プレッシングは素晴らしかったと思います。みんなの粘りで勝ち取ったチャンピオンの座ではありますが、同時に、未熟なところも確認できました。その課題に取り組んでロンドン五輪に向けて頑張りたいと思います。

――PK戦のプレッシャーに勝てた要因は?

 プレッシャーはわれわれにもあったけれど、米国の方にこそあったと思います。米国は先制点を含め、2度勝ち越しておきながらPK戦を戦うことになったのですから。だからPK戦はある意味、日本の方が楽に臨めたんじゃないかと思います。

――澤選手は今後もプレーを続けるのか?

 海外のメディアの方は、澤がこの大会で有終の美を飾るとお考えのようですが、そんなことはありません。ご覧いただいた通り、走ってよし、守備をしてよし、攻撃してよし。こんな選手はまだ引退の域にありません。まだ十分やれる。来年もまた、世界の舞台に立たせてあげたい選手です。

――監督は「日本の国民のために勝つことが大切だ」と言っていた。優勝はどんな意味がある?

 優勝は日本の皆さんによる熱い声援のおかげと感謝しています。わたしたちは皆さんからパワーをもらいました。団結することの大切さを教えていただきました。まだまだ力不足でしたが、決勝の舞台に立たせてもらって、チャンピオンにまでさせてもらった。日本の皆さんに感謝します。また、ドイツはW杯開催国として素晴らしかったと思います。サッカー大国だけあって、いつも満員、大声援。ドイツ国民からもパワーをいただいたと思っています。

――なでしこジャパンが優勝したということで、日本のテクニカルかつ走るサッカーが、今後の女子サッカーの世界標準になると思うか?

 そのようなサッカーを志向しているのは、日本だけではありません。米国はパワーとスピードだけじゃなく、技術もありました。フランスも素晴らしかった。ドイツも地元というプレッシャーがなければ、もっと技術を発揮できたと思います。女子サッカーはクリエーティブになってきて、競技人口も増えてきています。日本人は体格で勝てていないので、こういうサッカーをやらないといけない。国の特徴を生かさなければいけないが、今や世界中が戦術的、技術的にしっかりしたサッカーをやるようになってきたと今大会で実感しました。

――日本に帰ったら、国民と喜びを分かち合いたいか?

 日本の女子サッカーは次の週末からリーグ戦(なでしこリーグ)が再開します。ぜひ、彼女たちの勇姿を見にきていただきたいです。また、9月1日からはロンドン五輪のアジア予選に出場します。今日の喜びをしっかりかみしめながら、おごることなく、五輪予選に臨みたいです。W杯で優勝したんだから、五輪への自動出場枠が欲しいくらいですが(笑)、そうもいかないみたいなので予選を頑張ります。はい。

■佐々木監督「選手が『元に戻した方がいい』と進言してきた」

――今夜はどのくらいお祝いしたいか?

 明日の昼には飛行機に乗らないといけないので、帰国に支障のない程度にお祝いしたいです。できることならもう1泊延長してゆっくりしたいんですけど、そうも言っていられないので、今夜はおいしいドイツビールを1杯だけいただきます。

――北京五輪以降、選手たちはどんなところが成長した?

 ゲーム状況を感じながら、戦い方を変えられるようになったことです。実は今日、丸山と川澄のポジションを入れ替えた矢先に失点しました。すると選手が「監督、延長後半は元に戻した方がいいです!」と進言してきたくらいですから。監督の立場でこういうことを言うのもなんですが、事実なのでお伝えします(笑)。

――先行される展開で苦しかったと思うが、それでも勝てたのは選手たちの成長の証しか?

 チームとしてのスタイルは、監督に就任した当初から変えずに継続しています。選手個々が成長しました。チームとしてのミーティングも入念にやっていますが、選手同士ではもっと細かいことを、倍以上の時間を費やして話し合っています。例えば、今日のプレーヤー・オブ・ザ・マッチに選ばれた海堀はもちろん、山郷と福元というもう2人のGKもビデオを見て研究し、海堀に助言を与えているのです。勝ちたい、うまくなりたい、質を上げたい、という思いを1人1人が持ってこの大会に臨みました。

――今日、あなたにとっての「サッカーの神様」の存在を感じたか?

 今日の勝因は、もちろん選手たちの粘りと勝ちたいという意欲です。就任以来、直接対決5連敗だった米国に、W杯決勝という舞台で初めて勝てたという巡り合わせは、サッカーの神様のおかげかもしれません。それにしても米国は強かった。FIFA(国際サッカー連盟)ランク1位にふさわしいチームだと思います。

■海堀「自分を信じて、仲間を信じて、跳ぶだけだった」

――今日は自分の活躍があったからこそ勝てたと思うか?

 いい仲間がいたから勝てたのだと思います。いつも支えてくれている山郷さん、福元さんがいるからこそ、いいプレーができたのだと思います。

――日本の団結力を強調しているが、PK戦は仲間に助けてもらえない

 ゲームの中ではわたしが先に失点しました。2度も勝ち越されたのに、そのたびに追いついてもらってPK戦になりました。PK戦には自信がありました。自分を信じて、仲間を信じて、跳ぶだけでした。絶対に止めようという気持ちで挑みました。

■スンダーゲ監督(米国)「決勝戦は両チームにとっていい試合だった」

 わたしたちは今日、観客にいい試合を見せられたと思う。120分間、そしてPKにまで及んだこの決勝戦を、ずっと覚えていただけるのではないか。この決勝戦は両チームにとっていい試合だった。わたしたちは準決勝から先発をちょっと代えて臨んだかいあって、特に前半よく頑張った。結果は準優勝にとどまり、今は残念な気持ちだが、2〜3週間も経てば喜びの実感が沸くのではないだろうか。

 PK戦については、いつでもそうだが、成功と失敗の差はほんのわずかなものでしかない。ゲームを支配していたのは米国の方だが、日本はテクニックに優れたいいチームだった。将来の女子サッカーのための良き指標となるだろう。」 ーースポーツ・ナビよりーー

 「ドイツの各メディアは17日の決勝について、「米国が2度、勝利を手中にしたかに見えたが、日本は闘志をむき出しにして追い付いた」(ビルト紙)と日本の粘りを絶賛。フランクフルター・アルゲマイネ紙は「これほど情熱的で劇的な試合はない」と伝えた。
 また、南ドイツ新聞は日本のパスサッカーを支えた沢について、「流れるようにパスを出す。(スペイン代表の)シャビを想起させる」とサッカー界を代表するパスの名手と比較してたたえた。」 ーースポーツ・ナビよりーー

 「サッカー女子ワールドカップ(W杯)決勝戦で日本が米国をPK戦の末、破ったことについて、米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は「日本、米国を倒す」の見出しを掲げ、日本チームの奮闘ぶりを称賛した。 同紙は特に、沢選手の延長後半の同点ゴールをたたえ、「“絶対に負けない”精神を象徴するゴールだった。それはまた、今年初めの破壊的な地震から立ち直りつつある日本の姿勢をも示した」と手放しで絶賛した。 同紙は、髪を振り乱して優勝を喜び合う「なでしこジャパン」のメンバーたち、また、ゴールを狙う米国の選手を日本の守備陣がスライディングで果敢に食い止める写真なども大きく掲載した。 AP通信も「日本、米国に衝撃を与える」と打電、米紙ロサンゼルス・タイムズ(電子版)も「日本、米国に勝つ」と速報し、死闘の結果、世界の頂点を極めた日本人選手たちを祝福した。

 サッカー王国ブラジルのメディアは17日、サッカーの女子ワールドカップ(W杯)日本代表「なでしこジャパン」の初優勝を「歴史的勝利」「予想外の結末」などと相次いで速報。2度のリードを許しながら勝利をつかみ取った日本の粘り強さを称賛した。 有力紙グロボのスポーツ版(電子版)は「3月の自然災害(東日本大震災)で打ちのめされた国に喜びを与えるのに、スポーツ以上のものはない」との書き出しで詳細に報道。決勝で米国にリードされても「2度にわたって追い付いた」などと伝えた。 長い伝統を持つジョルナル・ド・ブラジル紙は「予想外のチームが大会の主役になった」と指摘。PK戦で好セーブを連発したゴールキーパーの海堀あゆみ選手を評価する記事も目立った。(共同)

 韓国の聯合ニュースは18日、女子サッカーW杯の決勝で日本がPK戦の末に強豪米国を下した試合結果をソウル発で速報した。 聯合ニュースは同日午前6時23分、一般ユーザー向けのニュースサイトで「(日本女子)PK戦の末3対1で米国を下す」と速報。続く記事本文で「女子サッカーアジア最強の日本が国際サッカー連盟(FIFA)女子ランク1位の米国を倒し、アジアで初の女子W杯の頂上に上り詰めた」と伝えた。 記事ではさらに「日本は男女含め、FIFAが主管する成人のワールドカップ サッカー大会で頂点を極めた初めてのアジア国家という栄誉もあわせて享受した」とし、日本の勝利を称賛した。

 中国の各ポータルサイトは18日、日本の優勝を「アジア勢初の快挙」「粘り強さが世界を征服した」「日本チームはまるで女子サッカー界の(スペインの名門チーム)FCバルセロナだった」などと最大級の表現で大きく報道した。著名なスポーツ評論家、韓喬生氏は自身のブログで「ドラマチックな試合展開だった。米国はパワーで2点をとったが、日本は信じられないような精神力で2度追い付いた。その粘り強さは全世界の尊敬に値する」と記した。 また、元中国女子サッカー代表チームのエースの孫?氏は「日本チームの中には、会社勤めのアマチュア選手が多くいた。私たちの練習時間は彼女たちよりずっと多いはずなのになぜ強くならないのか?監督、選手、ファン、みんなが反省しなければならない問題だ」と中国は検挙に学んだ方がいいと提案した。」 ーー産経新聞よりーー

 「米国メディアも、決勝戦の結果をトップニュースとして報じている。米ニューヨーク・タイムズ紙は、なでしこの選手らは知る由もないが、米国選手らは世界一の座から落ちたことを残念に思うと同時に、日本の勝利の瞬間をひそかに誇りに思っていると報じた。

 同紙のインタビューで、FWローレン・チェニーは、「なでしこに敬意を表したい。彼女たちは日本をとても幸せにした。日本にもたらされた喜びは今とても必要とされているものだ」と語ったと伝えている。

 また、GKホープ・ソロは、「日本は私がこれまでずっと尊敬してきたチーム。何か偉大な力がこのチームを引っ張ってきたと思う。彼女たちの勝利を心から祝いたいと思うし、それに値する」とコメントしたと報じた。

 米サッカーメディア「ゴール」は、MF澤穂希(INAC)が試合後の会見で、チームメイトとサポーターに感謝の意を述べたと伝え、なでしこのキャプテンとして勝利した最高の瞬間を楽しむとともに、日本のチームスピリットを称えることを怠らなかったとの見方を伝えている。」 ーーサーチナよりーー

 「ロシアのソビエツキー・スポルト紙(電子版)は19日、「なでしこ」は「出場チームで最も平均身長が低い」「その優勝はセンセーショナルだ」と驚きを込めて伝えた。チームが大会中、震災被災地の映像を見ていたことも取り上げ「日本の女性たちは悲劇の映像に鼓舞された」と指摘した。

 なでしこの快挙は開催国ドイツを中心に欧州各国のメディアで大きく取り上げられた。ドイツのウェルト紙は「2度もリードされながらPK戦で勝った。驚くべき精神力の強さ」と記し、ビルト紙は「親愛なる日本女子の初優勝を心からお祝いする」と日本を称えた。

 これまで女子サッカーへの関心が低かったイタリアでもガゼッタ・デロ・スポルト紙が1ページを割いて報道。「平均身長1メートル63の小さなチームが米国を破った」という見出しで伝え「小さな日本女子が見せた鉄の精神力によって女子サッカーは成長できるかも」と女子サッカー人気のけん引役として期待した。スペイン紙アスは「規律ある戦術、チームの信念と何人かの素晴らしい能力を基礎とした完璧に近い新しいスタイルで優勝を勝ち取った」と絶賛した。


 世界のメディアも、なでしこジャパンの快挙を大々的に報道。東日本大震災を乗り越えてたどり着いたサクセスストーリーは海外の多くの記者の心を捉えた。2度も追いついてPK戦の末に強豪・米国を退けたドラマチックな決勝戦。サッカーを超えた感動がそこにあった。

 AP通信のN・アーマー記者が書いた本文の冒頭は印象的だった。

 「日本の長引く悲劇の真っ最中であることを考えると、喜びは小さなものだ。でもそれは代表に名を連ねた女性たちが強固な意志を持って示した“礼儀”だった」

 震災で大きな被害を受けたアジアの代表。苦痛や苦悩を抱いていないはずのない小柄な選手たちが強豪と呼ばれる国を次々に倒した姿は、各国の記者の心を揺り動かした。同記者は「Nadeshikoは前を向いた。魂のサッカーを披露して自分たちの成功を願うことが、たとえどんなに小さくてもそれが心の支えになってくれることを信じて…」とも付記。米国の通信社でありながら、原稿は国境を感じさせないものになっていた。

 英国ロイター通信のE・カーシュボーム記者も「日本からやってきた絶対に負けない(Never―say―die)チームは、気持ちを前面に押しだして米国を驚かせた」と称賛。「何か大きなものが彼女たちを引っ張っていた。私たちは素晴らしいチームに負けた」という米国GKソロのコメントも紹介した。

 スポーツ専門局ESPNのコラムニスト、D・ハーシュリー氏は「これはNeverでつづる物語。日本は一度も米国に勝ったことがなく、米国は先制ゴールをマークしたW杯の試合では一度も負けていない」と過去のデータを紹介。それを覆す展開を「ディズニー社なら映画化にゴーサインを出さない。これほど疲れてしまうシナリオはないから」と米国が抱える苦痛の大きさを表現した。同局の見出しは「顔を上げて、レディース」。負けた米国の健闘を称えるところに、なでしこジャパンの強さがにじみ出ていた。」 ーースポニチよりーー

 日本国内だけでなく海外からも賞賛、絶賛を浴びたなでしこ。「これはNeverでつづる物語。日本は一度も米国に勝ったことがなく、米国は先制ゴールをマークしたW杯の試合では一度も負けていない」と過去のデータを紹介。それを覆す展開を「ディズニー社なら映画化にゴーサインを出さない。これほど疲れてしまうシナリオはないから」という文章にはなるほどと思ってしまう。しかし、現実はディズニーが嫌う物語を奏でた。決勝のスタジアムが試合が進むにつれて、日本を応援する声援が多くなっていったという。延長後半の沢の同点ゴールの時の歓声のボルテージは凄かった。PK戦の1人目を海堀が止めた時もスタジアム全体が日本を後押ししている様だった。

 とにかくとても嬉しい!!!最後に毎日新聞の余録を引用する。

余録:なでしこ世界一
 「特別のことはない。これまでのステップを積み重ねればいい。ただし、最後の1歩は歩幅が広い」−−決勝戦にのぞむ心構えについて男子サッカー日本代表のイビチャ・オシム元監督はそう語った▲ならば、その大会がW杯、その1歩に世界一がかかる決勝戦ならどうか。過去の対戦で1勝もしたことのない米国、そのチームに2度のリードを許しながら粘り強く追いついてのPK戦だ。気の遠くなりそうな深淵(しんえん)をみごと飛び越えたなでしこジャパンの優勝だった▲米国ディフェンダーのすきを突いた宮間あや選手の同点ゴール。クロスに右足アウトサイドで合わせた澤穂希選手の土壇場の同点ゴール。PK戦1本目のゴールキーパー海堀あゆみ選手の右足によるセーブ。これから時代の記憶として後世に語り伝えられるシーンだ▲ついでながら、オシム元監督の言葉にはこんなのもあった。「毎日奇跡が起こるわけではない。奇跡を金で買うこともできない。入念に準備をした上でしか、奇跡は起きない」「勇気をもってのぞまないと幸運は訪れない」(千田善著「オシムの伝言」みすず書房)▲佐々木則夫監督のいう「小さな娘たち」が、体格で勝る強豪を粘りで倒してきた「入念な準備に根ざす奇跡」である。満員のドイツの観衆が大歓声で祝福し、敗れた米国のメディアも震災から立ち直る日本の不屈の精神を表すとの賛辞を寄せた日本女子の「勇気」だ▲その感動をすべての人が分かち合えるスポーツの栄光である。震災の被災地、その支援をしてくれた世界中の人々、この国のすべての住人を今度は歓喜で結びつけてくれたなでしこに感謝する。」

 俳優の原田芳雄が死亡した。

 アントニオ・コルバチョが4月からアポデラードをしているエサウ・フェルナンデスは関係が切れた。出場数を多く望む闘牛士側と、コルバチョの意見が合わなかったのが原因。


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