断腸亭日常日記 2009年 その14

−−バーチャル・リアリティーとリアリティーの狭間で−−

por 斎藤祐司


過去の、断腸亭日常日記。  −−バーチャル・リアリティーとリアリティーの狭間で−−

太い斜字で書いてある所は99年、2000年、2001年、2002年、2003年、2004年、2005年、2006年、2007年、2008年、2009年のスペイン滞在日記です。

99年4月15日〜5月11日 5月12日〜6月4日 6月7日〜6月10日 2000年4月20日〜4月29日
5月1日〜5月14日 5月15日〜5月31日 6月1日〜6月15日 6月16日〜6月29日
2001年4月19日〜5月3日 5月4日〜5月17日 5月18日〜5月31日 6月1日〜6月11日
6月12日〜6月22日 2002年4月16日から4月30日 5月1日〜5月15日 5月16〜5月31日
6月1日〜6月13日 2003年4月16日〜5月24日 5月25日〜6月10日 6月12日〜6月26日
2004年4月14日〜5月7日 5月8日〜5月31日 6月1日〜6月17日 2005年3月31日〜4月24日
4月25日〜5月22日 5月23日〜6月16日 2006年4月13日〜5月6日 5月7日〜5月29日
5月30日〜6月19日 2007年4月20日〜5月19日 5月20日〜6月16日 2008年5月13日〜6月16日
2009年1月1日〜2月10日 2月11日〜3月19日 3月20日〜4月16日 4月17日〜4月24日
4月25日〜5月11日 5月12日〜5月25日 5月25日〜6月6日 6月7日〜6月12日
6月13日〜6月22日 6月23日〜7月3日 7月4日〜7月21日 7月22日〜8月6日
8月7日〜8月22日 8月23日〜8月31日 9月1日〜9月15日 9月16日〜9月23日
9月24日〜10月2日 10月3日〜10月13日 10月14日〜10月26日 10月27日〜11月7日

 11月8日(日) 晴 5123

 30代の女性が詐欺をして男性たちを殺害している疑惑がある事件が2つ起こっているが、島根では女子大生が誘拐され頭部だけが山中で発見される事件が起きた。しかもその頭部には、「顔面は殴打痕があり、内出血していた。行方不明になった10月26日夜から31日の間に、何者かに殴られるなど激しい暴行を受けた後、殺害されたとみられるという。」(産経新聞)という。非道いものだ。時代の閉塞状況がこういう事件を起こすのだろうか?

 夜中にNHKで美術番組をやっていた。その中で、石田徹也の作品を観て非常に驚いた。「飛べなくなった人」など驚くような閉塞感を絵の中に表現できている。「ぐち」も凄い!ある人は、3,4日考え込んでしまったという。NHK日曜美術館で紹介されるや、一大ブームを起こし画集などは異常な売れ方をしたという。風刺画と囲ってしまうだけでは収まらない何かがある。「死後も人気は衰えず、2006年11月にクリスティーズが香港で開催したオークション『アジアの現代美術』に Lot. 496 として出品された『無題』(2001年)は、クリスティーズの事前落札予想価格6万 - 8万香港ドルをはるかに上回る78万香港ドル(約1200万円)で落札された。」 ーーWikipediaよりーー

 彼が生まれた1973年。清水邦夫が、『泣かないのか?泣かないのか?1973年のために』の戯曲があるが、井上陽水の『傘がない』の年である。その年に生まれたといういうのも、物語を感じる。


 11月9日(月) 晴 27883

 闘牛の会用のDVDをダビングした。と、いってもこれから編集である。定例会には、EFE通信のTV取材が来るそうだ。今日も日比谷でやっている大つけ麺博に行ってきた。どうも思うようなつけ麺には出会えない。今日は塩つけ麺を2種類食べたがインパクトがない。勿論まずくはないのだが、印象に残るほどというか、店に食べに行きたいと思うような味ではなかった。土曜日に食べた、「アイバン・ラーメン」のつけ麺が美味しかった。あれは店に食べにいきたいと思った。つけ汁が少ないのが残念だったが…。これを作っているのが、伊丹十三の映画、『たんぽぽ』を観てラーメンの虜になって、来日してラーメン屋を開いたアメリカ人。出来るなおぬし。

 今日の朝は、頭痛がした。ここ3、4日そんな感じで風邪かと思って体温を測ったら36.2度。何だ大丈夫じゃんと思った。夜、シーラさんからTELがあり30分くらい話をした。闘牛とりわけホセ・トマスの話と闘牛の会の話。来年はホセ・トマスが観れるかな?と言っていた。観たいのなら観る方法をちゃんと伝授したい。難しいようで難しくないのだ。行けば何とかなると、いうのが僕の主義。これまでそうやって闘牛を観てきたのだから…。風邪に注意するように助言された。ありがたい。そして、元気そうだった。不況の中でも元気が1番。

 7日の結果。 グアダラハラ(メキシコ)。ポンセ、耳1枚、耳2枚と尻尾1つ。アルトゥロ・マシアス、マリオ・アギラール、耳なし。

 8日の結果。 メキシコ。マノロ・アルサ、耳1枚、場内1周。ポンセ、耳1枚。フェルミン・スピノラ、耳2枚、耳1枚。 モンテレイ(メキシコ)。ソトルコ、耳1枚。カステージャ、耳2枚と尻尾1つ。アルトゥロ・マシアス、耳1枚。


 11月10日(火) 晴 8599

 ホセリートがTV解説者として来年ディヒタル・プルスで闘牛中継でデビューする。不思議な感じがする。そして、どんなことをいうのか非常に興味深い。あれだけの闘牛士なので何を感が闘牛をやっているかの一端が解るだろう。それと付随して思うことがある。ホセ・トマスが来年セビージャに出場するが、1回はドミンゴ・デ・レスレクシオンで従来通りTV中継のない日の出場。あと1日は、TV中継のあるフェリアの闘牛である。本当にそれで合意したのかと不思議に思ったのだ。しかし、ホセリートがTV解説者になるというニュースを訊いてそういうことかと思ったのだ。

 何故なら、ホセ・トマスは引退前、99年からホセリートと同じエンリケ・マルティン・アランスがアポデラードに付いていた。ホセリートの主張は、闘牛をTV中継すると、TV局が払うお金は興行主に行き闘牛士には直接支払われないのでTV中継はしない方が良いというもので、それがもとでホセ・トマスは2000年サン・イシドロに出場しなかったし、2001年は、ホセリートと一緒に出場した闘牛がサン・イシドロ期間中にもかかわらずTV中継されなかった。これは異例中の異例だ。2002年はTV中継された。

 2006年に復帰してからホセ・トマスの闘牛はTV中継されていない。インターネットでも動画は最高3分までとか3分半までという約束があるらしい。そんな中で来年のセビージャに出場でTV中継されるようなのだ。勝手に解釈すれば、ホセリートがTV解説者になることになってTV中継にOKを出したということなのか?ホセリートならホセ・トマスはTV中継で解説されて良いと思っているということなのだろうか?もしそうだとしたら、来年のサン・イシドロのTV中継期間中にホセ・トマスが出場してもおかしくないということになる。

 ホセリートがTV解説者として出演するディヒタル・プルスの闘牛中継は、予定では、サン・イシドロ(マドリード)、セビージャ、ビルバオ、サラゴサ、パンプローナとファジャス(バレンシア)とあるわけで、このうちマドリード、セビージャ、ビルバオの出場が決まっていて、おそらくバレンシアにも出場するだろうし、こうなると切符の売れ行きはどうなるのか?また、ダフ屋値段はどうなるのかという現実的な問題に興味が移ってくることになるのだ。すでに慈善団体が企画した5月23日のビルバオの闘牛のホテルを抑えてある。今後の動きを注意深く見守りたい。


 11月12日(木) 曇 15123

 怨という漢字を黒字に一字書いた旗(通称怨旗)を掲げて熊本県水俣で、チッソを相手に訴訟を起こした原告団。怨という字は、当用漢字にない字だった。戦後、漢字は軍国主義を助長したとして、漢字制限をしたのがこの当用漢字だ。「当用漢字は法令、公文書、新聞、雑誌および一般社会を対象とすると記された。使用上の注意として、この当用漢字で書けない場合には、言葉を変えるか、かな表記にすべきとされた。」 ーーWikipediaよりーー

 「1972年1月、千葉県のチッソ五井工場を訪問した際に、交渉に来た患者や新聞記者たち約20名が会社側の雇った暴力団員に取り囲まれ、暴行を受ける事件が発生する。スミスもカメラを壊された上、脊椎を折られ片目失明の重症を負う。当時のチッソ社長は江頭豊であった。この事件でスミスは「患者さんたちの怒りや苦しみ、そして悔しさを自分のものとして感じられるようになった」と自らの苦しみを語った。その後『ライフ』1972年6月2日号に「排水管からたれながされる死」を発表し、大きな反響を得た。
」 ーーWikipediaよりーー

 アメリカの写真家ユージン・スミスを襲った暴力団は、江頭豊社長が雇ったのかどうかは判らないが、たとえ部下が手配したものでも責任というものが発生すると考えるのが正統的な考えるだろう。「娘・優美子が外務省勤務の小和田恆に嫁いだ。恒と優美子の長女である雅子は平成5年(1993年)、皇太子徳仁と結婚し、皇太子妃となった。
」 「後藤田正晴は徳仁親王と小和田雅子の結婚について、雅子が水俣病を引き起こしたチッソの社長を歴任した江頭豊の孫にあたることから、患者の憎悪や国民の不満が皇室に向くことを危惧し、「皇居に莚旗が立つ」と反対した。しかし水俣病患者から皇室に抗議行動がされたことはない」 ーーWikipediaよりーー

 話を元に戻せば当用漢字は時代遅れになり廃止状態になる。怨という字に代表されるように新聞にも当用漢字では収まらない漢字が表記されるようになるからだ。それに代用するように常用漢字が出来る。「当用漢字とは、1946年(昭和21年)11月16日に内閣から告示された漢字の全廃を目的に漢字を制限するための表に掲載された1850字の漢字を、狭義には指す。広義には、関連するいくつかの告示を総称する。同表では、日常使用しないとされた漢字は制限され、公用文書や一般社会で使用する漢字の範囲が示された。
 常用漢字は、1981年に内閣から告示された漢字表に掲載された漢字1945字(常用漢字一覧参照)を指す。同表は当用漢字表を基に改定されたものである。常用漢字は、漢字全廃を目的とした当用漢字と比べて制限の緩い「目安」という位置付けになっている。漢字を巡るこうした政府の動きと前後して、日本工業規格(JIS)も、コンピュータやワードプロセッサ(ワープロ)などで用いる漢字について、その漢字の種類(文字集合)と、各漢字をデータとして処理する際の数値表現(文字コード)の規格を独自に定める試みを続けてきた」 ーーWikipediaよりーー

 漢字全廃を前提として当用漢字があったというのは驚きだが、今の常用漢字はワープロやパソコン、携帯電話の普及で全然違うものになってきた。鬱という漢字は読めても書くことが難しい字だ。当用漢字にはない。今は書けない字でも、パソコンや携帯では簡単に打つことが出来る。時代は電子機器によって変わってきている。

 ここでも時代というものがキーワードになっている。石田徹也が生まれたのが1973年。その前年は60年代の時代の歪みが一気に表出した時期だ。1月4日クルト・ワイムが国連の事務総長就任。ユージン・スミスを襲ったチッソの事件、横井庄一がグアム島で発見。2月3日に札幌オリンピック。10日横井庄一任務解除命令。19日連合赤軍によるあさま山荘事件。28日に全員逮捕。21日ニクソン米大統領、訪中(米大統領としては初)。3月12日 東武東上線成増駅前にモスバーガーの第一号実験店舗が開店。21日高松塚古墳で極彩色壁画が発見される。4月4日外務省機密漏洩事件で毎日新聞の西山太吉記者らが逮捕される。 16日川端康成が逗子市でガス自殺。13日大阪・千日デパート火災(死者118人)。5月15日 アメリカから日本へ沖縄返還、沖縄県発足。26日 モスクワでニクソンとブレジネフ、SALT Iに調印。30日 イスラエルのテルアビブ空港で日本赤軍乱射事件。24人死亡、100人負傷。6月イラク石油会社を国有化 。6月11日 田中角栄通産相が「日本列島改造論」発表。14日 日本航空ニューデリー墜落事故。14日 中絶禁止法に反対しピル解禁を要求する女性解放連合(中ピ連)が結成される。 17日 アメリカ、ウォーターゲート事件発覚。ニクソンの盗聴が明らかになる。17日 佐藤栄作首相退陣表明。新聞記者を全員退去させ“テレビ主導”となった前代未聞の退陣会見に。27日 最高裁判所で日照権が初めて認められる判決が下される。7月7日 田中角栄が日本の首相に指名。12日ハイセイコーが大井競馬場でデビュー。7月16日大相撲名古屋場所は小結・高見山が13勝2敗で初優勝。外国人力士の幕内最高優勝は史上初。24日 津地裁四日市支部、四日市ぜんそく訴訟で住民側勝訴の判決を下す。8月2日 カシオ計算機が世界初のパーソナル電卓「カシオミニ」を発売。10日-11日 アメリカ、ベトナムからの地上勢力の撤退を終了。 26日 ミュンヘンオリンピック開催。9月11日まで。9月5日 ミュンヘンオリンピック事件。オリンピック選手村でゲリラがイスラエル人選手らを殺害。 14日 閣議でむつ小川原開発を了承(列島改造の最初) 29日 - 田中首相訪中し、日中国交正常化の共同声明。10月1日 日本テレビのバラエティ番組「シャボン玉ホリデー」がこの日を以て終了、11年4ヶ月にわたる放送に幕を下ろす。7日 巨人が8年連続セ・リーグ優勝(V8)。同日、阪神のエース・村山実が現役引退を表明。14日 日本の鉄道開業100年。22日 戦後の爆笑王、柳家金語楼死去(享年71)。28日 日中国交正常化を記念して上野動物園にジャイアントパンダのランラン、カンカンが来園。28日 プロ野球日本シリーズは巨人が阪急を4勝1敗で下しシリーズでも8連覇。11月2日 北海道奈井江町の石狩炭鉱でガス爆発による落盤事故があり、作業員31人全員が生埋めにより死亡。6日 国鉄北陸トンネル内で列車火災(北陸トンネル列車火災事故)。7日 アメリカ大統領選挙でニクソン、マクガバンを破り再選。投票率は1948年以来最低の 55%。12月18日 - アメリカ軍、北爆再開(ベトナム戦争)。
 芸術、文化、ファッション
芥川賞 第67回(1972年上半期) - 畑山博 『いつか汽笛を鳴らして』、宮原昭夫 『誰かが触った』 第68回(1972年下半期) - 山本道子 『ベティさんの庭』、郷静子 『れくいえむ』 直木賞 第67回(1972年上半期) - 綱淵謙錠『斬』、井上ひさし『手鎖心中』 第68回(1972年下半期) - 該当作品なし
1972年の映画
地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン 猿の惑星・征服(原題:CONQUEST OF THE PLANET OF THE APES) ゴッドファーザー キャバレー ポセイドン・アドベンチャー ラストタンゴ・イン・パリ ゲッタウェイ 約束(松竹、出演:萩原健一・岸惠子、キネマ旬報ベストテン第5位)
1972年のテレビ
太陽にほえろ!(日本テレビ系、出演:石原裕次郎) 金曜ドラマ(TBS系、4月〜家族日誌が第一作) 木枯し紋次郎(フジテレビ系、出演:中村敦夫) 必殺シリーズ(朝日放送・TBS(1975年4月からはテレビ朝日)系、第一作は必殺仕掛人) 新・平家物語(NHK大河ドラマ、出演:仲代達矢、中村玉緒) 藍より青く(NHK連続テレビ小説、出演:真木洋子) 飛び出せ!青春(日本テレビ、2月20日〜1973年2月18日、出演:村野武範)
1972年の漫画
4月 - ベルサイユのばら、週刊マーガレットで連載開始 4月 - ドカベン、週刊少年チャンピオンで連載開始
1972年のアニメ
1月4日 「樫の木モック」放映開始 1月9日 「ムーミン」放映開始 1月10日 「正義を愛する者 月光仮面」放映開始 4月1日 「海のトリトン」放映開始 4月3日 「魔法使いチャッピー」放映開始 4月5日 「赤胴鈴之助」放映開始 4月23日 「アニメドキュメント ミュンヘンへの道」放映開始 7月8日 「デビルマン」放映開始 8月27日 「モンシェリCoCo」放映開始 10月1日 「科学忍者隊ガッチャマン」放映開始 10月4日 「アストロガンガー」放映開始 10月5日 「かいけつタマゴン」、「ハゼドン」放映開始 10月7日 「おんぶおばけ」、「ど根性ガエル」放映開始 12月3日 「マジンガーZ」放映開始
1972年の音楽
ちあきなおみ「喝采」1972年度第14回日本レコード大賞大賞受賞曲 宮史郎とぴんからトリオ「女のみち」 小柳ルミ子「瀬戸の花嫁」「雪あかりの町」「京のにわか雨」 よしだたくろう「旅の宿」「結婚しようよ」 天地真理「ひとりじゃないの」「ちいさな恋」「虹をわたって」 沢田研二「許されない愛」「あなただけでいい」 山本リンダ「どうにもとまらない」「狂わせたいの」 平田隆夫とセルスターズ「悪魔がにくい」「ハチのムサシが死んだのさ」 五木ひろし「待っている女」「かもめ町みなと町」「夜汽車の女」「旅鴉」 石橋正次「夜明けの停車場」 「鉄橋をわたると涙がはじまる」 青い三角定規「太陽がくれた季節」 南沙織「ともだち」「純潔」「哀愁のページ」 和田アキ子「あの鐘を鳴らすのはあなた」1972年度第14回日本レコード大賞最優秀歌唱賞受賞曲「夏の夜のサンバ」「夜明けの夢」 トワ・エ・モア「虹と雪のバラード」 橋幸夫「子連れ狼」 奥村チヨ「終着駅」 麻丘めぐみ「芽ばえ」1972年度第14回日本レコード大賞最優秀新人賞受賞曲 ペドロ&カプリシャス「別れの朝」 尾崎紀世彦「愛する人はひとり」 郷ひろみ「男の子女の子」 野口五郎「めぐり逢う青春」「悲しみの日曜日」「青い日曜日」 西城秀樹「恋する季節」「恋の約束」 チューインガム「風と落葉と旅人」 もとまろ「サルビアの花」 上條恒彦「だれかが風の中で」 三善英史「雨」 森昌子「せんせい」「同級生」 ガロ「学生街の喫茶店」 チェリッシュ「ひまわりの小径」「古いお寺にただひとり」 あがた森魚「赤色エレジー」 ビリー・バンバン「さよならをするために」「れんげ草」 森田健作「友達よ泣くんじゃない」 本田路津子「耳をすましてごらん」 森進一「波止場町」「旅路のはてに」 欧陽菲菲「恋の追跡(ラブ・チェイス)」「夜汽車」 平浩二「バス・ストップ」 千葉紘子「折鶴」 内山田洋とクール・ファイブ「恋唄」「この愛に生きて」 BUZZ「ケンとメリー〜愛は風のように〜」 ハニー・ナイツ「ふりむかないで」 アグネス・チャン「ひなげしの花」 金森勢・杉並児童合唱団「ピンポンパン体操」 坂本スミ子「夜が明けて」 藤圭子「京都から博多まで」「花は流れて」 井上順之「涙」 朱里エイコ「北国行きで」「恋の衝撃」 ポップ・トップス「マミー・ブルー」 カーペンターズ「スーパースター」 アンディ・ウィリアムス「ゴッド・ファーザー・愛のテーマ」 フォークソング全盛時代が到来する。

 これだけ書いても1972年という時代が思い出せる。横井庄一がグアム島から「恥ずかしながら…」と出て来て、札幌オリンピック直後に浅間山荘事件があり連合赤軍事件が明るみ出て、モスバーガーなどのファーストフードが万博後日本に本格的にチェーン展開を開始し、外務省機密漏洩事件、沖縄返還があり、日本列島改造論の田中角栄が総理大臣になり、飛行機事故やデパート火災があり、世界初の電卓が発売され、川端康成の自殺、ウォーターゲート事件、アメリカのベトナム撤退があり、中国の国交正常化、外国人力士として高見山の初優勝、ミュンヘンオリンピック事件があり、巨人の8連覇と村山実の引退。

 市川崑や森一生、池広一夫が監督した『木枯らし紋次郎』で紋次郎が長楊子をくわえて、「あっしには関わり合いのないこって」といっていつも関わっていた。こういう時代だから川端康成が自殺したのかも知れない。色んな事がありすぎた。同時に視聴率を稼いだ『必殺仕掛人』は深作欽二や三隅研次などが監督した。森一生、池広一夫、三隅研次は大映でお馴染みの監督。深作は翌年、『仁義なき戦い』で有名になるが、それまで日が当たらなかった大部屋俳優を「ピラニア軍団」として食える俳優にする(室田日出男、川谷拓三、志賀勝など)。歌謡曲では、天地真理、小柳ルミ子、南沙織の3人娘と麻丘めぐみ、郷ひろみ、野口五郎、西城秀樹の新御三家、グループサウンズの唯一の生き残り沢田研二や、奥村チヨ、山本リンダ、ド演歌のぴんからトリオ、フォーク系の『サルビアの花』『だれかが風の中で』『結婚しようよ』『学生街の喫茶店』『赤色エレジー』『太陽がくれた季節』『別れの朝』『さよならをするために』『ケンとメリー〜愛は風のように〜』などがあり、森昌子がいる。山口百恵前夜である。

 10日イギリス人英会話講師、リンゼイ・アン・ホーカーさん(当時22歳)の死体遺棄容疑で市橋達也容疑者(30)が逮捕された。大阪から千葉県警行徳署まで新幹線で移送されたが大阪駅や東京駅でマスコミや野次馬が沢山いる中での移送だった。整形手術後の写真が公開されてから数日後の逮捕劇。各局のニュースはトップで報じたようだ。


 11月13日(金) 曇のち雨 1179

 今日オバマ大統領が来日する。基地問題など色々なことが話し合われるだろう。実り多いものになって欲しい。都心は交通規制がひかれ綺麗な空気になる1日である。闘牛の会用DVDの編集が終わった。昨日は外に出ず1日編集をしていた。カポーテとムレタを久々に出してみた。押入に入れっぱなしだったので型くずれしていた。ムレタには何と虫食いのあとがあった。ショックだ。カポーテは大丈夫だった。

 「肝炎患者を救済する法案をめぐって、民主党と自民党の担当者が会談し、民主党側が、自民党が求めていた「肝硬変」の患者などへの支援を法案に盛り込むことを受け入れたことから大筋で合意し、今の国会で法案が成立する見通しとなりました。 肝炎患者の救済をめぐって、鳩山総理大臣は、すべての患者の経済的な負担を軽減することなどを定めた法案を、野党の協力を得て、今の臨時国会で成立させたいという考えを示しています。これを受けて、12日夕方、民主党の福田衣里子衆議院議員らは、自民党の大村前厚生労働副大臣と会談し、民主党の法案に賛同してほしいと求めました。これに対し、大村氏は、自民・公明両党がすでに提出した法案に盛り込まれている、肝炎が進行して起こる「肝硬変」や「肝がん」の患者に対する支援を法案に取り入れるよう求め、福田議員らはこれを受け入れました。これによって、民主党と自民党が法案の内容について大筋で合意し、共産党や社民党も同様の方針を示していることから、肝炎患者を救済する法案は、今の国会で成立する見通しになりました。」 ーーNHKニュースよりーー


 11月14日(土) 雨のち曇 38720

 本屋で面白い物がないかと観ていたら、雑誌『東京人』12月号。特集が永井荷風の愉しき孤独。目次を観たら、小沢昭一、関川夏央などが書いていたので直ぐに買った。小沢昭一の文章にシビレ、関川夏央の物語に上手さを感じた。荷風もこうやって書かれると幸せだ。幸せなどという実態のないことにウキウキするのは恋と同じで楽しいことだ。伊藤榮洪の文章も思っていたようなことが書かれていて、その事を改めて確認できて嬉しかった。


 11月15日(日) 曇 7822

 昨日闘牛の会があった。久々に来た人や、始めてきた人も3人ほどいて、いつもよりも多い闘牛の会だった。DVDは初めが、ラ・オレハ・デ・バン・ゴッホの『Geografia』のPVを流した。騎馬闘牛は今年の5月31日コルドバのパブロ・エルモソ・デ・メンドーサとディエゴ・ベントゥラ2頭と、6月28日レオンのパブロ・エルモソ・デ・メンドーサ。最後がシャキーラの『Las caderas no mienten』英語のタイトルは『Hips don't lie』のPVで締めた。闘牛ニュースは、来年のホセ・トマスの出場状況と、ホセリートがTV解説者になることを絡めて、ホセ・トマスはTV中継にOKを出すのかも知れない事を発表した。

 それからEFE通信のTV取材が30分あった。僕がセサル・リンコンから貰ったカポーテとムレタの説明。万希ちゃんが日本で出版された闘牛マンガとその原画を持ってきて説明した。堀池さんが、以前闘牛の会で作った闘牛場で使う白と緑のハンカチとHPの説明をした。荻内先生のインタビューと、会の今後の予定と方針を話し合った。始めてきた人の自己紹介。今回は、人数が多かったので、安田スタジオでそのまま使って二次会になった。

 13日の結果。 バレンシア。レオナルド・ベニテス、耳1枚が2回。ファンディ、耳1枚、耳2枚。セサル・ヒロン、耳なし。


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