Moviespotting BBS

無責任な誹謗中傷、商用目的での人員の募集、金銭や物品のやりとりに発展する
おそれのある書き込みは、掲載者に無断で削除することがあります
読む側の立場を考慮した深いご意見をお待ちしています


Moviespottingホームページへもどる

Name
管理者専用
Mail
counter
Your URL
Title
Color
Say Whatever You Want

検索  過去ページ

[7459] 今年もよろしく&BLOGに移行します! '05/01/07(金) 01:17:11

下記のURLにBLOGをつくりました。こちらのBBSは近く過去ログだけになります。しばらくはまだ書き込めます。

http://bluetonic.exblog.jp/

Name: みいちゃん

[7458] 今年もよいものを観たように思います '04/12/06(月) 01:45:33

>ぱとさん。私の今年のベスト本は「荊の城」(ミステリー)です。国内は、なんか脱力するようなベストセラーばかりが話題になって、「文芸とはなんぞや」ってな気分になっちゃいました(とどめが「○車男」でさらに脱力です!)。

>かつさん。カイリーちゃんのベスト、iPod miniにいれてきいてます。「らっきーらっきーらっきー」も年末の街なかできいていれば以外と恥ずかしいこともなく……。二枚目は傑作「Fever」からの曲ばっかりでしたが、PV集だとすれば妥当な選曲。はやくDVDがみたいです(国内盤を買うので、来月までしばしのがまん)。「Where The Wild Roses Grow」は「Be@tUK」で放映されたものを後生大事にとってました。DVDで観られる日がくるなんて、ほんとにうれしいです。今月出るブリトニー・スピアーズのPV集とあわせて「pop icon」の形成と変遷をじっくり鑑賞しようかと……。

はやいですが、今年のベストものを。舞台は「浪人街」、来日舞台はアントニー・シャーがイアーゴーを演じたRSCの「オセロー」、舞踊は菊之助&玉三郎が清姫をおどりわけた「二人道成寺」、バレエは新国劇でやったフェリ&コレーラの「ロメオ&ジュリエット」とジャン・マイヨーの振り付けの斬新さとコピエテルス嬢の時分の美しさがぴったりと一致した傑作「La Belle(美女)」、映画はシャーロット・ランプリングの色あせぬ美しさが印象的だった「スイミング・プール」、音楽は書上奈朋子さんのアルバム「Psalm 詩編」です。

Name: みいちゃん  Mail: bluetonicxxx@yahoo.co.jp

[7457] 天変地異の多かった今年も、もう年末です '04/12/06(月) 01:41:17

ご無沙汰しております。もう年の暮れです。週末はシルヴィ・ギエムのコンテンポラリーと中村獅童の「丹下左膳」を観ました。

シルヴィのコンテンポラリーはプログラム3つで彼女の出演時間は六十分たらず。ああ、短いです。二回みたけど、ものたりません〜。男性二人が彼女をかかえあげてはかかえおろすという動作をくりかえすだけの「ブロークン・フォールズ」、「かかえおろす」という行為がかくも美しいとはおもいませんでした。まるでピエタのよう、と思ってしまったのは私だけかなあ。「丹下左膳」は主役より場内をわかせる麿さんと上杉さんの「伝説の小劇場コンビ」に胸をあつくしました。キモノすがたの辺見えみりちゃんがかわいかったです。

年内のたのしみは、小林十市さんが俳優として出演する「エリザベスレックス」と「新選組」の最終回かな。ニンテンドーDSはとりあえず「ポケモンダッシュ」やってます。来年の楽しみは椎名林檎ちゃんひきいるバンド「東京事変」のライヴと英国ロイヤルバレエ団の六年ぶりの引っ越し公演です。

Name: みいちゃん  Mail: bluetonicxxx@yahoo.co.jp

[7456] Stock - Aitken - WatermanとドラマーとしてのPhil Collinsは偉大だったのであった '04/12/02(木) 22:03:58

こんばんわ。お久しぶりでございます。12月に入り一段と冷え込んできました。そんな寒さもふき飛んでしまうくらいカイリーちゃんのBEST CD & DVDは素晴らしいですね(←唐突な展開)。おまけの透け透け衣装シールの大きさが微妙に小さくて肝心なところをはっきり見せないのがさすが寸止めカイリー。

こうやって並べて聴くとPWL時代の曲の出来の良さにビックリします。デビュー時のものはさすがに懐メロっぽいのですがサードの曲はちょっと手を入れれば今でも通用しそうな気も。ジェイソン・ドノヴァン(いま何処に…)との曲もいいですね。

DVDはカラオケ風の字幕を出せるのもポイント高いですが、好きなときに何度でも"Where The Wild Roses Grow"を観れるのが嬉しいです。

あとband aid 20も買ってみたのですが、トム(キーンの方)クリス、フラン、ダイド、ジャスティン、ロビーとまあ一応スターが揃っているんだけど、結局リアムもトムもデーモンも唄わず、ノエルもギター弾かずってことでなんとなく地味な印象。2曲目のオリジナルを聴くとわかるんですが、この曲に不可欠なのはボノが"Well tonight thank God it's them instead of you"を唄うことともうひとつ、フィル・コリンズのドラムなんですよね。あのタイトなドラミングが曲をガシッと引き締めてるというか。もし今回も彼がドラムを叩いていればデーモンもお茶を配ってたりしないで「おお、かっちょいいトラックだな。おし、俺も唄う!」ってなってたと思うんだけどなぁ。残念。

Name: かつ  Mail: katsu@jc4.so-net.ne.jp

[7455] Angry Kid '04/11/15(月) 22:55:51

先週のぽかぽか陽気から一転、急にぶるぶるっとくる寒さがやってきました。
みいちゃん、皆さん ごぶさたしています。
読書の秋、ネビル・シュートの『パイド・パイパー』読みかけです。

先週末ふた泊ほど東京で過ごしました。渋谷では外でひざ掛けをお借りしながら昼食をいただきましたが、隣に座った3人のイギリス人がボリュームのあるチキンサンド(ナイフとフォークがついてきた)を注文したので、マナーに疎い私は「おお、これは生きたお勉強の機会到来」とわくわくしながら横目で見ていたわけです。しかし彼らは私の思惑も知らず、皆手づかみで召し上がっておられた……

さてアードマン。ウォレスとグルミットがかわいいアードマン一派ですが、「Angry Kid」という一篇が数分という短い実写にアニメを組み合わせたシリーズを出しているそうです。視聴対象が15歳以上、というあたり、ウォレスとグルミットとはちょっと毛色が違う、いや絶対違うと思うのです。

Name: ぱと  Mail: partridg@mte.biglobe.ne.jp

[7454] 一般的な答えしかできませんししませんが '04/11/12(金) 00:38:27

しょうさん、朝はやくからご苦労さまです。

イギリスの有名な映画会社といえば、やはりフランケンシュタインや吸血鬼などのホラー映画制作で有名なハマー・フィルムでしょうか。ファンも多くて、DVDのBOXセットまででてます。昔の映画ですけれども。最近だとクレイアニメのアードマンなんかが有名? あとはIMDBなどをお調べください。お仕事で必要でしたら、ブリティッシュ・カウンシルや英国観光局にお問い合わせになってはいかがでしょうか。

新作の情報は、宣伝をかねてネットにどんどん情報が流されていますし、IMDBなどには企画段階でリンクをはるところも。一方で、雑誌や新聞からネタ拾いをするのは今日でも有効でしょう。もっとも、映画雑誌や大衆紙もいまはWEB版がありますね。

Name: みいちゃん  Mail: bluetonicxxx@yahoo.co.jp

[7453] 初心者なんですが・・・ '04/11/11(木) 04:08:45

英国の有名な映画制作会社って、どんなのがあるんですか?
それと、これから制作される映画情報があったら、是非教えてください!

Name: しょう  Mail: festivan@ezweb.ne.jp

[7452] BBC版シャーロック・ホームズに異変あり '04/10/24(日) 13:59:28

シャーロック・ホームズの映像化成功例といえば、なんといってもグラナダTV制作のジェレミー・ブレッドですが、数年の時をへてこんどあらたにBBCがつくった「バスカビル家の犬」の視聴率がすごくよかったみたいなんですね。日本でも、このあいだNHKで放映されましたが、ほとんどオリジナルっていってもいい脚本・演出で、それでいて原作の世界をそこなうことがなく、スピーディでとても面白いものにしあがっていました(グラナダ版も、終わりのころにはオリジナルでやってましたからね〜)。イアン・ハートのきれやすそうなワトソンも魅力的でしたが、なんといっても映像が刺激的。エレガントな雰囲気より、バイオレンスな味付けがしてあって、今日の視聴者にうけたってとこでしょうか。

しかし、おどろくべきは、この「バスカビル家の犬」の制作スタッフが、次回作でシャーロック・ホームズ役をすげかえちゃったってことです。なんと、こんどきまったタイトル・ロールが「ルパート・エヴェレット」ですよ。カムアウト後は、もはや「ゲイの役以外はひきうけない」と豪語する彼が、なにゆえに、このリスキーな役を?! 「バスカビル」スタッフはどこまでシャーロック・ホームズの原典の聖域にふみこむのか? なんてことはないと思いますが(イアン・ハートがいやがるでしょう、やっぱり)、それにしても、これって、すごい勇気ある選択ですよね。一日もはやい放映を心待ちにすることにしましょう。どうせNHKが速攻、放映してくださることでしょうし。

詳細はBBCのプレス欄をGoogleってください。

Name: みいちゃん  Mail: bluetonicxxx@yahoo.co.jp

[7451] 大盛況ヴィスコンティ映画祭 '04/10/16(土) 23:58:50

十一日間限定、有楽町でおこなわれているヴィスコンティ映画祭、通い詰めてはや一週間をすぎました。華麗、耽美、官能、退廃……と、まあ、いつもきまりきった言葉で形容されるイタリア大巨匠の作品群ではありますが、大画面でみる世界はさすがに圧巻であります。ひごろみている映画は、新作ばかりなので、あたりはずれも多いわけですが、こうした大巨匠のレトロスペクティブっていうのは「はずれなし」。たのしんでおります。

とはいえ、さすがに一日二本づつみるのはしんどくなってきました。会場が映画館ではないので、椅子が堅いです。背もたれが低くて頸がささえられない状態で一本二時間強〜三時間の映画を一日二本。へろへろです。風邪ひきそうです〜。

会場におしかけている客層の大半がシニア層なのが印象的です。当時リアルタイムでみた人たちは、岩波ホールの小さいスクリーンでみたりしていたわけで。今回、修復済みのフィルムもあるし、全部イタリア映画学校お蔵だしイタリア語バージョンだし(イタリア語でいいのか? なインターナショナル作品もあります。「地獄に堕ちた」はあきらかに妙に思いました。日本語字幕も「SS」を「陸軍」なんて訳していて無神経なかんじ。「これからは陸軍の時代だ!」なんて、アッシェンバッハの気がふれたのかと思いました)、画面でかいし、みんなへろへろになりながらも、初めてベールを脱いだ華麗な画面に憑かれたようにかよってます。それにしても! 純愛ブームだかなんだかしらないけど、映画好きのお子様たちに、退廃的どろどろ愛憎ドラマとはいえ、ヴィスコンティくらい一度みとけってかんじです。映画祭なのに、若い客、すくなすぎ。映画も文学と同じで、すでにシルバー世代のものなのかしらん。

私自身に限っていえば、ヴィスコンティをとりつかれたようにみたのは高校生くらいのこと。わけもわからず、あのなんともいえない退廃的な雰囲気にひかれてみていたわけです。コドモには、わけがわからないなりに、どきどきしてみてしまう映画っていうのがあるわけで、ヴィスコンティ映画っていうのはそれでした。今回、久しぶりにみたヴィスコンティ映画をみて思ったことは……「オトナになったなあ、自分」でしょうか。繰り返しみることで、新しい発見があって、自分のなかの成長した部分をそれによって知る、という映画があるものですが、今回はそれが大挙しておしよせてきたようなかんじです。とりわけ「イノセント」! 嬰児殺しを苦にしての自殺、とラストをはやがてんするほどお子様ではなかったとはいえ、「そうかあ、そういうことだったのか!」と膝をうちっぱなしの二時間でした。きょうは「家族の肖像」をみましたが、これも、このあと、何十年もたってからみると、ど〜んとくるんだろうなあ。今回の映画祭で心にのこったのは、「華麗」でも「耽美」でもなく、ひしひしと胸にせまるような「孤独」かなあ。そして、身分が高く、知性も人一倍ありながら、愚かしいような行動にでる(多くは怪しげな人物への恋情として描かれますが)人物を、解剖するような手つきで客観的にみせながら、その愚挙にでる人物たちを否定しないところかなあ。まあ、超絶美形ばかりをキャスティングしているせいで、天上人のオハナシみたいにみえるっていうのはありますけどねえ……。

Name: みいちゃん

[7450] 検索の仕方 '04/10/04(月) 22:07:11

No.7449の発言の方、こんばんは。「IMDB」やスティングレイの「allcinema ONLINE」で検索してみましたか? 「Google」とか……。そこまでキャストがわかっているなら、人にきくより検索エンジンつかったほうがずっとはやいと思うんですけど……。

ちなみに、ルーシー・パンチで検索すると、「カム・トゥギャザー もうあなたしか見えない」っていう壮絶(?)なタイトルがすぐひっかかりましたよ。WOWOWでやった2002年制作のテレビムービーで、恋愛ものだから、おそらくこれではないでしょうか。日本でも本国でもビデオはでてないようです。

この掲示板は個人のサイトです。質問コーナーはありませんので、これに関するお返事は不要です。どうもありがとうございました。

Name: みいちゃん  Mail: bluetonicxxx@yahoo.co.jp

[7449] イギリス映画 '04/10/04(月) 02:22:21

こんばんわ。
私は今、どうしても見たい映画があります。以前、見てなかなか面白いと思ったのですが、有名な俳優も出ていないし、大作でもないので特にタイトルを記憶しませんでした。今になって、また見たいと言う思いがふつふつと込み上げてきて、いろいろ探しているのですが、なかなか見つかりません。かすかな記憶で残っているのが、「グリーンフィンガーズ」の端役で出演している「ホーリー役のルーシー・パンチ」が主演だったと思います。
内容は外国へ行ってしまった音信不通の彼に思いを寄せる彼女(ルーシー)が、軽いノリの男と出会う。最初はお互いどうとも思っていない2人がすれ違うが、最後にはお互いが自分の中で大きな存在になり、ハッピーエンドを向かえるあらすじだったと思います。あいまいな記憶で申し訳ないんですが、どなたかこの内容で思い当たる映画がある方は、タイトルを教えて下さい。
Name: まい

[7448] 指輪物語マラソン達成(自宅でですが) '04/10/02(土) 23:39:20

ちょっと涼しくなってきたし、ちょうど夏に出そろったばかりのDVD「ロード・オブ・ザ・リング」三部作をおうちでみることにしました。せっかくなんで、一度やってみたかった「日本語吹き替え版」で一気に観ました。ふは〜。(日本語版、かなりおもしろいですよ!)こうしてぶっつづけでみると、あらためて二部以降の90パーセントは戦闘シーンなんですねえ。そこでハタ、と気づいたんですが、この映画、一度ならず二度も城攻めのシーンがでてきますが、稜線をうめつくす何万もの大群とたちむかう数百(数千)の義勇軍って構図、「アラモ」砦の決戦じゃないですか〜。絵的にかなり似てますよ(トランペットでなく、角笛だけど)。ううむ。ヴィゴ・モーテンセンがマカロニ顔だとか、デイヴィッド・ヴェンハムはやはりウエスタン顔だってことはおいておいても、です。意外なところで旧知の人にあったような感慨をあらたにしました。

まあ、このシチュエーション(友情と自己犠牲)で、かっこいい騎馬戦があって、象も竜もでてくるわけですから(おお)、アクション映画として面白くないわけがないです。友情をはぐくみつつも、内省的な側面、裏切りなど暗黒面がフィーチャーされてる一部〜二部は、このこの光り輝く第三部「王の帰還」のために存在しているといっても過言ではないくらい。一・二部は「七人の侍」の最後の決戦まえのパートみたいなもんなんですね。

そういうわけでこの映画、長くてまだ最後までみてない人、一部や二部をみたけど、いまいちぐっとくるものがなかった、という人は、乱暴なようでもとにかく三部をみることをおすすめします。カタルシスを本当に味わえるのは、三部作目の半分をすぎたころなんです。映画が長いから、物理的につかれてそうなるんじゃなくて、ちゃんと話の構成がそういうつくりになっているんですね。

原作に力があるとはいえ、こうして映画をこれだけの長さにして、原作どおりの三部作にしたことは冒険だし、危険な賭だったのだとあらためて思います。そしてピーター・ジャクソンは賭に勝ったのですね。三部作の大団円をみてはじめて、苦難と苦闘と死線をさまよう二部にたちもどれるし、そこにいたる友情と絆をはぐくむ一部に安心してもどれるような気がします。「王の帰還」をみると、その勢いで「スペシャル・エクステンデッド・エディション」(つまり、ディレクターズカット長尺版ですか)をみたくなると。長い旅がまったく苦にならなくなってしまう自分がそこにいるわけです。やれやれ。複線があっちこっちとぎれてしまう、ものすごく魅力的なキャラクターなのに、あまり出てこないとか、公開版の欠点が補われているらしい。

あと、ヴィデオの字幕は修正されているらしいからいまさらですが、第一部「旅の仲間」の劇場公開字幕は「ほんとうにひどかった」。忘れたくても忘れられない珍字幕。なんせ、生きている人が死んでいることになっているし、誰が旅にでるのかうやむやだし、指輪はその魔力をうしなって、ただのお宝争奪戦になっているし(ああ〜)。だから、今回、あえて日本語版でみてみました。原作をよんだことのない人でも、劇場版字幕の異常さに当初気づかなかった人でも、「王の帰還」をみた人は、みな「ばーかばーか」と指を指して笑ってますよ。ったく。

Name: みいちゃん  Mail: bluetonicxxx@yahoo.co.jp

[7447] 読書の秋 '04/09/22(水) 00:52:58

昨日も暑かったです。九月下旬で三十度超えると、さすがに夏が苦手な人間にはこたえます。朝夕が涼しいのがせめてものなぐさめ。秋はくるのかしらん。

弥生美術館で石原豪人展をみました。昭和三十年〜四十年代には江戸川乱歩の少年探偵団の挿絵を描き、五十年代からはジュネやさぶなどにイラストを描いた人です。高齢なかたかと思ったら大正生まれでした(明治生まれかと)。色気と毒気たっぷりの挿絵世界、少年・少女漫画が花開く前に、こんな濃厚な「絵とおはなし」の世界があったんですね。展示物の雑誌がおもしろくて、もっとたくさんみたかったです。現行のポプラ社版がどんな挿画をのせているのか知りませんが、やはり、石原豪人挿画の「魔法人形」(美少女が生人形にされてしまう事件がおこり、小林くんが囮捜査で女装します……いつものことですが)は絶品です。

読書の秋、先日ようやく「ゴーメン・ガースト」をDVDで最後までみたので原作にもチャレンジ。あの映像化が実に忠実に、そして現代的な解釈をまじえて作り上げられていることがよくわかりました。あらためて感服。最初のほうは独特のいいまわし(センテンスが異様にながい妙な文章)に挫折しかけましたが、あらすじがわかってしまえばこっちのものですね。慣れればなかなかたのしいです。

めぐまれた才能や地位や名誉を持って生まれたグローン家七十七代当主タイタスと、その世界の最下層からはい上がろうとするスティアパイクという青年との対比。恵まれたタイタスは、自分の属している世界になじめず、そこから逃げ去りたいと思っているのに、最下層に生まれたスティアパイクは「人は平等であるべきだ」とうそぶきながら、いつの日かタイタスの地位を簒奪する日を夢見ている。持っているものが逃走をたくらみ、持っていないものがそれを熱望する、不思議なダーク・ファンタジー。しかも、主人公タイタスがきちんと「成長」する前に、作者であるマーヴィン・ピーク自身が神経の病におかされ、作品はあやふやなまま……。でも、そこがまたいいのです。

儀式ばかりが優先される世襲制の王国で、その儀式をとどこおりなくおこなうために男児が待望されている、という冒頭からしてそそられます。せっかく生まれた長男のおむつがとれるまえに老父は死に、生まれた長男はまわりの期待をなにも理解できずに「自分さがし」に奔走して外の世界へと向かう。しかし、外の世界の人間は彼の王国のことなど知らないといい、次第に主人公のアイデンティティはくずれていく……。まったく逃げ場のない、痛烈な作品です。

Name: みいちゃん  Mail: bluetonicxxx@yahoo.co.jp

[7446] 十九世紀末的下宿屋友愛物語 '04/09/20(月) 01:27:14

連休だ♪ 残暑はいまだ厳しいですが、連休うれしいです。先月から今月にかけて、「キング・アーサー」「ドリーマーズ」「Mの物語」「赤目四十八瀧心中未遂」と、そこそこひっかかる映画をみましたが、なんか暑くて感想(っつーか、ブログですねほとんど)も書いてません。まあ、いつかそのうち。本日は先週BSで放映していた「コナン・ドイルの事件簿」(BBCドラマ)があまりにすばらしい出来だったので、ちょっと。

コナン・ドイルにホームズというキャラクターをつくる上での霊感をさずけてくれた人物として有名なベル教授を主役にすえた推理ドラマ、というふれこみだったので、渋いマニアむけの作品かと思っていたら、とんでもない。ホームズの世界にも描きつくされていないタブー(精神の病や身分制度や女性差別や性病など)を積極的にとりこみ、19世紀の英国をじめじめ〜っと描いているところがまず秀逸ですし(舞台もロンドンじゃなくてエジンバラとポーツマスだし)、降霊会や写真撮影といった、コナン・ドイルのことを多少なりとも知っている人をおもわずニヤリとさせる道具立てをうまくいかした脚本がすばらしい。でもなんといってもみどころはベル博士とコナン・ドイルが「ベル博士」「ドイルくん」と呼び合う師弟愛でしょう。イアン・リチャードソン(立派な顔と声がすてき)のベル博士に対し、はじめ批判的だったドイルが師としてひかれていく描写が実に丁寧に描かれていて、五話(最終話)目では、師弟をこえた友情すら感じさせてくれます。こうしてホームズとワトソンの「名字でよびあう友情」のルーツをあぶりだす仕掛けがにくいです(学生どうしのような呼びかけなんですよね、これは)。なんとなく、夏目漱石の「こゝろ」を思い出してしまいました。

つづけて放映された「バスカヴィル家の犬」もおもしろかったです。なんとイアン・ハートがワトスンになっていてびっくり。原作以上に活躍します(こころなしか小柄でキレやすい?)。キャストが若返ったぶん、アクションの要素が多くて、映像も死体のみせかたなどがちょっと扇情的かな。でも変にきれいにとるよりたいくつはさせないぞという姿勢はかんじられてまずまず。原典版ともいえるジェレミー・ブレッド=ホームズの映像があるから、こういう脚色もよいですね。でも、リチャード・E・グラントはでてきただけで犯人然としてました。新しいホームズ役者の評価はペンディング。

Name: みいちゃん  Mail: bluetonicxxx@yahoo.co.jp

[7445] 閉会式! '04/09/01(水) 21:01:12

お久しぶりでございます。オリムピックの期間中、ついつい、夜更かしをする毎日をすごしておりました。ページェントがけっこう好きなので、開会式がよかったこともあって、ついついあとはずるずる……ね。青空がきれいで、それだけでもさわやかな気持ちがしました。

あと、『荊の城』(創元推理文庫)を読み出したら、これが面白くて……。ひさしぶりに本読んでて電車のりすごすは、朝日を見てしまうわで、不健康なこときわまりない快著でありました。ディケンズやウィルキー・コリンズ風の導入部にまどわされてはいけません(まあ、これらの本歌どりができるだけでもたいしたことなのですが)。この本の真髄は第二部以降にありまして……、でもこのおもしろさの真髄を語ってしまうと、ミステリのキモを語ってしまうことになり、それだけでもミステリファンから謀殺されてしまいかねないことに。でも、「ヴィクトリア朝文化の裏面史」が好きな人なら、かな〜りぐっとくる内容になってます、とだけは言わせてくださいませ。グラナダテレビが一日もはやくドラマ化してくれないかと、期待してしまいます。

ヴィスコンティ映画祭のパスポート券をかっちまいました。元をとるには国内留学しないといけないかも?! 一日二本、長尺映画をみる体力(座力?)を鍛えないといけません。

しまださん>どうも今年の夏の映画は回転がはやいみたいです。「ドリーマーズ」(巨匠ベルトルッチによる濃密で閉鎖的な愛だそーな)も来週までだし。昨今、日本女性は隣国ドラマに夢中で、映画館から足が遠のいているのでしょうか。伊太利亜的「濃密で閉鎖的」なドラマや英吉利的「抑圧的で閉鎖的」なドラマを好む私は「純愛メロドラマ」って、どうにもキャ○ディ・キャン○ィなんですけどね……。(←意味不明)

Name: みいちゃん

[7444] う、打ち切り……? '04/08/15(日) 21:33:04

お久しぶりでございます。
「家族のかたち」打ち切りなんですか……? が〜ん……。このあと地方の名画座巡業、はあるのかしら……。最近、もよりの街に小劇場系の映画館がひとつ開館したのでちょっと期待しているのです。

このところずっと忙しくて、映画館まで足を運ぶ時間がありません。5月から行っていないような気が。でも「カレンダーガールズ」が続映になったので、来週あたり何とか行きたいと思っています。

>ベジャール
わたしも「ボレロ」くらいしか思い浮かばない人です。でも、母がモダン・バレエ好きなので薦めてみようかな……。母の日にアダム・クーパーの「白鳥の湖」のビデオを贈ったら大変喜んでいたので(^^;)

Name: しまだ

[7443] ベジャール・バレエとシャンソン '04/08/12(木) 00:37:45

今月はあちらこちらで面白い映画をたくさんやっているのに、どんどん打ち切られてしまいます。夕方の回、六時十五分からなんて、会社勤めの人にはみるなといわんばかりの時間設定だったんで、夏休みをとって今週みようと思っていた「家族のかたち」、すでに打ち切り。一ヶ月もたなかったな〜。カーライルさんの映画なのに〜。これは宣伝不足なのか、タイトルが弱いせいなのか、その全部なのか……。すごく楽しみにしていたのでとっても残念。ビデオ化される日がいまからまちどおしいです。

チェ・ゲバラの「モーターサイクル日記」が映画化されたと知ってびっくり。「天国の口、終りの楽園」の青年がゲバラ役だというので期待しています。窓口で前売りを買うと「革命の星ピンバッジ」がもらえるので、ついうれしくなって買ってしまいました。かつて「アメリカンサイコ」の前売りを早くに買いすぎ、結局半年くらいたって公開されたときにはすでになくしてしまっていた……という苦い過去があるので、気をつけます。

「ベジャール、バレエ、リュミエール」をみました。おもしろかったけど、でも、これってこんなふうに公開しちゃってよかったの? 私は前宣伝などから、てっきりベジャールの人生を総括する、生い立ちから今日まで、その人と芸術を語るたぐいのドキュメンタリーだと思っていたんです。でも、これは2001年「リュミエール」公演のリハーサルに密着取材したドキュメンタリーにすぎませんでした。ベジャール・バレエがすきで、ローザンヌのカンパニーがくるたびに見に行っている人ならいさしらず、ベジャールといえばのジョルジュ・ドンの「ボレロ」くらいしか思い浮かばないフツーの映画ファンには、これはさっぱりわからない?のでは。そもそも、ジル・ロマンが出てこようが、すっぴんのクリスティーヌ・ブランちゃんがでてこようが、いっさい字幕で説明はありませんから(それって、誰、というような人むけにつくられていない内容と字幕)。ベジャール的思考にぴったりよりそうように、その特異な個性と発言をフィルムに焼き付けた努力は称賛に値しますが、これは新書館ビデオでみるたぐいのマニアックな内容ですよ。(これも、結局は一月くらいの公開だったのですよね)

監督は人物インタビューの専門家らしいですが、どうりで、徹頭徹尾、顔と上半身のクローズアップばかり、足の芸術たるバレエを題材としながらも、ダンサーの全身を撮るということがほとんどないんです。その辺はちょっと不満だなあ。でも、「リュミエール」という作品が完成するまでのやりとりはおもしろいし、野外劇場でのリハーサル風景は悪天候もあって目が離せないし、それにおなじみのダンサーたちが、それぞれ普段着姿でちらちらでてくるのがたまらないかんじです(やはりマニアックだな)。ベジャールの強烈な個性にふりまわされっぱなしの衣装担当やビデオ編集係のコメントも、ちょっときいてみたかったなあ。

「リュミエール」という作品はバッハとバルバラとジャック・ブレルの音楽を使っていて、映画のなかではリハーサル中にいやっていうほどバルバラとブレルのシャンソンがかかるのですが、これの使い方がじつにいいんです。バルバラやジャック・ブレルと親しいおともだちだったというベジャールの交友関係もすごいんですが、こうした「シャンソン」の歌詞に対する解釈の深く豊かなこと。それに若い世代であるダンサーや観客がきちんとついていっているところがフランスのすごいところだと思いました。「シャンソン」って、ある年代の人たちが愛唱しているだけのたんなる流行歌でなくて、いまも生きているスタンダードなんですね。

Name: みいちゃん  Mail: bluetonicxxx@yahoo.co.jp

[7442] 永遠にまどろむ女優 '04/08/02(月) 01:26:30

ラウラ・ベッティ、亡くなったと新聞で読んでびっくり。PPPのドキュメンタリー映画を撮ったのはつい先頃のことだと思っていたから。マタイ受難曲の最終合唱曲をiPod mini(←緑色を購入)で聴いて 思わずしんみり。

来週、BSで「ケス」やりますね。今月は「その男ゾルバ」もやりますし、DVDソフト化されていない作品をやってくれるので、BSはやはりありがたいです。

先日BSで観た「うたかたの恋」、ルドルフがオマー・シャリフでマリー・ヴェツェラがカトリーヌ・ドヌーブでした。いくらオマー・シャリフが当時人気があったとはいえ(60年代後半)、オーストリア・ハンガリー皇太子役はお世辞にも似合う役柄とはいえませんでした。すてきでしたけどね。ドヌーブのヴェツェラ嬢はなかなかでしたが、髪型が場面ごとにさだまらなくて、なんともおかしい……。巻き髪の前髪がすごくやぼったいかと思うと、神々しいばかりの夜会服、最後までそれが交互にでてくるので、バラバラな状態で撮影したのかといぶかしく思ってしまいました。「へえ」と思ったのは、ヴェツェラ嬢がルドルフのお部屋に招待されるところで、なにぶん、相手は皇太子なので、おしのびの密会のためにグロッタ風のお城の地下を延々と歩いていくところでした。バレエの「うたかたの恋」のほうがハードな内容で、もっともメロドラマ風なのがこのドヌーブ版かも。かつて観たダニエル・ダリュー版は、ダニエル・ダリューがいたいけな感じで、なんかルドルフが犯罪者にみえましたっけ(一番女性が主導権を握っているのはバレエ版か)。NHKはダニエル・ダリュー版をまたやってくださ〜い。

Name: みいちゃん  Mail: bluetonicxxx@yahoo.co.jp

[7441] トロイ雑感 '04/07/20(火) 01:40:56

話題の大作、「トロイ」をみてまいりました。ホメロスの「イーリアス」は愛読書ですが(ブルフィンチの「ギリシア神話」「中世騎士物語」は子供ごころにとてもおもしろかった)、やはり、細部となるとうろおぼえ。「グリークス」や「アンドロマック」など、あとから観たお芝居がそれぞれ、微妙にキャラクター造形がことなりながら混沌としてアタマにはいっているのでなおさらです。それだけに、ペーターゼンの映画には、期待していたのですが。

まあ、適度なお色気サービスもあって(もっとも、そのほとんどがブラピのサービスですが)、おもしろい作品だと思います。原作どおりにやったら、男だらけ、戦闘シーンだらけでうるおいのないものとなりましたでしょうし(本当はペーターゼンはそっちがやりたかったのかも。それでは「トロイのヘクトール」という作品になってしまいますけどね)。でも、やっぱり、最終的にギリシア側のア×××××とメ××××を殺してしまうのはやりすぎなんでは(ギリシアの総大将はオデュッセウスになるのかい、おいおい)。しかも、ふたりともひどいエロじじい扱いでしたし。侵略側(とりわけ老人)が野蛮で、被侵略側が文化的だがおめでたいっていうのは、なんか、こう、わかりやすすぎる構図で、深みがなさすぎるという気がしましたが、ハリウッド映画でこれだけ侵略側が悪辣に描かれること自体がある種の快挙なんでしょうね。ま、いっか、ってかんじです。それにしても、ア×××××かわいそう……。

ピーター・オトゥール演じるトロイの老王プリアモスはすばらしかったです。威厳はあるけど、神がかってて判断をあやまりっぱなしなところ、まさに「老害」な雰囲気がすばらしくよくでています。深みのない脚本をおぎなってあまりある名演といえましょう。あれならなんの違和感もなく木馬を城内にひきいれてしまいそうだ。エリック・バナ演じる名将ヘクトールも美味しすぎる役でした。「老害」おやじと「軟弱」弟をかかえて、苦労する家族思いの王子さま、しぶいっす。ブラピ演じる金髪のアキレーウスは、まあ、いいんじゃないですか、あれで。でも、親友パトロクロスがあんなぼうやなのは、個人的にはまったくいただけませんね。第二次世界大戦の挿話みたいでしょう、ああいうぼうやは。そういえば、アキレーウス率いる部隊は黒づくめで親衛隊みたいでしたねえ。ステージママの女神さまが鎧をもって戦場にちらほら出てこない展開はマルでしたけど。

ブラピファンは気に入らなかった人もおおかったかと思いますが、アガメムノンとアキレーウスのトラブルの原因になった女の子を王族の一人の巫女にした設定はまずまずと思いました。いたよな〜、そんな子、というキャラクターをイフィゲーニア(アキレーウスの婚約者)とカッサンドラ(アガメムノンの愛人にさせられた巫女)を足して二で割ったような子にしたのはなかなかのアイディアです。でも、それだけにアガメムノンは……(←まだいってる)。

最後に。あの……オーランド・ブルームくんって、脚本を読む前に出演きめちゃったんでしょうか。すごいよね、あのパリス……。う〜む。

予告編>「キング・アーサー」楽しみです。「ホーンブロワーくん」がランスロットを演じるなんて、おいしすぎます。ギネヴィアはもはや弁明する必要もないでしょう。「ホーンブロワー」DVD-BOXも今月でます。わーい。

Name: みいちゃん  Mail: bluetonicxxx@yahoo.co.jp

(- '04/07/20(火))
(- '04/05/17(月))(- '04/01/10(土))(- '03/08/20(水))(- '03/04/06(日))
(- '03/02/17(月))(- '03/01/02(木))(- '02/11/22(金))(- '02/09/29(日))
(- '02/08/13(火))(- '02/07/14(日))(- '02/06/12(水))(- '02/05/20(月))
(- '02/04/21(日))(- '02/03/26(火))(- '02/03/10(日))(- '02/02/17(日))
(- '02/01/28(月))(- '02/01/10(木))(- '01/12/20(木))(- '01/11/25(日))
(- '01/11/08(木))(- '01/10/26(金))(- '01/10/19(金))(- '01/10/01(月))
(- '01/09/13(木))(- '01/09/05(水))(- '01/08/22(水))(- '01/08/14(火))
(- '01/08/03(金))(- '01/07/29(日))(- '01/07/19(木))(- '01/07/08(日))
(- 2001/06/23(土))(- 2001/06/13(水))(- 2001/06/04(月))(- 2001/05/24(木))
(- 2001/05/14(月))(- 2001/05/07(月))(- 2001/04/28(土))(- 2001/04/22(日))
(- 2001/04/16(月))(- 2001/04/08(日))(- 2001/03/30(金))(- 2001/03/25(日))
(- 2001/03/20(火))(- 2001/03/15(木))(- 2001/03/08(木))(- 2001/03/04(日))
(- 2001/02/26(月))(- 2001/02/21(水))(- 2001/02/17(土))(- 2001/02/12(月))
(- 2001/02/06(火))(- 2001/02/01(木))(- 2001/01/27(土))(- 2001/01/21(日))
(- 2001/01/17(水))

Moviespottingホームページへ Moviespotting Extra へ  

GUESTB.CGI V5.1r5