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[7080] シャルロットちゃんの嘘に翻弄されないで観ると、これはなかなか美味しい映画 '02/01/10(木) 02:22:13

週末までだ〜っ! というわけで、かけこみでみてまいりました、「フェリックスとローラ」。パトリス・ルコントがはじめてシャルロットを撮る、というので、とっても期待してみたんですが、裏切られませんでした。ヴァネッサを撮ったのとはまったく違うアプローチでこの作品をつくりあげたこのオヤジ、やっぱりすごいかも。

移動式遊園地で働く男が、憂い顔で乗り物にのる女に目をとめる。見つめる男、見つめらる女。恋するがゆえにさらに見つめずにはいられない男と、じっと見つめられることに・・・いきなり訪れた激しい感情を受け入れることに不安を感じる女。「きみのなまえは?」「・・・」。いえずにうつむいた瞬間から、ささやかな嘘がはじまってしまったのですねえ。

遊園地は非日常的な空間で、恋人の語らいになぜかむいている。ゴーカート、ジェットコースター、そんな不安定な乗り物にのっているときに、生涯の恋人に出会ってしまったら? 恋人はすでに亡くて、その出会いの瞬間を思い出したくてぼくは遊園地にかよっているんだ、という初老の男がでてきますが、この男がこの映画のキイパーソンかな。一目惚れって、するほうもされるほうも最初の瞬間が忘れられないんですよね。恋愛は不安定なせつなさをともなうから、つらくても恋愛を維持するには不安定でいなければならない、みたいなへんな悪循環があって。本当はもっと安定させたいんだけど、相手が「本当の相手」かどうかわからないからまた不安で。一方、フェリックスのほうは単純で、「好きなんだから、一緒にいたい」というだけなんですが、同時に「相手のことをぜんぶ知りたくてたまらないけど、詮索しない俺って、えらい」みたいなところがあって。さらに夢見がちな男なので憂い顔のローラと名乗る女の子に勝手にドラマチックな妄想をいだく。彼女がすごく不幸なかげを背負っていそうにみえてしまうのは、それこそが彼が重度の「一目惚れ」という恋の病におちいっているだけのはなしなんですが。でもって、相手の過度な期待をかきたてる虚構の自分に酔ってしまう癖のあるローラは・・・安っぽいメロドラマを演じはじめるわけです。よくみると、たいした嘘はついてないんですけどね。嘘をつくほど、いまの自分を忌み嫌っているだけで。あのミステリアスなメイクがそのあらわれ。

ローラは「私のどこが好き?」ってなんどもききます。恋する女の子はみんなききたがりますよね。ミステリアスなところ? 不幸そうで、手をさしのべたくなるところ? でも、好きだからこそかまいたくなるわけなんだから、これって、卵とニワトリみたいなテーマ。フェリックスもなんども自問します。「彼女のどこに惹かれたんだろう」。彼女は「本当の私のこと知らないのにどうして好きになれるの」となんどもいいますから、ある意味、フェアなんですよね。嘘をついてまで人のきもちを試すなんて、やってはいけないこどだけど、思いがふかすぎて、それゆに深刻な嘘をついていく。フェリックスがそれを許せるのも、彼自身が彼女の用心深い嘘に乗ったことが招いたことだ、という自覚があるし、彼女の逆説的な世界では、それが思いの深さゆえに発生しているのだ、ということがわかったからなのだと思います。(←このへんの病的パラドックスがパトリス・ルコント的なんだよね〜)

恋愛に対して臆病な女の子ほど、警戒心がつよくて、意中の相手にへんな態度をとってしまう。このローラはそれが「じぶんのことがいえない」という一風かわった形をとっているだけ。警戒心の強い女の子ほど、いざ人をすきになると、「あなたのためなら死ねるわ」みたいな、ぎりぎりのところまで自分を追いつめてしまいがち。相手にもそれを求めたり。でも、この子はそれで失敗したことがあるのかな? そんな自分が自分でもいやで、ストッパーをかけているところもあるんだろうけど。どんな名前をなのろうと、相手の男は「いいなまえだね、きみにぴったりだよ」と、歯の浮くような台詞をいうフランスならではの、ちょっと屈折したラブストーリーで、私は気に入ってしまいました。

しかし、自分を平凡だと思いこんでいる非凡な女の子って、シャルロットちゃんにぴったりですねえ。もしかしたら、自分を平凡だと思いたい非凡な女の子だったりして。そうすると、やっぱりあの歌手のオヤジは、実の・・・!? と、やっぱり、裏読みをしたくなる、うまくできたおはなしでした。う〜ん。

Name: みいちゃん  Mail: bluetonic@geocities.co.jp

[7079] 毎日がシャンパンの日々(正月限定)・・・だったらいいな '02/01/09(水) 02:07:13

Love Psychedelicoの新譜をHMVにて買いました。特典はなかったけど、ベアブリックとかいうキャラクターグッズがスピードくじで当たりました。ちょっとうれしいです。Delicoの新譜、やっぱりいいです。先行シングルはもちろんヨイですが、一曲目なんて、実にツボです。乾いたアコギと物憂げな女の子ボーカルって、洋楽でも近頃ありそうでなかった組み合わせなんですよ〜。お、これはZep? ポカリスウェットのCMで使っている曲はプレジデンツ・ユナイテッド・ステーツ・オブ・アメリカのリフとおなじじゃないか? なんてちょっと思ったりするんですけど、いいの、声がいいから。ときおりきこえるニホンゴのパーセンテージもちょっとだけふえて、なかなか。意味深なのか、無邪気なのかわからない歌詞が謎めいてイイです。

歌詞って、やっぱり大切ですよね。Utada Hikaru嬢のフォーマ携帯CMソング、きれぎれに聞こえる歌詞が気になって、歌詞カードをみてしまいました。けっこう意味深そうに聞こえたんですけど、実は後半は単純なパーティソングなんですよね。憂いがないなあ。林檎ちゃんみたいに早熟(完熟?)すぎるのもこわいですが。

仕事始めはきのう。新年会のあと、飲み直しと称して某Barへ旧同僚と直行。シャンボールをシャンパンで割ったシャンボール・ロワイヤルでまずはお正月気分、やはり一杯ではおわらず、ウイスキーベースのカクテルをつくってもらいました。ハイランド・クーラーで、一応英国気分? カクテルは砕いた氷をまぜるのが基本なので、アメリカは東海岸系のネーミングが多いです(マンハッタンとか)。英国風のはジンをいれてステアするだけの古風なものが大半。のみかけのアルコールをいろいろまぜたらおいしかった、というのがルーツだったらいやだなあ。でも、ありそう・・・。

Name: みいちゃん  Mail: bluetonic@geocities.co.jp

[7078] カイリー、シャーリーにくわえて、明日あたりからKUMIちゃんでしょ、やっぱり '02/01/08(火) 02:59:55

週末、久々にHMVをのぞいたのがいけなかったんです。ヴァネッサ・パラディ嬢のライブ盤も確かに買ったのですが、それ以上に「おお〜っ、これは」といって購入したのがカリー・ミノーグのシングル盤「Can't get you out of my head」のCD2でした。ボーカルマイクのコードがカイリーにあやしくからみついているというエロティックなジャケ写。久々にジャケ買いをしてしまいました〜。CD2というからにはCD1も当然でているわけで、その場に無かったのが物欲を刺激し、そのあと新年早々レコード屋をはしごしまくり。へっへっへ、みつけましたぜ、しかもCD1はEnhanced Videoが観られるんですよ。ついでに「もしよくなかったらどうしよう」と思ってきいていなかったアルバム「Fever」も思い切って購入。これがなかなかいいんですよ〜。ってなわけで、きのうからずっと「カイリー・ラヴ♪」状態だったので、かつさんが他人とは思えません。うう。新年早々、こんなにユーロビートをきくことになるとは・・・。

Enhanced Videoはよいですね。DVDほどコピーガードが堅くないので、バックにしいてある写真を楽にとりこめます。「Please Stay」のレースの透けたワンピースで横たわっている写真を壁紙にとりこんでしまいました。きれい♪ でも、アイドルだからほんとにいは透けていないんですよ〜。このへんの微妙なかんじがいいんですよね(←じつにどうでもいいことを書いているな〜)。しかし、この一連のセクシー・ジャケットをみて、なおかつアルバムのエロエロな歌詞なんかみるにつけ、やっぱり同郷のニック・ケイブ先生に「Where the Wild Roses Grow」のなかで、「君みたいな子はこれ以上生きていちゃいけないんだっ」と殺されてしまっただけのことはあるなー、と感心してしまいました。あ、なお、夜中に「Where...」を聞くと、なぜかうるうるしてしまうのです、私。

>かつさん。来日>うう、また思い出してしまいました、幻ときえたオーチャードホールライブ。結局、来日しないで、レニクラとべたべたしていただけだったんですよねっ。次回は旦那さんをバックバンドに従えて、ぜひ来日していただきたいものです。しかし、スクリーンのほうの彼女は、「白い婚礼」を永遠に超えられないんだろうなあ。
「Please Stay」>このヴィデオクリップ、ごらんになりました? 私は今日観てのけぞってしまいました。セクシーなんだかこどもなんだかぜんぜんわからない振り付けと衣装がすごすぎます。マドンナとちがうのは、彼女はまだ「ロリータ」でいけるってことでしょう。でも、もう30代だよね・・・(なんとなくやつれてしまったパッツィとはえらいちがいだ)。ニック・ケイブとまた組んでほしいとはいいませんが、なんか、あの声、あの容姿なんだからもうひとひねりしてほしいなあ。

>WAKOさん。情報をありがとうございます。うう、やはり延期・・・。でもって、四月にロンドンでカルメンですか! しかも、演技派マッシモ・ムッルくんと! みたいなあ。AMPのカーマンとかさならなければ、日帰りでもいいからみにいきたいなあ(←無理)。考えちゃうなあ。

Name: みいちゃん  Mail: bluetonic@geocities.co.jp

[7077] 今注目してるのは勘太郎君 '02/01/08(火) 00:27:46

今年最初の映画は「ハリー・ポッター」、歌舞伎はこの週末浅草の新春花形歌舞伎が最初です。管理人のみいちゃんはじめ、皆さん今年もよろしくお願いします。
さて、ロイヤルバレエの来日公演はNBSからの案内によると延期だそうです。まだいつになるかはわからないらしいです。4月のロンドン公演ではギエム嬢はマッツ・エック振付の「カルメン」を踊る予定ですね。相手役は、イタリアのマッシモ・ムッル君。先日の「ウーマン・ウィズ・ウォーター」を堪能した身としては、ロンドンに見に行くしかないかなと、スケジュールをにらんでいるところ。


http://home.att.ne.jp/gamma/chez_wako_35

Name: WAKO  Mail: fwf0264@tkg.att.ne.jp

[7076] なんと! '02/01/07(月) 23:32:20

僕が松浦亜弥ちゃん(かわいい♪)、リヴィエラ、カイリーちゃんをとっかえひっかえしている隙にそのようなライブ盤が出ていたのですね。早速購入いたしました。ありがとうございます。

しかしゾンビーズの今日からスタートをパラディちゃんで聴けるとは思いませんでした。ゲンズブールものもジュ・テームとかタンデムの他に馬鹿者のためのレクイエムと唇によだれもやってくれているわで得した気分です。写真を見る限りではリラックスした雰囲気でパラディちゃん自身も楽しんでいるライブだったみたいですね。それでいてバンド編成はしっかりしていて決して手を抜いていないところがまた悔しいというかなんというか…リリー・ローズちゃんがもうすこしおおきくなってからでよいから来てくれないかな、日本に。

こういう出来のいいライブ盤を聴いてしまうと昨日のジャミロクワイのコンサートの印象がさらに悪くなってしまうですよ。2002年の初ライブだったのに。。。まえはアーティストとしてのJKの欲求を満足させてあげられるだけの雰囲気っつーものを観客側が自然に作り出していたように思うのですが。ってゆーか会場がデカすぎですね。スカスカなドームなんて初めての体験だったもん。あれだけ客の入りもノリも悪ければそりゃーJKもイライラもするしテンション下がるっちゅーねん。昨日のは無かったことにして来週の武道館を楽しみに待つことにします。

Name: かつ  Mail: katsu@jc4.so-net.ne.jp

[7075] 獅子舞に樽酒 '02/01/06(日) 15:56:54

正月、国立に歌舞伎「小狐礼三」をみにいきました。幕間に獅子舞をみて、正月気分満喫。お獅子の人、不景気なのにずいぶん客からご祝儀をはずんでもらっていたなあ。内容はっていうと、まあ、狐が美男に化けて人をたぶらかす、という荒唐無稽なおはなしなので、なにがどうってこたあないんですが、舞台美術の国立らしく、みごとなセットで、回り舞台いっぱいにひろがった赤い鳥居の回廊がぐるんとまわるスペクタクルには思わず熱い拍手をしてしまったことでした。鳥居がつらなっている上にアクリル板がはってあって、そのうえを狐がはねまわるという趣向。まだまだ音羽屋さん、身が軽いですね。

菊之助くんは花魁役だったのですが、赤姫にばけたりするお茶目な役で、ぴったり。悪党(団蔵さん、いつにもまして憎々しい)にさらわれるのもやむおえないかわいさでした。花魁(傾城ですから)が原因でお家を放逐された若殿も、最後は家宝をとりもどして家にもどれてめでたしめでたし、という、キャラクターが艱難辛苦からな〜んにも学ばないストーリーがすばらしかったです。さすが歌舞伎。

帰りにHMVに立ち寄ったら、な、なんとヴァネッサ・パラディのライブ版が出ていました。ブートじゃないですよ〜。2000年5月のライブで、暮れに出ていたらしいです。あいかわらずのフォトジェニックぶり、ジャケ写はかわいいし、歌もじょうずになってなかなかのもんです。選曲も、イマイチだった新譜からばかりでなく、「夢見るジョー」や「サンデイ・マンデイ」をやる充実ぶり(さすがに元カレとの想い出の曲「ビーマイベイビー」はやらないのね)。なんで日本版はでないの、と思ったら、どうも来月DVDででるみたいですね。「LIVE」としか記載がないんで、旧ライブかもしれませんが、どっちにしてもDVDのパラディちゃんは家宝にします。(←かつてブ○トでライブ映像を購入したら、月面から送られた映像のようだったという苦い思い出が)

>ぱとさん。食料の補給はうまくいきましたか? 日本海側にまけじと大雪が降っていたそうで、大変なことでした。めずらしい雪をみると、やれ雪だるまだ雪合戦だと、初めのうちははしゃいでしまうのですが、雪かきとなるとなかなか。雪用の靴をもっていないし。
現場の環境>アンコール上映のときにトークショーのゲストできていらした岸田今日子さんが語っておられましたが、ジャングルだろうとなんだろうと、ああいう映画を撮ってくれるなら私もいっちゃう、と。役者って、そういうマゾヒスティックな性質があるんです、とおっしゃっておられました。スポットライトをあびれば暴君でもね。キンスキーは変人ですけど、「役者バカ」がそれをうわまわっているからいいんですね。でも、それだけじゃただの「変な素材」なんで、それを調理するのは「監督バカ」ヘルツォークでないとできないと・・・。いま、ヘルツォークがティム・ロスかだれかと撮っている映画がどんなもんか、気になります。
CC>「フィツカラルド」の彼女は演技といい、あのあでやかさといい、すっごくすてきでした。キンスキーも一目おいて、彼女をレディとして扱っていたのがすばらしい。久々にスクリーンでみた今の彼女も美しいマダムぶりがすてきでした。彼女がリークしていた、「ヘルツォーク手帳」がきになります。「異常に小さな字でびっしりかきこむ」のがすごく印象的でしたけど、実は私も手帳は小さくてびっしり派なので、笑えません。

>めりいさん。デップ>ヴァネッサちゃんと入籍して、ちかごろ、すごくはたらきものですね〜。「ショコラ」でも、スナフキンのようなさすらいのギター弾きを演じていたので、「ジプシー的な」キャラクターには思い入れがあるのかも。
アラン・リックマン>だら〜ん、ですか。ううん・・・。
オリヴァー・マッツ>94年のバレフェスのプログラムをひっぱりだしてみてみました。おお、三演目も共演し、かつ私はすべてみているのに、ほとんど彼の記憶がナイとは、失礼いたしました。いかにシルヴィ姫しかみていなかったがわかろうというものです。ルグリににている、というのはなんとなくわかるような気がします。94年のマノンも、ベッドシーンの場面だけでしたから、ルグリのデグリューににてたかなあ、というかすかな記憶(当時はルグリとコンビ解消したばかりのころだったように記憶しています)。でも、「ヘルマン・シュメルマン」はしかたないです。だって、二十代の姫がベルサーチのトップレスのドレスきて登場したんですよう(正確には、当時トランスパランといっていた、「透ける」素材)。完全にシルヴィしかみていませんでした。だからこそ、客観的な目でみるためにビデオでもう一回みたいんですよね。ああ、舞台って、つらい。しかし、あの「ヘルマン・シュメルマン」は伝説の舞台になってしまいました〜。

Name: みいちゃん  Mail: bluetonic@geocities.co.jp

[7074] 3が日のうちに3本観たのははじめて! '02/01/05(土) 15:26:31

また、みいちゃんさまやみなさまとお話できる幸せ・・。 たま〜に、時々顔を出させていただきますので、どうぞよしなに。
年末年始はTV深夜枠の映画もメジャー作品目白押しなので、早くも映画漬け状態でありますが、私の2002年映画鑑賞は、「耳に残るは君の歌声」(邦題、なんとかならんのか・・)と「シャンプー台のむこうに」の自主2本立てでした。 ・・白状すると、元旦に「シュレック 吹き替え版」をやむなく観てしまったのですが。
「耳に・・」も「シャンプー・・」もそれなりにおもしろかったです。 「耳に・・」は、ストーリーにちょっぴりリアリティが無いものの、俳優と音楽とで満足させてくれました。 ジョニー・デップをジプシーの青年に選んだのはなるほどね、のキャスティングで、ケイト・ブランシェットが、言われなければ誰だかわからない(美輪明宏が一瞬よぎる・・)役作りで感心しきり・・。私は結構音楽でお腹いっぱいになる映画は好きなので(去年は「王は踊る」が良かった)、予告で見た「暗い日曜日」は公開されたら是非見に行きたいなと思いました。
「シャンプー・・」は、ハリウッド流にはじけるところを英国流に押え込んだコメディセンスが見やすくさせていて、アラン・リックマンの「だら〜ん」とした雰囲気(「脱力中年男」と、パンフレットに・・)が気に入りましたわ。エクスルトン珠玉の名作「日蔭のふたり」で悪い女アラベラを原作に無いチャーミングさで爽やかに演じたレイチェル・グリフィスが、ここでも実にチャーミングに生き生きとしたレ○のキャラクターを演ってました。(この人好きです、私。)
>みいちゃんさま。 そのバレエフェスです。 えーと、この前の、前の、もうひとつ前のバレエフェスに、ギエム嬢は、パートナーとしてオリヴァ・マッツと来日してるんです。 「貧乏・行かずファン」の私は、舞台は見てないんですがバレエ雑誌にはいっぱい写真が出てました。 私は1年ほど前にTVで初めてオリヴァ・マッツを、ベルリンの「くるみ割り人形」で見て、その、叙情的でありながらスキルフルで正確無比の踊り(マニュエル・ルグリに踊りのタイプが似ている)がすっかり気に入ってしまい、もっと見たいなあと思っているのですが、他の作品ではまだ見ることかなわず・・。 無茶でも、ギエム嬢がもう一度パートナーにしてくれないかなー、と。

Name: めりい

[7073] おこたでみるマチュピチュ '02/01/04(金) 13:43:21

あけましておめでとうございます!
東海地方は久々に20センチの積雪とあって一面真っ白です。
足もとのご心配ありがとうございます。そろそろ出かけなければわが家の食糧も底を尽きかけてきました。なにより作りだめした煮物に「飽きました」…

例年になく長い冬休みをいただいたので、去年しまいこんでなかなかみる機会のなかったDVDやビデオ、CDなど楽しんでいます。みいちゃんの「裏ベスト」という「キンスキー、わが最愛の敵」もここで知って、ずっとみたい、みたいと思っていました。
キンスキーが感情を暴発させるまで待って(そこを狙って)カメラを回し始める監督、実はそれを察知していて、わざと挑発に乗っていたふしもある俳優。このぎりぎりの駆け引きのおかげで最高の絵を撮ることができたのですね。もちろん暴発の矛先が監督に向けられなかった場合のとばっちりのひどさは証言を聞いていても半端じゃありませんでした。「彼を殺してあげましょうか」と温和そうな先住民族さえもが提案したと、またその申し出を断って後悔したという監督の言葉は正直ですね。
人や動物に触れた後で必ず手を消毒せずにはいられなかったという、それで撮影現場の環境によく耐えられたなと思われるような一面も初めて知りました。ヴォイツェックで共演した女優がカンヌで受賞した時には会場で喜んでくれ、いっぽうヘルツォークからの「賞は君をおとしめるだけだ」という言葉に感激したというキンスキー。扱いに手を焼きながらも決して腫れ物に触れるようにはせず、お互い深い溝を隔てながら5作もの映画を一緒につくりあげたヘルツォーク監督の「敵」が、なかなか自分から離れようとしない蝶とたわむれるあの映像。「わが最愛の」敵。
今年もこのBBSで心のふるえるような作品を知る機会がたくさんありますよう。

余談ながら、クラウディア・カルディナーレもヘルツォーク監督も、意思疎通の手段は当然ながら英語だったですね(多国籍のスタッフで撮影される映画では英語は必須なの、よくわかりました)。

Name: ぱと  Mail: partridg@mte.biglobe.ne.jp

[7072] 観る前に読もうかなっと '02/01/04(金) 02:50:46

完全にのりおくれたハリー・ポッター。原作をよんでいないのみならず、やたらと目にする二次情報がどうも私ごのみでないのでいたしかたないというか。そもそも、魔法は本来ファウスト博士的なもの、つまり錬金術的な、知の体系であるべきで、それを土俗的な伝説といっしょにかたるというのは・・・って、たまたまみた関連番組がそういうくくりをしてたってだけなんだけど。さてさて。映画をみるまえに、ぼちぼち読んでみようかな。ゆうべNHKが放映した関連番組は、スコットランドのパブリックスクールに取材していて、なかなかおもしろかったです。案内してくれた上級生の男の子が、「ファイナルファンタジー8に寮生活がでてくるんだけど、やっていると自分の下級生時代の寮生活が思い出されてなりませんでした」といっていたのが妙なかんじ。寮生活はアドベンチャーよりむしろファイナルファンタジー?!

一面の銀世界に別れをつげて、快晴の東京に帰ってまいりました。でも、なんだか東海地方のほうが大雪みたい。よくすべる足下に気をつけて下さい。

NBSからダイレクトメールがきていたのですが、「来年」のバレエフェスティバルのことが発表されていました。うう、もう来年の心配を・・・。そのほかにはボリショイの「スパルタクス」、パリオペラ座の「バヤデール」がとってもたのしみ。でも、なぜかロイヤルのことは一行もふれられていない。そのうえ、彼らがくる予定だった今年の五月には東京バレエ団の公演がはいってきて・・・。六月はワールドカップがはじまってしまうし、ロイヤルはこなくなってしまったのかしら。

>うさこさん。「ハリー・ポッター」の音楽って、ジョン・ウィリアムズですよね。「スターウォーズ」とか「インディー・ジョーンズ」の。音はすご〜くハリウッドしているとおもうんですけど。それでもって、「イギリスの話」だとどうして「イギリス映画」の音楽を探さないといけないんでしょう。コンセプトがよくみえないし、質問の間口がひろすぎると思います。あなたが中学生なのか社会人なのかもわからないし、楽譜だってありものを使うのか、あなたがスコアをおこすのかもわからないから、このサイトで責任を持ってなにかをすすめることはできかねます。それこそ、ビートルズの音楽だって、007のテーマだって「イギリス映画」の音ってことになるでしょうし、ロイド・ウェッバーのミュージカルだって、「イギリスの音」ってことにはなるでしょう。この件に関しては、これぎりでお願いします。

Name: みいちゃん  Mail: bluetonic@geocities.co.jp

[7071] お初失礼します。 '02/01/03(木) 17:42:02

あけましておめでとうございます。
今日初めてこのHPを見させていただきました、うさこです。
いきなりなのですが、私、吹奏楽をやっておりまして、今演奏会の選曲の真っ只中におります。
今話題の映画、ハリーポッターと賢者の石を演奏する予定なのですが、映画がイギリスの話なので、イギリス映画で何かいい曲がないかと考えております。
なにぶん情報がないので、おすすめなモノなどありましたらレスいただけるととてもうれしいです。
勝手な内容のカキコですみません。。。

Name: うさこ  Mail: pepepepe@gray.plala.or.jp

[7070] 銀世界からあけましておめでとうございます '02/01/03(木) 00:36:27

さっむ〜。ちょっと山にきています。窓の外は銀世界なんですよ〜。でも、持参したiBookをLANケーブルにつなぐことができたので、ネット環境は快適です。

ゆうべみたウィーン・フィルのおとしだま、小澤の指揮、よかったですね〜。毎回恒例になったバレエは今年もマラーホフでした。漫然とみていたのですが、振り付けも彼? なかなか上品でした(いきなりネクタイをひきぬいて踊り出すノイマイヤーの振り付けのほうが好みでしたが)。今年はウィーン・フィルの日本公演は予定されていないんですよね。サイトウキネンのチケット入手がますます難しくなるなあ。

2001年、私のベストは、人にもすすめられるという観点から「千と千尋の神隠し」にしようかな。裏ベスト(?)は「キンスキー、我が最愛の敵」です。やっぱすごいんだわ、キンスキー(役者)もヘルツォーク(監督)も。役者と監督がなあなあでやっても、傑作はとれないんじゃないかって、思ってしまいました。でもまあ、それって、女優に監督が夢中になりすぎてしまってもだめっていうのとおなじかなあ。役者の表情が思い通りに撮れないときの監督の意地悪さって、あるだろうから。あと、なんとなく映画自体の雰囲気が好きだった「ことの終わり」「青い夢の女」「焼け石に水」なんかもまずまず。「ハイ・フィデリティ」もおもしろかったです。

2001年はリバイバルが多くて、いろいろ夢中になってみましたが、やはりなんどみても新しい発見がある「アラビアのロレンス」、はじめてみたけどきれいで真摯な映画だなーと思った「愛のコリーダ(2000年修正版)」、ニュープリントがうれしかった「フィツカラルド」「アギーレ、神の怒り」、そしてイタリア映画大回顧でみた「山猫」がすばらしかったです。こうしてみると、もう、フィルム上映で映画を観ること自体がぜいたくなんですね。

>めりいさん。おひさしぶりです! ことしこそ、渋くてかっこよい、ぴりっと冷たい北イングランドの空気がかんじられるようなエクルストン氏の演技がみたいものですね。
お相手>シルヴィ姫がオリヴァ・マッツ氏と踊っていたという舞台は、私、残念ながら記憶にないのです。演目をおっしゃっていただければ、思い出すかも?! 彼女は腰痛気味のコープ氏にみきりをつけて(?)これからはますます若くて頑丈そうなル・リッシュくんとばかり踊るのかなあ。今年はロイヤルの引っ越し公演でまた彼女の舞台をみることができそうなので、組み合わせや演目の発表がいまから楽しみです。今年最大のたのしみ♪

Name: みいちゃん  Mail: bluetonic@geocities.co.jp

[7069] キョロキョロ・・明けましておめでとうございます。 '02/01/02(水) 13:28:30

みいちゃんさま、みなさま、「はじめまして」と言った方がいいほどお久しぶりです。 ・・なので、書き込もうかなと思ったら、私ごときが新年第1号になってしまいそうで申し訳ありません。
BBSはずっと読ませていただいていて、「ふ〜ん、そうなのか・・」「へえ〜、そうだったのか・・」と相づち打つこと数え切れず、でありました。 今年も、みなさまのお話を聞かせていただくのが楽しみです。
昨年、私としては、結構たくさん大画面で欧州映画を見ましたが、振り返ってみて一番「好きだった」映画は、やっぱり「シーズン・チケット」かな・・(こういう趣味です・・)。 このところ、エクルストンさま出演の、日本公開映画は○作続き(「姉のいた・・・」はヒドかった)で、いいところがありません。 映画祭で見逃したので、「アザーズ」も4月待ちですが、これはどうなんでしょう。 本国のTVドラマでは、見ごたえのある作品に出続けているそうで、ほんとにくやしいことですわ。
>みいちゃんさま。 映画のお話も、歌舞伎のお話も、バレエのお話も、ずっとわくわくしながら、読ませてもらってました。 ギエムを語る情熱にいつもながら圧倒されています。 で、ずっと、いつか質問したいな、と思っていたのですが、オリヴァ・マッツ(ベルリン)はギエム嬢に捨てられたのでしょうか? 昔は、組んで踊っていましたよね? 私、彼の踊りがとっても好きなんですが、単にもっと組みたい新しい相手が現れたからでしょうかしら・・。

今年もよろしくお願いします!

Name: めりい

[7068] やはり今年のベストでしょうか '01/12/31(月) 20:38:01

寒いですね〜。年の瀬になりました。先日出遅れて年賀状を買いに行ったら普通紙はもう売り切れとのこと。普通紙じゃないとプリントゴッコのインクはのらないというのに。虚礼廃止とつぶやきながらも、プリントゴッコ用にもうすこし普通紙の年賀葉書をつくってもらいたかったと旧郵政省に思うのでした。しかたなく急遽インクジェットプリンターで刷ることに決定。「筆まめ」を購入したのですが・・・まにあうか?

「千と千尋の神隠し」をみていまいりました。なんつーか、ようやく見てすっきりしました。やはりカルピス劇場で育ち、ルパン三世にどきどきして育った世代としては、「宮崎アニメは素晴らしい」なんてあたりまえすぎて、なんだかピンとこないわけです。やっぱり宮崎駿はさらわれた女の子を勇敢な男の子が助けにいったり、自分を見失いそうになったともだちを覚醒させたりする、ストレートにおもしろいお話をつくるおじさんであってほしいわけで。

「もののけ姫」はよくできたアクションエンターテインメントだと思うけれど、自然と人間との相克がシビアすぎて、見ていて痛々しかったのです。「ナウシカ」でも解決できなかったペシミスティックな結末を、傷つきながら受けいれてゆく動物たちが哀れすぎて。「もののけ姫」のキャラクターが思春期の少年少女だった、というのが相乗効果になって、非常に青臭い説教くさいものがたりになってしまった。もっと、少年少女自身の魅力を発揮させてもよかったのに。そのへんが、こんどの「千と千尋の神隠し」ではオールクリアになっていてすばらしいです。

主人公がまぎれこむ異世界は、現代社会のカリカチュアのような世界で、環境破壊やら失業問題やら、ありとあらゆる矛盾がうずまいているのだけれど、十歳のヒロインは、こどもだから、まだそんなことはしっちゃあいないわけです。自分の魅力も、自分の良さも、そして自分の罪深さもあまり理解していないぎりぎりの年齢のこどもがすこやかに活躍することによって、非常に開放的な物語になっています。とにかく、ヒロインがやらなくてはいけないことはたくさんあって、「豚に姿をかえられたおとうさんとおかあさんをたすけること」「大好きな男の子のうしなった名前をとりもどしてあげること」「異世界で消されないように、いっしょうけんめい働いて、もとの世界にかえること」・・・。これだけこなすのにせいいっぱいなので、ペシミスティックになっている暇がないわけです。だからとおってもおもしろいです。

今回も、つきつめれば自然と人間の相克が生じてくる世界観なのですが、それをさらりとかわして、冒険ものがたりにしたのが大正解。「もののけ姫」より幼いはずのヒロインが、とってもキレイに魅力的にみえてくるからすごいです。男の子の正体がわかるところなんて、ぞくぞくします。しかし、手塚治虫にもいえますが、「姿を変えられてしまった大事な人の魔法をとく」「好きな子の失ったものを取り戻す」って、とってもヨーロッパのおとぎ話ふうなんですよね。こうしたある種のバタ臭さ、というのがベースにあるから手塚治虫や宮崎駿のアニメはのどごしがいいのだな、とあらためて思った次第です。

Name: みいちゃん  Mail: bluetonic@geocities.co.jp

[7067] ベネックス、リハビリ完了? '01/12/29(土) 02:31:03

「青い夢の女」をみてまいりました。忘年会がはやめにおわって銀座を散歩してたら、へっへっへ、女性900円じゃありませんか〜。しめしめ。しかし、クリスマスをすぎるとめっきり人出が少なくなりますね、街中も、電車のなかも。もちろん、映画館も。

久々に映画を封切館でみたもので、チラシをもらったり、予告編にわくわくしたり、ういういしいよろこびにひたってしまいました。で、おどろいたのは、本編がはじまるまえにいきなりパテックフィリップのコマーシャルフィルムが挿入されたこと。しかも、これがなかなかエロティックな味付けのよいできでした。ソワレに駆け込んできた美女の手にゴージャスな時計を握らせた男。受け取った美女が時計をみると、「このあとの貴女の時間はだれのもの?」みたいなキャッチがはいるという・・・。ところで、一般庶民の「お給料の三ヶ月分」ではとても買えないパテックの広告がなぜはいったのか。「青い夢の女」のヒロインオルガは窃盗癖がある、という設定なので、高級宝飾店で盗んだと思われる時計がパテックだったのか? みるまえから悩ませないで〜。ちなみに、オルガ嬢がはいていた青いパンプスはシャルルジョルダンでした(劇場出口付近に小道具が飾ってあったので)。

で、感想なんですが、ジャン=ジャック・ベネックス、リハビリに成功してよかったね! って、心からお祝いしたくなるできでした。前作「IP5」では、フランス映画界の至宝、イブ・モンタンの死期をはやめたと陰口をたたかれ(映画のなかで寒中水泳させたので)、さんざんでしたから。撮る女優さんごとに恋におちてしまうハマリ系監督でもありましたし(フランスにはそういう監督がすくなくありませんが)。今回、ちょっと大人になったジャン・ユーグをつかって、男たるもの、老人=人生の先達に足をすくわれることなく、「私を壊して」系のアブナイ女にまどわされることなく、確固たる人生を健全な伴侶をえらんで健全に歩んでいくのだぞ、という非常に明るい映画に仕上がっていたように思われます。(←こじつけ)

実際には、健全なことを要求し、でるところがでてへこむところがへこんでいる成熟した女性であるエレーヌ嬢より、不健全なことだけを要求し、健全なことはすべてはねのける(それゆえにかかわる男性は罪の意識にさいなまれて自滅する)オルガ嬢のほうが綺麗にとれてしまっています。監督の好みはここでも明らかですね。思えば、すぽぽ〜んと脱いで登場するエレーヌ嬢に対して、オルガ嬢は扇情的でアブノーマルな存在だ、とささやかれるばかりで、じつは「一度も全裸にならない」んです。カメラが移すのは彼女のストッキングの線だったり、脱ぐときにスローモーションになるハイヒールだったり、やたらとみせるガーターベルトだったりするわけで。こういうフェティッシュな演出は、うまいな〜と思います。むかしだったら、もっと違うアプローチだったように思いますもの、ベネックス。

暴力をうけることを好むが生殖行為はいっさい拒絶しているオルガ嬢は、挑発はするが愛を与えない自己完結した存在ですが、かかわる男性たちがみんなそれぞれ勝手に彼女にとてもセクシャルな幻影をみているところがこの映画のおもしろいところです。エロティックなものを生み出すメカニズムは、妄想にこそある、とでもいいたげな。もし、オルガ嬢が象のように頑丈な容姿容貌だったら・・・。とたんにコメディになっちゃいますね。一応、サスペンスなので、殺人もおきるしどんでん返しもあるんですが、話のベースになっている精神分析は、アイロニカルな小道具ってかんじ。ひさびさに封切り映画をみたので、アイロニカルでちょっとエロティックで・・・といった本作はリハビリにもってこいでした。

>かつさん。「沈みゆく女」>なんか、恵比寿のガーデンシネマとシネスイッチが共同で送る性のトラウマ映画特選ってかんじになってきましたね。あ、あとイメージフォーラムも。来年は国内外において、この系統の映画がふえそうで、かんちがいした客で混んでいたりするのかも。でも、モリー・パーカーの「きれいなおねえさんのひみつ」はいいかんじで、はやくみてみたいです。イザベル・ユペールの「しっかりしたおねえさんのひみつ」は濃すぎてみていてくたびれそう。
最終兵器彼女>最終巻、どうとらえていいかとまどっています。もういっかい、最初から読もうと思って。五巻までの展開がすきだった私は、「殺してやれよ〜」って、思っていたので。

>ローマさん。トト教授、おもしろかったですね〜。意外にまじめな作風で。女のために身をもちくずすジロッティは、私もみてみたいです。青年のために身をもちくずすジロッティからはいってしまったので、ぜひ。
抑制のきいた>一部始終をカメラでとらえるより、「イヤリングはどこへいったのかしら」なんて台詞からいろいろ連想させる本作のほうがぜったいセクシー!

Name: みいちゃん  Mail: bluetonic@geocities.co.jp

[7066] くそ〜、イヴってなんだ聖夜ってなんだ。 '01/12/26(水) 12:36:04

という感じの昨日、一昨日。でも、いいんです。ちょっと前に、「パラダイス」という名のカクテルを飲んだから。今年飲んだお酒の中でいちばんおいしかったので、あの日を今年の聖夜と思おう(まちがってる)。

「トトのイタリア自転車レース」>おもしろかったですね〜、これ。今回の「イタリア映画大回顧」のプログラムはどうよ?!なんて不遜にも思っていましたが、主催者に謝りたいです(笑)。そのくらい笑えてかわいらしいコメディでした。何を言っても怒ってくれないナポリ人に、「やっぱりサッカーは北だな。インテルだよ。南なんて、ナポリなんてだめだめ」と言うやナポリ人が烈火のごとく怒り爆発するシーンなんて、わかっちゃいても笑ってしまう。これ48年につくられたというのに、ミスコン、マザコン、自転車、サッカー、オペラ・・・よくぞ集めましたというのか、普通に描いたらこうなってしまったのか、イタリア人の意識や風俗や好きなことは50年たった今もほとんど変わっていないようなんです。変化もすばらしいが、不変もまたすばらしいです。オープニングのドイツ表現主義みたいなセットとか、トト教授の邸宅とか衣装とか、粋で軽妙な会話とか、あの美術の雰囲気や軽みはちょっとルビッチを思い出したりもして。すみからすみまで楽しめました。

これで味をしめて、次は、みいちゃんの感想があまりにおもしろかった『ある愛の記録』も見に行きました。南の人トトとは正反対の北の男女の物語。う〜ん、アントニオーニ、おそるべし成熟ぶり。こういう人は若いときから成熟してるんだなぁ。ブルジョアといっても貴族ほどは頽廃していない、戦後に実業家として成功したブルジョアなので、わりとわかりやすい世界(とはいえ桁外れの贅沢ぶりですが・・・)。今まで見たアントニオーニ作品の中で最も難解度も低く助かりました。しかし、イタリアの女優はスリップ姿がほんっっっとに似合いますね〜。ソフィア・ローレン、ラウラ・アントネッリ、今年は『マレーネ』のモニカも美しかったし。この映画の白眉も、もちろんボゼー嬢のスリップ姿(え?)。わがまま娘に翻弄され、別れるだ別れられないだとうろうろするビンボー男ジロッティの心の揺れもむべなるかな。昔の映画ならではの抑制のきいた逢瀬のシーンが、かえってとてもセクシーでした。女のためにもっともっと身を持ち崩すジロッティを見てみたかった気がしますが・・・。

「わが青春のフロレンス」>ええっ。あんなにきれいな人なのに全然気づきませんでした。私も早速チェックしよっと。

かつさんの2001年ベスト&トラッシュ>ひぇ〜、見事に全部みてないです。そんなにあれもこれも見聞きして大丈夫なのか、かつさん、と思わないでもなかったですが(笑)、しかし、そのエネルギーには今年も感服しました。私はあまり見ていないのですが、ベストは「息子の部屋」と「ペッピ−ノの百歩」、トラッシュというほどではないけど期待はずれだったのが「SEX:EL」かな。

Name: ローマ  Mail: iguana@fd.catv.ne.jp

[7065] 休日の午後 '01/12/25(火) 23:16:25

のけだるい情事が好きだ、という誰かの文章に同意した日のことをちょっと思い出してしまいました。

などということはどうでもよく、『最終兵器彼女』第7巻の感想です。そうか、そうきたのか、高橋しん。。ひたすら「逃げ続け」た果てに「無からは何も生まれない」として最後に「他人と接触すること」を選択した『エヴァンゲリオン』のアンチテーゼなのでしょうか。個人的にはひたすらリセットし続けた『最終兵器彼女』はダメってか苦手な終わり方なんだけどいちおうのおとしまえはつけて物語を放りっぱなしにせず完結させたのは良いと思ったです。6巻の終わり方からして7巻がふたりの心理そのものの描写に終始するのは予想できてたのがよかったのかもしれませんね。とにかく「全部が夢」という最悪な収束のしかたじゃなくてホッとしています。アニメ化も噂されてますが、GAINAXの製作にだけはならないことを願っております(製作日数が足りなかった、を理由に物語を完結させないことで有名な会社なので)。

さて、これで心置きなく『殺し屋1』全十巻の方に集中できます。土曜日に観た映画版はいまひとつな内容でした。というか浅野忠信の方が主役みたいになってたけどいいのか?現時点の世界最先端と噂される残酷描写も寺島進の「鉤フック揚げ」シーンと浅野の切腹ならぬ「切舌」シーン以外はたいしたことないかも。

あとベネックスの『青い夢の女』も観ました。その昔彼がもてはやされていたころは作品の出来にむらがありすぎ、またそのイマイチな出来の作品に共通して漂う妙な雰囲気が気に入らなかったのですが、こうして久々の新作を観てみるとそのむらと妙な雰囲気こそがベネックスなのではないかと思えてきます。○○○にはじまり○○○におわるところがまたなんともとぼけていて良いです。同じく長いブランクがあった後に『ポーラX』を撮ったカラックスとはえらい違いだ。ジャン=ユーグをスクリーンで観るのも久しぶりでしたが年相応に老けちゃいましたね(涙)。『キリング・ゾーイ』のアホな彼が何故か好きなのですが、ああいう役はもう演じられないんだろうな。。

この作品とは関係ないけれど、予告で『沈みゆく女』がかかっていました。モリー・パーカー主演&リン・ストップケウィッチ監督という『キスト』な二人の新作です。どうも主婦売春がテーマらしく、前作のネクロフィリアと較べると普通っぽいのですが、その主婦の子供(もちろん女の子)も物語に深く関わってきそうなのでタダでは終わらないでしょう。楽しみ。

最後に僕の2001年ベスト&トラッシュを。ベスト3本は順不同で『あの頃ペニーレインと』『ROCK YOU!』『ハロー、アゲイン』。『キンスキー』や『はなればなれに』も入れたかった。。トラッシュはあの『追撃者』を十馬身以上引き離した『フェリックスとローラ』がぶっちぎり。有望新人は『ピストルオペラ』の韓英恵に。あ、いや、べつに10歳の子がヌードになってるからっていうことじゃなくて…(汗)

ということで今年もお世話になりました。毎年のことですがいろいろと教えていただきどうもありがとうございます。ここでの話題から新たに興味を持ち、好きになったこと・ものがいくつもあり、そのたびに財布の中身が軽〜くなっていくわけです(泣笑)。来年もよろしくお願いいたします。それではみなさまよいお年を。

Name: かつ  Mail: katsu@jc4.so-net.ne.jp

[7064] 平日の「情事」がだめになりそう '01/12/25(火) 00:54:34

表題は、「イタリア映画大回顧」の前売り券を買ったけど、平日だとやっぱりいけそうにないなあ、という意味です。買い方がむずかしいんです、日替わりだから。

マカロニ映画にサントラが命をふきこんでいるのは周知の事実ですが、イタリア文芸映画もそうなのです。パゾリーニとモリコーネ、アントニオーニとジョヴァンニ・フスコ。そしてズルリーニとマリオ・ナシンベーネ。イタリア映画大回顧でアントニオーニとズルリーニをみて、家にあるサントラの山をかきわけて・・・ききはじめたらはまってしまいました。いいにゃ〜。ズルリーニのメロドラマもよいのですが、やっぱりアントニオーニ、いいなあ〜。これでまでなんとなくわからない監督だったのですが、「愛のめぐりあい」でちょっとおいしくなって、「ある女の存在証明」でわからないなりにさらにおいしくなって、今回はじめてみた「ある愛の記録」で完全にハマリました。彼の映画に特有の、男と女と女(不在)、男と男(不在)と女、という三角関係が一番端的に描かれているのがこの長編処女作なのかもしれないなあ。いままで「?」だった「砂漠」や「欲望」もこうしてみるとすこしはピンとくるものがあるかなあ。「欲望」なんて、イギリス娘に目をうばわれちゃって、イタリア人の監督だなんておもわなかったという経緯が・・・。「太陽はひとりぼっち」もジェーン・バーキンがめあてだったし。

「ある愛の記録」でブルジョア階級の美しき人妻を演じたルチア・ボゼー。美しすぎるのでモデル出身でこれ一本で引退かなあ、なんて思っていたのですが、違いました〜。いまでも活躍なさっているベテラン女優さんです。とはいっても、日本公開作は数本なんですが。「わが青春のフロレンス」にもちょこっとでているらしいのでチェックしよっと。おもしろいのは「ある愛の記録」で夫を交通事故死でなくした役を演じた直後に「恐怖の逢びき」という映画に主演していることです。この映画でも富豪の夫人で、浮気相手とドライブ中に人身事故をおこし、あろうことか自分の立場を守るために恋人をひき殺す、という怖い映画らしいです。「ある愛の記録」を見た人にしか笑えない設定だなあ。でも、IMDBで検索するとすごく評価が高いのです。みた〜い。

Name: みいちゃん  Mail: bluetonic@geocities.co.jp

[7063] 冬至のころ '01/12/23(日) 01:51:25

冬至にふさわしく、外気が冷たくて緊張感がありますね。底冷えします。みなさま、風邪をひかないように。映画館や劇場って、風邪をもらいやすいので・・・。

寒い夜はやっぱり鍋。忘年会でふぐ鍋をたべました。「ふく、福〜♪」なんつって、我ながら単純なヨロコビようです。ふところも淋しくなりましたが、シメの雑炊が絶品だったので満足。

週末、美女と銀座のショットバーへ。一杯だけだよ〜の誓いもむなしく、やっぱり二杯いってしまいました。相手がよいと杯がすすむということで・・・。トム・コリンズはおいしかったけど、ちとかるかったな・・・こんどはウイスキーを混ぜてもらおうっと。

暮れのCDショップ、やはりクリスマス&ボーナスシーズンのせいか、混んでいます。そんななかで、イタリア映画の傑作があいついでDVD化! もう、感涙もんです。テレンス・スタンプの「悦楽の闇」ドミニク・サンダの「沈黙の官能」! グリッフィにボロニーニですう。うれしいな。でも、ジャケットは「無修正版!」なんてかいてあって、ラウラ・アントネッリやドミニク・サンダが一糸まとわず・・・。なんか、文芸ものでもエロティックなパッケージで売るこの商法、別にかまわないけど、並べたときにやっぱり違和感があるなあ。こんなのばっかりレジにもっていくのかあ、あ、「マレーナ」もでてる、とかいろいろみていたら、なんと、でました、「美女ありき」。久々にイギリス映画の香りたかきパッケージ、うれしくなりました。

>サイレンスさん。暮れの、この忙しい時期に社員旅行なんて、いまどきめずらしい家庭的な会社とお見受けしました。でも、まあ、D.ヘルフゴットの○○な演奏なんかきかされるよかいいですよ、ずっと。
大回顧>「神の道化師、フランチェスコ」をみました。パゾリーニの「鳥」をみてから、これは是非みなおそうと思っていたので、よい機会でした。素人役者の使い方とか、比べてみるのも一興。

Name: みいちゃん  Mail: bluetonic@geocities.co.jp

[7062] アタミ 私だけしぶって '01/12/20(木) 11:08:17

このクソ忙しい最中に…あ、失礼いたしました。最近すっかりラテン体質になっているものですから、言葉遣いが悪くなっていかんですね。年末も押し迫って忙しいと言うのに、社員旅行で熱海へ行ってきましたよ。
“シャイン旅行”と言うくらいだから、陽光溢るる伊豆の高原でデビット・ヘルフゴットのピアノでも聞かせて貰えるのかと思ったら、温泉に浸かった後どんちゃん…と言う大変にべたな、画に描いた会社の一泊二日でありました。旅館の廊下を深夜歩いていましたら、双子の女の子とばったり会って、怖いの何の(←それはシャイニング旅行)。

アルコールに弱いのに散々飲まされ、気持ち良く熟睡してから、翌朝まだ暗いうちに温泉に浸かって、8時半には会社へ…。そうなんですよお。「2時間前は露天風呂だったなあ」等と思いながら、風邪を引かぬように厚着して、ボイラーが作動しないオフィスでの休日出勤。コートにマフラー姿でデスクに座り、沈黙の中での校正作業…カウボーイ・ハットが在れば、勤務に勤しむ『殺しが静かにやって来る』のサイレンスです〜。いや、カウボーイ・ハットも在るんだけどね。

管理人さん、連日のイタリア映画大回顧展鑑賞、ご苦労様です。この頃スクリーン観察から遠ざかっておりますので、何だか自分も観た気になって“お得感”がございました。これで知り合いに、「『沼の上の空』は観たかね? 『黄金の棺』を論評する際、あの作品を抜きにして語るわけにはいくまいよ」とはったりをかます事が出来ます。
フランコ・ネロの『ケオマ』も、『第七の封印』を引用してると言うしね。マカロニを語る時に格調高い映画を引き合いに出すと、マカロニも格調高いジャンルなのだと相手は錯覚してしまうのだ(パゾリーニの出ている『殺して祈れ』が偉そうに見えるのといっしょ)。


http://www.spo-k2.co.jp/title/macaroni2002/

Name: サイレンス  Mail: imura@tocom.co.jp

[7061] 沼の上の空には天国があるらしい '01/12/20(木) 04:52:04

忙しいといいながら、イタリア映画大回顧「沼の上の空」をみにいきました。それでこんな時間まで残業を? そのあと忘年会にもでましたしねえ。忘年会では思いっきり骨付きの牛肉を食べたような気がします。だって、おいしいカレーパーティだったんだもん。

「沼の上の空」、今回の映画祭ではじめて私の涙腺がゆるみました。これはいいです〜。

イタリアの湿原地帯、干拓しなければ農地もままならないやせた「呪われた」土地に流れ流れてきた一家。貧乏人の子沢山で、長女をかしらに6人のこどもがいるため、迎えいれられてなんとかこの土地にしがみついていこうとするが、父親は過労と貧困のあまりマラリアにかかって死ぬ。のこされた母親は、下心のあるやもめの農夫のもとでなんとかやりくりしていくが、長女が堅信礼の儀式の直後に若い男に暴行されて死ぬ。

うーん。おなじ貧乏悲惨話でも、イギリス(アイルランド)映画「アンジェラの灰」のようなユーモアも、希望すらない。それなのに、なぜこのような物語をえがきつつヴェネチア映画祭で賞をうけるような作品にしあがっているのか。おそらく、ここまで壮絶に貧しくて、しかもおんなこどもが暴力にさらされる物語というのは、すでに話の枠組み自体が神話の領域にはいっているのでは。それを情緒的な演出を廃し、一つの事件として描くことによって、神話・・・というか、この場合受難劇なんですが・・・が誕生する瞬間というのを描いている。これを格調高く撮るなんて、なかなか成功しそうにないんですが、大自然と、人間をモノクロフィルムできちんと写しとったこの作品は成功していました。

内容からいっても、テーマからいっても、ベルイマンの「処女の泉」を当然想起するわけなんですが、この作品の場合、被害者である少女と、加害者である若者がもとはといえばなかよしであった、というところにリアリティがありました。「処女の泉」のように、よそものに暴行される物語ではなく、身近な人に暴力をふるわれる少女の物語として完成度が高いのでびっくりです。

カトリック的に極度に性を恐れて生きる少女は、色気付いた若者が「変わってしまった」のが許せない。若者としては、なついていた少女が、自分を狂犬のような目でみるのが耐えられない。そして、少女の極端な性へのおそれが、漠然とした男への恐怖ではなく、自分を貧しい状態においている原因のひとつ・・・自分の家族がこだくさんであること・・・への嫌悪がそれを生じさせている可能性が大なのです。少女は長女ですし、両親が貧乏なせまい家で営んでいたであろう愛の行為を具体的に見知っていたことが考えられます。ヒステリックに恐慌状態におちいった少女を、性的にむしろ潔癖であった若者が暴力的に屈服させようとしてしまう密室劇になっていく後半は、本当に目をみはりました。

こういううずもれた作品を見せてくれるから、大回顧なのだなあ。フィルムセンターに感謝感激です。それにしても、少女役の子がサマンサ・モートン嬢に似ていてどきどきしました。貧しい農家に、こんな天使みたいな顔をした子がいるだけで、もう、悲劇の予感。おもえば、「ダーバヴィル家のテス」はまだしも「さばけて」いたようなきがします。

>はなさん。それって、ドイツ映画なんじゃないかとおもうんですけど。ためしにGoogle(検索エンジン)のボックスに突っ込んだらちゃんと完全一致で公式ページにヒットしました。人にきくまえに、ボックスにはご自分で突っ込みたまえ、と思うわけです。

Name: みいちゃん  Mail: bluetonic@geocities.co.jp

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