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[7320] あけましておめでとうございます '03/01/01(水) 18:38:48

本年もどうぞよろしくお願いいたします!
昨年度は諸事情によりほとんど新作を観に行っていなかったのですが、その中でも特に印象に残っているものベスト5(順不同)を選ぶとしたら、指輪、インティマシー、がんばれリアム、ゴスフォードパーク、そして8人の女たち。
年末に今年の映画納めとして『8人の女たち』を観に行ったのですが、冒頭の"見立て"からすでににやりとさせてくれて、最初から最期まで「くすくす、ぞくぞく」の連続で、そのまま幸せな気分でお正月を迎えられました。女の魅力というのは学習するものじゃなくて、あるかないかよって。豹柄や毛皮、皮ブーツ、真紅のタイトなドレスなど、それぞれの女優さんたちの放つオーラがなければ着こなせないような衣装がたまりません。
そしてやはり、つっこみどころ満載のトラッシュ大賞は間違いなく『キリング・ミー・ソフトリー』ですね(苦笑)

Name: Cheeky  Mail: britannia@cool.ne.jp

[7319] あけましておめでとうございます '03/01/01(水) 04:31:44

部屋の片づけが終わらずに年を越しました〜。部屋の真ん中に積んである雑誌の検討整理は正月休みの課題とし、机の下は見えないことにして、とりあえず完了。ジルベスターコンサートもじっくり見られなかったよう(自業自得です)。
昨年はこちらにもなかなか来ませず失礼をば致しました。
さて、わたくしも昨年のベスト…と言いたいところですがボケが進行しなにが去年だったのかもまともに思い出せない始末でございます。これはまた改めまして…。
それでは、今年もよろしくお願い致します。


Name: たけうち  Mail: take-m@ka2.so-net.ne.jp

[7318] 今年もどうもありがとうございました '02/12/31(火) 02:06:06

かつさんどうもありがとう。私も2002年のベストを書いて、今年を締めくくりたいと思います。

ベスト映画祭は「イタリア映画祭」。アントニオーニやビスコンティをスクリーンで連日みることができる、という幸福な毎日をすごさせていただきました。ベスト・リバイバルは「ベン・ハー」。何度見ても面白いし、大画面で見直すことによって自らの成長もよくわかります(はじめてみたのはTVで、小学生のときでした)。ベスト・プレイはAMPの「カー・マン」かなあ。熊哲&デュランテの「ロメ&ジュリ」もよかったけど、麻実れい&野村萬斎の「オイディプス」もなかなか(でも後者は演出ヌキ)。ベスト歌舞伎は八月納涼歌舞伎の「浮かれ心中」。着ぐるみのねずみがかわいかったからではありません・・・。

映画のベストは「インティマシー」。男の純情がせつなく、いじらしく描かれていたので。ロンドンの汚いアパートの一室でおきる出来事を描いたこの映画、見る人によっては貧乏くさく感じるのでしょうけれども、それはあまりにも表層的。登場人物たちの一挙手一投足がすべてなにかを物語っている、という意味で、この映画は演劇的な映画だと思います。映像でこのような「インティマシー」なお話を物語ってしまうと、だいたいにおいてどうしようもないものになってしまいがちなのですが、さすがシェロー、演出家としての腕はさえてます。

女を待つときに男がとりだす「ぷちぷちクッション」(通称エアキャップ)にバカウケしてしまったこともあって、ベストアクターも、本作のマーク・ライランス。ベストアクトレスは文句なしで「まぼろし」のシャーロット・ランプリング。あの少女のような笑顔には泣かされました。

ワースト、というか、トラッシュだぜ! と自信をもっておすすめ(?)するのは「キリング・ミー・ソフトリー」です。とにかく、「ドルフラングレンに演技指導してもらったの? ジョゼフ」(Cheekyさん)だし、まったくもってどうしちゃったの「チェンカイコー」。ヒロイン(ああ、ヘザー・グラハム嬢)が出社してすぐ「おでかけ」しちゃうわ、(WEBデザイナーなそうなんだがどんな会社なんだ)、愛し合っていたはずの夫をいきなり暴力夫扱いしてトイレの窓から逃げ出しちゃうわ☆ 脚本がラフすぎて爆笑の嵐。「一目惚れ」はいいんだけど、「もしかして夫は殺人犯?」というサスペンスものが爆笑コメディじゃこまるよ〜。

Name: みいちゃん  Mail: bluetonic@geocities.co.jp

[7317] はたして効果はあるのだろうか… '02/12/28(土) 00:31:32

『SWEET SIXTEEN』にTVCMがあることだけでもビックリなんですが、その内容がなぜか「井筒監督絶賛!」。…。ケン・ローチ作品を「グーーン」で表現しちゃうところがすごいですね。明日は混むのでしょうか。

さて、落下傘部隊の箱その2を観ました。やはりトム・ハンクスはトム・ハンクスでしかなかったです(泣)。どうもなんか勘違いしているっぽくて、シリーズの流れを塞き止めて中だるみの雰囲気を作ってしまっているように感じました。この雰囲気はスピアーズ中尉というナイスキャラが登場するまで続き、さあ面白くなるぞ!と思ったところで終戦の気配が濃厚に…(涙)。

通して観ればなかなかよく出来たTVシリーズだと思いますが、ドイツ軍は『プライベート・ライアン』と同じくただ攻撃してくるだけの存在なのが残念。戦闘シーンで少しだけでも相手側の描写があればお互いの間の駆け引きとかが緊張感を生んでドラマとしてもっと盛り上がったと思いました。そこを描くのが目的ではないのでしょうけど。

ということでとりあえず最後に今年2002年のベストを書かせてください。
映画のベストは『マドモワゼル』。あのサンドリーヌ・ボネールがほぼ全編にわたって笑顔だったんです。しかもブロンドで。素晴らしいことです。音楽、アルバムはエミネムの"Eminem Show"。単純に一番聴いたから。声が好きなんです。ライブは当然オアシスの東京4公演。どの日も直後の感想が「今日のが最高!」だったというのが素晴らしかったです。

それでは今年もどうもありがとうございました。よいお年を。

Name: かつ  Mail: katsu@jc4.so-net.ne.jp

[7316] 「まぼろし」をようやく見ました '02/12/19(木) 01:29:59

うわさにたがわぬ映画でありました。哀しくて、毒があって、静かでしかもとても美しい映画です。しかし、これは愛する人、近しい人を失ったばかりの人にはとてもつらい映画だと思いますので、気軽にごらんになるのはおやめになれたほうがよいかもしれませんね。そっとひとり、ごらんになるのがふさわしいのかも。映像でここまで愛する対象を突如うしなった女性の喪失感を描けるものかと、驚嘆いたしました。

幸せで満ち足りた日常から大事な人が消えたときの喪失感というのは、ほんとうに耐え難いものがあります。長患いもつらいですが、ある種のつらさを共有することである種のあきらめもつきます。しかし、突然死や失踪や事故死といったものは、残されたものにとって日常からその人だけをもぎとられたような、とてつもない衝撃をうけるものです。この映画はそれを静かにうけいれていく女性を描いているのですが、それを演じるシャーロット・ランプリングがすばらしいです。いなくなったはずの夫を、目で追うさまが、やさしくもあり、エキセントリックでもあり。周囲にむかって、夫の不在を否定しつづける行為がエスカレートするにしたがって、観客も不安におちいるのですが、それが狂気にまでいたりそうでいたらない描きかたがとてもうまいです。喪失をうけいれるまでの、そのゆれる不安定なヒロインが、ランプリングの聡明そうでいていまだに少女のような(!)未成熟な横顔にぴったりで、ほんとうに美しかったです。

しかし、です。これはそんなやさしいだけの映画ではないのです。ランプリングが美しいので、ついつい同情してみてしまうのですが、やはりそこはオゾン、ひんやりとしたものを観客につきつけてきます。いつまでも少女のようにほほえんで、子鹿のような肢体を維持している、こどもを産んだことのない美しすぎる妻を、夫はどうみていたのか(ランプリングは、実際には子沢山なんですが)。もの静かで寛容でパーフェクトな夫だとヒロインが想い続けるのは文字通り夢まぼろしで、現実には夫は鬱病で、自死したのかもしれなかったとしたら? 夫の病気に気づきもしなかったヒロインが追い込んだのだとしたら? だんだんパーフェクトな幻影に、現実のノイズがかぶさることによってヒロインが「夫の死」という現実をうけいれていく、その展開が実にせつないです。子供ができなかったことによる夫の母親との確執、恋人志願の男との美しいベッドシーンでみせた女性上位の不適な笑い(これは「愛の嵐」へのオマージュ? ではないでしょうけれども、「不在の夫」へのかろやかな復讐にもみえ、つつましくもエロティックなシーンでした)、夫の愛撫を妄想しながらも現実にあらわれた新しい夫以外の男の手も同時に妄想しているらしきシーンなど(このときの表情がじつに美しくて高貴ですらあるというのが、彼女のすばらしさだったりする)、幻影を幻影と自覚しつつ、幻影と現実の三角関係とたわむれてしまう、つつましやかな倒錯性。今回、あくまで貞淑な妻、という設定ではありますが、こうした自覚なきファム・ファタールぶりっていうのも、ランプリングなら納得してしまうし、はまりますよね〜。

いまでも現役ファム・ファタールぶりを示すランプリング最新作、この年齢でこうした代表作をもつなんて、伝説にさらに伝説をつけくわえたってかんじだなあ。全盛期を知るファンがみても悩殺されてしまう美しい肢体、ちょっとすごすぎます。いくらでも深読み可能な静かな傑作を撮ったオゾン、すごいよ〜。

Name: みいちゃん  Mail: bluetonic@geocities.co.jp

[7315] 年末になってこじんまりと公開ラッシュ '02/12/16(月) 17:46:08

先週から年末進行と忘年会が交互にやってきております。討ち入りの日も、野暮用で本来の場所とは違う場所で過ごす羽目に。みなさま、胃腸やのどを大事になさってくださいませ。私は漢方のお茶を朝に晩に煎じて風邪の予防にあいつとめております(しみじみ)。

>ローマさん。「夜のメイド」って、その昔、私がビデオになったときに見てなぜか気に入ってしまい、ここで紹介したら唯一のってくださったのがローマさんだったようなとお〜い記憶があるのですけれども。物語とはあまり関係のない寝具やバス・トイレまわり(でも本当は物語の展開上重要?)の小物のセンスがなかなかよくて、明るい色のクッションなんかがこぎれいに置いてある画面は見ていてうれしいものでした。作家の家の間取りもすてき。それにしても、どうみてもだらしな〜い風情の「美人挑発メイド」が、「意外にもとても有能」で、てきぱきと家事をこなしてしまうのでビックリして笑ってしまいました。それだけでもう、少年漫画レベルの妄想☆ でも、作家がメイドさんにのめりこむにつれ、濃かった彼女の化粧が素にもどって少女っぽい素顔がもどってくるあたり、女性を描きなれたイタリア映画の粋なところですねえ。
アシュケナージ>白のタートルネックでした? いいなあ、接近遭遇。
カメラワーク>そういえば、「暗殺の森」のストラーロって、近頃なにを撮っているのかと思ったら、テレビ版「デューン/砂の惑星」なんですよ〜。ストラーロが砂漠を撮るとどうなるのか、とっても興味があります。砂虫(サンド・ワーム)のシーンは、特撮監督が撮っているとは思いますが。

>かつさん。エールをお送りいただき、ありがとうございます。まったくもってその通りなんですよ。
『めぐり逢う大地』>この大仰なタイトルと「シネマスクエアとうきゅう」の文字をみて、しばし首をひねりましたが、キャスティングにナスターシャ・キンスキーの名をみてなぜか納得。しかも、娘がサラ・ポリーですって? サラ・ポリーちゃんはユマ・サーマンの子役が似合うかなあと思いますが、ナスターシャの子役っていうのも、はまりそうですねえ。年末に悲惨なトマス・ハーディものかい! とひきぎみでしたが、美人親娘をみるのは悪くなさそう。それにしても、新聞広告では「トマス・ハーディ原案」とばかりで、「カスターブリッジの市長」がもとになっているというのは追い広告で知った次第。英文科人口は以前にくらべてたいそう減ったそうですが、原作のタイトル名くらいはすぐ目につくところに出してほしいなあ。しかし、ミラ・ジョヴォも出ているんですね。なんだかいいなあ、ウィンターボトムって。才気だけで撮っていた人たちと違い、大河ドラマなんかをこつこつと撮れる人なんですよね。

キンスキーから連想したわけではないですが、先日ヘルツォークの新作の予告をみました。主演はティム・ロス。千里眼を商売にしている男と、サーカスの怪力男とヒトラーの三題話らしいです。音楽が「グラディエーター」と同じで、なんだかすごくドラマチックに盛り上げる予告編でした。一見すごく「普通」の歴史ドラマみたいでしたけれども。でもでもでもヘルツォークでしょう? ティム・ロスはどんな難題をふっかけられ、こなしたのか? ですよねえ。

ケン・ローチの新作の予告もみました。刑期を終えてでてくる母親のために、麻薬の売人になって金をあらかせぎしようとして道をふみあやまる少年の映画らしいです。「あんたなんか、勇気があるんじゃないわ、人生を捨てただけよ!」というせりふが予告編でながれていました。もう、映画のいいたいことは全部わかってしまいまいました。ローチ先生、麻薬撲滅にかける情熱がいっそうヒートアップしているのですね。

Name: みいちゃん

[7314] すみません、 '02/12/16(月) 02:55:25

訂正です。

ウェス・ベントレーの役はスコットランド移民という設定でした。

Name: かつ

[7313] お祝い、ではないですね、これは。 '02/12/15(日) 22:07:07

年末で忙しい時期のBBSのお引っ越しお疲れ様でした。
いろいろ大変ですね。いっそ「ねずみ講です。気持ち良く騙されてくれる人を募集しています」とか「無農薬野菜の販売を隠れ蓑にした金目当ての宗教団体です。金持ちの人、信者になりませんか?」とかいう書き込みだったら削除するときもちょっとは楽しくなるんでしょうけどね。がんばってください。

今日はウィンターボトムの『めぐり逢う大地』を観てきました。予想どおり大変空いておりました。でもこういう作品をお正月映画に持ってくるのはとてもシネマスクエアとうきゅうらしいと思います。

トマス・ハーディの原作の場所設定をゴールドラッシュや大陸横断鉄道建設のアメリカに移すというウィンターボトムの狙いは正しかったと思います(原作未読ですが…)。かつて妻子を金の採掘権と引き換えに売り渡した男、というピーター・ミュランの役の設定なんて完璧すぎてこれ以外に考えられません。それでいて時の流れに哀しく飲み込まれていくという部分はしっかり残していてさすがです。

ミラ・ジョヴォヴィッチが演じた歌姫にはプレミア誌によると最初はマドンナを考えていたそうで、観賞後にそれも観てみたかった!ととても思いました。性的な魅力で男を惹きつけ、性格も行動もパワフルというのはまさに適役。でも結果的にはミラジョヴォで良かったのかも(←どっちだよ!)。鉄道会社の測量技師のウェス・ベントレーも移民ではなくアメリカ生まれのアメリカ育ちという感じが出ていて良かったです。当たり前なんですけど。が、素晴らしい配役の中で一際光っていたのがナスターシャ・キンスキーとサラ・ポーリーの母子。なぜいままで誰もこの組み合わせを考えなかったんだ!ってくらいにハマっていました。病気のナスターシャ母の世話を一生懸命行うサラ娘の姿やナスターシャ母の苦しみを思って涙するサラ娘の姿、ナスターシャ母に抱きついたまま眠るサラ娘の姿に僕も涙、涙です(←ばか)。

これだけ素晴らしい作品をたったの数週間で劇場から抹殺してしまうのは大変勿体ないので、時間とお金に余裕がある方は是非に。

あと『ギャング・オブ・ニューヨーク』について。ローマさんもそうとう前から注目していたサンディ・パウエルによる衣装ですがとても素晴らしいです。非常に凝ったデザインであるにも関わらず決して物語の進行の邪魔をしないというまさに映画監督が理想とする衣装です。ちょっきとかはもう少しアップでゆっくりと観たかったですが。アル・パチーノも真っ青のダニエル・デイ=ルイスの過剰な演技も見どころなのですが、映画の出来自体も『天国の門』(完全版じゃない方のやつ)級なので観ておいて損は無いかと思います。「それって褒めてるのか?」と思うかもしれませんがたぶん褒めてます。←たぶんて…

Name: かつ  Mail: katsu@jc4.so-net.ne.jp

[7312] かつてピアニストの家のメイドになりたいと思った私としては・・・ '02/12/11(水) 16:36:35

先日なにげに新聞のTV欄を眺めていたら、すばらしータイトルが目に飛び込んできました。「夜のメイド」(←なんか勝手にギロさんを連想しちゃった。失礼)。おお、イタリア映画!老作家の家に若いメイドがやって来る・・・。人生に退屈した哲学教授のもとへ若い女の子が現れた「倦怠」のようじゃないの!ちょっとモラヴィアっぽい?好きな世界かも。おお、もしかしてこれってポルノ?おお、作家はメイドにとある作曲家についての講釈をたれたりしている。それは誰あろう、ジェズアルド。ポリー二月間で聴いたばかりの作曲家だったので、もうグッドタイミング。そうか、ジェズアルドはやはりイタリアのインテリが日常的に聴いているものなのね(すっかり社会勉強した気分)。おお、そうこうしているうちに、メイドが・・・・・・えっと、このへんでやめておきます。

さてさて、「N響監督にアシュケナージ」というニュースにはびっくりしました。その矢先、渋谷のレコード店に行ったら、当の氏がご来店。わお、隣に立ってなにやらCDを物色してるぅ(←勝手に緊張している私)。何回かコンサートでは拝聴しているものの、こんなに間近では初めて。うれしいな。ま、それはそれで終わって、私はずいぶん話題になってたバルシャイのショスタコ交響曲全集を購入しました。これ、すごいです。シンフォニーが15全部入って2,990円。で、名演。どうしてここまで安くできるんでしょか。

みいちゃん>絶対なにかありそうでなにもおきない>そうそう。「ブルー・ムーン探偵社」はおもしろかったですね。「影なき男」シリーズをちょっと現代風にしたような配役のシビル・シェパードとブルース・ウィリスの掛け合いが軽妙で毎週楽しみでした。

善良そうな顔のアップ>この人についてはT嬢からいろいろ聞いていたにもかかわらず、私は「ロード・トゥ・パーディション」を見てしまいました。いけませんね、これは、ほんとうに(笑)。むりにゆっくりしゃべろうとするだけで笑える。眉間にしわ寄せるだけで笑える。そもそもあの顔にボルサリーノって・・・。ギャラリーは孤独で耽美な悪の魅力を見るつもりでワクワクしているのに、「やってることは悪いが家族には優しい」とか、「ギャングだって僕にとっては愛する父ちゃんだ」とか、わかりきったリアリティを持ち込むのは切り口としてどうなのよ???良かったのは、ヒッチコックの「裏窓」にオマージュを捧げたような場面(ここはハラハラしておもしろかった)と、「暗殺の森」や「ミラーズ・クロッシング」を彷彿とさせるカメラワーク。お約束って感じもしましたけど、作品に奥行きを与えて美しかったです。

恋愛妄想系高齢処女>あはははは。感想を読んだだけでも、絶妙の配役ってわかるなあ。ドヌーブ、べアール、さもありなん。女性をかわいく撮れる監督って素敵ですね。

Name: ローマ  Mail: iguana@fd.catv.ne.jp

[7311] 大女優を大画面でたっぷりと!(ほんとにたっぷりしてた) '02/12/11(水) 01:15:25

フランソワ・オゾンの「8人の女たち」をやっとみてきました。おもしろ〜い。今年の笑いおさめにもういっかいみてもいいかな、と思ったくらい。とにかく、みんなきれい! そしてかわいくて、せつなくて、ちょっとこわいです。美人で個性派の仏女優たちを、そのもっとも得意とする(多分に倒錯的な)役柄にあてはめて、そのもっとも美しい角度から撮る。しかも毒気たっぷりに。たとえば、それはお高くとまった鼻持ちならないブルジョア女(ドヌーブ)だったり、コンプレックスだらけの恋愛妄想系高齢処女(イザベル・ユペール)だったり、男を骨抜きにする小悪魔系夜のメイド(ベアール)だったりってな具合で、ほとんどこれまでやってきた当たり役のセルフ・パロディとも思われる役柄になっているんです。それをまじめに演じている女優さんたちがかわいいこと! 推理仕立てのブラックコメディなのに、彼女たちの熱演に、おもわずほろりとさせられるくらい。映像もきれいで、男顔のファニー・アルダンがかわいくとれていておどろきましたが、とりわけおどろいたのはイザベル・ユペールで、こんなかわいい彼女をみたのははじめてです(冒頭の花、彼女の「みたて」に爆笑!)。「ロウフィールド」や「ピアニスト」で完全に食あたり状態だったのですが、なんか、「かわいい♪」なんて思えてしまったのだから、オゾン、すごいすごい。夢見るようなまなざしのダニエル・ダリューも健在でびっくり。写真に○ミー・○ュナイ○ーが? なんてサービスもありましたね。

一応、ミュージカルってことになっているんですけど、役柄や心情にピッタリの既成の曲にカラオケ、あてぶりをするってかんじのとぼけたつくりになっているので、笑いの質はブリジット・ジョーンズがお部屋で失恋ソングを熱唱する、あの感覚に近いかも。ドヌーブが出ているっていうのがやはり大きくて、そういえば、フランスにはジャック・ドゥミのミュージカルっていう文化的(?)遺産があったんですねえ。

一つの話に一つもりこむだけでじゅうぶん話が成立してしまうような重い性的倒錯のテーマを、豆鉄砲のようにポップに連射するオゾン節も健在でしたが、なんかほんとに映画づくりが巧くなってしまって。かつての、これみよがしな毒気がないのがちょっと残念。もっと、悪趣味なのになんだかキュートなおかしな世界をどんどんつくってほしいです。今回は男と男の組み合わせがなかったんだけど、きっと名前だけでてきた「彼」が「そう」で、そのへんの愛憎のもつれがラストと絡んでいるんだとみた?! ドヌーブが出ているせいか、いろんな映画へのオマージュがうれしい作品でした。あ、この撮り方は「悪徳の栄え」のときのバディムの撮り方みたい、お、これはブニュエルか? とかね。味付けがフェティッシュなんですね。しかし、あの「どうして私、こんなに毛皮が似合ってしまうのかしら?」といわんばかりのドヌーブはほんとにあっぱれです。「私だって、似合うもん!」というベアールちゃんがまだまだひよっこにみえてしまう、フランス女優の層の厚さをかいま見る思いでした。

Name: みいちゃん  Mail: bluetonic@geocities.co.jp

[7310] きのうは開戦記念日でしたがレノンの命日でもあって '02/12/09(月) 02:34:02

年末大掃除開始。古新聞古雑誌を片づけています。なんでこんなもん、大事にとっていたんかな、というものばかり。無駄なものをためこんでしまっていやですねえ。反省することしきりであります。ぴあ発行の洋画インデックスもこのたび、ドカッと捨ててしまいました。職場でも、もうつかわなくなりましたし・・・。ウェブで検索できるおかげですね。

>かつさん。「バンド・オブ・ブラザース」、私もHMVで買ってしまいました。みはじめるとととまらなくなりそうなので、後半が出てからみようかなっと。そのころには年末校了もおわっているはずだし〜。ラジコン模型があたるかもしれない応募用紙は夫にあげてしまいました(ドイツ軍コースに応募するつもりらしいです)。ところで、このシリーズ、第二話の監督がマッケラン版「リチャード三世」の監督、リチャード・ロンクレインなんですねえ。「リチャード三世」における戦車やジープの扱いかたなど、ツボでしたので、とても期待しています。

8人>川崎チネチッタ、ですね。千葉劇場ってとこでもやっているようですが、私は銀座でみたいです・・・。職場が近いからってだけです、それだけです、はい。

手持ちカメラによるブレまくり映像>あれは、ロバート・キャパがノルマンディー上陸のときに撮ったブレまくりの戦場写真などにオマージュを捧げているのだと思います(8ミリビデオなどなかった時代)。「プライベート・ライアン」においても、やたらと挿入される「善良そうな顔のアップ」(だれの、とはいいませんが)がなければ、あの映像はちょっとしたものだと思います。構図など、キャパの写真そのまま! みたいなカットがいくつもありました。「史上最大の作戦」とも比較されてしまいますしね。しかし、あの作戦は両軍ともに人海戦術なので、本当にいたいたしいです。

Name: みいちゃん  Mail: bluetonic@geocities.co.jp

[7309] easy company '02/12/08(日) 22:00:28

『バンド・オブ・ブラザース』、みいちゃんの心がゆれています発言のあと購入してしまいました。アマゾンやタワレコで在庫切れとなっていたのを知っていたのでHMVの店頭にBOXがあったのを見てしまったら買わずにはいられませんでした。

夏にWOWOWで放送されたときは土曜日の夜っていうのとあれをもう一回やられてもなぁっていうのがあって観る気がしませんでした。実際CMや紹介番組をチラッと見た限りでは手持ちカメラによるブレまくりの映像やヤヌス・カミンスキーっぽい冷たい映像が『プライベート・ライアン』そのものだったですし。

結果はとても面白い作品でした(少なくとも4話までは)。E中隊の落下傘部隊としての訓練からはじまり、ノルマンディ降下作戦、カランタン制圧、マーケット・ガーデン作戦と続いていきます。戦闘シーンに関しては『プライベート・ライアン』の手法そのままなので混乱や迫力はあるのですが、その場その場での状況への対処や敵とのかけ引きなどは弱いかなと思いました。ドラマ部分は時間があるので丁寧。恐怖に心を支配される兵士も出てきますが、そこで「母さん!」とかは叫ばないので説得力はあります。「僕はダメな兵士だけど許してください。すみません。ごめんなさい」っていうアパムのようなのも出てきません。

20日発売の第二弾が待ち遠しいです。唯一の心配は 第5話はバルジの戦いなのにトム・ハンクスが監督をしているということ。うまく撮ってくれていることを願っています。

でもまあ『パール・ハーバー』のような作品でも楽しめてしまう僕の感想ではあまり役に立たないでしょうから、いきなり7600円を出すリスクを負うよりはとりあえずレンタルで様子をみていただくのがよろしいかと思います。

>8人の女たち
川崎の駅ビルの中の映画館でもかかっていて、そちらは大変空いています。安い日でも満席にはならないと思います。ただ「川崎で観ちゃった」という屈辱感は残るかもしれません。←なぜだ?

Name: かつ  Mail: katsu@jc4.so-net.ne.jp

[7308] 宮本武蔵、愛のテーマ '02/12/08(日) 02:15:29

友人からきかされたときにはおもわず「マジ? ネタ?」とうたがってしまったくらいです。はっきりいって、今でもおどろいてます。「NHK大河ドラマ『宮本武蔵』、作曲エンニオ・モリコーネ」。スポーツ新聞などで発表されて、話題をさらってるようです(「エンリオ」・モリコーネだと、ネタなんすけどね・・・)。NHKに熱烈なファンがいて、くどきおとしたんでしょうか。以前、「ルーヴル美術館」という共同制作の番組のときには「ラ・カリファ/愛のテーマ」をつかいまわした御大ですが、こんどはほんとに書き下ろし? 「おつうさん愛のテーマ」とか、ちょっとコミカルな曲はやっぱり「沢庵和尚のテーマ」になるんでしょうか〜。でも、やっぱり気になるのは「決闘のテーマ」でしょう! すごいなあ、久々に楽しみな大河ドラマかも。バカ・・・じゃないや、『バガボンド』でもよもうっと。

でも、武蔵って、原作説教くさいからあんましほんとはすきじゃなかったりする。おつうさんといい、お杉ばあさんといい、女のキャラクターがうざいし。又八もねえ・・・。

先週「8人の女たち」を見に行こうとしたら、なんと満席につき札止め。安く見られる日だったから、しかたなかったのかもしれないけど、寒いし、もっと楽勝だと思ったのがあまかったです。小一時間前にでかけたのに、もう立ち見、それすらもすぐにうちきられてしまいました。一緒にでかけた友人ともども、著しく「映画をみる」というモチベーションを下げてしまい、「モンテ・クリスト伯」でもみよう、という気にもなれず、ベトナム料理屋さんにかけこみ、辛〜いブンボーフェを食べました。「8人」に来週、再度挑戦します。

十二月歌舞伎、「椿説弓張月」をみてきました。これってめったにやらない演目なので、今回私ははじめてみたんですけど、三島由紀夫歌舞伎、すごすぎました。「鰯売り」なんて、ほんとに彼にとっては「習作」だったのでしょうね。そもそも、これほどこの作品が凄惨でグロテスクで趣味まるだしだとは思いませんでした。初役のときにも主演をつとめ、三十余年たってまた主演をつとめる玉三郎演じる白縫姫というお姫さまが、自分の良人を裏切った部下を責め殺すシーンがほとんど「セバスチャン」なんです〜。下帯ひとつにされた若者が、美しい腰元たちに木槌と竹釘で裸の胸をコンコンと差し貫かれて血がだらだら、という、とってもグロな演出でした。姫は犠牲者の叫び声をききながら、お琴を奏でるという趣向。それでも「ぱちぱちぱち」と手をたたいて喝采する歌舞伎座の客って、すごいよね。ま、毎月腹切りはなんらかのかたちでみてる人たちだから・・・。

Name: みいちゃん  Mail: bluetonic@geocities.co.jp

[7307] 私はモローよりフィリッポ・リッピのサロメが好き '02/12/03(火) 01:53:30

>えいみさん、アドベントにふさわしい(?)サロメの話題をありがとうございます。一応このサイトは英国映画のサイトなんですけど・・・。ま、『知って役立つキリスト教大研究』をトップページで一押ししていることもあり、ユダヤのお姫さまのこともお答えすべきなんでしょうか。でも、えいみさんはレポート書かないとどうかなるんですか。「七つのベールの踊り」をみんなの前で踊らされるかなんかですか。

困っておられるわりに質問がぜんぶまちがっているのはなんか、どうかしちゃったのかと思いつつ、ご質問の絵がギュスターヴ・モローの「ヘロデ王の前で踊るサロメ」だと仮定して、以下てきとうに答えます。まずこれはあくまで「聖書物語を題材」にした作品で、モローの頭のなかでは別に宗教的な作品じゃあないでしょう。だから、彼は生涯に何枚もサロメを描いているなかに、思いつくかぎりのオリエンタルで幻想的な(と彼が考えた)ものを背景に描きこんだと思われます。たぶん、だから、ありえないものっていうのは、当時ヘロデの宮殿にあったとは思われない、背景に描かれている異教的なもののことなんでしょうね。それがなにかは、絵をみて考えてください。それがレポートで、とどのつまり、もっとご自分で考えたり調べたりなさらないと、ご自分のためになりませんでしょう。上記のようなことは、モローの画集など、ちゃんとした解説をみれば、だいたいどこにでも書いてありますよ。ネット上で質問してまわったって、得られる答えはいいかげんなもんです。そうそう、それでもわからなければ、上野でいまやっているウィンスロップ・コレクションをみてこられてはいかがですか。モローの「出現」が展示されています。ヨカナーンの生首がヴィヴィッドにうかびあがっている、きれいな絵ですよ。

この件に関してのレスは、けっこうです。十九世紀絵画愛好家ではありますが、それに関してこのサイトでとくに見聞を深めようとは思っておりませんのです。

Name: みいちゃん  Mail: bluetonic@geocities.co.jp

[7306] 教えてください。 '02/12/02(月) 15:13:29

はじめまして。モロの”フェロデ王の前で踊るサメロ”??という絵のなかで、宗教画として、ありえないものが描かれているようなんですけど、それは何で、どうしてそれが宗教画にはありえないものなのか。そういうテーマのレポート書かないといけなくて、困ってます。教えてください。

Name: えいみ  Mail: emiemieimii@yahoo.co.jp

[7305] ヒロイズムとないまぜの悲惨を描いてこその戦争映画だ '02/11/29(金) 01:37:28

>H、一樹さん。どうも。私はリドリー・スコットの新作はみていないんですが、なかなか問題作みたいですね。内戦や地域紛争を描いた作品というのは、解決の糸口が簡単にみつからない複雑な問題をとりあつかっているわけですから、最初っから答えなど描こうと思って映画を撮っているはずがないと思います。でも作り手はそんな状況にこそリアルな人間をみて、地域紛争になど無関心な観客に想像力をもっと持てとつきつけてきたいんでしょうね。

戦争映画っていうのは、人がたくさん死ぬから悲惨なんじゃなくて、たくさんの人が自らの人生を選択する自由をうばわれたまま大量に死ぬことを描くから悲惨なんだと思います。ですから、主人公がいる昔の映画(実際には、戦争映画〔コンバットもの〕は特定の主人公がいるものはきわめて少なく、群像劇が多いと思いますが)や「なんとか作戦」を描いた作品でも、戦争のむなしさ、人の命の尊さを描いた作品はたくさんあります。ですから、やたらとジオラマはすばらしかったけれど、演出がきわめて凡庸でありかつ、キャラクター設定が安易(敵の描写があまりにも矮小、特定の民族出身の兵隊を深く描きすぎるバランスの悪さ)な「プライベート・ライアン」が特別に過去の作品にくらべて「ぎりぎりのところを描いた」作品だなんて、私にはとうてい思えないですね。第二次世界大戦に参加した兵士は、ヨーロッパの開放を夢みてたたかえたぶんだけ、現在の紛争にまきこまれる人々よりも幸福なんじゃないかと思ったくらいですよ。

すみませんね、レスになっていなくて。でも、ただの感想なら、ご自分のサイトにかかれればよいし、それをなさらずこの掲示板に書き込んでくださるというからには(他所にかかれたもののと同文であるにせよ)、なんらかの私の見解を求めているものと想定したので、以上のような感想を述べさせていただきました。私は戦争映画に対して「このジャンルがものすごく好き」であり、戦争映画というものに独自の見解を持って接しておりますので。あと、老婆心ながら指摘させていただきますと、日本語の正確な表記では、「つずいている」ではなく、「つづいている」です。この書き込みに対するレスは不要です。

「バンド・オブ・ブラザース」に心がゆれています(DVDもでてるし、レンタルもあるし)。製作スタッフが「プライベート・ライアン」と同じっつーのが不安なんですが、原作ものだし、すくなくとも脚本はしっかりしているだろうからおもしろそう。私の愛する「コンバット!」チームがノルマンディ上陸後、時空のひずみのなかにおちこんで(嘘)、永遠にパリにゆきつけなかっただけに、ヨーロッパ戦線を転戦するストーリーに泣けそうです。

Name: みいちゃん  Mail: bluetonic@geocities.co.jp

[7304] 前回の反省です。 '02/11/28(木) 22:10:00

ブラックホーク・ダウン
制作ジェリー・ブラッカイマー
監督リドリー・スコット
この映画は2001年度の作品で、1992年の東アフリカ=ソマリアで大規模な飢餓が発生した。
そして、この地では長くからつずいている部族間の紛争も絶え間なく30万人の民間人が大きな
犠牲となっていた。国際援助の食料も紛争により適切な配給が絶たれていた。飢餓を利用して敵対
部族へ食料が配給されないように仕向けた部族もいた。その最中アメリカ合衆国は海軍を派遣して
援助物資の供給安定を図り一旦は状況が改善しつつあったが1993年にアメリカが撤退をすると
また情勢が悪化し始め、こんどは治安維持を目的として駐屯している国連軍にも攻撃を仕掛けてくる
部族が出てきた。この攻撃で国連軍にも犠牲者が出てしまいアメリカ合衆国は白兵戦闘の訓練を受け
た特殊部隊「デルタ・フォース」と陸軍の中でも先鋭部隊の「レンジャー」、特殊作戦航空連隊を
派遣し情勢の改善に乗り出したのであった。

他国で発生した部族間の内紛をアメリカ合衆国が武力で鎮圧し情勢の安定を図ろうとしたニュース
にも実際に出た話です。ここ2・3年は戦争映画はかなり作られて戦争の悲惨さはかなり描かれた
はずです。私がこの作品に引かれたのはアメリカ軍の最新鋭の戦闘ヘリコプター(ブラックホーク)
が当地で撃沈された時から「他人の争いごとではなくなり自分たちの戦争になってしまった。」
ということがかなりリアルに描かれていたところです。

「プライベート・ライアン」では殺し合いということを、ただ悲惨さを前面に描き出し戦争の無意味さを
映画としてのぎりぎりのところで表現した作品だったように思いました。
「ぎりぎり」とは8人の兵士が1人の兵士を守って生還させるというストーリーは、実は映画としての
話で本当は無惨に人が死んでいく姿そのものが戦争であり無意味で悲惨なできごとなんだと作品は
訴えかけてるように思いました。昔の戦争映画みたいに”主人公”がいたり”何とか大作戦”といった
ような意味のある話ではなく殺し合いとは深い悲しみだけだと感じました。

「ブラックホーク・ダウン」も悲惨なシーンも描かれてましたが、この作品は他国への政治的・
軍事的な介入にどんな意味があるのかを実際にあった事件をもとに描いた映画です。
紛争の犠牲者を救うための戦いが、アメリカ軍の最新鋭の戦闘ヘリコプター(ブラックホーク)
が当地で撃沈された時から他人の争いごとではなくなり自分たちの戦争になっていき投入した
部隊を救うために大規模な市街戦に話は突入していきます。アメリカ兵も次々に犠牲になって
いきますが部族民兵も多大な犠牲者がでても次々と武器を取って攻めてきます。
作品ではあえて答えを出さず最後まで問題だけを見せて終わっているように思いました。
部族紛争の歴史にもあえて触れず部族民兵に対する感情的なところも触れずただお互いが
多大な犠牲者を出しながら自分のために戦いつずける話をスリリングな編集とリアルな映像で
中盤から後半へ流れていきます。
最後のところで援軍が来て命からがら逃げ帰るところで子供たちと一緒に走るシーンはかなり
印象的でこの戦闘そのものの無意味さを出しているようにも思えました。
ベースキャンプにたどり着くと小奇麗なウエイターが兵士にグラスで水を差し出すところは
ほんとにバカバカしさを感じましたが最後に主人公が死体安置場で独り語るシーンなかなか
重いシーンでした。戦争映画のなかでは特殊なケースではあったが今までとは視点を変えた
ところが新鮮で面白かったです。

追伸>サム・シェパードかっこいい!
   ライト・スタッフの(=チャック・イエガー役)もかっこよかったけどね。
   奥さん役のバーバラ・ハーシーも情熱的でグーでした。
   渋い男を演じる男優が最近少ない。トム・セレックも見ないようなきがする。

http://www5d.biglobe.ne.jp/~kazuweb/

Name: H、一樹  Mail: h-kazuki@mvi.biglobe.ne.jp

[7303] 生体へのウイルスにもご用心 '02/11/25(月) 02:03:25

ウィンドウズXPにウイルスバスターをいれましたが、私自身がウイルスにやられてしまいました。うい〜。やはり寝不足はいかんですよ〜。といいつつ、きょうも「ナバロンの要塞」をみていて遅くなってしまいました(何度みてもかっこいいぞ、アンソニー・クイン)。いかんです〜。しかし、週末おとなしくしていたので、だいぶよくなりました。よかった・・・。

>PINGUINOさん。サー・ポール>みんなをよろこばせよう、という基本にたちかえる姿勢って、やはり大切なんでしょうね。一代かぎりの名誉貴族になったことよりも、自分の音楽をみんなが聴いてくれるってことを素直によろこべる年齢になったということなのかなあ。
ハリー・ポッターくん>これ、私は原作はおろか、映画もみてないんで、コメントする資格なしなんです。原作はあの日本語版における総ルビぱらつき活字が生理的にだめっつうのが大きいのですが(きっちりつまった岩波の児童文学書で育ったので)、映画にかんしては、あまりキャラクター・ファンタジーもののに関心がもてないっていうのがあるかなあ。伝統的にイギリス文学における「学校」は切磋琢磨される場所なんですよ。それがなにもしないで自己実現できちゃう場所だっていうのは(みなさんのご意見をうかがう限りですとそのようなお話のようで)、逃避以外のなにものでもありませんね。そこがいいのかな。

>かつさん。「どんと来い、超常現象」>う、欲しい。私、あのドラマのすごいファンなんです。ヒーローとヒロインのあいだで、絶対なにかありそうでなにもおきないっていう、あのアメリカのTVドラマによくあるかんじの設定がすごくすき(「レミントン・スティール」とか、「ブルー・ムーン探偵社」とかね)。
たそがれ清兵衛>私の元上司がみろみろって、うるさいのなんのって。気の強い役をしているらしい毅然としたりえちゃんがみたいから、みますよって。
ライブ・イン・マンチェスター>「私はセクシーなのよ、悪い?」っていう強気の姿勢がたまらんです。
オゾン>「まぼろし」をみようと思ったら、どうにも時間が調整できず。でもありがたい、ユーロで続映なのです。よし、「まぼろし」と「八人」で、オゾン二本立てか、「八人」と「彼女の時間」でベアールの二本立てやるっきゃない、十二月。むむ、フランス映画ばかりです。

探しても探しても入手できないDVDがあったので、ついお店に注文してしまいました。「青い性」。これはロリータ写真で有名なデヴィッド・ハミルトン(ピントのあまい、ソフトな写真で有名)が撮った映画で、エマニュエル・ベアールの若いときのお姿がみられます。でもねえ、これ、彼女めあてに買った人はかなりがっかりなシロモノですよ。三人の女の子がでてくるのですが、ベアールは三番手の、いわばお姉さん役なんです。でも、かつてみたとき、けっこうさわやか〜な青春ものだという好印象が残ったので、もう一回みたかったので注文。つぎは「吸血処女イレーナ・鮮血のエクスタシー」。傑作がほとんどない(他伝)ジェス・フランコの傑作ときけば(しかも主演が「彼女」だし)、やはり一度みてみたいじゃないですか〜。女吸血鬼ものって、「血とバラ」をはじめとして、好きなのです。そして、「血塗られた墓標」。あ、主演のバーバラ・スティールはイギリス女優ですよって、このサイトじゃかなりきびしいか・・・。おびえる顔が金子國義の描く絵みたいで、たまらんです。これはイタリア映画祭でみてきにいったので一枚。こうした耽美ホラーやエロティックな映画は初期ロットが絞られているらしくて、なかなか店頭でみつけにくいですね。これからはめんどうでも予約するか・・・。でも、留守電に「青い性、吸血少女(処女だよ・・・)入荷しました〜」とか入っていたので、自分でもひいたです。

Name: みいちゃん  Mail: bluetonic@geocities.co.jp

[7302] これがオゾンの生きる道? '02/11/24(日) 22:21:28

続けてですみません。

『8人の女たち』を観ました。ここまで主張の無い作品だとは思いもしませんでした(←褒めてます)。オゾンのことだから「この明るく大袈裟でド派手な作品の中にも社会や上流階級に対する鋭い批判が潜んでいて…」とか「ミュージカルシーンにおけるダサダサの振り付けはアメリカ製ミュージカルへのアンチテーゼであって…」とか思っちゃうじゃないですか?でもそんなの全然無いんです。ビックリした。オゾンらしいところといえば同性愛を盛り込んでいるところと冒頭の花の撮り方(リンチの『ブルーベルベット』っぽい)くらい。でもそれにしたって生々しいわけではなくかわいい描き方。ヴィルジニーとリュディヴィーヌが全裸で絡みあうのを超長回し(5分くらい)で撮るとかイザベルがヴィルジニーを縛ったうえで言葉責めにするとかしてくれないと納得できないです。←おい

話の設定が『ゴスフォード・パーク』に似ているのですが、アルトマンが役者自身の創造性を無視して「自分のプランを100%実行させる」ことを最優先させたのとは違って、オゾンは女優陣を信頼し創造にも期待していて、さらに一人一人に対して演出プランを変えている。ヴィルジニーやリュディヴィーヌ、フィルミーヌには細かく指示を出した上で役を理解させ発展させているように思えるし、エマニュエルとイザベルに関しては彼女たちのプラン・意見をほぼ受け入れているように思えるし、ファニーとカトリーヌには気持ち良く現場に居てもらえるような雰囲気をつくっていたのだと思います。ダニエルはもうそこに居てさえくれればいい、といった感じ。

観賞後「あー楽しかった」という感想しか残らないかもしれないですが満足度は高いです。このままこういう作風というかメインストリームな作家になってしまうのか?という不安もあるのですが、次回作が再度シャーロットとリュディヴィーヌを起用して"Swimming Pool"ということなので期待しても良いのかな。あ、別にリュディヴィーヌの水着姿を期待しているわけではないですよ。念のため。

Name: かつ  Mail: katsu@jc4.so-net.ne.jp

[7301] ♪中田が飛ぶーぞ♪中田が飛ぶーぞ♪中田が飛ぶーぞ♪5秒で飛ぶーぞ♪ '02/11/22(金) 21:40:42

岩井俊二が編集した日本代表のドキュメントDVDを見ました。僕はロシア戦のあと「勝っちゃったよ。いいのかな?」とか言ってしまったりする程度にしか日本代表が好きではないけれど面白く観ました。ハーフタイム、中田英が中田浩にダメ出ししたり、フラット3に限界を感じたDF陣が「(要は)点を取られなきゃいいんだよ」とか話してたり、問題のトルコ戦の選手起用は一応理にかなったものであったのだということ、山本コーチのフォローの素晴らしさとかみどころがたくさんあります。

雰囲気としてはテレ朝のGetSportsのような感じですが、あの番組と違って「代表について語ってる俺様って超かっこいい!」っていう輩が関わっていないのが成功のポイント。ただ仕切りが電通なので「ボク達電通マンがいなきゃここまで日本にサッカー文化は根付かなかったんだよね。っていうか電通こそ日本サッカーそのものなんだよね。」っていう高慢さは感じますが。

最近観た映画では『TRICK -劇場版-』が面白かったです。巨根・阿部ちゃん最高!貧乳・仲間ちゃんも可愛い(『ごくせん』のパート2も観たいぞ)。グッズに上田の著書「どんと来い、超常現象」を模したノートがあってバカ売れしていました。日本はとっても平和です。←?
『たそがれ清兵衛』も楽しく観ました。「〜しちゃいけません」「〜しなくてはいけません」っていう山田洋次調のメッセージも含まれていますが、いつものうざったさはあまり感じません。西田敏行とか吉岡秀隆とか裕木奈江が出てないからか?←それは違う
宮沢りえも綺麗です(いま駅に張ってある口紅のポスター欲しい)。文句をつけるとすれば岸恵子によるナレーションとエピローグ。邪魔すぎです。

>ライブ・イン・マンチェスター
BS2で放送してましたね。リクエストに応えてちゃんとお尻を振ってくれるところに彼女の性格の良さと余裕をみました。録画したし別にDVDはいいかなーと思ったのですがライブCD付きなんですよね。買わねば。

Name: かつ  Mail: katsu@jc4.so-net.ne.jp

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