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1999年12月25日

奥羽本線/米坂線 (青春18きっぷ)

全行程 437.2km

費用 2,300円(青春18きっぷ) / 通常費用 7,780円

行程図
柳川御膳
峠駅
峠の力餅
今泉駅
時刻表
  下野花岡 6:15発
6:21着 宝積寺 6:22発
7:00着 黒磯 7:03発
8:08着 郡山 8:39発
9:29着 福島 13:11発
14:00着 米沢 14:56発
15:31着 今泉 16:30発
17:02着 米沢 18:16発
19:02着 福島 19:34発
21:29着 黒磯 21:42発
22:22着 宝積寺 22:42発
22:47着 下野花岡  

奥羽本線・福島~米沢はかつて赤岩・板谷・峠・大沢の4駅連続スイッチバックがある山岳線として有名であった。しかし、新幹線の開通とともに軌道が標準軌に変更されスイッチバックは無くなり、全て普通の駅となった。スイッチバックとは急勾配を登る際、一度、反対方向に戻り、勢いをつけて勾配を登るジグザグ方式の路線の事である。

今回は、雪の奥羽本線を米沢まで行き、米坂線を今泉まで訪ねる雪見旅。列車の乗り継ぎが悪く、待ち時間の多い旅であった。

第一章(福島)

さて、3週目となる「18きっぷ」の旅も福島までは先週までと同じ列車でたどる。福島から先、乗車予定の奥羽本線・普通列車は13:11福島発。奥羽本線に新幹線が開通してからというもの、普通列車が極端に少なくなり、また東北本線からの直通列車も無くなってしまった。13:11発の列車も朝8:18発の次の列車なのである。

福島での4時間の待ち時間を利用して町をぶらつく事に。東口にはルミネ、VIVREなどがあり、在来線側という事でわりと開けている。対照的に、西口は新幹線口という事で駅前にはイトーヨーカドーがあるだけであるが、新幹線高架下に作られた駅ビルは機能的である。駅ビルの中には、食品売り場(食事処)、薬局、100円ショップ、本屋、電気屋、CD屋、レンタル屋、スーパー銭湯などがあり、客層も東口に比べ若い人が多く、賑わっている。

次は、東口の駅前通りを歩いてみる事に。丁度、昼飯時だったので食事を取れる所を探しながら・・・。ここで嬉しい事が・・・。駅前通りに募金を呼びかけている人達がいて、財布に丁度20円あったので寄付してあげたら、シャープペンシルと「かっぱえびせん・試供品」を3個も貰ってしまった。「びっくり旅日記」では食事が取れなくなる事が多いので食料は大歓迎である。しかし20円は、ちょっと少な過ぎただろうか・・・。さて話を戻して、駅から10分ぐらい歩いた頃だろうか、喜多屋というそば屋があった。確かガイドブックにも載っていた老舗のお店。早速、入ってみる事に。そこで注文したのは「柳川御膳」という蕎麦と柳川鍋のセット。柳川鍋というのは開いた「どじょう」と「ささがきごぼう」を卵でとじたもの。「どじょう」というものを生まれて初めて食べたがなかなか旨かった。セットの蕎麦は麺が細く、ちょっとこしが弱い感じもしたが、つゆがうまくなかなか口当たりが良かった。

第二章(奥羽本線~米坂線・今泉)

さて、4時間の時間をつぶし、いよいよ奥羽本線・米沢に向けて出発。列車は福島を出て、笹木野、庭坂と停車して行く。この辺りはまだ雪が無い。続いて赤岩。急に残雪が見られる様になった。そう言えば、さっきからかなりの急勾配を登っている。続いて、板谷、峠。ここまで来ると、辺り一面すっかり真っ白になってしまった。福島を出てわずか20分しか経っていないのに何か不思議な感じである。そうそう、峠駅と言えば1つ有名なものが。それは「峠の力餅」。ホームに立ち売りがいるとの噂を聞いていたが、いなかった気がする。もう今はいなくなってしまったのだろうか?

さて列車は予定通り、14:00米沢着。運が悪く小雨が降っている。今回は、このまま山形まで行き、仙山線で仙台に出て帰ってくるつもりであった。しかし雪を見ている内に気が変わってきて、米坂線に乗ってみたくなった。米坂線は、日本海側・坂町まで続いているので、時間があれば新潟へ抜けて、喜多方、会津若松を周って帰ってくるルートもあるが、さすがにこの時間では無理である。とりあえず途中、今泉という駅まで行ってみる事にした。こうやって急に予定変更が出来る所も「18きっぷ」の良い点である。

米沢を14:56発、30分ほどで今泉に到着。今泉駅は山形鉄道の乗換駅でもあるので少しは時間をつぶせるだろうと安易に考えていた。しかし乗換え用のホーム以外は本当に何も無い所だった。しかも外は雪に変わっている。ここでも1時間の時間をつぶす事に。でも、田舎の駅でボーッとするのもたまには良いものである。改札を抜けると、真ん前が待合室になっていて、真中にはストーブがある。外の雪が嘘みたいな暖かさである。意外に冬は、寒い地方の方が暖かさを実感できる事が多いのかもしれない。

第三章(米沢駅弁)

さて、1時間の待ち時間が過ぎ、米沢へ戻る事に。米沢では、またまた1時間の待ち時間があるので有名な米沢牛を食べる事に。でも駅前には良さそうな店もなく、外は雨。仕方ないので、久しぶりに駅弁を買う事にした。列車が混んでいるとすぐに食べられるか分からないので、最近はやりの”ひもを引くと熱くなる”すきやき弁当(1300円)を買った。

それにしても、さすがは米沢牛の本場、駅弁の殆どが牛肉系である。少し紹介すると・・・

  1. 牛肉道場(1020円) ご飯の間のそぼろと、上に乗った牛肉でサンドイッチになっている。  
  2. ベコの手形弁当(1020円) 牛タンのお弁当。牛タンは味噌漬けで味付けされている。  
  3. すきやき弁当(710円) 牛肉とシラタキのすき焼き風弁当。  
  4. 牛肉どまん中(1000円) そぼろとロースの弁当。  
  5. 米沢牛そぼろ弁当(800円)  
  6. あったか牛肉弁当(1100円) これもあったかくなるタイプのすき焼き風弁当。  
  7. 牛肉弁当(710円) これもすき焼き風弁当。

なお、米沢駅の販売時間は朝7時から夜8時まで。売り切れの場合は早く閉まるとの事。

さて、自分の買った「すきやき弁当」はと言うと・・・、ひもを引いてからあまり待たなかったからか所々冷たい。でも肉は冷たくても柔らかくて美味しい。やっぱり駅弁はいい。でも、1300円の内、大半が発熱材にかかっているのだろうか、量が少なかった。

今回は、待ち時間が多く、時間の割に距離の短い旅であった。それに途中で計画を変更したりして行き当たりばったりの旅でもあった。しかし、旅から帰ってきて一番印象に残っているのは、今泉駅の待合室で過ごした1時間である。計画をきっちりと立てて、その通りに進める旅もいいが、時には”思い付くまま”の方が発見が多いのかもしれない。

車窓情報

起終点駅名の頭文字をとって名づけられた米坂線は、朝日山系を越えて奥羽本線と羽越本線を結ぶ90.7kmのローカル線である。米坂線の車窓は大きく二分でき、米沢から羽前椿(約1時間)までは田園地帯を走るが次の手ノ子付近から一転して山間に入る。手ノ子-羽前沼沢間の宇津峠で分水嶺を越え、日本海に注ぐ荒川の谷に入る。この地域は有数の豪雪地帯で、積雪量4m以上を記録したこともある。

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