脂質(チーズ・卵の黄身)
脂質は1gあたり9kcalと、糖質の2倍以上のエネルギーを持っています。ところが同じエネルギーを出すのに、糖質よりも酸素を10%以上余分に消費してしまうので、酸素消費量の高い持久性競技では、脂質はあまり利用されません。
トップクラスの選手なら1試合あたり2300~2500kcalと、普通の生活1日分以上も消費してしまうマラソンでも、大部分は筋肉と肝臓中にある糖質(グリコーゲン)が利用されます。こういう意味でも、脂質を摂らなければいけないという意識で食事を考えるより、今の食生活から少し控えめに、というほうが正解でしょう。
脂質は、サラダ油、バター、マーガリン、そして肉の脂身、牛乳やチーズ、卵の黄身などに多く含まれています。卵の黄身や大豆には、リン脂質などの脂質も含まれており、これらは体内でホルモンの材料となったり、筋肉などの細胞膜の構成成分にもなる有効なものです。従って脂質をゼロにするというような、極端な食事は避けるべきです。