断腸亭日常日記 2006年 その1

−−バーチャル・リアリティーとリアリティーの狭間で−−

por 斎藤祐司


過去の、断腸亭日常日記。  −−バーチャル・リアリティーとリアリティーの狭間で−−

太い斜字で書いてある所は99年、2000年、2001年、2002年、2003年、2004年、2005年のスペイン滞在日記です。

99年4月15日〜5月11日 5月12日〜6月4日 6月7日〜6月10日 2000年4月20日〜4月29日
5月1日〜5月14日 5月15日〜5月31日 6月1日〜6月15日 6月16日〜6月29日
2001年4月19日〜5月3日 5月4日〜5月17日 5月18日〜5月31日 6月1日〜6月11日
6月12日〜6月22日 2002年4月16日から4月30日 5月1日〜5月15日 5月16〜5月31日
6月1日〜6月13日 2003年4月16日〜5月24日 5月25日〜6月10日 6月12日〜6月26日
2004年4月14日〜5月7日 5月8日〜5月31日 6月1日〜6月17日 2005年1月1日〜1月28日
1月29日〜2月25日 2月26日〜3月30日 3月31日〜4月24日 4月25日〜5月22日
5月23日〜6月16日 6月19日〜7月28日 7月29〜8月13日 8月14日〜9月7日
9月8日〜10月7日 10月9日〜11月10日 11月11日〜12月31日 2006年1月2日〜2月9日

 2月10日(金)

 ほぼセビージャの観たいカルテルが判った。こうなると後はお金との相談になる。どういうスケジュールと組めばいいか考えてしまう。予定外に、セサル・リンコンが3回出場することになったのでつらい。勿論全部見る。これを観なかったら何のためにドミンゴ・デ・レスレクシオンから闘牛を観に行くか判らなくなるからだ。

 鮮度の良いイカがあったので2杯買ってきて、スパゲッティを作った。中のワタで塩辛も作った。スパゲッティにも、ワタを入れたので墨も入ったのでイカ墨のスパゲッティになった。具が多すぎて2人分くらいで作った方が美味しいと思った。食べ終わってから少し部屋を片付けた。また散らかってきたからだ。腹の具合はトイレに早めに行くようにしたら大分良い。


 2月12日(日)

 トリノ・オリンピックが開幕した。女子・モーグルで、上村が5位、里谷が15位に終わった。アメリカでは、ジーコ・ジャパンが2−3で完敗した。前半はメロメロで全然良くなかった。システムが問題なのか何なのか判らないが、久保は非道い出来だった。よく2失点ですんだというのが正直な感想。後半は、交代した選手が良い動きをして攻撃を組み立てた。佐藤、巻、阿部、長谷部が良かった。小野も悪くはなかったが、機能しなかった。バックスだけのせいではないだろうけど、ザルのようだった。マークがずれている。非道いもんだ。失望した。


 2月14日(火)

 オリンピックは2日目を終わっただけだが、1個のメダルも取れないんじゃないかなと感じてしまう。ハーフパイプもスピードスケートも、日本人の報道陣が大勢会場に駆けつけたが、惨敗に近い状態だった。バルセロナはまた負けて、レアル・マドリードとの差が詰まった。でも、優勝は出来ないと思うけど。

 11日メデジン(コロンビア)でディナスティアが、アグアルナ牧場の“フラランドゥレロ“という名の牛(542キロ)をインドゥルトした。また、サンルカール・デ・バラメダ(カディス)でダビラ・ミウラがフエンテ・インブロ牧場の若牛をインドゥルトした。

 4日の結果。 メデジン(コロンビア)。イバン・ガルシア、強い耳要求で場内2周、プレシデンテに対して罵声、耳1枚。ルイス・ボリバル、耳なし。ルベン・ピナル、耳1枚、場内1周。 バルデモリージョ(マドリード)。ペピン・リリア、耳1枚。エンカボ、耳2枚。ウセダ・レアル、耳1枚。 ペピノ。フェスティバル闘牛。アパリシオ、耳2枚。ヘスリン、耳2枚と尻尾1つ。オルドニェス、ミゲル・マルティン、耳2枚。アベジャン、ファンディ、耳2枚と尻尾1つ。

 5日の結果。 メキシコ。ソトルコ、耳1枚が2回。ポンセ、耳なし。フリ、口笛。ホセ・ルイス・アンヘリノ、耳1枚が2回。

 10日の結果。 メデジン(コロンビア)。フェスティバル闘牛。フィニート、ディナスティア、ウセダ・レアル、耳なし。カステージャ、耳1枚。ルイス・ボリバル、耳2枚。 ケレタロ(メキシコ)。ラファエル・オルテガ、耳1枚。フリ、口笛。

 11日の結果。 メデジン(コロンビア)。フィニート、耳2枚。ディナスティア、耳1枚、シンボルとしての耳2枚(牛、インドゥルト)。モランテ、口笛が2回。 バルデモリージョ(マドリード)。アベジャン、罵声。ロブレニョ、耳なし。フリオ・ペドロ・サアベドラ、耳2枚。 サンルカール・デ・バラメダ(カディス)。フェスティバル闘牛。アパリシオ、耳2枚。ヘスリン、耳なし。パディージャ、耳2枚と尻尾1つ。ミウラ、シンボルとしての耳2枚と尻尾1つ(牛、インドゥルト)。エル・シド、耳1枚。ファンディ、耳2枚。アフィシオナード、アドルフォ・スアレス・イジャナ、耳2枚と尻尾1つ。

 12日の結果。 ボゴタ(コロンビア)。エンカボ、パコ・ペルラサ、場内1周。セラフィン、口笛。 グアダラハラ(メキシコ)。ソトルコ、耳1枚。フリ、口笛。 ビジャルバ・デル・アルコル(ウエルバ)。フェスティバル闘牛。騎馬闘牛士、ベントゥラ、耳2枚と尻尾1つ。闘牛士、ヘスリン、コルドベス、耳2枚と尻尾1つ。


 2月15日(水)

 何か嫌なニュースだ。こういうニュースは聞きたくなかった。セサル・リンコンが病気になった。10日11日メデジンに出なかったのはその為だ。ネットによって言っていることに違いがあるので何が本当なのかは判らない。腸が癒着して脱水症状になっているとか、肝臓の再検査が必要だとか載っている。セサルは以前、C型肝炎にかかっていたのでその再発が懸念されているのか、非常に心配な状況だ。これでは闘牛が出来ない。それでも、アポデラードのルイス・マヌエル・ロサノは、スペインでの闘牛を遂行すると言っている。アポデラードなんて金のことしか考えていないから、金づるのセサルにカルテル通り出場させるようにしたいのだろうけど、闘牛の内容が大事なのだ。体調が悪いなら出場しなくても良いと思う。セサルが心配だ。

 夜TELがありお袋が入院して手術したと父親から連絡があった。今日にでも退院できると医者は言ったそうだが、大事を取って未だ病院にいるという。こっちは心配なさそうだ。


 2月16日(木)

 ボブ・ディランは自伝の中で、スージー・ロトロと付き合っている時期に、彼女が関わっていたブレヒトの、『三文オペラ』の中の歌に感動する。クルト・ワイルが作曲しブレヒトが作詞した劇中の歌は今まで聴いた歌にない斬新さがあった。それは当然だと思う。ああいう歌は今までの歌の概念を覆す物だと思うからだ。それと、コロンビアからレコード・デビューが決まり、こういう歌を聴いたらと渡されたレコードの1枚が、ロバート・ジョンソンの、『キング・オブ・ザ・デルタ・ブルース』で、それを何度も聴いて、とりわけ歌詞の作り方に、大きな影響を受けたという。

 『三文オペラ』とロバート・ジョンソン。この2つが融合してボブ・ディランの中で消化されて、初期のディラン作品が出来たというのは、感動的な組み合わせと出会いだ。納得できる話である。

 セサルは、どうやら肝臓の状態が悪く、検査するために腹部に穴を開けて内視鏡なのかそういう物を入れて状態を見るようだ。やはり、C型肝炎が再発したのかも知れない。


 2月18日(土)

 旅行会社にTELを入れて訊いてみた。未だ、4月の値段が出ていないという。6日くらい前は出ているところがあったのにそれも今はネット上には載っていない。会社によって値段がいつ出るかまちまちである。もう出ているところもあるが、他も当たって見たいのでもう少し待ってみようと思う。

 今週の競馬は、天候の問題もあり難しい予想になりそうだ。セビージャのカルテルは進展しているが騎馬闘牛や見習い闘牛、コルプスが決まってきているが、フェリア・デ・サン・ミゲルなどは未だ決まっていない。それと、フェリア・デ・アブリルも確定していない状態だ。


 2月19日(日)

 今日の東京9Rは、俺のチンボより固かった。未勝利戦で古馬オープン戦の勝ちタイム相当で勝ちあがった角居厩舎のフラムドパシオンがいたからだ。1分38秒2で2着のマンオブパーサーに軽く仕掛けて3馬身1/2の着差を付けて楽勝した。単勝110円。このレースは馬単で勝負した。満足な結果だった。メインレースの今年初めてのGTフェブラリー・ステークスは、馬連と3連複を買った。人気だがカネヒキリとシーキングザダイヤは固いと思った。それにトライアル勝ちのリミットレスビット、スターキングマン、タガノゲルニカ、サンライズバッカスで3連複を、シーキングザダイヤから、カネヒキリと名前に惹かれた訳じゃないがタガノゲルニカの馬連2点で勝負。こっちも去年の最優秀ダート馬のカネヒキリが楽勝。2着はまたまたGT、7回目の2着のシーキングザダイヤ。3着が昨日まで買おうと思っていたユートピア。今日の決断で切ったので3連複は取れなかったが馬連ゲット。これで角居厩舎の2頭(カネヒキリ、フラムドパシオン)は、予定通りドバイのワールド・カップへ出走するそうだ。

 NHKスペシャル、『気候大異変』〜環境の崩壊が止まらない〜で、去年スペインでは降水量が少なく干ばつになったことをやっていた。生活用水を農業用水にまわすようにデモをやっているところが映されていた。アラスカでは海が荒れる10月にいつもなら氷に覆われる海が気温上昇で凍らずに海岸線の永久凍土が浸食されて家が海の中に落ちたりしている。100年後には地球は凄いことになるというシミュレーションが出ているという。そうなったら食料生産が大幅に減産して、海に水没する面積が拡大して国家自体がなくなるところも出てくるという。恐ろしいシミュレーションだ。

 セサル・リンコンは、コロンビアでの殆どの祭りで最優秀闘牛士になって表彰されている。でも、そんなことより病気が心配だ。あれから情報が載っていない。


 2月20日(月)

 土曜日のジーコ・ジャパンは快勝した。試合を見ていたないが、小笠原満男の55メートルとも57メートルとも言われるロングシュートは見事だった。

 「静岡スタジアムで、日本サッカー史に残る伝説が生まれた。後半12分、恩師ジーコ監督の金言が小笠原の脳裏によぎった。「欧州のGKは前に出る。狙ってみろ!」ハーフライン手前約5メートル。DF中沢のパスを受けると、GKカベンの位置を確認。迷いなく右足を振り抜いた。山なりのボールは美しい弧を描き、58メートル先のゴールに吸い込まれた。

 「ミスキックです」と珍しく冗談を飛ばした男は「早いうちにやればもっと効果的だった。でも入っちゃったんでね」と自画自賛。指示したジーコ監督は「オレが言ったのはエリアの外からで、ハーフラインの外からじゃない。半分はオレのゴールだ」と祝福し、記者会見では伝説的名手を比較に挙げて称賛した。

 「思い返せば70年代のペレ、マラドーナももう少し近い(距離のゴール)はあったが、あの距離は見たことがない。天才的なものがある。全世界に映してほしい。日本人にもこんなことができる選手がいるんだ」自身も01年12月16日の天皇杯鳥栖戦で45メートル弾を決めていたが、その記録を更新したまな弟子の偉業に胸を張った。」 ーースポーツ報知よりーー

 ジーコ絶賛のゴールだった。レアル・マドリードのラウルが復帰。また、来週の中山から横山典弘、蛯名正義が骨折から復帰する。競馬は、クラシックのトライアルが3月から本格的に始まる。ノリとエビショー復帰してこれから競馬も盛り上がってくる。

 マドリード、ラス・ベンタス闘牛場のフィグラたちの出場交渉もほぼ固まったようでこれを骨子にしてカルテルが組まれていくようだ。これは明日アップしよう。セビージャの状況もフェリア後の見習い闘牛と、9月のサン・ミゲルのカルテル情報が流れ始めているので、もうすぐオフィシャルのカルテルが発表されるだろう。


 2月22日(水)

 もう、寒さの峠は越えたようだ。今日も温かくなる。最新情報では、4月1日のマドリード、ラス・ベンタス闘牛場で行われるラファエル・デ・パウラを讃えるフェスティバル闘牛は、ホセリートとモランテ・デ・ラ・プエブラのマノ・ア・マノに決まったようだ。贅沢。しかも、現役じゃないホセリートがマノ・ア・マノをモランテを相手に受けたことに驚きを感じる。

 トリノ・オリンピック、女子フィギュア・スケート、ショート・プログラムは、サーシャ・コーエン66.73で1位。イリーナ・スルツカヤ66.70で2位。荒川静香66.02で3位。村主章枝61.75で4位。キニー・マイズナー59.40で5位。


 2月23日(木)

 トリノ・オリンピック、女子フィギュア・スケートには、期待が高まる。イタリアでのショート・プログラムの視聴率は40%を超え今大会の最高視聴率になったそうだ。結果はどうあれ上位5人はノー・ミスで演技をして観ている観客が誰が優勝するんだろうと頭を悩ませるような興奮に会場が包まれるようなそんな事になって欲しい。野球で言えば、エラーなしの投手戦。一球の瞬間も見逃さないように、息詰まるような、静かで深い興奮と感動。失投で勝敗が決まるのでなく、こんな良い球を良く打つなと思うような最高レベルの戦いで決まる1−0の投手戦。勝った投手は栄光を手に入れる。しかし、敗戦投手はそれ以上に美しい。そんな戦いが観たい!!!

 だから、これから寝て早起きしてTV中継を観ようと思っている。女なのに血を流さない戦い。自分自身の、『翼を燃やす天使たちの舞踏』。まるで闘牛のように厳しく美しく儚い孤独な自分自身の戦い。だからこそ魅惑的なのだ。観客席が総立ちになるような演技が続き興奮で訳が分かるなくなるような史上まれに見る熱狂が観たい。それぞれの選手の幸運を祈りたい。まるで、サン・イシドロの闘牛を観ているときのような、期待と不安が今、胸の中にある。要は、なるようにしかならないのだが、自分ではどうすることが出来ないのは判っていても、何とかしたいという意志が生まれる興奮状態の中にいるのだ。


 2月24日(金)

 朝早く起きた。TVを着けたら最終4組の一人目が終わった所だった。演技は2人目のサーシャ・コーエンから観た。

 サーシャ・コーエンは、2回ジャンプでミスがあり、解説の佐藤由香は練習で右足の付け根を痛めているのではないかと言っていた。ちょっと観ていられなかった。それでも以前ならあのミスで以降ボロボロになっていたと言うが立て直した。トータルで183.36この時点でトップに立った。

 その次の荒川静香は、3回転3回転が、3回転2回転になったが他は、ほぼ完璧だった。笑顔で終わりスタンディング・オベーションが起こった。125.32。191.34でこの時点でトップに立った。オリンピックの舞台でパーソナル・ベストを出した。

 その次の村主章枝は、1回ジャンプがぐらついたが、後は上手にまとめて後半は手拍子が起き、スピンの高得点の難度がなく123.48。トータル175.23でこの時点でコーエンに次いで3位。残念な点数だった。この時点でほぼメダルは消えた。

 最後のイリーナ・スルツカヤは、前半のコンビネーション・ジャンプ3回の内、1回しか出来なかった。中盤にジャンプで転倒。笑顔で終わったが、観た感じでは荒川の優勝金メダルが確定したと思った。最高のスルツカヤではなかった。114.74。トータルで181.44で3位。

 銀盤の女王争いは、史上まれに見る大接戦で荒川静香が制した。何でこんなに気分が良く、元気になるんだろう。素晴らしかった荒川選手。笑顔のメダル授与式だった。

 気になるニュースが入った。ルイス・ミゲル・エンカボのアポデラードのラファエル・コルベジェは、5月2日のコントラート(出場依頼)が来ていないと言っている。一体どういう事なんだ。訳が分からない。


 2月26日(日)

 絶対評価と、相対評価。今回のオリンピックから採用された絶対評価の得点計算の対応で苦しんだ荒川静香が最後に他の選手の演技を観ずに自分の演技に集中して、自分の演技を氷上で表現できた結果が金メダルだった。NHKスペシャルで、『荒川静香 金メダルへの道』は、その苦悩と自身を高めていこうと意志が直前のコーチを変えたり、曲を変えたりという賭けに出てそれらが全て良い方向に向けていた。世界選手権の優勝であっても、そう言う気持ちを持ってチャレンジしている姿は素晴らしかった。挑戦していく前向きな気持ちが、その人の技術だけではなく、人間をも成長させ続けるのだ。

 メダルではなく、自分自身の最高の演技をしようと考えた荒川静香。ギリギリの戦いは、人間を大きくし豊にするようだ。日本の熱狂は話に訊いているそうだが、帰ってくるのが楽しみでもあり、怖くもあると話している。TVとか雑誌の取材が凄いことになりそうだ。

 ニーム(フランス)の興行主のシモン・カサスは、今年の闘牛について毎年行っていた2月末の闘牛を開催しないことにし、春のフェリアと秋のフェリアの時期を語った。春は6月2日から5日まで。秋は、9月15日から17日まで行う。フランス人闘牛士は、カステージャ、ファン・バウティスタ、デニス・ロレが出場予定。他には、モランテ、セサル・リンコン、フリ、マティアス・テヘラ、セサル・ヒメネスなどが出場予定。


 2月27日(月)

 昨日の競馬は買わなかった。雨が降って予想がずれると思ったからだ。中山は3頭で固いと思っていたのでなおさらそう思った。結果は案の定波乱。不良馬場を見方に逃げ切って連覇をしたのはバランスオブゲーム。1番人気のダイワメジャーに5馬身差を付ける完勝。カンパニーもハットトリックも不発に終わった。阪神の阪急杯は中山以上の大波乱。11番人気松永幹夫騎乗のブルーショットガンが直線ゴール前で抜け出して差し切った。この日で20年の騎手生活にピリオドを打つ松永幹夫がまさかの嬉しい結果。

 「どんな筋書きを用意しても、結末は、ただひとつだったのかもしれない。引退の日…。松永が、ブルーショットガンが勝った。ジョッキーとして挑む最後の重賞レースを、鮮やかにさらっていった。「ビックリしました。競馬の神様が降りてきたのかな。こういう形で最後に重賞を勝ててよかったです」最後もスマイルだった。“ご祝儀”を加味しても15頭中11番目の低人気。誰もが苦戦を予想していた。発馬を決めて6番手につけ、スムーズに最後の直線へ。ステッキの連打に呼応するようにショットガンが馬場の中央を伸びていく。勝利を悟ったとき、跳ね上がった泥を全身に浴びたミキオから、白い歯がこぼれた。

前夜、調整ルームのサウナで「もうここにも入れないんだな」とふと感じた。阪急杯のゲートの中では「これで芝のレース、重賞は終わりなんだ」と胸の中でつぶやいていた。いろんな思いが交錯したメモリアルデー。そして、導き出された劇的な結末…。感動がそこにあった。「最後までみんなに可愛がってもらって…。(昨秋の)天皇賞のときより応援したんちゃうかな。最後まで本当に優等生やった」

デビューから20年間、支え続けてきた師匠の山本正司調教師(69)は、ハンカチで涙をぬぐっていた。23日のこと。自身が10年近く愛用していた“宝物”をミキオに贈った。海外で役立つように、日本と2カ国の時刻を表示できる高級腕時計だ。調教師として新たな一歩を踏み出す愛弟子に、どうしても手渡したかった。

「調教師試験に合格したとき、厳しい世界でよく頑張ったと、電話で言いました。今までホメたことなど2、3回しかない」。故郷の熊本から駆けつけた父・正信さん(67)、母・雪子さん(64)も感激に言葉を震わせた。みんなの思いが、つながった。

「すがすがしいです。涙は出ていないですけど、すごく目が熱くなりました。何もかもケジメをつけられて、怖いです。これからまた勉強していきたい」

1番人気だった最終12Rも優勝して、節目の1400勝を達成。3月1日から松永幹調教師を名乗る。最高のドラマを演じきった主役は、最後までさわやかだった。」 ーーサンスポよりーー

 オグリキャップなどの馬がターフを駆けていた空前の競馬ブームの頃。関西の人気は、武豊と松永幹夫だった。女性ファンは、ジャニーズ系の甘いマスクの幹夫をミッキーと呼んで応援した。同期に横山典弘がいる。武豊の優等生ぶりと幹夫の優等生は対極だ。傲慢で威張っている武豊に比べて、控え目で謙虚な幹夫。同じ優等生でもそのあり方が全然違うのだ。去年の天皇賞・秋。ヘブンリーロマンスで勝った後、天皇皇后にヘルメットを取って挨拶したときは感動した。ああいう風景に1番合っている騎手だった。俺は皇室は嫌いだが何故かあの時はグッと来たのだ。

 そして、最終12Rを1番人気で、3馬身1/2差で優勝して1400勝を達成した。ドラマのような結末だった。職場のFは、「こう言うのは、スター性がある証拠ですね」と、言っていた。GTを牝馬でしか勝てなかったが、イソノルーブルの桜花賞やファビラスラフィンのJCなど負けたレースの思い出が強い。幹夫みたいにコツコツと努力を重ねる真面目さは見習うべき事だ。人生にとって重要なのはそう言う日々の真面目さなのだ。幹夫ありがとう。師匠の後を継いで来年から1年間の見習いを経て調教師開業をする。良い馬出せよ!


 2月28日(火)

 インターネットの活用で注目されるのは医療においてである。生後1ヶ月から6歳までの乳児・子どもを対象にした医療救急のHPが立ち上がった。作ったのは、厚生労働省研究班/社団法人 日本小児科学会。症状によって問い合わせが出来、医者に行った方が良いかの問い合わせが出来るという。こう言うのが非常に良いインターネットの活用方だと思う。 こどもの救急

 闘牛のニュースは、南米などの結果が中心で特に新しい物がない。今週来週にかけてサン・イシドロの情報が飛び交うと思う。セサル・リンコンの病状はどうなっているのか気になるところだ。


 3月1日(水)

 荒川静香が日本に帰ってきてTV出演のハシゴをしているのを観た。何処かのホテルからの中継のようだった。彼女の演技で有名になったイナバウアーは、人の名前でしかもあの技は、足の位置について言うのであって、上体をのけ反らせること意味するのではなと言うことだった。つまり、イナバウアーは荒川静香独特の技だったのだ。TVで彼女は、初めは上体が立った状態でやっていましたが段々体を反らせていって何処まで反らせられるかとやっていったらああいう風になったと、言っていた。

 後で調べたらこの技は、レイバック・イナバウアーという。イナ・バウアー(Ina Bauer)は、「1941年生まれのドイツの女子シングルのフィギュアスケーター。3度ドイツチャンピオンとなり、ヨーロッパ選手権や世界選手権でも活躍した。フリーの演技を得意としていたが、規定を苦手としていた。映画にも出演したことがある。

1ストロークで長い距離または時間を、ある姿勢を保ったまま滑る技を「ムーヴズインザフィールド」と呼ぶ。ムーヴズインザフィールドには、「スパイラル」「スプレッドイーグル」「イナバウアー」、「シュートザダック」などがある。そのうち、スプレッドイーグルは、両足のトウ(つま先)を外側に大きく開いて横に滑るものをいう。イナバウアーはこの変形であり、片方のひざを曲げ、もう片方の足は後ろに引いて伸ばした姿勢で、両足のトウを外側に大きく開いて横に滑る技である。上半身をそらすことはイナバウアーの要件ではないが、上半身をそらすことが多い。」 ーーウィキペディア・フリー百科事典よりーー

 各局の質問は大体同じで、母親からプレゼントされたイヤリングの話、秋田に留学しているイタリア人の追っかけの話など。日本TVでは荒川自身が語ったフリーの演技。しかし残念ながらスパゲッティーを作っていてちゃんと訊いていなかった。主役はあくまで荒川静香。それが分かっていないような質問者がいることを残念に思う。ただ、各局のスタジオに行っての収録じゃなく、ホテルから中継された事は面白いと思った。何故なら、TV局が分単位で出演時間を割り振り荒川静香を中心に中継されたからだ。

 26日メリダ(ベネズエラ)でセサル・バネガスが、エルネスト・グティエレス牧場の“レアトル”という名の牛(NO162、447キロ)をインドゥルトした。同じく28日メリダ(ベネズエラ)で、ハビエル・コンデが、エル・プラド牧場の“トドミオ”という名の牛(NO114、425キロ)を、をインドゥルトした。続いて、セサル・ヒメネスが、ランチョ・グランデ牧場の“プレスミド”という牛(NO16、435キロ)をインドゥルトした。28日モトゥリル(グラナダ)で、セバスティアン・カステージャが、サルドゥエンド牧場の“エステロ”という名の牛(NO9、485キロ)をインドゥルトした。

 2月17日の結果。 メデジン(コロンビア)。ビクトル・プエルト、場内1周が2回。カステージャ、耳1枚、口笛。エクトル・ホセ、場内1周。

 19日の結果。 ボゴタ(コロンビア)。フィニート、フリ、耳なし。ランセス、耳2枚が2回。 バレンシア(ベネズエラ)。ミックス闘牛。騎馬闘牛士、ルイス・アウグスト・ロドリゲス、耳なし。闘牛士、オルドニェス、耳なし。ファンディ、耳1枚。セサル・バネガス耳なし。 グアダラハラ(メキシコ)。ミックス闘牛。騎馬闘牛士、パブロ・エルモソ・デ・メンドーサ、耳なし。闘牛士、ラファエル・オルテガ、口笛が2回。オマル・ビジャセノル、耳1枚。

 24日の結果。 メリダ(ベネズエラ)。レオナルド・ベニテス、耳2枚と尻尾1つ。エル・フリ、耳なし。セサル・ヒロン、耳1枚。

 25日の結果。 メデジン(コロンビア)。ミックス闘牛。ホルヘ・エンリケ・ピラキベ、耳なし。闘牛士、セサル・カマチョ、口笛、耳1枚ともう1枚要求。ディナスティア、耳なし。セバスティアン・バルガス、耳1枚。 メリダ(ベネズエラ)。ミックス闘牛。騎馬闘牛士、ルイス・アウグスト・ロドリゲス、場内1周。闘牛士、オルドニェス、耳2枚。ファンディ、耳1枚。レオナルド・リベラ、耳なし。 フリキジャ(メキシコ)。ラファエル・オルテガ、耳なし。モランテ、耳なし。ホセ・ルイス・アンヘリノ、耳1枚。7cmと10cmのコルナーダ。

 26日の結果。 レガネス(マドリード)。クーロ・ディアス、耳1枚、耳1枚ともう1枚要求。マヌエル・アマドール、アンドレス・パラシオス、耳1枚。 メリダ(ベネズエラ)。ミックス闘牛。騎馬闘牛士、ホセ・ルイス・ロドリゲス、場内1周。闘牛士、マリ・パス・ベガ、耳2枚。アントニオ・バレラ、耳なし。セサル・バネガス、耳2枚、シンボルとして耳2枚(牛、インドゥルト)。 ハロストティトゥラン(メキシコ)。ホセ・マリア・ルエバノ、耳2枚。フェルナンド・オチョア、耳1枚、耳2枚。モランテ、口笛。 ビカル(アルメリア)。フェスティバル闘牛。騎馬闘牛士、ディエゴ・ベントゥラ、耳2枚。闘牛士、コルドベス、耳2枚。カナレス・リベラ、耳1枚。エル・シド、ホセ・オリベンシア、エミリオ・ラ・セルナ、耳2枚と尻尾1つ。

 27日の結果。 メリダ(ベネズエラ)。ミックス闘牛。騎馬闘牛士、ダイロ・チィカ、耳なし。闘牛士、ウセダ・レアル、耳1枚が2回。アベジャン、場内1周。ラファエル・オレジャナ、耳1枚。左太腿にコルナーダ。 ハロストティトゥラン(メキシコ)。ホルヘ・グティエレス、耳1枚。ソトルコ、耳2枚。アントニオ・バレラ、耳なし。

 28日の結果。 メリダ(ベネズエラ)。ミックス闘牛。騎馬闘牛士、ラファエル・アウグスト・ロドリゲス、耳なし。闘牛士、ハビエル・コンデ、シンボルとして耳2枚(牛、インドゥルト)。オットー・ロドリゲス、耳1枚。セサル・ヒメネス、耳2枚、シンボルとして耳2枚(牛、インドゥルト)。 ハロストティトゥラン(メキシコ)。ミックス闘牛。騎馬闘牛士、パブロ・エルモソ・デ・メンドーサ、耳2枚。闘牛士、エル・コンデ、耳1枚、耳2枚。イスラエル・テジェス、耳なし。 モトゥリル(グラナダ)。ポンセ、耳2枚と尻尾1つ。オルドニェス、耳1枚、耳1枚ともう1枚要求。耳2枚、シンボルとして耳2枚と尻尾1つ(牛、インドゥルト)。 バイレン(ハエン)。ビクトル・プエルト、耳1枚、耳2枚。エウヘニオ、耳1枚。パコ・ラモス、耳4枚。 アンテケラ(マラガ)。ウトゥレリタ、耳2枚、耳1枚、耳1枚。


 3月2日(木)

 日本の社会には暦が二つある。それは、新年が1月1日のカレンダー通りの暦と、新学期や新年度が始まる4月がそれ。競馬の世界には、暦は3つある。新年が1月1日に始まる年間予定の暦と、2月が調教師引退で3月から年度替わりのように、競馬学校卒業生が新人騎手などが馬社会に入ってくる暦。そして最後が裏暦のようにある競馬の番組表から見ると、ダービーが終わった後に開催される札幌競馬場で始まる新馬戦がもう一つの暦の始まりで終わりのダービーまでとなる。競馬をやる人はこの3つの暦を頭の中に入れておかないと、色々困ったことになる。

 競馬は今週から3歳クラシックの牡馬・牝馬のトライアル・レースが始まる。中山の弥生賞と阪神のチューリップ賞は、本番の皐月賞と桜花賞の舞台と距離が一緒だから最も注目を集めるレースになる。そして、有力馬は集結するのも見所だ。データの読み込みや、調教を新聞で確認して中山に乗り込もうと思っている。関東馬にクラシックの目があるのかないのか?期待はしないが、メンバーを観るとやはり、有力馬は関西馬。買いたくないけど、買わないと当たらない。あーあっ。関東馬が強くないと面白くない!!!

 荒川静香だって、神奈川生まれの仙台育ち。つまり、馬で言えば関東の牝馬だ。勿論、厳密に言えば馬産地の代表は、北海道なので、殆どの馬が実は北の馬たちだが、トレーニング・センターが美浦か栗東かで、関東か関西の所属が決まる。残念ながら馬主たちは、関東に預けるより、関西に預けた方が成績が良いので自然に強い馬が関西に集まるようになった。厩舎制度も、関東より関西の方が環境が良いという。何故なら、関東は組合の力が強く、改革が進んでいないからだ。それでも、記者の記事には、努力や工夫をしているのは、関東の厩舎の方だという事が載っている。

 日本の高校生(若者)は希望がない。そんなアンケート結果が出ている。

「日米中韓の4か国の中で、日本の高校生は学校の成績や進学への関心度が最も低いという実態が1日、文部科学省所管の教育研究機関による意識調査で明らかになった。

 米中韓では「勉強ができる生徒」を志向する傾向が強いのに対し、日本の高校生が最もなりたいと思うのは「クラスの人気者」。もっぱら漫画や携帯電話に関心が向けられているという傾向も表れており、“勉強離れ”が際だつ結果となっている。

 調査は青少年の意識研究などを行う財団法人「日本青少年研究所」と「一ツ橋文芸教育振興会」が昨年秋、日米中韓の高校1〜3年生計約7200人を対象に実施した。

 それによると、「現在、大事にしていること」(複数回答)として、「成績が良くなること」を挙げたのは、米国74・3%、中国75・8%、韓国73・8%に対し、日本は最下位の33・2%。「希望の大学に入ること」も、米国53・8%、中国76・4%、韓国78・0%に対し、日本はわずか29・3%だった。

 「いい大学に入れるよう頑張りたいか」という問いに、「全くそう思う」と回答した生徒は、中国64・1%、韓国61・2%、米国30・2%で、日本は最下位の25・8%。また、「どんなタイプの生徒になりたいか」を尋ねたところ、米中韓は「勉強がよくできる生徒」が67・4〜83・3%を占めたが、日本は「クラスのみんなに好かれる生徒」が48・4%でトップだった。

 逆に日本の高校生が他の3か国に比べ、「非常に関心がある」と回答した割合が高かった項目は、漫画やドラマなどの「大衆文化」(62・1%)、「携帯電話や携帯メール」(50・3%)、ファッションやショッピングなどの「流行」(40・2%)など。米中韓でいずれも50%前後だった「家族」は、日本では32・4%にとどまった。

 調査を担当した日本青少年研究所の千石保所長は「未来志向の米中韓に対し、日本の高校生は現在志向が顕著で、『勉強しても、良い将来が待っているとは限らない』と冷めた意識を持っている」と指摘している。」 ーー讀賣新聞よりーー

 未来に希望がないというのは、若者に覇気がなくなり、社会が停滞していく兆候と考えた方が良いだろう。こんな社会にしたのは政治だけのせいじゃない。少子化の問題もそう言うことだと思う。日本に希望がないというは、肌で感じることだが、それが、子どもたちにも伝わっていることが、アンケートに現れているのだ。


 3月3日(金)

 ようやく旅行会社に連絡して予約を入れて貰うことにした。結果は、月曜日に判る。空席状況によって予約されるかどうかは不明。予備も入れて貰えるそうで結果待ちの状態。もう少し早く予約をしておけば良かったと思うがそれはしようがない。飛行機の値段は去年より高目になっているようだ。それでも、予約を頼んだ物は去年よりは安く行ける予定。ちゃんと入ってくれればいいけど・・・。

 ひな祭りの今日、荒川静香がTVに出ていた。その中で古舘伊知郎が、アメリカの辛口コメンテーターで知られる(確か元金メダリスト)が、フリーで荒川静香が滑っているときに一言も喋らずに黙ってみていて、終わった後に、She is a woman. と、言ったという話をした。それを訊いた荒川静香が、本当ですか。何かいつも滑っているときに細かいことを言っているという印象しかないんですが。と、言ってビックリしていた。古館は、最高の誉め言葉じゃないですか?と、振ると、そうでねぇと喜んでいた。

 あの日、TVを観ていて思ったのは、荒川静香は街で会ったら何処にでもいるような女だ。それが、氷上でスケートを滑っているときには、綺麗だった。美しいと思ったのだ。伊達公子だってそんなに美人じゃないけど、テニスをやっているときは綺麗だった。観ている側がそう思うのは、彼女たちが輝いているからだと思った。人間が輝いている時は、美しく映るのだ。ああいう姿を見ると、元気になる。そして、日々努力を積み重ねて、地に足をじゃなく、氷にスケートをつけて滑っていると、しっかとした現実を見据えることが出来るのだ。自分が今出来る事を確実に行おうとする、現実を決意することが出来るのだと思った。


 3月4日(土)

 トライアル、チューリップ賞で1番人気が予想される2歳牝馬チャンピオン、テイエムプリキュアに騎乗予定だった熊沢重文が、2日の障害調教中に落馬して右鎖骨を骨折し騎乗できなくなり、上村洋行が乗り替わることになった。何とも残念な事だ。彼はこの馬で桜花賞に挑むつもりだったが、どうなるか、怪我の状態が未だハッキリしない。

 セサル・リンコンは2日、去年のサン・イシドロのカシノ・デ・マドリードの表彰式に出席してメホール・ファエナを受賞した。エル・シド、セラフィン・マリンと並んで元気そうな顔の写真が載っていた。何でもなければ良いが、心配だ。

 民主党の前原代表などの執行部に対して党内外から批判が出ている。当然だ。いわゆるメール問題で対応がそう言うことになった。何ともお粗末な、みっともないことだった。あれじゃ、政治家としての資質が疑われても仕方がないことだ。永田議員は、情報の裏を取らずにスタンド・プレーに走って墓穴を掘った。代表の責任も当然あるはずで直ぐに辞任した方が良いと思う。それからまた、やり直せばいいのだ。このままじゃ、民主党に投票する人は激減するだろう。

 昨日から、ワールド・ベースボール・クラシックの予選が始まった。中国に18−2でコールド勝ちしたと喜んでいるようじゃ話にならない。韓国にコールド勝ち出来るようじゃなきゃアメリカ、キューバ、大リーグで活躍選手を多く出す南米の国には勝てない。


 3月5日(日)

 「3月5日は、43日の闘病の末に死んだ流星の貴公子の命日となる」 ーーサンスポよりーー 元本紙を担当していた西島記者の文章だ。TTG(テンポイント、トウショウボーイ、グリーングラス)三強対決の中でターフに散ったテンポイント。関西TV杉本清アナウンサーの名実況と、何故か悲劇的な影がついて回った悲運の名馬が競馬を盛り上げた。悲しい物が美しいのか、美しい物が悲しいのか・・・。

 温かい日差しのなか、中山競馬場へ弥生賞を観に行ってきた。2強対決になるのかどうか、パドックを観た。初めに出てきたのがサクラメガワンダー。観てガッカリした。こんな馬がラジオ短波を勝ったのか?と思うような馬体だった。冬毛が出ているし、踏み込みが浅い。後肢はトモは太いが動きに柔らかさがない。飛節が揺れる。おまけに鼻で咳をしているように何度も息を吐いている。

 その点、アドマイヤムーンは、共同通信杯に比べて成長を感じた。出てきたときはチャカついてうるさかったが、周回を続ける内に落ち着いてきた。踏み込みは深い方で、前走で初めて舌を縛っていて、それに慣れずに舌を出して終始ペロペロと遊んでいたが、今日は舌を出さずに、手綱の引き手との呼吸も合っている。飛節は揺れているのが気になるが、若駒で子どもだから仕様がないのかも知れない。

 3番人気のスーパーホーネットはトモに張りがあり踏み込みが深い。しかし、これといった特徴が感じられない馬体だ。マイネルシュピールは下痢で後肢に下痢グソが着いている。それならとナイトレセプションは、出てきて凄い発汗してそれが引くという現象を観た。こんなの初めて。後肢が開いていてトモが太いのが分かるが、何かおしめをしているような歩き方で変だ。

 レースは、アドマイヤムーンが直線でグロリアスウィークを競り落として1/2馬身差を付けて勝った。この馬は、追い出してから内に刺さってそれから外に行っていた。フラフラしながらでも勝ってしまう。最後方からレースを進めたサクラメガワンダーは、4コーナーでアドマイヤムーンに並びかけたが直線ぱったり止まった。仕掛けがどころも悪かったし、後ろから行きすぎた。データとか新聞紙上で予想をすれば、アドマイヤムーンとサクラメガワンダーの1点しかないのに、結果はこうなる。馬は生き物。そして、3歳の若駒は牡馬でも難しい時期なのだ。今年のクラシックは混戦模様。牡馬も牝馬も本命不在に近い。アドマイヤムーンだって前走から成長しているのは判るが、未だ子ども。どうなるか分からないと思う。

 ワールド・ベースボール・クラシックは、韓国に2−3で負けた。


 3月7日(火)

 ある人が言うには、花粉が飛ぶこの時期は、「拷問の季節」と呼ぶのだそうだ。春一番が吹いた昨日は、花粉の飛散が凄かったのだろうが、そのことを感じることが出来ない。昨日TELで確認したら、予約は入った。いよいよスペイン行きの準備が始まった。

 今日は、救急救命の講習を受けてきた。心肺停止の時にどういう手順を踏んで気道確保をして人工呼吸や、心臓マッサージをするかという事や、人形を使ったシミュレーションをした。蘇生は5分が目安となる。そんな中で、人間が緊張するときは呼吸が浅くなると言っていた。つまり、緊張すると呼吸が浅くなり、呼吸が浅くなると血液からの酸素供給量が減るので脳細胞が上手く働くなる。上手く働くなると益々焦ってもっと緊張するという悪循環を生むのだ。深呼吸は、人を落ち着かせる。だから、緊張したときこそ深呼吸が必要で、良いアイディアを浮かべるためには身体的に必要なのだ。

 そうか、花粉症の人には今は無理な話なのか、そうか、マスクして深呼吸をすれば良いか。目がクチュクチュ、鼻がクチュクチュで、ボーとしてきたら深呼吸。♪だってなんだか だってだってなんだもん♪ って僕にはよく分からないが・・・。武道においても呼吸法は重要な物。そのことによって、肉体と精神のバランスが保たれて集中力が発揮されて素晴らしい物が生まれるのだろう。


 3月8日(水)

 昨日のNHK、『プロフェッショナル〜仕事の流儀〜』左官職人、挾土(はさど)秀平は、面白かった。挾土秀平には全国から仕事が殺到する。口癖は、「弱ったな」「分からんな」。腕は1流だが弱気な言葉が続く。市販の材料ではなく、天然物の土を使う数少ない左官職人。その土をこね、ぬりながら、「弱ったな」「分からんな」「大丈夫かな」と言う。そして、性格的にも職人としての心情も、「常に臆病になれ」という。挾土は少しでも不安があるとやり直す。

 悪いことも、良いこともリセットするためにカラオケを歌う。茂木健一郎が「普通ね、嫌なことを忘れるために歌っていうのは分かるんですけど、良いことも含めて忘れてリセットするということなんですけど」と質問する。「良いことも自分の心の中に持ちすぎてもダメなんだと思うんですよ」「それはどうしてですか」「やっぱり、慢心しちゃう。あんな事をいつまでも覚えていたから俺は失敗したんだと。良いことを自分で覚えていて、酔ってたから失敗したんだ。何で、あれを忘れていれば良かったのに、ということも良くあるんです」

 勝負服は10年間使い続けているボロなトレーナー。良いことも悪いこともこいつが全部知っているんですと、言う。最悪を考えて、それを回避していく。彼は左官職人の2代目として生まれ、高校生卒業2年で、技能五輪・左官の部で優勝する。しかしそれがあだとなる。就職して200種類以上ある材料に対応できない。あいつは使えないチャンピオンだと、陰口を言われる。いつまでたっても周囲につけ込めずストレスで髪が抜け落ちる。鳴かず飛ばずで30代を迎える。

 35歳の時に転機が訪れる。偶然引き受けた江戸時代の土蔵の解体。彼はその扉に釘付けとなった。天然の石灰に墨を混ぜ小手で磨き上げた黒漆喰の扉。100年以上たっているのに鏡のように輝いていた。自分も天然の土を使って壁を塗りたいと思った。一念発起し業界でも珍しい天然の壁を作る会社を興した。しかし、仕事はなかった。友人から養豚場のブロック積みの仕事を世話して貰い食いつなぐ。そんなある日、待ちかねた土壁の注文が入った。高知県に伝わる土佐漆喰と呼ばれる白壁で家の外壁を仕上げて欲しいという依頼だった。急に臆病風が吹いてきた。失敗したらどうしよう。

 しかし、逃げるわけにはいかない。必死で土佐漆喰の研究を始めた。漆喰にわらや糊をどれくらい入れるか。水の加減はどうするか。実験を繰り返した。何とかする。何とか出来ないんじゃダメなんだという感じ。出来ないんじゃ終わっちゃうんだ。徹底的に準備して現場に入った。それでも不安は消えない。慎重に慎重に仕事を進めた。気がかりなことが少しでもあるとやり直し。毎日に臆病風が吹き荒れた。全ての個所を2回以上塗り直した。9ヶ月後何とか仕上がった。まもなく思いがけない事が起きた。専門誌の表紙にあの土佐漆喰の家が掲載されていた。不安な自分との戦いで塗った白壁。

 挾土は気付いた。「臆病者だから出来た」臆病者でも良い。いや、臆病者だからこそ良い仕事が出来る。挾土の歩く道はこの時決まった。

 まるで闘牛士のような真剣さと誠実さだ。


 3月9日(木)

 スペイン行きの旅行会社からの書類が届いた。いよいよ準備にはいる。「日本銀行は9日、政策委員会・金融政策決定会合を開き、約5年間続けた金融の量的緩和策を解除することを決めた。」 ーー讀賣新聞よりーー


 3月10日(金)

 世の中の時流は、ポジティブ・シンキング。しかし、NHK、『プロフェッショナル〜仕事の流儀〜』に出てきた左官職人、挾土(はさど)秀平はネガティブ・シンキング。ポジティブ・シンキングは、我流の考え方をすれば一般人的な考え方、やり方だと思う。何処にでもある平均的な能力で結果を出そうと思えば、マニュアル的に仕事をしなければならない。その時に必要なのものが、この考え方。1人の10歩ではなく、10人の1歩が重要だ。色々な不安や疑問点を解決する方法は、みんなでやれば大丈夫という明るさが鍵になる。

 一方、職人のように能力が一般人的な平均値ではなく、高いところにある集団では、1人1人が受け止める仕事の量も質も高いレベルにある。当然、責任も重くなる。そういう状況で仕事をこなすには慎重で間違いがないように、常に臆病であれ。気温、湿度、風のあるなし、東北で塗るのと関西で塗るのでは乾きや仕上がりが違ってくる。そういう自然を相手にしながら完璧な仕事をする。壁と塗るだけではなくデザインも手掛ける。「職人としての圧倒的な技術力があるところにもってきて、そういう表現に発想が出てくる」

 しかし挾土風に言えば、「職人の仕事=要求に応えるではなく、要求を超える」なのだと。

 不安の中に成功がある。このネガティブ・シンキングがあるからこそ良い仕事が出来るのだ。工期の問題についてもこう言う。「時間がない中で、60%の出来で逃げた方が良いのか。引き渡しの期限が延びて、施主が怒っても100%のことを最後までやった方が良いのか。それは後者に決まっている。恨まれても、あとで喜ばれる」これが挟土の信念だ。人は挟土を「土のソムリエですね」とか「カリスマ」と呼ぶ。

 プロフェッショナルは問われて挾土は、「新しいことに挑戦して、そこで凄い不安な気持ちでみんながピリピリしているムード。そのムードのことを僕はプロフェッショナルと言いたいです。そういうことに挑戦して、ピリピリしてる殺気立っているムードのことを探していたのかなぁと思いますね。」

 ここが闘牛士に非常に似ている所だと思うのだ。

 明日は闘牛の会。準備が出来ていない。が、何とかなるだろうと思う。原稿は送ったし・・・。ビデオだけだ。旅行会社にチケット代を支払ってきた。


 3月11日(土)

 NHK朝の連続テレビ小説、『風のハルカ』も佳境に入ってきた。奈々枝はハルカの友達で美人。他人の事を心配したり将来について相談に乗ったり色々する。でも自分の事はダメだ。西岡恭三の、『占い師のバラード』(だったかな)のように他人の未来を予感できても自分の未来を展望できない。不幸な生い立ちのせいでこうなったのだろう。ハルカの父親陽介もダメ男。渡辺いっけいってどうしてダメ男がこんなに似合うんだろう。でも、このダメ男ぶりが実に好感が持てる。ようやく失敗したレストランの再開にこぎ着けた。

 湯布院の顔役、倉田旅館の宗吉は、「作る人物に魅力がなければ、魅力ある料理は作られん。住む人間に魅力がなければ、街に魅力があるわけがない。風土は人を作り、人が風土を作る。」と言う。妻の百江は、してその心はと問うと、「あのね、陽介さんがいつの間にか、湯布院の誇るべき男になったちゅうこと」と讃える。レストランの名前は、陽介の考えで、『風のレストラン』と命名される。叔母の光代は、レストラン開店に心配で気をもむ。旦那と息子が気を利かせて時間を上げるからレストランを手伝ったらと送り出す。光代は涙を流して喜ぶ。

 残すところ3週間。この物語はどうなるんだろう。

 闘牛の会の準備が出来た。これから飯を食って出かけよう。


 3月13日(月)

 筑紫哲也は、「敵意に囲まれた軍事基地は存続し得ない。そういうことを判っているからアメリカは沖縄を返還した。岩国であった住民投票の民意を、国が投票前から否定したりするのは、民主主義の根幹を無視する事だ」と言った。小泉政権はそもそも、その圧倒的な民意によって安定政権になったではないのかと言う疑問がどうしても持ち上がる。今回の岩国の米軍空母移設についての反対と出た民意。

 アメリカ発祥のスポーツ野球。ワールド・ベースボール・クラシック2次リーグで日本はアメリカと対戦して3−4で負けた。日本が上げたはずの4点目は疑惑の判定でセーフがアウトにくつがえり王監督は激怒した。マイナー・リーグのアメリカ人審判がこの判定をしたようだが、せめて、メジャー・リーグの審判がやって欲しかったし、何故サッカーのように第三国の審判が判定をしていなかったのだろうかという疑問が持ち上がる。まるでBSE問題で自分たちの不手際を、堂々と誤魔化す手際の良さを観ているようだった。他者に厳しく、自分に甘いアメリカ民主主義って、日本に根付いてきたのよね、きっと。つまり、アメリカの言うグローバル・スタンダードって言うのはこう言うことなんです。

 馬鹿らしくてやってられない!!!なめんなよ!!!アメリカが世界一の国なんて誰も思ちゃいない!!!だからって日本が世界一の国なんてなおさら思ちゃいないけど。

 12日モロン・デ・ラ・フロンテラで、フィニート・デ・コルドバが、ルイス・アルガラ牧場の牛をインドゥルトした。

 11日の結果。 バレンシア。ビクトル・マヌエル・ブラスケス、パディージャ、ファン・アルベルト、耳なし。 モロン・デ・ラ・フロンテラ。ポンセ、耳1枚が2回。オルドニェス、耳2枚。モランテ、耳4枚。 BOROX(トレド)。マンサナレス、セサル・リンコン、耳なし。マンサナレス(息子)、耳4枚。 カサジャ・デ・ラ・シエラ。ビクトル・プエルト、耳2枚、耳1枚ともう1枚要求。ファン・バウティスタ、耳2枚、耳2枚と尻尾1つ。セラフィン・マリン、耳2枚、耳1枚。 ヘレス。フェスティバル闘牛。騎馬闘牛士、ジョアオ・モウラ(息子)、耳2枚。闘牛士、アパリシオ、耳2枚。ルギジャーノ、クーロ・ディアス、耳なし。アントン・コルテス、耳2枚。見習い闘牛士、フリオ・ベニテス、耳1枚。

 12日の結果。 バレンシア。エンカボ、フェレーラ、耳1枚。ルイス・ボリバル、耳なし。 ビスタレグレ(マドリード)。エウヘニオ、耳要求。アントニオ・バレラ、耳なし。フェルナンド・クルス、耳1枚が2回。 ウブリケ。闘牛士、ポンセ、耳2枚と尻尾1つ。ヘスリン、耳4枚。見習い闘牛士、カジェタノ・オルドニェス、耳4枚。 モノバル。バレラ、耳1枚。オルドニェス、口笛。カステージャ、耳1枚ともう1枚要求が2回。 ウエルカル・オベラ。エル・レンコ、場内1周。エル・カペア、耳1枚、耳2枚。モレニート・デ・アランダ、耳1枚。 モロン・デ・ラ・フロンテラ。フィニート、耳1枚、シンボルとして耳2枚と尻尾1つ(牛、インドゥルト)。ハビエル・コンデ、耳なし。ルイス・ビルチェス、耳2枚。


 3月14日(火)

 昨日のNHK『スタジオパークからこんにちは』に、『風のハルカ』のヒロイン、村川絵梨が出ていた。高校を卒業したばっかりだそうだ。ハルカのようにハキハキしてとても好感が持てる。彼女はこれから女優として色んな物に出演するだろう。後3週間弱になった『風のハルカ』の今後についてハルカは結婚すると言っていた。それが、正巳になるのか、啓太郎になるか判らないが、絵梨は、ドラマを離れて自分が結婚したいなぁと思うのは啓太郎の方ですと言っていた。

 『風のレストラン』開店初日は大盛況。美味しい野菜の窯焼きが好評で観光客も来ていた。ダメ男の陽介が10何年かけてようやく夢を実現しようとしている。そして、陽介もどうなるんだろう。その辺も興味がある。

 土曜日、闘牛の会があった。会の後、プロジェクトRについてMEGUさんと話をした。お小言を戴いた。シーラさんから頼み事をされた。2人は飲み会には来なかったが、Fさんにもお小言を言われた。貰ったビデオを観ていなかったからだ。そうか、そういうことなのかと反省した。闘牛のビデオは、2001年サン・イシドロのモランテ・デ・ラ・プエブラのグラン・ファエナと、去年のサン・イシドロのセサル・リンコンのグラン・ファエナ。

 バレンシアのファジャスが始まりいよいよ闘牛シーズン開幕。4月1日ラス・ベンタス闘牛場で行われるラファエル・デ・パウラのオメナッヘのフェスティバル闘牛にホセリートとモランテのマノ・ア・マノ。荻内先生やfumingwayさんが観に行くという。羨ましい。時間があったら僕も観たいけどその時は未だ仕事中なので観れないのだ。その報告が、4月の闘牛の会で行われる事になった。

 所で、12日のビクトリーノ・マルティン牧場の牛は、良い牛と悪い牛がハッキリしていたようだ。


 3月16日(木)

 この前、チケットの支払いで西新宿へ久しぶりに行った。ロック喫茶に毎日行っていた頃は、良くレコードを探しに行った物だ。当時の新宿レコードがあったと思われる場所にCD屋があってそこに期待したが、良い物はあまりなかった。ただ、音楽雑誌の古本が結構あった。少し離れたところにCD屋というかレコード屋というかそういう物があって、そこに入ったらいきなりボブ・ディランの特集コーナーがあった。当然、『ノー・ディレクション・ホーム』の映画の影響で、もう一度ディランを見直そうという意味合いがあるのだろう。

 CDは、1600円シリーズや1800円シリーズの中古盤などが置いてあったが、『ディラン』や『エンパイア・バーレスク』は、なかった。レコードを観たら、やたら高い値段で売られていた。本で言えば初版本のような物だろうと思うが、そういう物には興味がない。ふと気になって『ディラン』と『傑作』のレコードがあるか訊いてみた。結構きつい表情の店主が、即答で、未だ値段が付いていませんがありますと、答えた。感覚として、「こいつ出来る」と、思った。

 レコード盤を観ながら『ディラン』は、1400円。『傑作』は、「これは日本盤じゃないですね。多分、オーストラリア盤ですね。これは盤は悪くないです。2800円です」という。『傑作』は良く入ってくるんですか?と訊くと、そんなに入ってこないです。日本盤が欲しいですか?日本盤の方が良いです。盤が同じ状態なら4800円くらいですという答えだった。昔の『ブロンド・オン・ブロンド』などのレコードは4万円くらいしていたので安い。『傑作』は、ディランが初来日したしたときに日本独自の編集で発売された記念アルバム。特徴は、その当時他のアルバム未収録のトラックや曲が6曲入ってその内2曲は、『バイオグラフ』の中に収録されたが、他は、ソニーの付録CDに収録されているが、それは殆ど手に入らない代物だ。

 そういう物を、ここで売っていることに驚きを感じた。未だ、こうやって生き残っている昔の流れを汲むCD屋があることを感謝すらした。また、行ってみたいCD屋だ。

 14日の結果。 バレンシア。アンヘル・デ・ラ・ロサ、耳要求で場内1周。アベジャン、セラフィン・マリン、耳なし。

 15日の結果。 バレンシア。オルドニェス、耳なし。カステージャ、弱い耳要求、マティアス・テヘラ、耳なし。


 3月17日(金)

 強風の吹く東京。風速27メートルの強風が吹き荒れて電車も停まった。ビルの間からジェット機のような物凄い音が聞こえた。しばらくすると強風が正面から来て体が押されて息が出来ない様な状況になった。凄い風だった。こんな日に競馬がなくて良かった。

 ワールド・ベースボール・クラシック2次リーグ、プール1最終戦でまた、日本対アメリカ戦で誤審をしたアメリカ人審判員ボブ・デービッドソンが、2度疑惑の判定をした。初めは、離塁していたアメリカのランナーが封殺された明らかなアウトをセーフに判定。2度目は、ライト・ポール直撃のホームランを2塁打に変えた。彼は、確信を持って判定しただろう。審判である自分が、アメリカ・チームを勝たせるためには、こうしなければならないという使命感すらあったのではないかと思いたくなるような判定だ。そして、あれは誤審でなく正しいジャッジだったと言うだろう。そうあなたは正しい。アメリカにとっては!!!

 スポーツの中に国家とかナショナリズムを持ち出して、高揚させるのは、本来のスポーツのあるべき姿ではない。そんなことは愚かなことだ。そんな判定があっても、メキシコは、アメリカに2−1で勝った。その結果、日本が準決勝に進出することになった。3度目の韓国戦だ。イチローは、「日本が3度も同じ相手に負けることは決して許されない。もっと強い気持ちで(チームで)まとまって向かっていく」と言った。韓国ではこの発言が韓国を馬鹿にした発言として取られているようだ。そして、マスコミが韓国民を煽るように、日本統治時代からの怨念や恨みを今こそ晴らせ式の分かり易いヒットラー的というか小泉的手法を展開している。大衆を操作するのは簡単だとでも思っているのだろうか?

 スポーツの中に、国家意識を全面に出してチームを高揚させるというのはおよそ政治家が考える手法ではないか。本来スポーツと国家意識や民族意識というのは関係がない物だ。イチローの発言の真意は、言葉の通り「3度も同じ相手に負けることは決して許されない」と言う、一スポーツマンとしてのスポーツマンらしい発言だ。韓国チームは強いし侮れない。しかし、そんな邪念の固まりの国民意識のあるところに(アメリカも同じ)負けて欲しくないと思う。

 アメリカの言うグローバル・スタンダードなんてくたばれ!!!カナダに負け、韓国に負け、メキシコに負け、日本には誤審で勝ったアメリカ。地元アメリカで開催された第1回ワールド・ベースボール・クラシックで決勝トーナメントに進出することが出来ない恥をさらした。

 16日の結果。 バレンシア。ポンセ、エル・シド、ファンディ、耳なし。


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