台湾日記  2003年11月〜
 
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11月30日
サイトの自慢
● このサイトの自慢話をまとめて書いちゃいます。どれも、マスメディアの論調と違った方向で書いて、僕の意見が後に正しいと分かった話です。このサイトを読んでいると、このようにたまによいことがありますよ!ここに挙げたもののほか、僕が正しいと明白に分かったものではないですが、心ひそかに鋭い洞察ではないかと思っているものは、「自分のお気に入り」にまとめています。気が向いたら読んでくださいね。

● デジタル家電の人気と景気回復
○ 今、薄型テレビ、DVDレコーダー、デジタルカメラは、新三種の神器といわれ、日本経済回復の一つのエンジンになっている。僕は、約2年前の02年1月13日の時点で、02年に人気になりそうな商品として、薄型テレビ、DVDレコーダー、デジタルカメラの順で挙げている。デジタルカメラについて、「2003年に300万画素、光学3倍のモデルが小売価格300米ドルで販売され、デジタルカメラの市場規模は、4千万台から6千万台の間になる」と書いており、2年前の時点で、ほぼ正確な、時期、仕様、価格、市場規模を言い当てている。これは、なかなか珍しいほどに正確な予想であった。

○ 当時は、景気が本当に悪く、マスメディアでは、売れ筋商品が無いと嘆き、デフレ対応ばかりが喧伝されていた。メディアやそれに同調する多くのビジネスマンは、パソコンやその関連製品に「選択と集中」と称して突っ込んでいたときであったので、書くのに随分勇気を持って書いた。デジタルカメラにしても、伸び率の低下が見えたときで、楽観論は少なかった。WEB論壇の大御所、かんべいさんの溜池通信では、「底入れする日本経済」として、僕の意見に同調してくれたが、当時は、かんべい氏とともに、圧倒的に少数意見であることを自覚しながらの主張であった。

○ 当時、僕が、仕事で「家電だ。家電だ。」なんていうと、「なんと時代遅れのやつだ。お前は、IP、ITを駆使しているおれにテレビやカメラみたいな古い製品をやれというのか。それよりも次世代のパソコンを研究しろ。」といった反応が露骨にあったものである。今思えば、デジタル家電が、一般に日本企業の強い分野であり、日本経済にとってのインパクトがパソコンより直接的に利いてくる点も含め、相当正確な見通しだったと思う。
 02年4月30日 ノンPCデジタル製品への期待
 02年1月13日 楽観論

● 高速道路料金の値下げ
○ 先日の衆議院選挙の際、民主党が最大のアピールポイントとして、マニュフェストに「高速道路無料化」を掲げ、話題となった。昨年(02年)、高速道路民営化委員の議論が紛糾していた時点では、民営化の是非と税金の投入額ばかり議論されていて、道路料金がどうなるのかの議論がすっぽり抜け落ちていた。そこで、僕は、昨年9月6日に高速道路料金の値下げを主張した。当時は、誰も言っていなかったので、結構、勇気をもって書いたのを覚えている。

○ この意見には、非常に多くの熱心な賛成意見が寄せられたので、この政策を掲げれば、一般には、アピールすると確信した。5月13日には、「民主党か、自民党の「抵抗勢力」か、あるいは、他の政党が、この政策を掲げると、人気をとりやすいと思います。」と、ズバリ書いていた。すぐに賛同して著作にも取り上げてくれた西村さん(ココ)は、そのせいではないだろうが、今回の選挙で当選、今は、衆議院議員である。また、僕の意見など御存知なく、たまたま同じ意見を述べられていた津上さんの「中国台頭」(ココ)は、サントリー学芸賞受賞である。
 03年6月23日 民主党の高速道路無料化案
 03年5月13日 高速道路料金の値下げ3
 02年9月8日  道路料金2
 02年9月6日  高速道路料金の値下げ

● イラク戦争
○ 今年2月15日の時点では、フランスとドイツがアメリカに対し公然とイラク戦争に反対し始めたときで、本当は戦争をしないのではないかといった論調が日本人の間では、勢いを強めていた。そのなかで、僕は、「では、フセインは、開戦を止められることは、できないだろうか。できない。フセインは、現時点で何をしても開戦を止められない。」と明言している。このサイトでは、珍しく角張った表現になっているが、こういう判断というのは、エッジのきいたもので無ければならないという思いが、文を書くときに、少し肩に力をいれさせたのかもしれない。いずれにしても、これも、かなり正しかったと思う。
 03年3月19日 希望と事実
 03年2月15日 戦争

● 体感成長率
○ 昨年はじめ、一般の議論では、「成長率がこのままでは、0%かそれ以下になってしまい大変だ。せめて2%程度ないと立ち行かない。」などという議論が多かった。僕は、5月14日に、0%と2%の違いなんて一般人には、体感できない。また、本当に大切なのは、統計数字ではなく、体感成長率ではないかと書いた。

○ 結局、02年末にGDPの修正後の確定数字が出てみると、あんなに不調だといっていた00年度は、3.2%の成長率であった。「ほらみろ、なにをがたがた0%だ2%だと議論していたのか。ばかみたい」と改めて思った。
 03年1月12日 日本の経済成長
 02年5月14日 体感経済成長率

● 動産・債権担保の公示制度
○ これは、最近(ココ)、書いたので、詳述はしない。実商売の経験も無い役人、政治家、法律家が会社の再生をやろうとするのはピンとこない。また、不良債権処理を要求しながら、「貸ししぶるな」と政治的圧力をかけるのは、矛盾している。役人は役人らしく、実ビジネスの人間が融資を行いやすいように法整備を急ぐことが大切ではないかという思いで主張し続けている。この主張では、、実務の銀行家や、弁護士資格を持つ方々から、賛意やコメントを頂けたのは、驚きを伴った喜びであった。
 03年11月28日 動産・債権担保公示制度2
 03年7月2日 動産・債権担保公示制度
 03年6月8日 「日本型UCCファイル制度」へのコメント
 03年5月11日 UCCファイル制度
 03年5月6日 日本型UCCファイル制度

● 日本社会の残酷さ
○ 日本の社会の弱点を知って、冷静に判断することによって、予想できた悲劇の例である。日本の社会は、ひざが完治していない貴乃花に無理やり出場させ、結局、引退を早めてしまった。また、みずほ銀行のシステムトラブルのときは、システム関係の仕事に一度は関わったことのある人間なら、「これは、死人が出る。」と思ったはずである。果たして、なんとも残念なことに、実際に過労死がでてしまった。この項目だけは、自慢ではなくて、悔悟である。そういう犠牲者が出るのを分かっていながら、自分がなにもできなかった悲しさを痛感した事件であった。
 02年9月4日 残酷な日本の社会
 02年4月14日 みずほ銀行


11月29日
恋の話3:恋に落ちたとき
こう感じるとき、あなたは、きっちり、恋に落ちている。
 愛しすぎて
 愛されすぎて
 愛がたりない


11月28日
動産・債権担保公示制度2
○ 今年の5月6日にこの台湾日記で主張して以来、動産や債権を担保に簡単に融資ができるように、公示制度を整備すべきだと主張してきた。その僕の意見に対し、プロの銀行家の方々から専門的な意見をいただいて喜んでいた。(5月11日6月8日7月2日

○ 今度は、経済産業省の実施したアンケートでも、こうした公示制度に対して、金融機関の関心が高まっているとのことである。(Xさんが教えてくれました。ありがとうございます。)10月12日の発表によると、売掛金などの債権を担保として活用したいと考える金融機関は、昨年の調査の27%から81・7%に大幅に増えた。在庫の商品や機械設備などの動産を担保として活用したいと考えるところについても、昨年のわずか5%から、今年は51・9%に急伸したとのことである。

○ 繰り返しになるが、「貸し渋り」と「不良債権」を同時に減らし、且つ、「土地本位制」から脱却するには、やみくもに銀行に「貸し渋るな」と政治的圧力をかけるのではなく、銀行がそうしやすい環境を作ってあげたほうがいいと思う。もう少し、システマティクで、建設的意見が求められている。

○ いずれにしても、こうして、素人の自分がホームページに書いたことに、専門家の方々から意見を頂き、さらに、それが実現していくというのは、実に楽しいものである。僕の意見が直接的に影響がなかったとしても、僕の気づいたニーズが、確かに社会から求められているものだったと分かることは、実によい。愉快。愉快。


11月27日
恋の話2恋したとき
恋をするとたいていの女は、つぼみから花がひらくように、美しくなる。
また、つきものがとれたのように、周囲の人に優しくなる。
しかし、5人に1人くらいは、愛情がよそに回らなくなるのか、周囲に冷たくなる人もいる。


11月26日
3割と7割
○ シリコンウェハーのビジネスをしている人の話によると、業界トップの信越半導体は、世界シェアの3割を握っていて、業界の利益全体の7割を稼いでいるそうである。ということは、残りの7割のシェアを分け合っている会社は、利益が殆ど0ということであろう。確かめていないのでこの数字の信憑性について断言しかねるが、実感でいえば、こういう状況の業界は、多いように思える。

○ 同じことが一つの会社の中でもいえそうである。総従業員数の3割の人間が会社全体の7割の利益をたたきだしている例が増えているのではないかと思う。そればかりか、黒字の仕事に従事している人が全体の3割で、7割の人間が赤字かコストセンターの仕事をしており、それでも全体としては、黒字というような会社も増えてきそうである。例えば、パイオニアは、ずっとDVDの特許料収入で利益を出してきた。その意味で、ほとんどの部署が稼いでいなかったと思われる。今度は、その利益でずっと開発を続けてきたPDPで、業界No.1である。他の製品の利益は、びびたるものしかないだろう。

○ 日本が追いつき型の経済成長をしていた時は、同じ業界の中でも、殆どの会社が黒字で、会社の中でも殆どの部署が黒字であった。今の日本は、安価で大量生産される普及品は、アジアの国の生産に任せ、高付加価値で世界の誰も作っていない製品を、全く新しい市場で売ることが多い。その場合、当ると儲けも大きいが当らないと赤字となりがちだ。こうなると、同じ業界の中でも会社数で7割の会社が赤字かとんとんで、3割の会社が大もうけしている。また、同じ会社の中でも、7割の従業員が利益のでない事業に携わっており、3割の従業員が黒字の事業に携わることになる。その意味で、パイオニア型の会社が増えているのではないだろうか。つまり、社会全体では、人口の3割が、稼ぐ仕事をしており、7割が儲からない仕事をしているということになる。

○ さて、これで、人々のやる気を維持するのは、難しいと思う。稼いでない人も、なんだか元気がでないだろう。稼いでいる人も、結局、利益の殆どが稼いでいない人のために使われており、自分が稼いでいるほどには、自分に返ってこないで、やる気が無くなるだろう。こうしたなかでどのように社会の統合を維持するのか。人々のやる気や生きがいを維持するのかが難しい。少子高齢化と年金問題が起こす心理面の不安は、こうした事態の一つの例ともいえるかもしれない。

○ 稼ぐことがそんなに正しいことか、という疑問は、ある。ある意味では、お金を稼ぐことにそれなりの疑問を持ち続けている精神の方が、健全では、あろう。しかし、まっとうなことをして稼いでいるときは、少なくとも、社会が必要としているサービスかモノを提供していると、実感できるのは確かである。仕事を通じて自分が社会に必要とされていることを実感しようとすることもまた、健全な精神に違いない。

○ と、まあ、あんまり稼ぎのよくない業界の、稼ぎのよくない会社で、稼ぎのよくない仕事をしている僕は、思うのである。


11月25日
恋の話1:昔の恋
女は、昔付き合った男のことなど覚えていない。
男は、付き合った女のことを忘れない。


11月23日
ネットゲーム「童話王国」
○ 今回は、自分の仕事の宣伝です。僕がかかわっている「童話王国」というネットゲームが日本でサービス開始する予定がはっきりしてきました。このサイトの読者にネットゲームのマニアは、少ないかもしれませんが、「初めてするネットゲーム」を狙っているので、一つ試してやってください。一昨日(21日)に公式サイトが立ち上がり、12月に無償試用(クロースベータ)が始まります。

○ このゲームは、「癒し系」です。他のこの手のゲームと異なり、点数をあげていくためには、「戦闘」よりも「アイテムのものづくり」が大切で、「唐突で過激な行動の応酬」よりも「ファンタジーの世界の住民の相談にのること」がもとめられます。かわいいファンタジーの世界がモチーフなので、小学生でも楽しめます。一方で、実は、古典童話の絶妙なパロディが満載されていて、大人も楽しめます。ネットゲーム初心者でも楽しめるようになっている一方で、上級者には、複雑な「任務」が与えられ、奥行きの深いゲームになっています。自宅にADSLが常時接続ではいっているような家庭で、親子で楽しめるものではないかと思います。

○ ゲームの背景は、こうです。ファンタジー(童話)の世界の住民が、ある日集まりました。「どうも、最近、童話の世界が狭くなってきた。人間がせちがらくなってきて、夢のある童話の世界を楽しまなくなってきたからに違いない。」そこで、ファンタジーの世界の住民は、人間を自分たちの世界に招き、実際に童話の世界を楽しんでもらおうということになりました。それがこの「童話王国」というゲームなのです。

○ 台湾では、たいへん人気があり、同時に接続している人が最高で3万人いたこともあります。実際に30代の女性も、小学生も熱心に参加しています。他のネットゲームと異なり、戦闘の比重が重くなく、例えば、戦闘で負けても死ぬ事はなく、病院に行けば生返ります。また、「裏切り」などちょっと道徳的にどうかと思われるようなことは、はいっていません。女性のユーザーが多く、また、学校関係者などからのうけもいいようです。

○ 12月に試用が始まるともう一度宣伝させてくださいね。


11月22日
欠便
○ 日本に出張しており、一昨日の夜8時成田発の、台湾系航空会社EVAの便に乗って台湾に帰ってくるはずであった。ところが、チェックインも出国審査も終え、搭乗ゲートまで来てから、延々と待たされた。なんでも、成田に到着するはずの飛行機が霧のため、羽田に着陸したので、その飛行機を羽田から成田に回すようにしているところだという。結局10時頃まで待たされた挙句、今日は、飛ばないので、明日になるとのことであった。ゲートの周りを見渡すと、人っ子一人おらず、他に欠便となったものは、無さそうである。天候を理由にしているが、何か別の理由があるに違いない。が、「別の理由」というのも、聞くのもおそろしいのでやめた。

○ 欠便になると分かってからがまた大変だった。搭乗ゲートから階下の到着ゲートのフロアに降り、日本到着時の入国処理とほとんど同じことをする。出入国管理官の入国審査を受けたあと、チェックインした荷物を、再度はきださせて、受け取る。例のターンテーブルで見つけ出すのである。さらに、面倒な事に、出国審査後飛行機に乗ろうとする前に、免税店で買ったものは、日本国内に持ち込めないため、航空会社に預けなければならない。僕は、衝動買いしたボージョレヌーボーを預けた。

○ このあたりの処理は、航空会社の職員も慣れていないようで、作業のあちこちに隘路(ボトルネック)ができてしまい、30人も待っているのに、作業者が2人といった事務手続きが、頻発した。ただでさえイライラしている客は、相当ムッとしていたものである。

○ ついでに別の文句も言わせてもらえば、搭乗ゲートでいつも「アテンション、プリーズ」とやっているかっこよさげな係の女性が、事情をマイクで説明するのだが、この日本語の案内がほとんど聞き取れない。例のいかにも英語が出来る日本人特有の「英語なまり」のはいった日本語で、早口で小さな声で話すので、一体何をいっているのかさっぱりわからない。普段の搭乗案内は、セリフも決まっており、乗客もまともに内容を聞かなくても分かる話なので、早口でもよいが、こういったときは、事態の説明が重要なのだから、ゆっくりはっきり大きな声で説明してもらいたいものである。

○ 航空会社の手配したバスで、他の乗客とともにほとんど護送されるように東急の成田ホテルに連れていかれる。ホテルに到着し、チェックインをした時は、もう11時頃だったと思う。それから、ホテルで航空会社が手配した食事をとり終わるともう12時である。翌日は、7時にホテルロビー集合、7時半には、EVAのカウンターでチェックイン、10時に飛行機が発つという。成田に泊まっているのになんでそんなに早く起きなきゃいけないのかと思いつつ、仕方がないので、6時に目覚ましをセットして、ビールを一杯飲んでから夜中の1時頃寝た。これでは、睡眠時間5時間となってしまい、僕の限界を超えている。

○ 翌日6時に必死に起きてみると、ドアの下から一枚の紙のメッセージが入っている。飛行機の出発時間は10時半に変更、ホテルロビーに8時に集合してくれとのことである。おのれ、それなら、もう一時間寝られたではないか。一度目が覚めるとなかなか寝られないではないか。と、1人でおこっていた。そのとき、はたと気がついたのだが、自分で食べる為に成田空港で買ったタラコを冷蔵庫に入れるのを忘れていた。タラコについては、しかたなく、翌日、それを買った店にかけこみ事情を話してドライアイスの追加をもらった。ま、大丈夫でしょう。

○ 結局、台湾に着いて空港を出たのは午後2時過ぎで、家に荷物をおいて会社に出たのは、夕方の4時くらいだった。いやはや、まったく疲れた。


11月15日
選挙と握り寿司
○ 先週の日曜日、丁度日本の衆議院選挙の当日に、出張で来られた技術者の方と過ごしていました。不在者投票をすましたというそのまじめな方は、選挙について、「民主党政権というのは、勘弁ですね。でも、小泉が今のまま調子に乗ってもいやですね。何かプレッシャーは、与えておきたいですよね。」と一言だけ述べておられました。今回の選挙の結果は、このような選挙民の声を、ぴったり表現しているようにみえます。

○ 保守層対リベラルとか、自民支持対民主支持とかと選挙民の政治的スタンスを分類する事がありますが、実際の大多数の国民は、そうした一定の主義主張を維持しているのではなく、この技術者氏のように政治的なバランスを重視しているのではないかと思います。そういう人々を「無党派層」と一言で分類し、政治的に無関心な人々とみなしてしまっては、大きなものを見落とす可能性が高いようです。

○ 例えば、一定の支持政党がなく、支持がよく変更される層でも、「自民党が1/2ギリギリ程度。野党第二党が、1/3以上1/2未満。」という状況を望むという点では、かなりの人が一貫しているのではないかと思います。主義主張ではなく、バランスに注目して判断している人には、支持政党だけではなく、どういうバランスを好むかと聞いた方が、意味あるデータが得られるかもしれません。

○ お寿司の好きな人に、「ご飯が好きですか?それともお刺身が好きですか?」と聞いても、あいまいな返事しか得られません。お寿司好き氏が気にしているのは、ネタとシャリ自体の味とともに、ネタとシャリのバランスだからです。

○ と、ここまで書いて思ったのですけれども、2大政党制というのは、握り寿司のようなもので、2大政党というのは、ネタとシャリようなものかもしれません。そうとすれば、今回の選挙で、民主党は、ツマ(または、カイワレ大根)から、ネタかシャリに格上げされたというべきでしょう。また、今後、公明党がワサビになれるかと思って見学するのは、興味深いところです。

○ さて、僕たちは、おいしいお寿司を食べられるでしょうかね。


11月9日
台湾の五輪出場
○ 台湾の野球チームが、オリンピックに出られることになりました。めでたい!

○ 今回のオリンピック予選は、台湾では大変話題になっており、台湾の人はみんな、口を開けばこの話題でした。台湾に駐在する日本人にとっては、台湾対日本で日本が勝ってしまったとき(6日)、やはり、大変気まずかったです。結果の出たあとは、飲み屋にいくとき、「ごめんよ。ごめんよ」と言いながら店に入っていました。でも、そこは、優しい台湾の人々です。ちょっと怒ってみせたあと、にっこり笑って、「あれだけ、実力差があるとしょうがないなあ。」と、さっぱりしていました。

○ 7日の朝、会社に行った時は、台湾人の同僚に「ごめんよ。ごめんよ。でも、今日は、味方になって一緒に日本応援しようぜ!」と言っていました。最終日に日本が韓国に勝てば、台湾は、韓国に勝った為、ほぼ確実にオリンピックに行けるからです。

○ そうした中で、かなりの台湾の人、そうですね、5人に1人くらいは、「日本は、8−0くらいで負けても、五輪に行ける状況なので、日本は、韓国に政治的に配慮してわざと負けるのではないか。」と言っていました。僕は、「日本の監督は、頭が悪くてそんな器用な事はできないから大丈夫。」と断言していました。結果的に、日本は、韓国にも勝って、本当に良かったです。

○ それにしても、多くの台湾人がそう心配してしまうほど、台湾の人たちは、「国際的に虐げられている。」と思っているのは、悲しくなりました。結果論ですが、あの状況で、日本が韓国に負けると、台湾に住む日本人には、最悪だったと思います。それは、日本が台湾に勝つことよりも、台湾の人には、腹立たしいことになったと思います。日本が公平に3戦全勝して本当に良かったと思います。このあたり、中国、台湾、韓国、日本の東アジアの国同士の感情は、実に微妙ですよね。


11月2日
不機嫌
○ 不機嫌である。理由は、まだない。何をしても上手くいきそうもない。他人をも不快にしそうで、それがこわい。かといって、何もせずにじっとしておることにも我慢ができぬ。

○ そういえば、不機嫌の始まりで思い当たる件があった。自宅に導入する為にADSLを申し込んだ。某日の15:30以降に自宅に工事をしに来るということになった。当日、半休をとって15:00頃、会社から自宅に戻ると、工事の担当者からの置手紙がある。「12:00に来ても不在で、1時間も待っていたが、来ないので、そのまま帰った。携帯に電話願う。」結局、翌日の9:00に再び来る事になり、翌日も半休をとるはめになった。おのれ。15:30になるといって、17:00に来る事は、ありえるだろう。許そうではないか。しかし、時間より何時間も早く来る奴がいるか。いなくても当然ではないか。

○ と、いいつつ、台湾では、これがよくあることを思い出した。工事の人とか、引越し業者とか、その手の人が、約束の時間の数時間前にくることがままある。しばらく、そういうことがなかったので忘れていた。うかつだった自分に腹が立つ。周囲の人にいうと、「よくあるよねえ」という話になる。ある人の話では、航空券を会社に10:00に届けてくれと頼んだのに、朝9:00に自宅に持ってきた。なんてこともあったという。結局、ADSLの業者は、朝8:45に来た。

○ いや、これしきのことで、性格のバランスを崩すとは、人間が小さい。他にも理由があるはずと、考えあぐねた末、思い至った。最近、便秘気味であった。


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