台湾日記  2001年10月1日〜
  
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10月1日
日本の対応2
○ 今回のテロに対するアメリカ及び、日本の対応について、色々な意見を整理するため、「報復」と「テロ防止」と二つの軸に沿って一つの表を作って整理してみました。(補足として台湾日記9月23日、「日本の対応」で書いたことを参照してください。)

A B
対応の趣旨 報復(あるいは、罰) テロ防止
911事件の評価 戦争 テロ
アメリカ世論の支持 強い これだけでは、不足との批判残る
世界への正当性の説明 難もある 十分
動機 怒り 恐れ
軍事行動 必要 非軍事行動の役割大きい
軍事行動の対象 国家、政府、組織
(アフガニスタン、タリバン)
組織
(ビンラディン及び関連するテロ組織)
軍事行動の期間 短期であるべきだが.. 長期
軍事行動の規模 大規模 小規模、多数
軍事行動の場所 アフガニスタン 世界中及び、アフガニスタンの一部地域
軍事行動の種類 ミサイル攻撃等 特殊部隊
軍事行動の目的 タリバン政権の崩壊
ビンラディンの逮捕
テロ組織の崩壊
日本の参加の趣旨 対米支援 自分の問題
支援の国益 日米同盟の維持強化
=長期、包括的
テロ被害の防止
=短期、具体的
その為に重要なこと 目に見える貢献 テロ阻止の実効性
具体策 自衛隊の派遣 テロ防止対策


○ 良し悪しや実現性を無視して、論理的な整合性の点からだけ見れば、上の表のA列だけ、もしくは、B列だけを取ってつなげると、一貫したすっきりした議論を展開できます。実際には、両者をつまみぐいしたような論をたてることが多く、その場合、聞いていて、どこか混乱した印象が残ります。例えば、(B列の)テロ防止だけを理由に、(A列の)アメリカに対する日本の軍事的支援を正当化しようとすると、無理があるように見えます。また、逆に、(B列の)テロ防止策への貢献だけで、(A列の)日米同盟には問題が生じないという議論も、無理があるでしょう。

○ 日本の対応についての私の意見は、両方やる。というもの。かなり違った種類の対応を二つ同時に行うので、違いを十分認識し、且つ、両方の対応を十分に連携しつつ実行するべきだと思います。両者の関係を敢えて言えば、テロ防止という大きく包括的な作戦に含まれる一つの作戦が、今回のタリバンやビンラディンへの攻撃ということになります。ただし、報復作戦で使う軍事的、経済的、政治的資源は、莫大なものとなるでしょう。また、日米同盟の維持強化による長期包括的な利益は、いくら強調してもし過ぎることはないという立場です。

○ テロ対策については、これまでの国際社会に無い、新しい理念とそれに基づく対応が必要でしょう。現在の国際法や国際関係での戦争に関するルールといえば、西ヨーロッパに起原をもって、主権国家同士の戦争を想定していますが、今回の件は、その限界を示す例ともいえます。一部のテロ対策は、内政不干渉や私的所有権の尊重といった近代以降国際社会が尊重してきた考え方と矛盾し、難しい調整をしなければなりません。この調整を、確固たる理念に基づいて、制度化し運用しないと、結局は、世界の協力を得られず実際にテロ対策が機能しなくなると思われます。それは、西欧近代始まって以来の節目を示すような理念かもしれません。日本が少し前に(突拍子もなく?)訴えた、「人間の安全保障」というのを、かつての経緯を無視してでも、もう一度、練り直してアピールできないでしょうか。

○ テロとの戦いは、際限なく続く可能性があります。その意味で湾岸戦争よりも、冷戦に近いかもしれません。移り気なアメリカの世論が今度の戦いを支持し続けられるかという問いもありますが、約半世紀の冷戦を忍耐強く、多くの国との協力を確保しつつ戦ったアメリカ社会ですので、戦い抜く可能性は、十分にあると思います。

○ そして、他の平和的なイスラム社会と協調しこのテロとの戦いに勝つことは、即ち、「文明の衝突」を回避し、「文明の協調」を実現することになります。人類の共通の敵を持つことで、もしこのような協調が成り立つとすれば、犠牲になった方々の墓前への一つの報告ができることでしょう。

○ もうひとつ、補足。今回は、当初、湾岸戦争の時のイラクにあたる国としてアフガニスタンが、想定されてきました。しかし、アフガニスタンの歴史や現状は、イラクというよりも、カンボジアの状況に近いようです。資源も無く、貧困で、内戦が続いた国。多くの関係国が、色々な政治組織を支援したために内戦が終わらなかった歴史。地雷が多い上に、多数の餓死者を何年も出しているところまで似ています。今後の世界が行うべき包括的な対応としては、アフガニスタンやカンボジアのような、貧困と、過剰な武器が並存するような状況は、なんとしても避けることが必要でしょう。さしあたり、日本にとって重要なのは、援助大国として「テロを生みにくい援助」という視点で援助のありかたを見直すことでしょう。

○ 試論にも至らない、アイデアの段階なので、アップするのを悩みましたが、お手軽なインターネットというメディアなので、アップすることにしました。ここまで、退屈な文を読んでくれた人に、大感謝。(今後も、勝手に修正すると思いますが許してください。)

10月3日
スカンピン
○ IT産業は、今、スカンピンだ。これまでは、不況の打撃をうけても、何処か不況知らずの産業があったおかげでなんとかしのげてきた。例えば、この数年は、1)携帯電話の端末及び設備と、2)ドットコム会社やブロードバンドへの対応で急増したネットワーク設備投資が、不況下の大切な柱だった。もっと昔に遡れば、不況の中で、半導体産業が強かったり、あるいは、アミューズメント産業が強かったこともある。今は、本当になんにもない、スカンピンである。

○ その中で、今日、少しだけ前向きの話を聞いた。一時的なもののようだが、この数日アメリカからの引き合いや注文が増えているという。これまで、アメリカのパソコンメーカーは、ほぼジャストインタイムで台湾や日本から製品や部品を買い付けて、在庫を極小化してきた。しかし、今回のアメリカの軍事行動が原因で、貨物航空が順調に運行できない可能性があり、アメリカ国内の在庫を積み増そうとしているようだ。一説によると、アメリカの政府か軍の関係者からそういう指示がでているという。この話の真偽はともかく、このスカンピンの御時世で前向きの話が一つでも多く聞けるのは、ありがたいことである。台湾の関係者もこころえたもので、最終需要が増えないのだから一時的なものだと理解して、踊り上がるほどの反応でもない。しかし、気持ちの悪かろうはずも無い。飢えた体に、飲んだ露をしみこませるように、味わっているようでもある。

10月6日
お寺とディズニーランドと空港と..
○ ディズニーシーが繁盛しているというニュースを聞いて思い出した。昔、集客施設や地域開発といった仕事を担当していたとき、随分色んなテーマパークを見て回ったことがある。その時に気付いたのだけれども、ディズニーランドの構造と、神社仏閣の構造が非常に似ている。

○ 大きな神社仏閣に行くと、正面に象徴となる大きなお寺や神社がありそれを目指して太い参道を歩く。その横に店屋が並んでいる。ディズニーランドも同じで、ゲートを入るとすぐに、正面にシンデレラ城が見え、そこに向かって歩いているとその横にワールドバザールがある。

○ 正面に大きな象徴物を見ながら歩いて近づいていくのは、とてもわくわくするし、横で物を売っているのは、賑やかな感じを盛り上げる。また、商売としてみても、物の販売で客単価(客一人がそこで落とすお金の額)を引き上げることができる。ディズニーランドでも、土産物の販売無しにテーマパーク事業の採算は、考えられない。

○ 全国から人が来るような有名な神社仏閣は、その中心施設を囲むように、敷地内に別の寺院や建物がある。さしづめこれは、ディズニーランドのアトラクション施設のようなものだ。寄進者の名前が出ていたりするのは、アトラクション施設にスポンサーがついているのとそっくりだ。

○ このように見てみると、昔は、神社仏閣に行くのが、大きな娯楽であって、現代のテーマパークの機能をそのまま持っていたことが分かる。きっと神社仏閣がとっておきのデートスポットだっただろう。また、若い女性が、連れ立ってキャッキャッと転ぶように行っていたかもしれない。などと思うと、小難しい歴史や由来を離れても、楽しくなってくる。

○ また、テーマパークも神社仏閣も入り口から内部への導入のところは、どれも非常に大切にしていることが分かる。恐らく、そこで、その施設の印象の殆ど全てができてしまうからだ。入り口で雰囲気作りに失敗すると、中にどんなにすばらしいものがあってもなかなか悪くなった印象を挽回できない。入り口が大切なことは、洋の東西、時代の今昔を超えて分かっていることなのだ。

○ そこで、空港。海外に出張して思うのだが、空港から街中へ向かう道で、旅行者は、ほとんどその国に対する印象を作ってしまうと思う。綺麗な道、汚い道、整然としすぎている道、看板の多さ、クラクションを鳴らす車の多さ、強引なタクシー、手際の悪い係員、etc..

○ その意味で世界中探しても最悪なのは、成田空港だろう。言わずもがなだが、都心までの遠さは、ひどすぎる。台北、成田間の飛行時間が3時間なので、成田東京間で1時間半とか2時間もかけていると、一体何をしているのか分からなくなる。おまけに、リムジンバスはえらく窮屈で、体の大きな外国人には、拷問だ。成田エクスプレスは、行列に並んで切符を買わねばならず、満席ならば、次の30分後の電車に乗らなければならない。だからといって、簡単に外国から予約できる訳ではない。とにかく他のことはとるものとりあえず、成田/都心間のアクセスだけでも確実に一時間以内行けるようにしてもらいたいものである。そうしないと、政府が何をしても、たとえ景気が良くなっても、外国人の「構造改革要求」は消えないと思う。

○ こんな無粋な悪例ではなく、もう一ついい例があった。大阪に十三という下町の繁華街がある。
ここに、元祖ストリップというべき老舗の小屋がある。駅から歩くにはやや遠い所にあるので、小屋の方が、駅前に送迎車を用意して停めている。これがまた味のある車だ。ボロボロの軽のミニバンでなにやら黒っぽい塗料が塗ってあり、窓は殆んど塞がれている。その車の側面に大きく「十三ミュージック」と書かれている。初めて乗るのには、ドキドキしてしまう代物だ。

○ これに乗って、小屋に向かうと、いやがうえにも雰囲気が盛り上がる。車の中は薄暗く汚い。古くてスプリングが利いていないので、振動がもろにお尻に響く。いかにも自分がこれから隠微で悪いことをしに行くような気にさせられるのだ。こうして盛り上がった後に小屋に入ると、中は清潔で貧乏劇団も真っ青の凝った舞台装置で演出がされている。これなどは、すばらしい導入の一つだと思うがどうだろう。

○ さて、今もあるのだろうか十三ミュージック。

10月7日
東京会議
○ このHPで、10月1日に「テロとの戦いは、湾岸戦争よりも、冷戦に近く、アフガニスタンの状況は、イラクよりもカンボジアに似ている」と言う趣旨のことを書いた(ココ)ものの、たまたまなのか似た意見を余り見なかったので、寂しく思っていました。昨日の日本の新聞によると、ラムズフェルド国防長官が国際テロ対策について「熱い武力戦争ではなく、冷戦に近い」と言ったとのことで、似た考えの人もいると知り、ちょっと、ほっとしています。イラクよりもカンボジアという方は、まだ似た表現をみないですね。
さ・み・し・い。

○ 日本の対応について、国会論議がされているとのこと。場合わけして武器の使い方を国会で決めるということらしいですが、殆んどの外国人とかなりの日本人には、議論の意味が良く分からないでしょうね。戦場で、マニュアルを見ながら「これは、(1)−A−い−aのケースだから、この武器で応戦してよし!」と言っているような一こま漫画がでてきそうですね。

○ 第二次大戦の貴重な教訓は、憲法の文言の解釈というよりも、軍隊を使う時に、しっかりした文民統制、意思命令系統に従った現場の実行(関東軍の暴走は駄目)、外務省中心の外交との緊密な連携を図るといったことではないでしょうか。さらに現代では、現場の隅々まで、日本の国際社会との体を張ったコミュニケーションをしているのだという意識をもつことだと思います。こうした大枠の仕組みの整備をする方法を考える方が重要ですし、国会という機関には、向いていることだと思います。ちょっと、今じゃ遅すぎるようですが。

○ えっちらおっちらやっている国会論議の進捗を聞いていると、丁度、ビジネスの世界で、僕達海外の現場部隊が、東京の本社での社内許可待ちをしている時の気分を思い出しました。海外の企業にも、日本企業が東京で時間のかかる社内手続きをするのは有名で、複雑怪奇で意味不明の議論を延々とするものだと思われています。僕達のような現場は、本社の意思決定(というより手続きの完了)をする為の時間稼ぎをすることに汗を流せばならず、なんともやりきれない思いをするものです。そのうち、政治もビジネスも一緒にして、意味不明の長い重要な会議を「東京会議」と世界的に言うようになるかもしれません。国会の悪口を偉そうに言う前に、まず、自分達のことをちゃんと変えなければいけないのかもしれませんね。

10月12日
十三
○ 10月6日の台湾日記に関してEmailを頂きました。らくちんは、他のサイトも運営しているのですが、そちらのサイトを一緒に作ってくれた関西在住のIさんからです。

○ 今もありますよ十三ミュージック
ホームページなんかもあったりします。
http://www.juso-mc.com/main.htm
らくちんさんが入り浸ってた頃とは様変わりしてるかもしれませんが・・

(らくちん注:誓いますがいりびたってなんかいません。ほんの一度だけ、いや、もとい、聞いただけです。)

○ それとぜんぜん関係ないんですが、サンガリアから「みっくちゅじゅ−ちゅ」って名前のジュースが発売されました。おそらく関西限定。赤井英和が関西ローカル番組で喫茶店のミックスジュースを商品にしたいと考えたのがはじまりらしのですが、これがうまい。
関西にもどってくることがあれば飲んでみてくださいね。
きっと「あー、この味、この味」って思いますから。


○ 飲みたい!どうしても飲みたい!どうしよ。どうしよ。そうや、台湾に持って来て!

10月15日
関西人
○ 先週は、関西からの出張者と仕事をしていたので、関西人について色々考えた。日頃思っていることなどを綴ってみたい。

○ 「ええかっこしいは、アホの下」
これは、僕の作った言葉である。東京出身の人が大阪に転勤するときに僕がいつも贈っている、関西でのサバイバルアドバイスだ。例えば、関西人に、「らくちんさんて、どんな人ですか」と聞いたとする。関西人が「らくちんか、あいつ、アホな奴や。」とにっこり笑って答えた時の本当の意味は、「人間的魅力があるので、付き合うといいよ」である。一方、「らくちんか、あいつ、ええかっこしいや」と答えた時の意味は、「付き合わないほうがいい。口もきくな。」という意味である。アホには、かなりの肯定的ニュアンスが含まれる。しかし、東京でいうキザな人間即ち「ええかっこしい」には、関西では生存権は無い。関西で息をする以上、「アホ」になることに切磋琢磨し、ゆめゆめ、「ええかっこしい」と思われないようにしなければならない。

○ 「なんぼのもんですのん」
僕は、東京出身の優秀な遺伝子工学の研究者に聞かれたことがある。彼は、短期間だけ請われて京都大学で研究をしたことがあった。その時、下宿の大家のおばあさんに、「京都大学で何を、やってはるんですか。」と聞かれた。まじめな彼は、戸惑いながらも「遺伝子工学です。」と答えた。おばあさんは、「それって、なんぼのもんですのん?」と真顔で聞いたという。この研究者は、答えに窮した。彼の僕への質問は、こういうときに関西ではどう答えればいいのかというものである。これは、前述の「ええかっこしいは、アホの下」法則の応用例である。ここで、ばあさん相手に「遺伝子工学の今日的意義」を講義するようだと、関西では、生存できない。答えは、難しいが「なんぼのもんでもありまへんがな。」が適当なところだろう。できれば、自分を落とすギャグ、例えば、「自分の子供もようつくらんのに、遺伝のこと研究するなんてちゃんちゃらおかしいでんなあ。」程度の軽いギャグを一つくらいしたほうがいいのだろう。

○ 大阪の信号、台湾の信号
大阪駅の近くにある歩行者用信号で、あと何秒で、赤から青に変わるかを表示する有名な信号がある。この信号は、関西人の大きな特徴の「イラチ」(せっかち)の象徴である。驚いたことに、台湾にも似たような信号がある。(ココを参照)しかし、台湾の信号は、あと何秒で青から赤に変わるか表示する。この違いは、微妙だが、決定的だ。大阪の信号は、関西人のイラチの虫を鎮めはするが、実際上、歩行者の安全を増すわけではない。現実的にはなんの役にもたたない代物だ。しかし、台湾の信号は、現実に、歩行者が横断歩道を渡るスピードを調節するのに役立ち、安全に貢献できる。台湾の文化は、大阪に似たところがあると僕は思うが、やはりこの信号に象徴される決定的な違いがあるように思う。

○ 関西には、3種類の人がいる。おもろい奴、怖い人、それとオバハン。
漫才師とヤーサンとオバハンしかいないともいう。漫才師の主要な産地である関西に、話の面白い人が多いのは、周知であろう。コワイ関西人は、見ただけで震え上がる程怖く、関西弁のケンカは、鳥肌が立つほど恐ろしい。この、「おもしろさ」と「こわさ」の両端をどちらの領域でも「東京弁」より、強く巧みに表現できるのが関西弁の長所である。そして、最後にでてくるのが、関西に君臨し、総攬し統治するオバハンである。電車での席の取り方、バーゲンでの商品のつかみ方、駐車禁止で捕まったときの婦人警官への悪態のつき方は、他の地域でも比すべきものが無い。僕は、このオバハンが、関西の社会の中で、両性具有的な役割をもっているような気がしてならない。時に、おばはんは、男よりも勇敢で、女よりも優しい。また、漫才師よりも滑稽で、ヤーサンよりも恐ろしい。

○ ステレオタイプ
昔、日本語を勉強し始めたばかりのアメリカの田舎の学生に聞かれたことがある。一般的に、日本の中で関西人はどういうステレオタイプ化がされているのかと。アメリカでは、やや差別のにおいもあるが、「ブロンド(金髪)=みてくればかり気にして考えない」、「ホワイト(白人)=音痴」とかといった、ステレオタイプ化があり、それぞれ、多くのブラックユーモアのある小話がある。そこで、僕は、関西人の説明をした。ユーモアのセンスがあり、多くのコメディアンがいる。ビジネスにたけており、挨拶がわりに「いくらかせいでいるか」(もうかりまっか)と聞く。中小企業が多く強い。ユニークな人材が多く、独創的な研究をする土壌がある。とこういう説明を聞くとそのアメリカ人は、そりゃ、アメリカにおけるユダヤ人が持たれている印象とそっくりだ。と言っていた。なるほど、そういうものかしらん。

○ みっくちゅじゅーちゅ (前回の台湾日記10月12日参照、ココ
このページのお得意さまからのemailである。ますます飲んでみたくなりまんなあ。
みっくちゅじゅーちゅ、13日の日経の土曜版に広告出てました。
なので全国区だと思います。
#商品見たことは無いけど。
商品情報はHPでも公開中!とあって下記のアドレスが載ってました
http://www.sangaria.ne.jp/


○ これやったら、このページは、「台湾つれづれ」ちゃいまんがな、「関西つれづれ」でんがな。

10月17日
必要だけど十分じゃない時代
○ 日暮しつれづれ想うに、このところ、必要だけど十分でないことの多いことに気付きます。(ラップのリズムででも読んでください。♪)

○ 不良債権処理をとにかく急げといいます。これも必要でしょうが、十分ではありません。銀行の持つ不良債権のかなりの部分が、バブルの崩壊後に発生したものです。ですから、一度出血大サービスで不良債権を消しても、@経済状況、A銀行による融資額(=間接金融の額)、B銀行の貸し出しの技術(与信管理技術)が同じであれば、近いうちにまた同じだけ不良債権が出てくる可能性があります。銀行の貸出しの技術なんて、これまでだって必死でやってきたのですから急に上手になるものでもありません。ですから、経済状況が同じなら、大幅に間接金融の比率を少なくし融資総額を少なくしなければなりません。こちらの方が、大変でしょう。銀行は、中小企業にもう貸さなくなるし、一方、銀行員は、何十パーセントとお役ご免になります。それをしないと十分ではありません。できるでしょうか。

○ 自衛隊が出かけていく法律ができようとしています。これも必要でしょうが、十分ではありません。アメリカの世論は、日本が武力行使をしない以上、協力はしたが肩を並べて戦ったという印象を持たないでしょうし、一方で、攻められた方からは、軍隊を派遣した国と思われます。そして、派遣を決めた後の、その場その場の判断、費用、国際社会での立ち居振舞いが、今後の日本に大きく響きます。それを正しいタイミングでちゃんとしないと十分ではありません。できるでしょうか。

○ 中年サラリーマンの僕もそのうちリストラ話に直面する日が来るのでしょう。その時の会社のメッセージは、こうでしょうか。「あなたの働きは、必要だった。しかし、十分ではなかったのだ。」

○ ちょっとせつない、必要だけど十分じゃない時代です。

10月21日
APEC欠席
○ APEC首脳会議に台湾が欠席した。台湾が欠席するのは、初めてだ。このあたりは、中台の微妙な政治的やり取りの結果で、どちらがいい悪い、上手い下手は、一概に言い切れない。結論から見ると、台湾にとってマイナスが多かったのでは、ないか。

○ 報道によることの経緯は、こうだ。台湾は、陳水扁総統が行くと言ったが中国が「経済担当の閣僚級の出席が慣例」として拒否。そこで、台湾は、元副総統の派遣を決めたがこれも中国側が拒否。招待状を送ってこなかった為に、台湾は、派遣しないことにした。

○ 中台の間では、微妙な駆け引きをしているので、ちょっとした外部の力関係の変化が交渉に影響してくる。今回のテロ事件で、アメリカが中国に対して、ソフトな姿勢をしているのが、影響していなければいいのだが…

○APECの行われている中国では、テロを警戒して、厳戒態勢だ。アラブ系の人は、全員、飛行機に乗れないとのこと。大陸中国らしい割り切りというべきか、えげつなさというべきか。台湾の人もびっくりである。

10月22日
台風と隣国日本
○ 一週間も前の話をしたい。吾輩は、ぐうたらライターなので、ぼうっとしているうちにタイミングを逸することもあるのだ。

○ 先週、台風が台湾に接近してきたとき、僕は、「被害が無くて会社休みがいい」などと都合のいいことを周囲に言っていたら、昼頃、同僚から「北の方に行っちゃったよ」と言われた。ほっとしたり、ちょっと残念だったりで、夜、家に帰ってテレビをつけるとNHKニュースが、台風が本土に接近していると騒いでいた。台風が台湾から北に行くと今度は、日本に近づいてしまうのだ。なるほど、台湾と日本は、隣国なのだなあとしみじみ実感した。

○ もう一つ。気象衛星の写真なのだが、台湾に大型の台風が来ると、雲で台湾全体が隠れてしまい、一体どこが台湾なのか分からなくなってしまう。日本の場合は、日本列島の半分くらいは、雲に隠れずに見えているので、どこに日本があるのか分かる。台湾から見ると日本は、紛れも無く大国なのだ。

○ 日本が、台湾の隣国であり、大国であることをしみじみ感じた日であった。台湾に軽率なことしないでね。仲良くしようね。

10月27日
ギョーザ株
○ 台湾の株は、今、とても安く、大半が額面割れである。(額面は、10台湾ドル=約35円)そういう額面割れの株を、台湾の人は自嘲気味に「ギョーザ株」という。ギョーザ一個と同じくらいの値段ということだ。台湾らしくて面白い表現だと思う。

○ 台湾の株の相場についての見立ては、プロの手に委ねたい。台湾の株について、日本語で解説されているおそらく唯一のサイトを御紹介しよう。
相澤証券台湾株情報 http://www.aizawabtc.com/taijo.html
(このサイトを紹介してくださったのは、
和生の部屋 和生氏の株式市場を考えるページ
 http://osaka.dejaweb.ne.jp/~kazuo/
の和生さんです。深謝!リンク入れときました!)

○ こちらでビジネスをしている身として今感じる経済の雰囲気を言うと、全体的心理的には、非常に悪いが、一方、具体的な面では、ここ数週間いいニュースをちらほら聞くようになった。そんなところだろうか。

○ まず、全体的心理的に悪い話。アメリカのIT不況の波をもろに受けている。受注面すなわちフローの面でもダメージが大きいが、法人個人ともに、アメリカのIT関係の会社に随分投資していたので、ストックの面でも随分打たれた。台湾の会社の典型的な経営幹部は、数億円の個人資産の大半を台湾とアメリカのハイテク株の投資に振り向けていたので、経営者本人が心理的にも元気が出ない。また、前回のアジアの金融危機を比較的軽症で乗り切ったので却って金融界の改革が進んでおらず、対応が遅れている。それでも今年末あたりからアメリカの経済が回復し始めることに一縷の望みをかけていたら、今度のテロ騒動で、それも吹っ飛んでしまった。テロの起こった直後などは、ちょっと、つっかえ棒がとれたようにがっくりとしたところがあった。つまり、1)アメリカのIT不況 2)ナスダック及び台湾の株の低迷 3)金融業界の構造改革の遅れ 4)テロ事件、と悪い状況が重なっている。

○ では、一方の最近の具体的なちょっといい話。まず、以前にも書いたが(台湾日記10月3日、ココ)、テロの影響で輸送の不便に備えてアメリカ国内で流通在庫を増やす動きがでており、一時的な受注増がでている。そのせいか、大型LCDパネルの値段などは、値上がり気味である。次に、半導体のリーディングカンパニーであるTSMCの稼働率が上がってきた。あるチップセットメーカーからの大きな注文が入ったという特殊事情のようだが、いいニュースには違いない。さらに、プレイステーション2の生産に関する大型受注を台湾企業が受けた。まだ、点や線の動きで面の動きにはなっていないが、いいではないか。僕のような現場でビジネスをやっている人間には、経済統計のなんちゃらレイシオの分析の結果云々などと言われるより、ミクロの動きではあってもこうした具体的な話を聞いた方が、余程信頼できるし元気がでる。

○ どうでしょう、ダイエットのためにもギョーザをもう一皿食べるのをやめて、台湾の株でも買ってみませんか。

10月28日
秋の蚊
○ 私は、蚊が嫌い。森の中で、湖の女神が出てきて、「お前は、蚊とゴキブリのどちらがお好き」と尋ねたら、私は迷わずゴキブリをとる。ここのところようやく涼しくなって過ごしやすいと思っていたら、とうとう蚊が出てきた。台湾の夏は暑すぎて蚊も出てこないけれど、涼しい秋になると毎夜5匹もでてきてしまう。

○ 寝静まった夜中に蚊の羽音で目がさめる。ぷーん。耳元で飛んでいる。寝ぼけて目をつむったまま、自分の耳を叩く。ぱちん。しとめたかな。五つ息を吸う。いち、にい、さん、しい、ご。また、ぷーんという蚊の羽音が聞こえてくる。しぶとい。今度は、ほっぺだと、自分の顔面を叩く。五つ数え終わらないうちにぷーんという羽音がまた聞こえる。だから、蚊なんて大きらい。自分の顔をぱつんぱつん叩いていたら目がさめてしまった。もう許さない。電灯をつけて、絶対にやっつけてやる。

○ 蚊は、こわい。電灯をつけると途端に静かになる。見つけて、手でぱちんとたたこうとすると、その手の風圧で逃げていく。あんたまでゲリラしなくていいんだよって、どすんばたんした末、最後の手段でやっつけた。マザーテレサ作戦。自分の手をむき出しにして、そこに蚊をとまらせてやっつけた。逃げられないように少し血を吸わせたので、今でもかゆい。全く、秋の蚊なんて、無粋。

○ どうでしょう。一部の読者から、らくちんのおかま文体が見られなくて残念だとのコメントがあったので、久しぶりに書いてみました。しかし、これ、書くのに10倍時間がかかるんだよね。


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