空手練習日記         Diary of karate training

  

01年7月トライアスロン・マラソンの現役引退(詳細はトライアスロン引退の顛末)後、 精神的に落込んでいた私ですが、新たな生甲斐を 模索した結果、03年11月に17年ぶりに松濤館流の空手を再開することになりました。 まず学生時代に稽古した、名古屋大学の道場の練習に月一回ペースで参加することから始めて、自主練習で突き、 蹴りの基本、型を反復練習。幸い勤務先の会社の体育館が夜の9時過ぎまで開いているので、仕事後の15分の練習を毎日続けた。 (現在もほぼ毎日、15分から1時間の自主練習を継続中)

約半年間の練習により、昔の勘が大分戻ってきたので、04年6月から毎週末金曜日に可能な限り学生との練習に 参加しています。仕事の都合で金曜練習に出れない時は、『エイッ』と気合で仕事を切上げて火曜練習に参加、または、 師範が地元で開かれている少年空手クラブの土曜練習に参加させて頂いたり、 会社の体育館で自主稽古に励んでおります。寄る歳と仕事の忙しさに負けず果たして、いつまで続くことやら・・・  以下、道場と自主練習での練習日記です。40代後半のこの歳ですが、空手の道を究める夢を諦めず "人格完成"を目指し、師範を見習って"生涯現役"で空手を続けたいと思います。 (師範曰く、"目指すは仙人のような空手。頑張りましょう!!") 

以下、1時間以上の練習のみ練習日記として残しました。 空手も未熟者、文才もなく不器用な私ですが、空手という武道の面白さ・奥深さについて、皆様に少しでも興味を持って頂けたら、 この身に余る幸せです。


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10.12.24(金) 名大道場金曜練習

筋トレ:指立伏せ20・腕立伏せ60・拳立伏せ20、腹筋50、肩車スクワット、スクワット100
基本:移動基本追突、三本突、上受裏拳逆突、外受逆突、内受刻み逆突、手刀受・刻み前蹴・貫手
    前蹴、蹴上・足を替えて蹴込、外受・猿臂・裏拳、回蹴
    昇段審査用移動基本3セット
形:慈恩、抜塞大(私は見学)
組手:自由一本組手

いよいよ冬将軍の到来で、今年もクリスマス寒波がやってきて今日からぐっと冷え込んで寒い。今週は いつもの体育館が工事で使用できず、名大付属高校の小体育館に変更、練習日も金曜日になった。午後から 休みを取って、クリスマスケーキを食べて家族サービスしてから、付属高校の体育館に向かう。学生に 案内してもらって行ってみると、そこは柔道場、兼、弓道場であった。弓と矢が何本か片隅に置いてあって、 壁際には的になる俵が数個並べられていた。当然のことながら床はフローリングではなく畳であり、いつもとは 少し勝手が違う。本日は、明後日の日曜日に昇段審査を受けるS君のための特訓練習である。

いつものように、筋トレから始め、移動基本の練習に入る。S君と一緒に練習しているうちに、私は師範から、 足がすり足になっているとご指導を受ける。 空手の場合、運足は柔道のようにすり足ではなく、少し床から浮かす。 そうしないと床との摩擦で、どうしてもブレーキがかかり移動速度が遅くなるためである。 どうも膝の状態が よくないので、無意識に膝をかばおうとしてすり足になっていたようである。今日は畳の上なので、すり足で 移動すると足が畳とこすれる音がするのがよく分かる。そのために、師範が気付かれたようである。普段から 注意するようにしたい。S君は、横から見ていると大体できているが、回蹴だけが相変わらず肩に力が入って しまう癖が直っていないので、後で特訓することにする。一通り移動基本の練習が終わると、汗だくとなり 寒さを全く感じない。次に形の練習であるが、昇段審査の課題形である慈恩と抜塞大の徹底練習で、私は 見学して悪いところをチェックする。どうも極めが甘く、メリハリがないと思っていたところ、最後に無号令でなく 師範の号令で練習すると見違えるように動きが良くなり驚く。まるで師範の号令が、S君の身体を突き動かしている ような感じである。しかも、師範の号令自体に緩急と強弱があるので、自然とS君の形もメリハリが出る。 師範の号令一つで、こんなに変わるものかと感じ入るばかりである。師範いわく、号令がかかっていることを イメージして、無号令でもできるようにイメージトレーニングするようにとのこと。最後に、自由一本組手の 練習をする。S君は、気合の声の通りが悪いため、声を出す練習もやった。

師範が帰られた後も、腹の底から気合を出すことに注意して自由一本組手を繰り返す。その後、鏡の前で 慈恩の最後の弓突きの両肩の高さのチェックをするが、これは随分よくなった。問題は移動基本の回蹴で、 特に右の回蹴の時に右肩に力が入って肩肘が上がってしまっている。これを直そうとしているうちに、もっと 根本的なことに気付いた。 つまり、S君は回蹴の膝の横への抱え込みができておらず、身体が横向きになってしまい 前蹴のように前で膝を抱え込んでしまっている。だから、足と腕を互いに反対方向に捩じる動作ができないのだと思う。 自由組手なら前蹴をフェイントとして前に抱え込むのも有効であるが、基本はあくまでも横に抱え込まなければ いけない。私は見本を見せて解説したが、もはや明後日の昇段審査には間に合わないので、肩に力を入れないように することだけを注意して練習。手を握ると力が入ってダメなので、手を開いた状態で何度も練習する。しかし、 手を握るとやはり肩に力が入ってしまう。繰り返し練習しているうちに少し良くなってきたが、まだまだである。 あとは、本番でどこまで落ち着いてできるかである。頑張ってください。押忍、ありがとうございました。

師範のお言葉
・空手の運足は柔道のすり足とは違い、床から少し浮かす。すり足は摩擦で移動速度が遅くなる。
・号令で動く状態をイメージして、号令なしでもメリハリつけて動けるようにすること。
・気合が小さい。遠くまで届くように、腹の底から声を出すこと。

空手練習日記は、来年の練習開始までお休みです。今年一年のご愛読、ありがとうございました。 来年もよろしくお願いいたします。では、皆さま、良いお年を!!


10.12.16(木) 名大道場木曜練習

筋トレ:指立伏せ20・腕立伏せ60・拳立伏せ20、腹筋50、スクワット100、首起し50
基本:移動基本追突、三本突、上受裏拳逆突、外受逆突、内受刻み逆突、手刀受・刻み前蹴・貫手
    外受・猿臂・裏拳、前蹴、蹴上・足を替えて蹴込、回蹴
    昇段審査用移動基本2セット
形:平安初段・二段、平安二段・三段の指導
組手:組手のステップ練習、スイッチしながら相手を追い詰めて逆突、じりじりと間合いを詰めて逆突
    刻み回蹴vs受けて逆突、前蹴vs踏み込んで下段払しながら逆突、刻み逆突vs受け
    試合形式の自由組手

予想通り12月の半ばからぐっと冷え込んで、やっと冬らしくなってきた。初雪の便りを聞く場所も 多くなってきた。それでも今まで暖かかったせいか、スキー場では雪がなく営業のメドが立っていないようである。 寒いので、自主練習もストレッチを一通りやって身体ほぐしてからやるようにしている。膝は相変わらずであるが、 腰の調子はいい。先々週の自主練習で気付いた『腰が入っていない』について、今週の自主練習で重点的に練習する。 追突では突き手と逆側の腰を入れる、逆突では突き手側の腰を入れる。要するに、追突と逆突とでは、突き手に 対して入れる腰が違う。ただし、どちらも後足側の腰を入れるという点では同じである。つまり、地面を蹴って 踏ん張っている側の腰を入れて、蹴った力を突き手に伝えるのである。 ためしに左前前屈立のままで、右逆突と左追突を やってみると、腰を入れる方向が同じであることがよく理解できる。理屈はこうであるが、ときどき意識していないと、 つい腰を入れることを忘れて腰のキレが甘くなる。腰が良くなってきたから、腰を入れる(切る)練習ができるように なったこともあるが、やはり何事も初心忘れるべからずである。

さて、本日の練習は年末に昇段審査を控えているS君のための昇段審査用の練習と、今度の日曜日の大会のための 組手練習がメイン。練習参加メンバーは、S君、SN君、私の3名である。いつものように筋トレで身体を温めてから、 移動基本の練習に入る。最初のゆっくり練習するときに、私は腰を入れることを意識するようにした。 ゆっくりやっても できなければ、速くやったらできっこない。ゆっくりやる=意識してやるである。ただスピードが遅いだけではない!!  ここが大事だ。 師範から、手刀受の前手が内側に入っているとのご指導を受けた。手刀受の前手は、牽制や、相手の 突き手を掴むという意味があるので、外寄りに構えないといけないとのことである。前動作で脇を締めることを意識する あまり、つい前手が内側に入ってしまっていたようである。回蹴まで一通り練習すると、寒くても汗だくとなり、 ハードな練習をやったという充実感が身体を満たす。

小休止の後、形の練習に入る。全員で平安初段と二段の練習をした後、師範がS君の昇段審査のため慈恩と抜塞大の マンツーマン特訓、私はSN君の平安二段・三段の指導。SN君は先日の昇級審査で大抜擢を受けたが、基礎固めが まだまだなので、昇級した級に見合った技量を身に付ける必要がある。師範から平安二段の徹底練習を仰せつかる。 技の正確さと極めることに重点を置いて、何度も練習する。時間があったので、平安三段も練習する。最後に組手の 練習である。日曜日の大会のため、今日は実戦に近い練習内容となる。私は膝がまだ悪いため足は動かなくなっているが、 それでも学生のためにやれることがある。刻み逆突で、逆突を極めるためには刻みが大事という師範のご指導があったが、 論より証拠、S君相手にステルスの寄せ足(秘密です)でこっそり間合いを詰めて、刻み逆突を入れると、私の攻勢で 見事にS君は後ろにひっくり返った。 もちろん、逆突もしっかり極まっている。師範は、刻みを相手の上段に届かせて 脅威を与えるためには技術が必要と仰っていたが、その技術の一つが私が使ったステルスの寄せ足(本当はどう言うか?) である。他にもいろいろあるはずなので、それは自ら練習して自分のものにするしかない。頑張ってください。 本日の締めは、試合形式の自由組手の練習。SN君の残心が甘いので、師範が帰られた後も、私が審判となって繰り返し 練習する。日曜日の大会は頑張ってください。押忍、ありがとうございました。

師範のお言葉
・手刀受の前手は、牽制や、相手の突き手を掴むという意味がある。
・したがって、前手が内側に入ったら役に立たない。前手は、外寄りに構えること。
・前蹴は、踏み込んで、受けながら突く。
・片手の受けでは間に合わないことがあり、両手で受けた方が、受けに余裕ができる。
・刻みが弱いから、逆突が極まらない。相手に当てるぐらいでないと、刻みの効果がない。
・突いた後の残心が大事。


10.12.09(木) 名大道場の忘年会

今日は一年の締めくくりとして、名大空手道場は忘年会のため、木曜練習は休み。年末にS君の昇段審査を 控えているために、少し早いが本日が忘年会になった。仕事をいつものように早めに切り上げて、会社体育館で 20分ぐらい軽く形の練習で汗を流した後、名大の近くの飲み屋に向かう。昔のガロの歌詞ではないが、 『学生でにぎやかな店』というのは良い。乾杯の後の歓談の中で、『礼』について話題になった。『礼』は 空手や武道だけでなく人間としての基本である。松濤館流創始者の船越義珍先生も松濤二十訓において、 一番最初に『空手道は礼に始まり礼に終る事を忘るな』との言葉を残されている。最近ある武道で、ニワトリのように 頭を上下させて1人1人に『礼』(?)をしているのが、変だという話になった。この武道の名誉のために言うが、 私の息子が小さい時に習ってたことがあり、少なくともその道場ではそんなニワトリのような『礼』は決して していなかったのに残念である。私は、『礼』は相手への感謝の気持ちを表すものであり、たとえ相手が目下であっても 相手を敬う心をもってするのが『礼』だと思っている。数人あるいは大勢いる相手に対して、ニワトリよろしく小刻みに いちいち『礼』をするのは、1人あたりの感謝の気持ちが薄れてかえって相手に対して失礼な感じがする。相手が複数いる 場合でも、空手の形と同じように複数の相手に対して端から端まで目を合わせたうえで、深々と『礼』をするのが正しい『礼』であり、 このほうが感謝の気持ちがこもっていると思う。私自身、いつもそのような謙虚な『礼』ができているかと問うと、 決してこの武道の『礼』を笑い飛ばすことはできず、常に我が身を振り返るようにしていきたい。ともあれ、 来年に向けての益々の発展を祈り、一本締めで締める。押忍、ありがとうございました。


10.12.02(木) 名大道場木曜練習

基本:移動基本追突、三本突、上受裏拳逆突、外受逆突、内受刻み逆突、手刀受・刻み前蹴・貫手
    イス越し前蹴、フェンス越し回蹴、蹴上・足を替えて蹴込、外受・猿臂・裏拳
形:平安二段と三段の指導
組手:刻み逆突vs左左の受け・三本目で返す、同じく右左の受け・三本目で返す

今週は割とまともに自主トレができたが、最近、身体のバネの低下をよく感じる。膝は二年前に練習で 靭帯損傷の怪我をしてからであるが、それ以外でも、逆突などで腰のキレが悪くなっている。コイルばねを 捩じって元に戻すイメージで腰を切ると、切れる逆突、切れる貫手が突けると思うのだが、どうもこの イメージ通りに行かない。柔軟性と筋力が落ちたせいかと思ったがどうもそうではなく、夏の間よく サンドハック打ちをやっていたため、腰が入らない突き(要するに手打ち)になってしまっていたせいのようだ。 それに気づいて、火曜日に腰を入れることに気を付けてサンドバックを打ってみたら、全然威力が違う。 やはり手打ちだったのだ。平安五段や観空大のような下段貫手でも腰が入っていないので、腰を入れる 練習を反復すると少しづつよくなった。 突き手だけに意識していると腰を入れることを忘れる。前屈立の 後足を伸ばして地面を蹴って、腰を入れて地面を蹴った力を上体に伝える、そしてその先に突き手があるのだ。 野球のピッチャーが速球を投げるのと、原理は全く同じである。そして、突き手は、追突であるうと、逆突や 貫手であろうと、力を伝える原理は全て同じ。現に、逆突がダメなので、追突もしっくりこなくなっていた。 なんのことはない、学生には上記のことは教えていたのに、自分自身ができなくなっていては情けない。 まさに『人のふり見て我がふり直せ』であり、精進するようにしたい。

さて、今日は仕事の都合があり、三十分ほど練習参加が遅れた。既に筋トレは終わっていて、私は移動基本の 練習から合流。日曜日の昇級審査は、3年目のS君、新人のSN君ともまずまずの結果であり、S君は何とか 年末に昇段審査にチャレンジできることになった。本日の練習参加メンバーは、その2人と私である。S君は、 昇級審査の時に身体の締めが甘かったようで、移動基本は身体の締めを意識した練習をする。技を極めた後、 相撲のもろ手押しの要領で前から押す。身体が締まっていれば、前から押されても身体は動かない。前述の 腰が入っていないと身体は締まらないので、これで動くということは腰が入っていないということでもある。 何度か練習して、身体を締める感覚を身体で覚える。この感覚だけは、いくら理屈をこねたり頭でイメージしてもダメで、 やはり身体で覚えるしかない。 『身体で覚える』というと根性論に聞こえるかもしれないが、今風に言い換えると 『理論を実際に身体で検証する』ことだと思う。検証するためには、身体が理論通りに動くようにする必要が あるから、何度でも練習するのである。 結果として、身体で覚えることになるだけの話である。ただし、前屈立で 強いのは前方からの力だけなので、組手では相手の動きに対して常に正対するように動かなければならない。

形の練習は、昇段審査のため師範がS君のマンツーマン指導、私はSN君に平安二段と三段の指導をする。 SN君は小学校の頃に空手を習っていただけあって、その後のブランクが長いといっても普通の新人よりは 呑み込みが早い。ただ、先週の練習で師範が仰っていたように、受けが弱い。特に内受がダメで、何度も練習する。 最後は、自由組手の練習で、刻み逆突を左左、そして右左で受ける練習をする。右左で受ける練習で、私は せっかく相手の上段近くで受けた右手が下がってしまう癖が出てしまって、師範のご指導をいただく。正解は 相手の刻みを受けた位置で右手をそのままにして、左手で中段逆突をさばく。 上段でそのままにした右手は、 相撲で言うところののど輪を即攻撃できる位置にあり、そのままのど輪を攻めるか、上段突にするかの違いだけである。 大変わかりやすく、なるほどと納得。やわな突きでは受けの練習にならないので、私は加減しながらも 簡単に受からない逆突を入れる。これは、すれすれで当たる間合いを測り、腰を入れて脇を締めて実際に 軽く当てるつもりで突くとできる。相手の受けで腕が痛いが、委細構わず打つ。外受ならともかく、内受や下段払のように 外に払う受けは強く受けなければ、逆突は絶対に受からない。だから、簡単に受かるような逆突では練習にならない。 簡単に受からない突きは、いわば私の愛の(?)ムチである。師範が帰られた後は、S君は鏡の前で形と基本の練習、 SN君は私の指導でもう一度、平安二段と三段を練習。20時45分ころまで練習して、本日の練習終了。お疲れ様です。 押忍、ありがとうございました。

師範のお言葉
・身体が締まっていれば、前から押しても身体は動かない。
・360°強い立ち方は無い。したがって、相手の動きに合わせて正面を向く。
・また、横方向が弱点なので、相手の横方向に回り込む技が存在する。
・右左の受けで、右手は刻みを受けたら下げないこと。そのまま相手ののど輪を突ける位置に構える。
・相手との間合いが狭くても、引きをしっかり取れば突きは極まる。
・左手は相手の中段突を外側にはじくように払うこと。


10.11.25(木) 名大道場木曜練習

筋トレ:指立伏せ20・腕立伏せ60・拳立伏せ20、腹筋50、スクワット100、首起し50
基本:自然体から追突、同じく三本突、上受逆突、外受逆突、内受逆突、手刀受
    壁に向かって前蹴ストレッチ、自然体から前蹴・前屈立で腰落とす、蹴上、蹴込
    回蹴・前屈立、昇級審査用移動基本2セット
形:平安初段、四段、五段
組手:基本一本組手

今週は、いつもハードに自主トレする日と決めている月曜日が茨城県出張のため練習できず、仕方なく 翌日の火曜日の勤務後に会社体育館で基本練習する。空手ができる身体を維持するためには、基本練習が 一番であり、基本技を錆びさせないこと、体力を落とさないことが目的で、もうかれこれ七年以上続いている。 二・三年前までは毎日練習しても何ともなかったが、さすがに50歳近い年齢になると疲れが翌日に残る。 疲労からの回復が遅くなってきたようだ。今日の練習も、自主トレから中一日しかなかったので、身体が 少し重く左膝の違和感も取れていない。しかし、鍛錬を怠ると若い時より衰えるのが早く、あっという間に 年齢相応の醜い身体になってしまうような、ある意味、強迫観念のようなものがある。先週も書いたが、 船越義珍先生の松濤二十訓『空手は湯の如し、絶えず熱度を与えざれば元の水に還(かえ)る』である。 なんとか身体の続く限り、空手の鍛錬は続けていきたい思っている。

さて、本日の練習は3年目のS君、新人のSN君、私の三名。学生の2人は日曜日に昇級審査を控えているので、 昇級審査のための練習がメイン。といっても、体力トレーニングと基本は重要なので、これはいつも通り練習。 師範から学生の2人に、受けが弱いとのご指導があった。突きを弾き飛ばすようにしっかりと受けてから逆突。 形でもそうだが、目の前に相手がいるようにイメージして練習すること、呼吸による締めが大事だ。 壁に向かって前蹴を伸ばす練習で、私はアゴを引いて蹴る昔の悪い癖を出してしまい、師範のご指導を受ける。 この癖は直したつもりだったが、疲れが残っていると出てしまうようだ。 アゴを引くと蹴りが伸びない、 肩に力が入る、目付がずれるなど、好いことは一つもないので注意するようにしたい。 続いて形の練習は、 SN君のために平安初段から練習する。前屈立の後足の張り、受けを極めること、目付(あらかじめ受ける方向を見る) などを意識して、繰り返し練習する。この基本は他の形も全く同じなので、3年目のS君にも良い練習になったと思う。 S君のための、平安四段、五段も基本に立ち返って繰り返し練習する。

最後は、基本一本組手の練習。 SN君は中段追突を相手に受けられた時に、突き手を過剰に内側に反らしてしまう癖があり、何度やっても 直らないので、師範が帰られた後、延長練習をする。相手がいないと立派な中段突が打てるのに、受け手がいると 突き手が逃げていくので、まず私は基本一本組手の中段で受けずに、S君に私の中段を当てさせる練習を繰り返した。 次に私が柔らかく受ける、普通に受けるの順で、なんとか癖が出ないようになったので、仕上げに形の自主練習を していたS君にもSN君の相手をしてもらった。相手がSN君でも癖は出なかったので、私はSN君と一緒に拍手。 やればできる、2人とも明後日は頑張ってください。 押忍、ありがとうございました。

師範のお言葉
・前屈立は後足の張りが大切。前屈立移動も、後足で床を蹴って伸ばすことで素早く前進。
・受けが弱い。太鼓を叩くように、相手の突きをはじいて力強く受ける。
・前蹴は、軸足の膝を前に傾けて遠くに伸ばす。(平安四段の後屈立からの前蹴も同じ)
・平安初段:下段払は相手に掴まれた手を払うように強く受ける。(弱いと形が締まらない)
・ 〃  :身体の向きを変える時は、あらかじめその方向を見てから突き・受け。
・平安四段:前蹴の後の裏拳交叉立は、抜塞大と同じ要領。右前腰で身体を止める。
・ 〃  :後屈立からの前蹴の次の追突のところで腰を落とすこと。
・平安五段:下段貫手でしっかり腰を切ること。
・組手で突き、受けの練習すれば、腕が痛いのは当然。そうやって腕を鍛えるのが空手の練習。


10.11.18(木) 名大道場木曜練習

形:観空大
筋トレ:指立伏せ20・腕立伏せ60・拳立伏せ20、腹筋50、肩車スクワット30、スクワット100、首起し50
基本:自然体から追突、同じく三本突、上受逆突、外受逆突、内受刻み逆突
    手刀受・刻み前蹴・貫手、自然体から前蹴・前屈立で腰落とす、同じく蹴上・騎馬立
    蹴込・騎馬立、回蹴・前屈立、昇級審査用移動基本3セット
形:平安四段、五段、慈恩、抜塞大
組手:刻み逆突・逆突逆突

11月も中旬を過ぎると、ずいぶん寒くなってきた。本当に2か月前まで、35℃の猛暑だったのが嘘のようだ。 すでに北海道の方では、初雪の便りも聞こえている。季節の歩みは遅いようで着実だ。さて、本日の練習メンバーは 3年目のS君と私の2人だけ。そのS君も少し遅れてきたため、その間に私は師範のマンツーマンのご指導で 観空大の形の練習。色々と師範に教えていただいたが、その中で私自身気になっていたのが、下段貫手で腰の キレが甘いことである。実は、最近の自主トレでも追突や逆突の腰が切れていないのを自覚していながら、なかなか 直せていない。どうも、正直に振り返ると夏の間に猛暑でいい加減な練習しかしていなかったので、前屈立が 崩れてしまっているようだ。前膝の曲げ、前足の締め、後膝の張り、腰のキレ、上体を真っ直ぐに立てる、といった基本に 立ち返って練習する必要がある。また、このところ逆突だけの練習をやっていないのも良くないかもしれない。 私が学生の頃は、徹底的に前屈立逆突の練習をやったのを、今でもよく覚えている。 要するに、やっていないから できないのだ。船越義珍先生の松濤二十訓にも『空手は湯の如し、絶えず熱度を与えざれば元の水に還(かえ)る』 という言葉がある。まさにその通りで、本当に良い言葉を残されている。 S君が合流してから、いつものように 筋トレで身体を温める。しかし、今日は肩車スクワットが追加されて、身体を温めるどころかお釣りが来るぐらいで、 さすがの私も結構足に来た。

身体を温めて(痛めつけて?)から、基本練習に入る。今日は、自然体から前屈立の突き・受け、自然体の蹴りから 前屈立・騎馬立で腰を落とす練習であるが、これは移動基本よりきつい。前蹴の練習で左膝に少し違和感が来ている ところを師範に察知されてしまったが、蹴りの練習は身体が温まるので回蹴の頃には左膝の違和感は和らぎ、全開の パワーで練習する。S君と私の2人だけだからできるやりごたえのある練習メニューであるが、基本の練習は これでなくてはいけない。 玉のような汗を流して一生懸命練習してこそ、身体が鍛えられ、基本も身に付く。 息も切れず、汗もかかないような練習は、特に基本に関しては練習したとは言えないのではないかと思う。 私のように49近い年になっても、もちろん無理はいけないが年齢相応には鍛えるべきである。 船越義珍先生の松濤二十訓いわく『空手の修業は一生である』。 基本の仕上げは、昇級審査用移動基本。3セット練習して、小休止。

後半は形の練習から。昇級審査を間近に控えるS君のため、まず平安四段と五段を練習する。続いて、慈恩と 抜塞大の練習。S君は、慈恩、抜塞大ともずいぶんサマになってきた。かっての私のように力み過ぎて肩に力が 入る癖を直すのと、呼吸と切れ・極めを意識するようにすれば、黒帯もそう遠くないと思う。 練習は裏切らない。 空手に関して言えば、真面目に練習していれば必ず報われると私は信じている。 最後に組手練習で、刻み逆突・逆突逆突 を練習する。最初の刻み逆突の間合いから、右足を半歩前に出して(刻み)逆突を打ち、左足を一歩踏み込んで 逆突を打つ。先に右足を半歩前に出すことにより、次の逆突で一歩進んで一気に相手との間合いを詰めるのが この技のミソである。一種の奇襲技であるが、逆突逆突の連続で相手を場外に追い詰めることもできる。 試合でも結構使われている技なので、モノにしておきたい。S君は明日、試験を控えているということなので、 本日は延長練習はせず、20時に練習終了。試験直前なのに練習をきっきりこなす根性には、頭が下がります。 押忍、ありがとうございました。

師範のお言葉
・観空大、最初の背刀打で相手の上段突を弾き飛ばす。そのつもりでやる。
・〃、卍受から下段貫手の時に、腰をしっかり切ること。
・〃、回受の下の腕は相手の蹴りを掬うので、正中線より少し右まで持ってくる。
・〃、次の落突で騎馬立の腰を少し落とす。
・〃、最後に直る時は、正面の前蹴を掬いながら直る。
・移動基本は足を速く寄せること。足が遅いと全部が遅くなる。
・形を大きく見せることも大切。しかし、実際に使うときは別。意味を知っておくこと
・抜塞大の最初の内受は、ハンマー投げのように大きく受ける。
・刻み逆突の後の逆突逆突は、間合いをだますテクニック。


10.11.11(木) 名大道場木曜練習

基本:昇級審査用移動基本、手刀受・刻み前蹴・貫手、外受・猿臂・裏拳
形:平安三段、四段、平安二段と三段の指導
組手:相手の前手を右手・左手で連続で払い中段逆突
    相手の前手を押し上げて中段逆突、同じく押し下げて上段逆突き
    構えた相手の手のひらに刻み・逆突を打つ練習、左上段掌底打・逆突
    刻み・逆突vs受け(左左、右左)

今日は夕方に急な会議が入ってしまい、私は後半からの練習参加。練習のある日は遅い時間には 極力仕事を入れないように調整しているが、お客さんとの打合せでは相手の都合もあり仕方がない。 本日の練習参加メンバーは、3年目のS君、新人のSN君と私の3名。私は昇級審査用の移動基本から 練習に合流した。途中から参加なので、私は身体が温まっておらず、けが防止のため無理せず身体を ほぐすことに専念する。続いて形の練習に入る。平安三段を一回だけやった後、平安四段を五回繰り返して 練習する。平安の他の形のそうであるが、平安四段はなかなか奥が深い。平安三段に接近戦用の技が いくつかあるのは知っていたが、平安四段でも最後の頭を掴んで膝蹴以外にも接近戦用の技があることに 改めて気が付いた。せっかく形を練習する以上、技の意味だけでなく、技の応用も知らないといけない。 むろん、初心者のうちは何も考えずにうまい人の真似するほうが上達が早い。 しかし、ある程度 上達してからは技の意味を考えながら形を練習しないと、単なる『空手踊り』になってしまう。目の前に 相手がいることをイメージして、実際に技を使うつもりで形を練習しないといけない。 少しでもこれができるかできないかで、形の迫力が全然違う。

皆で平安四段を練習した後、私は新人のSN君に平安二段と 三段の指導をしたが、例えば平安二段で逆半身の内受の後の前蹴・逆突で、逆突が単に腕を前に出しただけに なっていたり、平安三段の交叉受の後の内受が単に腕を前に置いただけになっていたりがそうである。 まだ慣れていないこともあるが、この動作は突きで相手を倒す、この動作は相手の突きを受けると、 頭と身体が理解すると途端に技が威力を増す。従って、少なくとも攻めと受けの意識は最低限必要である。 他にも、一つ一つの動作が極まらず、前屈立で上体が前のめりになる、後屈立が止まらず下に沈む、 転身が遅いなど色々とあるが、何度も繰り返して練習あるのみ。最後に、組手の練習に入る。まずは、 相手の前手を右手・左手で連続で払い中段逆突を三挙動で練習する。続いて一挙動で練習。師範が帰られた後、 自由組手形式で練習する。 この自由組手形式というのが試合のための実戦感覚を鍛えるのに良く、 相手との間合い、フェイント、攻撃のタイミング、互いの射程距離、動く相手への攻撃などすべての エッセンスが詰まっている。 したがって、攻め手は『始め』ですぐ攻めるのではなくタイミングを図る、 受け手は相手が攻めにくいように少し動く、このぐらいは最低限すべきである。3年目のS君もまだまだなので、 意識して練習してもらうようにした。

この技の姉妹版として、相手の前手を押し上げて中段逆突、同じく押し下げて上段逆突きも練習する。 これだけで極まることは少ないと思うが、攻めのきっかけにはなるので練習に取り入れた。次に先週の木曜練習の 続きで、刻みを正確に極めることを主眼とした練習。いずれも、以前に師範から教わった練習方法であるが、 まず、構えた相手の手のひらに刻み・逆突を打つ練習。これは、刻み・逆突を正確に狙ったところに打つ練習である。 続いて、相手の顔面に掌底打ち・逆突。この練習をやると、なぜ逆突の前に刻みを打つのかの理由が分かる。 掌底打ちの方が相手への威嚇効果が大きい(更に実際に当たった時のダメージも大きい)ので、 それを打つ要領で刻み突きを打てれば、刻み突きも威嚇効果が増す。 実際に、私がやってみせて二人とも身体で 理解したようである。この練習をやったら、S君、新人のSN君とも刻み突きが正確になり、先週よりは 刻み・逆突が受けにくくなった。まだまだであるが、一歩前進。20時45分くらいまで練習して、本日の練習終了。 押忍、ありがとうございました。

師範のお言葉
・平安四段の前蹴の後の裏拳は、前手で相手の頭を押える円の動きで打つ。
・この動作は、接近戦での裏拳打ちに応用できる。
・同じく内受の添え手は、受けと同時に接近戦で裏突きを打つ意味。形だから添えている。
・猿臂を打つ時、正しい肘の角度で打たないと肘を痛める。


10.11.04(木) 名大道場木曜練習

筋トレ:腕立て100、腹筋50、首の筋トレ50、スクワット100
基本:体験入門者に礼儀作法と基本の指導
形:慈恩、抜塞大
組手:体験入門者のための蹴りなし基本組手、自由一本組手、同じく蹴込で倒しを入れる
    自由組手のステップ練習、刻み・逆突のストレッチング、刻み・逆突
    刻み・逆突vs受け(左左、右左、混ぜる)

今日は、3年目のS君、新人のSN君と私の他に、SN君の知り合いの体験入門者(男)が一人 練習に参加。SN君のように武道の経験はないそうであるが、中肉中背で体格は悪くない。 まずは皆と一緒に準備体操と筋トレをやる。一応は皆のペースについてくるので、体力もそこそこありそう。 次に、師範からマンツーマンで、礼儀作法と基本を指導するように仰せつかる。道場の出入り、道場での 立礼、正座、黙想、座礼、道場訓、『押忍』の返事、気合の『エイ』などについて、一通り教える。 続いて、正拳の握り方、正拳を当てる位置、自然体、自然体中段突、正中線について教える。ここまでは、 たいていの人がそれなりにできるが、問題はここから。前屈立、後屈立、騎馬立の3つの立ち方の紹介、 基本となる前屈立の練習。繰り返しやって前屈立移動の練習も何とかできるようになったので、二挙動で 中段追突の練習もやる。一挙動の練習をやりかけたところで、3年目のS君と一緒に慈恩、抜塞大を 練習するように、師範からお呼びがかかる。 S君は茶帯になっただけあって、形もずいぶんうまくなってきたが、横で見ているとキレが今一つだ。 余分な力が入っているのと、呼吸の使い方が下手なためと思われる。師範も仰っていたが、練習日以外でも 自分でも練習することが大事だ。 松濤館流の開祖である船越義珍先生も、『道場のみの空手と思うな』『凡ゆるものを空手化せよ其処に妙味あり』 などの松濤二十訓を残されている。船越義珍先生の没後50年以上もたった今でも、この松濤二十訓は 学ぶべきべきところが多い。 有名な『空手に先手なし』という戒めの言葉も、松濤二十訓の中にある。ぜひとも、座右の銘としたいものである。

S君との慈恩、抜塞大の練習の後、再び体験入門者の指導に戻る。新人のSN君もこちらで一緒に練習する ように師範のお言葉があったため、移動基本上受の練習もSN君と私の真似をさせればよく、比較的教えやすい。 次に、蹴りなしの基本一本組手ができるようにマンツーマンで教えるように、という師範のお言葉があり、 基本一本組手の練習をする。 以前も新人に基本一本組手のやり方を指導したことがあるが、基本一本組手を 見たことがない人間に動作を教えるのは、大変難しく、自分の指導力の足りなさを痛感する。 ある程度できるようになったところで、S君、SN君、私との四人で上段と中段のみの基本一本組手を練習する。 が、体験入門者君、攻撃側の追突で突き手の肩が前に出て身体が斜めになってしまっている。注意しても 直らないので、再びマンツーマンで基本一本組手の追突を練習するが、突きを意識するあまり肩が前に出る 動きが直らない。相手なしの移動基本をやらせてみたら、二挙動ではできるが、一挙動でできなくなって しまっている。なまじ慣れない基本一本組手を体験したため、せっかく移動基本で覚えた追突の動きが おかしくなってしまったようだ。空手は、基本、形は練習では相手はいないが、その動作は相手がいることを 想定しているので、基本一本組手で実際に相手が目の前にいるとできなくなってしまうのは、やはり 基本ができていないということである。今日初めて空手を体験する彼がいきなりできるようになるはずがないが、 教えるということは本当に難しい。

師範が帰られた後、体験入門者君も帰ったので、S君、SN君と私の三人で組手の練習をする。まずは、 自由一本組手。何度か練習した後、蹴込で倒し技を入れる。SN君は初めてとのことであるが、先週、 後ろに倒れた時に首を起こして後頭部を守る練習をやっているのでOKと判断して練習に取り入れる。 続いて、自由組手の練習に入る。最初に、前進・後退のステップ練習と、その場刻み・逆突のストレッチ、 相手なしの刻み・逆突で身体をほぐした後、刻み・逆突の攻防の練習をする。 SN君もかなりサマに なってきたが、刻みの威力が甘い。刻みで一本が取れるぐらいのつもりで相手の上段に脅威を与えないと、 逆突は絶対に極まらない。 この点はS君もまだ甘い。刻みを相手に当てるつもりぐらいでちょうどいい。 注意はしたが、二人ともまだまだである。来週は、ここに重点を当てて組手の練習をしたい。ともあれ、 20時40分頃まで練習して、本日の練習終了。押忍、ありがとうございました。

師範のお言葉
・週2回の練習は、練習のやり方を教えているだけだ。自分でも練習することが大事。
・とにかく、最初はうまい人の動作を真似して覚える。(理屈はその後)


10.10.28(木) 名大道場木曜練習

筋トレ:腕立て100、腹筋50、首の筋トレ、スクワット100、後ろに倒れ込んで首を守る練習
基本:昇級審査用移動基本3セット
形:平安初段、二段、平安三段と二段の指導
組手:三連突(左右左)、相手の前手を払って前蹴(蹴りを当てて腹筋を鍛える)
    刻み回蹴・逆突(突きを当てて腹筋を鍛える)、相手の前手を押えて右背手打、更に倒して極め
    自由一本組手、刻み・逆突vs受け(左左、右左、混ぜる)

いよいよ10月も終わりに近づき、昨日はかなり冷え込んだが、今日も小雨が降り肌寒い一日。 今日の練習メンバーは、3年目のS君、新人のSN君、他道場の黒帯SP君と私の4人で、組手の練習には ちょうどいい人数だ。いつものように筋トレから始まる。先週から首の筋トレが加わったが、これは 上段を殴られたり蹴られたりした時のダメージを軽減するのと、後ろに倒れた時に床に後頭部を打たないように するためである。今日は、後ろに倒れ込む練習も繰り返しやった。空手にも倒し技がある以上、これは 必要な練習である。次に、昇級審査を控えているS君のために、昇級審査用の移動基本を3回繰り返す。 続いて形の練習に入る。平安初段、二段を皆と一緒に練習した後、私は新人のSN君に平安三段の指導。 この形をやり始めたほとんどの人が、最初の下段払・内受の交叉受の時に脇の締めが甘い。SN君も 例外ではなく、何度も練習する。平安二段についても、特に立ち方に注意して練習するようにとの師範の ご指示があり、前屈立の前足の締め、後屈立の後足の締め、前屈立の前足の曲げ・後ろ膝の張りなどに 注意してSN君を指導する。一通り練習して、しばしの休憩。

後半は、組手の練習。まず、三連突の練習をする。刻みの次の逆突は、前のめりになって(漢字の入の形で) 打ち、前に倒れ込もうとする勢いで左逆突を打つ。従って、最後の左逆突はスピードがつく。そのスピードに 乗せて、突きをできるだけ伸ばす。連突きはスピードがつくので、モノにすれば強力な武器になる。 師範曰く、まず得意技を身に付けること、それで自信がついたら色々な技ができるようにするとよいとのこと。 また、突きを極める瞬間に、ウズラの卵を握りつぶすように拳を固めることというお言葉もあった。いわゆる 重い突きは、このような前腕の極めから生まれる。 今日は師範は仰っていなかったが、もちろん、脇の締めも大事。 このような重い突きは簡単に受からないので、余裕を持って受けるために筋トレが必要とのこと。 先々週の練習でも仰っていたが、空手の技はパワーの裏付けがあってこそ生きる。また、私が最近思うのは、 普段鍛えた体力の基に、実際に技を使うときは脱力して余分な力を抜いたほうがキレが出て威力があるようだ。 次に、相手の前手を払って前蹴の練習。蹴る方は相手に当てる、受ける方は腹筋を固めて蹴りに耐える練習である。 師範は、私のことを物凄く丈夫いから遠慮なく蹴ってもいいぞと学生に言っていたが、どうも遠慮があったのか 学生の蹴りは大して効かない。対する私は、それになりには蹴ったが全力でない蹴りで学生が衝撃で後退する。 これにはちゃんとした裏付けがあって、前蹴の軸足の角度と腰の位置である。つまり、蹴りの軸足を前傾させて 前方への推進力を高めるとともに、腰の位置を前に出して蹴りの射程距離を伸ばす。前膝を足首より前に出すこと によって、このような動作が可能になる。 後で、黒帯のSP君には詳しく教えたが、S君やSN君は基本ができていないので 蹴りの動作がおかしくなる恐れがあり、今の段階では教えるのをやめておいた。

続いて、刻み回蹴・逆突の練習で、これも突きを当てる、腹筋を固めて耐える練習。そして最後に、背手打の 練習である。この応用技の背手打の後で倒す技があり、師範の模範演武を受けると、足を掛けたわけでもないのに あっという間に私は倒された。しかも、もし不意打ちだったら、後頭部を打ちかねないスピードで!!。 なるほど、本物の技というものはこういうものだと実感した。恐らく見ただけでは、この技の感触は分からないだろう。 やはり、実際に体験しないと本物の技を知ることはできないと感じた。 師範が帰られた後、20時半まで自由一本組手を 繰り返し練習。残りの10分で、刻み逆突の攻めと受けの練習をやって、本日の練習終了。 学生の皆さん、お疲れ様です。押忍、ありがとうございました。

師範のお言葉
・当てることができなければ空手ではない。当ててこそ空手。
・突きを極める瞬間に、ウズラの卵を握りつぶすように拳を固めること。そうしないと威力なし。
・実戦に備えて、普段から腹筋を打たれてもいいように鍛えておくこと。
・上段を当てられてもアゴを締めていれば、ダメージを抑えることができる。
・殴られる痛みを知ることが大切。
・筋トレをやるのは受けのため。力がなければ、余裕を持って受けることができない。
・重い突きは簡単に受け流せない。それを受け流すために、筋トレをやる。
・三連突の最後の突きはスピードが出るので、それを生かしてできるだけ突きを伸ばすこと。
・まず得意技を身に付けること。それから色々な技を取り入れるようにする。
・背手打は、相手の鼻を打つ。


10.10.21(木) 名大道場木曜練習

筋トレ:腕立て80、腹筋50、スクワット100、首の筋トレ
形:観空大
基本:移動基本追突、三本突、上受・裏拳・逆突、外受・逆突、内受・刻み・逆突、手刀受・刻み前蹴・貫手
    前屈立前蹴左右各30、同じく回蹴、蹴上・足を替えて蹴込、外受・猿臂・裏拳、昇段審査用移動基本
形:平安四段、五段、慈恩、抜塞大
組手:刻み逆突vs左手左手の受け・三本目で返す、同じく右手左手の受け・三本目で返す
    右手で相手の前手を掴み右足で足払・左逆突、左手で相手の前手を掴み左足で足払・右逆突
    自由一本組手、前蹴・追突、刻み回蹴・逆突、逆突・刻み回蹴、足払・回蹴

私が道場に駆け付けたら、師範がストレッチングをされているところで、他に誰もおらず、時間になったので 師範と二人で準備運動を始める。今日は師範のマンツーマンのご指導かと思っていたら、他道場の黒帯SP君が 準備運動が終わる頃に来てくれた。SP君と二人で筋トレメニューをこなしていると、更に3年目のS君も来て、 なんとかいつもの練習メンバーがそろった。S君が準備運動をしている間、私とSP君は観空大を3回練習する。 観空大は形の中でも長いので、身体が温まる前にやると結構体力を消耗する。いつもより移動基本の練習が 身体にこたえる。 それにしても身体がきついので、よくよく考えてみると前日、会社の体育館で結構ハードな 筋トレをやったのを思い出した。特に足は、ハーフレンジとは言え最大200kgの負荷でレッグプレスをやったので、 この疲れが残っていたようである。 (200kgに特に意味はなく、会社体育館のレッグプレスマシンが最大200kgだったため) やはり、名大練習の前日にハードな筋トレはやらないほうが良さそうである。とはいえ、最後はふらふらに なりながらも、何とか気合で練習を乗り切る。師範には、私が体調悪そうに見えたようで、ご心配を お掛けして申し訳ありません。

さて、小休止後、師範から木刀を使った袈裟切りによる鍛錬のご解説があった。詳細は割愛しますが、 この鍛錬によって武道にとって大事な前腕部を鍛えることができるそうである。続いて形の練習に入る。 慈恩の形で、S君がまだ最後の弓突の時に右肩が上がる癖が直らないので、師範のご指導を受ける。 私も、 慣れない形をやる時に肩に力が入って、肩が吊り上り脇が甘くなることがあるので、他人事と思わず我が身を 振り返るようにしたい。抜塞大まで練習した後、組手の練習。まずは、刻み逆突の攻守の練習。本当は三本目で、 交叉法の逆突を返したいところであるが、今日はその余裕がなかった。しかし、不思議なもので組手の練習を やっているうちに、基本であれだけ辛かった身体がほぐれてきた。刻み逆突が伸びて、時折、逆突がきれいに入る。 続いて、左右の足払の練習。この技は、普段から練習していないとなかなか使えない。私が苦手な技の一つである。 詳細は秘伝なので割愛させていただきますが、掴み方に重要なコツがある。この掴み方は、いろいろと応用できることを 師範からご解説いただき、大変勉強になった。

師範が帰られた後、SP君とS君のために自由一本組手を練習する。二人とも極めが甘いので、私がやっている 壁を使った練習を紹介する。自由組手の構えから、踏み込んで逆突を打ち、壁の1cm手前で止めて極める。1cm手前で 止めるのがミソで、相手との間合いを測る練習になる。また、目測を誤って壁に当たってもいいように、極めの瞬間だけ 拳を握りこむ。距離を遠目にすれば、踏み込みの練習にもなる。この練習は壁さえあれは、一人でどこでもできるので、 私は時々やっている。また、二人とも前蹴の受けで、相手が蹴る前から避ける動作が出るので、相手が蹴るまで 避けないこと、相手の蹴りに反応して避けることを注意した。 これが癖になると、試合で蹴りを避ける動作を相手に読まれて、 避けた方向に蹴りが飛んでくる(以前、組手の練習で私が実際にやった技)ので、要注意と教えた。 一通り自由一本組手の練習をやった後も、練習場所を共用で使用している少林寺拳法部もまだ練習しているので、 20時40分頃まで蹴りを入れた組手の応用技を練習する。ちょうど少林寺拳法部も練習終了で、いいタイミングだったようだ。 本日の練習、大変お疲れ様でした。押忍、ありがとうございました。

師範のお言葉
・内受・刻み・逆突の刻みは、半身より更に上体を捻って刻みを伸ばすように打つ。
・木刀での鍛錬は、武道にとって大事な前腕部を鍛えるのに非常によい。
・抜塞大の第一挙動の踏み込みは、斜めになって右の腰を前に出して止める。
・同じく抜塞大の縦手刀は水平に受ける。続いて、しっかり突いてから内受の動作に入る。
・足払いの時、相手の手と足を逆の方向に動かして相手を崩す。


10.10.14(木) 名大道場木曜練習

筋トレ:腕立て80、腹筋50、スクワット100
軽く移動基本・平安三段・基本一本組手の後、学生の昇級審査
基本:移動基本追突、三本突、上受・逆突、外受・逆突、内受・逆突、手刀受・刻み前蹴・貫手
    前蹴、蹴上、蹴込、回蹴
形:平安二段、三段、平安二段の指導
組手:前蹴・相手の前手を押えながら上段追突
    刻みを左に避ける、刻みを左に避けながら逆突、刻みを右に避ける、刻みを右に避けながら逆突
    左右のサイドステップを混ぜて練習

私事で大変恐縮であるが、会社の山岳部で一緒に何度か山に登ったことがある先輩が、日曜日に病気で 亡くなった。定年退職してまだ2年であり、4年前までは一緒に北海道の山に登ったりしていたので、本当に 信じられない思いだ。人の運命は分からないものだ。月曜日に通夜で変わり果てた故人の顔を見て、思わず泣けてきた。 健康で生きていられることの幸せ、そして空手ができることの幸せを改めて感じた。私も先のことは分からないが、 いざという時に後悔しないように生きていきたいと思う。

さて、今日は学生の昇級審査の日である。練習メンバーは、いつもの3年目のS君、新人のSN君と私に加えて、 他道場の黒帯SP君の4人。筋トレで身体を温めてから、軽く昇級審査用の移動基本、平安三段、基本一本組手を 練習してから、昇級審査に入る。はたで見てると、3年目のS君、新人のSN君ともにガチガチに緊張して余分な力が 入っており、動きが悪く切れがない。練習が終わってからS君には教えたが、 力は技の『起こり』と『極め』だけでよく、 あとは余分な力を抜くと技が切れる。詳しくはS君に説明しなかったが、余分な力が切れをなくす理由は、 余分な力が入ると拮抗筋(突きなら上腕二頭筋など、蹴りなら大腿二頭筋など)が縮んで、正しい動きにブレーキを かけるためである。まだまだ私も未熟者であるが、このあたりのことが少しづつ分かってきた。 ともあれ、昇級審査の結果は二人ともめでたく昇級。おめでとうございます。これからも一層精進してください。

昇級審査の後は、いつものように移動基本の練習から始まった。S君は昇級審査で体力を消耗したのか、切れがない。 やはり余分な力が入ると、体力を消耗するということである。一通り移動基本が終わった後、師範から手刀打の秘術の ご説明とご実演があった。ある意味、非常に危険な技なので誠に申し訳ありませんが、詳細はご容赦ください。 軽く打っただけなのに、実験台になった私の腕は凄まじい衝撃を受けたことだけ書いておきます。 師範曰く、この技は師範のように日ごろ鍛えている人間には効きにくく、やはり体力トレーニングは大切とのことである。 次に、形の練習で、平安二段・三段を皆で練習してから、私は新人のSN君に平安二段の指導。師範が帰られた後は、 師範から仰せつかったメニューに従って、組手の練習をする。まずは、前蹴・追突の練習。この技は、相手の正面に ぶつかるように攻める。続いて、刻みを左右のサイドステップでかわしながら逆突を返す練習に入る。まずは、 サイドステップでかわす練習だけ。SN君が左のサイドステップがうまくできないので、何度も練習する。 続いて、逆突を入れる。 この技は一種の交叉法(いわゆる対の先、すなわちカウンター)なので、相手が刻み突きを 引く前に、自分の逆突の方が早く入って既に残心に入っていないといけない。 これも繰り返し練習していると、 最後のメニューの足払・逆突が、残念ながら時間切れとなってしまった。時間配分が悪く、大変申し訳ないです。 後片付けを考慮して、20時5分前に本日の練習終了。押忍、ありがとうございました。

師範のお言葉
・空手の技は体力によって裏付けされる。日々の体力づくりは大切だ。
・サイドステップは、左なら左足を横に、右なら右足を横に移動させる。
・有効にならないので、相手の腕は掴まないこと。相手の腕を押えるだけ。


10.10.07(木) 名大道場木曜練習

形:慈恩
組手:基本一本組手、自由一本組手(基本一本風に号令あり、なし)
    右手・左手で相手の前手を押えて上段逆突
    左手で相手の前手を押し上げる練習、同じく前手を押し上げて中段逆突

やはり今日は三重県出張などで仕事が忙しく、後半からの練習参加となる。ちょうど私と 入れ替わりに帰られる師範から、私は後半の練習の指導を仰せつかる。さすがの私も中一日では 筋肉疲労が抜け難くなっているが、ここ2ヶ月前くらいからやり始めたアミノ酸やプロテイン によるアフタケアは確かに効き目があるようだ。膝や腰に残る疲労が軽くなっている。 練習や トレーニングで疲労させた(=微小な断裂を起こした)筋肉を回復させるにはアミノ酸・プロテインは 必須なので、食事にプラスして補ってやるのは50歳近い私のような人間にとっても理にかなって いるものと思われる。最近のプロテインは私が学生だった頃の約30年前に比べると、水に溶けやすく 格段に味も改善されて飲みやすくなっている。少し値が張る(1か月あたり1kgで4000〜5000円)が、 長く空手を続けたいならこのぐらいの投資はしてもいいのでは‥。(ただし、マッチョになるつもりはない)

今日の参加者は、一昨日と同じく3年目のS君、新人のSN君と私に加えて、他道場の黒帯SP君の4人。 師範からは組手の練習を仰せつかっていたが、SN君がカギを引き継いでいる間に3人で 慈恩の形の練習をする。SN君が戻ってきてから、まずSN君のために基本一本組手の練習。 一巡した後、自由一本組手の練習に移る。他道場の黒帯SP君は、上段・中段の受けの時に後ろに 下がり過ぎていて、返しの逆突の間合いが遠い。前に師範にも同じご指導を受けていたが、 相手との間合いを計って下がり過ぎないように注意した。新人のSN君は、逆突を極めた後、視線が 下を向く。直って互いに礼をするまで、相手から視線をそらさないように注意する。礼が終わるまでは、 残心が大事。 残心とは、極めた後もなお残す身構え・気構えのことである。空手だけではなく、 どんな武道にも共通する所作であり、極めた後もなお相手の反撃を封じるという身構え・気構えを 示すことにより、初めて極めた技が有効になる。 練習では説明できなかったが、残心とはこういうことだ。

次に、私が道場に駆け付けた時に師範が途中までご指導していた自由組手の技の練習。普通は左手で 相手の前手を押えて、上段逆突を打つのであるが、この技はまず右手で押えてさらに左手で押える。 前手のガードが固い相手に有効な技と思う。ガチガチの相手には、さらに右左右左と繰り返して 逆突を入れる。新人のSN君のために、まず一挙動づつ練習する。慣れたころに一挙動の練習。 他道場のSP君も首をかしげていたが、どうもSN君の動作がぎこちないので繰り返し練習する。 最後に、前手を押し上げて中段逆突を入れる練習も少しやって本日の練習終了。 押忍、ありがとうございました。


10.10.05(火) 名大道場火曜練習(たまたま休み取れたので参加)

筋トレ:腕立て50+30、腹筋50、スクワット100、肩車で前屈立(私は前屈立ストレッチ)
基本:移動基本追突、三本突、上受、外受、内受、手刀受、前屈立前蹴左右各30
    同じく回蹴、移動基本蹴上、蹴込、昇級審査用移動基本
形:平安初段〜四段、慈恩、抜塞大、観空大
組手:基本一本組手、自由一本組手(基本一本風に号令あり、なし)
    交叉法の練習 刻みを受け流す、刻みvs流しながら中段逆突、中段逆突を払う
    中段逆突vs払いながら上段逆突

いよいよ今週の練習から10月に入る。ずいぶんと涼しくなって運動するには良い季節だ。 ようやくまともな(技の正確さを意識するという意味で)空手の練習ができるようになってきた。 猛暑の間についてしまった変な癖、崩れた技をもう一度磨き直さなければならない。 今日はたまたま会社の休みが取れたし、木曜練習の参加が危ういので、本日の火曜練習に参加する。 練習参加者は、3年目のS君、新人のSN君と私に加えて、他道場の黒帯になり立てのSP君の 4人で、組手の練習には偶数でちょうどよい。(先週は3人だったので、1人は見学) 例によって筋トレであるが、今日はいつもの50回にさらに30回のおまけがついた。師範いわく、 100回ぐらいはできないとダメとのこと。今日はさらに、学生たちは互いに肩車をして前屈立の 筋トレ。他道場のSP君は少し遅れて来たため、相手がいない私は腰を落として前屈立ストレッチをやる。

ほどよく身体が温まったところで、移動基本の練習に入る。ここで他道場のSP君が練習に合流。 新人のSN君のために、まずは二挙動で練習。この練習は、移動の運足と、受けの動作を別々に 練習して一挙動で正確な動作ができるようにするのが狙いである。SN君は腰を落とすこと、 受けの半身の体勢ができていない。私にとっても、姿勢の取り方、技の正確さを見直す良い練習になる。 最近、私は膝の調子がよいので、練習負荷はきつくて大変なのだが、蹴りの練習自体は楽しい。 特に左の前蹴を蹴るたびに膝が悲鳴を上げていた頃を思うと、まともに練習できるということ自体が 本当に幸せでうれしい。 自主トレで蹴りの練習を重点的にやっているのに加えて、100〜200kgの負荷での 足の筋トレ、アミノ酸やプロテインによるアフタケアがようやく実ってきたようである。 基本の仕上げは、昇級審査用の移動基本を2回練習。皆、汗だくとなる。

休憩の後は、平安の形の練習から始まる。平安の形の五つの中でも、平安四段は最も形としての 完成度が高く、私は平安の形では一番好きな形である。(次が平安二段)  平安四段はほとんどの基本のエッセンスが 含まれており、また師範のお言葉があったが緩急が大事で、ゆっくりやるところはゆっくりと、 速くやるところは速く、を意識する。これは、平安の形だけではなく、全ての形を通じて言えることである。 続いて慈恩、抜塞大の後、他道場のSP君と一緒に観空大の練習をやる。すでにかなり消耗していた 私は、二回目の目一杯の練習の時、前蹴・裏拳・内受‥のところで間違えそうになってしまった。 一瞬動作が止まったところを師範にしっかりと見られて、後で「バテてたね」とお言葉を頂戴する。 バテていても身体は覚えている、というレベルまで練習せねばと反省する。(最近、観空大の自主練習が 足りなかった)  最後は、組手練習。基本一本では間合いが大事との師範のご解説があり、皆、意識して 練習する。意外だったのが、新人のSN君。適正な間合いを取ったはずが、踏み込まれて突きが伸びる、 返しの逆突の間合いが少し近すぎになっている。不思議に思ってよく見ると、SN君は身長の割に手足が 長いことに気付いた。この感覚を感じた相手は、かって名大道場にいた。6年前に私の肋骨に 2回ヒビを入れた大学院生である。彼の場合は、軸足スライドなどの高等技も駆使していたが、SN君は まだ粗削りの新人。今後が楽しみである。自由一本組手に続いて先週と同じく、自由組手の交叉法の 練習。刻みと中段逆突に対する返しの練習を繰り返して、本日の練習終了。皆さん、お疲れ様でした。 押忍、ありがとうございました。

師範のお言葉
・外受は、外から水平に回し込んで受ける。上から落とすのではない。
・平安四段の形は、緩急を意識して練習することが大事。
・基本一本組手は、適正な間合いを取ることが大事。近すぎても遠すぎてもダメ。
・自由一本組手の蹴込の後、相手を見てしっかりと残心を取ること。
・交叉法の受けは、絶対に後ろに下がらず、むしろ前進して受けること。


10.09.30(木) 名大道場木曜練習(今日から半年は金曜から木曜に変更)

筋トレ:腕立て50、腹筋50、スクワット100
基本:移動基本追突、三本突、上受、外受、内受、手刀受、前屈立前蹴左右各30
    同じく回蹴、移動基本蹴上、蹴込、昇級審査用移動基本
形:平安初段、三段、抜塞大、慈恩
組手:交叉法の練習 刻みvs流しながら逆突、中段逆突vs下段払で受けながら上段逆突
    まずは相手が突きっぱなしの状態で練習、慣れたら通常の練習
    刻み・逆突vs受け、5本目で返し

明日から10月である。この前まで猛暑でに悩まされていたのに、いつの間にか 季節は巡ってもう秋である。そして、10月から金曜練習で使っている体育館が耐震工事のため 半年間使えなくるので、 その間は火曜練習に使っている剣道場を、少林寺拳法部のご厚意で 木曜日に共用で使わせていただけることになった。本当にありがとうございました。m(__)m したがって、3月までの半年間は金曜練習は木曜日に変更 されることになった。今週の金曜日は10月に入るので、今日から木曜練習が始まった。 私としては週末の金曜日の方が仕事のやり繰りをしやすいが、ここは工夫のしどころだ。 週末でなくても仕事を強制終了させる日(それも定時前に)があると、かえって仕事に メリハリがついて、だらだらとやっているよりも効率が上がるように思う。 ともあれ、 今日はまたまた月末で残業調整の必要があり、いつもの金曜練習と同じく定時前に仕事を 切り上げることができ、JR・地下鉄と乗り継いで名大道場に向かう。

今日の練習参加メンバーは、3年目のS君、新人のSN君と私の3名。SN君は、夏休み明けは 火曜練習に続いて二回目の練習とのこと。先週の二人だけでの練習から一人増えるだけで、ずいぶん 練習がにぎやかになるので不思議だ。まずは、SN君が剣道場のカギを引き継いでいる間に、 S君と私は抜塞大の形の練習。SN君が戻ってから、さっそく筋トレから練習が始まる。 身体が温まったところで、移動基本の練習に入る。SN君が移動の時に後足のかかとを浮かして しまっているため、師範からご指導がある。私も先週の練習で同じようなご指導をうけている (さすがにかかとは浮かせていないが)ので、他人事と思わず自分でも注意するようにして練習した。 また、手刀受の受け手の予備動作の引きが甘いとのご指導もいただいた。 この引きの動作の 反動で強く受けることができるのであるが、この動作は色々と応用できる。応用技を師範に 教えていただいたが、おそらくは秘伝ですので詳細はご容赦ください。基本の最後に、 昇級審査用の移動基本をこなした後は、私も含めて全員息が上がる。しかし、本物の練習は これでなくては‥‥。(明日の仕事は大丈夫かな〜)

後半は形の練習。抜塞大まで練習したところで師範が所用で帰られたので、その後は 慈恩の形を練習する。SN君も少し練習したことがあるそうなので、3人で一緒に練習する。 『習うより慣れろ』ではあるが、SN君の動作があまりにおかしいところは、技の意味も 教えながら直したので、S君にも参考になったと思う。最後は自由組手の練習。師範から 交叉法の練習をするように仰せつかったので、まずはSN君のために相手が突きっぱなしの状態で練習。 SN君が慣れたころを見計らって、先週、S君とやった通常の練習に移る。これを何度も練習した後、 刻み逆突と受けの練習もやることする。最初はSN君のために、刻みと逆突を二挙動に号令を分けて 練習する。私とS君とはもちろん通常の一挙動の練習。私とS君は、SN君に教えた左左の 受けだけでなく、右左の受けの練習も入れる。5本目に返す時に、交叉法で返すのが最終的な 狙いであるが、今日はそこまでできかった。私も自由組手が久しぶりなので、反応が遅れて 対の先(交叉法のこと)ではなく、後の先(受けてから返す)になってしまった。おそらく、これだけを 練習すればできるのだが、5本目に返すという実戦に近い形ではなかなか交叉法はできない。 確実に受けてから返す後の先が悪いというわけではないが、対の先(交叉法)はいわばカウンター攻撃 であり威力が違う。目指すは、対の先ではないかと思う。空手は本当に奥が深いと思います。 学生の皆さん頑張りましょう。押忍、ありがとうございました。

師範のお言葉
・後足でしっかり床を踏みしめて上体に力を伝えてこそ突きの威力が出る。
  したがって、基本では後足のかかとは床から浮かさないこと。
・外受の予備動作は、あまり上に構えない。(水平に受けることができないため)
・受け手の反対の手は、受ける位置に構える。外受と内受で位置が違う。
・手刀受の前動作は、しっかりと受け手を引くこと。この動作は色々と応用できる。
・空手の足運びは滑るように。
・拳同士がぶつかるので、上段に対しては中段、中段に対しては上段を返すこと。


10.09.24(金) 名大道場金曜練習

筋トレ:腕立て50、腹筋50、スクワット100
基本:前屈立逆突左右各50、移動基本追突、三本突、上受・逆突、外受・逆突、内受・逆突、
    手刀受・貫手、前屈立前蹴左右各30、同じく回蹴、移動基本蹴上、蹴込
形:平安三段、慈恩、抜塞大
組手:自由一本組手、刻みvs逆突、中段逆突vs下段払で受けながら上段逆突

昨日から、朝晩がめっきりと涼しくなってきた。暑さも寒さも彼岸まで、とはよく言ったものだ。 まさにその言葉通り、季節は確実に夏から秋へと向かっている。ようやく運動をするのに適した気温に なってきた。自主練習でも、なんとか移動基本ができるようになってきたが、今までの暑さで練習不足の ためか、姿勢が崩れている。 先週の金曜練習で師範からご指導のあった、後ろ膝の張りと足裏全体を 床に着けることを意識して自主練習したが、鏡を見るとどうも腰が後ろに引けているようだ。後ろ腰の 突出しが甘いためだが、理屈は分かっていてもなかなか直らない。 この姿勢は上体が前のめりになっているように見えるので、早く直すようにしたい。

火曜日は新人の女性が練習に参加したようだが今日は体調が悪いらしく、本日も練習参加は3年目の S君と私の二名。その代り体育館はいつもの卓球部がおらず、貸切り状態で気分がよい。まずは、 久しぶりに筋トレから始まる。私はいつもの通り拳立てで腕立てをやるが、この感触がとても懐かしくてよい。 次に前屈立から逆突の練習。私は自主練習で時々やっているが、せいぜい左右各30本なので、今日の50本は 腰を落とすことと腰を切ることを意識して真剣にやると、結構きつかった。続いて移動基本の練習に入る。 涼しいはずなのにここまでで既に汗が噴き出て、移動基本の足の裏が妙に滑る。バランスを気にする余り、 腰が後ろに引けてしまい、師範から上体が前のめりになっているとご指導を受ける。足が滑りそうでも、 基本を崩しては練習にならないので、師範のご指導に従って、腰を反るぐらいの意識で練習する。 内受の時、 脇の締めが甘いとご指導いただく。受け手を握られて簡単に左右にグラグラ動くようでは脇が締まっていない ということで、肘を少し寄せて脇を締めると確かに動かなくなる。 S君も実際にやってみて納得したようだ。 今まで締めていたと思っていた脇が、実は全然締まっていなかったというのは驚きで、同様に手刀受もだめだと気付いた。 外受のように外から内側に締めるのは人体構造上(大胸筋で締まるため)比較的やりやすいが、内受、手刀受の ように中から外に向かって締めるのはなかなか難しい。まだまだ修行が必要だと感じた。気合を入れて蹴りの 練習をやって大汗をかいた後、少し休憩。

後半は型の練習で、平安三段から。最初から二・三挙動目の交叉受のところで、S君に師範のチェックが入る。 要するに、移動基本の内受と同じで脇が締まっていない。師範から講評を求められた私はそう答えたが、 正解であった。 形を練習していても、果たしてその受けで受かるか、その技が相手に対して本当に有効かを、 常に意識して練習する必要があると思う。そうでないと、空手の形は単なるダンスになり下がる恐れがある。 諸々の事情によりそのままでは使えない部分はあるが、攻防のエッセンスが凝集されているのが空手の形である。 そのよなことを漠然と思いつつ平安三段の二回目に入った時に、最初の後屈立内受の挙動で、私は後屈立の前足と なる左足のふくらはぎの痙攣によりリタイヤ。しばし、ストレッチした後、三回目から練習に復帰したが、 どうもまだ先週から続く疲れが取れていないような気がする。ただ身体は動くので、S君に早く上達してもらうべく、 一緒に練習する。形の練習後、所用により師範が帰られたので、組手の練習をする。まずは、茶帯・黒帯を 取るために必須の自由一本組手。S君は、間合いは良くなったが極めの正確さ(攻防とも)と気合が足りないので、 そこに重点を置いて繰り返し練習する。最後に少しだけ自由組手の練習をやって、本日の練習終了。 押忍、ありがとうございました。

師範のお言葉
・前屈立で上体が前のめりにならないように注意。後ろに反るぐらいの感覚でちょうどよい。
・外受は相手のこめかみを打つように受ける。
・受けは脇の締めが大事。誰かに受け手を握ってもらってグラグラ動くようでは脇がしまっていない。
・左右の肩の高さが変わらないようにすること。変わるということは、身体の軸が傾いている。
 身体の軸を一本の棒のように真っ直ぐに立てるのが基本だ。


10.09.17(金) 名大道場金曜練習

基本:自然体から追突、同じく三本突、上受・裏拳・逆突、外受・逆突、内受・刻み・逆突
    手刀受・刻み前蹴・貫手、椅子を使って前屈立前蹴、回蹴、自然体から蹴上左右交互、同じく蹴込
形:二十四歩
組手:自由一本組手、横にウエーして突きをかわす練習

温帯低気圧化したものも含めて台風9号、10号と続けて日本に上陸して以来、これまでの35℃を超える猛暑が 嘘のように朝晩がめっきりと涼しくなった。日本の上空に頑固に居座っていた太平洋高気圧が、台風通過後の 北からの冷気に押されて弱くなったためのようである。しかし、涼しくなってきて身体が楽になるかと思ったが、 かえって最近の方が疲れがたまっているような気がする。ようやくまともに自主練習できるようになったが、 身体にキレがなく翌日に疲れが残る。新聞か何かに書いてあったが、今年のように異常に暑いと、夏バテではなく 秋バテになりなすいそうだ。あまりの暑さに疲れを感じず、涼しくなってから疲れがどっと出るということらしい。 このような時には、少し身体を動かして汗をかいてから、無理せず休養するのがよいと思う。まあ、身体が 回復するまでの辛抱だ。

さて、本日の練習はいつもの体育館が使えず、体育館の入り口のロビーでしかも19時までの練習となる。9月一杯までは 学生は夏休みなので、今日も練習参加は3年目のS君と私の二名。来週あたりから、故郷から帰ってきた学生が ぼちぼち練習に出てくるようだが、二人だけの練習はさびしいので皆が練習に来るのが待ち遠しい。ロビーは 場所が狭いので移動基本ができず、自然体からの練習となる。実はこの練習は、前屈立で踏ん張る時に膝の筋力を かなり使う。できるだけぶれなくピタリと極めようとすると、なおさらである。 私は腰を落とすことのみを意識するあまり、 後ろ膝の張りがおろそかになっていた。そのため後足の外側が浮いてしまい、師範からご指導を受ける。 思えば、 今まで暑かったのでサンババック打ちの自主トレが多くなり、後ろ膝の張りがなく組手仕様の前屈立になりかかっていた。 あくまで、基本は基本、組手は組手だ。

基本を一通り練習した後、S君が体育館の鍵を引き継ぎに行っている間に、私は師範からマンツーマンで二十四歩の 形の練習。既に基本練習で少し足にきているため、身体の軸がぶれて一つ一つの動作が極まらない。師範の、 極めたつもりでも実は決まっておらずぶれている、というお言葉で振り返ると、私は基本でも上下前後にぶれていた ような気がする。師範によると、上手い人と一緒に練習すると自分の悪いところが一目瞭然、それも生で見ないと ダメとのことである。確かにビデオやインターネット動画では、気、呼吸、身体全体のバランスなどの大事なところが うまく伝わってこない。S君が戻ってきてから、自由一本組手をやる。時間の関係で一回だけであるが気合を入れてやる。 最後に、上段突きを横へのウエーでかわす練習。首の動きだけでかわさないようにと、師範から私にアドバイスいただいた。 力むと私は首をかしげる癖があり、これをやると見苦しいだけでなく、身体の軸に対して頭がぶれるため良くない。 身体全体でスエーすると、頭がぶれない。つまり、流すようによける動作となる。私はこのあたりが、まだまだのようだ。 場所が狭くてどうなるかと最初は危ぶんでいましたが、畳一畳のスペースがあれば空手の練習はできると改めて納得しました。 押忍、ありがとうございました。

師範のお言葉
・基本は、後足裏全体を床につけて、後ろ膝を張ること。
・ピタリと極めたつもりでも、実はぶれている。上手い人と一緒に練習すると一目瞭然。
・上手い人の動作は実際に見ないとだめだ。ビデオでは分からない。
・突きをよける時に、首だけを傾けないこと。身体全体でスエーして流すようによける。


10.09.09(木) 金曜練習参加できず、会社体育館で自主練習

形:平安初段〜五段、慈恩、抜塞大、二十四歩

今週の金曜日は急遽、東京へ行かなければならなくなり、残念ながら名大金曜練習は欠席。前日に勤務後、会社体育館で 自主練習をやった。基本練習は月曜日、サンドバック打ちは火曜日にやっているので、今日は形の練習日とする。先週の 金曜練習で師範からご指導を受けた、肩に力が入って肩が上がることのないように意識して練習する。 どうも、肩に力が入るというよりも、両腕の間隔が縮まる動作をする時、例えば手刀受の前動作、諸手突き、諸手掌底打ちの時に、 肩が上がってしまうことに気が付いた。 これは、両腕を締める時に同時に脇を締めることを意識しないと、筋トレで鍛えた大胸筋(胸の筋肉)が 邪魔して締める力が上に逃げてしまうことが原因のようである。従って、対処法は脇を締めることを意識することである。 何度も練習して、これが無意識にできるようにしたい。

先週書いたノーモーションの突きであるが、その片鱗を少し垣間見た気がしたが、これが蹴りとなるとどうすればよいのか まだ見えてこない。相手の刻み突きに合わせて、対の先(カウンター)の逆突を打つ練習を何度も繰り返すと、突きは自然と ノーモーションに近くなる。理屈上は、これを自分から攻撃する時にもできるようになればよい。とすれば、蹴りの カウンターを磨けばノーモーションの蹴りはできるのか? しかし、蹴りは動作が大きいだけに、ちょっとした動きで 相手に読まれやすい。さらに私の場合、上体にいらぬ力が入ってしまうため、軸がぶれて力が逃げてしまう。使える蹴りを 物にするためには、まずこれを何とかしなければいけない。自然に突きや蹴りを出すには、どうしたらよいだろうか。 ボクサーがロードワークでやっているように、走りながら突き・蹴りを出してみるのもいいのかもしれない。実際やってみたら、 走る動作からスムーズに突き蹴りを出すのがなかなか難しのでいい練習になりそうだ。 あと1年半で50代ともなると、もはや パワーに頼った空手ではなく、理にかなった空手を目指すべきかなと思う。生涯武道として、怪我防止のためそれなりの 筋力の余裕を維持するとともに、考える空手・身体と対話する空手を志していきたい。


10.09.03(金) 名大道場金曜練習、本日から再開

基本:移動基本追突、三本突、上受・裏拳・逆突、外受・逆突、内受・刻み・逆突
    手刀受・刻み前蹴・貫手、自然体前蹴左右交互、移動基本蹴上、蹴込、自然体回蹴左右交互
形:平安三段、二十四歩、慈恩、抜塞大
組手:自由一本組手

近年まれな厳しい残暑が続きますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。さすがの私もあまりの暑さに、盆休み中に スタミナ要請のためにやろうと思ったランニングを断念して、名古屋市のスポーツセンターに行って筋トレに 励んでいました。特に、2年前に左膝の靭帯断裂の怪我をしてから膝のバネが落ちているので、膝を鍛えることと、 全身のバネを意識して筋トレをやった。スポセンで、筋トレのセットの合間に前蹴や回蹴をやっていたのは私ぐらいかな。 前にボクサーらしき人がシャドーボクシングをやっていたのを見たことはあるが‥‥  筋トレをやる以上はケアも 大事で、この盆休みから空手の自主練習や筋トレの後にプロテインを摂るようにしている。これは若い頃のように 筋肥大が目的ではなく、筋肉の疲労回復を早くすること、筋肉へのダメージ蓄積による怪我防止が目的である。 その成果が出ているのか、最近膝の調子が非常に良い。盆休みに久しぶりに縄跳びで二重跳びをやったら、最初の うちは10回ぐらいしかできなかったが、最後はこれまでの記録を更新して41回。やっている途中もっと跳べそうな 気がしたが、100回ぐらい楽に跳べるぞと欲を出したのがいけなかったかもしれない。 何事も無欲・無心が大事だ。 しかし、縄跳びの着地の衝撃で膝が痛くて、二重跳び20回がやっとだったことを考えると大きな進歩だ。この膝の バネは基本だけでなく、組手で生きると思う。 盆明けに会社が始まってからは、勤務後の猛暑の残る会社体育館でサンドバック打ちと基本・形の自主練習を 週3・4回やって、9月からの練習再開に備える。もちろん最初の頃は、暑すぎて練習にならなかったが、今週に入って それなりに動ける身体に戻した。

9月に入ったというのに秋の気配すらなく、連日35℃の猛暑が続く中、本日から名大道場の練習再開。まだ授業が 始まっていない学生もあり、参加者は私と3年目のS君の二名。移動基本から始まるが、既に最初の準備運動で汗だくに なっており、一つ一つの基本ごとに暑さであえぐ。師範も気遣っていつもよりインターバルを長めに取っていただいたが、 それでもハード。私だけでなく、若いS君も息が上がっている。(練習後であるが、倒れそうだったと言っていた) しかし、いくら暑くてもダラダラやっては練習の意味がないので、基本ごとに息が上がるまで集中して練習する。 基本の練習の中で、サンドバック打ちも含めていつも練習している前蹴と回蹴だけは少し物足りなかったが、やはり 練習は裏切らないし正直だ。練習やれば一歩前進、練習さぼれば一歩後退‥ 空手は練習の積み重ねだ。

後半は形の練習、平安三段の後の休憩中に、私は師範からマンツーマンで二十四歩のご指導を受ける。 肩に力が入っており、肩が上がって脇が開くとのご指導をいただく。私自身も自主練習で、肩に力が入ると肩が 上がってしまうことを自覚して気を付けているが、なかなか直らない。師範曰く、筋トレをやっているとそうなりやすい とのこと。なので、自分の体重を使った自重トレーニング、腕立て、懸垂、スクワットを数こなすのがいいそうだ。 しかし、膝の怪我のリハビリで自重トレを繰り返して復帰できたが結局バネは戻らず、最近の150〜200kgの負荷の 筋トレで膝のバネが戻ったのだから、私のような年齢で何がベストかはなかなか難しい。しかし余分な力を抜くこと、すなわち脱力は 確かに非常に大切で、余分な力が入ると動作のスピードが落ちる。スポセンの筋トレでで脳貧血寸前まで追い込んだ時、 壁に向かって逆突を入れるとノーモーションの鋭い突きが打てた。 立っているのもふらふらの状態から予備動作なしの 突きが来たのを見て、近くを通ったトレーナーがびっくりしていた。が、打った自分が一番驚いた。この時は余分な力が抜けており、きっと 極意はこれなのだという気がする。 形でも同じで、余分な力が抜ければ技が切れると思う。S君が戻ってきてから、 一緒に頑張って慈恩、抜塞大の練習をする。最後は気合の自由一本組手で締め。大変暑い中、練習お疲れ様でした。 押忍、ありがとうございました。

師範のお言葉
・肩に力が入っており、肩が上がっている。肩が上がると脇が開く。
・直すには、自分の体重を使った自重トレーニングを数こなすのがよい。
・形の練習は、最初は正確さを意識して力を入れずに練習すること。最後の3回目で目一杯やる。
 最初から余分な力を入れていたら、形は上達しない。


10.07.30(金) 打上げのため名大道場金曜練習はお休み

連日続いていた猛暑も、予想通り太平洋高気圧が少し弱くなり、昨日・今日と雨が降り一息つく。名大道場は 今週の火曜日までで、今日は名大の近くで打上げ。師範、監督のご昇段を祝うとともに、他道場の茶帯君の黒帯獲得祝い、 新人2人のお披露目も兼ねている。学生たちがそれぞれ今後の決意をスピーチ、思いが伝わってきて嬉しい。しかし、 より高い目標を目指してほしい。白帯の3年目のS君が、今年中に黒帯を目指して頑張りますと語ってくれたが、 それでいい。白帯だからまず茶帯を目指すのではなく、最初から黒帯を目指してほしい。たとえ、卒業までの時間が 限られていても目標が茶帯では、茶帯にもなれないよ。ね、4年目の女性のYさん!! そういう熱い思いが、新人たちに 引き継がれていって、名大道場の歴史は続いていくのだと思います。皆さん、頑張りましょう。押忍、ありがとうございました。

空手練習日記は、9月の名大道場練習再開までお休みと致しますので、よろしくお願い致します。 暑さも厳しい折ですが、皆様のご健勝をお祈り致します。m(__)m


10.07.23(金) 名大道場金曜練習

筋トレ:腕立て50、スクワット100、腹筋50
基本:移動基本追突、三本突、上受、外受、内受、手刀受、前屈立右前蹴相手に当てる練習
    同じく左足で変則前蹴、前屈立右回蹴、刻み回蹴、移動基本蹴上、蹴込
形:平安初段・二段、慈恩、抜塞大
組手:相手の前手を押下げて上段逆突、押下げて中段逆突、押上げ回して上段逆突、前手を払って前蹴
    刻み回蹴・逆突、足払いの練習、右手を出して右足で足払・左逆突、右足で足払い・右上段回蹴
    左掌底フェイント・逆突

予想通り土曜日に梅雨が明けた後、いきなり連日の猛暑が続いた。昨日の木曜日の名古屋は、なんと 最高気温38.0℃で体温よりも高い。いくら私が昔トライアスロンをやっていたと言っても、身体が慣れていないのに この猛暑では、軽い自主練習で暑さに身体を慣らすことをメインにせざるを得ない。月曜日に基本を一通り 練習した翌日は、会社体育館のサンドバックで突き蹴りの練習をする。膝の靭帯を怪我する前の2年前に比べると まだ回蹴が届く高さが低いが、それでも楽に上段を蹴れるようになってきた。あと一息である。なんとしても、 回蹴が長身の留学生の上段に届いた2年前の状態に戻したい。それにしても、やはり当ててこそ空手である。 実際当てれば威力のある突き・蹴りを、組手では約束事として当てない、あるいはライトコンタクトで止める (特に中段)、というのが伝統空手であるべきだと思う。 サンドバック打ちでも、押し込むスタイルではなく、瞬間的にめり込む突き・蹴りを心掛けると物凄く良いトレーニングになる。 最近、私は一週間に一回はサンドバック打ちをやるようにしている。

本日も35℃を超える猛暑が続く中、金曜練習に参加する。このように暑い日は脱水症状や熱射病になりやすいので、 積極的に水分をとる必要がある。 昔トライアスロンをやっていた頃は、ウオーターローディングといって 競技の前日から水分を少しづつ大量にとって、暑さによる水分不足状態を解消するとともに、発汗などの水分代謝を よくして内臓の働きを良くするということをやっていた。 今日はそこまでではないが、朝から水分を多めにとるように 努めた。本日の練習参加メンバーは、3年目のS君、新人のIさん、他道場の黒帯君(まだ黒帯が間に合わず)と 私の4名。まずは筋トレから始まり、続いて移動基本の練習に入る。暑くても練習内容はいつも通り。違うのは、 左足の変則前蹴と刻み回蹴の練習で、変則前蹴は久しぶりにやったが面白かった。練習すれば試合に使えるかも しれない。蹴上、蹴込まで一通り基本を練習して、大汗をかいてやっと休憩。続いて、形の練習は、平安初段と 二段を皆でやってから、慈恩、抜塞大を練習。新人のIさんは見学。それぞれ2回しか練習しないため、気合を 入れて真剣にやったらさすがに息が上がった。ここで、また小休止が入る。

最後は、組手の練習。今日は、自由組手で使う技の練習である。まず、相手の前手を制して突き・蹴りを 入れる練習。相手の前手を制するためには、ある程度の腕力が必要で、そのために上体の筋力を鍛えるのだとの 師範のお言葉あり。 また、前蹴の練習で確実に相手に当てるようにとのご指導があり、『空手は本来、格闘技。 少々の突き蹴りに耐えられるように普段から練習しておくこと。』とのお言葉に思わずうなづく。 相手の注意を上段に引きつけて中段を狙う刻み回蹴・逆突、足払いの練習へと続く。右足で足払い、そのまま 上段回蹴のコンビネーションは久しぶりにやったが、これは使える。無防備のS君の首筋にきれいに極まったのには、 私自身がびっくりしてしまった。どうも蹴りが相手の背中の死角から入るようである。また、足払いの動作で既に体重は 後ろ足にかかっているので、体重を後ろ足に移動させる必要がある刻み回蹴に比べると楽に上段回蹴が打てる。 この辺の身体の感覚、腰の使い方と理屈が分かると、私のように身体が多少硬くても回蹴が少しうまく打てるようになります。 学生の皆さん、頑張って下さい。左掌底フェイント・逆突まで練習して、本日の練習終了。暑い中、大変お疲れ様でした。 押忍、ありがとうございました。

師範のお言葉
・極めた後、後足に重心を移した後足残心を取ること。
・相手の前手を制するためには、ある程度の腕力が必要で、そのために上体の筋力を鍛える。
・足払いは、自分の方に引きつけるようにして払う。
・空手は本来、格闘技。少々の突き蹴りに耐えられるように普段から練習しておくこと。


先週の練習日記は、サーバーにアップロードするのを忘れていまして誠に申し訳 ありませんでした。m(__)m 今週は、先週の分も一緒に更新致します。

10.07.16(金) 名大道場金曜練習

基本:移動基本追突、三本突、上受、外受、内受、手刀受、前屈立前蹴相手に当てる、同じく回蹴
    移動基本蹴上、蹴込
形:平安初段・二段とその指導、師範のマンツーマン指導で二十四歩
監督の指導で移動基本:私は前蹴から参加

活発な梅雨前線が各地で大雨の被害をもたらしているが、明日頃から天気が良くなりいよいよ梅雨明けの ようである。今日は夕方に職場の席替えがあり練習に遅れそうであったが、気合を入れて要領よくやったため 何とかいつも通り練習開始時間に間に合った。本日の参加メンバーは、3年目のS君、新人のSN君とIさん、 そして私の4名。今日は後半に監督が来るということで、筋トレなしで移動基本の練習から始まる。私は 新人二人の見本になるべく、逆突なしの受けだけの移動基本であるが、これはこれで正確に受ける練習になってよい。 受け・逆突の練習は、自主トレでやっているので問題ない。私は疲労が抜け切っていないが、先週よりは 身体が動く。師範から、学生に気合の声が小さいとのご指導あり。本当に今の学生は、大人しいのか気合が小さい。 大きな声を出すと腹筋が締まって技に威力を増す、気迫で相手を圧倒できる、腹に少々の突き蹴りをもらっても平気、 ばてても元気が出るなど素晴らしい効能があるのに、本当にもったいない。 黒帯取るなら、声を出していこう!!  蹴りの練習は、『蹴りは当たらないと意味がない』という先週のご指導の実践練習。まず前蹴を相手の腹に当てる。 とは言っても私の相手は新人女性のIさんなので、かなり手加減した。回蹴は同じく新人のSN君相手であるが、 こちらは防御した両手が的なのであまり遠慮なし。SN君、目を白黒させていたが、年寄りのこれぐらいな蹴りは 慣れるように頑張りましょう。

後半は形の練習で、皆で平安初段と二段を練習した後、私はIさんに平安初段と二段の指導。今日は、演武線と 立ち方を重点的に指導する。特に転身した時、前屈立、後屈立ともに正しい向き、立ち方になっていないので、 何度も練習する。途中からSN君も合流、二人とも前屈立の前膝の曲げが甘い。 松濤館流では、腰を落とすことが基本であるが、それでも素早い移動ができるのは前膝の 曲げに秘訣がある。短距離走のスタートと同じで、前膝が前傾しているからスタートダッシュが速い。 小さな子供がよーいドンでかけっこをする時、前膝が前傾していて 体重が前方に乗っている奴は勝つが、腰が後ろに引けて前膝が後傾している奴はスタートが遅れて負けるのと 同じ理屈である。前膝が後傾していると、前進するためには一旦前膝を前傾させて体重を前に移動させる必要があり、 その分スタートが遅れるのである。これは実際にやってみるとよく分かると思う。

7時半頃に監督が学生の指導に来てくれたので、私は、師範のマンツーマンのご指導で二十四歩を練習する。 この形は出だしの挙動が肝心で、これが二十四歩の全てといっても過言ではない。まるで水が流れるように、 すーっと右足を後ろに引く、これがうまく私にはできない。 師範の動作でさえ、私にはまねできないのに、 もっと上手い方々がみえるそうだ。左右の肩の高さを変えない正しい姿勢についてもご指導を受ける。私は時々、 力が入ってどちらかの肩の位置が上がってしまうことがある。なかなか直すのが難しいが、パワーだけでない 仙人のような空手を目指すなら、日々努力していかねばと思う。何度か練習した後、監督の指導による移動基本の 練習に前蹴の練習から合流。学生を励ますために、気合を入れる。新人の皆さん、空手上達のためにはこのような 徹底的な反復練習も必要ですよ。やれば必ず上手くなります。頑張って下さい。押忍、ありがとうございました。

師範のお言葉
・気合は、全力で声を出すこと。気合がないと、どんなに素晴らしい技でも試合で取ってもらえない。
・下段払は、相手につかまれた腕を払う動作。(前蹴の受けだけではない)
・二十四歩は、最初の挙動が大事。流れるようにできないといけない。
・左右の肩の位置が違うということは、姿勢が崩れているということ。
・姿勢は、鏡を見て意識して直さないと、永久に直らない。
・年をとっても常に正しい姿勢を維持できる、これが仙人の空手だ。


10.07.09(金) 名大道場金曜練習

筋トレ:腕立て50、スクワット100、腹筋50
基本:移動基本追突、三本突、上受、外受、内受、手刀受、自然体前蹴左右交互30、回蹴打ち合い
    移動基本蹴上、蹴込
形:平安初段・二段とその指導
組手:自由一本組手

先週の金曜練習の後、土曜日にトレーニンクセンターで筋トレに励み、日曜日に名城公園で子供たちと サッカーやチャッチボールでこれまた目一杯遊んだら、仕事や家庭の事情など日頃の疲れが溜まっていたせいもあるが、 月曜日に体調を崩して一日中寝ていた。いつものように6時過ぎに起きてご飯を食べたのだが、気分が 悪く布団に逆戻り。 無断欠勤はまずいので、いったん11時頃に根性で起きて会社にメールしてからは、 19時頃までトイレにも行かず起き上がれずに寝ていた。風邪でもないのに、こんなことは私には珍しい。 よほど疲れていたものと思われる。まあ、たまには休養も必要だ。翌日の火曜日には普通に会社に出勤 できるのも不思議だが、身体がなまってはマズイと思い、勤務後にいつものように基本の自主練習をやる。 もう夜の8時過ぎだったが、みっちり1時間近く基本練習で汗を流す。水曜日にも、平安初段〜五段、 慈恩、抜塞大の練習をやり、観空大、観空小、燕飛、二十四歩、雲手も忘れないように少しだけ練習。

ところで、日曜日の昇段審査で師範がご昇段されたとので、誠におめでたい限りである。私よりかなり お年の師範が昇段されたからには、私もトシだなどと言っていられない。このような素晴らしい師範のもとで 練習できる私は、本当に幸せであり感謝したい。同時に名大道場の監督も昇段したとのことで、二重のおめでたである。 また、先週の金曜練習の様子を見て難しいと思っていた、他道場の茶帯君も仮ではあるがなんと初段合格!!  こちらはびっくりした。昇段審査の本番で頑張ったらしい。おめでとうございます。 しかし、これでやっと空手の道の入り口に立ったところです。これからも空手道に精進して下さい。さて、 本日の練習メンバーは、4年目のYさん、新人のIさんと久しぶりに女性二人の参加で道場が華やぐ。あとは、 3年目のS君と他道場の茶帯君あらため黒帯君(まだ帯はできていませんが)と私の計5名。筋トレで身体を 温めた後、移動基本の練習に入る。 他道場の黒帯君、気合が入っており、先週の金曜練習より技が切れている。 黒帯合格もなるほどと納得。人間変わるものだ。『男子三日相見ざれば刮目して見よ』ということわざもある。 ただし、ほめすぎるつもりはなく、先に書いたとおり、空手道は前途遼遠ということである。移動基本の練習では、 私は新人のIさんの見本になるため逆突なしの受けのみ。なのに私は、下がって手刀受で後ろ足を滑りが悪い床に引っかけて転倒。 中1日では自主練習の疲れが取れていないのかな? 膝も重い。

後半は、形の練習。まず平安初段と二段を皆で練習する。Iさんも曲がりなりにも平安二段を覚えたようだ。 その後、私はIさんに平安初段と二段の指導。同じ新人のSN君もそうだが、Iさんは前屈立で前のめりになるのと、 追突で肩が前に出てしまうので、そこを注意。また、後屈立の感覚がまだつかめていない。一旦、前屈立のように 前膝を曲げてから後屈立になる癖がある。また、転身した時の足の位置がずれているなどを注意した。Iさんは、 身体が柔軟で運動神経もよさそうなので、すぐに上達しそうだ。続いて、皆で自由一本組手の練習。私はIさんの 傍らでやり方を指導する。師範から、自由一本組手についての心構えのご指導があった。まずは、これで技が しっかり極まらないと自由組手ができないし、いざという時に使えない。 『皆で強くなるのではない。まず自分自身が強くなること。そうして競い合った結果、皆が強くなる。』という お言葉には思わず納得。私の学生時代は、同世代の練習仲間は切磋琢磨する良いライバルであった。 当時は誰もが、自分が強くなりたいという、強いモチベーションを持っていたと思う。皆さん、頑張って下さい。 押忍、ありがとうございました。

師範のお言葉
・蹴りは当たらないと使えない。普段から蹴りを当てる練習、蹴りを受ける練習が必要。
・平安初段の鉄槌打ち:下段払いの手を掴まれた時、手首を捻りながら前足を引いて外す、そして
  相手の鼻っ柱に鉄槌を打つ。打ち込むから、鉄槌は肩の位置に来る。
・自由組手の前に、しっかりと技を極める練習が必要。その土台があってこそ、技が応用できる。
・後ろに倒れた時に後頭部を打たないように、首の筋肉を締めること。
・約束組手でも、本気でやると十分危ない。そして、危ないことをしないと上達しない。
・皆で強くなるのではない。まず自分自身が強くなること。そうして競い合った結果、皆が強くなる。


10.07.02(金) 名大道場金曜練習

筋トレ:腕立て50、スクワット100、腹筋50
基本:昇段審査用移動基本を分けて反復練習、昇段審査用移動基本
形:平安初段・二段の指導、抜塞大
組手:自由一本組手

最近は梅雨らしく蒸し暑い日が続いており、身体が暑さに慣れておらず、仕事が忙しいこともあって少しばて気味である。 昨日は浜松出張だったので、出張先での昼食で浜名湖名物のうなぎを食べてちょっと元気が出てきた。やはり、夏バテには うなぎが一番である。今週は自主トレも、日曜日にトレセンで筋トレ、火曜日にサンドバック打ち、水曜日に平安初段〜五段、 慈恩、抜塞大、二十四歩、壮鎮の形を練習した他は休養に努める。

さて、本日の練習は、副将のT君、3年目のS君、新人のSN君、他道場の茶帯君と私の5人が参加。まずは、いつもの 筋トレで基礎体力作り。続いて、明後日に昇段審査を控えたT君のため、昇段審査用の移動基本を分けて反復練習する。 今回のT君の昇段審査は厳しそうだが、たとえダメでも次につながるように頑張ってほしい。最後に、T君と他道場の茶帯君の 二人で昇段審査用の移動基本をやったのを見ていたが、二人とも暑さでバテて技の切れが今一つ。 黒帯狙うなら、スピードと 極めが大事。暑かろうがバテていようが、極めるところは極める、そうでないと黒帯は取れない。 一生懸命やってはいるのだが、何が何でも黒帯を取るんだという気迫がちょっと足りないような気がする。 実は、この気迫が白帯・茶帯と黒帯を分けている重要な要因の一つと思う。頑張って下さい。

続く形の練習は、私はSN君に平安初段・二段の指導。SN君も少しうまくなってきたので、どちらの形も二回一緒に練習 した後は、私は指導に専念する。今日は、前屈立で前のめりになる、追突で肩が前に出る、極めで手足バラバラの三点について 重点的に指導する。極めのところは良くなってきたが、前のめり・肩が前に出るという基本姿勢の欠点はなかなか直らない。 そのため、後で練習した自由一本組手で、追突で肩が前に出てしまい受けられたときに体勢を崩していた。SN君への平安三段の 指導をT君にまかせて、抜塞大の形の練習に加わる。この形は、最初の内受のところが全てである。ここが極まらないと、その後の 挙動も極まらない。 つまり、交叉立で内受を極めた反力を使って、反転して前屈立内受を極める。これが一連の流れとなっている。 ここを理解しないと、この形は打てない。私も今まで漠然と分かったつもりでいたが、本日の師範のご解説で深く納得した。 最後に、自由一本組手で本日の練習を締める。学生の皆さん、暑い中での練習お疲れ様です。押忍、ありがとうございました。

師範のお言葉
・抜塞大は出だしが肝心。ここがダメだと形の試合では勝てない。
 槍を地面に指すように一直線に重心移動。右前腰で止める。その反動で反転し内受。
・攻めは正面、肩を前に出さない。簡単に体勢が崩される。
・攻めは前足から、受けは後足から。
・蹴上の受けは、右足を左後ろに引く。この動作が自然にできるように練習すること。


10.06.25(金) 名大道場金曜練習

筋トレ:前屈立、騎馬立、後屈立、腕立て50、スクワット100、腹筋50
基本:移動基本追突、三本突、上受、外受、内受、手刀受、自然体前蹴左右交互50、同じく回蹴50
    移動基本蹴上、蹴込
形:平安初段、二段、慈恩、抜塞大
組手:構えた相手の掌に刻み・逆突を当てる練習、同じく最後に刻み回蹴・逆突入れる、足払・逆突

先週と同じく、今日もジメジメとして蒸し暑い。今日の練習は、3年目のS君、新人のSN君、私の3名の参加。 この前までジャージだったSN君も道着を着ると一応サマになっているが、空手の動きはまだまだ初心者で身体も できていない。従って、まず前屈立、騎馬立、後屈立で腰を落として下半身を鍛えるトレーニングから始まった。 次にいつもの腕立て50回、スクワット100回、腹筋50回と続く。 ここまでやると、私も膝が張ってきたが、ここからが 本番で移動基本の練習に入る。筋トレで膝が張っている状態で、腰を落として移動基本の練習をするのは非常にきつい。 しかし、これが松濤館の練習だ。 私はSN君の見本のため受けの後の逆突なしであるが、受けの動作を正確にやることを 意識して練習した。蹴りの練習では、楽なはずの左右交互蹴りなのに皆ヘロヘロになる。片方づつ各50回の前屈立前蹴や回蹴は、 私は自主トレでやっているので左右交互50回は何ともないはずだが、これだけハードなのは最初の筋トレが効いている ものと思われる。汗だくの中、最後の蹴上、蹴込は気合を入れて乗り切る。平安初段まで練習したところで休憩。

後半は平安二段の練習から始まる。松濤館では、黒帯を取るためには平安初段〜五段、慈恩、抜塞大の合計7つの形が 必要だが、なぜこの7つの形が必要かについて師範からご解説があった。つまり、自分の子供たちや、これから空手を 始めようとする人たちに空手の基本を教える時に、最低限この7つの形が必要だということである。 私自身、平安の形は シンプルでありながら、技の意味を追究すると意外と奥が深いものだという印象を持っている。だから、平安の形を 極めることは単なる鍛錬に止まらず、形のみでなく空手を極める上で必須のものだと考える。 さて、平安二段を皆で3回練習した後、私はSN君に平安二段の指導。彼は一通り順番を覚えたようなので、 一緒に練習せず指導に専念する。基本は前屈立で腰を落とすこと。後は目に付いたところを、少しづつ直した。と言っても、 あまり細かいところは混乱のもとなので、上体が前のめりになる、鉄槌が水平にならず左右の肩の高さが違う、などの 基本的なところの注意に止めるようにした。SN君への指導の後、S君と慈恩、抜塞大を練習する。抜塞大の前半の 連続受けの後の腰構えからの縦手刀の動作のところで、手刀受のように捻りを入れず自然に構えるようにとのご指導をいただいた。 『松濤館の動きは必要最小限、余分なことはしない』 とのことである。そう言えば、平安三段の裏拳の後や、壮鎮の上受の後の 縦手刀でも同じように捻りを入れてしまっているので、意識して直すようにせねば。

本日の最後の練習は、私にとっては二週間ぶりの組手の練習。まずは新人のSN君のために、組手の基本である刻み・逆突を 構えた相手の掌に正確に当てる練習である。この練習は攻めの練習であるとともに、受ける側も相手との間合いをつかむ練習 でもある。SN君は、腰が入らない手打ちの逆突になっている。一つは、後ろ足の使い方がまずいこと、もう一つは腰の 使い方が下手ということになるが、これは誰もが通る道であり練習して覚えるしかない。二週間ぶりの組手の私は、 なんだか嬉しくなってしまい、膝は重いが身体は動く。皮一枚で止めたはずの手ごたえのない逆突が、意外にもSN君に 効いてしまい私自身がびっくりした。SN君はやせ型なので多分、皮が薄いために効いたのだと思われる。恐らく、3年目のS君には 全然効かなかっただろう。SN君、空手を続けていればこの程度は屁とも感じなくなります。頑張りましょう。押忍、ありがとうございました。

師範のお言葉
・騎馬立ちで深く膝を曲げられなければ、前屈立ちでも曲げられない。
・攻めは正面、受けは半身。
・松濤館の動きは必要最小限、余分なことはしない。
・下段は蹴りが理にかなう。
・攻めは前足から、受けは後ろ足から。
・刻み逆突はのステップは、つま先、かかとの順。


10.06.18(金) 名大道場金曜練習

基本:追突・下がって下段払、追突、三本突、上受・裏拳・逆突、外受・逆突、内受・刻み・逆突
    手刀受・刻み前蹴・貫手、自然体前蹴左右交互100、同じく回蹴、騎馬立で拳を鍛える
    騎馬立から左右に逆突、蹴上・足を替えて蹴込
形:平安三段〜五段、慈恩、抜塞大

ようやく東海地方も梅雨入りして、今日は非常にムシムシした一日。九州の方では大雨が降っているらしい。 名大道場の体育館も蒸し暑く、真夏とはまた違った暑さである。学生たちも忙しいのか今日の練習は、3年目のS君 と私の二人だけ。少しさびしいが、師範からマンツーマンに近いご指導をいただけるので、これはこれで良い。 練習はいきなり、追突・下がって下段払の繰返しから始まった。師範から、前膝を深く曲げることと、下段払を しっかり極めるようにとのご指導があった。 前膝が後傾していると、一旦前膝を前傾させないと前進できないので、 どうしても前進がワンテンポ遅れる。私も、ようやくこのことが身体と理屈で理解できるようになってきた。 私と違って若いS君には、まずは身体で覚えてもらうしかない。この練習だけで、体中から汗が吹き出る。 続いて、移動基本の練習に入る。上受の後の裏拳は、斜め45度の角度で直線的に下す。この直線的というのが 難しい。私も以前に師範のご指導を受けて、ある程度できていると思っていたが、スピードをつけると直線から ぶれていることに気付いた。やはり、意識して練習することが大切だ。

最近、私は足腰の鍛錬のため蹴りに重点を置いて自主練習をしているが、やっと少し蹴りのスナップが戻ってきた ような気がする。膝の状態が良くなるとともに、これまで怖くて本気でできなかった膝の筋トレをやっとできるように なったので、足腰の安定のために継続していきたい。ちなみに、先週の日曜日にレッグプレスのマシーンで200kgが 上がった。しかし、翌日の月曜日に会社体育館で自主練習した時に、前蹴のスピード練習でまた左膝にきた。 この歳では、身体を甘やかすと衰えるし、いじめすぎると悲鳴を上げる。匙加減がとても難しい。 ともあれ、手刀受の後の 刻み前蹴は、スナップが命。そもそも、刻み前蹴は前屈立の前膝に掛る荷重を抜いて打つので、スナップがないと打てない。 手刀受の後の刻み前蹴は、後屈立から打つため前膝の荷重を抜く必要がないので、前屈立からの刻み前蹴より簡単で、 スナップがなくても打ててしまう。しかし技の切れを出すためには、前屈立の刻み前蹴と同じようにスナップを 利かせることが大事である。続いて、自然体から左右交互の前蹴と回蹴を各100回。さすがに二人ともバテる。 駄目押しで騎馬立から左右の逆突が入り、最後の蹴上・足を替えて蹴込では、バテたS君が足を替える時の転身の 方向を間違える。

後半は、形の練習。平安五段の下段貫手は、上から直線的に突くこととのご指導があった。 もともとの人体の自然の 動きは曲線(円)なのだそうである。それを最短距離で無駄のない直線的な動きにするためには、意識した練習が必要で、 だから鏡を見て練習することになる。 師範のご説明に、なるほどと深く納得する。師範が所用で帰られた後、私は師範から仰せつかり S君に慈恩と抜塞大の形の指導をする。ポイントは3つ。膝を深く曲げる、極めで手足を一致させる、左右の肩の位置である。 一朝一夕には進歩しないが、地道に練習することが必ず上達につながります。頑張って下さい。押忍、ありがとうございました。

師範のお言葉
・前屈立は、前膝が足首より前に出るぐらい膝を深く曲げること。
・前膝の曲げが甘く、前膝が足首より後ろにあると、前進がワンテンポ遅れる。
・上受の後の裏拳は、斜めに直線的に下す。いわゆる袈裟切りの軌道を描く。
・手刀受の後の刻み前蹴は、スナップが大事。
・平安五段の下段貫手は、上から直線的に突く。
・人体の自然の動きは曲線的。従って、意識しないと直線的な動きは身に付かない。鏡を見て練習すること。


10.06.11(金) 名大道場金曜練習

基本:自然体から追突、三本突、上受、外受、内受、後屈立、手刀受、屈んだ相手の背中越し前蹴
    フェンス越し回蹴
組手:前蹴、刻み回蹴と受け、同じく受けの後に逆突入れる、刻み回蹴・逆突、相手の前手を押上げ中段逆突
    相手の前手を押し下げて上段逆突

6月らしからぬ良い天気が続き今日も暑いが、来週から曇りや雨の日が多くなり、いよいよ梅雨入りしそう。 本日の練習は、副将のT君、3年目のS君、新人女性のIさん、他道場の茶帯君と私の5名の参加。Iさんは 入部して間もないため、Iさんのためにレベルダウンした基本の練習メニューとなる。といっても、二挙動で やる練習は腰を落として真剣にやると決して楽なものではない。かえって一挙動で短時間でやったほうが、 腰を落として膝を曲げている時間が短いので楽である。私は、Iさんのすぐ横でIさんの指導をしながら 一緒に練習する。Iさんは前屈立に慣れていないため、自然体から前屈立になるたびに少し身体が前のめりに なってしまう。また、追突の突き手側の肩も前に出てしまう。私が注意したら、師範から、前傾した体勢の 弱点について大変分かりやすい実演と解説があった。 要は、前傾した体勢で突き手を前に引っ張られると、 踏ん張りが利かず簡単に体勢が崩れてしまうので、身体を真っ直ぐに立てる必要がある。 Iさんは前屈立と突きはまだダメだが、受けは初心者にはやや難しい内受、手刀受 でもそれなりにできるようになっている。なかなか呑み込みが早いようだ。手刀受のところで、受けの瞬間の 手首の捻りが大事なこと、それはそのまま手刀打として攻めに使えるとの師範のご指導があった。 実際に、 師範の捻りの利いた重い手刀打の実験台となった私は、腹筋を固めたにもかかわらずピンポイントで水月に 入った手刀打で一瞬息が詰まった。なるほど、捻りはすごい威力を生むと身体で納得した。基本の最後に 名大練習の名物である、屈んだ相手の背中越し前蹴、フェンス越し回蹴で全員汗だくとなる。昔は、折り畳みイスの 座る部分を使って前蹴、背の部分を使って回蹴をやっていたが、失敗すると派手にイスが吹っ飛び、足に青あざを 作っていたのが懐かしい。

休憩後に、師範から前蹴の解説があった。正しい姿勢で素早く蹴って戻す、相手が受けようとしても既に 蹴り終わっているぐらいでないと、試合では使えない。スピードがあれば、蹴りが来ると分かっていても 受けれないということだ。試しにやってみたが、学生の蹴りは相手に簡単に受けられてしまう。 私の蹴りは少々さびついているが、まだ学生よりマシらしく何本かは蹴りが入っていた。 これは、蹴り戻しの スピード(いわゆるスナップ)もあるが、会社体育館にあるサンドバックを時々蹴っていることも効いていると思う。 サンドバックは巻きわらにように止まった標的ではなく前後左右に動くので、間合いと横への動きに追従しないと 突き蹴りはできない。 これが結構良いトレーニングになっているのかもしれない。現に、右によける相手の動きに 追従しながら前蹴が打てたのも、その成果が出ているものと思われる。組手練習は、後半初めのスピード前蹴の練習で 少し膝に来たため、私は指導に回る。Iさんは、最初はぎこちなかったが、何回か繰り返し練習するにしたがって 組手の動きに慣れてきたようだ。身体が柔軟で、動きも柔軟なところがいい。最後の練習の、上段逆突をよける スエーバックは様になっていた。組手の動きとしてはまだまだですが、練習すれば必ずうまくなります。 頑張って下さい。押忍、ありがとうございました。

師範のお言葉
・気合いが小さいということは、力が弱いということ。
・姿勢が悪いと簡単に相手に崩される。
・相手が守ろうとしたら既に蹴り終わっているぐらいでないと前蹴は使えない。
・速く蹴って戻す。腰が引けていると速く蹴れない。速く蹴る練習は正しい蹴りを覚える練習でもある。
・刻み回蹴の足が着地した瞬間に、逆突が入っていること。
・受け技は単に受けだけでなく攻撃にも使える。
・攻める時は前足から受ける時は後足から。
・上段が危ない時はスエーバックでよける。


10.06.05(土) 番外編(年に一度のOB会)

今日は、年に一度の名大空手道場のOB会。OBは私を含めて5名で、30周年の記念式典の後にしては まずまずの参加状況である。私の至らなさもあって昨年は入部者ゼロの状態であったが、何と言っても 今年は学生たちが新人獲得に頑張ってくれて、入部2名、仮入部1名という成果を上げたのが大きい。 今後、名大道場が40周年、さらにその先まで続いていくためには、OBと学生が協力して道場を盛り上げて いかねばならない。 思いがあれば歴史は続く、私はそう信じている。 みんなで頑張りましょう。押忍、ありがとうございました。


10.06.04(金) 名大道場金曜練習

基礎体力:腕立て50、スクワット100、腹筋50
基本:追突・下がって下段払の繰返し左右各100、移動基本三本突、上受・逆突、外受・逆突
    内受・逆突、手刀受・貫手、前屈立その場前蹴左右各50、同じく回蹴左右 各50
    移動基本蹴上、蹴込
形:平安三段〜五段、慈恩、抜塞大
組手:自由一本組手(上段、中段、前蹴、蹴込)

先週の金曜練習の中で掌底打で腹筋を締めるトレーニングがあったので、もう少し腹筋を鍛えたくて、 翌日の土曜日に名古屋市のトレーニングセンターでの筋トレの合間に 3kgのダンベルで何回か腹を叩いてみたが、さすがにこれはやり過ぎであった。 鉄製なので、内部の腹筋よりも表層部の方がダメージが大きく、3日ぐらいたったら腹が青あざになっていた。 最初はもう少し柔らかいもので鍛えた方がいいかもしれない。 最近膝の調子がいいので、膝痛の影響で少し落ちてしまった下半身のスピードを取り戻すべく、自主練習で工夫をしている。 まず、ひたすら前進して追突15本を可能な限り速くやるのを1セットとして、4セットやってスピードへの刺激を 与えると同時に身体を温める。その後、移動基本受けの練習を後回しにして蹴りの練習に入るのである。狙いは、 優先的に下半身を強化することである。例えば前蹴の練習ならば、前屈立その場前蹴左右各30やった後、 後足前蹴・前足前蹴→前足前蹴・後足前蹴前進を繰返す。回蹴も同様。蹴上と蹴込は、カーテンの結び目を作って それを的にして左右各30、その後で蹴上・足を替えて蹴込の練習をする。ついでに、裏回蹴と後回蹴も少しやる。 その後で、移動基本受けの練習をするが、これだけで結構いい練習になる。金曜練習に疲れを残したくないので いつも月曜日の勤務後に会社体育館で自主練習している。他にももっとやり方はありそうだが、一応調子がいいので しばらく続けてみようと思う。

さて、いよいよ六月に入ったというのに梅雨前線は日本のはるか南に下がってしまって、九州でさえ梅雨入りは どこやらへ行ってしまい、今日はカラリと晴れた暑い一日だった。 本日の練習は新人の参加はなく、4年目の副将T君、3年目のS君と私の3人が練習参加者。大学構内は 名大祭が始まっており、あちこちでイベントがあったようだ。名大空手道場は、お祭り騒ぎとは全く無縁で、 いつもと少しも変わらず始まった。『新人がいない』というのが今日の練習のミソで、とてもハードな内容。 例によって筋トレから始まって、いきなり追突・下がって下段払の繰返し左右各100本の練習である。 これまで私は半分の50本しかやったことがないので、しょっぱなからこの練習はさすがにこたえた。 学生たちも死にそうな顔でやっている。師範いわく、これは学生を鍛えるための練習で、私は十分年寄りなのだそうだ。 しかし、私自身の心の中では年寄りのつもりはないので、頑張って練習についていく。腹から息を押し出して技を 極める感覚が少しづつ戻りつつある。膝が良くなってきたのと、下半身のキレ、上半身の極めはやはり連動している。 蹴りの練習まで一通り基本が終わる頃には、私も含め皆へとへとである。 しかし、やはり基本の練習は鍛錬なので、本来こうあるべきだ。 久し振りに練習らしい練習をやった充実感が残った。

休憩後、形の練習に入る。新人がいないので、平安三段の練習から始まる。私は、技を一つ一つ極めることを 意識して練習する。全力一回だけの平安五段以外は、全て三回繰り返し三回目で全力を出して練習するのであるが、 前半の基本がハードだったため、それぞれの形で三回目で目一杯やると酸欠になって形が終わった後に頭がクラクラした。 だが最後の抜塞大は、全力で頑張る。もともと、この形は要塞を破壊するような力強いものなので、たとえ受け技でも攻める気迫で 練習しないとダメだと思う。抜塞大まで練習したところで、師範が所用で帰られた。残りの時間で、自由一本組手を 練習する。バテ気味のT君が、前蹴の受けのところで蹴込と間違えて受けようとしたので、気合を入れて最初から やり直しを命じた。 疲れている時こそが本当の練習。疲れに負けずに正しい動作を意識して練習すれば、無意識に できるようになる。逆に惰性でやっていると、せっかくやっても練習の効果は薄れる。ここが大事だ。 改めて気合を入れ直して、何度か繰り返して本日の練習終了。本当にお疲れ様でした。押忍、ありがとうございました。

師範のお言葉
・基本は形を作るための練習であり、組手にも役に立つ。
・胸ではなく、腹で呼吸をすること。
・左右交互の蹴りの練習よりも、片方づつ反復する方が鍛錬になる。
・左右の肩の高さが違うということは、正しい姿勢になっていないということだ。


10.05.28(金) 名大道場金曜練習

基礎体力:腕立て50、スクワット100、腹筋50、お互いに掌底で腹を打って鍛える
基本:移動基本追突、三本突、上受、外受、内受、手刀受、前屈立その場前蹴、同じく回蹴
    移動基本蹴上、蹴込
形:二十四歩、抜塞大、平安初段・二段
組手:相手に左手掴まれる→小手返し→相手の手を掴んで倒して手刀打
    両手を掴まれる→反時計回りに両腕を回して外す→相手の手を掴んで倒して下段突
    相手に右手を掴まれる→時計回りに回転しながら相手の手首を極める→倒して下段突
    胸倉を掴まれる→掴まれた手を掴むと同時に掌底打→倒して下段突
    後ろから掴まれる→平安三段の応用技で猿臂打→倒して下段突

最近、かなり長い間おかしかった膝の調子が少しづつ良くなってきた。グルコサミン・コンドロイチンの サプリメントを摂るようになって約3ヶ月になるのと、地道な筋トレの効果が現れてきたものと思われる。 恐らくは、2年前に左膝外側靭帯損傷の大怪我をした後、リハビリで無理したのが原因で両膝ともガタがきた ものと思われるが、それが良くなってきたということは50近い歳になっても十分回復可能ということであり、 まだまだ老け込む歳ではないということである。 先週の金曜練習は、新人の指導のため蹴り技の練習ができなかったので、 翌日の土曜日に実に2年振りに1kgのアンクルウエイトを足首に巻いて蹴りの自主練習をやった。今までは、 負担が膝に来るのが怖くてとてもできなかったが、前蹴、回蹴、蹴上、蹴込とも特に問題なく練習ができた。 また、膝が痛くて70kgがやっとだったレッグプレスが、今や140kgまで上がるようになったのも進歩である。 おかげで、基本や形の練習で不安定だった膝のふんばりが安定してきた。 後は、膝をかばうために落ちてしまっている スピードを取り戻すことである。これも意識して練習すれば、必ず戻るはずだ。 やはりあせらず、地道な練習が一番の王道である。

さて、本日の練習は、3年目のS君、新人のSN君と私の3名で、新人のIさんは残念ながら欠席。まず、 いつも通り筋トレから始まる。最近まで、私はスクワットで膝がコキコキ言っていたが、5月に入ってから何ともなくなった。 次に、腹を締めることを覚えるために、お互いに腹を掌底で打ち合うトレーニング。私は見本として師範の掌底打を 受けたが、加減しているはずなのに衝撃が背中に抜けるように師範の掌底打は重い。3年目のS君が思いっ切り 打っても、私には師範の掌底打の方が重く感じられた。次に、移動基本の練習に入る。小学校のころ少し空手の経験が あるSN君は呑み込みが早いので、受けの後の逆突なしであるが一緒に移動基本の練習をする。最初の筋トレで ある程度乳酸がたまっているので、蹴りの練習のころには皆汗だくになっている。続いて、平安初段の形の練習 であるが、気合について師範のご指導を受ける。 間延びした長い気合で、私はこれまで何度か師範からご指導を 受けたことがあるが、本日の師範のご解説で納得。極める瞬間に気合を出すので、長い気合は極まっていないのに等しい。 休憩中に、二十四歩を師範と、抜塞大をS君と一緒に練習。休憩後は、平安二段を皆で練習した後、私はSN君に 平安初段と二段の形の指導。師範から上受と手刀受を重点的に練習するように仰せつかり、まず鏡の前で練習する。 大体できたところで、一緒に練習する。平安二段で、ダメだった内受も少しづつ良くなってきた。本日の最後の練習は、 今年も人数不足でできないが演武会用の護身術の練習。解説すると護身術の意味がなくなるので、大変申し訳ありませんが 詳細はご容赦下さい。どんな武道にも、このように公にできない秘伝があります。一通り練習したところで、本日の 練習終了。押忍、ありがとうございました。

師範のお言葉
・一つ一つの動作ごとに息を吐いて技を極める。
・気合は短く、裂帛の気合で。
・長い気合は、技が極まっていないということだ。
・相手を倒して極めた後の残心が大事。
・裸締めは要注意。覚えておくこと。


10.05.21(金) 名大道場金曜練習

基礎体力:腕立て50、スクワット100、腹筋30
新人の指導:自然体中段突、前屈立、前屈立移動、二挙動で追突、同じく一挙動で、上体だけで上受
    二挙動で移動基本上受、同じく一挙動で、同様に外受、内受、手刀受
形:二十四歩、抜塞大、平安初段
組手:基本一本組手

今日は、先週金曜日に私が都合悪く欠席していた時に道場を見学に来た女性のIさんが、今週火曜日に続いて 2回目の練習参加。私は師範からIさんの面倒を見るように仰せつかる。 Iさんは、最初の準備運動で180度開脚と 開脚前屈(いわゆる股割)で胸がつく柔軟さと、基礎体力で3年目のS君や私と同じことができてしまうあたり、 タダものではない。 どうも何かスポーツをやっていたようである。火曜日に少し練習したとのことなので、蹴り以外の 移動基本を一通り教えることにする。それができれば、曲がりなりにも平安初段の形ができるからである。今日は 風邪で練習を休んでいる同じ新人のSN君と違って空手は全くの初めてなので、SN君よりは教えるのに時間が かかるが、それでも身体が柔軟なのと基礎体力がある程度あるためか、初心者の女性にしては動きがスムーズである。 しかし、内受や後屈立・手刀受など日常生活では使わない動作が入る技は、私も教えるのに苦労する。鏡を見ながら 真似してもらうのと、一緒に繰り返し移動基本を練習する。私自身もこのような基本に立ち返った練習は、技の正確さを 見直す良い練習になる。それに、初心者の見本になるようにスピードを落としてゆっくり練習することは、膝を曲げて 腰を落としてやれぱ見かけほど楽ではない。スピードをつけると、最初の駆動の瞬間と最後の押えの瞬間しか力は必要なく、 その間は脱力している。ゆっくりやると膝に負荷がかかっている時間が長いので、スロートレーニングと同じで、 乳酸がたまる良いトレーニングになる。これだけではスピードがないジジイの空手になってしまうが、スピードに関しては、 自主トレで鍛えておけばよい。

途中の休憩中に、師範とマンツーマンで二十四歩の形の練習をする。私も時々は自主トレで練習しているが、この形は 緩急が非常に難しい。師範に模範を見せていただくと、それを痛感する。 師範は年寄向けの形と仰っていたが、私には 形を相当やり込んだ経験豊富な人間しか人前で見せられない老獪な形と感じられる。休憩後は、Iさんに残りの手刀受を 教える。ここまで練習してから、Iさんを真ん中にして皆で平安初段の形の練習をする。正に『真似して覚える』練習である。 何度か練習した後、今度はIさんに基本一本組手のやり方を教える。これは受けと突きの応用練習であり全くの初心者に 教えるのは多分初めてなので、少してこずる。大体要領が呑み込めたところで、皆でローテーションで練習する。 基本一本組手に関する師範のお話しは、なかなか興味深い。そういえば、私の現役時代は自由組手はあまりなく、ひたすら 真剣勝負のように基本一本組手をやっていた記憶がある。突き手も受け手も青あざだらけだったような‥‥。 Iさんも段々慣れてきたが、慣れるのが精一杯のところのようだ。 しかし、師範が仰るように、最初からできれば誰も苦労しない。 できないから悔しくて練習する。そして、何度か練習するとできるようになる。その繰り返しで、空手は上達する。 これからも頑張って下さい。押忍、ありがとうございました。

師範のお言葉
・攻めは正面、受けは半身。
・追突で突き手の肩が前に出て半身になってしまうと、突き手を引っ張られて簡単に体勢を崩される。
・基本一本組手は、元々の空手にはなかったが、本土に伝わった時に剣術を基に作られた真剣勝負。
・従って、一日に何百回と巻きわらを突いて鍛えて、突きが当たるか受け切るかの勝負をしていた。
・何度も繰り返し練習しないと空手は上達しない。一回や二回でできたら誰も苦労しない。


10.05.14(金) 仕事が長引き名大道場金曜練習に参加できず、勤務後に会社体育館で自主練習

基本:自然体中段突50、騎馬立三本突30、前屈立逆突左右各30、移動基本追突を二挙動で、同じく一挙動
    カーテンに結び目を作って結び目を的に前屈立その場前蹴左右各30、同じく蹴上、蹴込、回蹴
    自然体からその場前蹴左右交互30、同じく蹴上、蹴込、回蹴、裏回蹴
    移動基本上受・裏拳・逆突、同じく外受・逆突、内受・刻み・逆突、手刀受、手刀受・刻み前蹴・貫手
形:慈恩一回のみ

月曜日の大きな会議があり、今日はその準備で一日がつぶれた。今回は私だけが頑張って何とかなるものではなく、 他部署との調整が必要で、それが定時後までずれ込んだため、残念ながら名大金曜練習は欠席となる。私は技術屋として 他の人間ではできないスキルがを持っているという自負があり、複数の上司からそれなりに評価されているようである。 普段は計画的に仕事を調整しているので、金曜練習の日だけ早く仕事を切り上げても、今まで文句を言われたことがない。 しかし、会社の仕事が共同作業で成り立っている以上、ここでスタンドプレーをして信頼を台無しにしては元も子もないので、 今日は仕事をやり切ってから会社体育館で自主練習をすることにした。

自主練習は、基本を中心にやることにするが、最近マンネリ気味になっているため、思い切って蹴りの練習をメインに メニューを組んでみた。まず、自然体中段突から移動基本追突までで身体を温めておいてから、いつもの受けの練習ではなく 蹴りの練習に入る。天井から床にぶら下がっているカーテンを束ねて胸に位置辺りに結び目を作って、それを的に前蹴の練習。 同じく、蹴上、蹴込、回蹴。蹴りが届く高さに合わせて、その都度結び目の位置を変える。本当は、名大道場でやるように 相手の掌を的にすると的の大きさ・当てる感覚が丁度いいのだが、一人練習でも工夫すれば似たようなことはできる。 最後に蹴りの練習の仕上げとして、自然体その場蹴りを一通りやる。回蹴の時、鏡に映った蹴りを見ると、腰が入っておらず 尻が出ていることに気付いた。足を横に上げてストレッチをする時、尻が出ている状態を『犬の小便』というと師範から 教わったことがあるが、腰が入っていない悪い姿勢のことを言う。 従って、尻が後に出ている回蹴は、『犬の小便』蹴りである。要するに軸足側の腰が後に引けているので、 腰が入っていないのである。対処法は、蹴りを遠くに伸ばすようにすれば、自然と軸足の腰が前に出る。 どうも、今日の練習で的に当てることを意識し過ぎて、蹴りを遠くに伸ばすことが おろそかになっていたようだ。裏回蹴も同じで、極めの瞬間に身体を反る感覚で蹴りを伸ばすようにしないと、『犬の小便』 になってしまう。ここまでやると下半身がヨレヨレになってきたが、頑張って移動基本受けの練習と慈恩(一回で限界)まで 練習して、本日の自主練習終了とする。


10.05.07(金) 名大道場金曜練習

基本:移動基本追突、同じく三本突、上受、外受、内受、手刀受、かがんだ相手の背中越しに前屈立その場前蹴
    フェンス越しに前屈立その場回蹴(正中線に構えた相手の手に当てる)、昇級審査用移動基本
形:平安初段、二段、平安二段の指導、抜塞大
組手:自由組手で交互に逆突を極める練習、私は主審の練習

5月に入って一気に春を通り越して初夏になったような陽気が続く。連休中はあまり自主トレできず、一昨日と 会社が始まった昨日に形の少し練習をした程度。連休中に心身をリフレッシュしたかったためであるが、普段と 違うことで身体に刺激を与えたくて5/3に東山公園の一万歩コースを走りに行った。 早朝なので、まだ動物園の 周辺も静かで、爽やかな朝の空気は走るのにうってつけ。落葉や土のコースなので膝にも優しく、適度なアップダウンは 足腰の筋力アップにも最適で、一周5km弱のコースを気持ちよく飛ばして二周した。平坦なところを走るランニングよりも、 このようなクロスカントリーの方が筋力だけでなく心肺の負荷が大きく、良いトレーニングになった。 5/5は子供たちととキャッチボール、サッカーや短距離走をして遊ぶ。真剣にやると結構馬鹿にならず、肩や足が筋肉痛になった。 クロスカントリーもそうだが、またにはこのような刺激を与えるのも、身体がリフレッシュされて良いものだ。

さて、今日は連休明けの最初の練習である。参加メンバーは先週と同じく、4年目の女性Yさん、3年目のS君、 新人のSN君と私の4人である。まずは基本練習から始まる。練習内容はほぼ先週と同じであるが、新人のSN君も 少し慣れてきたため二挙動の練習はなく一挙動のみ。最近頑張って練習している3年目のS君はさすがに動きが速い。 筋肉痛が残る私はワンテンポ遅れているが、身体が温まるに従って動きが快調になる。新人のSN君は腰の位置が高いため、 師範から腰を落とすように注意を受ける。腰を落とすことが松濤館流の真髄であるため、常に心掛けるようにしたい。 新人と一緒に練習していると、基本について考えることが多い。その一つとして、上受、外受、手刀受は全て突き手を 受け流す方向に受け手を捻るのに、なぜ内受だけ反対の方向に捻るのか‥‥、ということである。理由の一つは、 受け流す方向に捻ると脇が締まらず開いてしまうことだと思うが、 最大の理由は、内受は『受け流す受け』ではなく 『弾き飛ばす受け』であるためのように思われる。互いに逆方向に回転するコマは引き合うが、同じ方向に回転するコマは 弾き合う(いわゆるベーゴマ遊びがこれ)のと同じ理屈である。こう考えると、受け技一つとっても非常に奥が深い。 回蹴の練習は先週より難易度が高く、フェンス越しに蹴るだけでなく、正中線に構えた相手の手に当てなければならない。 もし回蹴が当らなければ振り出しに戻って最初から回数を数えることになるので、みんな必死になって練習する、 試合で狙いを外さず一本取るための練習でもあるが、師範のモチベーションの高め方は本当に上手い。私と組んだ新人の SN君までが頑張って、狙いを外さず私の手に当てていたのには驚きである。

続いて形の練習に入る。SN君、平安二段まで順番は一通り覚えたようだが、やはり腰が高いし、腰の位置が上下している。 皆で一緒に練習した後、SN君とマンツーマンで腰を落とすことをメインに平安初段・二段を練習する。見本となるため私も 一緒になって練習しているので、私自身が腰を落とすことを十分意識する必要があり、自分自身の練習にもなる。また、 前屈立で移動した前足が着地する瞬間に突き・受けが極まるようにするという、突き・受けのタイミング教えた。 移動基本・形とも、これは基本である。実は自由組手になると、前足が着地する瞬間にはもう突き終わって残心に入るという、 いわゆる高速上段突・中段突がよくある(相手より少しでも早く打とうとするとそうなる)が、まずは基本から覚えるしかない。 最後に組手練習であるが、本日は自由組手で基本技である中段逆突を確実に極める練習。私は久し振りに主審の練習をやった。 最初はカンが戻らずにモタモタしていたが、何事もやらなきゃ始まらないであり、やっているうちに審判動作を思い出してきた。 女性のYさんや新人のSN君の突きを有効技として取れなかったのだが、師範からその理由を聞かれて、気合が小さいのと 間合いの問題と答えたが、師範のご解答は、『踏み込みが足りない』、『突きのタイミングが遅れている』であった。 『突きのタイミングが遅れる』と、気合が入らず、間合いも取れない。私は表面を見ているだけであり、その根本にある 原因まで見えていなかった。なるほどと納得。主審の練習も本当に勉強になる。 何とかここまで分かるようになりたいものだ。 8時ジャストまで練習して、本日の練習終了。皆さん、お疲れさまでした。押忍、ありがとうございました。

師範のお言葉
・松濤館流の基本は、腰を落とすことにある。そのためには、まず歩幅を広げること。
・回蹴は相手の正中線まで届かないといけない。また、組手で一本を取るためには狙いを外さないこと。
・選手も審判も、気合とメリハリが大事。
・「引き分け」と「取りません」の動作は、手刀受のように手首をひねらないこと。


10.04.30(金) 名大道場金曜練習

筋トレ:騎馬立、前屈立、後屈立で腰を落として耐える練習。
基本:移動基本追突、同じく三本突、上受、外受、内受、手刀受、かがんだ相手の背中越しに前屈立その場前蹴
    フェンス越しに前屈立その場回蹴、昇級審査用移動基本
形:平安初段、二段、平安二段の指導、抜塞大
組手:中段追突vs鉄槌落し・上段逆突(慈恩の応用)、中段追突vs掌底受・中段逆突(同じく慈恩の応用)
中段追突vs掌底受・掌底打(同じく…)、上段追突vs開手十字受・右手で相手の突き手を掴んで左手刀打(平安五段)
同じく更に肘を極めて倒して下段突

私は昨日からゴールデンウィークの長期連休に入り、5/5まで休みである。色々とあって精神的・肉体的に疲労が たまっているので、この休みでリフレッシュすることにする。ただし、あまり休みが長いと身体がまなってしまうので、 名大練習が暦通りであり休みでないのがありがたい。さて、本日の練習参加者は、4年目の女性Yさん、3年目のS君、 新人のSN君と私の4人である。SN君は真面目にも道場に一番乗りしたのはいいが、道場に誰もいなかったので 帰りかけるところであったが、ちょうど私が道場のある体育館に入ろうとするとするところで出会ったので、 なんとかセーフであった。こんなことで、折角の大事な新人を逃してはもったいないので間に合って本当に良かった。 練習はまずは、筋トレとして騎馬立、前屈立、後屈立で腰を落として耐える練習から始まる。私はSN君のそばで 彼の立ち方を指導しながらやったが、SN君は先々週よりは後屈立がうまくなっている。次に、早くSN君に覚えて もらえるように、SN君を真ん中にして移動基本の練習。『真似して覚える』という師範の練習方針の一環である。 まずは二挙動で、続いて一挙動。二挙動の練習も、一挙動づつスピードをつけて練習するので初心者用の練習といっても 真剣にやると結構きつい。かがんだ相手の背中越しに前屈立その場前蹴、フェンス越しに前屈立その場回蹴という 蹴りの練習は、いずれも膝の抱え込み(前蹴は前に、回蹴は横に)と蹴りのスナップのための練習であるが、時々 膝をフェンスに引っ掛けながらもSN君は一応それなりに蹴りができている。身体はまだ硬いが、磨き甲斐があり 楽しみである。いつものごとく基本練習はハードであり、回蹴の練習の頃には、皆汗だくとなる。

続いて形の練習に入る。まず、SN君のために平安初段を5回練習する。次に、平安二段もゆっくりと練習する。 途中で、師範から手刀受の解説が入る。 手刀受で最後に手首をひねることについて、受ける時に受け流す意味もあるが、 今日は攻撃技として手刀打を使う場合の説明である。手首をひねらない時(いわゆるプロレスのカラテチョップ)と 手首をひねる本当の空手技との違いを、私の腹を実験台に解説。師範の手刀打は重いので、私は威力の違いを身をもって体感。 他の学生にも、私は胸ならぬ腹を貸す。私もS君を実験台にするが、当てた時の感触が全く違うことを確認。学生たちも 身体で納得したようである。他にも、内受の添え手、貫手の添え手についても師範の解説があり、 『形(かた)は、単に形(かたち)を覚えるだけでなく意味を知りながら練習することが大切』という師範のお言葉を噛みしめる。 そういえば、先週の抜塞大の練習の時に、手刀受から両腕を上受の位置に構えながら自然体になる動作のところを 私は今まで上受の動作と解釈していたが、師範から上受のように最後に手首をひねらないことというご指導をいたただいた。 その意味についてずっと考えていたが、恐らくこの動作は、相手に両襟を掴まれた時に下から相手の腕を押し上げて外す意味に 違いないと思う。従って、手首を返すのは相手の腕を外す時であって、上受のように腕を頭上に構えた時ではない。 また、相手の両腕を上に持ち上げて外すことによって、相手の両脇ががら空きになるところを次の両鉄槌を打つ。 この解釈の方が合理的なようだ。

皆で、平安二段を3回練習した後、私はSN君に平安二段の指導。例によってSN君と一緒になって練習するが、 時々SN君の悪いところを直してあげる。 特に内受がダメで『水平に受ける』ことができておらず下から掬いあげるような 受けになっているため、動作を三挙動にして身体の前でXを作る挙動を入れた。これはかなり前に師範が初心者を指導 する時にされていたご指導法で、ふと思い出しSN君にちょうど良いと思ってやってみた。 少しづつだが良くなってきたので、 効果はありそうである。最後は、また皆で形の応用の組手練習で、慈恩と平安五段にある接近戦の技を練習する。最初の 鉄槌落しでの受けで、4年目の女性Yさんの突きが意外と重いので驚いた。Yさんは学業が忙しく練習を中断していた時期が あったが、それ以外は割と真面目に練習に来ている。3年目のS君もそうであるが、やはり地道にやっている人は確実に 上達していると思う。Yさんはまたしばらくすると忙しくなるそうだが、なんとか卒業まで頑張ってほしい。いくつかの 技を練習して、本日の練習終了。押忍、ありがとうございました。

師範のお言葉
・手刀受は攻撃技にもなり、最後に手首をひねることによって威力が増す。
・形(かた)は、単に形(かたち)を覚えるだけでなく意味を知りながら練習することが大切。
・掌底打は、脇を締めて肘を曲げたまま打つ接近戦用の技。
・試合用の遠い間合いとは別に、接近戦用の技もできるようにすること。


10.04.23(金) 名大道場金曜練習

筋トレ:腕立50、スクワット100
基本:移動基本追突、前屈立その場前蹴左右各50、自然体回蹴左右交互50、昇段審査用移動基本
形:平安三段、四段、慈恩、抜塞大
組手:自由一本組手

先週の金曜練習で体験入部して練習したSN君が入部してくれたのでSN君の歓迎会をやるため、本日の練習はいつもより 30分早く終わることになった。 普通、練習時間が短くなると楽に思えるかもしれないが、名大道場は違う。短くなった分だけ、練習の密度が 濃くなるのである。今まで、1時間で終わった練習が、通常の2時間の練習より楽だったという記憶はない。間違いなく、 1時間で終わった練習の方がきつい。 今日の練習が終わった後で学生たちにも聞いてみたが、やはり足が棒のようになったりして、きつかったそうだ。 短い時間の中で最大限の練習効果を引き出す、このような師範のご指導は本当にすごいと思う。

ともあれ、四年目になったT君、女性Yさん、三年目のS君、他道場の茶帯君と私の5人で練習を始める。 (新入部員のSN君は練習が終わる頃まで用事で欠席)まずは筋トレから。 ここで筋肉を疲労させてから(乳酸をためてから)基本練習に入るのがミソで、正しい前屈立を心掛けて練習すると物凄い 練習効果がある。これって今はやりの加圧トレーニングと同じ原理なんだろうな、と思ったりする。足が棒になったと学生が言うほど ではないが、私も蹴りの練習で30回を超えると足が上がらなくなってきたが、ここからが練習だ気合を入れて頑張る。仕上げは、 昇段審査用移動基本を3回繰り返す。わずか30分しか経っていないのに、その頃には皆汗だくである。続いて形の練習に入る。 師範による慈恩の形の解説をお聞きして、形の意味を理解して形を練習することが大切であると改めて感じた。 本日の練習の最後は、自由一本組手で締め。ちょうど終わりがけにSN君が道場に来てくれたので、一緒に練習終了の礼をする。 練習後の歓迎会では、ハードな練習の後のビールが実においしく、またお互いの自己紹介と質問コーナーで大いに盛り上がった。 こんな良い雰囲気がずっと続いてくれるといいな…と思う。押忍、ありがとうございました。

師範のお言葉
・前屈立は、膝の裏側が直角、そうすると膝の前側はかかとより前に出る。そのぐらい深く膝を曲げること。
・慈恩の卍受からの鉤突は、自然に円を描くように打つこと。
・慈恩の最後の弓突の前動作は、上段を守りつつ相手の突きを掴んで引っ張り込む意味。
・形の意味を知っていると知らないとでは、形を見れば差ははっきり分かる。


10.04.16(金) 名大道場金曜練習

体験入部者の指導:
  礼儀作法、正拳の握り方、自然体中段突、前屈立の立ち方、前屈立移動、自然体から前屈立下段払
  移動基本追突、その場逆突、皆と一緒に平安初段(やりながら覚える)、後屈立の立ち方
  レの字立ちから膝曲げ→後屈立、同じく手刀受を加える、自然体から後屈立・手刀受、平安初段の反復練習
  上体だけで受けの練習、自然体その場前蹴、同じく回蹴、蹴上・蹴込は説明のみ、もう一度皆と平安初段
  刻みvs流し受けながら逆突、流し受けながら逆突の練習、刻みの練習

暖かくなったと思えば、真冬なみの寒さに戻ったり、今年の春は寒暖の差が大きい。先週末は東京に行ったり、色々とあったので さすがの私も疲労がたまったのかまたもや今週も体調を崩しかけたが、身体を労わりながら自主トレをやって血行を良くすることによって どうにか持ちこたえた。 空手の健康維持に対する効き目はてきめんである。ちょっと風邪気味ぐらいなら、練習で汗をかいた方が早く治る。 本日の練習は、体験入部の学生SN君が来たので、私は師範から指導を仰せつかる。昔の私だったら、いらぬ細かなウンチクを垂れていたと思うが、 これまで何人かの学生を見てきて、初心者はとにかく一緒にやって見せて覚えるのが一番と感じるようになっている。 師範からも、 子供に対する豊富なご指導経験から『マネをさせて覚えるのが一番早い』とのアドバイスがあった。旧日本海軍連合艦隊司令長官の山本五十六の言葉にも、 『やって見せ、言ってきかせて、させて見せ、ほめてやらねば、人は動かじ』という有名な言葉がある。一番最初は、やはり『やって見せ』である。 従って、自分も一緒になってSN君と練習する。子供はうまい人の動きを見て無心に真似る。上手に真似る子供は上達が早い。大人でも同じで、 下手な知識はかえって上達の妨げになる場合があり、最初は何も考えずに真似をした方がいい。

まずは、道場に出入りする時の礼を始め、正座、立礼などの礼儀作法から教える。続いて、正拳の握り方、自然体中段突、前屈立の立ち方と 定番コースで教えるが、初めてにしては様になっているので聞いてみたら、案の定、小学校の頃に少し空手をやったことがあるそうだ。 前屈立の前後移動をやらせてみたら、初心者によくある腰の上下動や上体が前のめりになることもなくそれなりにできていたので、 時間の許す限り一通り基本を教えることにする。下段払と移動基本追突ができればあとは何とかなるので、まずこの二つを練習する。 逆突まで教えたところで師範からお呼びがかかり、SN君を皆で囲んでサポートしながら平安初段の練習をする。さすがに手刀受は教えていないので ダメだが、あとは何とかついていけたようだ。休憩の後、後屈立の練習から始める。後屈立は前屈立より難しいので、一緒になって繰り返し練習。 その後、平安初段を何度も練習する。大体できるようになったので、上体だけで上受、外受、内受の練習をする。上受は比較的いいのだが、 外受が上から落とす受けになったり、内受が下から掬いあげる受けになっているので、『肩の高さで水平に受ける』ことをやって見せて教えた。 しかし、これは今までの経験から簡単には直らないので、これ以上細かな注意はせず、受け手を肩の高さに持ってくることだけ注意した。 蹴りも前蹴と回蹴は、細かな動きは別として一応できるようである。蹴上・蹴込のような横蹴系はやったことがないそうなので、説明していると 再び師範からお呼びがかかり、皆と一緒に仕上げの平安初段を練習する。

最後は、組手練習。自由組手はやったことがないそうなので、刻みvs逆突の体験練習。小学生では普通、自由組手はやらないので、 当然ながら自由組手のステップができておらず、逆突が伸びない。ちょっとだけでも組手のステップを教えてあげればよかったかな? ともあれ、 入部してもらえたら師範も私も先輩学生も懇切丁寧に面倒見ますよ。期待しています。押忍、ありがとうございました。

師範のお言葉
・あまり細かいことを言わずに、マネをさせて覚えるのが一番早い。


10.04.07(水) 用事のため名大道場金曜練習出席できなくなり、会社体育館で自主練習

基本:自然体中段突、自然体から腰を落として追突、同じく三本突、上受・逆突、外受・逆突、内受・刻み・逆突
    手刀受のみ三挙動で、手刀受・刻み前蹴・貫手、前蹴(戻す)・刻み前蹴・刻み前蹴・前蹴(前進)
    同じ足で二連続蹴上・足を替えて蹴込、回蹴(戻す)・刻み回蹴・刻み回蹴・回蹴(前進)

急遽、金曜日に東京へ行かなければならなくなり、残念ながら今週の名大金曜練習に出れなくなってしまった。やむを得ず、 風邪のリハビリを兼ねて会社の体育館で勤務後に自主練習を行う。普段の自主練習はジャージでやっているが、風邪で ダウンしていた今回のように一週間以上も道着に袖を通していないと、どうも落ち着かないので道着持参で出勤する。 先週の木曜日から土曜日までは一日中寝ていた状態なので、少しづつ身体を練習に慣らしていく。月曜日に少しだけ 形の練習をやっていたので、思ったほど体力は落ちていない。やっぱり腰を落とすことが松濤館の基本と思い、自然体から 腰を落とす練習をメインにやる。病み上がりなので、セットの間のインターバルを少し長めに取って身体を労わる。 手刀受だけは、先々週の練習で師範からご指導を受けているため、最後の受け手・引き手を同時に捻ることを意識して 三挙動に分けて練習した。たまには、このように基本に立ち返る練習も実にいいものだ。蹴りの練習は、不器用な足を使いこなす ことを意識して、普段あまりやらない練習をする。よく、『足の力は手の3倍』というが、その代り、足は3倍不器用 だと思う。従って、足を使いこなすためには本当は手の3倍練習しないといけないのだが、凡人にはなかなかそこまでできない。 だから、少しでも足を使いこなすことを意識して練習するしかない。基本のみであったが、約一時間良い汗を流すことができた。


10.04.02(金) 風邪のため名大道場金曜練習欠席

昨日からの風邪のため、残念ながら練習欠席となりました。自らの体調管理など甘く、不徳の致すところです。 ご愛読の皆さまには伏してお詫び申し上げます。m(__)m


10.03.26(金) 名大道場金曜練習

基本:自然体中段突、同じく突き手側の腰を少し引いてから中段突、秘伝の突きの練習
    この要領で移動基本三本突、前屈立で正対と半身の練習
形:壮鎮、平安初段、三段

本日はいつも練習にきている2年目のS君が用事で来られず、他の学生も春休みで実家に戻っているため、 師範とのマンツーマン練習となる。桜がちらほら咲き始めたと思ったら、まるで真冬のような寒さに逆戻り。 でも、昨日は名大の卒業式もあり、季節は着実に春に近付いている。 人生もまた寒暖を繰返すが、時の流れは 止まることなく進む。なんとか身体が動く限り、空手を続けていきたいものだ。

練習はまず、自然体中段突から始まる。続いて、突き手側の腰を少し引いてから中段突。以前、逆突での腰の 使い方を覚えるためにこの練習をやったことがあるが、今日の練習の狙いは全く違っていた。誠に申し訳ありませんが 詳細はご容赦いただきたいのですが、秘伝の突きと言うべきものがあり、それを突くためには呼吸と腰の使い方が 大事で、そのための練習であった。実際に、師範の基本の突きと秘伝の突きを掌に受けて比べてみると、全然威力が 違っている。私も師範の掌に当ててみるのだが、最初は全く感触がつかめなかった。何度か繰り返すうちに、段々と できるようになってきた。実はこの突き方は、もっと極端であったが、名古屋市のトレーニングセンターに筋トレに 行った時に、武道場で他流派の師範クラスの人が練習しているのを見たことがある。 その時はなぜそんな突き方を するのか理解できなかったが、今日の師範のご指導でなるほどと腑に落ちた。たとえ流派が違っても同じ空手なら、 突きを追求していくとこうなるのだと納得である。 至近距離バージョンも練習していると、3年目の女性のYさんが やってきた。Yさんの準備運動の間、私は壮鎮の形の練習。壮鎮立がまだまだダメなようだ。師範からご指導を受ける。

Yさんが練習に参加したところで、まず腕立50回、スクワット100回の筋トレ。つづいて、私がやった秘伝の突きの 練習をYさんも練習する。もともとの基本の突きが、呼吸・腰・手首の締めができていないため、秘伝の突きも なかなか極まらない。しかし、これまた繰返し繰返し練習すると、それらしき突きが出せるようになった。 Yさんへの見本として師範の至近距離バージョンの秘伝の突きを実際に腹に受けてみると、腹を突き抜けるような衝撃があった。 次に、同じ要領で移動基本三本突を練習する。秘伝の突きを意識して出すために、三本突の一本一本スピードをつけて、 かつ止める。 この練習は、普段の三本突ではおろそかになりがちな二本目の突きが手を抜けず、結構体力を消耗する。 師範いわく、『身体を作るための練習だ』 確かにこの突きを出すためには上体よりも足腰が大事で、良い鍛錬である。 前屈立の正対・半身の練習をした後、それに注意して平安初段を練習する。突き(正対)と受け(半身)の基本練習としては、 平安初段は最適であり意識して練習する。師範が帰られた後、Yさんのために平安三段を何度か繰返し練習した。 本日の練習、大変お疲れさまでした。押忍、ありがとうございました。

師範のお言葉
・実際に突きを当てたり当てられたりしないと、突きの感覚が会得できない。
・前屈立の正対と半身とで前膝の位置を動かさないこと。
・突きは正対、受けは半身を意識して基本や形の練習をすること。
・手刀受の引き手も受け手と同じタイミングで捻る。
・壮鎮立の両膝の張りが甘い。最初の方の動作を準備運動にして、スピードをつけてもできるようにする。


10.03.19(金) 名大道場金曜練習

形:平安三段、慈恩、抜塞大
組手:平安三段の応用として、肘受・裏拳、肘受・背手打

今週は仕事が忙しく、いつもなら月曜日をメインにやる自主練習も、水曜日になってしまった。四十代も 後半となると、以前に比べて練習の疲れが抜けにくいのを実感する。どうも運動をよくやる人間は、酸素を よく吸収するためか、身体がサビやすいようである。 正確には身体に有害でガンの原因にもなる活性酸素が たまりやすい。若いうちは、この活性酸素を分解する酵素が沢山あるので問題ないが、段々歳を取ると 活性酸素を分解する酵素が減少していき、活性酸素の害が出やすくなるらしい。 練習の疲れが抜けにくいのも、 それが原因と思われる。従来からビタミン類が抗酸化作用があるとしてサプリメントに取り入れられている。 (ビタミンA、C、Eなど) 近年では、うっ血性心不全の治療薬として利用されてきたコエンザイムQ10が、2001年に 一般にも販売可能となってから、その抗酸化作用が脚光を浴び、アンチエイジングのサプリメントとして 人気があるようである。(インターネットで検索するとコエンザイムQ10関連のHPが一杯見つかる) 私も一ヶ月前 ぐらいから試してみている。まだ効果のほどはよく分からないが… 長く空手を続けるためには身体のケアは 非常に重要なので、他にもいろいろ試してみたい。と言って、酒はやめられないが。

さて、仕事が長引いて疲れが取れないまま、途中から練習に参加。体調が悪くても、悪いなりに頑張る、 ただし身体を労わりつつ頑張る、人生はまだ長いのでこんな心構えも必要だ。本日の練習参加者は、2年目のS君と 私の二人だけ。常々、参加者が少ない時は早く練習を終わることがあると師範が仰っていたが、私が来るまで 待っていた師範には本当に感謝です。既に基本練習が終わっていて、平安三段の形の練習から参加する。 私は、疲れがたまっているためなかなか身体が温まらず、エンジンの掛かりが遅い。先週の練習と比べると身体が重く、 若いS君にスピードで負けている。いつもの私ならムキになって張り合うのだが、今日は無理せず今日の体調で できるベストを尽くすことにした。色々と師範からご指導をいただいたが、中でも抜塞大の最後の方の、右手刀受を 後方に向きを変える時、実は倒し技があるということには驚いた。(書くかどうか迷いましたが、詳細はご容赦下さい) 今まで、何も考えず数えきれないぐらい練習してきた動作の中に、そんな意味が隠されている!! これだから、 本当に空手は面白い。まさに前途遼遠、まだまだ知るべきことは多いです。 押忍、ありがとうございました。

師範のお言葉
・引き手の脇を締めること。引き手は背後への猿臂打に応用できる。
・中段突の位置は、肩の高さよりほんの少し下。下げすぎると下段突。
・従って、手刀受の位置も肩の高さ。下げ過ぎないこと。
・慈恩の卍受から鉤突の時、引き手は自然に引くこと。
・抜塞大の右手刀受を後方に向きを変える時、前足の運びは少し内側に寄せるのが自然。
・裏拳の場合は、引き手は握る。開手で打つ背刀打では、引き手も開手。


10.03.12(金) 名大道場金曜練習

基本:腕立・腹筋・スクワットの順で各50回、前屈立左右切返し、その要領で逆突左右切返し
    二挙動で移動基本追突、同じく上受、外受、内受、手刀受、相手の手に前蹴を打つ、同じく回蹴
    自然体から蹴上左右交互30、同じく蹴込、昇級審査用移動基本
形:平安三段
組手:基本一本組手

本日は師範が所用でいらっしゃらないので、私が練習の面倒をみることになった。学生は期末で色々と忙しいらしく、 参加者は3年目の女性のYさんと2年目のS君と私の3名。先週の練習メニューは茶帯前の2人の鍛錬には非常によいので、 今日も先週とほぼ同じ練習メニューとする。まずは筋トレで身体を温めてから、前屈立左右切返しの練習に入る。この練習を やると腰の切れがよくなり、前屈立の後膝が真っ直ぐに張れるようになる。追突や逆突を打つ時の腰の使い方と同じなので、 先週の練習で師範が仰っていたように間違いなく強くなれる。また、腰の切れは組手にも生きるはずである。逆突の切返しも 練習した後、二挙動で移動基本の練習をする。 この練習のポイントは、前屈立移動を早くすることと、受けをしっかり極める ことを分けて練習するということである。一挙動目で腰を正面に正対させたまま素早く前屈立移動、二挙動目で半身になると 同時に受けを極める。一挙動でやるよりも、二挙動でやった方がかえって技の正確さに誤魔化しが利かない。 ある程度上達しても 時々このような練習で技の正確さを確認するとよいと思う。

次の蹴りの練習で、S君の前蹴が腰が少し回ってしまった状態に なってしまっている。 前蹴は腰を回すのでなく、追突と同様に軸足側の腰を前に押し出す感覚で蹴る。だから実は追突と前蹴では、 腰の使い方と後足からの力の伝え方はよく似ている。これは実際にサンドバックを使って当ててみると実感できる。 続く回蹴は、 私は先週は監督との打合せのため回蹴の練習ができなかったのでS君相手に練習するが、今日は調子がよく頭の上に構えたS君の 手に回蹴が届く。ようやく、左膝靭帯を怪我する前に長身の留学生相手に回蹴を上段に届かせていた頃の状態に戻りつつあるようだ。 S君は回蹴を打った後、両手を下げてガードがら空きの状態になってしまうため、相手の反撃に備えて構えるように注意した。 このような普段の練習でも、相手の反撃に対する防御を常に心掛けることが大事だと思う。 動きを忘れないように蹴上・蹴込の練習もやって、最後は昇級審査用の移動基本で仕上げる。

形の練習は、茶帯前の2人のために平安三段を徹底的に練習する。5回繰り返し練習した後、一人一人、昇級審査方式で 平安三段をやってもらう。Yさんは身体が柔らかく技は綺麗だが極めと気合が弱い、S君は練習でほほ皆勤賞だけあってかなり 上達しているが身体に力が入り過ぎで動きがギクシャクしている。それぞれに課題があり、私のようなレベルでは直してもらうにも 直し方をうまく表現できずなかなか難しいものだ。最後に、基本一本組手を練習する。 2人とも気合が小さく、極めが甘い。 自由一本組手もそうであるが、これができないと試合で審判に有効技として取ってもらえない。頑張って下さいネ。 押忍、ありがとうございました。


10.03.05(金) 名大道場金曜練習

基本:腕立・スクワット・腹筋・腕立の順で各50回、前屈立左右切返し、その要領で逆突左右切返し
    二挙動で移動基本追突、同じく上受、外受、内受、手刀受、相手の手に前蹴を打つ、同じく回蹴
形:平安三段

最近暖かい日が続いており、まるで一気に春が来たようである。日曜日に名大空手道場のイベントがあり、 その準備と後片付けで忙しかった関係で思うように自主トレができなかったが、かえって良い休養になったのか 慢性的におかしかった膝の調子がちょっと良くなってきた。身体をいじめるばかりでなく、たまには休養も大事だと あらためて思う。さて、本日の練習は春のような暖かさの中、筋トレから始まった。例によって、腕立・スクワット ・腹筋を各50回、更に今日はもう一度腕立50回。 ただの腕立ではつまらないので、私は拳立でこなす。昨日の マシーンによる筋トレで筋肉はまだ少し張っているが、これくらいはまだ大丈夫。続いて、騎馬立から前屈立左右 切返しの練習。前屈立切返しは、私は時々自主練習しているが、今日はこれを何度も繰り返し徹底的に練習する。 上体は正面に向けたまま肩を回し込まないように注意して、下半身だけ素早く切り返す。この練習は、腰の切れを 作るためのものである。突きは腰の切れで打つ。真剣にやると、腰回りと膝の筋肉を酷使するのでかなりハード。 同じ目的で私は、9kgのダンベルを持って逆突の練習をやることがある。これも、9kgとなると上体の筋力だけでは 突きができず、自ずと腰を切るようになるからである。続いて、前屈立切返しの腰の使い方の要領で、逆突切返しを 繰返し練習する。ここまで練習すると、汗ダクダクとなりとても良い鍛錬である。

次に基本を初心に帰って徹底的に練習するため、移動基本を二挙動で練習する。二挙動なら楽と思われるかも しれないが、これまた真剣にやると一気にやる一挙動よりもきつい。師範から、『基本練習はきちんとやればきつい、 身体を錬り上げるためにやるものだ。』とのお言葉があった。移動基本受けの練習は、学生の受けに対して私が突きを 入れる。まだまだ学生の受けは緩い。突きを弾き飛ばすぐらいでなれけば。私の学生時代は腕はあざだらけであった。 ただし、手刀受に関しては秘伝というべき技がある。誠に残念ながら詳細はご容赦いただきたいが、秘伝通りにやると 師範の重い突きが受かるのも事実だ。手刀受一つとっても、やはり空手の道は奥深いと思う。

蹴りの練習は、 構えた相手の手を的に前蹴、回蹴の練習。蹴りの瞬間に軸足を返す(軸足のつま先の向きを変える)のがポイントである。 2年目のS君は、抱え込みの時点で軸足が開いてしまっているため、前蹴に威力がない。師範のご指導を受けて少し よくなったが、蹴りの瞬間に腰が正対せず横を向くなど、まだまだ修行が足りない。師範はサンドバック練習は あまり良くないと仰っていたが、私は力を入れる方向の確認のために会社体育館のサンドバックを蹴ることがある。 ただし、やりすぎるとスナップが利かず押し込むだけの蹴りとなるので、確かにサンドバック練習は突きも蹴りも注意が必要なようだ。 続く回蹴も軸足を返すのだが、本日の練習では学生が基本ができていないので言わなかったが、実は 踵を軸にせず親指を軸にして回蹴を打つと、蹴りが伸びる。更に軸足を前にスライドさせると、いわゆるスライド回蹴 となり、伸びる回蹴になる。 私はそこまでうまくできないが、一年前まで名大道場に参加していた大学院生が組手で 見事なスライド回蹴を打っていたのを覚えている。私は途中から監督との打合せがあり回蹴の練習に参加できなかったが、 何とかマスターしたい技である。本日の練習も色々と得るところがありました。学生の皆さん、頑張りましょう。 押忍、ありがとうございました。

師範のお言葉
・前屈立切返しの時は、上体は正面を向けて、肩を左右に回し込まないこと。(腰から下だけ切返し)
・前屈立切返しで腰を切る要領で、逆突切返しをやること。
・基本練習はきちんとやればきつい、身体を錬り上げるためにやるものだ。
・青あざができるぐらい受けの練習をしないと、本当の受けは身につかない。
・前蹴は下から蹴り上げるのではなく、コンパクトに抱え込み直線的に押し込む。
・前蹴を蹴る瞬間に、軸足のつま先を外側に向ける。
・回蹴も蹴る瞬間に、軸足のつま先を後側に向ける。


10.02.26(金) 入試のため体育館が使用できず、名大道場金曜練習はお休みです

誠に残念ながら、体育館が使用禁止となり練習はお休みのため、今週は練習日記もお休みとさせていただきます。 また来週からよろしくお願い致します。 m(__)m


10.02.19(金) 名大道場金曜練習

基本:腕立・スクワット・腹筋を各50回、移動基本追突、三本突、上受・逆突、外受・逆突、内受・逆突
    手刀受・貫手、前蹴、蹴上、蹴込、回蹴
形:平安初段〜五段、観空大、慈恩、抜塞大
組手:自由一本組手、上段追突vs上受・裏拳、中段追突vs外受・裏拳、中段追突vs流受・手刀打
    上段追突vs流受・掌底打、中段追突vs流受・猿臂

今週は公私とも忙しくて、残念ながらあまり自主練習ができなかった。月曜日に基本をみっちりと練習したのと、 火曜日にマシーンを使った筋トレをやったぐらい。しかし最近、短い練習時間しか取れなくても、乳酸を溜める練習や トレーニングをやることが大事だと思うようになってきた。 私はこれまで、乳酸を溜めることは身体に有害な活性酸素が 発生するため、あまり良くないと思っていたが、どうも事実は違うようだ。筋肉中の乳酸は、成長ホルモンの分泌を 促し、筋肉合成を促進するらしい。加圧トレーニングというトレーニング法があるが、これなどは血流を制限することに よって筋肉中の乳酸濃度を高めて、軽い負荷でも筋肉を増強するというものである。加圧トレーニングの効果は医学的にも 証明されており、高齢者のリハビリにも応用されているとのこと。空手でも、私と同年代の48歳のマスターズ王者であり 自衛隊空手を指導する吉玉先生が加圧トレーニングを空手の練習に取り入れている。(月刊空手道1月号) とすれば、単純に 乳酸を溜める練習やトレーニングをやっても同様の効果はあるはずである。成長ホルモンは、脂肪を分解する働きも あるそうなので、体重コントロールにも良さそうだ。ただ、乳酸を溜める練習は身体への負荷が大きいので、私のように 若くない人間がやりすぎると疲労がたまって逆効果になりそう。今、ほどよい加減のところを見極めようとしている ところである。 固定観念にとらわれていては、進歩はない。新しいことも、色々と試してみるべきと思う。

さて、本日の練習は現役学生4人がそろった。先週に引き続き、ウォーミングアップとして、腕立・スクワット・腹筋を 各50回。やはり、学生たちは基礎体力が足りない。このぐらいは空手やるなら最低限の体力なので、余裕でできるようにしてほしい。 続いて、移動基本を練習する。内受で、下から斜めに受けないように、一旦水平の位置に手を持ってきて真横に受けること という師範のご指導があった。分かっていても、私も斜め下から受けてしまうことがあるので注意するようにしたい。 自主練習ができていないので少し身体が重いが、正確に技を極めることを意識して練習した。形の練習は、平安の形、 観空大、慈恩、抜塞大と一通り練習。女性のYさんの騎馬立が甘いこと、2年目のS君の慈恩・弓突きの肩の位置が 非対称など、いずれもかって私が通ってきた道なので、頑張って直して下さい。師範のお話では、正しい姿勢を取ることは 精神のゆがみも直すので大切とのこと。私も常に正しい姿勢を意識して練習しなければと思う。

最後の組手練習は、まず自由一本組手から練習する。これで極めができないと、試合や自由組手で有効技として 審判に取ってもらえない。続いて、応用技を練習する。詳細は護身術としての意味がなくなってしまうためご容赦 いただきたいが、護身術として非常に有効な技は、試合では反則になり使えない。これは、空手に限ったことでなく、 柔道、相撲、その他もろもろの武道で禁じ手とされている技があるのと同じである。 技は技として存在しており、 限られた人間に伝承されるのだが、公には使えない、未熟者には教えられない、そんな技がどんな武道にも確かに存在する。 それは、いざという時にしか使ってはならない。学生諸君も師範のお言葉の意味を理解して、精進してほしい。 頑張りましょう。押忍、ありがとうございました。

師範のお言葉
・内受は、下から一旦水平の位置に手を持ってきて真横に受ける。
・形の貫手の添え手は、押え受けの意味あり。決して飾りではない、形だから貫手に添えているだけ。
・ストレスから姿勢がゆがむ。空手で正しい姿勢を取ると、ストレスが軽くなる。
・抜塞大の山突きで、上の突き手は相手の突きを顔面ガードして受けながら突く。
・護身術として有効な技は、試合では反則になり使えないもの。(空手だけではなく…)
・裏拳を打ったら、しっかり引いて残心を取ること。
・掌底打は、相手に接近して下から打って倒す。


10.02.12(金) 名大道場金曜練習

基本:腕立・スクワット・腹筋を各50回、その場逆突、自然体から追突、同じく三本突、上受・逆突
    外受・逆突、内受・逆突、手刀受、前屈立その場前蹴、自然体から蹴上、同じく蹴込、前屈立回蹴
形:平安初段〜三段、観空大、慈恩
組手:刻み逆突・前蹴追突逆突繰返しをタイム計測、自由一本組手

しばらく暖かい日が続いていたが、また少し冷え込んできた。立春も過ぎて、少しづつ春の足音が聞こえてくるが、 まだ寒暖は一進一退のようだ。先週、新人君とやった組手練習でできた右腕内側の腫れがようやく直ってきた。 最近、ガチンコの組手をやっていなかったので、鍛え方が甘くなっていたかな…。残念ながら、その新人君は 試験のためか本日の練習には来ておらず、いつも通り学生と一緒の練習。まず、基礎体力トレーニングとして、 腕立・スクワット・腹筋を各50回のメニューから始まった。 週2回、筋トレをやっている私にとって自分の体重を 利用したトレーニングは、それほどの負荷にならないため50回程度ならあまりえらさを感じない。学生はへばっている ようなので、特に上半身をもう少し鍛える必要がありそう。 (下半身は、普段の練習で真面目に腰を落とした前屈立を やっていれば十分と思う) 続いて、その場逆突の練習。師範の模範を見ると、前膝を動かさず、腰を切っている。 縦手刀を前に出し突き手と腰をを引く時も、前膝は動かない。私は学生時代に、その場逆突で前膝が動くことを注意された ことがある。全く同じことを2年目のS君が師範から注意を受けているのを見ると、やはり皆が通る道なのだなと 思った。要するに、前屈立の前膝が動くと身体の軸も動く。従って、軸がぶれた逆突になってしまうということと思う。 次に、前屈立から腰を落として受け突きの練習。膝が良くない私は、前足を柔らかく着地することを心掛けて練習する。 蹴りの練習は、なぜか前蹴が一番膝にきて、不思議なことに回蹴では膝は何ともない。逆座のストレッチをよくやっている お陰かもしれないが、それならば前蹴に対しても何か手はありそうだ。いろいろと考えてみたい。

後半は、形の練習から。皆で平安初段〜三段をやった後、黒帯になったばかりのI君と観空大を練習する。観空大の ようなある意味華麗な形は、I君のように身体が柔らかく長身の人がやると映える。もっと練習して最後の二枚蹴りを しっかり極めれば、なんとか使い物になりそうな気がする。慈恩は皆で5回練習する。最後の組手練習は、少し変わった 練習をする。向い合って、相手に刻み逆突・前蹴追突逆突繰返しでゴールラインに着くまでの時間を競うという練習。 4回のトライアルのうち、3回までは膝が悪いのになぜか私がトップ。 最後の4回目で自分自身ではベストタイムを 出したが、さすがにI君が頑張って一位をさらわれてしまった。その差、0.04秒。4回目まで順調にタイムを縮めてきた S君が0.04秒差で、私に続き3位。たまにはこのような練習も、刺激があって面白い。 本日の締めは、自由一本組手。皆、声が小さい。突きを正確に極めること。突き込めば相手がダメージを受ける突きを、 薄皮一枚で止める、そんな気迫が大事です。頑張りましょう。押忍、ありがとうございました。

師範のお言葉
・数をこなした時の達成感が大事。
・その場逆突の前膝の位置は動かさないこと。
・回蹴で前に下ろした足を素早く後ろに引くのも練習だ。
・観空大の二枚蹴りの二本目は、空中でしっかり蹴ること。(観空大の見せ場)
・自由一本組手の極めは正確に突くこと。


10.02.05(金) 名大道場金曜練習

基本:新人への移動基本の指導
組手:刻み逆突vs受け、相手の構えた掌に刻み逆突、掌に刻み逆突を受ける要領で右手・左手の受け
    前蹴vs下段払い・逆突(交差法)、同じ要領で継ぎ足逆突vs下段払い・逆突(交差法)

昨日、非常に興味深い記事をインターネットで見つけので、以下、引用致します。
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先に銃抜く悪漢、倒せる? =「決闘」の行動速度分析−英論文 2月4日6時7分配信 時事通信 【ロンドン時事】
拳銃を相手よりも先に抜こうとする意識的な行動速度よりも、相手の行動を見て本能的に反応する速度のほうが速い−。 英研究チームが「決闘」に関して実施した実験で、このような結果が判明した。3日付のタイムズなど英有力各紙が報じた。 実験したのは、英バーミンガム大学のアンドルー・ウェルチマン博士のチーム。54人が参加し、拳銃の代わりに押しボタンを使い、 行動速度を計測した。その結果、自らの意思で最初にボタンを押す場合よりも、相手の手の動きに反応して押す場合のほうが、 行動速度が平均0.02秒速かったという。 同博士は「意識的に行動する場合と本能的に外部の動きに反応する場合の二つの速度を計測したのは初めて」としている。 ただ決闘で、「正義のガンマン」が、先に銃に手を掛けた悪漢を電光石火の早業で撃ち倒す西部劇でおなじみのシーンについて 同博士は、後に銃を抜く人は、相手の動きを見てから銃を抜くまでに時間がかかるので、実際に勝つことは難しいと指摘している。
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空手の組手で言うと、『対の先』で相手の動きと同時に受けながらカウンターを打つと、相手よりも先に突きが当ることになる。 確かに自分の感覚からしても、相手の突きよりも先に突きを入れようとする防衛本能が働いているような気がする。上記の 決闘の場合は、腰の位置にある銃を抜くのに時間をロスするので実際には難しいかもしれないが、空手の場合は既に拳を相手の 向けて構えているので、反応速度がそのまま突きが届く早さとなる。 実際には、組手は反応の速さでけで決まるわけではなく、 もっと複雑と思うが、相手の突きに反応して無意識に返しの逆突を出す反復練習は、反応速度を更に速くする意味で有効と思う。

さて、本日は私は師範から、先々週入門した新人君への基本の指導を仰せつかる。同じ伝統空手とはいえ他流派を長く 経験したらしく、随所に松濤館流と違う動きが見受けられる。まず、受けの軌道が違う。上受、外受、内受、手刀受とも、前に 突き出すような受けになっている。上受以外は、肘を直角にし脇を締めて、肩の高さで受ける。特に手刀受が独特で、 私の知る限り糸東流の構えに近い。一緒になって練習するが、身体にしみついているためか、なかなか直らない。 何度か受けの練習をした後、蹴りの練習に入る。前蹴はそれほど違和感なし。彼の流派は、蹴込に相当する足刀蹴はあるが、 蹴上がないとのことなので、蹴上を練習する。横に蹴り込む蹴込と、相手の顎や突き手を上に跳ね上げる蹴上との違いを 実際にやってみて説明してから、その場で左右交互の蹴上を繰返す。身体はまあまあ柔らかいので、すぐにできるようになった。

後半は、監督が来て学生に移動基本の徹底練習が始まったが、私は新人君が組手についていけるようにと組手の練習。 まずは、刻み逆突の練習。新人君の刻み突きが弱いので、相手の構えた掌に刻み逆突を打つ練習をする。そして、逆に 掌で相手の突きを柔らかく受け止める要領で、右手・左手の受けを練習する。新人君の受けが、少し柔らかくなった。 続いて、前蹴を下段払と同時に逆突の交差法で受けと反撃。全く同じ要領で、これを逆突の受け・反撃に応用。新人君が 思わず後退しながら反撃するので、師範から『後に下がってダメ。相手に押し込まれる。前に出るつもりで。』との ご指導があった。 後に下がりながらの反撃は、気迫・威力とも欠け、後に下がった分だけ返しの突きの速度が遅くなるため 不利で、逆に前に出ながら反撃しないといけない。 師範のご指導を受けて、新人君も段々動きが良くなってきた。 相手の受けで突き手の腕が腫れてきたが、これも試合のための鍛錬です。頑張って下さい。押忍、ありがとうございました。

師範のお言葉
・交差法の受けは、後に下がってダメ。相手に押し込まれる。前に出るつもりで。
・刻み逆突は、ワンツーなので、ワンとツーのどちらも相手に効かせること。
・同じく、刻み逆突は、ワンツーで2ステップなので、受ける側も2ステップ下がる。
・指の怪我を防ぐために、指立て伏せで指を鍛えておくこと。
・足の力は腕の3倍。蹴りを受けることができれば、突きの受けにも応用できる。


10.01.29(金) 名大道場金曜練習

基本:昇段審査用移動基本追突3回
形:平安初段〜五段、慈恩、抜塞大、観空大、燕飛、観空小
組手:踏み込んで逆突、刻み回蹴・逆突、足払い・逆突、前蹴・追突

早くも1月ももう終わりに近づき、今年3回目の金曜練習となる。昨年末に晴れて黒帯になった主将候補のI君に 真新しい黒帯が贈られ、参加メンバーの拍手を受ける。 硬くてうまく結べないピカピカの黒帯が初々しい。この黒帯が馴染んで 柔らかくなるまで、更には擦り切れるまで頑張ってほしいものだと願う。 さて本日の練習はいきなり、昇段審査用の移動基本練習から 始まった。私は膝の調子が相変わらずなので、身体が温まるまで私は無理しないように練習する。続く形の練習で平安五段まで 終わると、体中から汗が吹き出てきたので少しづつ膝のブレーキを外す。慈恩の練習で、掻き分けの動作について師範の 解説が入る。後屈立となる平安四段に対して、慈恩は前屈立なので上から肘が入って、胸倉をつかんだ相手の両腕を 押し広げて受ける動作となる。これが分かれば、掻き分けの動作の腕の軌道も自ずと決まる。 動作の意味を知っていて形を打つのと、知らずに漫然とマネするのとでは雲泥の違いがあると思う。 抜塞大の次に、久し振りに燕飛、観空小の練習をする。 燕飛は自主トレでまたに練習しているが、観空小は本当に久し振りである。2年前に飛び技の着地に失敗して左膝靭帯一部断裂の 大怪我をしたのも、今となっては遠い昔のようだ。師範から、棒受けの動作の解説をいただいた。これもしばらくやっていないので 忘れかけていた。棒に対する受けは他には十手の形にもあるが、他の形にはない動作なので、忘れないように(使えるように)したい。

後半は組手練習。やはり、普段の自主トレでは練習相手がいない私には、対人練習は貴重である。ついつい嬉しくなり、身体が動く。 師範から、『ムキになると膝にくるぞ』と労わりのお言葉をいただき、お心遣いには本当に感謝です。(しかし、ムキになった のではなく、嬉しくて身体が動いてしまったのです) 最初の逆突は、踏み込んで軽く当てる練習。 『薄皮一枚で当てること』は対人練習でないとできない。学生たちは、この感覚を もっと磨く必要がある。これができないと、試合で突きが極まらないし、逆にこれができればいざという時に更に突き込むこともできる。 特に中段に 関しては、寸止めではなく『薄皮一枚で当てる』である。刻み回蹴・逆突の練習で、I君は折角すばらしい回蹴ができるのに逆突の タイミングが遅いので、良く見ると回蹴のみで一本を取る時のように蹴った時に身体が完全に横を向いている。従って、奥の方から 逆突を突くことになるため、突きが遅れるということのようだ。刻み回蹴・逆突の場合、回蹴は相手の注意を上段に引きつけるのが 目的なので蹴り込む必要がなく、身体を回しては意味がない。注意したらすぐ修正してきたが、まだ不完全なので練習すること。 最後の前蹴・追突で、私は師範から膝をかばった蹴りをしているとご指摘を賜る。膝の抱え込みが甘くなっているようだ。 前に、師範から『膝が悪いことのために、変な動作にならないように』とのアドバイスをいただいており、正しい動作を意識して 練習せねばと思う。考えるところの多いとても充実した練習でした。押忍、ありがとうございました。

師範のお言葉
・平安四段は後屈立なので掻き分けは下から、慈恩は前屈立だから上から絞った肘を広げて受ける。
・刻み回蹴の足を下ろすと同時に逆突を入れること。相手の注意が上段に行っている間に中段へ打つ。
・足払いで下段に注意を引きつけて、すかさず中段逆突。
・突きを極めた後、上段をカバーしながら残心を取ること。
・組手練習は受けの練習も兼ねている。回蹴の受けはあらかじめ構えるのでなく、蹴りに対応して受けること。


10.01.22(金) 名大道場金曜練習

基本:移動基本追突、三本突、上受、外受、内受、手刀受、前蹴、蹴上、蹴込、回蹴
形:平安初段、三段、慈恩、抜塞大、観空大、壮鎮
組手:基本一本組手、自由一本組手、相手の前手押し下げて上段逆突、同じく押し上げて中段逆突、私はK君と主審練習

今年二回目の金曜練習であるが、3月並みに暖かくなったと思うとまた冷え込む変な天気で、仕事の忙しさも あって体調を崩し風邪気味である。今朝、風邪薬を飲んだが身体が少し重い。 しかし、今週からファイテンのチタンテープを 膝に試しており、これがなかなか具合がいい。チタンパワーが血流を改善するらしいが、半信半疑でやってみると確かに 自主トレをやっても膝に疲れが残りにくい。 伸縮性と通気性があるので、貼ったまま練習や筋トレができ、入浴時もはがす 必要がなく、3日ぐらい貼りっぱなしにできる。ただ、私は昨今の相撲力士のように、人前でテープをさらすのは嫌いなので、 昨日のうちに膝のテープははがしておいたが、それでも本日の練習では先週より膝の状態がよい。阪神タイガーズの金本選手が、 チタンを練り込んだネックレスをしていて調子がよく、『ファイテンの謎』として有名になっている。チタンパワーの メカニズムは眉つばのような気がするが、もしかすると人体にはまだ未解明の謎があるのかもしれない。興味がある方は、 次のHPで紹介されていますので、ご参考にされるとよいと思います。 (チタンテープのページ

さて本日の練習は、他流派の空手をやっていた学生がお試し参加で加わり、合計8名でのにぎやかな練習。この体験学生のために、 移動基本は初心者向けの逆突なしのもので練習した。続く形の練習も、平安初段から。横から見ていると、そこそこ練習に ついていっている。どうも松濤館流に近い流派らしい。後屈立も一応サマになっている。違うのは、騎馬立が四股立に なっていることぐらいか。松濤館流の騎馬立は足首を内側に締めて立ち、そのまま前屈立や後屈立に移行できると師範から 模範実演をいただく。観空大までやったところで、休憩に入る。私と他道場の黒帯のK君は、師範からお呼びがかかり 壮鎮の形の練習。 私は冬休みから壮鎮の形の練習をやっていないので、3回目の無双構えのところで間違えてしまった。 やはり練習していない形はダメだ。折角知っている形は、一通り練習しておかねば…。

休憩後は、組手の練習。まず、基本一本組手と自由一本組手。自由一本組手は、試合で突きを極めるための練習である という師範のお言葉があったが、段々とその意味が分かってきたような気がする。試合用の突きはスピードが要求されるため、 極めがないまま突きを引いて残心をとることがある。突きが極まっていないので、正拳の握りが甘く、仮に当っても相手への ダメージは小さく、逆に自分の拳がダメージを受ける。ボクシングのように拳をバンデージで固めグローブをはめていれば それでもよいのかも知れない。が、空手は素手で勝負する。極めの瞬間は、素手の拳が武器にならねばならない。ここが難しい。 私は自主トレで、壁相手に踏み込んで逆突を打つ練習を時々している。元々は間合いをつかむ練習のつもりで始めたが、 極めの瞬間に拳をしっかり握っていないと目測を誤って壁に当った時に正拳を痛める。サンドバック打ちもたまにやるが、 これもインパクトの瞬間に握り込まないと手首を痛める。従って無意識に極めで拳を握り込むようになってきたので、 少しづつだが極めができてきたような気がする。ともあれ最後は、K君と私は久し振りに主審の練習をする。これはこれで、 なかなか難しい。 特に主審の位置取りは良いジャッジをするために必須であり、選手の動きや試合の流れを読まねばならないので、 自分自身のステップ練習になるだけでなく、組手の上達にも役に立つのではと感じる。 主審の練習をさせていただいて本当に感謝です。押忍、ありがとうございました。

師範のお言葉
・壮鎮の形は、組手の立ち方を鍛えるのによい鍛錬になる。
・自由一本組手は、自由組手の技をしっかり極めるための練習なので、逆突を一旦止めて極めてから残心をとる。
・自由一本組は、試合での間合いをつかむ練習でもある。
・審判動作は形と同じ。極め、キレが大事。


10.01.15(金) 名大道場金曜練習の稽古始め

基本:自然体中段突、騎馬立から左右交互に逆突、移動基本追突、三本突、上受・裏拳・逆突、外受・逆突
    内受・刻み・逆突、手刀受・刻み前蹴・貫手、前屈立その場前蹴、同じく回蹴、蹴上・足を替えて蹴込
形:平安三段〜五段、慈恩、抜塞大
組手:相手の前手を正中線に沿って押し下げ、3本目に上段逆突を加える
    押し上げて、3本目に中段逆突。同じく3本目に一旦押し上げ、相手の力を利用して下に払い上段逆突

今日は、待ちに待った名大金曜練習の初練習である。正月休み明けに会社体育館で勤務後、何回か自主練習を やっていたが、やはり1人練習だけでは張り合いがない。 膝の調子が少し良くなったので、火曜日に久し振りに 前蹴と回蹴を左右交互100本やったが、後でまた膝に違和感が出たのでまだ本調子には戻っていない。焦らず地道に 練習や筋トレで元に戻るまで待つことにしたい。

さて本日の練習は、茶帯から黒帯に昇格した主将候補のI君、副将候補のT君、3年目の女性のYさん、2年目の S君に加えて、他道場の茶帯君、同じく久し振りに練習に参加した黒帯のK君と、私を入れて7名の参加で、 賑やかで活気があって嬉しい。まずは、基本の練習から始まる。自然体中段突、騎馬立から左右交互に逆突で身体を 温めた後、移動基本の練習に入る。私は膝の状態が心配であったが、幸い少し違和感がある程度であり一安心。 上受の後の裏拳で、私は裏拳を真下に打っていたがこれは間違いで、師範から『上受の角度は45度なので、裏拳を 打つ軌道も45度の角度で打つこと』とのご指導を受ける。確かに、そのほうが動作が自然で無理がないと納得した。 手刀受まで練習すると完全に身体が温まりスピードに乗ってきたが、寒波のため気温は低く体育館の床が冷たいため、 体中汗を大量にかいているのに足の裏だけ冷たいという妙な感覚を味わった。(練習後、K君も同じようなことを 言っていた)

続く形の練習は、平安三段から五段を3回づつ、慈恩と抜塞大を5回づつ練習する。平安三段の最後の動作の意味 について解説があり、応用を練習。 後ろから両手で掴まれた時の脱出に使うのであるが、師範の模範を見ているうちに、 背後の相手に猿臂打ちと同時に半身になることが大事と気付いた。そうでないと左腕が入らないし、相手の腕の中から 脱出できない。この動作は、形の中に出てくる、相手に腕を掴まれた時にほどく動作と同じである。この時の腕の 動作を胴体でやるのだ、と合点が行った。 これ以上の詳細は差し障りがあるで、ご容赦いただきたいのですが、 師範の動作の言外の意味が分かったことに感動を覚えた。最後に組手の練習である。試合では間合いを取って使う技 であるが、本日は相手の正中線に沿って前手を押し下げ、押し上げる要領を覚えることが主眼。従って、最初から 掛け手の状態で相手の力に対抗して押すので、大変よい筋トレになる。(こらえる方がきついが…) 一通り練習して、 本日の練習終了。皆さん、今年もまた頑張りましょう!! 押忍、ありがとうございました。

師範のお言葉
・スピードつけたら、ピタリと止める。身体を前後に動かさないこと。
・上受の角度は45度なので、その後の裏拳を打つ軌道も45度の角度で打つこと。(真下には打たないこと)
・抜塞大の掬受は、腕の角度が真っ直ぐ前を向いていること。
・相手の正中線に沿って前手を押さないと、逆突が相手の正中線からずれる。


10.01.08(金) 名大空手道場の新年会のため、本日の金曜練習はお休みです

皆さま、新年明けましておめでとうございます。本年も、どうかよろしくお願い致します。年末年始は寒波が来て 冷え込みましたが、いかがお過ごしでしょうか。私はいつもなら、身体がなまることを恐れてもう少し運動するのですが、 今年は寒さに負けて、12/26〜1/5の冬休みの間、空手の自主トレは2回だけ、トレーニングセンターでの筋トレ4回、 30分のランニング4回に留まりました。しかし、少々ガタのきている膝には良い休養になったようです。休み明けは、初日の 1/6に会社体育館で初練習、そして翌日は京都出張で風邪気味になってしまったので、今日は新年会の前に会社体育館にて 30分ぐらい基本練習で一汗流した。インフルエンザならともかく、少々の風邪なら軽く汗をかいて体内の循環を良くしたほうが 早く治る。もくろみ通り、身体が楽になった。これも、空手の効用である。

さて本日は、師範の孫娘さんのお誕生祝いと、主将候補のI君の初段合格祝いを兼ねた、名大道場の新年会のため、 金曜練習はお休み。孫娘さんの健やかな成長と、名大空手道場の今後の益々の発展を祈って乾杯!!。師範から、色々と 興味深いお話や裏話などがあり、一同、今年も頑張るぞと誓いを新たにする。学生の皆さん、今年も一緒に頑張って いきましょう。来週から練習ですので、身体がなまってしまった人や、太ってしまった人は少し絞っておくようにね…(^_^;)  押忍、ありがとうございました。


    

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