Ex-diary 春来りなば16

Extra diary

小ネタ置場。

破壊王子。輪っかベジたん。ちょっとした連載小説から日記での小ネタログ、その他分類不能な文章置き場です。連載小説はカカベジ/くだらないギャグ系中心。飽きたorくだらなすぎて耐えられなくなったらさっさと辞めてしまうであろう、極めていい加減企画です、ご了承ください(゚Д゚;)ハアハア

過去ログは左下の『Ex-diary 過去ログ一覧』から読む事ができます。

春来りなば 待ち人遠からじ [16]

2010/07/10

ブウ編後のカカベジ。空気読めない男x血圧高い乙女。


「う、あ…あああっ……!!」
狭い器官をこじ開けて、圧倒的な質量を持つ熱いものがずぶずぶと押し入ってくる。大きく開かされた足の間から、拒む事を許されず自重によってそれを深々と飲み込まされていく。この瞬間だけは何度体験しても慣れる事ができない。
「……は、あ、カカ…ッ……っ」
思わず無様な声を上げそうになって、それを耐えるように相手の首にしがみ付くと、カカロットの手がオレの腰を支えるように添えられた。
「辛えか?ちょっと間が空いちまったからキツイかもな」
体の中をぎちぎちに埋め尽くすものを受け入れて、こちらは吐き気を耐えなければいけないというのに、、耳元で囁く声はこちらを気遣うほど余裕綽々としたもので腹立たしい。
「う…るさい…っ!無駄口叩いてる暇があるなら、さっさと始めやがれ…っ!」
本当は圧迫感で声を出すのも苦しかったが、持ち前の負けず嫌いでついそんな事を口走ってしまう。
「お、オレは…さっさと済ませて帰りたいんだからな…っ!!」
「はいはい分かったって。だからちょっと落ちつけよ、な?」
チュッ、と音を立てて頬に口付けられる。そこでオレは自分が知らない間に泣き濡れていた事を知った。


息も絶え絶えになりながら体内に太いものを全ておさめきってしまっても、奴は暫くじっと動かずにいた。奴の胴を跨ぐ格好になったオレの背を指で撫でながら満足げな顔をしてこちらを見ている。
「……何してる」
「だっておめえ、辛えんだろ?体が馴染むまでもうちょっと動かずにいてやるよ」
「何だと?!キサマ、誰に向かってそんな口のきき方……んっ……!」
どこまでも偉そうな奴の言葉に腹が立ってオレが体を動かしかけた瞬間、体内の奥深くで奴のモノがイイところを擦って、息を飲む。
「ちょっとは良くなってきたか?」
言いながら奴の大きな手のひらが、衝撃ですっかり萎えてしまったオレのものに手を添えられる。
「…あぁ……ふぅん……」
甘酸っぱいような快楽が腰から喉に突き抜ける気がして、思わず甘い声を漏らしてしまい、直後にかあっと顔が赤くなる。思わず空を振り仰いだ瞬間、オレは不思議なものを見た気がした。カカロットが驚いたような顔をしてオレの顔を見ている。なんだ?と思った直後には、また奴は好奇心に満ちたいつもの奴の表情になる。
「なあベジータ、今の声…」「うっ、うるさい!!」
「なあ、もっと声聞かせてくれよ」「うるせえっつってんだ!!」
カカロットとの掛け合いの中で何かに気が付く。ちりちりとした感覚が背中を走り抜けて、現実に引き戻される気がする。いつも余裕たっぷりのカカロットがほんの一瞬見せた余裕の無い表情。
「なあなあ、おめえの声もっと聞きてえ」
奴の指が先端に沿って粘液を掬い取り、裏側の肉を押し付けた指の腹で擦られる。
「あっ!……ぁん……ぅうん……っ」
切ない疼きが腰の深いところで生まれ、またしても甘ったるい声を上げてしまう。あまりの恥ずかしさに気がおかしくなってしまいそうに感じながら、きつく閉じた目を薄く開いてもう一度カカロットの顔を盗み見る。無様に声を上げるオレを見てさぞや面白そうな顔をしているのかと思ったら、やはりカカロットは目を見開いて、驚いたような顔でこちらを見ていた。もう一度確認しようとオレが奴と目線を合わせた直後に、すぐまた次の快楽に見舞われて意識を反らさせてしまう。先端を爪の先で引っかいたり、繊細な指使いで幹を撫で回されたかと思うと、今度は強く擦り立てられる。
「んっ…はあぁ……はっあ、ああぁあ!」
今までよりも一層強い快楽に高い声を上げた瞬間、カカロットの強い手に腰を掴まれて我に返った。オレを見る奴の顔。いつもの甘ったるい表情が消え失せ、目を見開いてこちらを凝視している。やや眉間に力が籠っている以外は驚いているというよりは無表情に近い。相変わらずこちらを凝視しながら、腰をぎりぎりと強く掴まれる。何かに耐えるように、痛みを伴う程に、強く。
「………なあベジータ」
熱い息が首にかかる。
「そろそろ、動いてもいいか…?」
オレを見る奴の目を、オレは今度こそ真正面から見た。普段は真っ白なはずの白目の部分が、興奮のために血走ってきている。黒い瞳の奥にちらちらと緑の虹彩が覗く。オレの腰を鷲掴む手に一層の力が籠る。奴の顔からいつもの飄々とした表情が消え失せ、代わりに荒々しい同族の本性が姿を現す。
「………………」
カカロットのことばに頷いてみせる。表情を無くすカカロットに反比例するように、いつしかオレはうっすらと笑っていた。眩しい光を目に受けながら、ざわざわと春の風が木を揺らす。泰然とした巨木が葉をざわめかせる様を見ながら、オレはたとえようも無い悦びが湧き上がるのを感じた。



今まで散々オレを振り回しやがって。ざまあみろ。キサマにそんな顔をさせられるのは、この世とあの世全て探してもオレだけだ。嵐のように荒くなる奴の呼吸の音を耳元で聞きながら、オレはすっかり留飲が下がった気がした。



「…ああ…あ、ァ…ああァ…」
果てる事を忘れたように激しく揺すぶられて犯されながら、自分の口から洩れたものとは思えないほど弱々しい声が上がる。律動の度に、淫らな水音が響き渡り、清々しい緑に濃厚な精の匂いが交じる。今だけ清廉な森は淫靡な房中の一角となっていた。揺すぶられながら見え隠れする、金色の前髪の奥から覗くカカロットの緑の目。その視線の熱と内側に穿たれる熱さに全てが焼き切れそうだ。熱い、激しいうねりが、繋がった箇所を中心に広がり、更なる惑乱の淵へと落ちていく。
「あぅ…あ、あ、アアアァ…!」
奴の刻む律動に揺さぶられるまま、自分の手足が力無く揺らめく。もはやだらしなく開かれた唇からはとめどなく溜息のような嬌声を堪える力も無い。全身の力を失い、ただ濁流のように押し寄せる快楽に押し流されながら、オレの胸の中は自信と悦びで満ち溢れていた。欲望に満ちた目がオレを見る。カカロットにこんな顔をさせられるのは、世界の隅々まで探してもオレだけだ。


ぐちゃぐちゃと卑猥な音が、接合部から聞こえてくる。時折目に映るカカロットの緑の目は、興奮によって獣じみた狂乱を帯びている。木々の緑と、ぎらぎら光る緑の目。激しく揺すぶられ、過ぎる快楽に頭の奥が次第に白くなっていく。
灼熱の楔が体内の奥深くの良いところを擦るたびに、自分の体は意思と関係無くぴくぴくと痙攣し、思考は眩い光で満たされる。
やがて、ひゅっ、と息を呑む音が自分の喉笛から聞こえて――
自分を貫く怒張が、一際強く、深く穿たれた。
「…ッアアアアアッ!!」
既に嗄れ果てていた喉が、断末魔のような声を上げる。どろどろに融けた溶岩のような奔流が体内に迸るのと、自分が白濁を噴いたのは、同時だった。


|1|2|3|4|5|6|7|8|9|10|11|12|13|14|15|16|17|18|