Ex-diary 春来りなば11

Extra diary

小ネタ置場。

破壊王子。輪っかベジたん。ちょっとした連載小説から日記での小ネタログ、その他分類不能な文章置き場です。連載小説はカカベジ/くだらないギャグ系中心。飽きたorくだらなすぎて耐えられなくなったらさっさと辞めてしまうであろう、極めていい加減企画です、ご了承ください(゚Д゚;)ハアハア

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春来りなば 待ち人遠からじ [11]

2010/06/19

ブウ編後のカカベジ。空気読めない男x血圧高い乙女。



指の背でそっと頬をなでられる。その優しくくすぐったく、もどかしい感触に思わず息が上がる。オレの返事を待ちながら、額や頬に触れるだけの口付けが落とされる。
「なあ、どうする…?」
甘く優しい声。鼓動が一層激しく胸の中を暴れ回る。息が苦しくて、どうして良いか分からず思わず目をぎゅっとつぶる。先程まではあれだけ自分勝手にふるまっていたくせに、急にひどく優しくされて、まるで大切なもののように扱われると、どうして良いかわからなくなる。頬を撫でてくる手の感触が気恥かしくて押しのけようとしても、くったりと体の力が抜けきってしまってどうする事もできない。
「なあ……」
根気良くこちらの返事を待ちながらも、オレの内股に押し付けられた屹立は激しく脈打ったままだ。その熱さと固さに僅かに身を震わせながら、次の瞬間オレは体中の血が逆流したかと思うような恥ずかしさを覚えた。……いつの間にかオレは、大きく開かされた足で奴の胴を挟み込みながら、すっかり勢いを取り戻した己をヤツのそれにゆるやかにすりつけていたのだ。まるで……その……「触れてほしくてたまらない」とでも言いたげに……


我知らずのうちに腰を淫らに揺らしていた自分があまりにも恥ずかしくて、かあっと体中が熱くなる。そんなオレの反応は、カカロットにもたちまち伝わってしまった。
「……なあ、ベジータ。これって……」
「…ん、う…っ…」
大きな手のひらで立ち上がった前を撫であげられると、ざらついた感触と共に湿った水音がした。腰から喉の奥にまで突きあげる快楽。それだけでたまらず声を洩らしてしまい、慌てて手で口をふさごうとしても力の抜け切った体ではどうする事もできない。せめて奴の視線から逃れるようにと、きつく目を閉じて顔を背ける。物欲しげに反応している自分をカカロットに知られてしまった、それだけで恥ずかしさのあまりに消えてしまいたくなる。
「……これって『続きしてもいい』って事か?」
「……っ……あ……ん…っ…!」
耳元で囁かれながら、屹立の輪郭を指でなぞられる。まるでその存在をオレに確認させるような繊細な動きに、また体がびくりと震えてしまう。


もうこれ以上偽りは通用しない。『カカロット、オレもお前が欲しい。お前の昂ぶりを体で感じたい』、オレは観念した。
「……っ……そう思いたければ、勝手にそう思ってるんだな……っ!」
こんな時、何と言えば良いのか、どう反応して良いのか分からず、ようやくそれだけを口にしてカカロットの首にぎゅっとしがみついた。かああっと体中が熱くなる。奴の肩に顔を押し付けると、今度は背をいたわる様に優しく撫でられた。
もどかしい。そんな程度じゃ足りない。優しいだけの愛撫じゃ物足りない。体の隅々まで手で、舌で、唇で気も狂いそうな程に触れて欲しい。奴の腹とオレの体の間に挟まれた昂ぶりが、更なる刺激を求めて震えている。カカロットの屹立を押し付けられた狭間が、僅かに体を動かすたびに入口をひくつかせて貪欲に熱を咥えこもうとする。もう限界が近い、これ以上は耐えられない。
「なあベジータ、本当に良いんだよな……」
カカロットの手のひらに再び頬を包まれる。黒い瞳が真っ直ぐにこちらを覗きこんでくる。見つめられていると胸がドキドキと激しく高鳴る。胸が苦しいほどにあまりに激しく鼓動を刻むので、カカロットにも聞かれてしまいそうだ。早く、早く…カカロット、お前がほしい…早く…
「………………」
奴の言葉に同調して、気が付くとオレは素直に頷いていた。


オレがうなずくのを目にした途端、カカロットの様相が一変した。
「やったぁ!そうと決まればベジータ、さっさと続きしようぜ!!」
……は、なんだって?目の前のカカロットがピカピカに輝く太陽のような笑顔でこちらを見ている。咄嗟にオレが反応できないでいると、すっかり破顔したカカロットにポンとベッドの上へ上体を突き飛ばされ、足首を掴まれて足をがばあっ!と大きく開かされた。そう、あらぬところまで曝け出させて思いっきり。
「ぎゃあああああああっ!!!」
先程までとのあまりの落差に、オレはパニックになって悲鳴を上げたがカカロットはまったくお構い無しだ。膝裏を掴まれて足を限界まで広げされられる。その荒っぽい扱い、先ほどまでの丁寧で繊細な手つきは微塵も感じられない。腰を引かれて、ずしりと重い体が圧し掛かってくる。
「ちょ、ちょっと待てカカロット!!」
咄嗟の変化に付いていけないオレは、カカロットの顎をぐいぐい押し返そうとするが、奴はまったくおかまい無しだ。嬉しそうに満面の笑みのまま、オレの中に押し入ってこようとしている。
「ちょっと待てカカロットオオオオッ!!」


もういやだ、こんな気分屋で自分勝手な奴の相手をするのはうんざりだ!!!


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