乗れば乗るほど安くなる! (切符豆知識シリーズ1)
JRの切符って乗れば乗るほど安くなる!って知ってる?
JRの鉄道運賃は営業キロが300kmを超えると1km当たりの賃率が若干安くなり、601km以上は300kmまでの約半分になる。これを遠距離逓減制と言う。
これを利用すると、お得に切符を買う事が出来る。但し無限に乗車距離を通算出来る訳ではなく、同じ駅を2度通るとキロ数の通算は打ち切り。
例えば、東京から青森へ旅行に行くとする。行きは太平洋側ルートを進み、仙台、盛岡を経由し青森へ。帰りは日本海側ルートから秋田、山形を経由すると福島で行きのルートとぶつかる。福島から先は行きと同行程になってしまう為、通算はここで途切れる。
では、どれぐらいお得かを調べてみよう。
分かりやすくする為に特急券・指定券等は含まず、乗車券のみで比較する。
比較対象は(1)東京-青森往復、(2)上記図の様に福島まで長距離逓減制の恩恵を受け、福島から先、福島-東京の乗車券を別途購入、(3)下記図の様に秋田より更に日本海側を進み、新潟、高崎を経由し、大宮から先、大宮-東京の乗車券を別途購入。
距離 | 運賃 | 備考 | |
1.東京-青森往復 | 739.2km×2 | 18,900円 | 通常、片道10,500円に 往復割引適用(往復各1割引) |
2.福島経由 | 1496.5km | 18,380円 | 東京→青森→福島13,760円、 福島→東京4,620円 |
3.大宮経由 | 1531.9km | 16,400円 | 東京→青森→大宮15,860円、 大宮→東京540円 |
表から分かる様に(1)と(3)では2500円のお得!となっている。
(1)と(2)はあまり差がないが、今回は片道601km以上のコースを設定した為、往復の割引が適用され(1)自体がお得になってしまっているからだ。
片道600km以下のコースで長距離逓減制の恩恵を受けると更にお得になるだろう。